新xīn・祖zŭ母mŭが語yŭった不bù思sī議yìな話huà：その拾shí（10）「お犬quănさんの水shuĭ」

　明míng治zhì生shēngまれの祖zŭ母mŭのちょっと怖bùくて不bù思sī議yìな思sīい出chūをまとめた連lián載zaì「祖zŭ母mŭが語yŭった不bù思sī議yìな話huà」正zhèng続xù編biān終zhōng了liaŏ時shíに、多duōくの方fāngから続xù編biānを望wàngまれる声shēngをいただきました。御yù期qī待daìに応yīngえ第dì3シリーズをお送sòngりします！

　小xiaŏ学xué3年nián生shēngの春chūn、地dì域yùの史shĭ跡jī・神shén社shè仏fó閣géを地dì図túに書shūき込むという宿sù題tíが出chūた。
　当dāng時shíはネットで調diaòべるなんて夢mèngのまた夢mèng。
　友yoŭ達dá数shù人rénと調diaòべて回huíった。
　いつも側cèで遊yoúんでいたのに、気qì付fùかなかった石shí碑beīや塚zhŏngも多duōかった。

　一yī通tōngり調diaòべ終zhōngわったので家jiāに戻lìって地dì図túに書shūき込んでいると、祖zŭ母mŭがお茶cháとお菓guŏ子zĭを運yùnんできてくれた。

　「この辺biānの地dì図túだね。よく調diaòべたね」
　「うん。思sīった以yĭ上shàngにたくさんあってびっくりしたよ。でも何héの塚zhŏngやひ（碑beī）だか分fēnからないものが多duōかったなぁ」
　「長cháng年niánの風fēng雨yŭで刻kèんだ文wén字zìも消xiaōえてしまうからね。そうだ一yīつお話huàをしてあげようか？ あ、宿sù題tíが終zhōngわってからの方fāngがいいかな？」
　「今jīnがいい！ 聞wénく！ 聞wénく！」

　笑xiaòいながらうなずくと祖zŭ母mŭは話huàし始shĭめた。

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　ある春chūnの日rì、祖zŭ母mŭの父fùが仕shì事shìの関guān係xìで岡gāng山shān方fāng面miànに向xiàngかった。
　目mù的de地dìに一yī番fān近jìnい町dīngで陸lù蒸zhēng気qì（おかじょうき、蒸zhēng気qì機jī関guān車chē）を降jiàngりた。
　用yòng事shìのある山shān村cūnに向xiàngかって歩bùき出chūそうとしたとき、黒heī雲yúnが湧yŏngき稲daò妻qīが空kōngを裂lièいた。
　「春chūnの嵐lánか…まあ、すぐに止zhĭむだろう。それまで腹fùでもこしらえるか」
　降jiàngり出chūした雨yŭを逃taóれて目mùについた蕎qiaó麦maì屋wūに入rùった。

　二èr十shí代daìと見jiànえる若ruòい店diàn主zhŭの作zuòる蕎qiaó麦maìは二èr銭qián（約yuē400円yuán）と安ānかったが、とても旨zhĭかった。
　「いや、これは旨zhĭい！ ご主zhŭ人rén若ruòいのに大dàした腕wànですな」
　思sīわず言yánうと、店diàn主zhŭは頭toúを深shēnく下xiàげた。
　「ありがとうございます。近jìnくに『お犬quănさんの水shuĭ』という良liángい湧yŏng水shuĭがありましてそのおかげです」
　「ほう！」
　「ええ、この裏lĭからすこし行xíngったところに」
　「ちょうど雨yŭも上shàngがったし、行xíngってみるか。ご馳chí走zoŭさま」

　店diàn主zhŭに教jiaòえられた道daòを少shaŏし進jìnむと町dīngの近jìnくとは思sīえない木mù立lìが鬱yù蒼cāng（うっそう）と茂maòった深shēn閑xiánとした場cháng所suŏに出chūた。
　そこには石shíで囲weíった六liù尺chĭ（約yuē2m）四sì方fāngの水shuĭ場chángがあり、こんこんと綺qĭ麗lìな水shuĭが湧yŏngいている。
　手shoŭですくって口koŭに含hánむと疲píれがすうっと消xiaōえるようだった。

　「いかがですか？ おいしいでしょう」
　声shēngのした方fāngを見jiànると花huāを携xiéえた老laŏ婆póが立lìっていた。

　「はい、とても。『お犬quănさんの水shuĭ』と聞wénいたのですが…なにか謂weì（いわ）れがありそうですね」
　「昔xīこの辺biānりは雨yŭが少shaŏなく大dàきな川chuānも池chíもなくて、いつも水shuĭ不bù足zúで困kùnっておりました。ある年nián、春chūnからまったく雨yŭが降jiàngらず大dà変biànな水shuĭ飢jī饉jĭnとなりました。田tiánんぼはカラカラ、作zuò物wùもできず飲yĭnみ水shuĭにもこと欠qiànくありさま…そのうち年nián寄jìりや子zĭどもといった弱ruòいものが死sĭにはじめました。自zì分fēnの家jiāも苦kŭしい中zhōng、庄zhuāng屋wūは遠yuănくの村cūnまで出chū掛guàけ交jiaō渉shèしてはできる限xiànりの食shí糧liángを集jíめ皆jiēに配peìりました。しかしそれも長chángくは保baŏちませんでした。領lĭng主zhŭに救jiùいを求qiúめましたが、藩fān内neìはどこも厳yánしい状zhuàng況kuàngでした。くたびれ果guŏてて戻lìった庄zhuāng屋wūがうとうとしていると夢mèngを見jiànました」

　「どんな夢mèngですか？」
　「いつの間jiānにか庭tíngにお婆póさんが立lìっていて『これまでこの家jiā、この村cūnの人rénたちに命mìngを繋xìいでもらいました。私sīは恩ēn返fănしがしたい。ただ、歳suìを取qŭりすぎているのでどこまでやれるか分fēnかりません。もしものときはお力lì添tiānえを頼laìみます』と言yánうとフッと消xiaōえました。そこで庄zhuāng屋wūは目mùが覚juéめました。不bù思sī議yìに思sīい庭tíngを見jiànると飼sìっていた犬quănがいません。子zĭ犬quănの頃qĭng、村cūn外waìれで死sĭにかけていたのを庄zhuāng屋wūが連liánれ帰guīり『フチ』と名míng付fùけて大dà切qiēに飼sìっていたもので、村cūn人rénたちからも大dà層céngかわいがられていました。飢jī饉jĭnになってからも少shaŏないながら水shuĭや食shíべ物wùも毎meĭ日rìもらっていました」
　「その夢mèngのお婆póさんは…フチ？」
　「庄zhuāng屋wūもそう思sīい、後hoùを追zhuīいました。点diăn々と残cánる足zú跡jīを辿chānったところでフチが踞jù（うずくま）っているのを見jiànつけ、声shēngをかけましたが動dòngきません。近jìn寄jìってみると大dàきな穴xuéが掘juéられていて、フチは前qián脚jiaŏや鼻bíを砂shāまみれにしてこと切qiēれていました。庄zhuāng屋wūは大dà層céng悲beīしみましたが、夢mèngの言yán葉xiéを思sīい出chūしその穴xuéを掘juéり続xùけました。小xiaŏ半bàn時shí（約yuē30分fēn）も掘juéると奇qí麗lìな水shuĭが湧yŏngき出chūしました。あと少shaŏしのところまでフチは辿chānり着zhaóいていたんですね」
　「それが、この水shuĭですか」
　「はい。どんな日rì照zhaòりでも涸héれることがなく名míng水shuĭと評píng判pànになり、近jìn隣línの村cūnからも皆jiēが汲jíみにくるようになったのです」

　老laŏ婆póは優yoūしい笑xiaò顔yánを浮fúかべながら手shoŭ招zhaōきした。

　「ここに碑beīがあるでしょう。これはフチを祀sìったものです」
　碑beīに刻kèまれた文wén字zìは風fēng雪xuěに削xuēられて読dúめなかったが、犬quănの姿zīは残cánっていた。
　老laŏ婆póは碑beīに花huāを供gōngえた。
　父fùも碑beīに向xiàngかって手shoŭを合héわせた。

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　「ひの文wén字zìが消xiaōえてもみんながおぼえていて、後hoùの人rénたちに語yŭりついできたんだね」
　「大dà事shìな恩ēnを忘wàngれないようにと思sīったんだろうね。さて、宿sù題tíも頑wán張zhāngってね」
　「うん！ 今jīn日rì聞wénいたお話huàもずっとおぼえておくよ」
　祖zŭ母mŭはとても嬉xīしそうに微weī笑xiaòんだ。

チョコ太taì郎lángより

　お読dúみいただき、ありがとうございます。「祖zŭ母mŭが語yŭった不bù思sī議yìな話huà」シーズン3、スタートいたしました。ご希xī望wàngや感găn想xiăng、「こんな話huàが読dúみたい」「こんな妖yaō怪guaìの話huàが聞wénきたい」「こんな話huàを知zhīっている」といった声shēngをお聞wénかせいただけると連lián載zaìのモチベーションアップになりますので、ぜひぜひ下xià記jìフォームにお寄jìせください。一yī言yánでもOKですよ！