これまで5000人の園児と接してきた「東京いずみ幼稚園」(東京都足立区)の小泉敏男園長は、どの保護者にも「子育てでやってはいけないこと」があると説いているそうです。いったい何をしてはいけないのか、小泉氏の新刊『最高の育て方事典』より、抜粋・編集してお贈りします。
卒園児の平均IQ120超え!小泉氏の新刊『自分で考えて動く力がつく 最高の育て方事典 どんな子も必ず伸びる56のメソッド』は好評発売中!前編記事『言葉で教えるより効果的! 5000人の園児と過ごしてわかった誰でもできる「しつけ」最良のメソッド』より続く。
子どもに余計な「口出し、強制」をしてはいけない
子育てで「してはいけないこと」はいろいろあります。この記事では、「これだけは絶対にやめてほしい」と私が思っていることを3つに絞って紹介します。
やってはいけないことのひとつ目は、「余計な口出し」です。
子どもがやろうとしていること、あるいはまさにいま、熱心に取り組んでいることに対して、「ああしなさい」「こうしなさい」と親が口を挟むのは控えましょう。
無理強いしたり、怒って強制したりするのは、輪をかけてよくありません。口出しも強制も、子どもの興味を挫(くじ)き、やる気をなくさせるだけで、いいことは何もないからです。過保護・過干渉は、子どもの成長には明らかにマイナスです。

もちろん、ルールを守れない、挨拶ができないといった「躾」に関することであれば、ときには𠮟り、ときには制止して教えねばならない場合もあるでしょう。
しかし、たとえばお絵描き、文字の練習、音楽、運動といった知育・体育については、口出しは無用と心得てください。子どもが求めてきたとき、あるいはすっかり行き詰まっているときにだけ、大人が激励や助言をすれば十分です。
躾も知育・体育も、「子どもが自ら気づいてできる」のが理想です。大人を手本として気づいてもいいし、自ら気づくのでも構いませんが、子どもが主体的にやらなければ、何事も意義は薄いのです。