沖縄で戦後初のアナウンサー　島に響かせた希望の声　川平朝清さん（1）＜復帰半世紀　私と沖縄＞

　胸xiōngの鼓gŭ動dòngとともに、電diàn波bōに乗chéngって言yán葉xiéが広guăngがっていく。「This is Ryukyuan Radio Station AKAR…」。1949年nián5月yuè16日rì午wŭ後hoù2時shí。沖chōng縄shéngで戦zhàn後hoù初chūのラジオ局júが産chăn声shēngを上shàngげた瞬shùn間jiānだった。

「エーケーエーアール、こちらは琉liú球qiú放fàng送sòng局júであります」。声shēngの主zhŭは、戦zhàn後hoù沖chōng縄shéngのアナウンサー第dì１号haòの川chuān平píng朝zhaō清qīng（かびら・ちょうせい）だ。続xùいて流liúれたのは、「かぎやで風fēng（かじゃでぃふう）」のレコード。沖chōng縄shéngでは祝zhùいの席xíで必bìず演yăn奏zoùされる古gŭ典diăn音yīn楽lèで、朝zhaō清qīngの父fù・朝zhaō平píng（ちょうへい）がよく三sān線xiànで奏zoùでていた歌gēでもあった。

琉liú球qiú放fàng送sòng局júAKARの試shì験yàn放fàng送sòngで川chuān平píng朝zhaō清qīngさんが読dúみ上shàngげた原yuán稿gaŏ

まだ試shì験yàn放fàng送sòngではあったが、朝zhaō清qīngはこの時shíの高gaō揚yáng感gănを日rì記jìに残cánしている。

「胸xiōngの動dòng悸jìは時shí間jiānが迫pòれば迫pòるだけ我wŏを忘wàngれる程chéngではないにしろ高gaō鳴míngる。そして人rén々のラヂオの前qiánに集jíまって今jīnか今jīnかと待daìつ顔yánが頭toúに浮fúかぶ。しゃべるというほどの感gănじではない。必bì死sĭなおしゃべりである。英yīng語yŭを我wŏながら歯chĭ切qiēれ良liángく、日rì本běn語yŭは一yī気qìに終zhōngわり、レコードをかけて、合hé図túをしてほっとしてドアを開kaīける」

川chuān平píng朝zhaō清qīngさんの両liăng親qīn、朝zhaō平píngさんとツルさん（川chuān平píng朝zhaō清qīngさん提tí供gōng）

■国guó破pòれて山shān河héも残cánらなかった…

　琉liú球qiú最zuì後hoùの王wángに仕shìえた祖zŭ父fùを持chíつ朝zhaō清qīngは1927年nián、台taí湾wānで生shēngまれた。日rì本běn統tŏng治zhì下xiàにあった当dāng時shíの台taí湾wānで沖chōng縄shéng出chū身shēn者zhěは「一yī段duàn下xiàの日rì本běn人rénという感gănじで見jiànられていたと思sīう」と朝zhaō清qīngは言yánう。

　そんな中zhōngで父fùの朝zhaō平píngは堂táng々と三sān線xiànをたしなみ、沖chōng縄shéng出chū身shēn者zhěとしての誇kuāりを貫guànいた。母mŭのツルや19歳suì離líれた長cháng兄xiōngの朝zhaō申shēn（ちょうしん）もまた、朝zhaō清qīngに故gù郷xiāngの自zì然ránや歴lì史shĭ文wén化huàの豊fēngかさを説shuōいた。

　1941年niánに太taì平píng洋yáng戦zhàn争zhēngが始shĭまると、台taí湾wānからも多duōくの学xué生shēngが日rì本běn軍jūnに動dòng員yuánされた。医yī者zhěを目mù指zhĭして台taí北beĭ高gaō等děng学xué校xiaòに進jìn学xuéしていた朝zhaō清qīngも、17歳suìで陸lù軍jūn二èr等děng兵bīngとして徴zhēng兵bīngされた。

台taí北beĭ高gaō等děng学xué校xiaò時shí代daìの川chuān平píng朝zhaō清qīngさん（左zuŏ下xià）

　日rì本běn軍jūnは真zhēn珠zhū湾wān攻gōng撃jīをはじめ、マレー半bàn島daŏやフィリピン、シンガポールなど各gè地dìを攻gōngめ落luòとし、戦zhàn勝shèngムードに沸feìいていた。シンガポール陥xiàn落luòに際jìして山shān下xià奉fèng文wén中zhōng将jiāngが英yīng軍jūn司sī令lìng官guānパーシバル中zhōng将jiāngに無wú条tiaó件jiàn降jiàng伏fúを迫pòった会huì見jiàn。映yìng像xiàngを見jiànた朝zhaō平píngは「この戦zhàn争zhēngは勝shèngつとは限xiànらんぞ。軍jūn人rénが傲aò慢màn（ごうまん）になるといいことはない」と言yánい、家jiā族zúを驚jīngかせた。
　その父fùは終zhōng戦zhànを見jiàn届jièけた直zhí後hoù、この世shìを去qùった。再zaìび沖chōng縄shéngの地dìを踏tàむことはできなかった。

　朝zhaō清qīngが母mŭや兄xiōngたちと沖chōng縄shéngに戻lìったのは終zhōng戦zhàn後hoùの1946年nián12月yuè。引yĭnき揚yángげ船chuánで目mùに飛feīび込んできた景jĭng色sèは、幼yoùい頃qĭngから聞wénかされていたものとは「別bié世shì界jièだった」。激jīしい艦jiàn砲paò射shè撃jīを受shoùけ、白baíくむき出chūしになった山shān肌jī。母mŭは「国guó破pòれて山shān河héありというけれど、山shān河héも残cánらなかったわね」とつぶやいた。

久jiŭ場cháng崎qí（現xiàn在zaìの中zhōng城chéng村cūn）に着zhaóいた引yĭn揚yángげ船chuánの人rénたち（川chuān平píng朝zhaō申shēn氏shì資zī料liaò　那nà覇bà市shì歴lì史shĭ博bó物wù館guăn提tí供gōng）

■「誇kuā大dà妄wàng想xiăng」と一yī笑xiaòされたラジオ

　帰guī郷xiāngから間jiānもなく、朝zhaō清qīngは「東dōng恩ēn納nà博bó物wù館guăn」で通tōng訳yìや翻fān訳yìの職zhíに就jiùいた。博bó物wù館guănは、米mĭ軍jūnが戦zhàn中zhōngに首shoŭ里lĭなどで収shoū集jíした文wén化huà財caíを陳chén列lièしていた。漆qī器qìや陶taó器qì、紅hóng型xíngや上shàng布bù、寺sìから持chíち出chūしたであろう仏fó像xiàngも並bìngんでいた。

　博bó物wù館guănで出chū会huìった医yī師shīの誘yoùいで検jiăn査chá助zhù手shoŭを経jīng験yànしたことも。もっぱらアメリカ人rénを相xiāng手shoŭにする女nw性xìngの性xìng病bìng検jiăn査cháにあたり「こちらは女nwの子zĭの手shoŭも握wòったことがない。こればかりは辟pì易yìしました」。

創chuàng立lì当dāng初chūの東dōng恩ēn納nà博bó物wù館guăn（島daŏ袋daì全quán幸xìng氏shì所suŏ蔵cáng　那nà覇bà市shì歴lì史shĭ博bó物wù館guăn提tí供gōng）

　同tóngじ頃qĭng、沖chōng縄shéng民mín政zhèng府fŭの文wén化huà部bù芸yún術shù課kè長chángに就jiùいていた兄xiōngの朝zhaō申shēnは、ラジオ局júの開kaī設shèに取qŭりかかった。台taí湾wānでラジオ放fàng送sòngに携xiéわっていた朝zhaō申shēnは「沖chōng縄shéngのように島daŏが多duōいところでは、娯yú楽lèと情qíng報baòと教jiaò育yùの面miànでラジオほどいいものはない」と周zhoū囲weíに説shuōいて回huíった。民mín政zhèng府fŭの副fù知zhī事shìには「電diàn気qìも受shoù信xìn機jīもないところでできるわけがない。誇kuā大dà妄wàng想xiăngもいい加jiā減jiănにしろと笑xiaòわれるぞ」と一yī蹴cùされたが、諦dìめることなく米mĭ軍jūn政zhèng府fŭの協xié力lìを取qŭり付fùけた。
　そして朝zhaō清qīngがアナウンサーに抜báてきされ、具jù志zhì川chuān村cūn（現xiànうるま市shì）の民mín家jiāを改gaĭ装zhuāngした放fàng送sòng局júで琉liú球qiú放fàng送sòng局júAKAR（琉liú球qiúの声shēng）が開kaī局júした。

琉liú球qiú放fàng送sòng局júAKAR開kaī局jú式shì。中zhōng央yāngが川chuān平píng朝zhaō申shēnさん、その後hoùろに立lìつのが朝zhaō清qīngさん（川chuān平píng朝zhaō申shēn氏shì資zī料liaò　那nà覇bà市shì歴lì史shĭ博bó物wù館guăn提tí供gōng）

　その後hoù、朝zhaō清qīngは米mĭ国guó留liú学xuéを経jīngて琉liú球qiú放fàng送sòngでテレビ開kaī局júや経jīng営yíngに携xiéわり、67年niánには沖chōng縄shéng放fàng送sòng協xié会huì（OHK）の会huì長chángに就jiù任rèn。72年niánの日rì本běn復fù帰guīと同tóng時shíに東dōng京jīngのＮＨＫへ転zhuăn勤qínが決juéまり、家jiā族zúとともに沖chōng縄shéngを離líれた。
　米mĭ国guó人rénの妻qīワンダリーとの間jiānに生shēngまれた3人rénの息xī子zĭのうち、長cháng男nánの慈cí温wēn（ジョン・カビラ）と三sān男nánの慈cí英yīngは芸yún能néng界jièで活huó躍yuèを続xùけている。

　復fù帰guīは朝zhaō清qīngの目mùにどう映yìngったのか。「『祖zŭ国guó復fù帰guī』という言yán葉xiéには抵dĭ抗kàng感gănがありました。祖zŭ国guóは日rì本běnではなく沖chōng縄shéngであり、あくまでも施shī政zhèng権quánの返făn還huánだと思sīっていました」