『生徒会役員共』とは、氏家ト全による漫画作品、及びそれを原作にしたテレビアニメである。
講談社『マガジンSPECIAL』で2007年6月号~2008年7月号まで連載されたのち、
『週刊少年マガジン』に移籍し同年34号より2021年51号まで連載された。単行本は全22巻。
キャッチコピーは「ほんのり下ネタ風味学園4コママンガ」「ほのぼの穴ほり日常系アニメ」。
概要
私立高校の生徒会を舞台にした学園4コマ漫画。少子化の影響で女子高から共学となった私立桜才学園高等部で、ひょんなことから生徒会副会長に任命された津田タカトシを中心に起こる学園生活を描く。
……と、あらすじだけ一見すれば、ありがちな「生徒会」モノの「ハーレム」漫画である(あながち間違ってないが)。
ところがどっこい、ひとたび表紙を繰れば、そこに展開されるのは変態達が織り成す下ネタのオンパレードであり、絶大な権力の元で会長が辣腕を振るうような王道展開を期待してはいけない。振るうのは下ネタだけである。
「これ少年誌でいいのか」「よくアニメ化できたな」などと専らの評判だが、飲尿・浣腸といったスカトロネタまでやったり、伏字の概念すら無かった『妹は思春期』に比べれば、これでもまだ可愛いものだったりする(更に補足すると少年誌での規制のボーダーラインを理解しているから恐ろしいものである)。
主要登場人物
詳細な説明は各キャラクターのリンク先参照。
生徒会役員
津田 タカトシ (CV:浅沼晋太郎)
桜才学園生徒会副会長。1年→2年。半ば強制的に生徒会に入れられ、次期生徒会長として奮闘中。周囲の変人達に振り回され、次々繰り出されるエロボケをツッコミ続ける日々を送っている。M男の童貞で、ハーレム環境に関心を示さず、生徒会メンバーと同室で外泊したこともある「安全な男」。
天草 シノ (CV:日笠陽子)
桜才学園生徒会会長。2年→3年。才色兼備で運動神経抜群、礼儀作法や家事も心得る完璧人間だが、貧乳にコンプレックスを抱く。平然とエロボケをかます変人で、演壇の裏でスカートを捲る背徳露出プレイを企てたり、演説中に生徒からの視線を浴びて興奮するなど、M気質が強い。生理用品はナプキン派。
七条 アリア (CV:佐藤聡美)
「この程度で露出なんて本場の人に失礼だよ」
桜才学園生徒会書記。2年→3年。温和な性格で、茶道、華道、書道、琴など多数の稽古をこなす。自動ドア・エスカレーター完備の豪邸に住むお嬢様で、シノが妬む巨乳の持ち主。貞操帯を着用していたり、と思いきや時々ノーパンだったり、果てはアナルにバイブを突っ込んでいたりする。生理用品はタンポン派。
萩村 スズ (CV:矢作紗友里)
「私 高い所が好き 人を見おろせるから」
桜才学園生徒会会計。1年→2年。IQ180、10桁の暗算は朝飯前、5ヶ国語ペラペラの天才帰国子女だが、140cm未満の身長に加え、夜9時に就寝し、昼寝をしないと体がもたないという幼児体質。数少ない常識人で、タカトシ不在時はツッコミを務めるが、母親は変態。生理用品はとりあえず着けている。
その他
津田 コトミ (CV:下田麻美)
タカトシの妹。中学3年→高校1年。タカトシらの進級に合わせて桜才学園に入学。幼少の頃から性知識が豊富で、タカトシのツッコミは彼女によって鍛えられた。小6まで一緒に入浴したりと、兄妹の仲は良い。自堕落かつ勉強嫌いで、英語は「クリーニング」と「クンニリングス」を間違えるほど苦手。重度の中二病。
横島 ナルコ (CV:小林ゆう)
桜才学園生徒会顧問。25歳→26歳。桜才学園のOGで、学園ドラマの影響と、エロ妄想が得意だったため教師になった。年下好きで、タカトシを密かに狙っているほか、NTRにも興味がある変態。共学化の恩恵を一番受けたであろう人物で、彼女が教師になれたのも、懲戒解雇されないのも謎。
三葉 ムツミ (CV:小見川千明)
「なんのなんの 私本番に強いから」
桜才学園柔道部部長。1年→2年。大の格闘技好きで、自ら柔道部を創設した、柔道2段の実力者。創設時から部長を務め、柔道部をインターハイ出場へ導いた。食欲旺盛で、5人前を軽く平らげるほどの大食漢。天然ピュアで、シノ達のエロボケを理解できなかったり、真に受けてしまうことも多い。
畑 ランコ (CV:新井里美)
「もはや
カメラは
私の
身体の
一部」
桜才学園新聞部部長。2年→3年。脚色、捏造、コラージュを得意とし、「記事にするまで情報は洩らさない」が信条。カメラは肌身離さず持ち歩き、張り込みに備えて用足し用のペットボトルまで携帯するなど、並々ならぬスクープへの執念を持つ。シノのスナップ写真で一儲けしたりと、商才にも秀でている。
五十嵐 カエデ (CV:加藤英美里)
桜才学園風紀委員長。2年→3年。極度の男性恐怖症であり、男子に渡し物をする際には釣竿を使用し、横断歩道の対岸ほどの距離がないとまともに会話もできない。日課の校内見回りも、男子がいるフロアには行けないという徹底ぶり。ただ最近はタカトシには触れられても気絶しなくなった。男性恐怖症とは無関係だが、キノコが嫌い。
出島 サヤカ (CV:田村睦心)
七条家専属のメイド。メイドの前は肛門の開発をしたり、M男の尻をハイヒールで蹴飛ばすアレな仕事をしていた。家事の腕は一流で、特に掃除は陰毛一つ残さないほどだが、洗濯だけは「洗うのがもったいない」ため苦手。アリアに好意を寄せており、飲みかけのストローを貰ったり、風呂の残り湯を飲むことも。
轟 ネネ (CV:椎名へきる)
「もっと強い振動がほしくて‥‥」
桜才学園ロボット研究会所属。1年→2年。機械をいじるのが好きだが、機械にいじってもらうのも好きな、機械と「相思相愛」の変態。それだけあって、常時バイブやローターを挿入&振動(&絶頂)させているほか、犬ロボット(性的な意味で)や全自動皮剥き器(包茎的な意味で)などを発明している。プレッシャーには弱い。
時 カオル (CV:日野未歩)
「あまり私の後ろに立たない方がいい」
コトミのクラスメイト。1年。通称トッキー。空手有段の実力を持つ強面の不良だが、耳たぶに米粒が付いていたり、値札が付いたままシャツを着たりと、ドジっ娘の側面を併せ持つ。校則に反して制服を着崩しているが、これも過去に自らのドジが生んだトラウマに起因する。なんだかんだでかなり常識人で貴重なツッコミ要員。劇場版生徒会役員共PVのキャストにてフルネームが判明。
魚見 チヒロ (CV:斎藤千和)
「きちゃった」
英稜高校生徒会長。3年。本名魚見・クリスティーナ。 外校との交流で桜才学園に招かれたことでシノたち生徒会メンバーと出会う。その後はシノとメアド交換し、「ウオミー」と呼ばれるほど仲がよくなる。いろいろと(性的な意味で)シノと似ている。ショタ属性持ち。互いの親戚同士が結婚した縁で、津田とウオミーも親戚になった。以後は津田家を頻繁に訪れ、ご飯を作ったり、裸エプロンで待機したり、うらやまけしからんお姉ちゃんになる。415話にてようやくフルネームが判明。
森 ノゾミ(CV:上坂すみれ)
「それじゃドロォパックだろ!!」
英稜高校生徒副会長。2年。ウオミーがあんな感じなので英稜高校生徒会のツッコミを主に担当。でもよくウオミーに美味しいところを持っていかれる。ツッコミは一流で、津田と並ぶとされている。またアリアには及ばないがシノが凝視するほどの巨乳であり、アンダーバストの汗に悩まされることも。しかもまだまだ成長中。津田とはツッコミ役や副会長としてキャラがかぶっているからか波長が合うのか、出会って以降あっという間にナチュラルに距離を縮めており、シノやウオミーに警戒されている。運動神経はいいらしいが、カナヅチ。ウオミーと同じく415話にてフルネームが判明。新しく増えた生徒会メンバーも結構アレだったので津田と同じく更にツッコむ機会が増えた。
古谷 (CV:平野文)
桜才学園の前生徒会長。現在は塾如大学の女子大生。パッと見は金髪でスタイルもいいイマドキの女子大生だが、発言も行動も嗜好も感性も全てが古い。というか、なんか親戚のおばちゃんくさい。部屋着は赤いジャージと、これまた古臭い。生徒会の面々の性癖を理解しているので、ヘビーな下ネタにも全く動じない。
小山(CV:加藤英美里)
「あなたは変わってー!」
桜才学園の教師。年齢不詳(おそらく20代半ば)。初登場は「児童会役員共」で、当時シノが児童会長を務めていた小学校に教育実習生としてやってきてシノの下ネタに振り回されていた。その後、教師として桜才高校に赴任。相変わらず下ネタに振り回されているが、耐性がついたかツッコミもできるようになった。またツッコミ要員か。本人はいたって常識人。ナルコとは出会いがない者同士で意気投合した。古谷と感性が似ている。
他作品とのリンク
生徒会役員共は他の氏家作品とリンクしている部分がある。リンク部分は以下のとおり。
女子大生家庭教師濱中アイ
濱中とは舞台設定や登場人物でかなり深いつながりがある。そりゃもうズッポりと奥まで突いちゃうぐらい。同一の時間軸にあり、また時代に前後ズレはない。「こっちのが何年何月頃だから、こっちは・・・え~と」とか詳しいことまで考えちゃダメ。
- 英稜高校
- 登場人物同士の繋がり
人物同士の年齢差は、シノとミサキの交流を描いた番外編から推測できる。単行本3巻に掲載された番外編によると、シノが小6で児童会長だったとき、ミサキは副会長をしていた。マガジンSPECIAL 2013年No.11に掲載された番外編で、この時のミサキは10歳ということが判明した。つまりシノの2学年下で小学4年生と考えることができる。また、やはり3巻のおまけ漫画で高2のシノと再会したミサキは中学校の制服を着ており、高1のタカトシよりも年下である考えられる。
これらから、マサヒコやミサキらはシノの2歳下でコトミと同学年だと考えるのが妥当だろう。
なお、以上のことを踏まえた比較一覧表を以下に記す。
ということはこの付近には中村リョーコ、出島サヤカ、横島ナルコがうろついているわけか。なんて恐ろしい場所なんだ。いや、正直に言うとちょっと嬉しいかもしれない。
アイドルのあかほん
アイドルのあかほんは飯田シホ(13)、有銘ユーリ(10)、如月カルナ(16)の女性3人組新米アイドルが、スターを目指して活動していく感動の下ネタギャグマンガ。本編中ではユニットを作って活動し始めるところから描かれているが、役員共では若者には名の知られた存在になっている模様。
役員共8巻のおまけ漫画によれば、三人は本編時より一歳年を経ている。ここから、津田が高1の頃にトリプルブッキングがデビューしていると推測できる。
アニメ版の作中では「三姉妹妖譚」という主演映画が封切られている。またアニメの主題歌「大和撫子エデュケイション」もトリプルブッキングが歌っているという設定で、三姉妹妖譚の主題歌として「情熱の花」という曲も登場。何れも大和撫子エデュケイションのシングルCDに収録されている。二期でも引き続き主題歌「花咲く☆最強レジェンドDays」を担当。9話では挿入歌としてカップリング曲「青春爆走☆LOVE TRAIN」を披露した。余談であるが、オープニングテーマである「大和撫子エデュケイション」「花咲く☆最強レジェンドDays」は、名義こそトリプルブッキングであるが、実際にはシノ、アリア、スズの三人が歌っているという設定であることを、スズ役の矢作紗友里が明らかにしている。
既刊リスト
|
発売日 |
収録話 |
掲載誌 |
1 |
2008年8月12日 |
#1 - #15 |
マガジンSPECIAL 2007年6月号 - 2008年7月号 |
2 |
2009年5月15日 |
#1 - #30 |
週刊少年マガジン 2008年34号 - 2009年14号 |
3 |
2010年1月15日 |
#31 - #60 |
週刊少年マガジン 2009年15号 - 26号, 28号 - 47号 |
児童会役員共 |
マガジンSPECIAL 2009年6月号 |
児童会役員共 アフター |
描き下ろし |
4 |
2010年8月17日 |
#61 - #90 |
週刊少年マガジン 2009年48号 - 2010年28号 |
番外編ショート |
マガジンSPECIAL 2010年6月号 |
巻末おまけ |
描き下ろし |
5 |
2011年4月15日 |
#91 - #120 |
週刊少年マガジン 2009年29号 - 51号,2011年1号 - 8号 |
番外編ショート |
マガジンSPECIAL 2009年10月号 |
巻末おまけ |
描き下ろし |
6 |
2011年11月17日 |
#121-#150 |
週刊少年マガジン 2011年9号-18号,20号-30号,32号-41号 |
番外編ショート |
マガジンSPECIAL 2011年4月号 |
巻末おまけ |
描き下ろし |
7 |
2012年7月17日 |
#151-#180 |
週刊少年マガジン 2011年42号-2012年6号,8号-23号 |
巻末おまけ |
描き下ろし |
人気投票結果発表 |
描き下ろし |
8 |
2013年2月15日 |
#181-#211 |
週刊少年マガジン 2012年24号-46号,48号-2013年1号 |
9 |
2013年10月17日 |
#212-#242 |
週刊少年マガジン 2013年2・3合併号-31号,33号-36・37合併号 |
10 |
2014年5月16日 |
#243-#270 |
週刊少年マガジン 2013年38号-50号,2013年52号-2014年15号 |
11 |
2015年2月17日 |
#271-#301 |
週刊少年マガジン 2014年16号-48号 |
12 |
2015年9月17日 |
#302-#332 |
週刊少年マガジン 2014年49号,2014年51号-2015年10号,2015年12号-29号 |
13 |
2016年4月15日 |
#333-#363 |
週刊少年マガジン 2015年30号-37号,2015年39号-46号,2015年48号-2016年5号,2016年7号-11号 |
テレビアニメ・映画
生徒会役員共(1期)
2010年7月から10月まで、チバテレビ他、独立UHF局にて放送された。全13話。
放送コードとの兼ね合いもあり、地上波はモザイクや規制音で凌ぎ、BD/DVDで無修正版が解禁となる。なお、BD/DVDには修正版も収録される。
ただし伏せ目的ではなく、演出として初めから規制音そのものを流す目的のものは無修正版であっても解除されない。
2013年12月23日にはニコニコ生放送で本編の一挙放送が行われた。
生徒会役員共(OVA・OAD)
2011年4月15日より『生徒会役員共 OVA』が発売された。
OVAではテレビアニメの話数を引き継いで14話~21話となっている。
生徒会役員共*(2期)
2014年1月よりTOKYO MX他、独立UHF局にて『生徒会役員共*』が放送開始されている。
PVによると『*』に読み方は特にないらしい。
1期・OVAと同じく放送コードにあたるものは、モザイク・規制音(ピー)で凌いでいる。
劇場版 生徒会役員共
2017年7月21日全国発射(ロードショー)。
2017年4月19日にYouTubeにて第一弾PVが公開された。本当にアレを劇場にまで持って行ってしまっていいのか不安である。
2019年12月6日、劇場版第2弾「劇場版 生徒会役員共2」が2020年7月10日に劇場公開することが発表された。スタッフは第1弾からの続投。
2020年6月3日、新型コロナウイルス感染症の影響を受け劇場公開を延期することを発表、新たな公開日は後日発表。(公開日延期のお知らせ)
2020年7月6日、延期されていた劇場版の公開日が2021年1月1日に決定したことが発表された。
詳細は「劇場版 生徒会役員共」記事参照。
スタッフ
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キャスト
主題歌
- 第1期・OVA
- オープニングテーマ「大和撫子エデュケイション」
- 作詞:こだまさおり / 作曲:山口朗彦 / 編曲:菊谷知樹
- 歌:トリプルブッキング
- エンディングテーマ「蒼い春」
- 作詞:atsuko / 作曲:atsuko、KATSU / 編曲:KATSU
- 歌:angela
- 挿入歌「情熱の花」
- 作詞・作曲:高橋菜々 / 編曲:YUPA
- 歌:トリプルブッキング
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- 第2期
- オープニングテーマ「花咲く☆最強レジェンドDays」
- 作詞:花衣 / 作曲・編曲:新井弘毅
- 歌:トリプルブッキング
- エンディングテーマ「ミライナイト」
- 作詞:moyu / 作曲:KEYTARO / 編曲:Coral Echo
- 歌:佐藤聡美
- エンディングテーマ「桜の空」
- 作詞:もりちよこ / 作曲・編曲:森悠也
- 歌:杉並児童合唱団
- 挿入歌「情熱の花」
- 作詞・作曲:高橋菜々 / 編曲:YUPA
- 歌:トリプルブッキング
- 挿入歌「アイドルのすゝめ」
- 作詞:PA-NON / 作曲:高橋菜々/ 編曲:佐々倉有吾
- 歌:天草シノ(日笠陽子)
- 挿入歌「青春爆走☆LOVE TRAIN」
- 作詞:7chi子♪ / 作曲:江口祐介/ 編曲:野中“まさ”雄一
- 歌:トリプルブッキング
各話リスト
OVA・OADについては省略
*OVAでシャッフルで原作を選んだため、メインとなる原作エピソードに
放送局
Webラジオ
テレビアニメに関連して、アニメイトTVで「アニメ『生徒会役員共』が全部わかるラジオ、略して全ラ!」が配信中。
詳細は単語記事を参照。
エピソード
関連動画
チャンネル
第1期放送時にはチャンネルは設置されていなかったが、第2回目の一挙放送された際にチャンネルが設置され、
同時に第1期の全話がニコニコ動画で見られるようになった(1話のみ無料、2話以降有料)。
第2期ではニコニコ生放送による上映会も放送される。
また、ニコニコチャンネルにおいては1話のみ無料となっている。
関連生放送
関連項目
作品全般
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作品内関連
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外部リンク
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ページ番号: 4368128
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リビジョン番号: 3234731
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