脳のう単語たんご

237件けん

ノウ

2.1千せん文字もじの記事きじ

掲示板けいじばんへ

記事きじ編集へんしゅう

脳のうとは、動物どうぶつの頭部とうぶに存在そんざいし行動こうどうの指ゆび令れいを出だす箇所かしょ。ただし、必かならず頭部とうぶにあるとは言いい切きれない。

曖昧あいまいさ回避かいひ

脳のう（動画どうが投稿とうこう主あるじ）-ニコニコ動画どうがの日記にっき動画どうが配信はいしん者しゃ。⇒脳のう(日記にっき動画どうが)を参照さんしょう。
脳のう（生放送なまほうそう主ぬし）-ニコニコ生放送なまほうそうの配信はいしん者しゃ⇒脳のう(生放送なまほうそう主ぬし)
脳のう（漢字かんじ）⇒本来ほんらいの漢字かんじとしての意味いみについてはこちら⇒（まだ未み作成さくせい）

概要がいよう

「脳のう」とは、動物どうぶつの体からだの特定とくていの場所ばしょを指ゆびす単たん語かたりである。主あるじに動物どうぶつとしての活動かつどう及および思考しこう、記憶きおくをコントロールする器官きかんの事ことを指ゆびす。動物どうぶつによってその大おおきさ・形状けいじょうは異ことなる。

一言ひとことで「脳のう」と言いっても一ひとつの均質きんしつな塊かたまりとしての臓器ぞうきではない。例たとえば人間にんげんの脳のうでは大脳だいのう、中ちゅう脳のう、小脳しょうのう、間あいだ脳のう、橋はし、延髄えんずい、脳のう室しつ、脳のう梁はりなどの多おおくの部分ぶぶんから成なっており、それぞれの部分ぶぶんが異ことなった機き能のうを担になう、複雑ふくざつな器官きかんである。

脳のうの大おおきさが大おおきければ大おおきいほど「賢かしこい」動物どうぶつと捉とらえている人ひともいるが、他たの臓器ぞうきと同様どうよう、単たんなる大おおきさでは機き能のうは決定けっていできない。ゾウなどの体からだが大おおきな生物せいぶつでは人間にんげんより大おおきな脳のうを持もつケースが多おおいようだが、ゾウが人間にんげんより賢かしこいと考かんがえる者ものはあまり居いない。何なにより、何なにを持もって「賢かしこい」とするかの絶対ぜったい的てきな定義ていぎがあるわけではない。

ほとんどの動物どうぶつは脳のうを破壊はかいされると、他たの臓器ぞうきが無む事ことだったとしても生命せいめい活動かつどうを継続けいぞくすることができない。呼吸こきゅうや体温たいおん維持いじに代表だいひょうされるような、生命せいめい維持いじに不可欠ふかけつな活動かつどうの中枢ちゅうすうが脳のうに存在そんざいする生物せいぶつが多おおいためである。

人間にんげんの体からだにおいて、脳のうが思考しこうや記憶きおく、さらに言いえば意識いしきや人格じんかくにとって重要じゅうような臓器ぞうきであることは世間せけんで広ひろくコンセンサスが得えられており、健康けんこう関連かんれん商品しょうひんや教育きょういく業界ぎょうかいのセールストークに利用りようされるほどである。しかし「思考しこうや記憶きおくは脳のうの作用さようである」という一いち歩ほ踏ふみ込こんだ言明げんめいになると、あまり広ひろく受うけ入いれられているとはいえない。この言明げんめいが正ただしいとすれば「脳のうが破壊はかいされて死しを迎むかえると、それ以後いごは思考しこう・記憶きおく・人格じんかくは消失しょうしつする」という結論けつろんが強つよく示唆しさされてしまい、多おおくの人々ひとびとにとってその結論けつろんは不安ふあんと不快ふかい感かんを覚おぼえさせる。

脳のうについて

　概論がいろんでも述のべられているが、脳のうとは神経しんけい系けいを構成こうせいする中枢ちゅうすう神経しんけい系けいの構成こうせいする最もっとも主あるじ要ような器官きかんである。一言ひとことで脳のうといっても、実際じっさいは沢山たくさんの部位ぶいに分類ぶんるいでき、人ひとの生命せいめい活動かつどうの殆どをこの部位ぶいがになっていることから、損傷そんしょうを受うけると、運動うんどう麻痺まひ・運動うんどう失調しっちょうといった運動うんどう系けいの障害しょうがいをはじめ、認知にんち・言げん語かたり障害しょうがいなどの高次こうじ脳のう障害しょうがい・体温たいおん調節ちょうせつ・呼吸こきゅう調節ちょうせつと言いった自じ律りつ神経しんけい機き能のうといったものが障害しょうがいされ、日常にちじょう生活せいかつに重大じゅうだいな支障ししょうを与あたえる。ここでは、脳のうについての解剖かいぼう学的がくてき・生理せいり学的がくてき観点かんてんから眺ながめていきたい。

脳のうの発生はっせい学がく

脳のうは、受精じゅせい卵たまごから細胞さいぼう分裂ぶんれつ経へて、胎生たいせい第だい三さん週しゅう、胚はい性せい外がい胚葉はいようの肥厚ひこうしたスリッパ状じょうの神経しんけい板いたから発生はっせいする。さらに神経しんけい板いた・神経しんけい堤つつみに分化ぶんかし、神経しんけい板いたは脳のうや脊髄せきずいに神経しんけい堤つつみは脳のう神経しんけいなどの末すえ梢こずえ神経しんけい系けいになる。

この時期じきの、脳のうの発生はっせいについては、前ぜん脳のう・中ちゅう脳のう・後こう脳のうにわかれている。これらの部位ぶいは次つぎのように分化ぶんかしていく。

前ぜん脳のう：終おわり脳のうと間あいだ脳のうに分化ぶんかする
1. 終おわり脳のう：大脳だいのう半球はんきゅうに最終さいしゅう的てきに分化ぶんかする。脳のう室しつ系けいは側がわ脳のう室しつを形成けいせい。
2. 間あいだ脳のう：視床ししょうなどに最終さいしゅう的てきに分化ぶんかする。脳のう室しつ系けいは第だい三さん脳のう室しつを形成けいせい。
間あいだ脳のう
1. 中ちゅう脳のうに最終さいしゅう的てきに分化ぶんかする。脳のう室しつ系けいは中ちゅう脳のう水みず道みちを形成けいせい
後こう脳のう：後こう脳のうと髄ずい脳のうに分化ぶんかする。
1. 後こう脳のうは、橋はしと小脳しょうのうに最終さいしゅう的てきに分化ぶんかする。脳のう室しつ系けいは第だい四よん脳のう室しつ上部じょうぶを形成けいせい。
2. 髄ずい脳のうは、延髄えんずいに最終さいしゅう的てきに分化ぶんかする。脳のう室しつ系けいは第だい四よん脳のう室しつ下部かぶを形成けいせい。

神経しんけい系けいは、発生はっせい早はや期きに形成けいせいされはじめ、胎生たいせい38週しゅうまで形成けいせいされ続つづける、胎生たいせい8週しゅうの間あいだに形成けいせい不全ふぜんが起おこると重おも篤あつな、先さき天てん性せい奇形きけいを呈ていし、死産しざんになることも多おおい。

脳のうの解剖かいぼう

脳のうは、大おおきく分わけて大脳だいのう・脳幹のうかん・小脳しょうのうに分わけることができ、大脳だいのうは、左右さゆうの大脳だいのう半球はんきゅう・脳のう梁はり・大脳だいのう辺べ縁えん系けい・大脳だいのう基底きてい核かく・終おわり脳のう・視床ししょう・視床ししょう下か核かく・視床ししょう下部かぶに分わけられる。

A．脳幹のうかん

脳幹のうかんは、延髄えんずい・橋はし・中ちゅう脳のうに分類ぶんるいされる。脳幹のうかんには、第だいⅢ～Ⅻ脳のう神経しんけいの神経しんけい核かくがあり、上うえ小脳しょうのう脚あし・中小ちゅうしょう脳のう脚あし・下しも小脳しょうのう脚あしがあり、小脳しょうのうと連結れんけつしている。

1．延髄えんずい

　脳幹のうかんを構成こうせいする部位ぶいでは一番いちばん下位かいにある部位ぶいである。脳のう神経しんけいは、舌した咽のど神経しんけい（第だいⅨ脳のう神経しんけい）・迷走めいそう神経しんけい（第だいⅩ脳のう神経しんけい）・副ふく神経しんけい（第だいⅪ脳のう神経しんけい）・舌した下か神経しんけい（第だいⅫ脳のう神経しんけい）が出でている。神経しんけい路みちにおいては、上うえ行路こうろ（感覚かんかく系けい）・下しも行路こうろ（運動うんどう系けい）といった神経しんけい伝導でんどう路ろが通過つうかする。延髄えんずい下部かぶには、錐きり体たい交叉こうさがあり下降かこう路ろの一部いちぶがここで交差こうさし脊髄せきずいに向むかう。この交叉こうさする神経しんけい路みちを錐きり体からだ路ろ系けいといい、自分じぶんの意識いしき化かで筋すじを動うごかす神経しんけい伝導でんどう路ろとなる。また、錐きり体からだ路ろ以外いがいを通とおる伝導でんどう路ろを錐きり体外たいがい路ろ系けいといい、自分じぶんの意志いしとは関係かんけいなく動うごく不ふ随意ずいいな筋すじの動うごきの神経しんけい路みちが属ぞくする。

　延髄えんずいは、生命せいめい活動かつどう維持いじに重要じゅうような機き能のうである呼吸こきゅう・嚥下えんか・循環じゅんかん・消化しょうかといった制御せいぎょ中枢ちゅうすうがあり、ここを傷きず害がいされた場合ばあい、生命せいめい維持いじに重じゅう篤あつしな悪あく影かげ響ひびきを及およぼす。延髄えんずいの腹はら側がわには、環たまき軸じく関節かんせつがあり、ここの骨折こっせつ・脱臼だっきゅうは延髄えんずいを傷きず害がいする可か能のう性せいが非常ひじょうに高たかい。