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8月がつ16日にちの世界せかいの昔話むかしばなし

イラスト　「荒あら駒こまるみ」　　運営うんえいサイト　Ｒｕｍｉの作品さくひん置おき場ば　ｅＲｕ★Ａｒｔ

みにくいアヒルの子こ
アンデルセン童話どうわ　→　アンデルセン童話どうわの詳細しょうさい

アニメサイズ Max 2880×2160


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投稿とうこう者しゃ　「蔵ぞう森もり四季しき」　　蔵ぞう森もり四季しき

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投稿とうこう者しゃ　「ぼん」　　ぼんの読よみ聞きかせ

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投稿とうこう者しゃ　「エマ」　　睡眠すいみん導入どうにゅうエマちゃんねる

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投稿とうこう者しゃ　「ひつじも眠ねむる朗読ろうどくチャンネル」　　【眠ねむくなる女性じょせいの声こえで読よみ聞きかせ】優やさしい世界せかいの昔話むかしばなし集しゅう（睡眠すいみん朗読ろうどく）

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投稿とうこう者しゃ　「あーる」　　【眠ねむれる朗読ろうどく】

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制作せいさく: フリーアナウンサーまい【元もとTBS番組ばんぐみキャスター】

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より) あひるのかお はくちょう

　むかしむかし、あるところに、おほりに囲かこまれた古ふるいお屋敷やしきがありました。

　そのおほりのしげみの中なかで、一いち羽わのアヒルのお母かあさんが巣す(す)の中なかのタマゴをあたためていました。

　やがてタマゴが一ひとつずつ割われると、中ちゅうからは黄色きいろい色いろをしたかわいいひなたちが顔かおを出だします。

　ですが、巣すの中なかで一番いちばん大おおきなタマゴだけが、なかなか生うまれてきません。

　しばらくたって、やっとタマゴを割わって出でてきたのは、たいそう体からだの大おおきなみにくいひなでした。

　みにくいアヒルの子こはどこへ行いってもいじめられ、つつかれて、かげ口こうをたたかれます。

　はじめのうちはみにくいアヒルの子こをかばっていたお母かあさんも、しまいには、

「本当ほんとうにみにくい子こ。いっそ、どこか遠とおい所ところへ行いってくれたらねえ」
と、ため息いきをつくようになりました。

　それを聞きいたみにくいアヒルの子こはいたたまれなくなって、みんなの前まえから逃にげ出だしてしまいました。

　あてもなく飛とび出だしましたが、どこに行いってもきらわれます。

　アヒルの子こは人目ひとめにつかない場所ばしょを選えらんで眠ねむり、起おきればまた逃にげ続つづけました。

　季き節ぶしはいつの間まにか、秋あきになりました。

　そんなある日ひ、みにくいアヒルの子こはこれまで見みたこともないような、美うつくしいものを目めにしました。
　それは、白鳥しらとり(はくちょう)のむれでした。

　長ながくしなやかな首くびをのばし、まぶしいばかりの白しろいつばさをはばたいて、白鳥はくちょうたちはあたたかい国くにへと飛とんでいくところでした。
　アヒルの子こはあっけにとられて、その美うつくしい烏がらすたちが空そらのかなたへ去さっていくのを見送みおくっていました。

「あんな鳥とりになれたら、どんなにか幸しあわせだろう。
  いや、アヒルの仲間なかまにさえ入いれないくせに、そんな事ことを考かんがえてどうするんだ」

　冬ふゆが来きて、沼ぬまには氷こおりが張はりはじめました。

　アヒルの子こはアシのしげみにじっとうずくまって、きびしい寒さむさをたえしのびました。

　そのうちに、お日ひさまはしだいにあたたかさをまし、ヒバリが美うつくしい声こえで歌うたいはじめます。
　ついに、春はるが来きたのです。

　アヒルの子こは体からだがうきうきしはじめると、つばさをはばたいてみました。

　すると体からだが、浮うくではありませんか。
「ああ、飛とんだ、ぼくは飛とべるようになったんだ」

　アヒルは夢中むちゅうではばたくと、やがておほりにまいおりました。

　その時とき、おほりにいた白鳥はくちょうたちが、いっせいに近ちかづいてきたのです。

「ああ、みにくいぼくを、殺ころしにきたんだ。
  ぼくは殺ころされるんだ。
  ・・・でも、かまわない。
  みんなからひどい目めにあうより、あの美うつくしい鳥とりに殺ころされた方ほうが、いくらましだかしれない。
  さあ、ぼくを殺ころして！」

　アヒルの子こは、殺ころされるかくごをきめました。
　しかし、そうではありません。

　白鳥はくちょうたちはアヒルの子この周まわりに集あつまると、やさしく口くちばしでなでてくれたのです。
　そして白鳥はくちょうの１羽わが、言いいました。

「はじめまして、かわいい新人しんじんさん」

「えっ？　新人しんじんさん？　かわいい？　ぼくが？」

　ビックリしたアヒルの子こは、ふと水みずの上うえに目めを落おとすと、そこにうつっていたのは、もうみにくいアヒルの子こではありません。

　まっ白しろに光ひかりかがやく、あの白鳥はくちょうだったのです。
　冬ふゆの間あいだに羽はねが抜ぬけかわって、美うつくしい白鳥はくちょうに姿すがたをかえていたのでした。

「あたらしい白鳥はくちょうが、一番いちばんきれいだね」
　みんなの声こえが、聞きこえてきました。

おしまい


イラスト　Smile　STATION