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6月11日にちの世界せかいの昔話むかしばなし


ガリバーの冒険ぼうけん
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投稿とうこう者しゃ　ナレーター熊崎くまざき友香ゆかのぐっすりおやすみ朗読ろうどく

大人おとなもぐっすり眠ねむれる睡眠すいみん朗読ろうどく】世界せかい昔話むかしばなしつめ合あわせ6選せん　元もとNHKフリーアナ　絵本えほん読よみ聞きかせ

　むかしむかし、あるところに、ガリバーという若者わかものがいました。
　ガリバーは海うみが好すきで、船ふねに乗のり込こんではあちらこちらと旅たびを続つづけています。
　ところがある時とき、はげしいあらしに巻まき込こまれて船ふねは沈しずんでしまいました。

　さて、どれくらいたったのでしょう。
　海うみに投なげ出だされたガリバーがふと気きがつくと、体からだをなわでしばられて地面じめんに寝ねかさせていました。
　あたりを見回みまわすと、何なんと数かぞえ切きれないほどの小人こどもたちが集あつまっているのです。
「何なにと、知しらないうちに、小人こどもの国くにへ流ながれついたというわけか」
　小人こどもたちはガリバーをろう屋やへ運はこぶと、逃にげ出だせないようくさりでグルグルまきにしばりあげてしまいました。

　それから何なん日にちかたったある日ひ、小人こどもの王おうさまがガリバーを見みにやって来きました。
「王おうさま！」
　ガリバーは、王おうさまに言いいました。
「暴あばれたりはしませんから、どうか、くさりをはずしてください」
「・・・ふむ。体からだは大おおきいが、お前まえは悪者わるもの(わるもの)ではなさそうだ。のぞみをかなえてやるとしょう」
「ありがとうございます」

　喜よろこんだガリバーは、町まちの見物けんぶつ(けんぶつ)に出でかけました。
　小人こどもの町まちの建物たてもの(たてもの)はとても小ちいさいものばかりで、ガリバーは建物たてものや人ひとをふみつぶさないよう下かばかり向むいています。

　さて、そんなある晩ばん、お城しろで火事かじがおこりました。
「これは大変たいへん。・・・そうだ」
　ふと思おもいついたガリバーは自分じぶんのボウシで池いけの水みずをすくうと、お城しろの上うえへバシャンとかけました。
「すごい、あっという間まに火ひを消けしてしまったぞ」
　ガリバーの人気にんきは、ますます高たかまるばかりです。
　そこへ、知しらせが届とどきました。
　海うみの向むこうの小人こどもたちが、こちらの国くにへ攻せめ込こんで来くるというのです。
　ガリバーが持もっていた望遠鏡ぼうえんきょう(ぼうえんきょう)でのぞいてみると、海うみの上うえには敵てきの国くにの小人こどもの乗のった船ふねがギッシリです。
「よし、わたしまかせてください」
　ガリバーは、つり針ばりのようなものをたくさん作つくると、それを持もって海うみヘ入はいっていきました。
「わあ、大男おおおとこだあ！」
　ビックリした敵てきの国くにの小人こどもたちは、ビュンビュンと矢やを飛とばしてきますが、
「なんのこれしき。さあ、つかまえてやるぞ」
　ガリバーはつり針ばりを船ふねの一ひとつ一ひとつに引ひっかけると、全部ぜんぶまとめて浜辺はまべへ引ひっぱりあげてしまいました。
　それを見みた敵てきの国くにの王おうさまは、
「まいりました。二度にどと攻せめ込こんだりはしませんから、許ゆるしてください」
と、あやまってきたのです。
　小人こどもたちは喜よろこんで、ガリバーをほめたたえました。
「ばんざい、ばんざい。ガリバー、ばんざい」
　ところがまた、困こまった事ことがおこりました。

　ある日ひ、ガリバーと仲なかの良よい小人こどもたちが、ガリバーのところへ走はしってきたのです。
「大変たいへんです。王おうさまと大臣だいじん(だいじん)が、ガリバーさんを殺ころす相談そうだん(そうだん)をしています。このままだと、ガリバーさんが王おうさまになるかもしれないからって」
「それは大変たいへん。でも、どうすればいいのだろう？」
「大丈夫だいじょうぶです。いっしょに浜はままで来きてください」
　見みると浜辺はまべの岩いわのかげに、一いちそうの大おおきなボートがかくしてありました。
「これに乗のって、あなたの国くにへお帰かえりなさい。無事ぶじに帰かえれるよう、みんなでおいのりしていますから」
「ありがとう。みんなの事ことは忘わすれないよ」
　こうしてガリバーは、無事ぶじにふるさとの家いえへ戻もどることが出来できたのです。

おしまい