ニコラウス・コペルニクス (Nicolaus Copernicus)
天体の回転について
ニュールンベルク/1543年/初版
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ニコラウス・コペルニクス(ラテン語名:Nicolaus Copernicus 1473~1543)は、地動説を唱えた最初の天文学者です。
それよりさかのぼること約2000年前にアリスタルコスの「太陽中心説」がありましたが、
コペルニクス以前の天文学者は、惑星の軌道計算などを正確に行っていなかったので、本格的な地動説としては認められていません。
現在では、身近なPCを使って星座早見やカレンダー作ったり、スーパーコンピュータを使って太陽系・銀河系のシミュレーションを行ったりと、天文学は比較的コンピュータとの相性がよい学問とされています。
しかし、コンピュータのない中世に、太陽の周りを地球が1年かけて公転するものとし、1年を365.2425日と算出して、誰でも同じやり方で1年の長さや、各惑星の公転半径を測定しなおせるようにしたコペルニクスは、やはり偉大な天文学者のひとりと言えるでしょう。
彼は後になってこの考えをまとめあげ、仲間の科学者たちに回覧しました。
教会の目を恐れて最初は出版に慎重だったコペルニクスも、弟子のすすめもあってようやく出版に同意をしましたが、その著書『天体の回転について』が出版されたときには彼はもう死の直前であったといいます。
当時主流だった天動説を覆す地動説は、後に天文学史上最も重要な再発見とされ、その後の、ガリレオ・ガリレイ (1564-1642) など、多くの天文学者に影響を及ぼしました。
話はちょっと横道に逸れますが、彼の偉業を称えて命名されたコペルニクスクレーターは、月面にある無数のクレーターの中でも、あの白い光条 ※3 を放つ有名なティコクレーターと並び称されるシャープで美しいクレーターです。 コペルニクスクレーターは、月の中心より少し北西にずれたところにあり、周辺に大きなクレーターもないことから、大変目立つクレーターです。 直径が約93キロと、とても大きく双眼鏡でもすぐに見つけられるので、機会があったらぜひ探してみてください。
右のクレーターをクリックすると、日本の月探査機「かぐや」から撮影されたコペルニクスクレーターの拡大画像が見られます。
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