日光にっこう東照宮とうしょうぐう

「日光にっこうを見みずして結構けっこうというなかれ」という言葉ことばがあるように、日光にっこうは見所みどころが多おおく、物見ものみして遊あそび歩あるいただけではもったいない。日光にっこうの魅力みりょくは、数々かずかずの史跡しせき・文化ぶんかを訪たずねると同時どうじに、豊ゆたかな緑みどりと水みずに恵めぐまれた大だい自然しぜんを存分ぞんぶんに味あじわえる事ことにある。

それぞれの旅たびの目的もくてきへたどり着ついたら、まずは、高たかい山やま（峰みね）や建造けんぞう物ぶつの位置いち関係かんけいを気きにしてみるのもおもしろく、その地ちにおける歴史れきしに遭遇そうぐうできるかも知しれない。ぜひ地図ちずと磁石じしゃくを持もって社寺しゃじへの参拝さんぱいをしてみてほしい。

1999（平成へいせい11）年ねん12月2日にち午前ごぜん1時じ5分ふん、モロッコのマラケシュで開ひらかれた第だい23回かい世界せかい遺産いさん委員いいん会かいにおいて、二に社しゃ一いち寺てら（日光にっこう東照宮とうしょうぐう・日光山輪王寺にっこうざんりんのうじ・日光にっこう二荒ふたあら山さん神社じんじゃ）の建造けんぞう物ぶつ（103棟むね）と境内けいだい地ちを含ふくめ、「日光にっこうの社寺しゃじ」として、日本にっぽんで10番目ばんめの世界せかい遺産いさん（文化ぶんか遺産いさん）に指定してい（登録とうろくは12月4日にち）されたのである。

日光にっこう山さん 輪わ王寺おうじ 大だい猷院

日光にっこう東照宮とうしょうぐう・日光山輪王寺にっこうざんりんのうじ・日光にっこう二荒ふたあら山神さんじん社しゃ・家光いえみつ廟びょう大だい猷院（輪わ王寺おうじ）・滝尾たきお神社じんじゃ（二荒ふたあら山さん神社じんじゃ）・本宮もとみや神社じんじゃ（二荒ふたあら山さん神社じんじゃ）などの建造けんぞう物ぶつは特とくに、軒のきを飾かざる彫刻ちょうこくに注目ちゅうもくして欲ほしい。そこには時空じくうを超こえたメッセージが刻きざみ込こまれている。

1,200年ねんを超こえる神仏しんぶつの歴史れきしや東あずま照あきら大だい権現ごんげんの日光にっこう遷座せんざ（1617年ねん/元和げんな3）にまつわる文献ぶんけん、東あずま照あきら社しゃの大造たいぞう替がえに隠かくされた祈いのりや東照宮とうしょうぐう（家康いえやす公おおやけ）と大だい猷院（家光いえみつ公おおやけ）との位置いち関係かんけい、さらに日光にっこうの氏神うじがみである二荒ふたあら山さん神社じんじゃの位置いち関係かんけいなどに興味きょうみをもって観光かんこうすれば、益々ますます奥深おくふかい日光にっこうを発見はっけんする事ことができるだろう。