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旅立ちの日 - ドラクエ 二次創作小説 - 勇者タニルの冒険日記 -

2013ねん3がつ18にち

旅立たびだちの




しろひと
「オピオイド・・・」「フェン・・タニル・・・」

老人ろうじん
やみりゅう つばさひろげるとき ロトのをひきししゃらいたりて やみらすひかりとならん。」
「おおかみよ!ふるきいいつたえの勇者ゆうしゃひかりあれ!!」


《ラダトームの宿屋やどや
「ここは・・・どこだ?」
フラッシュバックとはげしい頭痛ずつうおそわれ、ぼくました。
「たしか・・・ぼくもりたおれていたところをたび商人しょうにんたすけられ、このまちいた・・・」
ぼくかすかにのこ記憶きおく断片だんぺんをつなぎわせた。
「ううっ!・・・」
もりなかでモンスターにでもおそわれていたのだろうか、全身ぜんしん関節かんせつするどいたみがはしった。
それにしても、朦朧もうろうとした意識いしきなかで、たしかにいた老人ろうじんのあのふるきいいつた
「ロトのをひきししゃ」とは、ぼくのことなのか・・・
そして、フラッシュバックにあらわれる、あの〝しろひと〟はいったい・・・
しろひと〟がはなしていた「オピオイド」「フェンタニル」とはなんのことだろう・・・
なにもおもせない。
ぼくはフェン・タニル?オピオイドむらんでいたのか?
あのしろひとたちは、オピオイドむら住人じゅうにんなのか?それともかみか?
いまはそんな疑問ぎもんより、自分じぶんかれている状況じょうきょう把握はあくさきだろう。
しろひかりつつまれ、もりなかたおれていたこのぼくを、ラダトームの人々ひとびと伝説でんせつ勇者ゆうしゃ「タニル」としてむかえ、アレフガルドのおう、ラルスおう謁見えっけんさせようとさえしている。
とにかく、そのことだけはるぎない事実じじつなのだ。


《ラダトームじょう
ラルスⅠせい

「おおタニル勇者ゆうしゃロトのをひきししゃよ!そなたがやってるのをのぞんでおった。」
「そのむかし伝説でんせつ勇者ゆうしゃロトはかみからひかりのたまをさずかり、この世界せかいをおおっていた魔物まものたちをふうじこめたという。」
「しかし、いずこともなくあらわれた悪魔あくま化身けしん"竜王りゅうおう"がそのたまやみにとざしてしまったのじゃ!」
「このままでは世界せかいやみにのみこまれ、やがてほろんでしまうことだろう。」
勇者ゆうしゃタニルよ!竜王りゅうおうたおし、そのからひかりのたまりもどしてくれ!」
「わしからのおくりものじゃ!そこにあるたからばこけるがよい。」
「そなたのやくものはいっておるはずじゃ。」
「そして、この部屋へやにいるものたずねれば、たび心得こころえおしえてくれよう。」
「では またおう!勇者ゆうしゃタニルよ!」

ラルスおうは、そうって一方いっぽうてきにまくしてると、支度したくきんとたいまつをくれた。
〝120G?〟ふと、支度したくきんをやったぼく一瞬いっしゅんうたがった。
これではたけやりかこんぼう程度ていど武器ぶきしかえない。
しかも、なぜ、たいまつなんだ。
しろ武器ぶきにはけんよろい豊富ほうふにあるだろうに・・・
ぼくは、苛立いらだしんなだめながら、おうはたにかしずく大臣だいじんのひとりに、たび心得こころえたずねた。

大臣だいじん
「ローラひめ王様おうさま大切たいせつなひとりむすめじゃ。」
王妃おうひさまくなられてからは、ローラひめ王様おうさましんささえになっておられたのだが・・・」
「そのひめさま魔物まものたちにさらわれて半年はんとしになる。」
王様おうさまなにもおっしゃらないが、しんなかではどれほどくるしんでおられることか・・・」
タニルどの!どうかローラひめたすしてくだされ!」

大臣だいじん肩越かたごしにえるラルスおうくちもとが、ほんの一瞬いっしゅんゆるんだ。
とてもむすめ安否あんぴ気遣きづかおやにはえないが・・・
それに大臣だいじん芝居しばいがかったはなしも、どことなく胡散臭うさんくさい。
このくに人々ひとびとは、本当ほんとうにこのおう満足まんぞくしているのだろうか。
ぼくは、そんな疑念ぎねんいだきながらも、得体えたいれないおおきなながれにまかせることにした。
さっそくぼくまち道具どうぐたけやりとぬのふくい、たび支度したくととのえた。

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