11月20日にちわいわい寺子屋てらこやを開ひらきました

2016年ねん11月がつ20日はつか、田無たなし中央ちゅうおう公民館こうみんかんの視聴覚しちょうかく室しつで、放射能ほうしゃのう測定そくていを考かんがえる会かい•西にし東京とうきょうの主催しゅさいでわいわい寺子屋てらこやを開ひらきました。参加さんか者しゃはスタッフを含ふくめ２５名めいでした。前回ぜんかいは「放射ほうしゃ能あたってからだにわるいの？」という話はなしでしたが、今回こんかいは「放射能ほうしゃのうと面白おもしろい免疫めんえきの話はなし」というタイトルで小児科しょうにか医いの山田やまだ真しんさんの講演こうえんを聞ききました。

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2011年ねん6月がつから2ヶ月かげつに1回かい、福島ふくしま市しにこどもの健康けんこう相談そうだんに行いっている。当時とうじは多数たすうの相談そうだん者しゃがあったが、その後ご次第しだいに相談そうだん者しゃが少すくなくなり、運営うんえいが難むずかしくなって、昨年さくねん春はるで終おわった。その後ご、福島ふくしま市しで健康けんこう講座こうざをおこなっている。

日本にっぽんでは低てい線量せんりょう被ひばくを研究けんきゅうしている専門せんもん家かはほとんどいなかった。広島ひろしま被爆ひばく者しゃ裁判さいばんに関かかわっている少数しょうすうの物理ぶつり学者がくしゃが、これについて研究けんきゅうし資料しりょうをもっていたが、医者いしゃは少すくなかった。2011年ねん以後いご、来日らいにちしたウクライナ、ベラルーシの医者いしゃ達たちは、チェルノブイリ事故じこ後ご蓄積ちくせきした健康けんこう被害ひがいについて膨大ぼうだいな被ひばくデータを持もって来きた。事故じこ直後ちょくごのデータを取とることは出来できていなかったので、彼等かれらは福島ふくしまで被ひばくの追跡ついせき調査ちょうさが実施じっしされれば、この空白くうはくを埋うめられると思おもっていた。しかし、日本にっぽんではデータが公表こうひょうされていないので、世界せかいと共有きょうゆうすることができていない。

放射能ほうしゃのうは免疫めんえきを弱よわめると言いわれている。原爆げんばく被爆ひばく者しゃや被爆ひばく二に世せいの中なかには、風邪かぜをひいても治なおりが遅おそかったり、ブラブラ病びょうと呼よばれるような不定ふてい愁訴しゅうそを抱かかえている人ひとが多おおい。低てい線量せんりょう被ひばくに対たいする直接的ちょくせつてき治療ちりょう法ほうはないので、自然しぜん治癒ちゆ力りょくに頼たのむしかないのが、現状げんじょうである。
免疫めんえきについて以下いかのような事実じじつがある。
★　東西とうざいドイツ統一とういつ後ご、東ひがしドイツ地域ちいきには貧困ひんこん層そうが多おおいが、アレルギー疾患しっかんが少すくない。西にしドイツは豊ゆたかだがアレルギー疾患しっかんが多おおいことがわかった。この差さをもたらした要因よういんを調しらべると、西にしドイツは清潔せいけつにしすぎている、つまり、過剰かじょうな除菌じょきんによりアレルギー疾患しっかんが増ふえていることがわかった。
★　従来じゅうらい行おこなわれていたアレルギー原因げんいん物質ぶっしつを除去じょきょする方法ほうほうから、むしろ原因げんいんとなる食たべ物ものを食たべさせて慣ならしていこうという治療ちりょう法ほうに変かわってきている。地産ちさん地ち消きえ、慣なれた食物しょくもつにはアレルギーが関与かんよしないことが多おおい。
★　免疫めんえきの７割わりを腸ちょうが担になっているという説せつがある。
腸ちょう内ない細菌さいきんは100兆ちょう個こあると言いわれている。善玉ぜんだま菌きん2割わり（乳酸菌にゅうさんきん等とう）悪玉あくだま菌きん1割わり（病原びょうげん性せい大腸菌だいちょうきん、ウェルシュ菌きん）日和見ひよりみ菌きん7割わりに分わけられる。
抗生こうせい物質ぶっしつをのみ、下痢げりをするのは、腸ちょう内ない細菌さいきん全体ぜんたいが減へってそこにできた隙間すきまに外そとから病原菌びょうげんきんが入はいり込こんでくる。善玉ぜんだま菌きんを増ふやすためにヨーグルトを食たべる。味噌みそや納豆なっとうなどの発酵はっこう食品しょくひんを食たべることがすすめられている。
★　ヘリコバクターピロリは胃癌いがんの発症はっしょうと関係かんけいがあると証明しょうめいしたフレーザー医師いしはその後ごも研究けんきゅうを続つづけ、ピロリ菌きんは身体しんたいに良よい働はたらきをしている事実じじつを発見はっけんした。

10万まん年ねん前まえから人間にんげんの身体しんたいの中なかにいた。胃酸いさんを調節ちょうせつして、食道しょくどうに胃液いえきが逆流ぎゃくりゅうすることを防ふせいでいる。アメリカでは60歳さい以上いじょうの人ひとの6割わりはピロリ菌きんをもっているが、1990年代ねんだいには子こどもの5％しかピロリ菌きんを持もっていない状態じょうたいとなった。そのせいか、年としに10％づつ食道しょくどう癌がんが増ふえている。胃い食道しょくどう逆流ぎゃくりゅう現象げんしょうのために呼吸こきゅう器き疾患しっかんになる場合ばあいがあるが、ピロリ菌きんはそれを防ふせいでいる。他ほかにも、ピロリ菌きんと腸ちょう内ない細菌さいきんが肥満ひまんの防止ぼうしをしている等ひとし。
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などの免疫めんえきに関かんする面白おもしろい話はなしを聞ききました。
その後ご、グループに分わかれて、講演こうえんの内容ないようや、3.11以後いごの参加さんか者しゃの経験けいけんや食たべ物ものについて自由じゆうに話はなし合あいを行おこないました。山田やまだ真しんさんの本ほんを何なん冊さつも読よんでいる方ほうや小ちいさなお子こさん連づれの方ほうなど、幅広はばひろい世代せだいにご参加さんか頂いただきました。放射能ほうしゃのう、免疫めんえき、福島ふくしまの現状げんじょう、避難ひなん者しゃの事こと、食たべ物もの、原発げんぱつ問題もんだいなど、それぞれの家族かぞく構成こうせいや生活せいかつにより印象いんしょうに残のこる所ところの違ちがい又または共通きょうつう点てんがあったのではないでしょうか。
話はなし合あいの時間じかんが短みじかく、もっと話はなしたい、聞ききたいという思おもいが残のこった方ほうも多おおかったと思おもいます。放射能ほうしゃのうの問題もんだいはこれから先さきずっと考かんがえていかなくてはならないもの、と捉とらえています。今後こんごも皆様みなさまと一緒いっしょに勉強べんきょうし、考かんがえ、行動こうどうしていく事ことの重要じゅうようさを感かんじました。
今回こんかいはお子様こさまも同おなじ部屋へやで見守みまもりのボランティアと共ともに過すごしましたが、皆様みなさまの温あたたかい心遣こころづかいもあり無事ぶじに終おえられた事ことを感謝かんしゃいたします。