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青木 慎太朗・安田 真之「視覚障害大学院生の研究支援における課題――立命館大学大学院における「視覚系パソコン講座」から見えてきたもの」
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青木あおき まき太朗たろう安田やすだ 真之まさゆき視覚しかく障害しょうがい大学院生だいがくいんせい研究けんきゅう支援しえんにおける課題かだい――立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいんにおける「視覚しかくけいパソコン講座こうざ」からえてきたもの」

障害しょうがい学会がっかいだいかい大会たいかい報告ほうこく要旨ようし 於:立命館大学りつめいかんだいがく
20090927


報告ほうこく要旨ようし
 青木あおき まき太朗たろう安田やすだ 真之まさゆき立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん先端せんたん総合そうごう学術がくじゅつ研究けんきゅう
 「視覚しかく障害しょうがい大学院生だいがくいんせい研究けんきゅう支援しえんにおける課題かだい――立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいんにおける「視覚しかくけいパソコン講座こうざ」からえてきたもの」

  2009ねんがつ立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん先端せんたん総合そうごう学術がくじゅつ研究けんきゅう以下いか先端せんたんけんしるす)は3めい視覚しかく障害しょうがいのある新入生しんにゅうせいむかえることとなった。先端せんたんけんではおも新入生しんにゅうせい対象たいしょうとして、(1)パソコンをもちいた情報じょうほう収集しゅうしゅう、(2)プレゼンテーションをはじめとした研究けんきゅう発表はっぴょう、(3)ホームページをとおした情報じょうほう発信はっしんについて、それぞれ基礎きそ知識ちしき技術ぎじゅつ習得しゅうとくをめざした「ディジタルデザインT」という科目かもく開講かいこうされている。3めい新入生しんにゅうせいはともにこの「ディジタルデザインT」の受講じゅこう希望きぼうしたが、スクリーンリーダーをもちいてすべてキーボードで操作そうさするといった視覚しかく障害しょうがいしゃ特有とくゆうのパソコン操作そうさ方法ほうほう担当たんとうしゃ対応たいおうできなかったことから、報告ほうこくしゃ青木あおき急遽きゅうきょ対応たいおうし、「視覚しかくけいパソコン講座こうざ」(以下いか講座こうざしるす)が開講かいこうされることとなった。
  講座こうざでは当初とうしょ、「ディジタルデザインT」の科目かもくのねらいに準拠じゅんきょし、情報じょうほう収集しゅうしゅう(ネット検索けんさく文献ぶんけん検索けんさくなど)、ゼミや学会がっかいでの発表はっぴょう準備じゅんび情報じょうほう公開こうかいとしての自己じこ紹介しょうかいファイル(HTML形式けいしき)の作成さくせい予定よていであった。しかし、HTMLファイルを独力どくりょく作成さくせいできるひともいれば、メールの送受信そうじゅしん不安ふあんひともいるというように、受講じゅこうしゃあいだでパソコンのスキルに相当そうとうひらきがあり、事実じじつじょう個別こべつ対応たいおうせざるをない状況じょうきょうとなった。さらに講座こうざでは、パソコンの操作そうさ方法ほうほうにとどまらず、録音ろくおん図書としょ再生さいせいするための機器きき点字てんじ電子でんし手帳てちょう操作そうさ方法ほうほう大学院だいがくいん施設しせつ利用りよう方法ほうほうといった、視覚しかく障害しょうがい大学院生だいがくいんせい大学院だいがくいんにおける研究けんきゅう活動かつどうおこなううえで不可欠ふかけつである事項じこう幅広はばひろげることとなった。
  ほん報告ほうこくでは、講座こうざ実施じっしとおしてあきらかになった、視覚しかく障害しょうがい大学院生だいがくいんせい支援しえんにおける個別こべつ対応たいおう重要じゅうようせい研究けんきゅう環境かんきょう確立かくりつのためのしょ支援しえん必要ひつようせいとうしょ課題かだい整理せいりする。そのうえで、大学だいがくにおける視覚しかく障害しょうがい学生がくせい個別こべつニーズへの対応たいおうみの状況じょうきょうまえて、それらしょ課題かだいへの対応たいおうのありかたについて考察こうさつする。


報告ほうこく原稿げんこう(ポスターに記載きさいしたものにおなじ)

タイトル:視覚しかく障害しょうがい大学院生だいがくいんせい研究けんきゅう支援しえんにおける課題かだい
サブタイトル:立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいんにおける「視覚しかくけいパソコン講座こうざ」からえてきたもの

背景はいけい概要がいよう

1.背景はいけい
  2009ねんがつ、3めい視覚しかく障害しょうがいしゃ立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん先端せんたん総合そうごう学術がくじゅつ研究けんきゅう以下いか先端せんたんけん)に入学にゅうがく。「ディジタルデザインT」(情報じょうほう教育きょういく基礎きそ講座こうざ)の受講じゅこう希望きぼう
 音声おんせいによるパソコン操作そうさ提供ていきょうする必要ひつようがあるが、通常つうじょうのクラスでは対応たいおうできない。
 「視覚しかくけいパソコン講座こうざ」の開設かいせつ。(「ディジタルデザインT」振替ふりかえ受講じゅこう

2.概要がいよう
  1.4がつ11にち) 無線むせんLANの設定せっていなど
  2.4がつ25にち) 研究けんきゅう施設しせつ使つかかた説明せつめいなど
  3.5がつ 9にち) 点字てんじ電子でんし手帳てちょうとパソコンとの接続せつぞく、データの移行いこう方法ほうほうなど説明せつめい
  4.6がつ 6にち) 研究けんきゅう計画けいかくしょ作成さくせい
  5.6がつ27にち) 録音ろくおん図書としょ再生さいせい(PTP1)でのテキストデータ再生さいせい
  6.7がつ 4にち) 学会がっかい報告ほうこくようポスター作成さくせい
  7.7がつ11にち) HTMLファイルの説明せつめい
  8.7がつ18にち) データ移行いこう方法ほうほうおも復習ふくしゅう

考察こうさつ課題かだい

 1.使つかっている機器ききが3にんともことなるため、三人三様さんにんさんよう対応たいおう必要ひつようとなった。
 2.一方いっぽうてきに「おしえる」「おしえてもらう」ではなく、実際じっさいには参加さんかしゃどうしでおしえあう場面ばめん多数たすうられた。 → 普段ふだんから使つかれている環境かんきょうであれば、そのひとおしえたほうがわかりやすいことがおおい。
 3.IT環境かんきょうのみならず、研究けんきゅう設備せつびとう利用りようするじょうでの支援しえん必要ひつようとなったが(上記じょうきしゅ下線かせん)、現状げんじょうでは対応たいおうできるものがなく、パソコン講座こうざなか対応たいおうすることとなった。 → アシスタントの配置はいちとう別途べっと検討けんとうようする。
 4.プレゼンテーションとうには対応たいおうできなかった。 → スライドのように「聴衆ちょうしゅうせるもの」は自分じぶん自身じしん作成さくせいするには限界げんかいがあり、支援しえんしゃ確保かくほ有効ゆうこうである。(支援しえんしゃ指示しじできるスキルはる)

  青木あおきまき太朗たろう立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん先端せんたん総合そうごう学術がくじゅつ研究けんきゅう) http://www.arsvi.com/w/as01.htm
  安田やすだ真之まさゆき立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん先端せんたん総合そうごう学術がくじゅつ研究けんきゅう) http://www.arsvi.com/w/ym12.htm


作成さくせい青木あおき まき太朗たろう
UP: 20090905 REV:20090921
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