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杉崎 敬「知的障害当事者の<生き様>から見える多様なセクシュアリティの形――知的障害と共に生きる<彼ら/彼女らなり>の<リアリティ>とは何か」
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杉崎 すぎさき 敬 たかし 「知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の<生 い き様 ざま >から見 み える多様 たよう なセクシュアリティの形 かたち ――知的 ちてき 障害 しょうがい と共 とも に生 い きる<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の<リアリティ>とは何 なに か」
障害 しょうがい 学会 がっかい 第 だい 6回 かい 大会 たいかい ・
報告 ほうこく 要旨 ようし 於:
立命館大学 りつめいかんだいがく
20090927
◆報告 ほうこく 要旨 ようし
杉崎 すぎさき 敬 たかし (立教大学 りっきょうだいがく 大学院 だいがくいん コミュニティ福祉 ふくし 学 がく 研究 けんきゅう 科 か )
「知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の<生 い き様 ざま >から見 み える多様 たよう なセクシュアリティの形 かたち ――知的 ちてき 障害 しょうがい と共 とも に生 い きる<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の<リアリティ>とは何 なに か」
知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ は、長 なが い間 あいだ <無性 むしょう の存在 そんざい >として扱 あつか われてきた経緯 けいい があり、社会 しゃかい 全体 ぜんたい としても、未 いま だに<性的 せいてき な主体 しゅたい >として認 みと められているとは到底 とうてい 言 い い難 がた く、言 い わば、「性的 せいてき なマイノリティ」、あるいは「逸脱 いつだつ 者 しゃ 」としてのレッテルを付与 ふよ され続 つづ けてきたと考 かんが えられる。また、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ とかかわる臨床 りんしょう 現場 げんば における支援 しえん 者 しゃ の思考 しこう ・感覚 かんかく の中 なか にも、一部 いちぶ の事業 じぎょう 所 しょ を除 のぞ き、当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティに配慮 はいりょ した支援 しえん は殆 ほとん どなされていない現状 げんじょう は否定 ひてい できない事実 じじつ である。それは、元 もと ・支援 しえん 者 しゃ の立場 たちば にあった筆者 ひっしゃ の経験 けいけん からも強 つよ く感 かん じる問題 もんだい 意識 いしき の一 ひと つである。
では、「なぜ、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティに配慮 はいりょ していないのか、どうすれば知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティを理解 りかい することができるのか」あるいは「知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ が、自 みずか ら思考 しこう するセクシュアリティへの思 おも いや姿 すがた とは如何 いか なるものか」という疑問 ぎもん を提示 ていじ しつつ、当事 とうじ 者 しゃ に、現実 げんじつ 社会 しゃかい を生 い きている自 みずか らの経験 けいけん を、その<生 い き様 ざま >として、即 すなわ ち<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の思 おも いがこもった<リアリティ>として発 はっ せられた語 かた りより、また、その支援 しえん 者 しゃ には、当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティに対 たい する思 おも いや、<支援 しえん する側 がわ >のパラドックス、あるいは当事 とうじ 者 しゃ とのコンフリクト、臨床 りんしょう 現場 げんば における経験 けいけん 値 ち から生 しょう じる語 かた りによって、筆者 ひっしゃ なりにその疑問 ぎもん の解 かい を導 みちび き出 だ していきたいと思 おも うのである。
近年 きんねん 、障害 しょうがい 領域 りょういき における障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティ研究 けんきゅう は、関連 かんれん 著書 ちょしょ の出版 しゅっぱん や、メディアでの露出 ろしゅつ 度 ど が増 ふ えたこと、障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ や研究 けんきゅう 者 しゃ の間 あいだ で議論 ぎろん が活発 かっぱつ 化 か したこと等 とう により、にわかに注目 ちゅうもく されている感 かん がある。しかしながら、その多 おお くは身体 しんたい 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ をメインとしたものであるように感 かん じるのは筆者 ひっしゃ だけであろうか。特 とく に、身体 しんたい 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の体験 たいけん 談 だん や自伝 じでん などの著書 ちょしょ や、研究 けんきゅう 者 しゃ による研究 けんきゅう 論文 ろんぶん が多 おお く出 だ され、メディアもこぞってそれを取 と り上 あ げた。一方 いっぽう で、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティを取 と り上 あ げたものもないわけではないが、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ ではなく、支援 しえん 者 しゃ 等 とう の口 くち を通 とお して語 かた られた研究 けんきゅう である場合 ばあい が多 おお く、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ 自身 じしん による<生 なま の語 かた り>による研究 けんきゅう は殆 ほとん どない状況 じょうきょう であると考 かんが えられる。なぜ、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の<生 なま の語 かた り>が見 み えてこないのであろうか。
本 ほん 報告 ほうこく は、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のその<生 なま の語 かた り>にスポットをあて、その<生 なま の語 かた り>から紡 つむ ぎだされる当事 とうじ 者 しゃ それぞれが思考 しこう する多様 たよう なセクシュアリティの形 かたち を明 あき らかにしていくものである。それと同時 どうじ に、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ 独自 どくじ の生 い き方 かた を通 つう じて、"一般 いっぱん 的 てき (常識 じょうしき 的 てき )な枠組 わくぐ み"では捉 とら えなれない<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の<リアリティ>をも浮 う き彫 ぼ りにできるものと考 かんが えられ、また、知的 ちてき 障害 しょうがい と共 とも に生 い きる当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティの理解 りかい を促進 そくしん する礎 いしずえ になっていくものと思 おも われる。(本 ほん 報告 ほうこく では、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティを恋愛 れんあい ・結婚 けっこん ・出産 しゅっさん ・子育 こそだ て・家族 かぞく 生活 せいかつ 等 とう の行為 こうい と規定 きてい する)
◆報告 ほうこく 原稿 げんこう パワーポイント
障害 しょうがい 学会 がっかい 第 だい 6回 かい 大会 たいかい 報告 ほうこく 原稿 げんこう 2009/09/27
立命館大学 りつめいかんだいがく
「知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の<生 い き様 ざま >から見 み える多様 たよう なセクシュアリティの形 かたち
―知的 ちてき 障害 しょうがい と共 とも に生 い きる<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の<リアリティ>とは何 なに かー」
立教大学 りっきょうだいがく 大学院 だいがくいん コミュニティ福祉 ふくし 学 がく 研究 けんきゅう 科 か
杉崎 すぎさき 敬 けい
以上 いじょう スライド1
T はじめに
【問題 もんだい 意識 いしき 】
知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ は、長 なが い間 あいだ <無性 むしょう の存在 そんざい >として扱 あつか われてきた経緯 けいい があり、社会 しゃかい 全体 ぜんたい として、未 いま だに<性的 せいてき な主体 しゅたい >として認 みと められているとは到底 とうてい 言 い い難 がた く、言 い わば、「性的 せいてき なマイノリティ」、あるいは「逸脱 いつだつ 者 しゃ 」としてのレッテルを付与 ふよ され続 つづ けてきたと考 かんが えられる。また、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ とかかわる現場 げんば におけて、当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティに配慮 はいりょ した支援 しえん は、一部 いちぶ の事業 じぎょう 所 しょ を除 のぞ いて、殆 ほとん どおこなわれていない現状 げんじょう は否定 ひてい できない事実 じじつ である。それは、元 もと ・支援 しえん 者 しゃ の立場 たちば にあった筆者 ひっしゃ の経験 けいけん からも強 つよ く感 かん じる問題 もんだい 意識 いしき の一 ひと つである。 以上 いじょう スライド2
では、なぜ知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティに配慮 はいりょ していないのか、どうすれば当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティを理解 りかい することができるのかだろうか。これにより、当事 とうじ 者 しゃ の多種 たしゅ 多様 たよう なセクシュアリティの<思考 しこう ・感覚 かんかく ><わからなさ><矛盾 むじゅん ><葛藤 かっとう >などの要素 ようそ を抽出 ちゅうしゅつ できないものか。また同時 どうじ に、<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の多様 たよう な<経験 けいけん >から紡 つむ ぎだされる<リアリティ>の意味 いみ あいをも理解 りかい することに繋 つな がるのではないか。 以上 いじょう スライド3
【先行 せんこう 研究 けんきゅう の検討 けんとう 】
まず、障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティ研究 けんきゅう に関 かん して検討 けんとう してみたい。一 ひと つ目 め として言 い えることは、身体 しんたい 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の体験 たいけん 談 だん や自伝 じでん などの著書 ちょしょ は多 おお いということである。例 たと えば、小山内 おさない (1998・1995)、安積 あさか (1993・1999)、牧口 まきぐち ・河野 こうの (1983)など多数 たすう 。二 ふた つ目 め として、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ を対象 たいしょう としたもので、支援 しえん 者 しゃ の口 くち を通 とお して語 かた られた著書 ちょしょ ・研究 けんきゅう は数多 かずおお くあるということ。最後 さいご に、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の結婚 けっこん 生活 せいかつ 支援 しえん などの調査 ちょうさ はあるということである。例 たと えば、河東田 かとうだ (2005)、秦 はた (2000)などがある。しかしながら、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の<生 なま の語 かた り>による著書 ちょしょ ・研究 けんきゅう は、あまり多 おお くないのではないか。なぜ、当事 とうじ 者 しゃ の<生 なま の語 かた り>が見 み えてこないのであろうか。本 ほん 報告 ほうこく では、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の本人 ほんにん の言葉 ことば で語 かた られた<生 なま の語 かた り>、そして、本人 ほんにん の強 つよ い思 おも いが込 こ められた<生 なま の語 かた り>から当事 とうじ 者 しゃ それぞれの<リアリティ>を考 かんが えてみたい。 以上 いじょう スライド4
【障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の性 せい の語 かた られ方 かた 】
次 つぎ に、障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の性 せい の語 かた られ方 かた について考 かんが えてみたい。身体 しんたい 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の場合 ばあい は、メディアで取 と り上 あ げられる「身体 しんたい 障害 しょうがい 者 しゃ の性 せい 」として、非 ひ 障害 しょうがい 者 しゃ 側 がわ からの限 かぎ りなくステレオタイプ化 か されたフレーズの受 う け売 う りであることが多 おお い。これに対 たい して、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の場合 ばあい はどうかと言 い うと、社会 しゃかい ・家族 かぞく ・支援 しえん 者 しゃ が思考 しこう する「知的 ちてき 障害 しょうがい 者 しゃ の性 せい 」として、それらのバイアスに大 おお きく影響 えいきょう を受 う ける性 せい であると考 かんが えられる。もう一 ひと つの語 かた られ方 ほう としては、ジェンダーの影響 えいきょう を強 つよ く受 う けた語 かた りで表現 ひょうげん されているということ。つまり、障害 しょうがい 男性 だんせい の場合 ばあい は、性的 せいてき な主体 しゅたい であることが当然 とうぜん 、常識 じょうしき 的 てき であるという語 かた りが主流 しゅりゅう であり、障害 しょうがい 女性 じょせい の場合 ばあい は、性的 せいてき な主体 しゅたい と見 み なされず、社会 しゃかい 的 てき にも無性 むしょう の存在 そんざい として語 かた られるのである。 以上 いじょう スライド5
U 研究 けんきゅう 目的 もくてき と方法 ほうほう
【研究 けんきゅう 目的 もくてき 】
知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ とその支援 しえん 者 しゃ が抱 いだ く、当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティに対 たい する意識 いしき を分析 ぶんせき することで、当事 とうじ 者 しゃ 自 みずか らが思考 しこう する多様 たよう なセクシュアリティの思 おも いや姿 すがた 、即 すなわ ち、<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の<リアリティ>を明 あき らかにすることを目的 もくてき とする。また本 ほん 報告 ほうこく では、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティを恋愛 れんあい ・結婚 けっこん ・出産 しゅっさん ・子育 こそだ て・家族 かぞく 生活 せいかつ 等 とう の経験 けいけん から紡 つむ ぎだされる相互 そうご 的 てき な行為 こうい と規定 きてい する。
以上 いじょう スライド6
【研究 けんきゅう 方法 ほうほう 】
グループホーム(以下 いか 、GHとする)・通勤 つうきん 寮 りょう などで支援 しえん を受 う けている知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ と、その支援 しえん 者 しゃ を対象 たいしょう とする。対象 たいしょう 者 しゃ は、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ 20名 めい (男性 だんせい 10・女性 じょせい 10)、及 およ びその支援 しえん 者 しゃ 7名 めい とし、本 ほん 報告 ほうこく では、特 とく に6名 めい の当事 とうじ 者 しゃ (男性 だんせい 2・女性 じょせい 、一 いち 組 くみ の結婚 けっこん カップル)と、3名 めい の支援 しえん 者 しゃ を取 と り上 あ げる。対象 たいしょう 者 しゃ に、質 しつ 的 てき 項目 こうもく にそって自由 じゆう に語 かた って頂 いただ く半 はん 構造 こうぞう 化 か インタビュー調査 ちょうさ を実施 じっし する。また、倫理 りんり 的 てき な配慮 はいりょ をしつつ調査 ちょうさ を実施 じっし した。考察 こうさつ するにあたっては、ライフストーリー法 ほう を用 もち いた。(調査 ちょうさ 期間 きかん :2009年 ねん 5月 がつ 〜10月 がつ ) 以上 いじょう スライド7
V 知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ が語 かた るセクシュアリティ
【知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の語 かた り】
1.「シングル・マザー」として子 こ どもの為 ため に自立 じりつ する(Aさん:女性 じょせい ・22歳 さい )
Aさんは、3カ月 かげつ 前 まえ に女児 じょじ を出産 しゅっさん 。相手 あいて の男性 だんせい は、33歳 さい の非 ひ 障害 しょうがい 者 しゃ (ボーダーの人 ひと ?)で、現在 げんざい 、音信 いんしん 不通 ふつう の状態 じょうたい である。妊娠 にんしん 発覚 はっかく からすべてが始 はじ まり、支援 しえん 者 しゃ との話 はな し合 あ いの内容 ないよう は、専 もっぱ ら「子 こ どもをどうするか」ということ。 以上 いじょう スライド8
なんとか無事 ぶじ に出産 しゅっさん し、GHでは、他 た の当事 とうじ 者 しゃ が子育 こそだ てに参加 さんか している姿 すがた が見 み うけられた。現在 げんざい 、子育 こそだ てに関 かん する心配 しんぱい 事 ごと は、ずっと施設 しせつ で暮 く らしていたせいで料理 りょうり が全 まった くできないこと。
以上 いじょう スライド9
職員 しょくいん からシングル・マザーとしての覚悟 かくご があるか問 と われる。ゆらぎながらも、「子 こ どもの為 ため に何 なに もかも自分 じぶん でしたい」と思 おも うAさん。以前 いぜん は、「ものの名前 なまえ 」が言 い えなかった。例 たと えば、スリッパや箸 はし の名前 なまえ が分 わ からなかったが、一 ひと つ一 ひと つ自立 じりつ の為 ため に覚 おぼ えたい。一人暮 ひとりぐ らしやお金 かね の管理 かんり を自分 じぶん の力 ちから でやることも。そして、子 こ どもを施設 しせつ には入 い れたくないと、シングル・マザーとして自立 じりつ を決意 けつい する。 以上 いじょう スライド10
「Aさんの語 かた り」から、知的 ちてき 障害 しょうがい であるAさん(母親 ははおや )が、「子育 こそだ て」をするという決意 けつい により、たとえシングル・マザーになろうとも、子 こ どもの為 ため に「自立 じりつ 」の一 いち 歩 ほ を歩 あゆ みだすのだというセクシュアリティが見 み て取 と れるのではないか。 以上 いじょう スライド11
2.“男 おとこ が好 す き、男性 だんせい と女性 じょせい をはき違 ちが えている”(Bさん:男性 だんせい ・60歳 さい )
セクシュアルマイノリティ傾向 けいこう があるBさん。同 おな じGH内 ない に好意 こうい を抱 いだ くUさん(30代 だい 男性 だんせい )と担当 たんとう 職員 しょくいん Iさん(30代 だい 男性 だんせい )がいる。Bさんの自室 じしつ には、Uさんの写真 しゃしん が数多 かずおお く貼 は られており、その思 おも いの強 つよ さがうかがえる。15歳 さい から施設 しせつ へ入所 にゅうしょ 、その後 ご 35年間 ねんかん 施設 しせつ で育 そだ った。32歳 さい の時 とき に、友達 ともだち (男性 だんせい )との性 せい 体験 たいけん をカミングアウトするBさん。それ以来 いらい 、女 おんな の人 ひと との性 せい 体験 たいけん を知 し らず生 い きてきた。
以上 いじょう スライド12
「自分 じぶん を安定 あんてい させたりしてるんだけどねー」と、自室 じしつ に写真 しゃしん を貼 は るのは「安定 あんてい 」させるためと語 かた る。恋愛 れんあい についてたずねると、「僕 ぼく はそのへんはき違 ちが えて、ホモって病気 びょうき 持 も っちゃったんですよー。男好 おとこず きになって、男 おとこ と抱 だ き合 あ っちゃったりー、男 おとこ といろいろしちゃいけないことも(・・・)。でも、やりそこなって、たまたまエイズにはならなかったけど」と、あっけらかんと話 はなし Bさん。しかし、「本当 ほんとう だったら女性 じょせい が欲 ほ しい。だけど、女性 じょせい はなかなかいないんだよねー」というような語 かた りも。また、「親 おや がいなかったから、親 おや の関係 かんけい でそういうふうになってんじゃないか、ってMさん(GH長 ちょう )も言 い うんですよー。親代 おやが わりになっちゃうんだってー。面倒 めんどう みてあげたくなっちゃうんだって。それが理性 りせい が収 おさ まりきれなくなっちゃうと、抱 だ き合 あ っちゃうだってー」と支援 しえん 者 しゃ の解釈 かいしゃく を語 かた る。今 いま 、Bさんを応援 おうえん してくれる人 ひと は、駅 えき のそばの酒屋 さかや のおばちゃんで、その人 ひと には、「自分 じぶん はこういう人間 にんげん だ」と全部 ぜんぶ 正直 しょうじき に話 はな しているBさん。 以上 いじょう スライド13
「Bさんの語 かた り」から、性的 せいてき 指向 しこう は男性 だんせい ? 女性 じょせい ? それとも両性 りょうせい ? アンビバレントな語 かた りを繰 く り返 かえ すBさんの<わからなさ>。やはりこれは知的 ちてき 障害 しょうがい だからなのであろうか。「親 おや がいなかったから、親 おや の関係 かんけい でそうなった」という支援 しえん 者 しゃ の解釈 かいしゃく を語 かた り、Bさんなりに説明 せつめい 付 づ けをしようとしているが、このアンビバレントな語 かた りそのものがBさんのセクシュアリティなのではないか 以上 いじょう スライド14
3.“もう付 つ き合 あ うことは出来 でき ない”(Cさん:女性 じょせい ・41歳 さい )
過去 かこ に恋人 こいびと からの虐待 ぎゃくたい と叔父 おじ からの性的 せいてき な虐待 ぎゃくたい の経験 けいけん をもつCさん。恋人 こいびと と叔父 おじ からの虐待 ぎゃくたい がトラウトとして未 いま だに残 のこ っており、「好 す きになることはあっても、それ以上 いじょう いかない。好 す きな人 ひと が出来 でき ても、次 つぎ に付 つ き合 あ う人 ひと も暴力 ぼうりょく 的 てき な人 じん かなー、って思 おも ったりして、なかなか進展 しんてん しなくて」と語 かた る。そして、「芸能人 げいのうじん や職員 しょくいん だったら、憧 あこが れ的 てき に思 おも っていても暴力 ぼうりょく を振 ふ るうこともないからー。だから、そういう恋愛 れんあい しかできなくなったみたいな。一般 いっぱん の人 ひと を好 す きになるのが怖 こわ くて(・・) 以上 いじょう スライド15
「Cさんの語 かた り」より、虐待 ぎゃくたい 経験 けいけん のトラウマにより、男性 だんせい に対 たい する不信 ふしん 感 かん を強 つよ く持 も ち、恋愛 れんあい に発展 はってん することがない芸能人 げいのうじん や職員 しょくいん に対 たい する憧 あこが れを抱 いだ くにとどまる恋愛 れんあい しか出来 でき なくなった。恋愛 れんあい 願望 がんぼう はあるものの、あえて憧 あこが れのみの恋愛 れんあい を受 う け入 い れているセクシュアリティの姿 すがた がそこにはあった。
以上 いじょう スライド16
4.母親 ははおや との関係 かんけい を引 ひ きずる(Dさん:男性 だんせい ・22歳 さい )
どこにでもいる“不良 ふりょう 少年 しょうねん ”のような感 かん じのDさん。「勝手 かって に施設 しせつ や養護 ようご 学校 がっこう に入 い れられた」「親 おや を恨 うら んでいる」「本当 ほんとう は普通 ふつう 校 こう に行 い きたかった」と話 はな す。中学 ちゅうがく 時代 じだい には、母親 ははおや からの虐待 ぎゃくたい を受 う け、なかなか母親 ははおや に「甘 あま えられなかった」らしい。障害 しょうがい 児 じ 施設 しせつ 時代 じだい に、年下 としした の子 こ どもとよく遊 あそ んだ経験 けいけん があり、本人 ほんにん は「子 こ どもが好 す き」と。将来 しょうらい は保育 ほいく の仕事 しごと がしたいと嬉 うれ しそうに語 かた る。 以上 いじょう スライド17
母親 ははおや が酒 さけ ・タバコ・薬 くすり (睡眠薬 すいみんやく )付 つ け、本当 ほんとう の父親 ちちおや は離婚 りこん しておらず、母親 ははおや の愛人 あいじん を「お父 とう さん」と呼 よ び、母親 ははおや の妹 いもうと (おばさん)が料理 りょうり を作 つく る。家計 かけい は非常 ひじょう に苦 くる しく生活 せいかつ 保護 ほご である。「親 おや (母親 ははおや )は凄 すご い凄 すご い人 ひと でしたよー。包丁 ほうちょう でオレのことを刺 さ そうとしたりとか、それを親 おや は憶 おぼ えていないんですよねー。薬 くすり のせいで。(中略 ちゅうりゃく ) お母 かあ さんを殺 ころ そうかなーっていう時 とき もあったんですよねー」と凄 すさ まじい体験 たいけん を話 はな す。大学 だいがく や施設 しせつ 職員 しょくいん の前 まえ でしばしば自分 じぶん について語 かた ることが多 おお いDさん。なぜ話 はな しているのか聞 き いてみると、「(自分 じぶん を)健常 けんじょう 者 しゃ の人 ひと たちに知 し ってもらいたいのだ」と言 い う。「少 すこ しでも虐待 ぎゃくたい とかが無 な くなればいいかなーみたいな」とも。また、話 はな した後 のち はスッキリするらしい。「相手 あいて (聞 き いてくれる人 ひと たち)からの言葉 ことば が欲 ほ しいんですよねー。どんなふうに返 かえ ってくるかが楽 たの しみなんですよ。返 かえ ってくる言葉 ことば が欲 ほ しいんです」と、語 かた る訳 わけ を説明 せつめい するDさん。 以上 いじょう スライド18
以上 いじょう のように「Dさんの語 かた り」から、母親 ははおや または家族 かぞく と自分 じぶん との関係 かんけい を人前 ひとまえ で語 かた るということにより、語 かた られた側 がわ から返 かえ ってくる言葉 ことば を期待 きたい している姿 すがた が見 み て取 と れる。また、母親 ははおや に「甘 あま えられなかった」という思 おも いを引 ひ きずりながらも、語 かた るということで得 え たき手 きて の言葉 ことば により、自 みずか らゆれながらアイデンティティを確立 かくりつ しようとしているセクシュアリティとは言 い えないだろうか。 以上 いじょう スライド19
5.“我慢 がまん させないと自分 じぶん みたいになる”(Eさん:夫 おっと ・30歳 さい 、Fさん:妻 つま ・23歳 さい )
通勤 つうきん 寮 りょう の自立 じりつ 生活 せいかつ アシスタント派遣 はけん 事業 じぎょう (М市 し 委託 いたく )を利用 りよう して、夫婦 ふうふ 共 ども にアパートで生活 せいかつ をしているE・Fさん夫婦 ふうふ 。結婚 けっこん 形態 けいたい は「入籍 にゅうせき 婚 こん 」。2歳 さい になる子 こ ども(女児 じょじ :障害 しょうがい 有 ゆう )がいる。二人 ふたり の「子育 こそだ て観 かん 」をたずねてみた。「職員 しょくいん は、『なるべく我慢 がまん させないように』って言 い うんですけど、我慢 がまん させないと自分 じぶん みたいになってしまうし。私 わたし (Fさん)、小 しょう ・中 ちゅう 時代 じだい 特殊 とくしゅ 学級 がっきゅう にいたんですが、いじめられてきたから。絵 え の具 ぐ を(体 からだ に)つけられた(・・)。子 こ どもにはそうなってもらいたくないんです」と妻 つま (Fさん)は語 かた る。続 つづ けて「強 つよ くなったほうがいいし、やられっぱなしはダメだと思 おも うんです」と。
以上 いじょう スライド20
この「Fさん(妻 つま )の語 かた り」から、知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ であるFさんの「子育 こそだ て観 かん 」、即 すなわ ち、障害 しょうがい を持 も っていることによって「いじめられた」過去 かこ の辛 つら い経験 けいけん から、同 おな じ障害 しょうがい を持 も つ子 こ どもに、「強 つよ くなれ」「やられっぱなしではダメ」と、厳 きび しい姿勢 しせい での子育 こそだ てを貫 つらぬ き通 とお す「障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の母親 ははおや 」としてのセクシュアリティがそこには読 よ み取 と れる。 以上 いじょう スライド21
W 支援 しえん 者 しゃ が語 かた る知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティ
【支援 しえん 者 しゃ の語 かた り】
1.みんな“家族 かぞく が欲 ほ しいんじゃないか”(職員 しょくいん Aさん:女性 じょせい ・30代 だい )
出産 しゅっさん は、「産 う ませない支援 しえん ではなく選択 せんたく させる支援 しえん 」であると言 い う職員 しょくいん Aさん。その際 さい には、必 かなら ず「本人 ほんにん だめし」をして、当事 とうじ 者 しゃ の本心 ほんしん を確認 かくにん するということ。「家庭 かてい 的 てき に難 むずか しい当事 とうじ 者 しゃ たちは、本当 ほんとう に家族 かぞく が欲 ほ しいんだなーって」と語 かた る。「愛情 あいじょう をきちんと受 う けていない当事 とうじ 者 しゃ は、愛 いと し方 かた が分 わ からない。愛 いと し方 かた は、持 も って生 うま れるものではなく教 おし えられるもの」。 以上 いじょう スライド22
2.「後追 あとお い支援 しえん 」「疑似 ぎじ 的 てき 家族 かぞく 」(職員 しょくいん Bさん:男性 だんせい ・50代 だい )
「覚悟 かくご 」を感 かん じる(職員 しょくいん Cさん:男性 だんせい ・20代 だい )
職員 しょくいん Bさんは、性 せい はすべて「後追 あとお い支援 しえん 」であると語 かた った。当事 とうじ 者 しゃ の恋愛 れんあい は、「浅 あさ い思 おも い」の繰 く り返 かえ しで連続 れんぞく 性 せい がないのが特徴 とくちょう である。特 とく に男性 だんせい にその傾向 けいこう が強 つよ いのではないか。GHという「場 ば 」は、「安定 あんてい 」「安心 あんしん 」を提供 ていきょう 出来 でき る場 ば であり、当事 とうじ 者 しゃ の関係 かんけい 性 せい が回復 かいふく できる。これは、「自分 じぶん が相手 あいて や異性 いせい に認 みと められるからですかねー」と職員 しょくいん Bさん。「GHの家族 かぞく 性 せい 」「疑似 ぎじ 的 てき 家族 かぞく 」と言 い えないだろうか(以上 いじょう 、「職員 しょくいん Bさんの語 かた り」から)。
比較的 ひかくてき 若 わか い職員 しょくいん Cさんは、当事 とうじ 者 しゃ の子育 こそだ てを見 み て、その「覚悟 かくご 」を感 かん じると言 い う。つまり、「覚悟 かくご 」を感 かん じさせるだけの強 つよ い思 おも いがそこにはあると言 い うのだろうか。しかし、職員 しょくいん (支援 しえん 者 しゃ )の立場 たちば としては、正直 しょうじき 、性 せい に関 かん する支援 しえん は難 むずか しいのだとも語 かた る。例 たと えば、必要 ひつよう 以上 いじょう に身体 しんたい 接触 せっしょく を求 もと める女性 じょせい 当事 とうじ 者 しゃ の思 おも いをどこまで受 う け入 い れるべきなのか…。職員 しょくいん Cさんは、当事 とうじ 者 しゃ の「甘 あま えの行動 こうどう 」と分 わ かっていても、職員 しょくいん (支援 しえん 者 しゃ )としての「ケジメ」をつけたと語 かた った。「自分 じぶん の中 なか で葛藤 かっとう があった」らしいが。そこには「支援 しえん 者 しゃ と当事 とうじ 者 しゃ 」の関係 かんけい 、つまり、<支援 しえん する側 がわ −される側 がわ >という関係 かんけい が大 おお きく影響 えいきょう し、その関係 かんけい 性 せい が支援 しえん 者 しゃ のパラドックスを引 ひ き起 お こすのである。 以上 いじょう スライド23
以上 いじょう 述 の べたことをスライド24にまとめた。 以上 いじょう スライド24
X 考察 こうさつ
【生 い き様 ざま としてのセクシュアリティの形 かたち 】
<いま-ここ>で<語 かた り-語 かた られる>という「覚悟 かくご 」
当事 とうじ 者 しゃ が<セクシュアリティを語 かた る>という「覚悟 かくご 」と、筆者 ひっしゃ の<セクシュアリティを語 かた られる>という「覚悟 かくご 」。はたして当事 とうじ 者 しゃ はどのような「覚悟 かくご 」で語 かた っているのであろうか。語 かた られる側 がわ の筆者 ひっしゃ は、当事 とうじ 者 しゃ の抱 いだ くセクシュアリティに関 かん しての「生 い き辛 つら さ」「語 かた り辛 つら さ」「苦 くる しみ」「悲 かな しみ」「ずるさ」「わからなさ」「愛 あい らしさ」「喜 よろこ び」「尊 とうと さ」「「奥深 おくふか さ」などの<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の多様 たよう な<リアリティ>を真剣 しんけん に受 う けとめようということが、筆者 ひっしゃ なりの「覚悟 かくご 」であると考 かんが える。
<生 い き様 ざま >から見 み える様々 さまざま な「覚悟 かくご 」
知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の<生 い き様 ざま >から見 み える様々 さまざま な「覚悟 かくご 」とは、まさに人間 にんげん らしい「生 い き方 かた そのもの」である。
・シングル・マザーになっても、子育 こそだ てを契機 けいき として自立 じりつ しようとする「覚悟 かくご 」
・“同性 どうせい が好 す き” カミングアウトをして自分 じぶん に素直 すなお に生 い きていこうとする「覚悟 かくご 」
・「辛 つら い虐待 ぎゃくたい 経験 けいけん を語 かた る」 憧 あこが れのみで、その先 さき を求 もと めない恋愛 れんあい を決意 けつい した「覚悟 かくご 」
・“子 こ どもの頃 ころ 甘 あま えられなかった” 母親 ははおや との関係 かんけい を引 ひ きずりながらも、自分 じぶん を語 かた ることで、ゆれながら、学 まな びながら、自分 じぶん のアイデンティティを確立 かくりつ しようとする「覚悟 かくご 」
・「いじめられた」という過去 かこ の辛 つら い経験 けいけん から、自分 じぶん と同 おな じ障害 しょうがい を持 も つ我 わ が子 こ の子育 こそだ てに、厳 きび しい
姿勢 しせい をもってのぞむ「知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ の母親 ははおや 」としての「覚悟 かくご 」
以上 いじょう スライド25
【知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティの理解 りかい に向 む けて】
1.「セクシュアリティを理解 りかい するということ」
家庭 かてい 的 てき に難 むずか しい知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ (A・B・C・Dさん)は、愛情 あいじょう をきちんと受 う けていない、愛 いと し方 かた が分 わ からない人 ひと たちが多 おお い(「職員 しょくいん Aさんの語 かた り」より)。職員 しょくいん Aさんの言 い うように、「愛 いと し方 かた は、持 も って生 うま れるものではなく、教 おし えられるもの」であることから、当事 とうじ 者 しゃ に「愛情 あいじょう を注 そそ ぎ、愛 いと し方 かた を教 おし えること」こそ、当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティを理解 りかい する方法 ほうほう の一 ひと つになるのではないか。
GHという「場 ば 」は、当事 とうじ 者 しゃ の関係 かんけい 性 せい を回復 かいふく させるのではないか(「職員 しょくいん Bさんの語 かた り」より)。い換 いか えると、自分 じぶん が相手 あいて や異性 いせい に「認 みと められること」で、「安心 あんしん 」「安定 あんてい 」が得 え られるということである。その「場 ば 」において、「一人 ひとり 一 いち 人 にん のリアリティに寄 よ り添 そ いながら、互 たが いに認 みと めあいながら、こちらもゆらぎながら、そして、学 まな びながら、共 とも に成長 せいちょう していくという関 かか わり方 かた 」が知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ のセクシュアリティを理解 りかい することに繋 つな がると思 おも われる。
2.「知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ がセクシュアリティを語 かた るということ」
「知的 ちてき 障害 しょうがい 当事 とうじ 者 しゃ がセクシュアリティを語 かた るということ」が、知的 ちてき 障害 しょうがい と共 とも に生 い きる<彼 かれ ら/彼女 かのじょ らなり>の、まさに<リアリティ>を理解 りかい するための<糸口 いとぐち >になり得 え るのではないか。知的 ちてき 障害 しょうがい 当時 とうじ 者 しゃ の<語 かた り>には、そうした<力 ちから >がありそうである。
以上 いじょう スライド26
【参考 さんこう 文献 ぶんけん 】
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・安積 あさか 遊歩 ゆうほ 『車 くるま イスからの宣戦 せんせん 布告 ふこく 』 太郎 たろう 次 じ 郎 ろう 社 しゃ 1999
・安積 あさか 遊歩 ゆうほ ・岡原 おかはら 正幸 まさゆき ・尾中 おちゅう 文 ぶん 哉・立岩 たていわ 真 しん 也 『生 なま の技法 ぎほう 』(増補 ぞうほ 改訂 かいてい 版 ばん ) 藤原 ふじわら 書店 しょてん 1995
・旭 あさひ 洋一郎 よういちろう 「障害 しょうがい 者 しゃ のセクシュアリティと障害 しょうがい 者 しゃ 福祉 ふくし 」 『東洋大学 とうようだいがく 児童 じどう 相談 そうだん 研究 けんきゅう 』 1996
・Ann&Michael Craft, Sex Education&Counselling for Mentally Handicapped People, Costello, 1983
・Ann Craft, Mental Handicap and Sexuality, Costello, 1987
・石川 いしかわ 准 じゅん ・長瀬 ながせ 修 おさむ 編著 へんちょ 『障害 しょうがい 学 がく への招待 しょうたい 』 明石書店 あかししょてん 1999
・石川 いしかわ 准 じゅん ・倉本 くらもと 智明 ともあき 編著 へんちょ 『障害 しょうがい 学 がく の主張 しゅちょう 』 明石書店 あかししょてん 2002
・市野川 いちのかわ 容 よう 孝 こう 『身体 しんたい /生命 せいめい 』 岩波書店 いわなみしょてん 2003
・井上 いのうえ 芳 かおる 保 ほ 編 へん 『セックスという迷路 めいろ 』 長崎 ながさき 出版 しゅっぱん 2008
・上野 うえの 千鶴子 ちづこ 『性愛 せいあい 論 ろん 』 河出書房新社 かわでしょぼうしんしゃ 1989
・上野 うえの 千鶴子 ちづこ 『構築 こうちく 主義 しゅぎ とは何 なに か』 剄草書房 しょぼう 2001
・上野 うえの 千鶴子 ちづこ 『脱 だつ アイデンティティ』 剄草書房 しょぼう 2005
・大井 おおい 清吉 せいきち ・山本 やまもと 良典 よしのり ・河東田 かとうだ 博 ひろし 編著 へんちょ 『ちえおくれの親 おや と教師 きょうし に 男女 だんじょ 交際 こうさい ・結婚 けっこん ・家庭 かてい 生活 せいかつ のガイド』 大 だい 揚 あげ 社 しゃ 1988
・大井 おおい 清吉 せいきち ・山本 やまもと 良典 よしのり ・河東田 かとうだ 博 ひろし 編著 へんちょ 『ちえおくれの親 おや と教師 きょうし に 男子 だんし の性 せい と生活 せいかつ のガイド』 大 だい 揚 あげ 社 しゃ 1995
・小山内 おさない 美智子 みちこ 『車椅子 くるまいす からウィンク』 文藝春秋 ぶんげいしゅんじゅう 1988
・小山内 おさない 美智子 みちこ 『車椅子 くるまいす で夜明 よあ けのコーヒー』 文藝春秋 ぶんげいしゅんじゅう 1995
・河東田 かとうだ 博 ひろし ・河野 こうの 和代 かずよ 『知的 ちてき 障害 しょうがい 者 しゃ とセクシュアリティ −子宮 しきゅう 摘出 てきしゅつ 問題 もんだい と結婚 けっこん 生活 せいかつ のありかたを中心 ちゅうしん に』 平成 へいせい 5年 ねん 厚生省 こうせいしょう 心身 しんしん 障害 しょうがい 研究 けんきゅう
・河東田 かとうだ 博 ひろし 「性 せい の人権 じんけん と性 せい をめぐる諸 しょ 問題 もんだい 」 松友 まつとも 了 りょう 編 へん 『知的 ちてき 障害 しょうがい 者 しゃ の人権 じんけん 』 明石書店 あかししょてん 1999
・河東田 かとうだ 博 ひろし ・小林 こばやし 繁 しげる 市 し ・中里 なかさと 誠 まこと ・坂本 さかもと 光敏 みつとし ・林 はやし 弥生 やよい ・大槻 おおつき 美香 みか 「知的 ちてき 障害 しょうがい 者 しゃ の結婚 けっこん 生活 せいかつ 支援 しえん のあ
り方 ほう に関 かん する研究 けんきゅう 」 『障害 しょうがい のある人々 ひとびと の結婚 けっこん ・就労 しゅうろう ・くらしに関 かん する研究 けんきゅう 』 2004年度 ねんど 日本 にっぽん 財団 ざいだん 助 すけ 成 なり 研究 けんきゅう 事業 じぎょう 2005
・河東田 かとうだ 博 ひろし 「知的 ちてき しょうがい者 しゃ のセクシュアリティ・結婚 けっこん 支援 しえん をめぐる実態 じったい と課題 かだい 」 『立教 りっきょう 社会 しゃかい 福祉 ふくし 研究 けんきゅう 』第 だい 26号 ごう 2007
・河東田 かとうだ 博 ひろし 『ノーマライゼーション原理 げんり とは何 なに か』 現代書館 げんだいしょかん 2009
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・山下 やました 幸子 さちこ 『「健常 けんじょう 」であることを見 み つめる』 生活 せいかつ 書院 しょいん 2008
・要田 かなめた 洋江 ひろえ 『障害 しょうがい 者 しゃ 差別 さべつ の社会 しゃかい 学 がく 』 岩波書店 いわなみしょてん 1999 以上 いじょう スライド27・28
*作成 さくせい :