第だい７回かい介護かいご保険ほけん制度せいどの受給じゅきゅう者しゃ・被ひ保険ほけん者しゃに関かんする有識者ゆうしきしゃ会議かいぎの報告ほうこく

自薦じせんヘルパー推進すいしん協会きょうかい本部ほんぶ事務じむ局きょく

４月がつ１０日にち、第だい７回かい介護かいご保険ほけん制度せいどの受給じゅきゅう者しゃ・被ひ保険ほけん者しゃに関かんする有識者ゆうしきしゃ会議かいぎが 開催かいさいされました。

資料しりょう、傍聴ぼうちょうメモはこちらに掲載けいさいしています。

今回こんかいはこれまでの議論ぎろんを踏ふまえてまとめに向むけた論点ろんてん整理せいりが 事務じむ局きょくより示しめされ、また４名めいの委員いいんからまとめの意見いけん書しょが提出ていしゅつされ、 ました。

これまでの障害しょうがい団体だんたいのヒアリングや、有識者ゆうしきしゃ調査ちょうさでは 被ひ保険ほけん者しゃ・受給じゅきゅう者しゃの範囲はんい拡大かくだいについては慎重しんちょう論ろん・反対はんたい意見いけんが 多おおかった状況じょうきょうでしたが、今回こんかいはうってかわって、多おおくの委員いいんが 「介護かいご保険ほけんの普遍ふへん化かに賛成さんせい」という持論じろんを展開てんかいし、 「年齢ねんれいや疾病しっぺいで限定げんていすることなく、介護かいご保険ほけんを普遍ふへん化かへすることに 反対はんたいはないのではないか」という意見いけんも出だされました。

企業きぎょう負担ふたん増ぞうを懸念けねんする経営けいえい者しゃ団体だんたいと 保険ほけん料りょう徴収ちょうしゅうや後期こうき高齢こうれい者しゃ医療いりょう保険ほけんなどの負担ふたん増ぞうなどを危惧きぐする 市長しちょう会かい、町村ちょうそん会かいは依然いぜんとして拡大かくだいに異ことを唱となえていますが、 この会議かいぎ自体じたいがもともと賛成さんせい派はの多おおい委員いいん構成こうせいであるため、 普遍ふへん化かへの議論ぎろんが加速かそくしている感かんが否いなめません。

障害しょうがい者しゃ団体だんたいの総そうじての反対はんたい・慎重しんちょう論ろんや、 有識者ゆうしきしゃ調査ちょうさの結果けっかをないがしろにした議論ぎろんになっており、 今いままでの議論ぎろんは何なにのためだったのか、結論けつろんありきの会議かいぎではないか という疑念ぎねんを持もちます。

またこの間あいだ厚生こうせい労働省ろうどうしょうは「介護かいご保険ほけんの拡大かくだい」「障害しょうがい者しゃ施策しさくとの統合とうごう」 と言いうのではなく、「介護かいご保険ほけんの普遍ふへん化か」という言葉ことばを用もちいてるのにも 懸念けねんがあります。
社会しゃかい保険ほけんとしてより幅広はばひろく、制度せいどの谷間たにまをなくし、誰だれでも使つかえる制度せいどに ということをことさら強調きょうちょうしており、３年ねん前まえに「統合とうごう」という言葉ことばを使つかい、 失敗しっぱいしている轍わだちを踏ふまないとして、「当あたりの良よい」言葉ことばをつかっている ようにも思おもいます。 この「普遍ふへん化か」というのが何なにを意味いみするのか、 厚労省こうろうしょうは「要よう介護かいごになった理由りゆう、年齢ねんれいを問とわず、 すべての介護かいごニーズに応こたえることを目的もくてきとした制度せいど（資料しりょう３ｐ２）」としていますが、 「すべての介護かいごニーズに応こたえる」には現行げんこうの介護かいご保険ほけんサービスは限定げんてい的てきな ものであり、誰だれもが地域ちいきで生いきていくために必要ひつようなニーズに応こたえるサービスを 得えられるという真しんの意味いみでの普遍ふへん化かとは ほど遠とおいものといわざるを得えません。

次回じかいの会議かいぎでは中間ちゅうかんまとめ案あんが出だされる予定よていです。 参議院さんぎいん選せんを前まえに負担ふたん増ぞうとなる被ひ保険ほけん者しゃの拡大かくだいを どれだけ明確めいかくに示しめすかはわかりませんが、 「一定いっていの方向ほうこう性せい＝普遍ふへん化かすべき」という方針ほうしんを明確めいかくに示しめしてくる 可能かのう性せいが危惧きぐされます。 場合ばあいによっては介護かいご保険ほけん統合とうごう議論ぎろんがにわかに再燃さいねんすていく ことも考かんがえられます。

次回じかいは５月がつ２１日にちの開催かいさい予定よていになっています。 注視ちゅうしが必要ひつようです。

■介護かいご保険ほけんの対象たいしょう範囲はんい拡大かくだい　０９年度ねんど実施じっし見送みおくり