■閉鎖へいさ的てきな知的ちてき障害しょうがい者しゃ施設しせつで逮捕たいほ事件じけん

　２００３年ねん１２月じゅうにがつ４日にち（木き）、東京とうきょう都と練馬ねりま区くにある社会しゃかい福祉ふくし法人ほうじん大泉おおいずみ旭出あさひで学がく 園えん　旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えん（知的ちてき障害しょうがい者しゃ入所にゅうしょ授産じゅさん施設しせつ)にて、入所にゅうしょ者しゃの知的ちてき障害しょうがい者しゃの求もとめ めによって成年せいねん後見こうけん制度せいどの手続てつづきのことも含ふくめて訪問ほうもんして話はなしをしていた、この 知的ちてき障害しょうがい者しゃの在宅ざいたく時代じだいからの長ながい支援しえん経験けいけんのある地域ちいき生活せいかつ支援しえんワーカーなど（ 西東京にしとうきょう市しの障害しょうがい当事とうじ者しゃ団体だんたい「はたらきば」（知的ちてき障害しょうがい者しゃデイサービスなどを運うん 営）の健常けんじょう者しゃと障害しょうがい者しゃの職員しょくいん）が、施設しせつの警察けいさつへの通報つうほうで、建造けんぞう物ぶつ侵入しんにゅうで逮捕たいほ ・拘留こうりゅうされるという事件じけんがおきました。

　この施設しせつの当該とうがい知的ちてき障害しょうがい者しゃ（以下いかＡさん）の求もとめに応おうじた、自立じりつ生活せいかつセンタ ーや「はたらきば」スタッフの訪問ほうもんは、今年ことし４月がつにこの知的ちてき障害しょうがい者しゃが入所にゅうしょした あとも、毎月まいつき数すう回かい行おこなわれており、警察けいさつへの通報つうほうは、突然とつぜんの出来事できごとでした。施設しせつ は１０月がつごろより、「知的ちてき障害しょうがい者しゃ本人ほんにんが求もとめても、こないで下ください」と主張しゅちょうし、 地域ちいき生活せいかつ支援しえんの団体だんたいとも話はなし合あいが行おこなわれていましたが、意見いけんの相違そういが生しょうじて いました。

　Ａさんは、自立じりつ生活せいかつセンター小平こだいらの自立じりつ生活せいかつ体験たいけん室しつで宿泊しゅくはく体験たいけんもして、この 地域ちいきの自立じりつ生活せいかつセンターでしたら、24時じ間あいだ介護かいごも実施じっしできるので、十分じゅうぶん自立じりつ生せい 活かつも可能かのうな方ほうです（重度じゅうどですが、なれた介護かいご者しゃには意思いし表示ひょうじはできます）。

　入所にゅうしょ施設しせつが、知的ちてき障害しょうがい者しゃ本人ほんにんの意向いこうを無視むしして、本人ほんにんが訪問ほうもんを要請ようせいした在宅ざいたく 支援しえんスタッフの訪問ほうもんを拒否きょひできるとなると、これは大おおきな人権じんけん問題もんだいです。また、 施設しせつは、事情じじょうのわからない警察けいさつに建造けんぞう物ぶつ侵入しんにゅうや拉致らち監禁かんきんの虚偽きょぎの通報つうほうを行おこなって います（現在げんざいも健常けんじょう者しゃ職員しょくいんが拘留こうりゅう中ちゅう。送検そうけんされています。障害しょうがい者しゃ職員しょくいんは釈放しゃくほう。 ）。悪質あくしつな入所にゅうしょ施設しせつがこのようなことを行おこなえるとなると、入所にゅうしょ者しゃは成年せいねん後見こうけん制せい 度どの申もうし込こみさえできなくなってしまいます。施設しせつから地域ちいきへの移行いこうもこのよ うな悪質あくしつな施設しせつがあると進すすみません。

　悪質あくしつな施設しせつがこのようなことを行おこなえないように、強つよい指導しどうと、指定してい基準きじゅんの改あらため 善ぜんが必要ひつようです。また、警察庁けいさつちょうへの再発さいはつ防止ぼうしの教育きょういく徹底てっていも必要ひつようです。

（以上いじょう　介護かいご制度せいど情報じょうほう編集へんしゅう部ぶ）

関係かんけい団体だんたいのご協力きょうりょくをおねがいいたします。
*事実じじつ関係かんけいを記載きさいした資料しりょうを添付てんぷいたします。
*送おくられてきたメールの本文ほんぶんは下したにあります

支援しえん・協力きょうりょくの要請ようせい

突然とつぜんのメール、失礼しつれいいたします。

2003年ねん12月4日にち（木曜日もくようび）東京とうきょう都と練馬ねりま区くにある社会しゃかい福祉ふくし法人ほうじん　大泉おおいずみ旭出あさひで学園がくえん　 旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えん（知的ちてき障害しょうがい者しゃ入所にゅうしょ授産じゅさん施設しせつ）にて、到底とうてい許ゆるしがたい出来事できごとがお こりました。

　5年ねんほど前まえから私わたしたちが親元おやもとでの地域ちいき生活せいかつ支援しえんを行おこなっていた男性だんせいAさん（重度じゅうど 知的ちてき障害しょうがい 者しゃ、37歳さい）は、今年ことし5月がつに本人ほんにんの意思いしに反はんして、親おやの希望きぼうで入所にゅうしょを余よ 儀ぎなくされました。

　その日ひ、私わたしたちの仲間なかまは旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えんに入所にゅうしょしているAさんと話はなし合あいをす るために園えんにいきました。いつものように、駐車ちゅうしゃ場じょうにて本人ほんにんと将来しょうらいどのように 生活せいかつをしたい か話はなし合あいをしていたらまもなく数すう台だいのパトカーが来きて車くるまを取とり 巻まく騒さわぎになりました。1時じ間あいだほど車くるまの中なかで話はなしをしていましたがAさんは自分じぶんの 意思いしで車くるまをおりました。その後ご私わたしたちの仲間なかまは「建造けんぞう物ぶつ不法ふほう侵入しんにゅう」ということ で逮捕たいほされてしまいました。

　Aさんは、入所にゅうしょ以来いらいずっと私わたしたちに電話でんわをかけ続つづけ、そのたびに「だめだめ！」 「金曜日きんようび」と訴うったえてきました。言語げんごに障害しょうがいがあるなかで、彼かれが伝つたえようとした のは、「旭出あさひで学園がくえんの日々ひびはダメだ」「金曜日きんようびに迎むかえにきて」ということでした。 そして週末しゅうまつに帰宅きたくすると、自由じゆうな時間じかんを楽たのしむ一方いっぽうで、戻もどらなくてはならない つらさを暴あばれたり、帰かえりの自動車じどうしゃに乗のろうとしない、などの抵抗ていこうで表明ひょうめいし続つづけ ていました。私わたしたちは親おやと極力きょくりょく話はなし合あい、このままの状態じょうたいを続つづけるのは本人ほんにんの 意思いしに反はんすることをずっと訴うったえてきましたが、残念ざんねんながら、親おやからは「余計よけいな 手出てだしをするな」という返事へんじしかかえってきませんでした。また、旭出あさひで福祉ふくし園えん の職員しょくいんとも話はなし合あいをしようとしましたが、「本人ほんにんのペースが乱みだれるからあま りこないで欲ほしい」「親おやの許可きょかを取とってきてから面会めんかいに来きて欲ほしい」などとい われ、10月、11月には面会めんかいさえ制限せいげんされるようになりました。
　また、彼かれが地域ちいきの仲間なかまとの唯一ゆいいつの交流こうりゅう手段しゅだんである電話でんわをかけられるようにと 渡わたした「顔写真かおじゃしんつきの電話でんわ帳ちょう」は渡わたしても渡わたしても職員しょくいんの預あずかりになっていた り、行方ゆくえ不明ふめいになったりということを繰くり返かえしていました。

　私わたしたちは何なにとか施設しせつや親おやの理解りかいを得えるため、本人ほんにんが旭出あさひで学園がくえんはいやなんだと 表現ひょうげんしている状態じょうたいをビデオにとったり、外出がいしゅつの機会きかいを増ふやしてカラオケなどに 行いったりしていましたが、先週せんしゅう月曜日げつようびに「施設しせつ利用りよう者しゃとその保護ほご者しゃ等とうからの事こと 前まえの承認しょうにん・連絡れんらくのない突然とつぜんの訪問ほうもんや面会めんかい外出がいしゅつ等とうのお誘さそいは硬かたくお断ことわりします」 という張はり紙がみ（謹告きんこく）が出だされ、このままでは私わたしたちは直接ちょくせつ彼かれと会あう時間じかんさえ もてなくなる危機きき感かんを感かんじました。
　そもそも、成人せいじんしている人ひとが友人ゆうじんに会あうのに、なぜ親おやの許可きょかが必要ひつようなのでし ょうか。
　到底とうていこの論理ろんりを私わたしたちは承認しょうにんできません。12月4日にち、支援しえん者しゃ2人にん、当事とうじ者しゃ1人ひとりで 旭出あさひで学園がくえんにいったところ今回こんかいの事態じたいがおきてしまいました。

　私わたしたちは本人ほんにんの意思いしに反はんして親おやが入所にゅうしょ施設しせつと契約けいやくをしたこと、施設しせつ内ないで通信つうしん や外出がいしゅつの自由じゆうが制限せいげんされていることに怒いかりを覚おぼえます。施設しせつは嫌いやだと訴うったえるAさ んに対たいし、「判断はんだん能力のうりょくはない」という親おやとともに福祉ふくし地域ちいき生活せいかつの可能かのう性せいを奪うばお うとする旭出あさひで学園がくえんの行いっていることは人権じんけん侵害しんがいであると考かんがえます。行政ぎょうせいや福祉ふくし 関係かんけい者しゃが本人ほんにんの意向いこうより親おやの意向いこうを優先ゆうせんする発想はっそうを改あらためない限かぎり、今後こんごも入所にゅうしょ 施設しせつに入いれられてしまう知的ちてき障害しょうがい者しゃは増ふえ続つづけるでしょう。私わたしたちは彼かれの地域ちいき 生活せいかつを実践じっせんするために、施設しせつや親おやが本人ほんにんの意思いしを尊重そんちょうし、地域ちいき生活せいかつの可能かのう性せいを さぐる作業さぎょうをともに行おこない、実現じつげんしていくよう求もとめます。さらに警察けいさつを呼よび、仲なか 間あいだを逮捕たいほさせた今回こんかいの対応たいおうに強つよく抗議こうぎします。

ぜひ、私わたしたちの活動かつどうに以下いかのようなご支援しえん・ご協力きょうりょく下ください。

• 旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えんに抗議こうぎしてください！！ 　　　　　　　　　　　　　　　
  • 電話でんわ　０３−３９２５−６１６６ 　　　　　　　　　　　　　　　
  • FAX ０３−３９２５−６１６９
  • Ｅ-mail kit1904@asahide.or.jp
• 東京とうきょう都と障害しょうがい福祉ふくし部ぶ施設しせつ福祉ふくし課かに意見いけんを言いって下ください！！
  • 電話でんわ　０３−５３２０−４１５６
  • FAX ０３−５３８８−１４０７
• 石神井しゃくじい警察けいさつ署しょに抗議こうぎして下ください！！
  • 電話でんわ　０３−３９０４−０１１０
• ビラ撒まきに協力きょうりょくして下ください！！(下記かき代表だいひょう連絡れんらく先さきへ連絡れんらく下ください）
• 全国ぜんこくで起おきている入所にゅうしょ施設しせつでの問題もんだい/人権じんけん侵害しんがいについて情報じょうほうを送おくってください！！ （下記かき代表だいひょう連絡れんらく先さきへ連絡れんらく下ください）

私わたしたちは、旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えんでのＡさんの人権じんけんが守まもられるため、 最低限さいていげん、面会めんかい、電話でんわ、外出がいしゅつの自由じゆうが認みとめられるために活動かつどうします！！
なお、以下いかの資料しりょうを添付てんぷいたしますので、よろしくお願ねがいいたします。

資料しりょう１　5団体だんたい連名れんめいで配布はいふしているビラ（表ひょう）
資料しりょう２　5団体だんたい連名れんめいで配布はいふしているビラ（裏うら） 　　「旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えんと石神井しゃくじい警察けいさつ署しょでの事実じじつ経過けいかの概略がいりゃく」
資料しりょう３　ピープルファーストの当事とうじ者しゃからの意見いけん
資料しりょう４　連絡れんらく書しょ
資料しりょう５　Ａさんと支援しえん者しゃの関かかわりの経過けいか

上記じょうき資料しりょう等とうについてはご自由じゆうにご活用かつよう下ください。
その他た、詳くわしい資料しりょう等とう必要ひつような方ほうは下記かき代表だいひょう連絡れんらく先さきへ連絡れんらく下ください

自立じりつ生活せいかつセンター　小平こだいら
特定とくてい非ひ営利えいり活動かつどう法人ほうじん　Ｐ.F.P.C はたらきば
特定とくてい非ひ営利えいり活動かつどう法人ほうじん　自立じりつ生活せいかつセンター　グッドライフ
ピープルファースト東久留米ひがしくるめ
特定とくてい非ひ営利えいり活動かつどう法人ほうじん　ピープルファースト東京とうきょう

代表だいひょう連絡れんらく先さき（自立じりつ生活せいかつセンター　小平こだいら）
〒187-0003
　東京とうきょう都と小平こだいら市し花小金井南はなこがねいみなみ町まち１−２６−３０　パラシオ１０２
ＴＥＬてる　０４２４−６７−７２３５ ＦＡＸふぁっくす　０４２４−６７−７３３５ Ｅ−mail 　cilkodaira3@hotmail.com

【資料しりょう４】

平成へいせい１５年ねん１２月じゅうにがつ５日にち

石神井しゃくじい警察けいさつ署しょ
三浦みうら刑事けいじ　殿しんがり

東京とうきょう都と中央ちゅうおう区く銀座ぎんざ３丁目ちょうめ７番ばん１６号ごう
　　　　 　　　　　　銀座ぎんざＮＳビル6階かい
　　　　　　　電話でんわ　０３（３５３５）２８５１
　　　　　　　ファックス（３５３５）２８５４
　　　　　　　　　弁護士べんごし　大石おおいし　剛つよし一郎いちろう

連れん　　絡からま　　書しょ

私わたしは、昨日きのう（石神井しゃくじい警察けいさつに）逮捕たいほされた　C氏しおよ及および　B氏しについて、本日ほんじつ午うま 後ご５時じ接見せっけんして、同人どうじんらの弁護人べんごにんになろうとする者ものです。同どう接見せっけん後ごに、取調とりしらべ担 当とう官かんの方ほうと少すこしお話はなしをしたいと思おもっておりますが、ご都合つごうが合あわなかったり、 無用むように時間じかんを費ついやしたりすることを考慮こうりょして、事前じぜんに私わたしからお話はなししたいことの 趣旨しゅしを御ご連絡れんらくする次第しだいです。

1　本件ほんけんは、構成こうせい要件ようけんに該当がいとうする行為こういの罪名ざいめいとしては（障害しょうがい者しゃ入所にゅうしょ施設しせつへの）建たて 造物ぞうぶつ侵入しんにゅうということですが、問題もんだいの本質ほんしつは、｢住居じゅうきょの平穏へいおん｣という法益ほうえき侵害しんがい（刑けい 事ごと的てき問題もんだい）にあるのではなく、A　さん（3 6歳さい）というダウン症だうんしょう・知的ちてき障害しょうがいを 持もっている方ほうの｢生活せいかつ支援しえん｣の方向ほうこう性せいに関かんする争あらそい（福祉ふくし的てき問題もんだい）にあります。

2　具体ぐたい的てきには、A　さんのお父とうさんはおそらく、｢入所にゅうしょ施設しせつに入いれるのが安心あんしん｣ と考かんがえて、Ａ　さんを入所にゅうしょさせたのだと思おもいます。入所にゅうしょ施設しせつ側がわもお父とうさんの意い 思おもえに基もとづいて、Ａ　さんの生活せいかつ支援しえんをしようとしています。 　しかし、Ａ　さん本人ほんにんは、｢家かに帰かえりたい、入所にゅうしょ施設しせつはイヤだ、家いえに帰かえれない のであれば施設しせつではなく、アパートで暮くらしたい、という意思いしをハッキリと持じ っている」という状況じょうきょうがあります。

３　この点てんについては、お父とうさん及および入所にゅうしょ施設しせつ側がわは、｢Ａ　さんにはそのような 判断はんだん能力のうりょくはない、そのような意思いし表示ひょうじは無効むこうだ」と主張しゅちょうされております。しか し、Ａ　さんは、難むずかしい法律ほうりつ行為こういの判断はんだんはできないとしても、そこに住すみたい か、住すみたくないか、別べつのところの方ほうが良よいのかどうか、といったレベルの判はん 断だんは十分じゅうぶんに可能かのうな方ほうなのです。

４　一般いっぱん論ろんとして、誰だれでも、大だい人数にんずうの入所にゅうしょ施設しせつに詰つめ込こまれて生活せいかつをするのは 嫌いやです。できることならば、地域ちいきで普通ふつうに暮くらしたい、と思おもうものです。
　しかし、多おおくの場合ばあい、地域ちいきで生活せいかつする条件じょうけんが整ととのいにくいので、やむを得えず、 大おおきな入所にゅうしょ施設しせつに居いざるを得えない、というのが現状げんじょうなのです。

５　ところが、今回こんかいのＡ　さんの場合ばあい、本人ほんにんのキャラクター(人ひとから好すかれる) もあって、周囲しゅういに｢Ａ　さんが地域ちいきで暮くらすのを全力ぜんりょくで支援しえんしよう｣という人ひとが 集あつまりました。それが、今回こんかい逮捕たいほされたC　さんやＢ　さんたちでした。
　しかし、彼かれらの生活せいかつ支援しえんについては、お父とうさんとしては入所にゅうしょ施設しせつと比くらべて安やす 心しんできると思おもえなかったのでしょう。お父とうさんは、彼かれらの生活せいかつ支援しえんではなく、 入所にゅうしょ施設しせつを選択せんたくしました(しかし、現実げんじつ的てきには、入所にゅうしょ施設しせつでも死亡しぼうに至いたるような 事故じこは少すくなからず発生はっせいしています)。
　ここで、C　さんやＢ　さんたちの生活せいかつ支援しえんの方向ほうこう性せい（地域ちいきで普通ふつうの暮くらし） とお父とうさん・入所にゅうしょ施設しせつの意思いしが対立たいりつする形かたちになりました（ここに今回こんかいの事件じけんの 本質ほんしつがあります）。
　そして、A　さん本人ほんにんの意思いしは、Ｃ　さんやＢ　さんたちの方向ほうこう性せいと一致いっちして いたのですが、お父とうさんは了解りょうかいされませんでした。

６　このような状況じょうきょうの下した、私わたしは最近さいきん、そのようなA　さんの生活せいかつ支援しえんの方向ほうこう性せいを どうしたら良よいかということについて、Ｃ　さんやＢ　さんたちから相談そうだんを受 けていました。
　私わたしは、法律ほうりつ的てきには、A　さんは既すでに成人せいじんに達たっしており、お父とうさんは法定ほうてい代理人だいりにん（ 親権しんけん者しゃ）ではないので、施設しせつを選択せんたくするにしてもアパート生活せいかつを選択せんたくするにし ても、本人ほんにんの自己じこ決定けっていによって決きめられるのが原則げんそくであり、仮かりにそのような自じ 己おのれ決定けっていをするだけの能力のうりょくがないということであれば、｢成年せいねん後見こうけん制度せいど｣を利用りようし て、家裁かさいによって選任せんにんされた成年せいねん後見人こうけんにんが本人ほんにんのために決きめる、という形かたちしか ないことなどを話はなしました。 今回こんかいの事件じけんは、C　さんやＢ　さんたちが、この成年せいねん後見こうけん制度せいどの利用りように関かんする説せつ 明あかりのことも含ふくめて、あらためて、A　さんの意思いしを確認かくにんするために、施設しせつに赴おもむい たところ、発生はっせいしました。すなわち、C　さんやB　さんたちの生活せいかつ支援しえん(Ａ　さ んのための)の方向ほうこう性せいに異議いぎを唱となえていた施設しせつ(しかし、その｢異議いぎ｣はA　さん本ほん 人じんの意思いしには反はんしています)が、Ｃ　さんやＢ　さんたちの動うごきを止とめるために、 警察けいさつ沙汰ざたにした、というのが真相しんそうです。 私わたしは、このようなケースに警察けいさつが介入かいにゅうするのは適当てきとうでない、と思おもいます。

７　A　さん本人ほんにんが、｢施設しせつに居いたくない、自宅じたくがだめならば、アパートで暮くれら したい｣と意思いし表示ひょうじしているのに、成年せいねん後見こうけん制度せいどを利用りようすることもなく、施設しせつに 居いさせ続つづけること、更さらには、A　さん本人ほんにんの意思いしに沿そった方向ほうこう性せいの情報じょうほうを入手にゅうしゅす る経路けいろさえ絶たってしまうこと(今回こんかいの施設しせつ側がわの対応たいおうは実質じっしつ的てきにこれにあたります) は、たとえそれが、A　さんのためを思おもって行おこなわれた・としても、それは合理ごうり的てき な理由りゆうのない自由じゆう拘束こうそくであり、態様たいようによっては監禁かんきん罪ざいに該当がいとうする可能かのう性せいもある、 と思おもいます。

８　以上いじょうのとおり、本件ほんけんは、住居じゅうきょの平穏へいおんを妨害ぼうがいするといった実態じったいがあるケース ではなく、A　さんの生活せいかつ支援しえんに関かんする見解けんかいの相違そういの中なかで、警察けいさつの力ちからを利用りようして、 Ａ　さんを施設しせつに居いさせ続つづけようとしているケースですので、この点てんをご理解りかい いただいたうえで、対応たいおうしていただきたいと切せつに思おもいます。 　

以上いじょう

【資料しりょう２】

■旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園内えんないと石神井しゃくじい警察けいさつ署しょでの事実じじつ経過けいかの概略がいりゃく

【資料しりょう５】

■Aさんと支援しえん者しゃの関かかわりの経過けいか

Aさん　プロフィール

東京とうきょう都と小平こだいら市し在住ざいじゅう
昭和しょうわ41年ねん生うまれ（37歳さい）　男性だんせい　両親りょうしんおよび姉あねと４人にん暮くらし
小学生しょうがくせいのときから旭出あさひで学園がくえん養護ようご学校がっこうに通学つうがく。その後ご小学しょうがく部ぶ、中学ちゅうがく部ぶ、高等こうとう部ぶとす すみ、さらに旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えんの通所つうしょ施設しせつに通かよい続つづけてきた。
2003年ねん5月がつより練馬ねりま区くにある知的ちてき障害しょうがい者しゃ入所にゅうしょ授産じゅさん施設しせつ　旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えんに入所にゅうしょ。
ダウン症だうんしょう　愛あいの手帳てちょう2度ど。
コミュニケーションは単語たんご会話かいわ、および簡単かんたんな手話しゅわ、マカトン法ほう。身辺しんぺん動作どうさは基もと 本ほん的てきに自立じりつ。
親おやがかなりの訓練くんれんをした結果けっか、自力じりきで通学つうがく、通所つうしょが可能かのうになった。
スポーツが好すきで、１人ひとりでボーリング、キャッチボール、バスケットボールなど を楽たのしむことができる。
自転車じてんしゃで自宅じたくから練馬ねりま区くの旭出あさひで学園がくえんまで１人ひとりで行いける。

社会しゃかい福祉ふくし法人ほうじん　大泉おおいずみ旭出あさひで学園がくえん　旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えん
園長えんちょう　浅井あさい浩ひろし
通所つうしょ　昭和しょうわ49年ねん4月がつ1日にち設立せつりつ　利用りよう定員ていいん64名めい　施設しせつ長ちょう　浅井あさい浩ひろし
入所にゅうしょ　昭和しょうわ51年ねん12月1日にち設立せつりつ　利用りよう定員ていいん55名めい　施設しせつ長ちょう　大代おおしろ公一こういち
関連かんれん法人ほうじんとして、学校がっこう法人ほうじん旭出あさひで学園がくえん（東京とうきょう都と練馬ねりま区く）など。

以下いか、支援しえん者しゃとして登場とうじょうするスタッフの所属しょぞく団体だんたいは下記かきのとおり。
新井あらい（洋よう）…自立じりつ生活せいかつセンター　グッドライフ　
馬場ばば、佐藤さとう、栗田くりた、高田たかだ、伊藤いとう…自立じりつ生活せいかつセンター・小平こだいら（ＣＩＬ小平こだいら）
宮下みやした、竹崎たけざき、新井あらい（謙けん）…P.F.P.Cはたらきば

１：旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えん　入所にゅうしょ前まえまでのAさんと支援しえん者しゃの関かかわり

小学しょうがく部ぶ、中学ちゅうがく部ぶ、高等こうとう部ぶ 学校がっこう法人ほうじん旭出あさひで学園がくえんに通学つうがく

１９８４年ねん３月がつ
　新井あらい（洋よう）が、Aさん（当時とうじ１８歳さい）の日常にちじょう生活せいかつ支援しえん者しゃとしてAさん及および両親りょうしん との関かかわりを始はじめる（〜１９９４年ねん）。

１９９８年ねん９月がつ
　P.F.P.Cはたらきば（以下いかはたらきば）設立せつりつ。新井あらい（洋よう）が設立せつりつメンバーとし て参加さんかしていた）。Ａさん宅たくのごく近ちかくに事務所じむしょを構かまえたこともあり、はたら きばがＡさん及および両親りょうしんの支援しえんを始はじめる。以後いごAさんが、旭出あさひで通所つうしょ後ご帰宅きたく前まえにはた らきばに立たち寄よることが多おおくなる。
旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えん（通所つうしょ）からの帰かえりがけに、Aさんがひとりで勝手かってに中野なかの区くの祖母そぼ宅たくに直接ちょくせつ行おこなってしまうことで悩なやんでいた両親りょうしんの依頼いらいにより、週しゅう１〜２回かい旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えんへ迎むかえに行いき、はたらきばに戻もどり、夕食ゆうしょく時じまですごすということを約やく5年間ねんかん続つづけた。（〜２００３年ねん４月がつ）。毎週まいしゅう土曜日どようびの朝あさ、親おやがボーリング場じょうに送おくり、一人ひとりでボーリングを楽たのしんだ後のち、昼ひるにまた親おやが迎むかえに行いく、という形かたちで休日きゅうじつの介護かいごをしのぎ、それが親おやの負担ふたん感かんを増幅ぞうふくさせていたため、はたらきばの余暇よか活動かつどうであるＰ＆Ｐ（土日どにち開催かいさい）に誘さそう。

２０００年ねん10月がつ
　旭出あさひで生産せいさん福祉ふくし園えん（入所にゅうしょ）に空あきができ、Ａさんが入所にゅうしょできる順番じゅんばんであったが、 母親ははおやが辞退じたいした。入所にゅうしょをめぐって家族かぞく内ないで意見いけんが対立たいりつし、母親ははおやは心身しんしんともに体からだ 調ちょうを崩くずす。その後ごもはたらきばの月曜日げつようびの迎むかえおよび土曜日どようび、日曜日にちようびの余暇よか活かつ 動どうへの参加さんかは継続けいぞくしていた。

２００１年ねん１０月がつ
　 家族かぞく状況じょうきょうの変化へんかや父ちちのストレス（自分じぶんの時間じかんがＡさんにとられてしまう）など により母ははが身体しんたい的てき・精神せいしん的てきにかなり悪化あっかした。親おやから公的こうてき制度せいどを活用かつようしたヘル パー派遣はけんの希望きぼうがあり、自立じりつ生活せいかつセンター・小平こだいら（以下いかCIL小平こだいら）がAさん及および 両親りょうしんの支援しえんを始はじめる。 週しゅう２回かいの家事かじ援助えんじょ（食事しょくじ作づくり）と週しゅう２回かいの迎むかえ介護かいご（〜２００３年ねん４月がつ）　ホームヘルプ制度せいど、福祉ふくし訪問ほうもん員いん、緊急きんきゅう一いち時じ制度せいどなどを利用りよう）Ｐ＆Ｐへの参まいり 　加かおよび介護かいご（〜２００３年ねん４月がつ）

２００２年ねん２月がつ
　はたらきばの事務所じむしょが小平こだいら市しから田無たなし市しに移転いてんしたため、Aさんは木き・金曜日きんようび の朝あさを中心ちゅうしんにCIL小平こだいらの事務所じむしょに立たち寄よることが多おおくなる。支援しえん者しゃより、Aさん 及および両親りょうしんに、Aさんの宿泊しゅくはく体験たいけん（親元おやもとを離はなれた地域ちいき生活せいかつ体験たいけん）を提案ていあん。 3月 7日にち　バッティングセンターへ行いく（介護かいご者しゃ・栗田くりた）

4月がつ 5日にち　バッティングセンターへ行いく（介護かいご者しゃ・栗田くりた）
4月がつ19日にち　バッティングセンターへ行いく（介護かいご者しゃ・栗田くりた）
5月30日にち　母ははより宿泊しゅくはく体験たいけんの希望きぼうあり、支援しえん者しゃと共ともにグループホーム、地域ちいき生せい 活かつ体験たいけん室しつ等とうを見学けんがく。
6月14~15日にち　東久留米ひがしくるめの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて初はじめての宿泊しゅくはく体験たいけん。
8月がつ 7日にち　体験たいけん室しつで料理りょうりをつくり、食たべる（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
8月がつ29日にち　体験たいけん室しつで入浴にゅうよく、料理りょうりつくり（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
9月 6日にち　東久留米ひがしくるめ市しの生活せいかつ寮りょうを見学けんがくに行いく（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
　　 20日はつか　東久留米ひがしくるめ市しの生活せいかつ寮りょうを日帰ひがえり体験たいけんに行いく（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
24〜27日にち（旭出あさひでで宿泊しゅくはく（入寮にゅうりょう）体験たいけん。）
　 　 29日にち　八景島はっけいじまシーパラダイスに行いく（介護かいご者しゃ・栗田くりた）
10月18日にち　小平こだいらの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて宿泊しゅくはく体験たいけん（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
　　　　　その後ご毎月まいつき宿泊しゅくはく体験たいけんを行おこなう。（〜2003年ねん2月がつ）
　 　 27日にち　温泉おんせんに行いく（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
11月 1日にち　小平こだいらの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて調理ちょうり・食事しょくじ（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
　 11~15日にち　（旭出あさひでで宿泊しゅくはく（入寮にゅうりょう）体験たいけん。）
　 　16日にち　温泉おんせんに行いく（P&P）
18~19日にち　小平こだいらの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて調理ちょうり・食事しょくじ（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
　 　 22日にち　小平こだいらの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて調理ちょうり・食事しょくじ（介護かいご者しゃ・伊藤いとう）
12月6~8日にち　小平こだいらの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて宿泊しゅくはく体験たいけん（介護かいご者しゃ・伊藤いとう・佐藤さとう・高田たかだ・宮下みやした）

2003年ねん
１月がつ 10~11日にち　小平こだいらの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて宿泊しゅくはく体験たいけん（介護かいご者しゃ・成田なりた）
　　24日にち　小平こだいらの地域ちいき生活せいかつ体験たいけん室しつにて調理ちょうり・食事しょくじ（介護かいご者しゃ・佐藤さとう）
2月がつ24~28日にち　（旭出あさひでで宿泊しゅくはく（入寮にゅうりょう）体験たいけん。）
3月28日にち　支援しえん者しゃよりAさん及および両親りょうしんに、Aさんの地域ちいき生活せいかつを提案ていあん。
4月がつ 4日にち　支援しえん費ひホームヘルプサービスの契約けいやくをAさんとCIL小平こだいらで結むすぶ（移動いどう1 6時じ間あいだ、身体しんたい介護かいご7時じ間あいだ、家事かじ援助えんじょ7時じ間あいだ）。
4月がつ25日にち 旭出あさひで入所にゅうしょ枠わくが１名分めいぶん空すく。両親りょうしんにより入所にゅうしょの応募おうぼ。Aさん本人ほんにんは応募おうぼ の事実じじつを知しらない。
4月がつ29日にち Aさん父ちちよりCIL小平こだいらに「A、旭出あさひでに入所にゅうしょ決きまりました」とのFAXが送おく られてくる。（選考せんこう基準きじゅん不明ふめい）。

2002年ねん1月がつから2003年ねん4月がつまで、毎週まいしゅう月がつ・木曜日もくようび（２００３年ねんから金曜日きんようび）に旭あさひ 出いずるの通所つうしょ後ご、介護かいご者しゃと3時じ間あいだ程度ていど一緒いっしょに時間じかんをすごす。同おなじ時期じき、ほぼ毎週まいしゅう土日どにち のいずれかにはたらきばのP＆P（余暇よか活動かつどう）に参加さんか。

２：旭出あさひで入所にゅうしょ後ごの流ながれ

2003年ねん 5月がつ 6日にち（火ひ）
母ははより竹崎たけざきに旭出あさひでへの入所にゅうしょが決定けっていしたと連絡れんらくあり。しかし親おやは 本人ほんにんAさんには話はなしていない。（本人ほんにんを抜ぬきにした契約けいやく、契約けいやく日びは5月 1日にち）
　　10日とおか（土ど）入所にゅうしょ前まえということで、10：30からボーリング、バーべキュー（ 多摩川たまがわ河畔かはん）介護かいご者しゃがみんな集あつまる。
　　11日にち (日)にち両親りょうしんがAさんに翌日よくじつから旭出あさひでに入所にゅうしょすることを伝つたえる。Aさんが暴 れたため、母親ははおやは「一いち週間しゅうかんよ」と本人ほんにんに告つげる。
　　12日にち（月つき）入所にゅうしょ
　 　13日にち（火ひ）介護かいご者しゃ3人にんの名前なまえをかいた電話でんわ帳ちょうを旭出あさひでにもって行いくと、Aさん は喜よろこんで受うけ取とる。
　　14日にち（水みず）Aさんから17時じすぎに宮下みやしたに電話でんわがある。「元気げんき？」「金曜日きんようび」 という表現ひょうげんで入所にゅうしょ前まえのように金曜日きんようびに誰だれが迎むかえに来くるのか気きになって いる様子ようす。以後いご数日すうじつの間あいだに入所にゅうしょ施設しせつの公衆こうしゅう電話でんわから介護かいご者しゃに数すう回かい電話でんわ がある。
　　19日にち（月つき）この日ひからAさんからの電話でんわが途絶とだえる。
　　24日にち（土ど）馬場ばば・佐藤さとうが旭出あさひでの創立そうりつ記念きねん祭さい「青葉あおばの集つどい」見学けんがくに行いく。入いれ 所しょ棟とう内ない見学けんがく。Aさんに電話でんわ帳ちょうの有無うむを確認かくにんしたところ、「ない」（後ご に、母親ははおやの説明せつめいで職員しょくいんが預あずかる形かたちになっていたことがわかる。） 　　31日にち（土ど）旭出あさひででAさんに、竹崎たけざき・佐藤さとうが介護かいご者しゃの写真しゃしんつきの電話でんわ帳ちょうを渡わたす。

6月 2日にち（月つき）
17時じすぎAさんより竹崎たけざきに電話でんわ「月曜日げつようび！」と迎むかえに来きてほしい 様子ようすこの週しゅう介護かいご者しゃらに毎日まいにちのように電話でんわがかかってくる。
　　7日にち（土ど）別べつの介護かいご者しゃが載のっている2冊さつ目めの電話でんわ帳ちょうを渡わたす。
　　8日にち（日ひ）17時じすぎ宮下みやげに電話でんわ。「ボーリング！カラオケ！」休やすみの日ひに 遊あそびに行いきたい様子ようす。
　　13日にち（金かね）介護かいご者しゃのほとんどに電話でんわがある。金曜日きんようびなのに、誰だれも迎むかえに来こ ないことを訴うったえている。
　　 15日にち（日ひ）竹崎たけざきが自宅じたくに迎むかえに行いくが、Aさんの機嫌きげんは悪わるい。朝あさから両親りょうしんに 夕方ゆうがたには旭出あさひでに帰かえるということをしつこく言いわれていた。はたらき ばでは染物そめもの、カラオケに熱中ねっちゅうする。帰宅きたく時じ、母親ははおやが迎むかえに来くるが、A さんはCIL小平こだいらの車くるまに乗のり込こもうとし、母親ははおやに静止せいしされる。浮うかない 表情ひょうじょうで母ははの車くるまに乗のり、旭出あさひでに向むかう。
　　 29日にち（日ひ）佐藤さとうが旭出あさひでに迎むかえに行いき外出がいしゅつ。バッティングセンター近ちかくを通つう った際さい、行いきたいとアピール。バッティング、エアホッケーをする。 昼食ちゅうしょく後ご、久米川くめかわのボーリング場じょうへ行いく。門限もんげんが近ちかづき帰かえる？と聞きく と、激はげしく拒否きょひ。色々いろいろな人ひとに電話でんわをかけて、帰かえりたくない旨むねの訴うったえ。 帰かえり途中とちゅう、旭出あさひでの建物たてものが見みえる道みちに来くると、その方角ほうがくに向むかって激げき しく「ダメダメ」のサインを出だし、パンチをする仕草しぐさをしていた。

7月がつ 5日にち（土ど）
竹崎たけざきと西武せいぶドームで野球やきゅう観戦かんせん。旭出あさひで旅行りょこう（ディズニーシー）の 後のちのためか、機嫌きげんがよい。
　　８日にち（火ひ）竹崎たけざきが母親ははおやに電話でんわ。母親ははおやも土日どにちの余暇よか活動かつどうを希望きぼうしており、１ ３日にち（日ひ）に外出がいしゅつする約束やくそくをする。
　１０日にち（木き)竹崎たけざきが実家じっかに確認かくにんの電話でんわ。母親ははおやが１３日にちの外出がいしゅつについて、キャン セルしたい、とのこと。
　１２日にち（土ど）佐藤さとうが旭出あさひでに電話でんわして事情じじょうを聞きくと、旭出あさひでの職員しょくいんから「すぐ夏なつ 休やすみなので、１３日にちの外出がいしゅつは我慢がまんしてもらいます」と説明せつめいがあった。
　 １４日にち（月つき）Aさんより竹崎たけざき、宮下みやしたに電話でんわ。「日曜日にちようび」「月曜日げつようび」と怒いかり、誰だれ も介護かいご者しゃがこないことを訴うったえる。
　 １７日にち（木き）竹崎たけざきが実家じっかに行いき、夏休なつやすみ中ちゅう、月つき４回かい（土ど、日にち週しゅう１回かい）外出がいしゅつす ることを提案ていあんし、両親りょうしんの了解りょうかいを得える。
　　２１日にち（月つき）竹崎たけざきとピープルファースト東久留米ひがしくるめのバーベキューに参加さんか。
　２８日にち（月つき）竹崎たけざきが、旭出あさひでの職員しょくいんに電話でんわをして、月つき４回かいの外出がいしゅつの話はなしをする。 しかし、職員しょくいんからは「生活せいかつ習慣しゅうかんの確立かくりつを考かんがえて一貫いっかん性せいのある取とり組くみ を目指めざす」「人ひととの関かかわりが複雑ふくざつだとばらばらの支援しえんで落おち着つかない ・混乱こんらんする」「ダイエットにも成功せいこうしている」「話はなしに来くることは親おやの 許可きょかを取とってからにしてほしい」「責任せきにん者しゃは親おやである」などの発言はつげん があった。職員しょくいんから父親ちちおやに対たいして、「外出がいしゅつは月つきに１回かい通院つういんの用事ようじだ けです」との説明せつめい。同日どうじつ夜よる竹崎たけざきが実家じっかに行いくと、父親ちちおやから「月つき４回かい の外出がいしゅつの約束やくそくはなかったことにしてほしい」と言いわれる。