(Translated by https://www.hiragana.jp/)
課題集
長文 4.1週
【
長文が
二つある
場合、
音読の
練習はどちらか
一つで
可。】
【1】
私のクラスでは、モルモットを
二匹飼っています。
一年生のときから
私たちのクラスにいます。
一匹は
茶色の
長い
毛で、
真っ
黒な
目をしています。
名前はココアです。もう
一匹は、
白くて
短い
毛で
赤い
目をしています。
名前はミルクです。【2】
休み
時間になると、
私は、いつもモルモットを
見にいきます。
毎日見ても
飽きません。
今日は
朝から
雨でした。
外で
遊べないので、お
昼休みの
間も、ずっとモルモットを
見ていました。
私は、どちらかというとココアが
好きです。【3】ココアの
茶色の
長い
毛がとてもきれいだからです。
私がココアを
見つめると、ココアもじっと
私の
目を
見つめてきました。まん
丸の
真っ
黒い
目に
見つめられていると、
少し
照れくさくなります。
私は、ときどきココアをそっと
抱っこして
背中をなでてあげます。【4】それから、
優しく
耳の
辺りをなでてあげます。すると、ココアは、「クックックックッ」と
声を
出し、
気持ち
良さそうに
目をつぶります。そんなココアを
見ると、
私もうれしくなります。
私は、ココアを
抱きながら、
「かわいいね、ココア。」
と、
声をかけました。【5】すると、
隣にいたメイちゃんが、
「ミルクもかわいいよ。」
と
言いました。
私が、
「メイちゃんは、ミルクのどこが
好きなの。」
と
聞くと、メイちゃんは、
「
真っ
白な
毛がきれいだもん。」
と
答えました。
「そう。
私も
一緒。
茶色の
毛がきれいだからココアが
好きなんだ。」
【6】そうして、
私とメイちゃんは、
顔を
見合わせてにっこりしました。
ココアとミルクという
名前は、みんなで
相談して
決めました。
女子はちゃんと
名前を
呼んでいますが、
男子の
中には、
決めた
名前で
呼ばない
子もいます。
【7】「おい、ネズ
吉。」
などとふざけて
言いながら、
乱暴に
持ち
上げる
子もいるので、
少し
心配です。でも、ココアもミルクも
全然怒りません。まるで
高い
高いをされている
赤ちゃんのように、
意外と
楽しいのかもしれません。
【8】このあいだ、サツキちゃんが
長井先生に、
「
男子は
勝手にネズ
公とかネズ
吉なんて
呼ぶんです。」
と、
文句を
言いました。すると、
長井先生は、
「あらあら。かわいいモルモットなのにね。」
と
笑いました。
【9】ココアとミルクは、
私たちのクラスのアイドルです。
私は、こんなかわいいモルモットを
飼っているクラスは、ほかにはないだろうなあと
思いました。【0】
(
言葉の
森長文作成委員会 ω)
【1】
私たちは
眠っているとき、レム
睡眠という
浅い
眠りと、ノンレム
睡眠という
深い
眠りを
繰り
返しています。「レム」というのは「
目玉がよく
動く」という
意味の
英語の
略語で、「ノンレム」というのは、「
目玉が
動かない」という
意味です。【2】レム
睡眠のときには
私たちの
身体は
休んでいますが、
脳はまだ
活動しています。そして、ノンレム
睡眠のときには、
身体とともに
脳も
休んでいます。
【3】
夢は、おもにこのレム
睡眠のときに
見ていると
言われています。
夢には、
寝る
前に
考えていたことや、
寝ている
間に
自分の
身体に
感じたことも
影響しているようです。【4】ですから、テストの
前にはテストの
夢を
見たり、トイレに
行きたいのを
我慢しているとトイレに
行く
夢を
見たりします。【5】また、「
自分でもどうしてこんな
夢を
見たのかわからない」というような
変な
夢も、じつは
心の
奥に
隠されているもう
一つの
自分の
現れではないかと
言われています。
【6】
夢を
見るのは、
人間だけではありません。
犬も
夢を
見ます。
犬の
寝ている
様子を
見ていると、
眠りながら、うなったり、しっぽをふったり、
足を
動かしたりすることがよくあります。【7】
犬だけではなく、ある
程度脳の
発達した
動物には、このような
現象が
観察されるそうです。
今、
人間の
脳の
働きに
近い
能力を
持った
人工知能の
開発が
進んでいます。【8】
脳はあまりにも
複雑なので、
人工知能が
完全に
脳の
代わりができる
日はそう
簡単には
来そうにありませんが、その
研究の
一環として、
人工知能に
夢を
見させようという
研究もあります。【9】いろいろな
画像やその
他の
刺激を
与えて、それを
夢として
組み
立てさせようという
試みです。これは、
科学の
世界での
夢のある
話です。【0】
言葉の
森長文作成委員会 τ
長文 4.2週
水でっぽうをもったさかな――おもしろいてっぽううお――
【1】「じろう、しゃげきのじょうずなさかなを
知ってるかい。」
おとうさんがおっしゃいました。
「えっ、しゃげきのじょうずなさかな。そんなさかながいるの。」
【2】「うん、いるんだよ。てっぽうをうって、むしをとるのさ。ただし、
水でっぽうだ。
水の
中にいるさかなだからな。」
「どこにいるの。」
「
日本じゃないよ。フィリピンとかミャンマー(ビルマ)とか、あついみなみのくにの
川にいるのだよ。」
【3】みなさんも、こういうめずらしいさかながいることを、まだ
知らないでしょうね。
そのさかなは、ながさ
十六センチくらいの、ちょっとたいににたさかなですが、
口がいくらかつきだしています。
【4】「おひるのおやつに、なにかおいしいものをさがしてこようかな。」
と
思うと、
川のきしのほうを、すいすいとおよいでいきます。そして、くさや
木のはにとまっている、むしをさがします。
【5】むしが
見つかると、きゅうに
水の
上にあたまをだして、
口のさきをむしのほうにさしむけ、
水でっぽうをはなつのです。そのよくあたること。けっして、しっぱいしないそうです。
【6】むしは、たちまち
川の
中にころげおちます。そこを、ぱくりとたべてしまうのです。
ですから、このさかなを、てっぽううおとよんでいます。
【7】てっぽううおは、どうしてこんなにじょうずに、
水をふきだすことができるのでしょうね。
みなさんは、さかなが、ほっぺたのところをぱくぱくうごかして、
水をすったりはいたりするのを
知っているでしょう。
【8】あのぱくぱくうごくところを、えらぶたといいますが、てっぽううおがえらぶたをとじて、
水を
口の
中にすいこむときには、ちょうどインクをだしいれするスポイトのゴムのようなはたらきをするのだそうです。ですから、
水がぴゅっといきおいよくとびでるのです。
【9】それから、このさかなのしたさきがたいへんうすくなっていて、したのさきをまるめると
水をうちだすのにつごうのよいみぞができます。それで、まっすぐにねらったところへ
水をとばすことができるのです。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 4.3週
さかなのめだまがひっこし――ひらめとかれい――
【1】みなさんは、かれいとひらめの
目が、どこについているか、
知っていますか。
かれいの
目は、
二つとも、あたまの
右がわについているし、ひらめは、
二つとも、あたまの
左がわについています。
【2】ところが、かれいもひらめも、こどものときはほかのさかなとおなじように、あたまの
右と
左に
一つずつついているのです。それが、からだが
大きくなると、いつのまにか、
二つともかたほうによってしまうのです。
【3】ずいぶんおかしなことですね。
なぜかというと、かれいもひらめも、おとなになると、ひらべったいからだのかたがわをぴったり
海のそこにつけていますから、
一つの
目が
下になっていては、ぐあいがわるいのです。
【4】かれいは、
左がわを
下にして、よこになりますから、
目が
右がわのほうへひっこしをするのです。ひらめは、
右がわを
下にして、よこになりますから、
目が
左がわのほうへひっこしをするのです。
【5】なぜ、かれいとひらめとでは、はんたいがわに、
目がひっこしをするかといいますと、それにはわけがあるのです。かれいは、からだの
右がわが、うすぐろく、
左がわがまっしろです。
【6】
海のそこで、うすぐろいほうを
上にしていれば、すなのいろとおなじですから、じぶんをいじめるさかながやってきてもきづかれません。
【7】また、えさがそばへきたときは、つかまえるのに、ぐあいがいいからです。
【8】それとはんたいに、ひらめは、からだの
左がわがうすぐろく、
右がわがまっしろです。だから、うすぐろい
左がわを
上にしているのです。
【9】らいちょうのはねや、ほっきょくぎつねの
毛が、まわりのゆきや
地めんのいろとおなじようにかわるおはなしを、まえにしましたが、ひらめやかれいは、はじめからからだのかたがわがすなのいろをしていて、そのほうを
上に
見せているのです。
これも、やっぱりほごしょくの
一つです。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 4.4週
【
長文が
二つある
場合、
読解問題用の
長文は
一番目の
長文です。】
地球の
表面の
七割は
海です。
陸の
地形は
簡単に
見ることができますが、
海の
中の
地形は
見ることができません。
長い
間、
海底の
地形はなぞにつつまれていました。しかし、
二十世紀になって、
深い
海の
中を
調べる
技術が
発達しました。たとえば、
海の
底に
音波をぶつけて、はねかえってくる
時間のちがいから、
海の
深さを
測る
方法が
考え
出されたのです。こうして、しだいに
海底の
姿がわかってきました。
海底の
地形図を
見ると、
陸地以上に
大きな
山や
谷がたくさんあることに
驚かされます。
陸上の
山脈とはまったくくらべものにならないほど、
長い
山脈が
続いていたり、
深い
谷が
何本もきざまれている
場所もあります。
海底は、
山あり
谷ありなのです。なぜ、
海の
底はこのような
地形になっているのでしょう。
地球の
中心からは、いつも
熱いマグマが
上昇しています。マグマは、
地殻を
引き
裂いて
新しい
海底を
作ります。
海の
山脈、つまり
海嶺は、
新しい
海底が
生まれ
出ている
現場です。また
海の
谷、つまり
海溝は、
海底が
地球の
中心に
沈みこんでいる
場所です。
海嶺も
海溝も、たいへん
地震の
起きやすい
場所です。
地球の
表面は、
十枚以上の
板に
分かれており、それぞれが
異なった
方向にゆっくりと
動いています。そのスピードは、
一年に
数センチメートルほどです。
海底も
陸地も、このプレートと
呼ばれる
板の
上に
乗って
少しずつ
動きます。これをプレートテクトニクス
理論と
言います。
舌をかみそうな
名前なので、テクトウ(
適当)に
読みたくなってしまいます。
プレートが
他のプレートとぶつかる
場所はどうなっているのでしょう。そこでは
片方のプレートが
新しく
生まれ
出ており、もう
片方のプレートがその
下に
沈みこんでいます。
海底の
山や
谷は、プレートが
動くときに
大きな
力がかかってできる
傷のようなものです。まさに
地球は
生きているということがわかります。
陸地が
動いているのではないかということを
最初に
考えたのは、
二十世紀の
初めのウェゲナーという
人でした。
彼は、
世界地図を
見ているとき、
陸地をはさみで
切り
取ってジグソーパズルのように
合わせてみると、ぴったり
合うことに
気がついたのです。アフリカ
大陸の
西と
南米大陸の
東の
海岸線など、
驚くほどうまく
重なります。このふとした
思いつきから、
考え
出されたのが
大陸移動説です。
大昔の
地球にはパンゲア
大陸と
呼ばれる
一つの
巨大な
大陸があり、これがいくつかに
分かれて
移動し、
現在のようなたくさんの
大陸になったという
考え
方でした。
しかしウェゲナーは、なぜ
大陸が
分かれて
動いていったのかということまでは、うまく
説明できませんでした。そのため、
当時の
学者たちは
大陸移動説に
疑問をいだいていました。また、
自分たちの
生活の
基盤である
大地が
動くという
考えは、
人々の
反発を
買いました。ウェゲナーは
化石調査などを
行ない、その
証拠を
示そうとしましたが、グリーンランドを
探検中に
遭難してしまいました。
ウェゲナーの
死後、いったんほろび
去ったかに
見えた
大陸移動説は、プレートテクトニクス
理論とともに
復活することになります。
世界地図を
見てふとひらめいた
考えが、
数十年の
時を
経て
真実であるとわかったのです。
ウェゲナーが
今も
生きていれば、きっとうれしゲナー
顔をしたでしょう。
自分の
正しかったことが
証明されて、ウェゲナーはうれしなきをしたかもしれません。「ウェーン。」
言葉の
森長文作成委員会(
κ)
【1】
現代は
携帯電話という
便利なものがありますが、
昔は
情報ひとつ
運ぶのも
大変でした。【2】
手紙にして、
相手のいるところにまでとどけなくてはなりません。もちろん
荷物を
運ぶトラックも
鉄道もない
時代です。
【3】
江戸時代、このような
郵便や
宅配便の
仕事をしていたのが
飛脚でした。
戦乱の
世の
中では、
各地に
関所が
置かれ、
道を
自由に
通行することができませんでした。【4】しかし、
江戸の
平和な
時代になると、
街道や
宿場が
整備され、
人や
物の
移動がスムーズになったのです。
【5】
飛脚のうちで、
料金がいちばん
安いものは、
何日で
届けるという
保証がないものでした。
急ぐものや
重いものは
値段が
高いというところは
今と
同じでした。
【6】
飛脚を
頼むとき、
近いところだと
今のお
金で
数百円、
江戸から
大阪までの
最も
速い
特急便だと
数十万円もかかったそうです。
ところで、なぜ
馬を
使わなかったのか、という
疑問がわいてきます。【7】
理由としては、
当時の
馬は
今の
競走馬のように
速くなかったこと、
遠距離を
走れなかったこと、そして
何よりリレーしていく
馬を
常に
飼っておく
費用がかかりすぎたことなどが
挙げられています。
【8】さて、これらの
飛脚は
明治時代に
入って、イギリスから
郵便制度が
取り
入れられたことにより、その
役割を
終えました。
郵便は
国だけが
行うようになり、
切手をはるという
仕組みもできました。【9】
江戸時代の
飛脚たちが、
今の
高速情報通信の
時代に
来たら、
目を
丸くすることでしょう。もしかしたら、マラソン
選手になって、オリンピックで
活躍するかもしれません。【0】
言葉の
森長文作成委員会 α
長文 5.1週
【
長文が
二つある
場合、
音読の
練習はどちらか
一つで
可。】
【1】ある
日、おじいちゃんから
電話がありました。おじいちゃんは、
「
知ってるか。
今日の
夜は
流れ
星がいっぱい
見られるんだぞ。」
と
教えてくれました。オリオン
座流星群というのだそうです。ぼくは、
流れ
星を
見たことがありません。【2】
急いでお
母さんに
言いました。
「お
母さん。
今日は
流れ
星が
見られるんだって。」
ぼくは、お
兄ちゃんにも
知らせました。それから、ぼくは、お
母さんに、
「
夜中になったらぼくのこと
起こしてね。お
願い。」
と
頼みました。【3】お
母さんは、
「いいねえ。じゃあ、
起こすから
必ず
起きてね。
夜は
寒いから、
上着を
出しておこうか。」
と、
早速準備を
始めました。
その
日の
夜、ぼくは、お
母さんに
体を
揺さぶられて
目を
覚ましました。【4】お
母さんは、
顔を
近づけると、
「
今、すごく
大きいのが
流れたよ。」
と
言いました。ぼくはあわてて
起き
上がると、
外へ
飛び
出しました。お
母さんが
上着を
持って
追いかけてきました。ぼくたちは
上着を
羽織ると、レジャーシートの
上にごろりと
横になりました。【5】
急いで
横になったので、ゴツンと
地面に
頭をぶつけてしまいました。
「そんなにあせらなくて
大丈夫。まだまだこれからだよ。ほら、あれがオリオン
座でしょう。オリオン
座の
辺りを
見ていてごらん。【6】あっという
間に
流れちゃうから、ようく
空を
見ていてね。」
と、お
母さんが
言いました。お
母さんが
教えてくれた
方に
目を
向けると、
小さな
星が
三つ
並んで
光っています。
「ようし。いつでもこい。」
ぼくは
気合いを
入れました。
【7】しかし、しばらく
待ちましたが、なかなか
見られません。おまけに
少し
寒くなってきました。お
母さんが、
「あたたかいココアでも
入れてこようか。」
と
言いました。ぼくとお
兄ちゃんは
歓声をあげました。【8】まるでぼくの
気持ちが
伝わったみたいでした。
ちょうどココアを
飲んで
空を
見ていたときです。さあっと
一つ、
星が
流れました。
「あっ!」
三人の
声が
重なりました。【9】ぼくにとっては、
初めての
流れ
星でした。
光は、あっという
間に
流れて
消えました。
その
夜、ぼくは、
全部で
五つの
流れ
星を
見ました。
願い
事はできなかったけれど、ぼくは
満足してベッドに
入りました。【0】
(
言葉の
森長文作成委員会 ω)
とりのごうとう――いじわるなとうぞくかもめ――
【1】にんげんには、どろぼうやごうとうなど、ときどきわるいことをする
人がいますね。
ところが、とりにも、どろぼうやごうとうがいるといったら、きっとみなさんは、ふしぎに
思うでしょう。
【2】とうぞくかもめという、
海のとりが、そうなのです。
ほかのかもめやうみどりが、さかなをとってとびたとうとしますと、とうぞくかもめはいきなりとんでいって、
「おい、そのさかなをこっちへよこせ。」
とかなんとかいって、おどかすのです。
【3】すると、あいてのとりは、びっくりして、くわえたさかなをおとします。
もしも、さかなをのみこんでしまったあとだったら、とりは、おなかの
中から、むりにさかなをはきださせられます。
【4】そして、とうぞくかもめは、さかなが
海におちないうちに、うまくうけとめて、たべてしまうのです。
【5】また、ほかのとりが、
木のえだをあつめてすをつくりますと、じぶんのすをつくるのに、そのえだをよこどりしにきます。
すのまえで
大きくはねをひろげてとびまわりながら、おどかすのです。【6】とうぞくかもめは、ひじょうにさむいところにすんでいますが、ほっきょくのちかくにいるのと、なんきょくのちかくにいるのとでは、しゅるいがちがいます。
【7】
日本のなんきょくかんそくたいがいったオングルとうのちかくにもとうぞくかもめがたくさんいました。
【8】いつもからふと
犬をおそったり、ねこをねらったり、ときには、かんそくたいの
人たちをおそったりしたそうです。にんげんにはとてもかなわないということを、
知らないのですね。
【9】おかげで、かんそくたいの
人たちは、とうぞくかもめをてっぽうでうちおとして、やきとりをつくり、
大よろこびだったそうです。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 5.2週
しぜんにできたいわのはし――にじのうきはし――
【1】
山や
海にいきますと、ふしぎなかたちのいわが、たくさんあるのを、よく
見ますね。
【2】アメリカのユタしゅうというところには、だれがつくったのでもない、しぜんにできた
大きないわのはしが、たににまたがって、いくつもあります。
【3】これは、『にじのうきはし』とよばれていますが、たかさが
八十五メートルもあって、まったく
空ににじがかかったかと
思われるような、うつくしいかたちをしています。
【4】ちょっと
見たのでは、まんなかからおれはしないかと
思われて、こわいようです。
【5】けれど、だいじょうぶです。うまにのってパカパカわたっている
人があるくらいですから。
【6】こんなはしが、しぜんにできるなんて、じつにふしぎですね。
【7】このへんは、ひろいさばくで、つよいかぜがたえずいわにすなをふきつけます。【8】それで、はじめはあたりまえのいわだったのが、すなかぜのためにだんだんやわらかいところがけずりとられて、ながいあいだに、それこそなん
万ねんとたつうちに、とうとう、こんなかたちのいわができたのです。
【9】それにしても、かぜのちからは、つよいものですね。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 5.3週
あたたかいゆきのいえ――イヌイット(エスキモー)のくらし――
【1】ゆきのいえがあたたかいなんて、ちょっとおかしいですね。
【2】そのゆきでつくられたいえは、ほっかいどうなどよりも、もっと、ずっと
北のほうのさむいくににあるのです。
【3】ほっきょくにちかいアラスカというところにイヌイットという
人たちがすんでいますが、このイヌイットたちが、ゆきでつくったいえの
中で、くらしているのです。
【4】ゆきのいえをつくるには、まず、かたいゆきを
四かくにきってまるいわのかたちにならべ、その
上へだんだんつみかさねてつくります。
【5】ちょうど、おわんをふせたようなかたちにして、
小さないりぐちを
一つつけ、つみかさねたすきまをやわらかいゆきでふさいで、もうできあがりというわけです。
【6】つくりあげるのに、はんにちくらいしかかかりませんが、それでも、このゆきのいえは、たいへんじょうぶなのです。【7】いりぐちが
小さいので、そとのさむいかぜははいってこないし、
中ではあざらしのあぶらをもやしますから、さむいことは、ありません。
【8】てんじょうに
小さいあなをいくつかあけておいて、にごったくうきをだしたり、いえの
中があたたかくなりすぎて、ゆきがとけないようにしてあります。【9】イヌイットは、
冬のあいだは、このゆきのいえですごして、
夏になると、テントのいえでくらすのですが、ゆきのいえは、
冬のあいだじゅうとけません。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 5.4週
【
長文が
二つある
場合、
読解問題用の
長文は
一番目の
長文です。】
私たちは、
文字を
使うことで、
自分の
意思を
相手に
伝えることができます。しかし、
人類は
最初から
文字を
持っていたわけではありません。
私たちの
遠い
祖先は
文字を
持たず、
話し
言葉や
身ぶり、
手ぶり、
音楽や
踊りまで
使って、
意思を
伝え
合っていました。
文字が
生まれる
最初のきっかけは、
物の
形を
絵にかいたことでした。あるとき
人間は、
小さな
絵をいくつもかいて、
意思を
伝えることを
思いつきました。けれども、
絵は
人によって
見方が
異なるので、うまく
伝わることもありますが、
誤解されることも
多かったことでしょう。また、いくら
単純な
絵といっても、たくさんかくのはたいへんです。より
簡単にかけるように、
絵の
形はだんだん
単純化されていきました。
最初の
文字を
発明したのは、いまのイラクの
南部、
当時はバビロニアとよばれていた
地域に
住んでいたシュメール
人だと
言われています。
今から
五千年も
前のことです。シュメール
人の
文字は、
絵を
簡単にした
記号のようなもので、その
一つ
一つに
意味がありました。このような
文字は、
絵文字とよばれています。
絵文字を
使って
文章を
書くためには、
膨大な
数の
文字が
必要です。これを
使うのはたいへん
難しく、またわかりにくいという
欠点がありました。
そこで、それぞれの
文字に
意味を
持たせるのではなく、
一つの
文字に
一つの
音声をあてはめることを
考えた
人々がいました。そうすれば、それほどたくさんの
文字は
必要なくなり、
話し
言葉をそのまま
写せるようになるので、
簡単に
使えるようになります。このような
音だけを
表す
文字を、
表音文字といいます。
文字は、どんどん
絵から
遠ざかり、
単純な
記号になっていきました。
一つ
一つの
記号に
意味を
持つ
表意文字は、
絵文字や
象形文字など、
数多くありましたが、どれもずっと
昔に
使われなくなってしまいました。しかし、
今でも
使われている
表意文字があります。それは
漢字です。
中国には、
多くの
文学作品や
宗教の
書物があり、
漢字は、
昔からそれほど
変わらない
形で
受けつがれてきました。
日本語には、
表意文字である
漢字と、
表音文字のひらがな、カタカナがあり、それらを
混ぜて
文を
書き
表します。これは、
世界の
言語の
中でも
特殊で、
外国人から
見ると、たいへん
難しい
言語です。
大昔、
日本には
文字がありませんでした。
日本人が
初めて
使った
文字は、
中国から
伝わった
漢字です。
最初は、
話し
言葉は
日本語、
書く
文章は
中国の
漢文という
状態でした。
漢字ばかりの
漢文は、
多くの
日本人にとってちんぷんかんぷん(
漢文)だったことでしょう。
その
後、
漢字の
意味を
無視して、
読みだけを
日本語の
音にあてはめた
万葉仮名が
作られました。これによって、
話し
言葉を
文字で
表記できるようになりました。さらに、
漢字の
形をくずして、
一文字に
一つ
音をあてはめたひらがなができました。また、
漢字の
一部分をとったり、
簡単な
形にしたりすることによって、カタカナも
作られました。
現在では、
漢字とかなをまぜて、
自由に
文を
書き
表すことができます。ひらがなの
五十音だけで、
文章をつづることもできるし、どの
言葉を
漢字で
表すかは、
書く
人の
好みで
決めることができます。これは、
日本語の
表記のすばらしい
特徴と
言えるでしょう。
ただ、
面倒だからといって、すべてひらがなで
書くと、
思わぬ
誤解を
招くことがあるので
注意しましょう。たとえば、
次の
文はどのように
読めるでしょうか。「ははははははとわらった」(
母はハハハと
笑った・ハハハハハハと
笑った)、「きのうおかあさんとぱんつくった」(パン
作った・パンツ
食った)
長文(
κ)
【1】
蚊は
湿った
水のあるところが
好きです。
遠くからでも
人の
体温や
汗からでる
水分を
感じてよってきます。そして、ちくりと
刺します。【2】ですから、
蚊は「この
人はおいしくなさそうだから、あっちの
人にしよう」と
人をみて
刺すのではありません。【3】
体温の
高い
人、
汗かきの
人のほうが
標的にされるのです。【4】また、スポーツをして
汗をかいたあとやお
風呂あがりで
体がほてっているときなどは、
蚊に
刺されやすくなります。
【5】
血をすう
蚊は
卵を
持ったメスだけです。メスでも、
卵を
持っていないときは、
花の
蜜や
果物の
汁などを
食物としています。
【6】
蚊が
一回に
吸う
血液の
量は、
蚊の
体重の
二倍ぐらいです。そのため、
血液をたっぷり
吸うと、よたよたして
飛び
方が
遅くなることがあります。
【7】たっぷり
血を
吸った
蚊は、
四、
五日たつと
数百個の
卵を
産みます。
卵はボウフラからサナギになり、やがて
成虫になります。【8】
卵から
成虫になるまで
十日ほどですから、
夏の
間は
次々と
蚊が
生まれてくるのです。
【9】
蚊の
天敵には、トンボやツバメやコウモリがいます。ツバメは、
一日で
数百から
数千の
蚊を
食べます。
夏の
空をトンボやツバメが
飛んでいるときは、
蚊を
捕まえているのです。【0】
言葉の
森長文作成委員会 β
長文 6.1週
【
長文が
二つある
場合、
音読の
練習はどちらか
一つで
可。】
【1】
日曜日のことです。お
父さんが、
「ちょっと
背中踏んで。」
と
言いました。
私は、
時々お
父さんの
背中を
踏んであげます。
手でマッサージをするよりも、
私が
踏む
方が
気持ちがいいのだそうです。【2】
私が
手でマッサージをしても、お
父さんにとっては
物足りないのでしょう。
私は、
靴下を
脱ぐと、
「うん、いいよ。」
と
言いました。どうしてかというと、
靴下を
履いていると
滑りやすいからです。
【3】「お
父さん、
乗るよ。」
と
声をかけて、
右足から
背中に
乗りました。そして、お
父さんの
背中の
上でゆっくりと
足踏みをしました。
「ううん。
気持ちいいなあ。」
お
父さんは、うつぶせになったまま
声を
出しました。
【4】
背中の
上は、バランスをとって
足踏みをするのが
少し
難しいです。それも、
同じところだけでなく、
背中全体を
踏まなくてはなりません。
足の
裏全体で
優しく
踏むのは、
少しコツが
要ります。
私は、
「もう
少し
強く
踏んでもいい。」
と
聞きました。【5】お
父さんは、
「うん。
思い
切り
踏んでいいよ。」
と
答えました。
私は、
少し
力を
入れて
踏み
始めました。
お
父さんの
仕事は、
体をたくさん
動かす
仕事です。
重いものを
運ぶこともあるので、
大変なのだと
思います。【6】お
父さんは、いつも
元気に
働いているので、
日曜日にはたっぷり
休んでほしいと
思いました。
私がしばらく
踏んでいると、お
父さんは
気持ちよさそうに
居眠りのふりを
始めました。
私は、ふざけて、もっと
強く
踏み
出しました。
【7】お
父さんの
背中は、
広くて
厚みがあって、まるで
小さな
丘のようです。
私は、いつの
間にかお
父さんの
背中の
上にいることを
忘れて、
丘の
上で
行進しているような
気持ちになってきました。
【8】お
父さんは、しばらく
寝たふりをしていましたが、
突然、
「いたたた。
踏み
方が
強すぎる。」
と
言って
起き
上がりました。
私は、
昔、お
母さんにやってもらったように、
「
痛いの、
痛いの、
飛んでけえ。」
と
言ってあげました。
【9】すると、お
父さんは、にっこりして、
「よし、
元気になったから、どこかに
遊びに
行こう。」
と
言いました。
私はうれしくて、お
父さんに
飛びつきました。【0】
(
言葉の
森長文作成委員会 ω)
およげなくてもしずまないみずうみ――ふしぎな
死海――
【1】
死海では、なぜからだがしずまないのか、そのわけをおはなししましょう。
ふつう、みずうみは、
海とちがって、ま
水(しおけのない
水)のわけです。【2】ところが、この
死海は、
海の
水よりも、もっとしおからいのです。
六ばいもしおけがおおいのです。
みなさんは、ま
水の
川や、プールよりも、しおけのある
海のほうが、よくおよげるということを、
知っているでしょう。
【3】だから、
海よりもしおけのおおい
死海では、からだがうきあがってしまうのです。
それでは、ふつうのみずうみはま
水なのに、この
死海は、なぜそんなにたくさんのしおけをふくんでいるのでしょうか。
【4】それは、こういうわけです。
この
死海のあるところは、とちがひくくて、
海より
四百メートルもひくいのです。
ですから、たくさんの
川が、みんなこのみずうみにながれこんでいます。
【5】ところで、このへんのとちは、しぜんのしおをふくんでいますので、
川の
水がすこしずつしおを
死海にはこんでいるのです。ところが
死海からは、どこへも
水がながれていきません。【6】そのかわり、つよいたいようにてらされて、
水だけがどんどんじょうはつしますから、しおがみずうみにのこって、だんだんしおけがこくなったのです。
【7】さて、にんげんがしねないのに
死海というなまえがついているわけをおはなししましょう。
【8】にんげんはしねないけれど、このみずうみには、さかながすんでいないのです。しおからすぎて、さかながすめないのです。
さかなをはなしてやっても、みんなしんでしまいます。
【9】にんげんだって、
水におぼれることはありませんが、あまりながく、このみずうみにはいっていると、からだのひふがぴりぴりしてきて、たいへんなことになります。それで、
死海というのです。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 6.2週
さばくのかいぶつ――サボテンのいろいろ――
【1】アメリカのアリゾナしゅうとかメキシコへいきますと、やけるようにあついさばくの
中に、きみょうなすがたをしたしょくぶつが、にょきにょきとはえています。
【2】まるで、かいぶつが
手をつきだして、おどっているように
見えるのです。
ところで、このかいぶつのからだは、
水でいっぱいなのです。
【3】どこか、くきのところをきりとって、しぼってみますと、おいしい
水がとれるのです。
水のないさばくをりょこうする
人たちは、このサボテンの
水をのんで
大だすかりをします。
【4】ところが、このたかいくきのてっぺんに、すをつくるとりがあるから、おもしろいではありませんか。
サボテンふくろうというとりで、ふくろうのうちでも、いちばん
小さいとりです。すずめぐらいしかありません。【5】こんなたかいところの、とげだらけの
中にいればあんぜんだと、すましています。
このサボテンふくろうはちゃっかりもので、そのすも、じつは、きつつきがすんだことのある、あきやのあなをしっけいしているのです。
【6】サボテンには、
四千いじょうのしゅるいがありますが、どれも、はもえだもない、くきばかりのしょくぶつで、からだにいっぱいとげがはえています。
ずいぶんかわったすがたのしょくぶつですがこれでなくては、さばくのようなところではそだたないのです。
【7】さばくは
雨のすくないところで、
地めんも、
水けのないすなか、いわばかりのところです。
ですから、サボテンは、からだぜんたいに、
水けをいっぱいふくんでいるのです。
はっぱがないのにも、わけがあります。【8】はっぱがあると、そこからすいぶんをどんどんはきだしてしまいますから、いくらくきが
水をたくさんもっていても、たちまちすいぶんがなくなって、かれてしまうのです。
【9】そこで、はっぱは、ほそいとげにかわって、やたらとすいぶんをそとにはきださないようになってしまったのです。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 6.3週
せかい
一のふねをしずめた
海のかいぶつ――おそろしい
氷山――
【1】みなさんは、
海の
水がこおって、
氷山ができたと
思うかもしれませんが、そうではありません。
【2】
海の
水は、あつさ
三メートルくらいまではこおりますが、それからさきはこおりません。
【3】そのわけは、
氷がはると、その
下の
水はひえませんし、まして、しおけのある
海の
水は、こおりにくいからです。
【4】
氷山は、なんきょくやほっきょくのりくちをおおっている
氷が、だんだんすべりおちてきて
海にうかんだものなのです。
【5】ところで、なんきょくの
氷山とほっきょくの
氷山のかたちを、よくくらべて
見てください。【6】なんきょくのほうは、
上がたいらで、テーブルのようにひろいでしょう。
【7】ほっきょくのほうは、てっぺんが、
山のようにとがっています。【8】これは、ほっきょくの
氷山は、ほとんどがグリーンランドというしまの、ふかいたにまをうずめていた
氷が、
海にすべりおちてできたものだから、たかくて、とがっているのです。
【9】また、なんきょくの
氷山は、ひろいたいりくをおおっていた、たいらな
氷が、
海にうかんだものだから、ひくくて、たいらなかたちをしているのです。【0】
(「
世界ふしぎめぐり
二年生」より
抜粋)
長文 6.4週
【
長文が
二つある
場合、
読解問題用の
長文は
一番目の
長文です。】
アメリカ大陸では、ヨーロッパの
人が
移住する
前から、
独自の
文明が
発達していました。マヤ
文明は、
今から
二千年以上も
前に、
中央アメリカのユカタン
半島を
中心におこり、
長い
間栄えた、たいへん
高度な
文明です。
古代マヤ
人は、ジャングルの
中にピラミッドを
建て、マヤ
文字をきざんだ
石碑を
建て、いくつもの
王国を
作りました。しかし、この
文明は
突然滅んでしまったのです。マヤ
文明の
滅亡は、
人類の
歴史の
中でも、
大きな
謎の
一つです。
誰も
読むことができなくなっていたマヤ
文字は、「ユカタン
事物記」という
本の
発見をきっかけに、
解読が
進みました。この
本は、マヤ
人に
キリスト教を
広めたランダ
神父が
十六世紀に
書いたもので、マヤ
文字を
写しとり、
説明文が
書き
加えられていました。マヤ
文字は、ひらがなやアルファベットとはかなり
異なったものでした。
人や
動物の
顔、
記号が
組み
合わされたもので、どちらかと
言うと
漢字に
近い
文字だと
考えられます。
「ユカタン
事物記」には、マヤの
複雑な
暦についても、くわしい
説明がありました。この
本のおかげで、マヤ
人がどれほど
精密な
暦を
持っていたかが、
明らかになりました。
彼らは、
天文学にとてもよく
通じていました。
金星の
公転を
正確に
計算したり、
日食を
予測することもできたのです。さらに、
後世の
研究者たちを
驚かせたことがありました。それは、マヤの
数学です。
彼らは、ゼロを
発明していたことがわかっています。ギリシャやローマのように
高度な
文明をのこした
民族でも、ゼロという
概念は
持っていなかったことを
考えると、
驚くべきことです。ただ、ゼロという
概念がないと、テストで
零点を
取って
叱られることがないのは、よいかもしれません。
マヤ
人の
生活を
知る
上で、
重要なのは
宗教です。
彼らのあらゆる
行動は、
宗教ぬきには
語ることができません。その
儀式の
中には、
今の
私たちから
見ると、
残酷でばかげているように
見えるものもあります。たとえば、いけにえの
儀式です。
当時のマヤ
人にとって、いけにえは、
神様に
願いごとをするために、なくてはならないものでした。たいていの
場合、いけにえにされる
人も、
合意の
上だったようです。「ユカタン
事物記」を
書いたランダ
神父は、この
儀式をやめさせるため、
裁判を
行い、
神の
像をこわし、
二度とくり
返さないことを
人々にちかわせたといいます。
マヤ
文明は、なぜ
突然ほろんだのでしょう。それには、いくつかの
説があります。
土地がやせて、
農業が
続けられなくなり、
豊かな
土地を
見つけるために
遠くへ
離れる
必要があったという
説や、
民衆が、
王様や
貴族などの
階級に
不満を
持ち、
暴動を
起したという
説もあります。また、
大規模な
飢饉や
伝染病によって、おとろえていったという
考えもありますが、いずれにしてもはっきりしたことはわかっていません。
のちに、この
地域はスペイン
人によって
征服されましたが、スペイン
人がマヤ
人の
領域にやってきたとき、マヤ
人たちは、
自分たちの
過去のことについて、
何も
思い
出すことができなかったそうです。
征服されたあと、マヤ
人たちは、もうピラミッドや
石碑を
建てることはなくなりましたが、マヤ
文化は
今でも
生き
残っています。マヤの
子孫の
中には、
今も
古代マヤ
人が
話していたマヤ
語を
話す
人々がいます。また、
衣装に
使われる
模様には、
石碑に
彫られた
模様とよく
似ているものもあります。
耳をすますと、
古代マヤ
人たちの
声が
聞こえてくるようです。
「
昔はユカッタンだけど、などと
言っていないで、マヤ
文明を
見直すのは、いマヤ。」
言葉の
森長文作成委員会(
κ)
【1】
好きなことを
仕事にしている
人は
幸せだといわれています。しかし、「
好き」ということばは
少しあいまいです。【2】「
嫌いではない」から
始まって「これがないと
生きていけない」にいたるまで、
幅広い
範囲の
言葉だからです。
【3】「
好きなことを
見つけて、
仕事にする」というのは
理想的なことのように
見えますが、
人生を
支えてくれるほどの「
好きなこと」はそう
簡単には
見つかりません。【4】「
好きなこと」というのはレストランのメニューのようにたくさん
並んでいる
中から
選ぶのとは
違うのです。
【5】「
好きなこと」は
見つけるというより、「
出合う」ものなのかもしれません。「
自分には
好きなことがない」という
人でも、がっかりすることはありません。【6】
好きなことがこの
世の
中にないのではなく、まだそれに
出合ってないだけだからです。
【7】
現在の
社会では
多くの
職業があります。
十年前にはなかった
新しい
仕事も
生まれています。
例えば、インターネットのウェブデザイナーという
仕事は、
昔は
存在しませんでした。
【8】
自分の
好きなことを
探しながら
生きていると、やがて、その
好きなことが
仕事に
結びついて
目の
前に
現れてくるでしょう。【9】いい「
出合い」をするためには、
好奇心のアンテナをいつも
張りめぐらせておくことが
大切です。【0】
言葉の
森長文作成委員会 β