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障害学会神戸大会野田レジュメ

報告ほうこくしゃ共同きょうどう報告ほうこく場合ばあい代表だいひょうしゃ
氏名しめい(ふりがな):野田のだ 晃生あきお(のだあきお)
報告ほうこく題目だいもく(40以内いない):小説しょうせつ漫画まんがえがかれたインターセックス
発表はっぴょう要旨ようし(2,000以内いない)[註、文献ぶんけん図表ずひょうとうふくむ]:

インターセックスは、はん陰陽いんようとうともわれる。その言葉ことば自体じたいは、むかしから存在そんざいしていたが、それが正確せいかくにはどのようなものであるか、についての社会しゃかいにおける認識にんしきけっしてたかいものではなかった。
インターセックスの特徴とくちょうは、男女だんじょ身体しんたいてき遺伝子いでんしてき特徴とくちょう両方りょうほうもっている場合ばあいや、身体しんたいじょう特徴とくちょうせい染色せんしょくたいとはぎゃく性別せいべつをもっている、ということができる。たとえば、卵巣らんそう精巣せいそう同時どうじっている、身体しんたいてき特徴とくちょうかられるせい実際じっさい性別せいべつぎゃくひとしである。インターセックスであることによって、ホルモン異常いじょうとう身体しんたいじょうのトラブルがこることもある。
インターセックスは、身体しんたい性別せいべつ自己じこせい自認じにんぎゃくである、せい同一どういつせい障害しょうがいとはちがうものである。
ほん報告ほうこくでは、インターセックスがメディア(小説しょうせつ漫画まんが)においてどのようにえがかれているかを検討けんとうすることによって、インターセックスが読者どくしゃたいしてどのようにつたえられているのか、影響えいきょうあたえるのかについて考察こうさつすることを目的もくてきとする。
ほん報告ほうこくげる作品さくひんは、小説しょうせつ・帚木蓬生よもぎう『インターセックス』、漫画まんが新井あらいさち性別せいべつが、ない!〜両性りょうせい具有ぐゆう物語ものがたり〜』、漫画まんが六花ろっかチヨ『IS〜おとこでもおんなでもないせい』の3作品さくひんである。これら3作品さくひんによって、インターセックスがどのように描写びょうしゃされ、作者さくしゃなにうったえているのかについてる。
医師いしでもある、小説しょうせつ・帚木蓬生よもぎうによってかれた『インターセックス』は、せい治療ちりょうをテーマにした医療いりょうサスペンスである。作品さくひんなかでは、インターセックスやせい同一どういつせい障害しょうがいとうせいかんする治療ちりょうのありかたかんがかたについての描写びょうしゃがなされている。また、物語ものがたり核心かくしん部分ぶぶんにおいて、インターセックスが重要じゅうよう役割やくわりたす。
漫画まんが新井あらいさちは、みずからインターセックスであることを公言こうげんしている人物じんぶつである。新井あらいは、30さいまで女性じょせいとしてらしてきたが、染色せんしょくたい検査けんさみずからがインターセックスであることをった、インターセックス当事とうじしゃである(現在げんざいは、男性だんせいとしてらしている)。
性別せいべつが、ない! 〜両性りょうせい具有ぐゆう物語ものがたり〜』は、インターセックスとしてのみずからをえがいた漫画まんがである。このなかでは、新井あらいみずからの体験たいけんせいについての認識にんしきがコミックエッセイ形式けいしきえがかれている。
漫画まんが六花ろっかチヨ『IS〜おとこでもおんなでもないせい』は、インターセックスの登場とうじょう人物じんぶつ主人公しゅじんこうとする作品さくひんである。この作品さくひんでは、インターセックスとしてのなやみ、くるしみ、恋愛れんあい生活せいかつとうえがかれている。この作品さくひんは、インターセックスの主人公しゅじんこう周囲しゅうい人々ひとびとえが物語ものがたりである。
これら3作品さくひんは、インターセックスについての正確せいかく知識ちしきもとづいてえがかれた作品さくひんである。また、それと同時どうじがインターセックスについてかんがえるきっかけとなるものである。それと同時どうじに、これら3作品さくひんは、これまであまりられていなかったインターセックスという概念がいねん社会しゃかい認知にんちされるきっかけとなったとうことができる。

参考さんこう文献ぶんけん
新井あらいさち(2005) 性別せいべつが、ない!〜両性りょうせい具有ぐゆう物語ものがたり〜 ぶんかしゃ
帚木蓬生よもぎう(2008) インターセックス 集英社しゅうえいしゃ
六花ろっかチヨ(2003) IS〜おとこでもおんなでもないせい 講談社こうだんしゃ