ゲームのう

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ゲームのう(ゲームのう)は、日本にっぽん大学だいがく文理学部ぶんりがくぶ体育たいいく学科がっか教授きょうじゅのう科学かがくしゃであるもり昭雄あきお2002ねん7がつ出版しゅっぱんした著書ちょしょゲームのう恐怖きょうふNHK出版しゅっぱん)』において提示ていじした前頭まえがしら前野まえのβべーたなみ低下ていかした状態じょうたいあらわ造語ぞうごである。マスメディア教育きょういくしゃ支持しじされ話題わだいとなったが、その様々さまざま研究けんきゅうしゃなどから批判ひはんされ、疑似ぎじ科学かがく(ニセ科学かがく)ともいわれた。ここでいう「ゲーム」とはせま意味いみコンピュータゲーム限定げんていした用語ようごであり、将棋しょうぎ囲碁いごなどのボードゲームふくまない。

もりは、独自どくじ開発かいはつ簡易かんい脳波のうはけいでゲームちゅう脳波のうは測定そくていする実験じっけんによって、「テレビゲーム携帯けいたい電話でんわメール入力にゅうりょくパソコンといった電子でんし機器きき操作そうさ人間にんげんのうあたえる悪影響あくえいきょう」を見出みいだしたと主張しゅちょうしている。ここでいう「のうあたえる悪影響あくえいきょう」とされるものを象徴しょうちょうてき言葉ことば表現ひょうげんしたのが「ゲームのう」である。

概要がいよう[編集へんしゅう]

以降いこう解説かいせつにおいて、もり独自どくじ開発かいはつした簡易かんい脳波のうはけいによる測定そくてい結果けっかと「αあるふぁなみ」「βべーたなみ」など脳波のうはかんする専門せんもん用語ようご頻出ひんしゅつするが、精神せいしん斎藤さいとうたまき[1][2]東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん情報じょうほうがくたまき教授きょうじゅ馬場ばばあきら[3]医学いがく医療いりょうよう機器きき関連かんれん技術ぎじゅつ教育きょういく研修けんしゅうがけるメディカルシステム研修けんしゅうしょ[4]などにより以下いか指摘してきがあるため、あらかじめ注意ちゅういされたい。

  • もり独自どくじ開発かいはつした簡易かんいがた脳波のうはけいは、実験じっけん当時とうじにおいて厳格げんかく医学いがくてき手続てつづきをんでいなかったため、医療いりょう機器きき該当がいとうしないうえ、計測けいそく方法ほうほうにも疑問ぎもんがある。
    • この簡易かんい脳波のうはけいしめすデータの主成分しゅせいぶんすじでんであり、このデータから脳波のうはのみをすことは不可能ふかのうであるとする実験じっけん結果けっかもある[4]
    • のちに、特許とっきょきょく審査しんさにより、「脳波のうは活動かつどう定量ていりょう計測けいそく装置そうち」として研究けんきゅうよう認可にんかされた(特許とっきょ番号ばんごう3295662)[5]。また、2004ねんには薬事やくじほうによるクラスI(一般いっぱん医療いりょう機器きき)に分類ぶんるいされ、許可きょか番号ばんごう(22BZ0177)をけており、2006ねん薬事やくじほう改定かいてい機器きき分類ぶんるいはクラスIからクラスII(管理かんり医療いりょう機器きき)に分類ぶんるいされ、2007ねん9がつ8にちにテストを承認しょうにん番号ばんごう取得しゅとくした(21800BZX10027000)(21800BZX10028000)。現在げんざい一般いっぱん名称めいしょうは「脳波のうはスペクトル分析ぶんせき装置そうち」と改定かいていされており、医療いりょう機器ききとして使用しようできるよう認可にんかされている。
  • もり発表はっぴょうにおける「αあるふぁなみ」、「βべーたなみ」の定義ていぎ一般いっぱんてきもちいられている定義ていぎとはことなるもり定義ていぎしめものにはカギ括弧かっこけている)。
    • 『ゲームのう恐怖きょうふ』の「αあるふぁなみ」・「βべーたなみ」の初歩しょほてき説明せつめいにおいて、一般いっぱんてきαあるふぁなみβべーたなみとはことなる。たとえば、「αあるふぁなみ」を「じょなみ」とばれる異常いじょう脳波のうはとしているが、一般いっぱんてきにはαあるふぁなみβべーたなみともに正常せいじょう脳波のうはで、いかなる場合ばあいも「じょなみ」とはばない。
    • 一般いっぱんてき定義ていぎにおけるαあるふぁなみβべーたなみは、じたりけたりした程度ていどで(視覚しかく刺激しげき変化へんかしただけで)簡単かんたんわる。ほん理論りろんでは独自どくじ定義ていぎの「αあるふぁなみ」・「βべーたなみ」それぞれの大小だいしょう単純たんじゅんのう状態じょうたい判別はんべつ出来できるとしている。
    • もりは「αあるふぁなみ」にたいして「βべーたなみ」がひくいことを「痴呆ちほうしょう認知にんちしょう)」とみなすとしている。しかし、一般いっぱんてき認知にんちしょうにかかわる臨床りんしょうにとって事実じじつではなく、αあるふぁなみたいしてβべーたなみひくいことを「痴呆ちほうしょう認知にんちしょう)」とはみなさない。もり研究けんきゅうにおいては、この自前じまえ新説しんせつからさらに新説しんせつ連結れんけつする展開てんかいとなっており、まともな学問がくもんとして疑問ぎもんのこる。

ほんこうのゲームのうかんする解説かいせつにおいては、原則げんそくとしてもり発表はっぴょう沿って記述きじゅつし、ゲームのう反証はんしょう批判ひはんについては、ふしべる。

ゲームのう定義ていぎ[編集へんしゅう]

なが歴史れきしつテレビゲームは、いま若者わかもの子供こども定番ていばん娯楽ごらくとして普及ふきゅうしており、ゲームセンター家庭かていようゲームなどでゲームに熱中ねっちゅうするもの数多かずおおい。これを『ゲームのう恐怖きょうふ』のまえがきで「テレビゲームが蔓延まんえんしている」と表現ひょうげんしたもりは、自身じしん独自どくじ開発かいはつした簡易かんいがた脳波のうはけい以降いこうべる「簡易かんい脳波のうはけい」は、すべてもり独自どくじのものである)で、テレビゲームのテトリス(『ゲームのう恐怖きょうふないでは「わせゲーム」と表現ひょうげん)などをプレイしている人間にんげん脳波のうは計測けいそくした結果けっか、ゲームに熱中ねっちゅうしている人間にんげん脳波のうはにはβべーたなみ顕著けんちょ減衰げんすいする場合ばあいがあると発表はっぴょうした。そして、この状態じょうたい脳波のうは簡易かんい脳波のうはけいにおける認知にんちしょう患者かんじゃおなじだとし、のう情動じょうどう抑制よくせい判断はんだんりょくなどの重要じゅうよう機能きのうつかさど前頭まえがしら前野まえのにダメージをけているというせつろんじている。

もりは、脳波のうはなかでもとくにαあるふぁなみβべーたなみ関係かんけい着目ちゃくもくし、すうにん被験者ひけんしゃ対象たいしょうにゲームが脳波のうはおよぼす影響えいきょう調しらべた。その実験じっけん結果けっかによれば、テレビゲームをはじめるとかなりの割合わりあいでゲームちゅうβべーたなみαあるふぁなみより低位ていいになり、βべーた/αあるふぁαあるふぁなみたいするβべーたなみ割合わりあい)が低下ていかする。すなわち、ゲームをすることでβべーたなみ激減げきげんしてほとんどないようになるという。また、普段ふだんゲームをしていないひとはゲームをやめるとすぐにβべーた/αあるふぁもともどるが、いちにちなんあいだもゲームをするなどゲームけになっているひと回復かいふくおそく、簡易かんい脳波のうはけいにおいて認知にんちしょう患者かんじゃおなじような波形はけいしめすという。もりはこの状態じょうたい「ゲームのう定義ていぎした。

ただし、もり簡易かんい脳波のうはけい計測けいそくされた脳波のうはにおいては「認知にんちしょう患者かんじゃおなじ」としながらも、もり短時間たんじかん手玉てだまを2週間しゅうかんつづけることでこの状態じょうたい回復かいふくできるとしている(ここでいう回復かいふくとは、βべーたなみ上昇じょうしょうすることをす)。また、この状態じょうたいになっていても、記憶きおく障害しょうがい言語げんご障害しょうがいなどの認知にんち障害しょうがいや、のう梗塞こうそく萎縮いしゅくといった、一般いっぱんられている「認知にんちしょう症状しょうじょう」は一切いっさいともなうものではない。このてんにおいて、治療ちりょうほう確立かくりつされておらず重度じゅうど障害しょうがいともなアルツハイマーがた認知にんちしょうなどの「医学いがくとして定義ていぎされている認知にんちしょう」とはおおきくことなる。

このちがいについて、もりは「若者わかもののうのほかの場所ばしょはたらいているから、会話かいわもできるし、ものをおぼえることもできる。認知にんちしょうひとは、こういったこともできなくなっている」としている。

ゲームのう研究けんきゅう始点してん[編集へんしゅう]

もり当初とうしょ高齢こうれいしゃ脳波のうは測定そくてい目的もくてきに「認知にんちしょうのレベルを定量ていりょうできる」とする独自どくじ簡易かんい脳波のうはけい開発かいはつおこなっていた。2000ねんころ、この簡易かんい脳波のうはけい開発かいはつ委託いたくしていたソフトウェア開発かいはつ会社かいしゃプログラマ8めい被験者ひけんしゃとして試作しさく段階だんかい簡易かんい脳波のうはけい動作どうさ検証けんしょうおこなったところ、βべーたなみ出現しゅつげん割合わりあいいちじるしくひくい、つまりこの簡易かんい脳波のうはけいにおいて「認知にんちしょう」の状態じょうたいとされる脳波のうはであることが発見はっけんされた。もり機械きかいこわれているのかとうたがい、プログラマ以外いがいもの測定そくていしてみると、ここでは正常せいじょうとされる結果けっかた。そこで、最初さいしょ被験者ひけんしゃとなったプログラマたち面談めんだんした結果けっかかれらが「認知にんちしょう」とされる脳波のうはしめした理由りゆうについて

  • ソフトウェア開発かいはつしゃ仕事しごと視覚しかく情報じょうほうつよく、前頭まえがしら前野まえのはたらくのは勤務きんむ時間じかんないでもほんの一瞬いっしゅんで、使つかつづけていない。
  • かれらの仕事しごとは、設計せっけいえがくわけではなく画面がめんおもソースコード)をつくる。
  • あさ9せきすわり、夕方ゆうがた5までずっと画面がめんている。
  • ひらめいたり、集中しゅうちゅうしているのはわずかな時間じかんで、ただ画面がめんをみている時間じかんのほうが圧倒的あっとうてきながい。
  • かれらは、ほとんど会話かいわをせずいちにちごすパターン。
  • コミュニケーションがほとんどなく、昼休ひるやすみもひとりで弁当べんとうべているだけ。
  • いえかえってもディスプレイかうことがおおく、あまりこうをきかない。
  • かれらのうちのひとりが「われてみると、自分じぶんでもすこオタクっぽいかな、とおもうこともある」とはなしていた。

以上いじょうのようなてんげた。

この結果けっかけて、もりは、前頭まえがしら前野まえの機能きのう低下ていかもり簡易かんい脳波のうはけいにおいて、βべーたなみ割合わりあいひくいことをす)は画面がめんかう時間じかんながいのが原因げんいんではないかと仮定かていし、視覚しかく中心ちゅうしんであるテレビゲームにおいてののう状態じょうたいについて調査ちょうさおこなうことにした。もり所属しょぞくしている日本にっぽん大学だいがく学生がくせいのうち、まずテレビゲームをながあそんでいるという学生がくせい10めい対象たいしょうにこの簡易かんい脳波のうはけい計測けいそくおこなったところ、βべーたなみがほとんどていない、αあるふぁなみβべーたなみかさなっているなどの結果けっかた。その作為さくいえらんだとする幼児ようじから大学院生だいがくいんせいまでのやく300にん(ただし、2002ねん7がつ8にち毎日新聞まいにちしんぶん報道ほうどうでは、6〜29さい男女だんじょ240にんとしている)を対象たいしょう脳波のうは調しらべ、かく被験者ひけんしゃのゲームちゅうβべーたなみ出力しゅつりょくをもとに調査ちょうさおこなった。これらの調査ちょうさにおいての簡易かんい脳波のうはけいにおけるβべーたなみ有無うむを、「認知にんちしょう」の問題もんだいとはべつに、テレビゲームとの関連かんれんせい位置いちづけたものがゲームのうだとしている[6][7]

定義ていぎされたのう分類ぶんるい[編集へんしゅう]

もりおおくの大学だいがく学生がくせい標本ひょうほん集団しゅうだんである人数にんずうにはれられていない)に協力きょうりょくけ、簡易かんい脳波のうはけい使つかってテレビゲームちゅう脳波のうは調査ちょうさし、脳波のうは傾向けいこうなどを以下いかの4種類しゅるい分類ぶんるいした[8]

ノーマルのうタイプ
テレビゲームにほとんどせっしないひと脳波のうはとされ、もり簡易かんい脳波のうは計上けいじょうにおいてβべーたなみ低下ていかしない。『ゲームのう恐怖きょうふ』のなかでは、「はじめてやることなので、つぎ動作どうさかんがえながら意思いし決定けっていをおこなうために前頭まえがしら前野まえの活動かつどうしており、βべーたなみ活動かつどう低下ていかしないものとかんがえられる」としている。
ノーマルのうタイプの人物じんぶつぞうとしては、被験者ひけんしゃのうちいちにん学生がくせいについて「印象いんしょうとして、このひと礼儀れいぎただしく、学業がくぎょう成績せいせき普通ふつうより上位じょういだった」としている。じゅく必要ひつようのない生徒せいとおおく、学校がっこう授業じゅぎょう先生せんせいはなした内容ないようをノートにうつ授業じゅぎょうめの授業じゅぎょう)でもノートにうつさなくても理解りかいできる生徒せいとおおい。
ビジュアルのうタイプ
頻繁ひんぱんはい視覚しかく情報じょうほうによって前頭まえがしら前野まえの使つかうことなくうごかすために、後頭部こうとうぶ中心ちゅうしんにある神経しんけい回路かいろ強固きょうこになっている状態じょうたいとしている。この状態じょうたいについて、もりは「前頭まえがしら前野まえののう細胞さいぼうはたら必要ひつようせいっていくことから、βべーたなみ急激きゅうげき減少げんしょうしょうじるものとかんがえられる」としている。
ビジュアルのうタイプの人物じんぶつぞうとしては、「学業がくぎょう成績せいせき普通ふつうからうえひとおおい。このタイプのひとのなかには、ぼう大学だいがくよん年間ねんかん成績せいせきがトップで、特待とくたいせいひともいた」としている。
はんゲームのうタイプ
小学校しょうがっこうてい学年がくねんから大学生だいがくせいになるまでに、しゅうに3〜4かい、1にちに3時間じかん以下いかテレビゲームにせっしているひと脳波のうはとされる。もり簡易かんい脳波のうは計上けいじょうにおいて、ゲームの開始かいし同時どうじ前頭まえがしら前野まえの活動かつどう低下ていかしているとしている。βべーたなみはほぼられなくなり、βべーた/αあるふぁはほぼ0をしめす。「後頭部こうとうぶ中心ちゅうしん視覚しかくけい回路かいろ強固きょうこになっているとおもわれる」としている。
もりは「ゲームをおこなまえのデータはすこししか計測けいそくできていませんが」とまえいたうえで、実験じっけん結果けっかからはんゲームのうを3つのタイプにけており、そのなかのひとつのタイプについては「すこしキレたり、自己じこペースといった印象いんしょうひとおおくなってくる。ゲームちゅうこえをかけても、"うるさい" 程度ていど返事へんじしかかえってこないだろう。日常にちじょう生活せいかつにおいて集中しゅうちゅうせいがあまりよくなく、ものわすれもおおいようだ」と推測すいそくふくめた印象いんしょうべている。
ゲームのうタイプ
小学校しょうがっこう入学にゅうがくまえ、もしくは小学校しょうがっこうてい学年がくねんから大学生だいがくせいになるまでに、しゅうに3〜4かい、1にちに2〜7あいだテレビゲームにせっしているひと脳波のうはとされ、「前頭まえがしら前野まえののう活動かつどう消失しょうしつしたといっても過言かごんでないほど低下ていかしている」としており、これを「視覚しかくけい神経しんけい回路かいろ強烈きょうれつはたらき、前頭まえがしら前野まえの細胞さいぼう一気いっきはたらかなくなるため」と説明せつめいしている。
もりは、このタイプのものを「キレるにんおおいとおもわれる」と推測すいそくしており、「学業がくぎょう成績せいせき普通ふつう以下いかひとおお傾向けいこう。ものわすれは非常ひじょうおおひとたち。時間じかん感覚かんかくがなく、学校がっこうやすみがちになる傾向けいこうにある」との印象いんしょうべている。またそのうちの一人ひとりが、みずからを「よくものわすれするタイプ」と申告しんこくしていたことについてもれている(これはある被験者ひけんしゃ自身じしん主観しゅかんによる申告しんこくぎない)。
さらに、「主観しゅかんかもしれないが」とまえいたうえで、「表情ひょうじょうとぼしく、なりにつかわない。がゆるんだ瞬間しゅんかん表情ひょうじょうは、ボーッとしているような印象いんしょうで、認知にんちしょう患者かんじゃのものと酷似こくじしている」ともり主観しゅかんでの印象いんしょうについてもべている。
その、「ゲームのうタイプ」に分類ぶんるいされたもの特徴とくちょうとして以下いかのような分析ぶんせきがなされている。
  • 学校がっこう先生せんせい授業じゅぎょう内容ないようについていけず、先生せんせいはなした内容ないようをノートにうつ授業じゅぎょうめの授業じゅぎょう)では先生せんせいはな速度そくどについていけず、すべての内容ないようをノートにうつせなかったひとおおい。それよりも簡単かんたん先生せんせい黒板こくばんいたこと受身うけみ授業じゅぎょう)をノートにうつすが内容ないよう理解りかいしていなかった生徒せいとおおいらしく、じゅくってなんかいおな問題もんだい復習ふくしゅうしているのに、なかなか理解りかいできない生徒せいとおおい。
  • 授業じゅぎょうちゅう馬鹿騒ばかさわとうでみんなに迷惑めいわくけたり、居眠いねむりをする生徒せいともいる。また、バトル漫画まんが対戦たいせん格闘かくとうゲームでも言葉ことばづかいのわるいキャラが登場とうじょうするため、その言葉ことばづかいを真似まねして、先生せんせい説教せっきょうされたり、らない友人ゆうじんがいると、ストレス解消かいしょうため面白おもしろがって友人ゆうじん悪口わるぐち生徒せいともいる。
  • 運動うんどう苦手にがて生徒せいとおおく、体育たいいく授業じゅぎょうで「つかれたな」とって担当たんとう先生せんせい説教せっきょうされる。
  • 学校がっこうている理由りゆう勉強べんきょうするためでなく、給食きゅうしょくべるためという生徒せいともおり、ちゃんと授業じゅぎょうけない生徒せいとが、給食きゅうしょく時間じかんになると真面目まじめかおになり、ごはんいちつぶのこさずに綺麗きれいかんしょくする。

このタイプけがただしいとする前提ぜんていもとで、実践じっせんてき活用かつようされたれいとして埼玉さいたまけん川口かわぐち市立しりつ東本郷ひがしほんごう小学校しょうがっこうおこなわれたみがげられる。この小学校しょうがっこうでは、もり協力きょうりょくにより、保護ほごしゃ承諾しょうだくられた児童じどうやく300にんぜん児童じどうやく9わり)を対象たいしょう脳波のうは測定そくていした。この測定そくてい結果けっかをもとに、児童じどうたちをそれぞれ「ノーマルのう」「はんゲームのう」「ゲームのう」の3種類しゅるい分類ぶんるいし、それぞれのタイプべつ生活せいかつ改善かいぜん指導しどうおこなわれた[9]

ゲームのう原因げんいん特徴とくちょう[編集へんしゅう]

もりはゲームのう背景はいけいについて、以下いかのように考察こうさつしている[10]

  1. ゲームでは視覚しかく運動うんどう神経しんけい回路かいろだけがはたらき、「かんがえる」ことがちる。
  2. ゲームをながつづけると、前頭まえがしら前野まえの活動かつどう低下ていか慢性まんせいする。
  3. テレビなどの視覚しかく刺激しげきになれたひと(ビジュアルのう)はゲームのう移行いこうしやすい。

ゲームのう原因げんいんについては、もりはテレビゲーム、コンピュータ操作そうさ携帯けいたい電話でんわメール入力にゅうりょく操作そうさげている。また、テレビやビデオについてものうへの影響えいきょうがあるとしており、子供こどもには長時間ちょうじかんせないようにとしている。ゲームのうがた人間にんげんになると、大脳皮質だいのうひしつ前頭まえがしら前野まえの活動かつどうレベルが低下ていかし、この部位ぶいつかさど意欲いよく情動じょうどう抑制よくせい機能きのうはたらかなくなって、思考しこう活動かつどうおとろえるという。これが感情かんじょう爆発ばくはつ、いわゆる「キレる」状態じょうたいにもつながり、ひいては凶悪きょうあく少年しょうねん犯罪はんざいにもつながる、という危惧きぐべている。また実験じっけんとしてホラーゲームをプレイしてもらった大学生だいがくせいが、「このゲームを一人ひとり深夜しんやにプレイすると、恐怖きょうふしんにかられる」との感想かんそうべていた。この感想かんそうのみをもとに、もりは「くりがえしおこなっているとナイフで自分じぶん防御ぼうぎょしようとおもうようになるかもしれない。さらにエスカレートすると、自分じぶんまもるために警官けいかんのピストルをうばおうとする行為こういおよんでしまうかもしれない」と推測すいそくべている[8]。そののゲームのう特徴とくちょうとして、もりは「無気力むきりょく(ぼーっとしている)」「わらわない」「コミュニケーション不全ふぜん」「記憶きおくりょくわるい」「きがない」「集中しゅうちゅうりょくける」「約束やくそくまもらない」「羞恥心しゅうちしんがない」「理性りせいがない」「ものわすれがおおい(すうふんまえのこともすぐわすれる)」などの事象じしょうげている。

また、もりは、『ゲームのう恐怖きょうふ』のなかで、子供こども以下いかのような印象いんしょうがあれば、簡易かんい脳波のうはけいがなくても、だけでその子供こどもがゲームのうであるという見当けんとうをある程度ていどつけられるとしている。

  • おさな子供こどもでも、無表情むひょうじょう笑顔えがおがなく、子供こどもらしくないなという雰囲気ふんいきであること。
  • 自分勝手じぶんがってであること。もしくは、羞恥心しゅうちしんがないこと(人間にんげんらしさがとぼしい印象いんしょうがあること)

このゲームのう状態じょうたい回復かいふくさせる方法ほうほうとして、手玉てだまのようなあそ推奨すいしょうしている。もりによると、いちにちぶんのお手玉てだま週間しゅうかん継続けいぞくすれば、前頭まえがしら前野まえのβべーたなみレベルが改善かいぜんできるという。さらに、全身ぜんしんをフルに使つかった運動うんどう推奨すいしょうしている。運動うんどうちゅうβべーた/αあるふぁがり(これにかんしては、『ゲームのう恐怖きょうふない掲載けいさいされている、「ゲームのうおよび認知にんちしょうとされる脳波のうは」と「運動うんどうちゅう脳波のうは」はおなじものであるという指摘してきがあるが、本書ほんしょでは後者こうしゃのみを脳波のうはとしている)、運動うんどうをしたのちβべーた/αあるふぁ上昇じょうしょうするというデータもしめされている。また、「ゲームはいちにち30ふん(または15ふん)まで。そのは、3ばい時間じかん読書どくしょをさせ、その感想かんそうぶんかせるように」といったびかけもおこなっている。

ただし、テレビゲームのなかでも例外れいがい存在そんざいし、『ゲームのう恐怖きょうふないでは、からだうごかすダンスゲーム(ダンスダンスレボリューションおもわれる)では運動うんどう効果こうかがある(βべーた/αあるふぁがプレイちゅう下降かこうしたのち、プレイ上昇じょうしょうする)としている。

自閉症じへいしょうとゲームのう[編集へんしゅう]

2005ねん、ある小学校しょうがっこう保護ほごしゃらなどを対象たいしょうおこなわれたゲームのうかんする講演こうえんで、もり自閉症じへいしょうかんして言及げんきゅうし「最近さいきん自閉症じへいしょう発症はっしょうりつが100にん1人ひとり = 1%とえているのは、ゲームのうのせい。先天的せんてんてき自閉症じへいしょうかずわらないので、えたぶんはゲームのうによる後天的こうてんてき自閉症じへいしょうだ。」と発言はつげんしたという伝聞でんぶんがインターネットコミュニティを中心ちゅうしんひろまった。医学いがくじょう通説つうせつによれば、自閉症じへいしょう先天せんてんせいのう機能きのう障害しょうがいであり、あらゆる外的がいてき要因よういんでも後天的こうてんてきこる自閉症じへいしょう一切いっさい存在そんざいしないとされている。このような誤解ごかいひろまると、自閉症じへいしょうかかえたどもをおやつらおもいをすることになる[ちゅう 1]ため、この発言はつげん事実じじつとすれば、自閉症じへいしょうたいする理解りかい不足ふそくのみならず、倫理りんりてき観点かんてんからも問題もんだいがある[11]

ある主婦しゅふ運営うんえいするウェブサイトに、自身じしん参加さんかした講演こうえんのレポートとして掲載けいさいされたのがられる発端ほったんであり[12][13]、そのレポートじょうでも自閉症じへいしょうたいするおおきな誤解ごかいであることを明確めいかくしるしていたため、重大じゅうだい問題もんだい発言はつげんであるとめた個人こじんブログやウェブサイトなどにげられ、次第しだいひろまっていった。

これをったあるブログ運営うんえいしゃ日本にっぽん自閉症じへいしょう協会きょうかいげん・NPO法人ほうじん東京とうきょう自閉症じへいしょう協会きょうかい)に質問しつもんメールを送付そうふした[11]ことをけ、協会きょうかいもり抗議こうぎ文書ぶんしょ送付そうふしたが、もり自身じしん発言はつげん否定ひていしており、録音ろくおんした音声おんせいなどの正式せいしき発言はつげん記録きろくのこされていなかった。そのため、協会きょうかい抗議こうぎ撤回てっかいし、ウェブサイトにもりへの謝罪しゃざいぶん掲載けいさいすることとなった[14]もりは「ゲームで自閉症じへいしょうになるとはっていないが、川崎医科大学かわさきいかだいがく岡山おかやまけん小児科しょうにか教授きょうじゅ片岡かたおか直樹なおきがテレビにより自閉症じへいしょう類似るいじ症状しょうじょうとなるという研究けんきゅうおこなっている[15]のを紹介しょうかいしたことがある。自閉症じへいしょうはなしあつかさいは、慎重しんちょう発言はつげんしている」とした。

しかし、もり著書ちょしょ『ITにころされるどもたち-蔓延まんえんするゲームのう』(2004ねんかん)には「どう自閉症じへいしょう先天的せんてんてきなものだけが原因げんいんとはいえない」という趣旨しゅし記述きじゅつのこされている。また、のちにある個人こじんにより、2004ねんおこなわれたゲームのう題材だいざいとした講演こうえん伝聞でんぶん発言はつげんしたとされる講演こうえんとはべつ会場かいじょうおこなわれたもの)の音声おんせい公開こうかいされた。ここでは川崎医科大学かわさきいかだいがく研究けんきゅうについて言及げんきゅうしているが、自閉症じへいしょうかかえたどもたちを「おかしいども」と表現ひょうげんし、「テレビ・ビデオが原因げんいん自閉症じへいしょう状態じょうたいになる」「岡山おかやまでは100にん1人ひとり自閉症じへいしょうであるが、先天的せんてんてきなものは非常ひじょうすくない」というもり発言はつげんのこされている[16]

将棋しょうぎとゲームのう[編集へんしゅう]

もり過去かこに「将棋しょうぎ最初さいしょのうはたらくが、かえしてれるとのううごきがパターンしてはたらかなくなってしまう。初期しょき段階だんかいはいいとおもう。」と発言はつげんした[17]。テレビゲームにおける「将棋しょうぎのゲーム」については、『ゲームのう恐怖きょうふ』のなかで「ゲームのうタイプの被験者ひけんしゃにおいてβべーたなみ活性かっせいがややたかまるケースがあったが、れるとβべーたなみ低下ていかしたままになってしまう。かんがえなくてもゲームができるようになるからだろう」として、測定そくてい結果けっかから、テレビゲームの形態けいたいでは「かんがえる」ことがちた状態じょうたい将棋しょうぎしてしまうことになると指摘してきしている。

のちの2004ねんおこなわれた講演こうえんでは、「(実物じつぶつの)将棋しょうぎ囲碁いごは、指先ゆびさきだけでなくうでうごかすことにゲームのう防止ぼうしする効果こうかがある。」としつつも、「テレビゲームの将棋しょうぎ囲碁いごは、れないうちはいが、れるとパターンしてゲームのうになってしまう」としている。つまり、高度こうど思考しこうともなうはずの将棋しょうぎ囲碁いごであっても、その形態けいたいがテレビゲームであればゲームのう原因げんいんとなり、実物じつぶつがテレビゲームのものとは対照たいしょうてきにゲームのう抑止よくし効果こうかがあるとする根拠こんきょは「うでうごかすから」のいちてんのみ見解けんかいとしてしめしている[16]

一方いっぽうで、東北大学とうほくだいがく教授きょうじゅ川島かわしま隆太りゅうたによると、「囲碁いご将棋しょうぎのプロきゅう対戦たいせんでは前頭まえがしら前野まえのがほとんど使つかわれていなかった」という実験じっけん結果けっかから、これはおおくのテレビゲームにおける実験じっけん結果けっか類似るいじしているとしており[18]東京大学とうきょうだいがく教授きょうじゅ馬場ばばあきらも、棋士きし羽生はぶ善治よしはる将棋しょうぎしているときの脳波のうはを「しっかりとした脳波のうはけい」で測定そくていしたところ同様どうよう前頭まえがしら前野まえのまったはたらかなかったという結果けっかたとしている。馬場ばばは、実験じっけん結果けっかから「ゲームのう定義ていぎをそのままあてはめると、羽生はぶもゲームのうにあてはまってしまうのではないか」と指摘してきしている[3]

なお、川島かわしま馬場ばば両者りょうしゃは、ともにゲームのうの「テレビゲームによりのうこわれる」というゲームのう理論りろん一貫いっかんして支持しじしない立場たちばにあり、これらの見解けんかいはゲームのう仮説かせつそのものを否定ひていする意図いとによるものである。

メールのう[編集へんしゅう]

ゲームにかぎらず、携帯けいたい電話でんわ頻繁ひんぱん利用りようする若者わかものも、ゲームのう同様どうよう前頭葉ぜんとうようはたらきが低下ていかするという。もりはこれをメールのう名付なづけた[19]もりによると、携帯けいたい電話でんわメール利用りようする中高生ちゅうこうせい210にんやく2年間ねんかんわたって調査ちょうさしたところ、全体ぜんたいやく6わり集中しゅうちゅうりょく欠如けつじょや、わすものおおいなどの傾向けいこう発見はっけんし、ゲームのうおなじか、それ以上いじょう前頭葉ぜんとうようはたらきが低下ていかした[20]。また、テレビゲーム経験けいけんがなく、パソコンも所有しょゆうしないが、携帯けいたい電話でんわでメールを毎日まいにち1あいだ程度ていど入力にゅうりょくするという女子じょし高校生こうこうせいが、携帯けいたいメールの入力にゅうりょくβべーたなみがほぼ半減はんげんしていたという結果けっかについてもれている[19]

ネトゲのう[編集へんしゅう]

2012ねん発行はっこうされたもり著書ちょしょ『ネトゲのう 緊急きんきゅう事態じたい - 蔓延まんえんする「ネット&ゲーム依存いぞん」の正体しょうたい』においては、著書ちょしょめいにもあるとおネトゲのうという言葉ことば提唱ていしょうされた。しかし、本書ほんしょにはネトゲのうあたらしい定義ていぎではなく、終始しゅうしゲームのうについての持論じろん批判ひはんへの反論はんろんかれており、「ネトゲのう」は実質じっしつてきに「ゲームのう」とおな意味いみった言葉ことばおもわれる。

また、「ネトゲ」という言葉ことば一般いっぱんてきには「ネットゲーム(オンラインゲーム)」を俗語ぞくごであるが、本書ほんしょにおいてはネットゲームにかぎらず、ビデオゲーム、ソーシャルゲームネットサーフィンなど、(オフラインをふくむ)デジタルゲーム全般ぜんぱんとインターネットを混同こんどうしたものを「ネトゲ」としている。

ひろ範囲はんいおお仮説かせつとしてのゲームのう[編集へんしゅう]

テレビや新聞しんぶんなどのマスメディアにおいては、少年しょうねんおよび若者わかものによる凶悪きょうあく犯罪はんざい事件じけん発生はっせいし、その犯人はんにん過去かこ日常にちじょうにおいてゲームを所持しょじ、またはあそんでいたと判明はんめいした場合ばあい、しばしばもりにインタビューをもとめたうえでゲームのうについて言及げんきゅうし「犯行はんこう原因げんいんがテレビゲームによるゲームのうではないか」とほうじられることがある。

マスメディアの報道ほうどうにおいてゲームのうげられるケースは、凶悪きょうあく事件じけんかぎらない。JR福知山ふくちやません脱線だっせん事故じここった翌日よくじつもり夕刊ゆうかんフジのインタビューでのち救助きゅうじょ活動かつどうにて遺体いたい発見はっけんされた運転うんてんが「過去かこ乗務じょうむにおいて3のミスをおかしていたこと」「事故じこ寸前すんぜん総合そうごう司令しれいしょ運転うんてんびかけたが応答おうとうがなかったこと」のてん理由りゆうに「注意ちゅういりょく散漫さんまん」「大事だいじ場面ばめん倫理りんりてき行動こうどうがとれず、キレやすい」という特徴とくちょうにあてはめ、「ゲームのううたがいがある」との見解けんかいしめした[21]。この見解けんかい当日とうじついちめん記事きじ見出みだしとなった。

これらの報道ほうどうのほか、もり著書ちょしょ講演こうえんにおいて、若者わかもののファッションの流行りゅうこう、マナーや言動げんどうみだれなど、その行動こうどうなどについてもべており、以下いかのような事象じしょうについても「すべてゲームのうないしなんらかののう異変いへん原因げんいん理性りせい羞恥心しゅうちしんなどをうしなっているためである」とべている。

  • わか女性じょせい電車でんしゃなか化粧けしょうをする行為こうい
  • 若者わかもの電車でんしゃのドアちかくのゆかすわ行為こうい
  • 若者わかものがチャラチャラしたもの(ストラップやアクセサリなど)をファッションとしてたくさんにつける行為こうい
  • 若者わかものがおしり半分はんぶん行為こうい(いわゆる男性だんせいの「こしパン」、女性じょせいの「ローライズパンツ」のこととおもわれる)
  • 若者わかもののカップルが人前ひとまえったり、キスをしたりする行為こうい
  • 若者わかもの定職ていしょくかない(フリーターになる)こと
  • もり友人ゆうじん息子むすこっていたカブトムシんださいに、「パパ、電池でんち交換こうかんしたらいいよ」とはなしたこと
    • 「カブトムシと電池でんち」のはなしは、まだテレビゲームが存在そんざいせずカブトムシが販売はんばいされるようになったばかりの1970ねんごろにはすで存在そんざいしている。げんに1974ねん国会こっかいでも問題もんだいとしてがっており[22]都会とかい子供こども自然しぜんとのへだたりを問題もんだいとして提示ていじするエピソードとして、しばしばもちいられていた。なお、電池でんちうごくカブトムシのおもちゃは実際じっさいられている。
    • こういったはなしは、現在げんざいではジョークてき都市とし伝説でんせつとしてられている。
    • 電池でんち交換こうかんすればうごく」のほかに「ぜんまいけばうごく」というバージョンもあり、井上いのうえ陽水ようすいの『ゼンマイじかけのカブト虫かぶとむし』(1974ねん)といううたにもうたわれている。なお、ぜんまいでうごくカブトムシのおもちゃは実際じっさいられている。
  • もりがある学校がっこう講演こうえんおこなったさいに、生徒せいとに「ぼくはゲームのなかでは彼女かのじょができるけど、現実げんじつ世界せかいではおんなはなすことができない。どうしたらいいのか?」と質問しつもんされたこと

さらに、文部もんぶ科学かがくしょう調しらべによる近年きんねん高校生こうこうせい学力がくりょく低下ていかについても、ゲームやITが原因げんいんとしている。

北海道大学ほっかいどうだいがく医学部いがくぶ教授きょうじゅ澤口さわぐち俊之としゆきは、講談社こうだんしゃのウェブサイト「Web現代げんだい」で、女性じょせい人前ひとまえ平気へいき下着したぎせるというようなこと(当時とうじ女性じょせいあいだ流行りゅうこうしていたローライズパンツいた状態じょうたいすわると、股上またがみあさいためにこしから「せパン」がえる状態じょうたい、および、アウターえるデザインのブラジャーである「せブラ」のことをしている)を羞恥心しゅうちしん欠如けつじょかんがえ、前頭まえがしら前野まえのはたらきがにぶっているのではないだろうかという仮説かせつてたが、ゲームのう原因げんいんであるとはべていない[23]

また、『ゲームのう恐怖きょうふ』のまえがきでは2001ねん開催かいさいのテレビゲームショーをおとずれたさい、「中学生ちゅうがくせいふうおんなが、左右さゆう立派りっぱしろはねをつけたエンジェルの格好かっこうをして、真面目まじめかおあるいていた」こと、そのまわりに「ゲームのキャラクターの衣装いしょうつつみ、無表情むひょうじょうあるいているしょう中高生ちゅうこうせいひゃくにん前後ぜんこういた」ことについて、ショックを日本にっぽん将来しょうらいについて危機ききかんおぼえたとべている。なお、これはごく一般いっぱんてきコスプレであり、コミックマーケット東京とうきょうゲームショウのように、コスプレ専用せんようのスペースがもうけられるイベントもあるため、まったくめずらしいものではない。

こういった主張しゅちょうがマスコミの報道ほうどう講演こうえんとおしてひろ認知にんちされたことにより、「テレビゲームやITは犯罪はんざい温床おんしょうとなる」または「学力がくりょく低下ていかさせる原因げんいん」という認識にんしきそうあらわれた。ゲームやITが絶対ぜったいあくであることをのぞ保護ほごしゃ教育きょういく関係かんけいしゃらに支持しじされ、小学校しょうがっこうなどの教育きょういく現場げんば児童じどう生徒せいとにゲームのう影響えいきょう教育きょういくしたり、ゲームの規制きせいびかけるさい論拠ろんきょとしてしばしばいにされたりすることがある。また、自分じぶんまたは自分じぶんたち思想しそう主張しゅちょうことなったり対立たいりつしたりしているものを「あいつはゲームのうだから」などと非難ひなんするさいもちいられることもある。

その一方いっぽうで、科学かがくてき正当せいとうせい根拠こんきょ客観きゃっかんせいなどについての反証はんしょう批判ひはんてき見解けんかいすくなくない。その批判ひはん反証はんしょうについては、ふしべる。

また、暴力ぼうりょくてき表現ひょうげんふくむゲームの子供こどもへの影響えいきょうについては、ハーバード大学だいがく2人ふたり心理しんり学者がくしゃによる2004ねんから5年間ねんかんにわたる研究けんきゅうにより、「影響えいきょう武道ぶどうアクション映画えいが視聴しちょうどう程度ていどであり、ストレス発散はっさんぎない」[24][25][26]en:Oxford Internet Institute2019ねん研究けんきゅうは、心理しんりてき欲求よっきゅう不満ふまんにより心理しんり社会しゃかいてき機能きのうそこなう経過けいかというてんにおいて、制御せいぎょ不能ふのうなゲーム行動こうどうという経路けいろ重要じゅうようでは欲求よっきゅう不満ふまん兆候ちょうこうの1つであると示唆しさする。[27][28]アメリカ心理しんり学会がっかい2020ねん知見ちけんとして怒鳴どなったりしたりするような攻撃こうげきせいとのあいだちいさな関係かんけいせいみとめられるがより暴力ぼうりょくてき問題もんだいにもそれを適用てきようすること困難こんなんである[29]という研究けんきゅう結果けっか存在そんざいする。くわしくは残虐ざんぎゃくゲーム項目こうもく参照さんしょう

研究けんきゅう発表はっぴょう[編集へんしゅう]

ゲームのうかんする研究けんきゅうについては、2002ねん10月以降いこうもり主催しゅさいする日本にっぽん健康けんこう行動こうどう学会がっかい[ちゅう 2]学術がくじゅつ大会たいかいにおいて口頭こうとう発表はっぴょうおこなっており、どうかい会誌かいしには英語えいご論文ろんぶん掲載けいさいされている。

また、のちにもりは128チャンネルによる追試ついし実験じっけんおこない、ゲーム依存いぞんしょう被験者ひけんしゃ前頭まえがしら前野まえのをはじめとした大脳皮質だいのうひしつ全体ぜんたいβべーたなみ低下ていかしているというデータをしめしたとしている。

肩書かたがきについて[編集へんしゅう]

もりマスメディアで「脳神経のうしんけい学者がくしゃ」の肩書かたがきとされることがおおいが、実際じっさい文学部ぶんがくぶ出身しゅっしん日大にちだい文理学部ぶんりがくぶ体育たいいく学科がっか)であり、修士しゅうしごう教育きょういくがく取得しゅとくどう大学だいがく教育きょういくがく研究けんきゅう)、博士はかせ課程かてい医学いがく転向てんこうした。博士はかせ論文ろんぶん脳神経のうしんけいではなく筋肉きんにくかんする論文ろんぶんであり、専門せんもん分野ぶんや運動うんどう生理学せいりがくのみとされている[ちゅう 3]

提唱ていしょうしゃかんするあやまった認識にんしき[編集へんしゅう]

「テレビゲームでのうこわれるという理論りろん最初さいしょ提唱ていしょうしゃは、東北大学とうほくだいがく教授きょうじゅ川島かわしま隆太りゅうたである」というせつがあるが[23]、これはイギリスタブロイド川島かわしま発言はつげん誤解ごかいしてほうじてしまったためであり、あやまりである。川島かわしま本人ほんにんはこれらを発端ほったんとした一連いちれん出来事できごとを「まわしい過去かこ出来事できごと」とき、「テレビゲームであそぶことでのうこわれてしまうことは100%ない」といている[30]川島かわしま自身じしんもゲームとのう機能きのう関係かんけいについての研究けんきゅうおこなっているが「ゲームの種類しゅるいにより使つかのうちがうために "ゲーム" といういちくくりにはできない」とし、ゲームのうのような「ゲームをするとのうこわれる」という理論りろんを「まったくの迷信めいしん妄想もうそう」とべている。8わりぐらいのゲームは「前頭まえがしら前野まえのはたらきががる」という実験じっけん結果けっかているが、この「前頭まえがしら前野まえのはたらきががる」状態じょうたいは「かたっているときにかたをもんでもらい "気持きもちいい" とおもった瞬間しゅんかんまったおな反応はんのう」であると分析ぶんせきし、その結果けっかから「ゲームちゅうのうはリラックスしている状態じょうたいのうのリラクゼーションアイテムだとわたしたちはとらえている」としている。

2004ねん以降いこうは、セガトイズから発売はつばいされた知育ちいく玩具おもちゃのうりょくトレーナー」(ゲームソフトばん発売はつばいされている)や、任天堂にんてんどうゲームソフトのうきたえる大人おとなのDSトレーニング』など、のうおよび前頭まえがしら前野まえの活性かっせいできる携帯けいたいゲームのうトレ監修かんしゅう積極せっきょくてきっている。

しかし、2006ねんには、ゲームをした直後ちょくごには一時いちじてき前頭まえがしら前野まえのはたらきづらいとしており、実際じっさい心理しんりがくてきなテストでもゲーム直後ちょくご前頭葉ぜんとうよう使つか課題かだい成績せいせきちるという結果けっかているとしている。その反面はんめんのううしろの部分ぶぶん(とく視覚しかくてき情報じょうほう処理しょりする部分ぶぶん)は、ゲームをした直後ちょくご一時いちじてきによくはたらくようになり、この部分ぶぶん使つか課題かだい能力のうりょく向上こうじょうするとしている。これらの実験じっけん結果けっかから、「ゲームをすることによって、我々われわれのうなんらかの影響えいきょうあたえるらしい、その直後ちょくご作業さぎょうに。前頭葉ぜんとうよう作業さぎょう抑制よくせいてきはたらき、視覚しかく情報処理じょうほうしょりけい作業さぎょうには亢進こうしんてきはたらくという性質せいしつえた。」と分析ぶんせきし、「学習がくしゅうには前頭葉ぜんとうよう使つかうから、そういう意味いみでは学習がくしゅうするまえにはしないほうがいいだろう。しかし、学習がくしゅうをしたのちや、ほんんだのちにゲームをすることにはなん問題もんだいはないだろう。」としている[31]

反響はんきょう論争ろんそう[編集へんしゅう]

ゲームの危険きけんせいろんじたもり著書ちょしょゲームのう恐怖きょうふ』は、脳波のうは測定そくていという科学かがくてき手段しゅだんもちいたことで話題わだいになり、ベストセラーとなった。

マスメディアのIT関連かんれん記事きじや、少年しょうねん犯罪はんざいおよびそれにるいする事件じけん報道ほうどう(長崎ながさき男児だんじ誘拐ゆうかい殺人さつじん事件じけん佐世保させぼしょう6女児じょじ同級生どうきゅうせい殺害さつがい事件じけん寝屋川ねやがわ小学校しょうがっこう教師きょうし殺傷さっしょう事件じけん土浦つちうら連続れんぞく殺傷さっしょう事件じけん秋葉原あきはばらとお事件じけんなど)、ひきこもりなどのしん問題もんだいあつかった特集とくしゅう幾度いくどにわたっておおきくげられた結果けっかPTA教育きょういく関係かんけいしゃ自治体じちたい(都道府県とどうふけん知事ちじ)、警察けいさつ官僚かんりょう中心ちゅうしん支持しじされており、自治体じちたいによりもりまねいた講演こうえんかい開催かいさいされたり(その団体だんたい主催しゅさいのものとして、2008ねん4がつ16にちクラブ主催しゅさい世界せかい日報にっぽう後援こうえんによる講演こうえんかいおこなわれている)、青少年保護育成条例せいしょうねんほごいくせいじょうれい強化きょうかや、ゲームの規制きせいはたらきかけるさい根拠こんきょとしてしばしばいにかかげられるケースもおおくある。また、2006ねん発売はつばいされたもり著書ちょしょ元気げんきのうのつくりかた』は、日本にっぽんPTA全国ぜんこく協議きょうぎかい推薦すいせん図書としょとなっている。

『ゲームのう恐怖きょうふ発表はっぴょう前後ぜんごして、文部もんぶ科学かがくしょうは2002ねん3がつからはじめた「のう科学かがく教育きょういく研究けんきゅうかんする検討けんとうかい答申とうしんで、ゲームやテレビなどをふく生活せいかつ環境かんきょう要因よういん子供こどものうにどう影響えいきょうあたえるかを研究けんきゅうするために、2005年度ねんどからいちまんにん乳幼児にゅうようじを10年間ねんかん長期ちょうき追跡ついせき調査ちょうさすることを決定けっていした。このなかで、ゲームの影響えいきょう調しらべられるという。

また、テレビ新聞しんぶんなどのメディアもゲームのう批判ひはんげるケースがすくなくなく、そのいちれいとして、東海とうかい地区ちくローカルの番組ばんぐみUP!」(メ〜テレ)2006ねん2がつ14にち放送ほうそうぶんにおいて、ゲームのう完全かんぜん肯定こうていするかたちでの特集とくしゅう放送ほうそうされている。これらのおおくは、もり自身じしんもインタビューに登場とうじょうするなどのかたち全面ぜんめんてき協力きょうりょくしている。

毎日新聞まいにちしんぶん岡山おかやまはんのコラム「きびだん」では、ゲームやインターネットの進歩しんぽ少年しょうねん犯罪はんざい件数けんすうまけ相関そうかんがあることを指摘してきしており、ゲームのう脳神経のうしんけい科学かがくてき観点かんてんだけでなく犯罪はんざい統計とうけいてきにも説明せつめいできない学説がくせつであるとしている[32]

作家さっか川端かわばた裕人ひろともり講演こうえんかい聴衆ちょうしゅうとして参加さんかし、質疑しつぎ応答おうとうでこの疑問ぎもんげかけたところ、「日本にっぽん子供こどもわらわなくなり、キレるようになり、おかしくなっているのをて、日本にっぽんのためにやっている。そういうのを問題もんだいにするあなたのほう日本人にっぽんじんとして非常ひじょうずかしい。」と返答へんとうし、疑問ぎもんたいする回答かいとうしめしていない。

認知にんち心理しんり学者がくしゃ海保かいほ博之ひろゆきは、こんな主張しゅちょうでもみみかたむけてしまうほど、ゲームが子供こども世界せかいんでしまったことを認識にんしきすることが大切たいせつなのではないかとしている[33]

国際こくさいゲーム開発かいはつしゃ協会きょうかい日本にっぽん(IGDA日本にっぽん代表だいひょうしん清士きよしはゲームのう問題もんだいたいして、ゲーム業界ぎょうかいがなんらのリアクションもせず、『ゲームのう恐怖きょうふ』の影響えいきょう社会しゃかい浸透しんとうするにまかせてしまった事実じじつ失敗しっぱいとする認識にんしきしめしている[34]

反証はんしょう批判ひはん[編集へんしゅう]

学者がくしゃ有識者ゆうしきしゃによる批判ひはん[編集へんしゅう]

ゲームのう理論りろん教育きょういくしゃやマスメディアに支持しじされる一方いっぽうで、学者がくしゃ有識者ゆうしきしゃなどからは、ゲームのうたいする根強ねづよ反証はんしょう批判ひはんすくなくなく、マスメディアによりこれらの批判ひはんほうじられることもある。これらはもり提唱ていしょうした仮説かせつ否定ひていであり、「ゲームのう」とは無関係むかんけい事象じしょうへの言及げんきゅう、たとえば「ゲームをあそびすぎることの肯定こうてい」につながるものではない。

津本つもと忠治ただはる
日本にっぽん神経しんけい科学かがく学会がっかい[35]会長かいちょうである津本つもと忠治ただはるは、『ゲームのう恐怖きょうふ』や、よく理論りろんである『のうない汚染おせん』(岡田おかだたかしちょ)といったトンデモほんとされるものにたいし、「『のう科学かがく』『とんでものう科学かがく』が本屋ほんやならんでいる。こういったほん放置ほうちしておけばよいとの見方みかたもあるかもしれないが、神経しんけい科学かがくたいする信頼しんらいせいそこなうなどのマイナス効果こうかすとおもわれる。したがって、間違まちがいをただし、正確せいかく情報じょうほう一般いっぱん社会しゃかい発信はっしんするよう努力どりょくしたい。」とべている[36]

どう学会がっかい2010ねん改定かいていした研究けんきゅう倫理りんり指針ししんでも「ゲームのう」などの俗説ぞくせつ危惧きぐする記述きじゅつがある[37]

川島かわしま隆太りゅうた
東北大学とうほくだいがく教授きょうじゅである川島かわしま隆太りゅうたは、「ゲームのう」という言葉ことばはじめた当初とうしょから一貫いっかんして「ゲームでのうこわれることはない」としており、当初とうしょゲームの種類しゅるい年齢ねんれい、ゲームへのかたなどによるのう反応はんのう研究けんきゅう結果けっか一切いっさいなかったことから「ゲームのう」を「個人こじんたんなる妄想もうそうであるとおもっている」[38]べている。また、「(「ゲームのう」のようなかんがかたは)まったくの迷信めいしん妄想もうそうだ」[31]としている。
久保田くぼたけい
京都大学きょうとだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ日本福祉大学にほんふくしだいがく教授きょうじゅ久保田くぼたけいは『ゲームのう恐怖きょうふ』をげ、「脳波のうはを、特定とくていのう領域りょういきはたらきと対応たいおうづけるのはむずかしい」「実験じっけんかたにも疑問ぎもんのこる」といている[39]
菊池きくちまこと
大阪大学おおさかだいがく教授きょうじゅ菊池きくちまことは2006ねんNHK番組ばんぐみ[40]で、ゲームのうマイナスイオンゲルマニウム効用こうようみずからの伝言でんごんなどとともにニセ科学かがくとして「科学かがくてき信頼しんらいしうる根拠こんきょがない」「子供こどもがゲームをしすぎるのは科学かがくではなくしつけの問題もんだい。しつけの根拠こんきょ科学かがくもとめてはいけない」などと指摘してきした。それにつづけて、社会しゃかい結論けつろんだけをもとめる風潮ふうちょう蔓延まんえんしつつあるとの疑問ぎもんていした[41]。また、菊池きくち自身じしんのブログにおいても批判ひはんいている[42]
馬場ばばあきら
東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいん情報じょうほうがくたまき教授きょうじゅ馬場ばばあきらは、「ゲームのう日本にっぽんでしかわれていない。外国がいこくでゲームのうなんてったらわらわれてしまう。」と前置まえおきし、脳波のうは基本きほんてき定義ていぎから間違まちがっていること、認知にんちしょう患者かんじゃと「キレやすい」特徴とくちょう因果いんが関係かんけいむすびつかないことなどについて指摘してきしている[3]
小笠原おがさわらやすし
もりおな日本にっぽん大学だいがく文理学部ぶんりがくぶ教授きょうじゅ小笠原おがさわらやすしは、マスコミをつうじてながされる言説げんせつの「うそかたち」のいちれいとして、『ゲームのう恐怖きょうふ』をげている。『ゲームのう恐怖きょうふ』には、「権威けんいうったえる虚偽きょぎ」「研究けんきゅう方法ほうほうかんする虚偽きょぎ」など、むかしからられる虚偽きょぎ論法ろんぽう典型てんけいをいくつもいだせるとしている[43]
斎藤さいとうたまき
精神せいしん斎藤さいとうたまきは「のうかんする記述きじゅつは、ただしい情報じょうほうが8わりくらい。でものこりの2わりに、とんでもないミスがゴロゴロしている。」とべ、のう基礎きそ知識ちしき脳波のうは計測けいそく方法ほうほうなどの基本きほんてき部分ぶぶんからあやまっているなど矛盾むじゅんいている[2][1]
香山かやまリカ
精神せいしん立教大学りっきょうだいがく教授きょうじゅ香山かやまリカは、科学かがくてき根拠こんきょのない「ゲームのう」がなぜこれほどまではばかせているのかを考察こうさつしている[44]
川端かわばた裕人ひろと
作家さっか川端かわばた裕人ひろとは、地元じもとおこなわれたもり講演こうえん聴衆ちょうしゅうとして参加さんかし、質疑しつぎ応答おうとうとして、もり面前めんぜんで「ゲームのう少年しょうねん犯罪はんざい関連かんれんについて、恣意しいてき解釈かいしゃくおこなっている」などの疑問ぎもんていした。また、この講演こうえん主催しゅさいした世田谷せたがや教育きょういく委員いいんかいたいし、「いかがわしい疑似ぎじ科学かがくをあたかも科学かがくてきなものとして紹介しょうかいすることは、科学かがく教育きょういく理科りか教育きょういくとしてとてもまずいことではないか。」との意見いけんもうれた(これをけて、作家さっか野尻のじりだきかいなども世田谷せたがや意見いけんもうれている)[45]
宮崎みやざき哲弥てつや
評論ひょうろん宮崎みやざき哲弥てつやは「『ゲームのう理論りろんのように、一般いっぱん浸透しんとうしてしまう疑似ぎじ科学かがく急増きゅうぞうちゅう」「この学者がくしゃ専門せんもん著作ちょさくということもあって、だい新聞しんぶん書評しょひょうらんなどでも批判ひはん賞揚しょうようされたりするから要注意ようちゅういだ」といている[46]
メディカルシステム研修けんしゅうしょ
株式会社かぶしきがいしゃメディカルシステム研修けんしゅうしょ[47]は「『ゲームのう』の判定はんてい根拠こんきょとされる脳波のうは計測けいそくとその評価ひょうかほうただしくないてんおおいとおもわれ、不正確ふせいかく知識ちしき蔓延まんえんしていくことは看過かんかできない。」としている[48]
毎日新聞まいにちしんぶん
毎日新聞まいにちしんぶんは、「ゲームのう」にたいして専門せんもん批判ひはんつよいことについてげ、批判ひはん理由りゆうや、それにたいするもり発言はつげん一貫いっかんせいのなさ、そして「ゲームのうわるいのか」というといたいしてこたえをいだす科学かがくてき材料ざいりょう現時点げんじてん存在そんざいしないとしている[49]。また毎日新聞まいにちしんぶん岡山おかやま地方ちほうばんのコラム「きびだん」では、少年しょうねん犯罪はんざい取材しゅざいでしばしばれる「ゲームのう」を「とんでもない "ご意見いけん"」で「うんざりさせられる」ものであるとし、科学かがくてき懐疑かいぎおおされているうえに、犯罪はんざい統計とうけいてきにも説明せつめいできない(ゲームやインターネットの進歩しんぽ少年しょうねん犯罪はんざい件数けんすうにはまけ相関そうかんがある)学説がくせつであると指摘してきしたうえで、「おもいこみで事件じけんかたることは有害ゆうがい以外いがいなにものでもない。キレる子供こどもむかしもいたし、いまもいる。統計とうけいからえてくる課題かだい見落みおとすことがないようにしたい。」と結論けつろんづけている[32]
朝日放送あさひほうそう
朝日放送あさひほうそう報道ほうどう番組ばんぐみNEWSゆう[50]では「少年しょうねん犯罪はんざい報道ほうどうにおけるテレビゲーム」の特集とくしゅう放送ほうそうされ、「ゲームのうせつ科学かがくてき矛盾むじゅん批判ひはんおお存在そんざいしていることについて言及げんきゅうしており、このせつ報道ほうどう機関きかん定着ていちゃくしたことについて、報道ほうどう統括とうかつデスク記者きしゃは「我々われわれマスメディア反省はんせいしなければいけない」とべた。また、なかがこれほどまでにゲームのうせつびついた原因げんいんとして、「"魔女まじょ" の要素ようそがあるからではないか」と分析ぶんせきした。特集とくしゅうちゅうでは、京都きょうと大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ久保田くぼたけいにより「ゲームのう」の三段論法さんだんろんぽう解説かいせつされており、記者きしゃはこれを「非常ひじょう危険きけん断定だんてい」と指摘してきした。さらに、久保田くぼた東北大学とうほくだいがく教授きょうじゅ川島かわしま隆太りゅうたの「前頭葉ぜんとうよう発達はったつ一番いちばん必要ひつようなものはコミュニケーション」という研究けんきゅう結果けっか注目ちゅうもくし、犯罪はんざいなどの原因げんいんとしてゲームにおける「暴力ぼうりょく表現ひょうげん」を安易あんいむすびつける風潮ふうちょうにも疑問ぎもんていしており、「"テレビゲーム" と "いま子供こども行動こうどう" の因果いんが関係かんけいを『ゲームがわるい』とめつけるのは危険きけん」とした。これをけて、キャスターの保坂ほさかかずたくは「冷静れいせい議論ぎろんがもっと必要ひつよう」と結論けつろんづけた[51]
山本やまもとひろし
日本にっぽんトンデモほん大賞たいしょう運営うんえいする作家さっか山本やまもとひろしは『ゲームのう恐怖きょうふ』を以下いかの3つの理由りゆうから、「三拍子さんびょうしそろったトンデモほん」とひょうしている。
  • 研究けんきゅう対象たいしょうについて無知むち」(もりFFRPGという用語ようごなどの基礎きそ知識ちしきらない知者ちしゃ指摘してき)
  • 科学かがくてき手順てじゅんんでいない」(自分じぶん開発かいはつした装置そうち使つかい、統計とうけいにおける標本ひょうほん数値すうちしめされていない)
  • 論旨ろんしがデタラメ」(『ゲームのう恐怖きょうふ』の本書ほんしょ記載きさいされている「”ゲームのう状態じょうたい脳波のうは」と後半こうはんのページに記載きさいがある「”スポーツ”の脳波のうは」がおな脳波のうはでありながら、スポーツ脳波のうはだけをいものとしているなど、てはまるときにだけゲームのうろん展開てんかいしており、恣意しいてき解釈かいしゃくになっている)
もとあきら
もり提唱ていしょうするゲームのう理論りろんかんする整合せいごうせいかんしては、CESA発行はっこうするしょう冊子さっし『テレビゲームのちょっといいおはなし 3』[1]掲載けいさいされた『「ゲームのう」とはなにか?〜「日本人にっぽんじんとして非常ひじょうずかしい」』でフリーライターのもとあきら詳細しょうさい反証はんしょうしている。

イギリスの一般いっぱん科学かがく雑誌ざっし『New Scientist』では、「実験じっけん解析かいせき詳細しょうさい手法しゅほう公表こうひょうされていないため、結果けっか妥当だとうせい判断はんだんできず、またかり結果けっかただしかったとしても、それをのうへのダメージとみなす理由りゆうはない。」とゲームのう理論りろん批判ひはんしている[52][53][54]

直接ちょくせつ批判ひはんではないが、2009ねんにアメリカの研究けんきゅう機関きかん・Mind Research Networkは、テトリスをプレイすることで大脳だいのうの、感覚かんかく器官きかん複雑ふくざつ動作どうさつかさど部位ぶい皮質ひしつあつくなり、論理ろんりてき思考しこう言語げんごつかさど部位ぶいでは効率こうりつすすんだという、「ゲームのう」とはせい反対はんたい研究けんきゅう報告ほうこく発表はっぴょうした[55][56]

ゲームのう、および『ゲームのう恐怖きょうふ』への疑問ぎもんてん指摘してきがある[57]

なお、作家さっかやライターなどの有志ゆうし結成けっせいされ、いくつかのベストセラーをしている学会がっかいにより、『ゲームのう恐怖きょうふ』が、2003年度ねんどだい12かい日本にっぽんトンデモほん大賞たいしょうにノミネートされ、次点じてんえらばれた[58]。そのは、と学会がっかい書籍しょせき『トンデモほん世界せかいT』でも書評しょひょうげられている[59]

類語るいご派生はせい[編集へんしゅう]

「○○のう」というワードは、おも揶揄やゆレッテルりの意図いともちいられる。

ゲームのう[編集へんしゅう]

ネットにおいて、ゲームのうという用語ようご本来ほんらい定義ていぎとはちがう「科学かがくてき疑問ぎもんおお仮説かせつであるのにもかかわらず、「ゲームのう」という人体じんたい悪影響あくえいきょうあたえる現象げんしょう実在じつざいしているとしんじるかんがえ」という意味いみして、メディア・リテラシーのなさを揶揄やゆしてゲームのう場合ばあいもある。同様どうよう意味いみで「ゲームのうのう」というインターネットスラングも存在そんざいする[60]

インターネットスラングとしては、「ゲーム=絶対ぜったいあく」で、つまりじょうこうにもある「なんでもゲームが原因げんいんである(もしくはそうしたい)」と短絡たんらくてき思考しこうをするひと揶揄やゆする目的もくてき使つかわれることもある。なんでもゲームのうのため(ゲームのせい)だというところで「かんがえがち」てしまうため、もり自説じせつによれば、なにかんがえずにゲームのうつらねるのは「ゲームのうのう状態じょうたいである、ということになる。

テレビのう[編集へんしゅう]

テレビ放送ほうそうやビデオ映像えいぞう視聴しちょう子供こどもたちに悪影響あくえいきょうおよぼすという日本にっぽん小児科しょうにか学会がっかいによる調査ちょうさ結果けっかがある(この学会がっかいおよびこの調査ちょうさは、ゲームのう仮説かせつおよびもり昭雄あきおとは一切いっさい無関係むかんけいである)。この結果けっかによると、テレビやビデオを長時間ちょうじかんそだった子供こどもはそうでない子供こども比較ひかくした場合ばあいばいかくりつ言葉ことば発達はったつおくれているという。この学会がっかいではいちにちにメディアにれるそう時間じかんを2あいだ、そのうちゲームは30ふんまでが目安めやすとしている。

この学会がっかい自身じしん提唱ていしょうしたものではないが、この調査ちょうさ結果けっか新語しんごとして「テレビのう」が存在そんざいする[61]

マンガのう[編集へんしゅう]

週刊文春しゅうかんぶんしゅん2008ねん11月27にちごうでは麻生あそう太郎たろう(当時とうじ内閣ないかく総理そうり大臣だいじん)が漫画まんが愛読あいどくしていることと、しばしば漢字かんじ誤読ごどくしたことから『漢字かんじだけじゃない! 麻生あそう太郎たろうの「マンガのう」』との見出みだしを記事きじ使用しよう。『週刊しゅうかん朝日あさひ』2008ねん12月5にちごう記事きじでも『麻生あそう「マンガのう政権せいけん」の崩壊ほうかいはじまった』との見出みだしが使用しようされている。その一方いっぽう同年どうねん6がつにはアスペクトより『マンガのう マンガをむとあたまくなる!』とだいする書籍しょせき刊行かんこうされている[62]。なお、同書どうしょ著者ちょしゃ米山よねやまこうけい医学いがく博士はかせである。

これにたいし、のう科学かがくしゃ茂木もき健一郎けんいちろうは、テレビ番組ばんぐみうちにおいて「マンガをむと馬鹿ばかになる」というせつたいして、記憶きおくりょく理解りかいはか実験じっけんおこない、結果けっかもとづきやフキダシとうマンガ特有とくゆう表現ひょうげんで、文章ぶんしょうよりのう活性かっせい度合どあいがたかいと説明せつめいし「マンガをむと馬鹿ばかになるせつ」を否定ひていした。

アニメのう[編集へんしゅう]

マニアックであるほどアニメがきなひとす、そしてときにはそういった人々ひとびと揶揄やゆすることを目的もくてきとして使用しようされるアニメのうという言葉ことば存在そんざいする[63]

その[編集へんしゅう]

放射ほうしゃのう」や「コロナのう[64]のように、特定とくてい物事ものごとについて常識じょうしきとはかけはなれた思考しこう言動げんどうをするひとを「〇〇のう」というかたり揶揄やゆするれいがある[65]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ テレビ視聴しちょう自閉症じへいしょう(NPO法人ほうじん東京とうきょう自閉症じへいしょう協会きょうかい記事きじ。「後天的こうてんてき自閉症じへいしょう」が存在そんざいするという誤解ごかいひろまることの悪影響あくえいきょうなどについてかれている)
  2. ^ 日本にっぽん健康けんこう行動こうどう学会がっかい日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ登録とうろくされたのは2006ねん4がつ13にちづけであり、それ以前いぜん名称めいしょうに「学会がっかい」をふくみながらも、一般いっぱんわれている正式せいしきな「学会がっかい」ではなかった。
  3. ^ 2008ねんごろ日本にっぽん大学だいがく公式こうしきウェブサイトにもり脳神経のうしんけい科学かがく専門せんもんとする紹介しょうかいコメントが掲載けいさいされていたことがあった。2010ねん現在げんざい該当がいとうのページは削除さくじょされているが、あたらしい大学だいがく公式こうしきのプロフィール紹介しょうかいでは運動うんどう制御せいぎょのみが研究けんきゅう分野ぶんやとされており、脳神経のうしんけい科学かがくかんする記述きじゅつはない。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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  3. ^ a b c ゲームのうわれているのは日本にっぽんだけITmedia Games: 2005ねん6月1にち
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  8. ^ a b 『ゲームのう恐怖きょうふ
  9. ^ 産経新聞さんけいしんぶん 2005ねん平成へいせい17ねん)11月28にち記事きじより。
  10. ^ 毎日新聞まいにちしんぶん 2002ねん7がつ8にち
  11. ^ a b もり発言はつげん:ゲームで自閉症じへいしょうになる』秋空あきぞら広樹ひろきのネタちょう発言はつげんされたとする内容ないようたいする日本にっぽん自閉症じへいしょう協会きょうかい東京とうきょう支部しぶ当時とうじ)の見解けんかい掲載けいさいされている)
  12. ^ ゲームのう講演こうえんかい顛末てんまつたけやぶみさえのザ・問題もんだい主婦しゅふ
  13. ^ もり発言はつげん:ゲームで自閉症じへいしょうになる”. AllAbout.com ゲーム業界ぎょうかいニュース (2005ねん2がつ23にち). 2005ねん4がつ4にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2021ねん7がつ4にち閲覧えつらん
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  17. ^ 雑誌ざっし『ゲーム批評ひひょう』2002ねん11がつごうのインタビュー
  18. ^ 音読おんどく計算けいさんどもののうそだつ(川島かわしま隆太りゅうたちょ二見ふたみ書房しょぼう・2003ねん
  19. ^ a b 著書ちょしょ『ITにころされるどもたち 蔓延まんえんするゲームのう
  20. ^ 東京とうきょう新聞しんぶん 2004ねん9がつ30にち
  21. ^ 運転うんてん異常いじょう行動こうどう“ゲームのう”の特徴とくちょう夕刊ゆうかんフジのウェブサイト「ZAKZAK」の記事きじ
  22. ^ だい073かい国会こっかい 決算けっさん委員いいんかい だい6ごう
  23. ^ a b ゲームのう影響えいきょうはここまでた!? おんなたちはなぜパンツをせるのか(Web現代げんだい
  24. ^ grand theft childhood? A groundbreaking Harvard study questions the hype and assumptions about the effects of video games on our kids.ISBN 978-0-74329951-0
  25. ^ ゲームと犯罪はんざいどもたち -ハーバード大学だいがく医学部いがくぶだい規模きぼ調査ちょうさより - インプレスブックスISBN 978-4-8443-2708-0
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  29. ^ APA Reaffirms Position on Violent Video Games and Violent Behavior
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  33. ^ 認知にんち学習がくしゅう心理しんりがく 現場げんばからのまなびのガイド』(培風館ばいふうかん、2007ねん、p181)
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  35. ^ 日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ登録とうろく学会がっかいで、4200にん会員かいいん構成こうせいされる
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  37. ^ 読売新聞よみうりしんぶん「『ゲームのう』などのう研究けんきゅう俗説ぞくせつ倫理りんり指針ししん改定かいてい神経しんけい科学かがく学会がっかい
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  41. ^ まんえんするニセ科学かがく(『視点してん論点ろんてん』での菊池きくちまこと発言はつげん内容ないよう文字もじこしたもの。菊池きくち許可きょかたうえで公開こうかいされている)
  42. ^ kikulog(菊池きくちまことのブログ。ゲームのうをニセ科学かがくとして言及げんきゅうしているエントリは[1][2][3][4])
  43. ^ 著書ちょしょ議論ぎろんのウソ』
  44. ^ 著書ちょしょ『ネット王子おうじとケータイひめ
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  48. ^ 自社じしゃのウェブサイトの「脳波のうはのなぜ? Q&A」とだいしたコーナー。脳波のうはのなぜ? 1(株式会社かぶしきがいしゃメディカルシステム研修けんしゅうしょ)
  49. ^ 連載れんさい記事きじ理系りけい白書はくしょ '07」理系りけい白書はくしょ '07 だい1 科学かがく科学かがく / 5 加熱かねつするのうブーム(毎日新聞まいにちしんぶん)
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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

ゲームのう肯定こうていろんしゃ(支持しじがわ)[編集へんしゅう]

ゲームのう否定ひていろんしゃ(批判ひはんがわ)[編集へんしゅう]