サルモネラ属 ぞく
Salmonella enterica
分類 ぶんるい
学名 がくめい
Salmonella Lignieres 1900
種 たね
S . enterica (タイプ種 しゅ )
S . bongori
サルモネラ (Salmonella ) は、グラム陰性 いんせい 通性 つうせい 嫌気 いやけ 性 せい 桿菌 かんきん の腸 ちょう 内 ない 細菌 さいきん 科 か の一 いち 属 ぞく (サルモネラ属 ぞく )に属 ぞく する細菌 さいきん 。主 おも に動物 どうぶつ の消化 しょうか 管 かん に生息 せいそく する腸 ちょう 内 ない 細菌 さいきん の一種 いっしゅ であり、その一部 いちぶ はヒトや動物 どうぶつ に感染 かんせん して病原 びょうげん 性 せい を示 しめ す。ヒトに対 たい して病原 びょうげん 性 せい を持 も つサルモネラ属 ぞく の細菌 さいきん は、三 さん 類 るい 感染 かんせん 症 しょう に指定 してい されている腸 ちょう チフス やパラチフス を起 お こすもの(チフス菌 きん S . enterica serovar Typhi とパラチフス菌 きん S . enterica serovar Paratyphi A )と、感染 かんせん 型 がた 食中毒 しょくちゅうどく を起 お こすもの(食中毒 しょくちゅうどく 性 せい サルモネラ:ネズミチフス菌 きん S . enterica serovar Typhimurium や腸 ちょう 炎 えん 菌 きん S . enterica serovar Enteritidis など)とに大別 たいべつ される。食品 しょくひん 衛生 えいせい の分野 ぶんや では、後者 こうしゃ にあたる食中毒 しょくちゅうどく の原因 げんいん となるサルモネラを特 とく にサルモネラ属 ぞく 菌 きん と呼 よ ぶが、一般 いっぱん には、これらを指 さ して狭義 きょうぎ にサルモネラ あるいはサルモネラ菌 さるもねらきん と呼 よ ぶこともある。細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい 性 せい 細菌 さいきん であり、チフス菌 きん やパラチフス菌 きん は主 おも にマクロファージ に感染 かんせん して菌 きん 血 ち 症 しょう を、それ以外 いがい の食中毒 しょくちゅうどく 性 せい サルモネラは腸管 ちょうかん 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう に感染 かんせん して胃腸 いちょう 炎 えん を起 お こす性質 せいしつ を持 も ち、この細胞 さいぼう 内 ない 感染 かんせん がサルモネラの病原 びょうげん 性 せい に関与 かんよ している。
Salmonella という属 ぞく 名 めい は、1885年 ねん にアメリカ でサルモネラ属 ぞく の基準 きじゅん 株 かぶ であるブタコレラ菌 きん S . enterica serovar Choleraesuis を発見 はっけん した細菌 さいきん 学者 がくしゃ 、ダニエル・サルモン (英語 えいご 版 ばん ) にちなんで名付 なづ けられた。ただし、サルモネラ属 ぞく に属 ぞく する細菌 さいきん の分離 ぶんり はそれ以前 いぜん から行 おこな われており、ヒトに対 たい する病原 びょうげん 性 せい サルモネラとして最初 さいしょ に分離 ぶんり されたのはチフス菌 きん S . enterica serovar Typhi である。チフス菌 きん は1880年 ねん にカール・エーベルト により命名 めいめい され、1884年 ねん にゲオルク・ガフキー がその純 じゅん 培養 ばいよう に成功 せいこう した。
細菌 さいきん 学 がく 的 てき 特徴 とくちょう [ 編集 へんしゅう ]
サルモネラ(右 みぎ 、2と4)と大腸菌 だいちょうきん (左 ひだり 、1と3)の鑑別 かんべつ 。(上段 じょうだん )乳糖 にゅうとう 分解 ぶんかい 指示 しじ 薬 やく を含 ふく む培地 ばいち (BTB培地 ばいち )で培養 ばいよう すると、乳糖 にゅうとう を分解 ぶんかい する大腸菌 だいちょうきん (1) は培地 ばいち が黄 き 変 へん し、分解 ぶんかい しないサルモネラ (2) は培地 ばいち は青色 あおいろ になる。(下段 げだん )胆汁 たんじゅう 酸 さん と硫化 りゅうか 水素 すいそ 指示 しじ 薬 やく を含 ふく む培地 ばいち (SSB培地 ばいち )で培養 ばいよう すると、胆汁 たんじゅう 酸 さん 感受性 かんじゅせい の大腸菌 だいちょうきん は発育 はついく 阻害 そがい されてコロニー数 すう が減少 げんしょう するが(3、黒 くろ 矢印 やじるし )、胆汁 たんじゅう 酸 さん 耐 たい 性 せい のサルモネラは通常 つうじょう どおり発育 はついく し、また硫化 りゅうか 水素 すいそ 産 さん 生 せい によりコロニーに黒 くろ 変 へん がみられる(4、白 しろ 矢印 やじるし )
サルモネラ属 ぞく は、腸 ちょう 内 ない 細菌 さいきん 科 か (ブドウ糖 ぶどうとう を嫌気 いやけ 的 てき に発酵 はっこう する、芽胞 がほう を持 も たない、通性 つうせい 嫌気 いやけ 性 せい のグラム陰性 いんせい 桿菌 かんきん )に属 ぞく する細菌 さいきん であり、大 おお きさは0.5 × 2 µmぐらいの棒状 ぼうじょう で周 しゅう 毛 げ 性 せい 鞭 むち 毛 げ を持 も ち運動 うんどう 性 せい がある。サルモネラ属 ぞく の細菌 さいきん は乳糖 にゅうとう を分解 ぶんかい せず、またほとんどの菌株 きんしゅ は硫化 りゅうか 水素 すいそ を産 さん 生 む し、リジン を脱 だつ 炭 すみ 酸 す し、クエン酸 くえんさん を炭素 たんそ 源 げん として利用 りよう できる。これらの生化学 せいかがく 的 てき 特性 とくせい は、同 おな じ腸 ちょう 内 ない 細菌 さいきん 科 か の腸管 ちょうかん 病原 びょうげん 性 せい 細菌 さいきん (大腸菌 だいちょうきん 、赤痢 せきり 菌 きん など)と鑑別 かんべつ する上 じょう で重要 じゅうよう である。また、サルモネラ菌 さるもねらきん はマラカイトグリーン 、胆汁 たんじゅう 酸 さん 、亜 あ セレン酸 さん に抵抗 ていこう 性 せい があるため、培地 ばいち にこれらの物質 ぶっしつ を加 くわ えたものを選択 せんたく 培地 ばいち として用 もち いることで、サルモネラを優先 ゆうせん 的 てき に検出 けんしゅつ することが可能 かのう である。熱 ねつ や酸 さん には弱 よわ いが乾燥 かんそう や低温 ていおん には強 つよ く、冷凍 れいとう しても不 ふ 活 かつ 化 か しない。この性質 せいしつ は冷凍 れいとう 食品 しょくひん からもサルモネラ食中毒 しょくちゅうどく が発生 はっせい するということに関連 かんれん している。
分類 ぶんるい と学名 がくめい 表記 ひょうき [ 編集 へんしゅう ]
2005年 ねん 現在 げんざい 、サルモネラ属 ぞく は生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 性状 せいじょう からS . enterica とS . bongori に分類 ぶんるい され、さらにS . enterica は6亜種 あしゅ に分類 ぶんるい される。また、血清 けっせい 学的 がくてき には、細胞 さいぼう 壁 かべ リポ多 た 糖 とう 体 たい であるO抗原 こうげん と、鞭 むち 毛 げ タンパク質 たんぱくしつ であるH抗原 こうげん の組 く み合 あ わせで2,500種類 しゅるい 以上 いじょう に分類 ぶんるい される。
サルモネラ属 ぞく の分類 ぶんるい は細菌 さいきん の中 なか でも最 もっと も混乱 こんらん の大 おお きいものの一 ひと つであり、分類 ぶんるい と学名 がくめい 表記 ひょうき を統一 とういつ するための裁定 さいてい が頻繁 ひんぱん に行 おこな われている。古典 こてん 的 てき なサルモネラ属 ぞく の分類 ぶんるい は、O抗原 こうげん とH抗原 こうげん の組 く み合 あ わせに基 もと づいたもので、1926年 ねん にWhiteが提唱 ていしょう し後 ご にKaffmannが拡充 かくじゅう した、Kaffmann-Whiteの抗原 こうげん 表 ひょう に従 したが って行 おこな われてきた。この旧 きゅう 分類 ぶんるい では、例 たと えばサルモネラ属 ぞく のうちO9:Hdという抗 こう 原型 げんけい の組 く み合 あ わせを持 も つものをS . typhi (旧 きゅう 和名 わみょう :腸 ちょう チフス菌 きん )という一 ひと つの生物 せいぶつ 学的 がくてき 種 しゅ として扱 あつか っていた。しかしこのKaffmannらの分類 ぶんるい は、抗 こう 原型 げんけい が異 こと なる細菌 さいきん は別 べつ の生物 せいぶつ 種 しゅ として命名 めいめい できるという考 かんが えに従 したが っていたため、その後 ご 、細菌 さいきん 学 がく 分野 ぶんや 全体 ぜんたい として生化学 せいかがく 的 てき 、遺伝子 いでんし 学 がく 的 てき 分類 ぶんるい が行 おこな われるようになると齟齬 そご を生 しょう じる結果 けっか になった。そこで1985年 ねん には生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 分類 ぶんるい と整合 せいごう させることを目的 もくてき にS . choleraesuis の1属 ぞく 1種 しゅ とすることが提案 ていあん され、2002年 ねん にはS . enterica の1属 ぞく 1種 しゅ とすることが正式 せいしき 菌 きん 名 めい として承認 しょうにん された。さらにその後 ご 、2005年 ねん にはS . enterica とS . bongori の1属 ぞく 2種 しゅ とし、enterica の下 した に6亜種 あしゅ を設 もう ける分類 ぶんるい 法 ほう が裁定 さいてい された。
この分類 ぶんるい 法 ほう によると、チフス菌 きん やパラチフス菌 きん 、食中毒 しょくちゅうどく 性 せい サルモネラなどの病原 びょうげん 性 せい サルモネラは、ほとんどS . enterica subsp. enterica に属 ぞく する。この亜種 あしゅ の中 なか で、さらにKaffmann-Whiteの分類 ぶんるい に準 じゅん じた抗原 こうげん 性 せい の違 ちが いに基 もと づく、血清 けっせい 型 がた (serovar) による分類 ぶんるい がなされており、例 たと えばチフス菌 きん の正式 せいしき な学名 がくめい は「Salmonella enterica subspecies enterica serovar Typhi 」となるが、subspecies enterica を省略 しょうりゃく して、S . enterica serovar Typhi と略記 りゃっき してもかまわないことにされている。なお正式 せいしき に認 みと められたものではないが、これをS . Typhi と略記 りゃっき することもしばしば行 おこな われており、本 ほん 項目 こうもく でも以下 いか この略記 りゃっき 法 ほう に従 したが って表記 ひょうき する。また研究 けんきゅう 者 しゃ によっては旧 きゅう 分類 ぶんるい 名 めい である“S . typhi ”や“S . choleraesuis ”を用 もち いる人 ひと も未 いま だに存在 そんざい している[誰 だれ ? ] 。
2005年 ねん 1月 がつ に裁定 さいてい された分類 ぶんるい ではサルモネラは以下 いか のように分類 ぶんるい されている[1] 。血清 けっせい 型 がた (serovar) については特 とく に代表 だいひょう 的 てき なものだけを記載 きさい した。
Salmonella enterica
subsp. enterica
serovar Choleraesuis ブタコレラ菌 きん
serovar Typhi チフス菌 きん
serovar Paratyphi A パラチフス菌 きん
serovar Paratyphi B
serovar Paratyphi C
serovar Typhimurium ネズミチフス菌 きん
serovar Enteritidis 腸 ちょう 炎 えん 菌 きん
supsp. salamae
supsp. arizonae
supsp. diarizonae
supsp. houtenae
supsp. indica
Salmonella bongori
これらとは別 べつ に、2005年 ねん にS . subterranea が記載 きさい されたが、2010年 ねん にサルモネラ属 ぞく よりもむしろEscherichia hermannii に近 ちか いことが報告 ほうこく され、2016年 ねん には非合法 ひごうほう ながら"Atlantibacter subterranea"という名称 めいしょう が提案 ていあん されている[2] 。
サルモネラの細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい [ 編集 へんしゅう ]
サルモネラは、感染 かんせん した宿主 しゅくしゅ の細胞 さいぼう 内 ない と細胞 さいぼう 外 がい の両方 りょうほう で増殖 ぞうしょく を行 おこな うことが可能 かのう な、細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい 体 たい (通性 つうせい 細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい 性 せい 細菌 さいきん 、細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい 菌 きん )の一種 いっしゅ である。細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい 菌 きん には、サルモネラ以外 いがい に結核 けっかく 菌 きん 、レジオネラ 、リステリア ・モノサイトゲネスなどが存在 そんざい し、これら細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい 菌 きん の多 おお くは、生体 せいたい 内 ない で異物 いぶつ の排除 はいじょ を担当 たんとう しているマクロファージ に貪食 どんしょく されることで細胞 さいぼう 内 ない に取 と り込 こ まれ、その後 ご 、その殺菌 さっきん 機構 きこう を逃 のが れてマクロファージ内 ない で増殖 ぞうしょく するものが大半 たいはん である。これに対 たい して、サルモネラは積極 せっきょく 的 てき に細胞 さいぼう に働 はたら きかけて、細胞 さいぼう のエンドサイトーシス を活性 かっせい 化 か させる機能 きのう を有 ゆう しているため、マクロファージ以外 いがい の、通常 つうじょう ならば貪食 どんしょく 活性 かっせい を持 も たない腸管 ちょうかん 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう などにも侵入 しんにゅう できる性質 せいしつ を持 も つ。
上皮 じょうひ 細胞 さいぼう への侵入 しんにゅう [ 編集 へんしゅう ]
サルモネラの腸管 ちょうかん 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう への侵入 しんにゅう メカニズム
サルモネラの上皮 じょうひ 細胞 さいぼう への細胞 さいぼう 内 ない 侵入 しんにゅう には、III型 がた 分泌 ぶんぴつ 装置 そうち (さんがたぶんぴつそうち)と呼 よ ばれる、細菌 さいきん の細胞 さいぼう 質 しつ タンパク質 たんぱくしつ を菌 きん 体外 たいがい に分泌 ぶんぴつ するための機構 きこう が関与 かんよ している[3] 。III型 がた 分泌 ぶんぴつ 装置 そうち は細菌 さいきん の鞭 むち 毛 げ に類似 るいじ の構造 こうぞう 体 たい であり、鞭 むち 毛 げ の毛 け に相当 そうとう するタンパク質 たんぱくしつ を宿主 しゅくしゅ の細胞 さいぼう に突 つ き刺 さ して、その細胞 さいぼう 内部 ないぶ に直接 ちょくせつ 、エフェクター分子 ぶんし と呼 よ ばれるタンパク質 たんぱくしつ を送 おく り込 こ む[4] 。
サルモネラの1つであるネズミチフス菌 きん (S . Typhimurium ) のIII型 がた 分泌 ぶんぴつ 装置 そうち の電子 でんし 顕微鏡 けんびきょう 写真 しゃしん 。
サルモネラは大腸 だいちょう 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう の表面 ひょうめん に付着 ふちゃく し、そこで上皮 じょうひ 細胞 さいぼう にIII型 がた 分泌 ぶんぴつ 装置 そうち を突 つ き刺 さ し、その内部 ないぶ にエフェクター分子 ぶんし を送 おく り込 こ む。このとき送 おく り込 こ まれるエフェクター分子 ぶんし (サルモネラ染色 せんしょく 体 たい 上 うえ のSPI-1領域 りょういき の遺伝子 いでんし にコードされた、SopE、SipAなどのタンパク質 たんぱくしつ )は、細胞 さいぼう 骨格 こっかく を構成 こうせい するアクチン を再 さい 構成 こうせい する作用 さよう を持 も っており[5] [6] 、この作用 さよう によってサルモネラが付着 ふちゃく した周辺 しゅうへん で細胞 さいぼう の形態 けいたい が変化 へんか (ラフリングと呼 よ ばれる構造 こうぞう 変化 へんか )して、付着 ふちゃく した菌 きん 体 たい 周辺 しゅうへん で偽足 ぎそく のような構造 こうぞう が発達 はったつ する。この偽足 ぎそく 様 さま 構造 こうぞう の発達 はったつ は上皮 じょうひ 細胞 さいぼう のエンドサイトーシスを促進 そくしん し、このエンドサイトーシスによってサルモネラは上皮 じょうひ 細胞 さいぼう 内 ない に取 と り込 こ まれる(引 ひ き金 がね 機構 きこう )[7] 。上皮 じょうひ 細胞 さいぼう に取 と り込 こ まれたサルモネラの一部 いちぶ はオートファジー によって分解 ぶんかい されるが、残 のこ りはそのままエンドソームの内部 ないぶ で増殖 ぞうしょく する。このような機構 きこう の細胞 さいぼう 内 ない 感染 かんせん を行 おこな うものには、サルモネラの他 ほか に赤痢 せきり 菌 きん や一部 いちぶ の病原 びょうげん 性 せい 大腸菌 だいちょうきん (腸管 ちょうかん 侵入 しんにゅう 性 せい 大腸菌 だいちょうきん 、EIEC)がある。
マクロファージでの増殖 ぞうしょく [ 編集 へんしゅう ]
マクロファージによるサルモネラの貪食 どんしょく 。(上段 じょうだん )非 ひ チフス性 せい サルモネラの場合 ばあい :マクロファージにより殺菌 さっきん される。(下段 げだん )チフス菌 きん の場合 ばあい :殺菌 さっきん を回避 かいひ してマクロファージ内 ない で増殖 ぞうしょく する。
サルモネラ属 ぞく の細菌 さいきん のうち、チフス菌 きん とパラチフス菌 きん はマクロファージに感染 かんせん してその内部 ないぶ で増殖 ぞうしょく する性質 せいしつ を持 も ち、これがチフス性 せい 疾患 しっかん の発症 はっしょう に関与 かんよ している。サルモネラは、上記 じょうき した機構 きこう によって上皮 じょうひ 細胞 さいぼう に侵入 しんにゅう する以外 いがい にも、異物 いぶつ として認識 にんしき されることでマクロファージによって貪食 どんしょく される。
マクロファージは食 しょく 菌 きん に特 とく 化 か した細胞 さいぼう で強 つよ い殺菌 さっきん 機構 きこう を有 ゆう しており、貪食 どんしょく した異物 いぶつ をファゴソーム(食 しょく 胞)という小 しょう 胞に取 と り込 こ み、これと細胞 さいぼう 内 ない のリソソーム が融合 ゆうごう してファゴリソソームを形成 けいせい することで、リソソーム内部 ないぶ のさまざまな分解 ぶんかい 酵素 こうそ 群 ぐん や活性 かっせい 酸素 さんそ などの働 はたら きで分解 ぶんかい する。非 ひ チフス性 せい サルモネラを含 ふく めて、多 おお くの細菌 さいきん はこの機構 きこう によって殺菌 さっきん され分解 ぶんかい される。
これに対 たい してチフス菌 きん は、ファゴソームの内部 ないぶ からその小 しょう 胞膜を介 かい してIII型 がた 分泌 ぶんぴつ 装置 そうち を細胞 さいぼう 質 しつ 側 がわ に突 つ き刺 さ し、SPI-2と呼 よ ばれる遺伝子 いでんし 領域 りょういき にコードされた、チフス菌 きん 特異 とくい 的 てき なエフェクター分子 ぶんし 群 ぐん を宿主 しゅくしゅ 細胞 さいぼう 質 しつ に注入 ちゅうにゅう する。このエフェクター分子 ぶんし 群 ぐん は、ファゴソームとリソソームの融合 ゆうごう を阻害 そがい する作用 さよう を持 も ち、これによってファゴリソソームの形成 けいせい が抑制 よくせい される結果 けっか 、チフス菌 きん は食 しょく 菌 きん を回避 かいひ することが可能 かのう になる。リソソームとの融合 ゆうごう が阻害 そがい されたファゴソームは、やがてSCV (salmonella-containing vacuole) と呼 よ ばれる特殊 とくしゅ な形態 けいたい の小 しょう 胞になり、チフス菌 きん はこの内部 ないぶ で増殖 ぞうしょく を行 おこな う。この感染 かんせん マクロファージがリンパ管 りんぱかん から血液 けつえき に移行 いこう することによって、チフス菌 きん もまた血液 けつえき に入 はい り込 こ み、菌 きん 血 ち 症 しょう の発生 はっせい につながる。サルモネラと同 おな じような機構 きこう でマクロファージによる殺菌 さっきん を逃 のが れる細菌 さいきん にはレジオネラやブルセラ がある。また結核 けっかく 菌 きん もファゴソームとリソソームの融合 ゆうごう を阻害 そがい する性質 せいしつ を持 も つ点 てん で、サルモネラに類似 るいじ の殺菌 さっきん 回避 かいひ 機構 きこう を持 も つと言 い える。
サルモネラ属 ぞく の細菌 さいきん は自然 しぜん 界 かい において、さまざまな動物 どうぶつ の消化 しょうか 管内 かんない に一種 いっしゅ の常 つね 在 ざい 菌 きん として存在 そんざい している。しかしヒトにおいては、健康 けんこう な人 ひと の消化 しょうか 管 かん における菌 きん 数 すう は極 きわ めて少 すく なく、その糞便 ふんべん からは分離 ぶんり されることはほとんどない。
一般 いっぱん に、サルモネラ症 しょう は、動物 どうぶつ に由来 ゆらい (主 おも に卵 たまご 、肉 にく 、家禽 かきん 、生乳 せいにゅう )し、細菌 さいきん の含 ふく まれた食 た べ物 もの を経口 けいこう 摂取 せっしゅ することで感染 かんせん する[8] 。一部 いちぶ のサルモネラはヒトに対 たい する病原 びょうげん 性 せい を示 しめ し、腸 ちょう チフスあるいはパラチフスと呼 よ ばれる重 じゅう 篤 あつし な感染 かんせん 症 しょう を起 お こすものと、胃腸 いちょう 炎 えん (食中毒 しょくちゅうどく )を起 お こすものの二 ふた つに大別 たいべつ される。前者 ぜんしゃ はそれぞれチフス菌 きん (S . Typhi )、パラチフス菌 きん (S . Paratyphi A ) による疾患 しっかん であり、これらをチフス性 せい サルモネラ、後者 こうしゃ の食中毒 しょくちゅうどく 性 せい サルモネラを非 ひ チフス性 せい サルモネラと呼 よ んで区別 くべつ することがある。
チフス性 せい サルモネラはヒトのみに感染 かんせん する細菌 さいきん で、患者 かんじゃ の糞便 ふんべん から別 べつ のヒトに感染 かんせん するほか、糞便 ふんべん によって汚染 おせん された土壌 どじょう や水 みず の中 なか に残存 ざんそん しているもの(これらの自然 しぜん 環境 かんきょう 中 ちゅう ではほとんど増殖 ぞうしょく しない)が感染 かんせん 源 げん になる。これに対 たい して食中毒 しょくちゅうどく 性 せい サルモネラ菌 さるもねらきん はペット や、家畜 かちく の腸管 ちょうかん に常 つね 在 ざい 菌 きん として存在 そんざい する人 ひと 獣 じゅう 共通 きょうつう 感染 かんせん 症 しょう であり、そこから汚染 おせん された食品 しょくひん などが食中毒 しょくちゅうどく の原因 げんいん となる。食品 しょくひん 衛生 えいせい の分野 ぶんや では、この食中毒 しょくちゅうどく 性 せい サルモネラを問題 もんだい にして扱 あつか うことが多 おお く、以前 いぜん はサルモネラ菌 さるもねらきん 、サルモネラ菌 さるもねらきん 属 ぞく という名称 めいしょう で呼 よ んでいたが、1998年 ねん にはサルモネラ属 ぞく 菌 きん という名前 なまえ に変更 へんこう され、食品 しょくひん 衛生 えいせい 上 じょう はこれが正式 せいしき な名称 めいしょう として扱 あつか われている。日本 にっぽん の家畜 かちく 伝染 でんせん 病 びょう 予防 よぼう 法 ほう ではS . Gallinarum pullolum 、S . Gallinarum Gallinarum による家禽 かきん サルモネラ感染 かんせん 症 しょう は法定 ほうてい 伝染 でんせん 病 びょう に、S . Abortuequi による馬 うま パラチフス 、S . Enteritidis 、S . Typhimurium 、S . Choleraesuis 、S . Dublin によるサルモネラ症 しょう は届出 とどけで 伝染 でんせん 病 びょう に指定 してい されている。
サルモネラによる胃腸 いちょう 炎 えん (食中毒 しょくちゅうどく )の発症 はっしょう メカニズム。(1) サルモネラが消化 しょうか 管 かん に到達 とうたつ 。(2) III型 がた 分泌 ぶんぴつ 装置 そうち によって腸管 ちょうかん 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう に細胞 さいぼう 内 ない 感染 かんせん 。(3) 感染 かんせん 細胞 さいぼう の機能 きのう 不全 ふぜん により腸管 ちょうかん 内 ない に液体 えきたい が貯留 ちょりゅう (下痢 げり の発症 はっしょう )。(4) 好 こう 中 ちゅう 球 だま が浸潤 しんじゅん して炎症 えんしょう を増悪 ぞうあく (腸 ちょう 炎 えん 症状 しょうじょう )
サルモネラ食中毒 しょくちゅうどく は、本 ほん 菌 きん が腸管 ちょうかん 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう に感染 かんせん した結果 けっか 生 しょう じる、腸管 ちょうかん 内 ない への液体 えきたい 貯留 ちょりゅう と好 こう 中 ちゅう 球 だま 浸潤 しんじゅん による炎症 えんしょう によって起 お きると考 かんが えられている。典型 てんけい 的 てき な感染 かんせん 型 がた 食中毒 しょくちゅうどく であり、その主 おも な症状 しょうじょう は、強 つよ い腹痛 はらいた 、嘔吐 おうと 、激 はげ しい下痢 げり などの消化 しょうか 器 き 症状 しょうじょう 、発熱 はつねつ などである。下痢 げり 便 びん は緑色 みどりいろ の粘液 ねんえき が混 ま じった水 みず 様 さま 便 びん であり、ときに海苔 のり の佃煮 つくだに のような粘 ねば 血便 けつべん となることがある。また、他 た の細菌 さいきん 性 せい 食中毒 しょくちゅうどく に比 くら べて高熱 こうねつ が出 で ることが多 おお いのが特徴 とくちょう である。通常 つうじょう は数日 すうじつ 〜1週間 しゅうかん 程度 ていど で回復 かいふく するが、抵抗 ていこう 力 りょく のない者 もの は菌 きん 血 ち 症 しょう を起 お こし重症 じゅうしょう 化 か することがある。まれに内 うち 毒素 どくそ による敗血症 はいけつしょう を合併 がっぺい し、死亡 しぼう することがある。潜伏期 せんぷくき 間 あいだ は平均 へいきん 12時 じ 間 あいだ ほどといわれているが、S . Enteritidis の場合 ばあい 3-4日 にち となることもある。一般 いっぱん 的 てき なサルモネラ属 ぞく 菌 きん では、発症 はっしょう するのに10万 まん 個 こ 以上 いじょう の菌 きん 数 すう が必要 ひつよう といわれているが、S . Enteritidis は100個 こ 以下 いか の菌 きん 数 すう でも発症 はっしょう することがあり、食品 しょくひん を介 かい さない人 ひと から人 ひと への感染 かんせん も報告 ほうこく されている[9] 。
代表 だいひょう 的 てき な原因 げんいん 菌 きん には、S . Enteritidis 、S . Typhimurium 、S . Choleraesuis 、S . Dublin が挙 あ げられる。従前 じゅうぜん のサルモネラ属 ぞく 菌 きん による食中毒 しょくちゅうどく は、ネズミ が媒介 ばいかい するS . Typhimurium などによるものが多 おお く、日本 にっぽん でも戦後 せんご 暫 しばら くまではネズミの糞尿 ふんにょう によって汚染 おせん された食品 しょくひん を原因 げんいん とする食中毒 しょくちゅうどく 事件 じけん が頻発 ひんぱつ していた。衛生 えいせい 状態 じょうたい の向上 こうじょう により過去 かこ のものと思 おも われがちだが、最近 さいきん は感染 かんせん 力 りょく が強 つよ いS . Enteritidis の鶏肉 とりにく や鶏卵 けいらん を介 かい した食中毒 しょくちゅうどく が増加 ぞうか し問題 もんだい になっている。
日本 にっぽん における食中毒 しょくちゅうどく 発生 はっせい 件数 けんすう の1-3割 わり がサルモネラ属 ぞく 菌 きん が原因 げんいん とされている[注釈 ちゅうしゃく 1] 。特 とく に、鶏卵 けいらん に由来 ゆらい する菓子 かし による大 だい 規模 きぼ 食中毒 しょくちゅうどく が目立 めだ つ。鶏卵 けいらん のサルモネラ汚染 おせん は、かつてはニワトリ の消化 しょうか 管内 かんない に寄生 きせい したサルモネラが総 そう 排泄 はいせつ 腔 で卵殻 らんかく の外側 そとがわ を汚染 おせん するためと考 かんが えられた。そのため、汚染 おせん 防止 ぼうし には鶏卵 けいらん の洗浄 せんじょう が有効 ゆうこう とされた。しかし、今日 きょう ではこうした卵殻 らんかく の外側 そとがわ からの汚染 おせん のみではなく、S . Enteritidis などがニワトリの卵巣 らんそう や卵管 らんかん に寄生 きせい し、ここから鶏卵 けいらん の卵 たまご 細胞 さいぼう そのもの、つまり卵黄 らんおう の部分 ぶぶん に細胞 さいぼう 内 ない 寄生 きせい したり、その外側 そとがわ の卵白 らんぱく などが保菌 ほきん することによって鶏卵 けいらん を汚染 おせん していることも知 し られるようになった。しかもこうしてサルモネラに感染 かんせん した鶏卵 けいらん からはしばしば発生 はっせい を全 まっと うして健康 けんこう な雛 ひな が孵化 ふか することが知 し られており、保菌 ほきん 鶏 にわとり が再 さい 生産 せいさん されることになる。こうした親子 おやこ 間 あいだ の垂直 すいちょく 感染 かんせん を介 かい 卵 たまご 感染 かんせん と呼 よ び、衛生 えいせい 状態 じょうたい に十分 じゅうぶん 配慮 はいりょ した鶏舎 けいしゃ でも汚染 おせん 鶏卵 けいらん や汚染 おせん 鶏肉 とりにく が生産 せいさん される原因 げんいん となっている。
また、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう の「食品 しょくひん 中 ちゅう の食中毒 しょくちゅうどく 菌 きん 汚染 おせん 実態 じったい 調査 ちょうさ 」によると、鶏肉 とりにく におけるサルモネラ汚染 おせん 率 りつ は50%前後 ぜんこう と、下記 かき のように高 たか いものとなっている。
鶏 にわとり ミンチ肉 にく のサルモネラ汚染 おせん 率 りつ
2013
2014
2015
2016
2017
2018
検体 けんたい 数 すう
陽性 ようせい 数 すう
%
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検体 けんたい 数 すう
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31
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–
–
–
28
14
50
43
21
49
ペット(イヌやネコ、家畜 かちく なども保菌 ほきん している)から感染 かんせん する事例 じれい も報告 ほうこく されている。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく では1960-1970年 ねん にかけてミシシッピアカミミガメ に由来 ゆらい する感染 かんせん が報告 ほうこく され、死亡 しぼう 例 れい の報告 ほうこく がある[10] 。もっともこれは不衛生 ふえいせい な環境 かんきょう で飼育 しいく されることも問題 もんだい とされており、むやみに動物 どうぶつ に触 ふ れない、動物 どうぶつ に触 ふ れた後 のち には石鹸 せっけん で手 て を洗 あら う、台所 だいどころ などで飼育 しいく で生 しょう じた汚水 おすい を処理 しょり しないなどの衛生 えいせい 管理 かんり により容易 ようい に予防 よぼう する事 こと は可能 かのう 。
治療 ちりょう は対症療法 たいしょうりょうほう とニューキノロン 系 けい 抗菌 こうきん 剤 ざい による除菌 じょきん になる。しかし、欧米 おうべい では耐 たい 性 せい 菌 きん を誘発 ゆうはつ する、腸 ちょう 内 ない 細菌 さいきん 叢 くさむら を乱 みだ し治癒 ちゆ を遅 おく らせるとして、高齢 こうれい 者 しゃ や小児 しょうに を除 のぞ き抗菌 こうきん 剤 ざい は投与 とうよ すべきでないという考 かんが えが主流 しゅりゅう になっている。止 とめ 瀉剤 しゃざい は排 はい 菌 きん を阻害 そがい するので用 もち いられない。
腸 ちょう チフス、パラチフス[ 編集 へんしゅう ]
腸 ちょう チフスの発症 はっしょう メカニズム。(1) チフス菌 きん が消化 しょうか 管 かん に到達 とうたつ 。(2) 上皮 じょうひ 細胞 さいぼう およびパイエル板 ばん に近接 きんせつ するM細胞 さいぼう に感染 かんせん 。(3) M細胞 さいぼう を介 かい してマクロファージに感染 かんせん 。(4) 腸 ちょう 間 あいだ 膜 まく リンパ節 ぶし で増殖 ぞうしょく 、リンパ管 りんぱかん →血液 けつえき →全身 ぜんしん に感染 かんせん
腸 ちょう チフスの症状 しょうじょう の推移 すいい 。グラフは体温 たいおん の変化 へんか
腸 ちょう チフスはチフス菌 きん の経口 けいこう 感染 かんせん により発症 はっしょう する。消化 しょうか 管 かん に到達 とうたつ したチフス菌 きん は、腸管 ちょうかん 上皮 じょうひ にあるパイエル板 ばん に近接 きんせつ するM細胞 さいぼう (絨毛 じゅうもう が発達 はったつ せず、リンパ球 だま やマクロファージに異物 いぶつ の提示 ていじ や受 う け渡 わた しを行 おこな う細胞 さいぼう )に取 と り込 こ まれ[11] 、これを介 かい してマクロファージによって貪食 どんしょく された後 のち 、殺菌 さっきん を回避 かいひ して、その細胞 さいぼう 内 ない で増殖 ぞうしょく する。このマクロファージが腸管 ちょうかん 膜 まく リンパ節 ぶし に感染 かんせん を広 ひろ げることで、チフス菌 きん はリンパ節 ぶし で増殖 ぞうしょく し、血液 けつえき に入 はい り菌 きん 血 ち 症 しょう を起 お こす。臨床 りんしょう 所見 しょけん では、2週間 しゅうかん ほどの潜伏期 せんぷくき 間 あいだ の後 のち 、段階 だんかい 的 てき に体温 たいおん が上昇 じょうしょう し40℃ほどの高熱 こうねつ が続 つづ き、バラ疹と呼 よ ばれる淡紅 あわべに 色 しょく の発疹 はっしん や脾腫などが現 あらわ れる。続 つづ いて、胆汁 たんじゅう をとおし腸 ちょう 内 ない に大量 たいりょう に排 はい 菌 きん され、重 じゅう 症例 しょうれい では腸 ちょう 壁 かべ が壊死 えし を起 お こし腸管 ちょうかん 出血 しゅっけつ が起 お こる。その後 ご 、徐々 じょじょ に解熱 げねつ し回復 かいふく に至 いた る。
パラチフス も腸 ちょう チフス と同様 どうよう の症状 しょうじょう を呈 てい するが、腸 ちょう チフスほど重 じゅう 篤 あつし にはならない。
治療 ちりょう はニューキノロン系 けい 抗菌 こうきん 剤 ざい の投与 とうよ が主 おも になるが、ニューキノロン剤 ざい に低 てい 感受性 かんじゅせい の菌 きん があり、その場合 ばあい は第 だい 三 さん 世代 せだい セフェム系 けい 抗生 こうせい 物質 ぶっしつ が使 つか われる。
感染 かんせん 源 げん は人 ひと の糞便 ふんべん であるため、衛生 えいせい 状態 じょうたい が良 よ い地域 ちいき での発生 はっせい は少 すく ない。アジア 、アフリカ 、中南米 ちゅうなんべい などで流行 りゅうこう を繰 く り返 かえ しているが、日本 にっぽん では年間 ねんかん 100例 れい ほどが報告 ほうこく され、そのほとんどが海外 かいがい で感染 かんせん したものである。
感染 かんせん 症 しょう の予防 よぼう 及 およ び感染 かんせん 症 しょう の患者 かんじゃ に対 たい する医療 いりょう に関 かん する法律 ほうりつ の施行 しこう 時 じ に二 に 類 るい 感染 かんせん 症 しょう に指定 してい されていたが、2006年 ねん (平成 へいせい 18年 ねん )12月8日 にち 公布 こうふ の「感染 かんせん 症 しょう の予防 よぼう 及 およ び感染 かんせん 症 しょう の患者 かんじゃ に対 たい する医療 いりょう に関 かん する法律 ほうりつ 等 とう の一部 いちぶ を改正 かいせい する法律 ほうりつ 」により三 さん 類 るい 感染 かんせん 症 しょう に変更 へんこう となった[12] 。
健康 けんこう 保菌 ほきん 者 しゃ [ 編集 へんしゅう ]
サルモネラでは、感染 かんせん しても発症 はっしょう せず排 はい 菌 きん だけ続 つづ く場合 ばあい がある。また、発症 はっしょう し症状 しょうじょう が治 おさ まってから長期 ちょうき にわたり排 はい 菌 きん が続 つづ く場合 ばあい がある。これをサルモネラ(腸 ちょう チフス、パラチフス)の不 ふ 顕 あらわ 感染 かんせん 者 しゃ (健康 けんこう 保菌 ほきん 者 しゃ )という。食中毒 しょくちゅうどく 性 せい サルモネラ菌 さるもねらきん の不 ふ 顕 あらわ 感染 かんせん 者 しゃ は通常 つうじょう 治療 ちりょう の対象 たいしょう にならないが、食品 しょくひん 従事 じゅうじ 者 しゃ は、食中毒 しょくちゅうどく 予防 よぼう の観点 かんてん から、排 はい 菌 きん が止 と まるまで抗菌 こうきん 剤 ざい の服用 ふくよう を指導 しどう される。
アメリカでは20世紀 せいき 初頭 しょとう にチフス菌 きん の不 ふ 顕 あらわ 感染 かんせん 者 しゃ であるメアリー・マローン が、食品 しょくひん 関係 かんけい の職場 しょくば を転々 てんてん とし、チフス菌 きん をばらまいて多数 たすう の感染 かんせん 者 しゃ を出 だ し大 おお きな問題 もんだい となった。
菌 きん 血 ち 症 しょう と多 た 臓器 ぞうき 感染 かんせん [ 編集 へんしゅう ]
乳幼児 にゅうようじ や高齢 こうれい 者 しゃ など免疫 めんえき 機能 きのう の不十分 ふじゅうぶん な宿主 しゅくしゅ の場合 ばあい 、損傷 そんしょう した腸管 ちょうかん 粘膜 ねんまく からサルモネラ菌 さるもねらきん が血 ち 流 りゅう 中 ちゅう に侵入 しんにゅう することがある。乳幼児 にゅうようじ で問題 もんだい となるのは髄 ずい 膜 まく 炎 えん であり、高齢 こうれい 者 しゃ では大動脈 だいどうみゃく に形成 けいせい された粥 かゆ 腫 しゅ への菌 きん の沈着 ちんちゃく がある。後者 こうしゃ は大動脈 だいどうみゃく 瘤 こぶ へと発展 はってん する恐 おそ れがある。その他 た 、各種 かくしゅ 臓器 ぞうき への感染 かんせん があるが、いずれも、血液 けつえき 培養 ばいよう で血 ち 流 りゅう 感染 かんせん が立証 りっしょう されない限 かぎ りことさらに心配 しんぱい する必要 ひつよう はない。
ヒト、動物 どうぶつ (特 とく に肉 にく 用 よう 鶏 にわとり (ブロイラー) 、七面鳥 しちめんちょう )などの動物 どうぶつ 由来 ゆらい 食肉 しょくにく 製品 せいひん から分離 ぶんり されたサルモネラにおいて、一般 いっぱん 的 てき な抗菌 こうきん 剤 ざい への多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい が頻繁 ひんぱん に検出 けんしゅつ されている。2015年 ねん 、欧州 おうしゅう 食品 しょくひん 安全 あんぜん 機関 きかん (EFSA)の報告 ほうこく によると、サルモネラ分離 ぶんり 株 かぶ の多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい 率 りつ は、ヒト由来 ゆらい :31.8%、ブロイラー由来 ゆらい :56.0%、七面鳥 しちめんちょう 由来 ゆらい :73.0%、ブタ由来 ゆらい :37.9%という結果 けっか であった[13] 。
2018-2019年 ねん には、重度 じゅうど の感染 かんせん 症 しょう の治療 ちりょう に使用 しよう される主要 しゅよう な抗生 こうせい 物質 ぶっしつ の1つであるシプロフロキサシン に対 たい する耐 たい 性 せい も高 たか まっている。2018年 ねん から2019年 ねん にかけて、シプロフロキサシンに対 たい する感受性 かんじゅせい が低下 ていか したサルモネラ菌 さるもねらきん は、ヒトで9-11%、小売 こうり 鶏肉 とりにく で18-31%、鶏肉 とりにく 製品 せいひん サンプルで20-30%、鶏 にわとり 盲腸 もうちょう 内容 ないよう 物 ぶつ サンプルで26-32%増加 ぞうか した[14] 。
取扱 とりあつか いに対 たい する制限 せいげん と犯罪 はんざい 事例 じれい [ 編集 へんしゅう ]
サルモネラ属 ぞく 菌 きん は、生物 せいぶつ テロ や犯罪 はんざい に使用 しよう される危険 きけん 性 せい が指摘 してき されており、実際 じっさい にいくつかの犯罪 はんざい に利用 りよう された実例 じつれい が過去 かこ に存在 そんざい する。このため、その取 と り扱 あつか いには各国 かっこく で制限 せいげん が設 もう けられている。アメリカでは、アメリカ疾病 しっぺい 対策 たいさく センター (CDC) の定 さだ める病原 びょうげん 体 たい カテゴリのうち、カテゴリB(二 に 番目 ばんめ に危険 きけん 性 せい が高 たか いカテゴリ)の「食 しょく の安全 あんぜん を脅 おびや かすもの」(Food safety threats) として、サルモネラが挙 あ げられている[1] 。日本 にっぽん では、感染 かんせん 症 しょう 法 ほう が2007年 ねん に改正 かいせい された際 さい に、チフス菌 きん (S. Typhi ) およびパラチフスA菌 きん (S. Paratyphi A ) が、四 よん 種 しゅ 病原 びょうげん 体 たい に指定 してい されており、保管 ほかん ・運搬 うんぱん ・滅菌 めっきん 等 とう の取 と り扱 あつか い基準 きじゅん を満 み たした施設 しせつ で取 と り扱 あつか うことが義務 ぎむ づけられている[15] 。
日本 にっぽん ではチフス菌 きん や赤痢 せきり 菌 きん を使 つか ったバイオ犯罪 はんざい が戦前 せんぜん 2回 かい 、戦後 せんご 1回 かい 発生 はっせい している。
チフス菓子 かし 殺人 さつじん 事件 じけん :1936年 ねん (昭和 しょうわ 11年 ねん )から1937年 ねん (昭和 しょうわ 12年 ねん )にかけて発生 はっせい 。埼玉 さいたま 県 けん の医師 いし が妻 つま に保険 ほけん 金 きん をかけ、チフス菌 きん で汚染 おせん した菓子 かし で殺害 さつがい しようとして失敗 しっぱい 。さらに妻 つま を診察 しんさつ した医師 いし に事件 じけん が露見 ろけん したと思 おも い込 こ み、その医師 いし 家族 かぞく らにもチフス菌 きん で汚染 おせん した菓子 かし や食物 しょくもつ を食 た べさせた[16] 。18人 にん が感染 かんせん 、うち4人 にん 死亡 しぼう [17] 。実行 じっこう 犯 はん の医師 いし は1938年 ねん (昭和 しょうわ 13年 ねん )に浦和 うらわ 地方裁判所 ちほうさいばんしょ で死刑 しけい 判決 はんけつ を受 う けた[18] 。
チフス饅頭 まんじゅう 事件 じけん :離婚 りこん 相手 あいて とその家族 かぞく への復讐 ふくしゅう のため、チフス菌 きん ・パラチフス菌 きん に汚染 おせん した饅頭 まんじゅう を送 おく りつける。12人 にん が感染 かんせん 、うち1人 にん 死亡 しぼう 。
千葉大学 ちばだいがく 腸 ちょう チフス事件 じけん :千葉大学 ちばだいがく 医学部 いがくぶ 附属 ふぞく 病院 びょういん の医局 いきょく 員 いん が、担当 たんとう の患者 かんじゃ にチフス菌 きん や赤痢 せきり 菌 きん を注入 ちゅうにゅう したり、同僚 どうりょう や親戚 しんせき に細菌 さいきん 感染 かんせん した食物 しょくもつ を食 た べさせた。64名 めい が感染 かんせん 、死亡 しぼう 者 しゃ なし(冤罪 えんざい の可能 かのう 性 せい あり)[17] 。
汚染 おせん された輸入 ゆにゅう 品 ひん [ 編集 へんしゅう ]
1972年 ねん - アルゼンチンおよびブラジルから輸入 ゆにゅう された馬肉 ばにく からパラチフスB菌 きん やサルモネラ菌 さるもねらきん (出典 しゅってん ママ)が検出 けんしゅつ された[19] 。
S. Typhimurium (ネズミチフス菌 きん )の突然変異 とつぜんへんい 株 かぶ であるTA株 かぶ (TA98, TA100, TA1535, TA1538など)は、細菌 さいきん を用 もち いた変異 へんい 原 ばら 性 せい 試験 しけん (エームス試験 しけん )に用 もち いられる。
サルモネラ菌 さるもねらきん による食中毒 しょくちゅうどく 発生 はっせい の原因 げんいん は食品 しょくひん の加熱 かねつ 不足 ふそく
S . typhi に対 たい しては、ワクチンが有効 ゆうこう である。
経口 けいこう 弱毒 じゃくどく 生 せい ワクチン (Ty21a): 隔日 かくじつ 投与 とうよ で、3回 かい (欧州 おうしゅう 式 しき )または4回 かい (米国 べいこく 式 しき )の接種 せっしゅ 。前者 ぜんしゃ は3年 ねん 、後者 こうしゃ は5年間 ねんかん 、抗体 こうたい が維持 いじ される。相互 そうご 作用 さよう のある経口 けいこう ワクチンは無 な いため、抗生 こうせい 剤 ざい 投与 とうよ 以外 いがい はとくに投薬 とうやく の注意 ちゅうい は無 な い。
不 ふ 活 かつ 化 か ワクチン (TyCPS): ポリサッカライドの筋 すじ 注 ちゅう 。1回 かい で、15日 にち 後 ご より2〜3年 ねん の有効 ゆうこう 年数 ねんすう であるが、接種 せっしゅ 2年 ねん 後 ご は50-70%くらいまで下降 かこう するため、3年間 ねんかん は持 も たないと考 かんが えた方 ほう が良 よ い。
いずれも、日本 にっぽん 国内 こくない では、未 み 承認 しょうにん なので、個人 こじん 輸入 ゆにゅう をしている医療 いりょう 機関 きかん でのみ接種 せっしゅ できる。
南 みなみ アジア地域 ちいき をはじめ、東南 とうなん アジアでは、多 た 剤 ざい 耐 たい 性 せい S . typhi が報告 ほうこく されているので、ワクチンによる予防 よぼう は重要 じゅうよう である。
制 せい 酸 さん 剤 ざい (胃酸 いさん をおさえるクスリ)服用 ふくよう 者 しゃ 、胃 い の摘出 てきしゅつ 術 じゅつ を受 う けた者 もの は腸管 ちょうかん 感染 かんせん 症 しょう のリスクが高 たか まるので、腸 ちょう チフスワクチンやコレラ・渡航 とこう 者 しゃ 下痢 げり ワクチンの接種 せっしゅ がのぞましい。
食品 しょくひん 衛生 えいせい 的 てき 観点 かんてん からみたサルモネラ菌 さるもねらきん の生存 せいぞん ・増殖 ぞうしょく 特性 とくせい [20]
耐 たい 熱性 ねっせい :全 ぜん 卵 たまご 、卵黄 らんおう 中 ちゅう で60℃、3.5分 ふん で不 ふ 活 かつ 化 か 。卵白 らんぱく 中 ちゅう で55℃、3.5分 ふん で不 ふ 活 かつ 化 か 。砂糖 さとう や食塩 しょくえん を添加 てんか すると耐 たい 熱性 ねっせい が増加 ぞうか 。食品 しょくひん 中 ちゅう では、68℃3.5分 ふん で不 ふ 活 かつ 化 か 。
増殖 ぞうしょく 温度 おんど :10℃以下 いか 、46℃以上 いじょう で増殖 ぞうしょく 遅延 ちえん 。5℃以下 いか 及 およ び50℃以上 いじょう では増殖 ぞうしょく しない。
増殖 ぞうしょく pH:pH 10以上 いじょう または4.75以下 いか では増殖 ぞうしょく しない。pH 4.0 マヨネーズ中 ちゅう で生存 せいぞん 、pH 4.6 で増殖 ぞうしょく する。pH 3.0-3.5(23℃)で不 ふ 活 かつ 化 か 。
増殖 ぞうしょく 水分 すいぶん 活性 かっせい :aw 0.95 以下 いか では増殖 ぞうしょく しない。
消毒 しょうどく 剤 ざい 耐 たい 性 せい :食品 しょくひん 製造 せいぞう 所 しょ で使用 しよう される通常 つうじょう の消毒 しょうどく 剤 ざい は有効 ゆうこう 。
凍結 とうけつ :食品 しょくひん 中 ちゅう のサルモネラ菌 さるもねらきん は凍結 とうけつ では不 ふ 活 かつ 化 か しない。
乾燥 かんそう :食品 しょくひん 中 ちゅう のサルモネラ菌 さるもねらきん は乾燥 かんそう に対 たい して生存 せいぞん 、しかし増殖 ぞうしょく はしない。但 ただ し、乾燥 かんそう するまでに増殖 ぞうしょく することがある。
卵 たまご 食品 しょくひん を水 みず で希釈 きしゃく :非常 ひじょう に薄 うす い希釈 きしゃく 液 えき 中 ちゅう でも増殖 ぞうしょく 。
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^ 平成 へいせい 9年 ねん 時点 じてん では日本 にっぽん の全 ぜん 食中毒 しょくちゅうどく 患者 かんじゃ のうち約 やく 27%がサルモネラ属 ぞく が原因 げんいん であったが、平成 へいせい 22年 ねん から平成 へいせい 20年 ねん ではサルモネラが約 やく 10%とやや減少 げんしょう している。詳 くわ しくは厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう の食中毒 しょくちゅうどく 統計 とうけい 資料 しりょう を参考 さんこう のこと。
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一類 いちるい 感染 かんせん 症 しょう 二 に 類 るい 感染 かんせん 症 しょう 三 さん 類 るい 感染 かんせん 症 しょう 四 よん 類 るい 感染 かんせん 症 しょう 五 ご 類 るい 感染 かんせん 症 しょう 新型 しんがた インフルエンザ等 とう 感染 かんせん 症 しょう
家畜 かちく 伝染 でんせん 病 びょう
言葉 ことば 組織 そしき ・施設 しせつ 等 とう 協定 きょうてい ・法律 ほうりつ 等 とう
複数 ふくすう 種 しゅ ウシ ヒツジ 、ヤギ ウマ ブタ トリ ウサギ ハチ 魚類 ぎょるい 軟体動物 なんたいどうぶつ
Bonamia ostreae感染 かんせん 症 しょう - Bonamia exitiosus感染 かんせん 症 しょう - Marteilia refringens感染 かんせん 症 しょう - Mikrocytos roughleyi感染 かんせん 症 しょう - Perkinsus marinus感染 かんせん 症 しょう - Perkinsus olseni感染 かんせん 症 しょう - Xenohaliotis californiensis感染 かんせん 症 しょう
甲殻 こうかく 類 るい
タウラ症候群 しょうこうぐん - 白 しろ 点 てん 病 びょう - イエローヘッド病 びょう - バキュロウイルス・ペナエイによる感染 かんせん 症 しょう - モノドン型 がた バキュロウイルスによる感染 かんせん 症 しょう - 伝染 でんせん 性 せい 皮下 ひか 造血 ぞうけつ 器 き 壊死 えし 症 しょう - ザリガニ病 びょう
その他 た