霊長れいちょう

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サルから転送てんそう
霊長れいちょう
バーバリーマカク
バーバリーマカク Macaca sylvanus
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか[1]
ワシントン条約じょうやく附属ふぞくしょII
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 哺乳ほにゅうつな Mammalia
上目うわめ : おもかじ上目うわめ Euarchontoglires
: 霊長れいちょう Primates
学名がくめい
Primates Linnaeus, 1758[2]
和名わみょう
霊長れいちょう[3][4][5]

霊長れいちょう(れいちょうもく、Primates)は、哺乳ほにゅうつな分類ぶんるいされる別名べつめいサル[6]霊長れいちょうるい[7]

生物せいぶつがくまとには、ヒト霊長れいちょう一員いちいんであり、サルるい一種いっしゅにほかならないが、一般いっぱんてきには、霊長れいちょうからヒトをのぞいた総称そうしょう、あるいは英語えいごの「モンキー」にあたるたねを「サル」とする[8]

分布ぶんぷ[編集へんしゅう]

以下いか記述きじゅつはヒトをのぞいたサルたねかんするものである)

熱帯ねったいけい動物どうぶつであり、その分布ぶんぷねつ帯域たいいき集中しゅうちゅうする。ひがしアジアには温帯おんたいいきまで分布ぶんぷするたねがあり、とくニホンザルもっとたか緯度いど分布ぶんぷするサルとして有名ゆうめいである。きょくはなおよメガネザルるいアジアアフリカねつ帯域たいいきこうはなざるるい中南米ちゅうなんべい熱帯ねったい類人猿るいじんえんふくせばまはなざるるいアジアアフリカねつ帯域たいいきからゆたか帯域たいいき一部いちぶにかけて分布ぶんぷしている。ヨーロッパにはほとんど棲息せいそくせず、ジブラルタル海峡かいきょうごしにバーバリーマカク1しゅ棲息せいそくするのみである。また、きたアメリカ大陸あめりかたいりく北部ほくぶアングロアメリカ相当そうとう地域ちいき)にも分布ぶんぷしない。

形態けいたい[編集へんしゅう]

ゆう蹄類をのぞ哺乳類ほにゅうるい鳥類ちょうるい左右さゆう湾曲わんきょくしたつつじょうになるするどつめかぎつめ, claw)があるが、本目ほんめ構成こうせいしゅゆび趾には扁平へんぺいつめひらつめ, nail)がみられる[9]ひらつめゆび趾の先端せんたんからおおきくはびないため、指先ゆびさき器用きようさを確保かくほすることができる[9]きょくはなるい後肢あとあしだい2趾にかぎつめがあり、づくろいなどにもちいる[10]例外れいがいアイアイ後肢あとあしだい1趾のみひらつめがあり、ゆび趾にはかぎつめがある[10]ちょくはなるいではマーモセットるい後肢あとあしだい1趾のみひらつめがあり、ゆび趾にはかぎつめがある[11]

体重たいじゅう100g以下いかのコビトガラゴ Galagoides demidovii から、200kgをゴリラまで、多様たようたねぞくしている。

霊長れいちょうは、哺乳類ほにゅうるいとしては比較的ひかくてき基本きほんてき体制たいせい維持いじしている。つめなどにはおおきな特殊とくしゅこっていない。そのなかで、サルるい特徴とくちょうづけるのは、以下いかのようなてんである。

  • ほとんどのたねではあしに5ほんゆびをもち、あし親指おやゆびの4ほん多少たしょうとも対向たいこうしているため、ものをつかむことができる。このことから、サルるいはかつては(あしそく歩行ほこうてきしたかたち進化しんかした人類じんるいたいして)「四手よつでるい(Quadrumana)」とばれた。霊長れいちょう命名めいめいされる以前いぜんでは、サルにあたる分類ぶんるいぐんをAnaptomorph(「人類じんるいがた」の)としてヒトと区別くべつした[8]
  • りょうかお正面しょうめん位置いちしており、遠近えんきんかんをとらえる能力のうりょくすぐれている。
  • せまはなるいは3しょくがた色覚しきかくゆうし、緑色みどりいろあいだから、さまざまないろをした果実かじつなどをつけるのに有利ゆうりになっている。その霊長れいちょうるいとくにオスで2しょくがた色覚しきかくにとどまっているたね大半たいはんである。色覚しきかく詳細しょうさいについては後述こうじゅつする。

また、

  • 頭部とうぶ前方ぜんぽうならび、そのめんがややたいらになって顔面がんめん形成けいせいする。往々おうおうにしてこの部分ぶぶんにはがなく、皮膚ひふ露出ろしゅつする。
  • 大脳だいのうがよく発達はったつする。そして個体こたいあいだ表情ひょうじょうこえによってたがいに情報じょうほう交換こうかんをするものがおおい。

生態せいたい[編集へんしゅう]

霊長れいちょうるい共通きょうつう祖先そせん夜行やこうせいであったとかんがえられているが[12]ひるぎょうせいあるいはしゅうにちゆきせい英語えいごばんであったとするせつもある[13]きょくはなるいはキツネザルるいひるぎょうせいしゅうにちゆきせいおおいことをのぞけば夜行やこうせいがほとんどだが、ちょくはなるいメガネザルるいこうはなざるぞくするヨザルるいのぞいてほぼすべてがひるぎょうせいである[12][13]生活せいかつ環境かんきょうじょうから地上ちじょうまで幅広はばひろ[14]

しょくせい昆虫こんちゅうくえ果実かじつくえくさしょくなど、多岐たきにわたる。ただし、全体ぜんたいとしてみれば、うえせいのものがおおい。地上ちじょうせいのものはそこから派生はせいしたとかんがえられる。

運動うんどう様式ようしき分類ぶんるいぐんによってことなり、じょうでの四足しそく歩行ほこうくわえて跳躍ちょうやく懸垂けんすい地上ちじょうでのナックルウォークやそく歩行ほこう特殊とくしゅしたものがある[14]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

霊長れいちょう」という言葉ことばにおいて、れいたましい幽霊ゆうれいという漢字かんじそのものの意味いみより、すぐれたもの、不思議ふしぎちからっているという意味いみつよい。つまり、これはヒトや、ヒトをふくむサルの仲間なかまを、動物どうぶつ進化しんか最終さいしゅう形態けいたいとする認識にんしきからけられた名前なまえである。英語えいごめいPrimate も、だい主教しゅきょう最高さいこう意味いみする単語たんごであり、やはり同様どうよう観点かんてんからけられた名前なまえである。

以前いぜんおものう小型こがた嗅覚きゅうかく発達はったつ鼻面はなづらながいキツネザルるい・ロリスるい・メガネザルるい原猿げんえん Prosimii、それ以外いがいおものう大型おおがた視覚しかく発達はったつ鼻面はなづらみじか分類ぶんるいぐん真猿しんえん Anthropoidea としてまとめていた[3]研究けんきゅう進展しんてんにより、メガネザルがいわゆる原猿げんえんるいほかのグループよりも真猿しんえんるいによりちかいことが判明はんめいした。このことから、現在げんざいではキツネザルるい・ロリスるいをまとめて「きょくはなざるるいきょくはなざるきょくはなるいきょくはな)」、メガネザルるいふくむその霊長れいちょうるいを「ちょくはなざるるいちょくはなざるちょくはなるいちょくはな)」とび、正式せいしき分類ぶんるい体系たいけいでは、「原猿げんえんるい」という名称めいしょうもちいなくなっている[15]

以下いか分類ぶんるい和名わみょうは、日本にっぽんモンキーセンター霊長れいちょうるい和名わみょう編纂へんさんワーキンググループ (2018) にしたが[4]。ただしほとんどの和名わみょう共通きょうつうするが、下目しため和名わみょうについては川田かわたら (2018) にしたがった[5]

進化しんか[編集へんしゅう]

おもかじ上目うわめ
Euarchontoglires
あるじじゅう大目おおめ Euarchonta

霊長れいちょう Primates

プレシアダピス Plesiadapiformes

ヒヨケザル Dermoptera

ツパイ Scandentia

グリレス大目おおめ Glires

ネズミ Rodentia

ウサギ Lagomorpha

霊長れいちょうるい最古さいこ化石かせきは、はく亜紀あき末期まっききたアメリカ西部せいぶから発見はっけんされており、プレシアダピスるいにせ霊長れいちょうるい)とばれる。このように、霊長れいちょうるい進化しんかやく6,500まんねんまえはく亜紀あき末期まっきごろはじまったとかんがえられている[16]

新生代しんせいだいはいあかつきしんになるとアダピスるいとオモミスるい繁栄はんえいした。いずれもまだ原始げんしてき種類しゅるいで、アダピスるいきょくはなざるるいに、オモミスるいちょくはなざるるい進化しんかしたとかんがえられる。ちょくはなきょくはな分岐ぶんきどう時期じきの6,300まんねんまえに、ちょくはなL-グロノラクトンオキシダーゼビタミンC合成ごうせい酵素こうそ)の酵素こうそ活性かっせいうしなっている[17]。 アダピスるいとオモミスるいはヨーロッパときたアメリカに分布ぶんぷしたが、なんらかの環境かんきょう要因よういんによってきたアメリカの霊長れいちょうるい絶滅ぜつめつし、以降いこう、ユーラシアとそれに近接きんせつしていたアフリカというきゅう世界せかい大陸たいりく舞台ぶたい霊長れいちょうるい進化しんかすすんだ。きょくはな一部いちぶうみによって大陸たいりくから隔絶かくぜつされていたマダガスカルとうにアフリカから進出しんしゅつし(おそらくは流木りゅうぼくとうつかまっての漂着ひょうちゃく)、キツネザルるい進化しんかしていった。

そのちょくはな中新ちゅうしんにはアジア・アフリカにせばまはなざるるいみなみアメリカのこうはなざるるいとにかれる。上述じょうじゅつのようにきたアメリカのさるるい絶滅ぜつめつしたので、南米なんべいこうはなざるるい祖先そせんはアフリカからわたってたとのせつ有力ゆうりょくである(当時とうじ、アフリカ大陸たいりく南米なんべい大陸たいりくすで分裂ぶんれつしていたが、りょう大陸たいりくあいだ大西洋たいせいよう現在げんざい比較ひかくすればせまく、距離きょりちかかった。そのため小型こがたさるるいならば流木りゅうぼくとう使つかって漂着ひょうちゃくできた可能かのうせいがある)。こうはなざるるい祖先そせんテンジクネズミうえ祖先そせんがアフリカでできた浮島うきしまって大西洋たいせいようながされて南米なんべい大陸たいりく到着とうちゃくしたというせつ紹介しょうかいされている[18]真猿しんえん下目しためせまはなざるるいきゅう世界せかいザル)とこうはなざるるいしん世界せかいザル)とが分岐ぶんきしたのは3,000-4,000まんねんまえわれている[19][20]

人間にんげんきりたい細胞さいぼう (S, M, L) と桿体細胞さいぼう (R) がふく物質ぶっしつ吸収きゅうしゅうスペクトル

脊椎動物せきついどうぶつ色覚しきかくは、網膜もうまくなかにどのタイプのきりたい細胞さいぼうつかによってまる。魚類ぎょるい両生類りょうせいるい爬虫類はちゅうるい鳥類ちょうるいには4タイプのきりたい細胞さいぼう4しょくがた色覚しきかく)をつものがおおい。よってこれらの生物せいぶつ長波ちょうはちょういきから短波たんぱちょういきであるきん紫外線しがいせんまでを認識にんしきできるものとかんがえられている。一方いっぽうほとんどの哺乳類ほにゅうるいきりたい細胞さいぼうを2タイプ(2しょくがた色覚しきかく)しかたない。爬虫類はちゅうるい祖先そせんから枝分えだわかれした哺乳類ほにゅうるい祖先そせん当初とうしょは4タイプすべてのきりたい細胞さいぼうっていたとおもわれるが、2おく2500まんねんまえには、最初さいしょしん哺乳類ほにゅうるいわれるアデロバシレウス出現しゅつげんした。これら初期しょき哺乳類ほにゅうるいは(恐竜きょうりゅうなどの爬虫類はちゅうるいとの競争きょうそうけたことで)おも夜行やこうせいであったため、色覚しきかく生存せいぞん必須ひっすではなかった。結果けっか、4タイプのうち2タイプのきりたい細胞さいぼううしない、あお中心ちゅうしん感知かんちするSきりたいあか中心ちゅうしん感知かんちするLきりたいの2きりたいのみを保有ほゆうするにいたった。これはあかみどり十分じゅうぶん区別くべつできないいわゆる「あか緑色みどりいろめくら」の状態じょうたいである。この色覚しきかく哺乳類ほにゅうるい子孫しそん遺伝いでんてきがれることとなった[21]

ヒトをふくきゅう世界せかい霊長れいちょうるいせまはなざるるい)の祖先そせんは、やく3000まんねんまえX染色せんしょくたいにLきりたいから変異へんいしたみどり中心ちゅうしん感知かんちするあらたなタイプのきりたい(Mきりたい物質ぶっしつ遺伝子いでんし出現しゅつげんし、ヘテロ接合せつごうたいの2ほんのX染色せんしょくたいつメスのみが3しょくがた色覚しきかくゆうするようになり、さらにヘテロ接合せつごうたいのメスにおいてあいどうくみによる遺伝子いでんし重複じゅうふく変異へんいこして同一どういつのX染色せんしょくたいじょうに2タイプのきりたい物質ぶっしつ遺伝子いでんし保持ほじされることとなりX染色せんしょくたいを1ほんしかたないオスも3しょくがた色覚しきかくゆうするようになった。これによって、だい3のきりたい細胞さいぼうが「再生さいせい」された。3しょくがた色覚しきかくはビタミンCを豊富ほうふふくいろあざやかな果実かじつとう発見はっけん有利ゆうりだったとかんがえられる[19][21]

時代じだいくだってヒトの色覚しきかく研究けんきゅう成果せいかにより、ヒトがぞくするせまはなざるるいのマカクるい色盲しきもうがヒトよりも非常ひじょうすくないことを考慮こうりょすると、ヒトの祖先そせん狩猟しゅりょう生活せいかつをするようになり3しょくがた色覚しきかく優位ゆういせいひくくなり、2しょくがた色覚しきかく淘汰とうたあつがったとかんがえられる[21]色盲しきもう出現しゅつげん頻度ひんどせまはなざるるいカニクイザルで0.4%、チンパンジーで1.7%である[19]こうはなざるるいでもヨザルは1しょくがた色覚しきかくであり、ホエザルはせまはなざるるい同様どうように3しょくがた色覚しきかくさい獲得かくとくしている[19][22] とされている。他方たほう、ホエザルは一様いちような3しょくがた色覚しきかくではなく、高度こうど色覚しきかくがたであるとの指摘してきもある[23]。これらのヨザル、ホエザルをのぞのこりのしん世界せかいザル(こうはな下目しため)はヘテロ接合せつごうたいのX染色せんしょくたいを2ほんつメスのみが3しょくがた色覚しきかくゆうし、オスはすべ色盲しきもうである。これはせまはな下目しためのようなX染色せんしょくたいじょうでのあいどうくみえによる遺伝子いでんし重複じゅうふく変異へんいこさなかったためである[19]。ヒトは上記じょうきのような初期しょき哺乳類ほにゅうるい霊長れいちょうせまはな下目しため祖先そせんのX染色せんしょくたい遺伝子いでんし変異へんいいでいるため、Lきりたいのみを保持ほじしたX染色せんしょくたい関連かんれんするあか緑色みどりいろめくらともせい劣性れっせい遺伝いでんをする。男性だんせいではX染色せんしょくたいあか緑色みどりいろめくら遺伝子いでんしいでいると色盲しきもう発現はつげんし、女性じょせいでは2ほんのX染色せんしょくからだともあか緑色みどりいろめくら遺伝子いでんしいでいる場合ばあいあか緑色みどりいろめくら発現はつげんする[24]。なお、日本人にっぽんじんでは男性だんせいの4.50%、女性じょせいの0.165%が先天せんてんあか緑色みどりいろさとし異常いじょうで、白人はくじん男性だんせいではやく8%が先天せんてんあか緑色みどりいろさとし異常いじょうであるとされる(詳細しょうさいは「色覚しきかく異常いじょう」を参照さんしょうのこと。)。

せまはなざるるいこうはなざるるい分岐ぶんきからさらに時代じだいくだって、ヒトうえオナガザルうえ分岐ぶんきしたのは、2,800まんねんから2,400まんねんまえごろであると推定すいていされている[25][26]。このさいに、尿にょうさんオキシダーゼ活性かっせい消失しょうしつしたものと推定すいていされる[27]尿にょうさんオキシダーゼ活性かっせい消失しょうしつ意味いみけは、尿にょうさんこう酸化さんか物質ぶっしつとして部分ぶぶんてきにビタミンCの代用だいようとなるためである[28]。しかし、ヒトをふくむヒトうえでは、尿にょうさんオキシダーゼ活性かっせい消失しょうしつによりなん溶性ようせい物質ぶっしつである尿にょうさんをより無害むがいアラントイン分解ぶんかいできなくなっているため尿にょうさん体内たいない析出せきしゅつする痛風つうふう罹患りかんすることがある。

その人類じんるいへの進化しんかについては人類じんるい進化しんか参照さんしょうのこと。

人間にんげんとの関係かんけい[編集へんしゅう]

日本にっぽん霊長れいちょうるい研究けんきゅう[編集へんしゅう]

だい世界せかい大戦たいせん今西いまにし錦司きんじらが宮崎みやざきけん幸島こうしま(こうじま)および高崎山たかさきやま野生やせいニホンザルぐん餌付えづけに成功せいこうして以来いらい日本にっぽん霊長れいちょうるい研究けんきゅう飛躍ひやくてき発展はってんげた。今西いまにしらのニホンザルの文化ぶんかてき行動こうどうについての研究けんきゅう世界中せかいじゅうから注目ちゅうもくされ、その霊長れいちょうるい研究けんきゅう方向ほうこうせい重大じゅうだい指針ししんあたえた。

そのもニホンザルにとどまらず、伊谷いたに純一郎じゅんいちろうなどおおくの日本人にっぽんじんが、ゴリラチンパンジーボノボなどの類人猿るいじんえんをはじめ、東南とうなんアジアからインドにかけてのオナガザル南米なんべいにおけるしん世界せかいザルなど、ほとんどすべてのサルを網羅もうらしたフィールドワークおこない、先導せんどうてき研究けんきゅうつづけている。

日本にっぽんのサルがく生態せいたいがくてき研究けんきゅうだけでなく、社会しゃかいがく[独自どくじ研究けんきゅう?]生理学せいりがく遺伝いでんがく形態けいたいがく運動うんどうがくなど多岐たきわたり、おも京都大学きょうとだいがく大阪大学おおさかだいがくにおいて今日きょう活発かっぱつ研究けんきゅうがなされている。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]