ドメイン名めい

ドメイン名めい（ドメインめい、domain name）は、IPネットワークにおいて、個々ここのコンピュータを識別しきべつし、接続せつぞく先さきを指定していするために使用しようされる名称めいしょうの一部いちぶ。多おおくの場合ばあい、ドメイン名めいは複数ふくすうのホストを擁ようするドメインの名称めいしょうか、あるいはドメイン名めいそれ自身じしんがホスト名めいであり、URLの一部いちぶを構成こうせいしている。インターネットにおいては、世界中せかいじゅうで絶対ぜったいに重複じゅうふくしないようにするため、ICANNにより一元いちげん管理かんりされており、Domain Name Systemにより、ドメイン名めいを含ふくむホスト名めいとIPアドレスとの変換へんかんが実行じっこうされている。

階層かいそう構造こうぞう[編集へんしゅう]

インターネットでの場合ばあい

トップレベルドメイン
- インフラ用ようトップレベルドメイン (.arpa)
- 国くに別べつコードトップレベルドメインs (ccTLD)
- スポンサードトップレベルドメイン (sTLD)
- ジェネリックトップレベルドメイン (gTLD)
- 制限せいげん付つきジェネリックトップレベルドメイン
セカンドレベル登録とうろくドメイン(.comなど)の場合ばあい
- ドメイン名めい　(ドメイン名めい).com
- ホスト名めい　(ホスト名めい).(ドメイン名めい).com
サードレベル登録とうろくドメイン(.co.jp)の場合ばあい
- ドメイン名めい　(ドメイン名めい).co.jp
- ホスト名めい　(ホスト名めい).(ドメイン名めい).co.jp

ルール[編集へんしゅう]

インターネットのドメイン名めいは、様々さまざまな国くに、機関きかんにより管理かんりされているが、以下いかのような共通きょうつうルールを持もつ。

ICANNによる管理かんり
- 全すべてのドメイン名めいは、ICANNの管理かんり下かに置おかれる。トップレベルドメイン(TLD)は、ICANNの承認しょうにんを受うけなければ新あらたに追加ついかすることができず、既すでに存在そんざいするトップレベルドメインもICANNの認みとめた者ものでなければ管理かんりすることができない。
- ICANN→レジストリ→レジストラ→リセラー→登録とうろく者しゃという順序じゅんじょでドメイン名めいは登録とうろくを受うける。
先さき願ねがい主義しゅぎ
- ドメイン名めいを使用しようする権利けんりは、一番いちばん初はじめに申請しんせいした者ものに与あたえられる^[1]。有効ゆうこう期限きげんが経過けいかしても前ぜん登録とうろく者しゃが更新こうしん手続てつづきをしなければ、45日間にちかんの「自動じどう更新こうしん猶予ゆうよ期間きかん」（Auto Renew Grace Period）を経へて、誰だれでも再さい登録とうろく可能かのうな状態じょうたいになる^[2]。
権利けんり期間きかん
- ドメイン名めいは、登録とうろくから最低さいてい1年ねん（一部いちぶ2年ねんの場合ばあいもある）使用しようすることができる^[3]。
- 期限きげんを迎むかえる前まえに更新こうしん手続てつづきを行おこなうことにより、期間きかんを延長えんちょうすることができる。なお、複数ふくすう年ねんの更新こうしん手続てつづきを行おこなうことができる場合ばあいもあり、この場合ばあい、手続てつづき日びから1年ねん単位たんいで、最大さいだいで10年ねんを超こえない期間きかんまで手続てつづき可能かのうである。
whois情報じょうほうの公開こうかい
- ドメイン名めいは登録とうろくされると、1．登録とうろく者しゃ、2．技術ぎじゅつ担当たんとう者しゃ、3．支払しはらい担当たんとう者しゃ、4．登録とうろく年月日ねんがっぴ、5．有効ゆうこう期限きげん、6．ネームサーバー、等ひとしの情報じょうほうが、WHOISというデータベースに登録とうろくされ、公開こうかいされる^[4]。ここには各かく担当たんとう者しゃの氏名しめい、住所じゅうしょ（国名こくめい含ふくむ）、電話でんわ番号ばんごう、電子でんしメールアドレスなどといった個人こじん情報じょうほうも公開こうかいされることになる。最近さいきんの個人こじん情報じょうほう保護ほご意識いしきの高たかまりから、登録とうろく業者ぎょうしゃによっては業者ぎょうしゃ名義めいぎにて登録とうろく可能かのうなサービスを提供ていきょうしている場合ばあいもある。
商標しょうひょう権けん者しゃ優先ゆうせん
- ドメイン名めいの登録とうろく基本きほんは先さき願ねがい主義しゅぎであるが、企業きぎょうに高値たかねで売うりつけるなどの不正ふせいな目的もくてきでドメインを取得しゅとくした者ものに対たいして、商標しょうひょう権けんを持もつ者ものはドメインの取とり消けしまたは移転いてんを請求せいきゅうできる(ドメイン名めい紛争ふんそう手続てつづき)^[5]。

名前なまえ衝突しょうとつ[編集へんしゅう]

ドメイン名めいにおける名前なまえ衝突しょうとつ（Name Collision）は独自どくじドメイン名めいがグローバル空間くうかんにおけるドメイン名めいと重複じゅうふくし衝突しょうとつする現象げんしょうである^[6]。従来じゅうらいTLDとして存在そんざいしないドメイン名めい（例れい: .corp）を内部ないぶネットワークの名前なまえ解決かいけつに利用りようし運用うんようしていたシステムが、新あらたに追加ついかされるgTLDと衝突しょうとつしうることが主おもな問題もんだいとなる^[7]。

根本こんぽん的てきな対策たいさくは独自どくじドメイン利用りようの中止ちゅうしである。取得しゅとく済ずみドメインのサブドメインを内部ないぶ用ようの独自どくじドメインとして利用りようすれば、意図いとしないTLDとの名前なまえ衝突しょうとつは起おこりえない^[8]。

プライベートTLD[編集へんしゅう]

内部ないぶ（プライベート）向むけに独自どくじドメインを利用りようすることは名前なまえ衝突しょうとつを避さけるために推奨すいしょうされない。しかしやむを得えずプライベートTLDを導入どうにゅうする際さいの指針ししんがRFC 6762で示しめされている^[9]^[10]。

.local.を利用りようしない
次つぎのいずれかを利用りようする: .intranet., .internal., .private., .corp., .home., .lan.

内部ないぶドメイン利用りようの実情じつじょうはICANN SSAC^[11]^[12]が発表はっぴょうした報告ほうこく書しょ「グローバルインターネットDNS名前なまえ空間くうかんにおける名前なまえ空間くうかん衝突しょうとつに関かんする研究けんきゅう及およびリスク緩和かんわのための枠組わくぐみ最終さいしゅう報告ほうこく書しょ^[13]」で調査ちょうさされ、RFC 6762に示しめされたこの指針ししんが遵守じゅんしゅされない場合ばあいにドメイン名めい解決かいけつが実際じっさいに問題もんだいを起おこす可能かのう性せいが高たかいことが確たしかめられている^[14]。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

^ 特集とくしゅう：汎用はんようJPドメイン名めいについて - JPNIC
^ 削除さくじょ済ずみドメイン名めいのための「請戻猶予ゆうよ期間きかん」 - JPNIC
^ ドメインには登録とうろく期限きげんがあります - お名前なまえ.com
^ WHOISとは- JPNIC
^ JP-DRP（JPドメイン名めい紛争ふんそう処理しょり方針ほうしん） - JPNIC
^ 従来じゅうらい「既存きそんのgTLDに存在そんざいしないから問題もんだい無ない」として組織そしき内ないネットワークなどで利用りようされていたドメイン名めいが、新あたらしくgTLDとして追加ついかされたドメイン名めいと衝突しょうとつしてしまうという問題もんだいです。日本にっぽんネットワークインフォメーションセンター. "名前なまえ衝突しょうとつ(Name Collision)問題もんだい"
^ 名前なまえ衝突しょうとつ問題もんだいが起おこるのは、パブリックな名前なまえ空間くうかんで使つかわれていないTLDを企業きぎょうのイントラネット等とうの内部ないぶ用ようとして利用りようしていて、新しんgTLDの追加ついかによってその文字もじ列れつが重複じゅうふくしてしまう場合ばあいです。日本にっぽんネットワークインフォメーションセンター. "名前なまえ衝突しょうとつ(Name Collision)問題もんだい"
^ 対策たいさく: こうした名前なまえ衝突しょうとつの問題もんだいを回避かいひするには、内部ないぶ利用りよう目的もくてきのドメイン名めいを使つかわずにパブリック名前なまえ空間くうかんのドメイン名めいを利用りようするようネットワークの設定せっていやシステムを修正しゅうせいすることが必要ひつようです。日本にっぽんネットワークインフォメーションセンター. "名前なまえ衝突しょうとつ(Name Collision)問題もんだい"
^ we recommend against using ".local" as a private Unicast DNS top-level domain. RFC 6762
^ We do not recommend use of unregistered top-level domains at all, but should network operators decide to do this, the following top-level domains have been used on private internal networks without the problems caused by trying to reuse ".local." for this purpose: .intranet. .internal. .private. .corp. .home. .lan. RFC 6762
^ セキュリティと安定あんてい性せいに関かんする諮問しもん委員いいん会かい
^ SSACとは、 Security and Stability Advisory Committee (セキュリティと安定あんてい性せいに関かんする諮問しもん委員いいん会かい)の略りゃくです。 JPNIC. "SSACとは"
^ ICANN (2015-10-28). "Mitigating the Risk of DNS Namespace Collisions (Final Report)"
^ 5.7 On .corp, .home, and .mail

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

ドメイン名めい - 日本にっぽんネットワークインフォメーションセンター
ドメイン名めいってなに？ - 日本にっぽんレジストリサービス
『ドメイン名めい』 - コトバンク

この項目こうもくは、インターネットやウェブに関連かんれんした書かきかけの項目こうもくです。この項目こうもくを加筆かひつ・訂正ていせいなどしてくださる協力きょうりょく者しゃを求もとめています（PJ:コンピュータ/P:コンピュータ）。

[1] 特集とくしゅう：汎用はんようJPドメイン名めいについて - JPNIC

[2] 削除さくじょ済ずみドメイン名めいのための「請戻猶予ゆうよ期間きかん」 - JPNIC

[3] ドメインには登録とうろく期限きげんがあります - お名前なまえ.com

[4] WHOISとは- JPNIC

[5] JP-DRP（JPドメイン名めい紛争ふんそう処理しょり方針ほうしん） - JPNIC

[6] 従来じゅうらい「既存きそんのgTLDに存在そんざいしないから問題もんだい無ない」として組織そしき内ないネットワークなどで利用りようされていたドメイン名めいが、新あたらしくgTLDとして追加ついかされたドメイン名めいと衝突しょうとつしてしまうという問題もんだいです。日本にっぽんネットワークインフォメーションセンター. "名前なまえ衝突しょうとつ(Name Collision)問題もんだい"

[7] 名前なまえ衝突しょうとつ問題もんだいが起おこるのは、パブリックな名前なまえ空間くうかんで使つかわれていないTLDを企業きぎょうのイントラネット等とうの内部ないぶ用ようとして利用りようしていて、新しんgTLDの追加ついかによってその文字もじ列れつが重複じゅうふくしてしまう場合ばあいです。日本にっぽんネットワークインフォメーションセンター. "名前なまえ衝突しょうとつ(Name Collision)問題もんだい"

[8] 対策たいさく: こうした名前なまえ衝突しょうとつの問題もんだいを回避かいひするには、内部ないぶ利用りよう目的もくてきのドメイン名めいを使つかわずにパブリック名前なまえ空間くうかんのドメイン名めいを利用りようするようネットワークの設定せっていやシステムを修正しゅうせいすることが必要ひつようです。日本にっぽんネットワークインフォメーションセンター. "名前なまえ衝突しょうとつ(Name Collision)問題もんだい"

[9] we recommend against using ".local" as a private Unicast DNS top-level domain. RFC 6762

[10] We do not recommend use of unregistered top-level domains at all, but should network operators decide to do this, the following top-level domains have been used on private internal networks without the problems caused by trying to reuse ".local." for this purpose: .intranet. .internal. .private. .corp. .home. .lan. RFC 6762

[11] セキュリティと安定あんてい性せいに関かんする諮問しもん委員いいん会かい

[12] SSACとは、 Security and Stability Advisory Committee (セキュリティと安定あんてい性せいに関かんする諮問しもん委員いいん会かい)の略りゃくです。 JPNIC. "SSACとは"

[13] ICANN (2015-10-28). "Mitigating the Risk of DNS Namespace Collisions (Final Report)"

[14] 5.7 On .corp, .home, and .mail

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