ボーイング787

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ボーイング787 ドリームライナー
Boeing 787 Dreamliner

ボーイング787-8

ボーイング787-8

ボーイング787 ドリームライナーえい: Boeing 787 Dreamliner)は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくボーイングしゃ開発かいはつ製造せいぞうし、767777一部いちぶ代替だいたいする、次世代じせだい長距離ちょうきょりよう中型ちゅうがたワイドボディ両翼りょうよくにそれぞれ1ずつ、けい2ターボファンエンジン装備そうびする双発そうはつである。愛称あいしょうは「ドリームライナーDreamliner)」。

概要がいよう[編集へんしゅう]

愛称あいしょうは「ドリームライナーDreamliner)」であるが、この名前なまえは、公募こうぼに2003ねん6がつパリ航空こうくうショー期間きかんちゅう発表はっぴょうされた。研究けんきゅう段階だんかいではY2開発かいはつ段階だんかいでは7E7しょうされ[1][2]2005ねん1がつ28にちシアトル時間じかん)に従来じゅうらい命名めいめい方式ほうしき踏襲とうしゅうした787変更へんこうされた[3]。777にいで開発かいはつされたことから「787」の名称めいしょう予想よそうされていた。

中型ちゅうがた旅客機りょかくきとしてはなが航続こうぞく距離きょり特徴とくちょうで、従来じゅうらい大型おおがたによるなが飛行ひこう距離きょりとう派生はせいがた就航しゅうこうによりすくない燃料ねんりょうでの直行ちょっこう可能かのうとなり[4]たかいハイテクせい利便りべんせいほこった。ジェットエンジンかんしては、ロールス・ロイス トレント1000もしくはゼネラル・エレクトリック GEnx使用しようする。

2003ねん開発かいはつけて受注じゅちゅうがスタート。原型げんけい1号機ごうきはつ飛行ひこうは、技術ぎじゅつ先進せんしんせいなどの事情じじょうにより当初とうしょ計画けいかくから2ねん4ヶ月かげつおくれた2009ねん12月15にちであった[4]世界せかい最初さいしょに787を発注はっちゅうしたのは日本にっぽん全日本空輸ぜんにほんくうゆ(ANA)であり、1号機ごうき受領じゅりょう2011ねん9月25にちとなった。同社どうしゃは787を導入どうにゅう東京とうきょう-成田なりた - 香港ほんこんせん皮切かわきりに世界せかい各地かくち就航しゅうこうさせた[4]

2020ねん1がつ現在げんざい、55の航空こうくう会社かいしゃが787を保有ほゆうしており、生産せいさんすうは800えている。2020ねん3がつ現在げんざい運航うんこうされている787には3つのタイプがあり、標準ひょうじゅんがたの787-8にくわえ、胴体どうたいすこ延長えんちょうした787-9、そして胴体どうたいをさらに延長えんちょうした最新さいしんがたの787-10がある。

ほんこうでは以下いか、ボーイングせい旅客機りょかくきについて「ボーイング」の表記ひょうき省略しょうりゃくして数字すうじのみ、またはボーイングを「B」と表記ひょうきする。れいとして「ボーイング777」は「777」または「B777」とする。

開発かいはつ経緯けいい[編集へんしゅう]

1995ねん就航しゅうこう開始かいしした777に機種きしゅ開発かいはつ検討けんとうしていたボーイングは、将来しょうらい必要ひつよう旅客機りょかくき音速おんそくちか遷音そく巡航じゅんこうできる高速こうそくであるとかんがえ、2001ねんはじめに250せき前後ぜんこうソニック・クルーザー提案ていあんした。しかし2001ねん9がつアメリカ同時どうじ多発たはつテロ事件じけんのち航空こうくう需要じゅよう低下ていかした影響えいきょうなどから、運航うんこう経費けいひ抑制よくせいはか航空こうくう会社かいしゃ各社かくしゃ関心かんしんられず、2002ねんすえにソニック・クルーザーの開発かいはつあきらめて通常つうじょうがた7E7の開発かいはつ着手ちゃくしゅした。通常つうじょうがた7E7は、速度そくどよりも効率こうりつ重視じゅうしした767クラスの双発そうはつ中型ちゅうがた旅客機りょかくきで、2003ねんすえ航空こうくう会社かいしゃへの販売はんばい社内しゃない承認しょうにんされた。

2004ねん4がつローンチカスタマーとして全日本空輸ぜんにほんくうゆが50発注はっちゅうして開発かいはつはじまり呼称こしょうも787にあらためられた。その日本航空にほんこうくうスウエスト航空すうえすとこうくうコンチネンタル航空こうくう[5]など多数たすう大手おおて航空こうくう会社かいしゃ発注はっちゅうしている。開発かいはつ当初とうしょのスケジュールでは2007ねん7がつ完成かんせい披露ひろう、8がつから9がつごろにはつ飛行ひこう、その試作しさく6試験しけん飛行ひこうおこない、2008ねん5月に連邦れんぽう航空局こうくうきょく(FAA)の型式けいしき証明しょうめい取得しゅとく予定よていし、取得しゅとくしだい全日本ぜんにほん空輸くうゆわた予定よていであった。全日本空輸ぜんにほんくうゆは「2008ねん6がつ国内線こくないせん投入とうにゅうし、8がつ北京ぺきんオリンピック開催かいさい東京とうきょう/羽田はた - 北京ぺきん/首都しゅとあいだチャちゃ便びん使用しようする」と発表はっぴょうしていた[6]

当初とうしょは2007ねん9がつまつはつ飛行ひこうして2008ねん5がつわた予定よていであったが、しん素材そざいもちいる胴体どうたいしん機軸きじく採用さいようしたエンジンなどおおくのしん設計せっけいと、開発かいはつ世界中せかいじゅう各社かくしゃ分担ぶんたんしたために足並あしなみがそろわなかったことで、開発かいはつおおきく難航なんこうした。はつ飛行ひこうおこなわれたのは、当初とうしょ予定よていから2ねん以上いじょうおくれた2009ねん12月15にちである。

1号機ごうき受領じゅりょう予定よていだった全日本空輸ぜんにほんくうゆ就航しゅうこう計画けいかく変更へんこう余儀よぎなくされた。受領じゅりょう予定よていだった1ごう試験しけん - 3ごう試験しけんについては、量産りょうさんがたくらべて機体きたい重量じゅうりょう増加ぞうかして本来ほんらい性能せいのうられないことから受領じゅりょう拒否きょひしている[7]

適合性検証(SROV)のため東京国際空港から離陸する787-8型機(2011年7月5日・N787EX) 適合検証プログラム(SROV)で大阪国際空港に初飛来した787-8型機(2011年7月5日・N787EX)
適合てきごうせい検証けんしょう(SROV)のため東京とうきょう国際こくさい空港くうこうから離陸りりくする787-8がた(2011ねん7がつ5にち・N787EX)
適合てきごう検証けんしょうプログラム(SROV)で大阪国際空港おおさかこくさいくうこうはつ飛来ひらいした787-8がた(2011ねん7がつ5にち・N787EX)

ボーイングしゃ全日本空輸ぜんにほんくうゆが、ほん日本にっぽん空港くうこう設備せつび適合てきごうせい検証けんしょうプログラム (Service Ready Operational Validation:SROV) [8]実施じっしするため、2011ねん7がつ3にち全日本空輸ぜんにほんくうゆ塗装とそうほどこされた登録とうろく記号きごうN787EXの787-8がた羽田はた東京とうきょう国際こくさい空港くうこうはつ来日らいにちした[9]。7月5にちから10日とおかまで羽田はた中部ちゅうぶ伊丹いたみ関西かんさい岡山おかやま広島ひろしまかく空港くうこう往復おうふくし、搭乗とうじょうきょう接続せつぞく給油きゅうゆなど実際じっさい就航しゅうこう想定そうていして試験しけんした[10]

2011ねん9がつ25にちに、全日本空輸ぜんにほんくうゆボーイングのエバレット工場こうじょう初号しょごうわたしをけて26にち祝賀しゅくが式典しきてんおこなった[11]。2011ねん9がつ28にちに、ほん機種きしゅ初号しょごう登録とうろく記号きごうJA801Aの1号機ごうきがロールアウトから4ねんしで羽田空港はねだくうこう到着とうちゃくし、10月12にちから同月どうげつ23にちにかけて乗員じょういん慣熟かんじゅく飛行ひこうおこなった[12]

わたし、就航しゅうこう[編集へんしゅう]

2011ねん10がつ26にち全日本空輸ぜんにほんくうゆ成田なりた - 香港ほんこんあいだで、787として世界せかいはつ商業しょうぎょう運航うんこうおこなった。11月1にち羽田はた - 岡山おかやま広島ひろしません国内線こくないせん定期ていき便びん運航うんこう開始かいしした。全日本ぜんにほん空輸くうゆでは1・2号機ごうきについては特別とくべつ塗装とそうほどこし、3号機ごうき以降いこう通常つうじょう塗装とそうとするが、787であることをよりわかりやすくするため、機体きたい前方ぜんぽう巨大きょだいロゴ「787」をペイントすることになった[ちゅう 1]

2012ねん1がつ14にち全日本空輸ぜんにほんくうゆは、羽田はた - 北京ぺきんせん国際線こくさいせん定期ていき便びん運航うんこう開始かいしした。使用しようされたのは前述ぜんじゅつの3号機ごうき(JA805A;長距離ちょうきょり国際線こくさいせんよう)である。同社どうしゃは2012ねん夏期かきより国内線こくないせん専用せんよう導入どうにゅう開始かいししている。国内線こくないせん専用せんよう導入どうにゅうすすむと同時どうじに、羽田はた - 福岡ふくおか鹿児島かごしません羽田はた - 熊本くまもとせんにも順次じゅんじ投入とうにゅうされ、2012ねんあきから羽田はた - 札幌さっぽろせんにも就航しゅうこうした[13]

2012ねん4がつ22にち日本航空にほんこうくう新規しんき開設かいせつとなる成田なりた - ボストンせんに787-8(JA822J)を就航しゅうこうさせた[14]。これは日本航空にほんこうくうにとって787のはつ就航しゅうこう路線ろせんとなった。成田なりたとボストンあいだ直行ちょっこう便びん史上しじょうはつのことであった。日本航空にほんこうくう当分とうぶんあいだは787の特性とくせい最大限さいだいげんかせる、国際線こくさいせんのみに就航しゅうこうさせる予定よていであると発表はっぴょうしていたが、国内線こくないせんにも787-8がた順次じゅんじ投入とうにゅうし2019ねん10がつ27にちより羽田はた - 伊丹いたみせん就航しゅうこうしている。

2012ねん5がつ1にち日本航空にほんこうくう成田なりた - ニューデリーせんでの運航うんこう開始かいしし、同月どうげつ7にちモスクワせん羽田はた - 北京ぺきんせんでの運航うんこう開始かいしした。

2013ねん1がつ4にち、ユナイテッド航空こうくうロサンゼルス - 成田なりたせん日本にっぽん国外こくがい航空こうくう会社かいしゃとしてははじめて日本にっぽんへの路線ろせんに787を就航しゅうこうさせた[15]

2013ねん1がつ16にちLOTポーランド航空こうくうワルシャワ - シカゴせんで787の運航うんこう開始かいししたが、このぜん世界せかいてきに787の運航うんこう停止ていし決定けっていしたため、どう路線ろせん就航しゅうこう往路おうろのみの運航うんこうとなり、復路ふくろ欠航けっこうとなった。

2013ねん5がつ以降いこう、ボーイングによるバッテリーユニット改修かいしゅう目処めどがつき、製作せいさく滞留たいりゅうしていた納入のうにゅうちであった多数たすう機体きたい納入のうにゅうしてわたしている。

2013ねん5がつ23にちちゅう国民こくみんよう航空局こうくうきょく(CAAC)はなが先送さきおくりしていた787の中国ちゅうごく国内こくないにおける運航うんこう許可きょかし、製造せいぞうみで納入のうにゅうおくれていた中国ちゅうごく仕向しむ納入のうにゅう開始かいしされる見込みこみとなった。認可にんかについてCAACは、運航うんこう許可きょか先送さきおくりと後述こうじゅつのバッテリートラブルの関係かんけいふくめて詳細しょうさい発表はっぴょうしていない。

2013ねん5がつ30にちトムソン航空こうくうはバッテリートラブルによる運航うんこう停止ていし再開さいかいおくれていた同社どうしゃおよびイギリス航空こうくう会社かいしゃたいする初号しょごう受領じゅりょうよく5がつ31にちに2号機ごうき受領じゅりょうし、同年どうねん7がつ8にち就航しゅうこう予定よていとなっている。

2013ねん5がつ31にち中国ちゅうごく南方なんぽう航空こうくうはトムソン航空こうくうつづ同社どうしゃおよび中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくたいする初号しょごう受領じゅりょう、6月2にち広州こうしゅう - 北京ぺきんせん就航しゅうこうさせた。

2013ねん6がつ27にちブリティッシュ・エアウェイズがロールス・ロイスしゃせいトレント1000を装備そうびした初号しょごう受領じゅりょうした。

2016ねん4がつ27にち通算つうさん400号機ごうきにあたる機体きたい番号ばんごう9V-OFEの787-8をスクートわたしたことを発表はっぴょうした[16]

2017ねん2がつ22にち大韓航空だいかんこうくう初号しょごうである787-9の機体きたい番号ばんごう:HL8081を受領じゅりょうし、2がつ24にち韓国かんこく到着とうちゃくする。ファーストクラス6せき、プレステージ(ビジネス)クラス18せき、エコノミークラス245せきけい269せき構成こうせいされた機体きたいで、3月7にちから韓国かんこく国内こくない運航うんこう開始かいしし、6がつごろからトロント、マドリード、ロサンゼルスなどの長距離ちょうきょり路線ろせん運航うんこうする予定よていとしている[17]とう年中ねんじゅうさらに4、2019ねんまでにさらに5合計ごうけい10導入どうにゅうする計画けいかくである。

2018ねん2がつ22にちシンガポール航空こうくうが、シンガポール - パースせんに787-10を投入とうにゅうすると発表はっぴょうしたが[18]、2018ねん同社どうしゃ日本にっぽん就航しゅうこうしてから50周年しゅうねん節目ふしめむかえるため、シンガポール - 大阪おおさか(関西かんさい)せんのうち1往復おうふく(SQ618/SQ619)への導入どうにゅう正式せいしき決定けっていとなった[19]どう路線ろせん運航うんこう開始かいしは2018ねん5がつ3にちからで、そのパースせんほか東京とうきょうセントレア福岡ふくおかせん一部いちぶへ2018ねんない導入どうにゅうおこなった。

2018ねん12月、通算つうさん787号機ごうきの787-9(機体きたい番号ばんごう:B-1168)を中国ちゅうごく南方なんぽう航空こうくうわたしたことを発表はっぴょう[20][21]同機どうきには中国語ちゅうごくご英語えいごで「787th BOEING 787」・「だい787 おん787」の記念きねんロゴが掲出けいしゅつされた。

2023ねん11月14にち、シンガポール航空こうくうに20となる787-10を納入のうにゅうし、これが通算つうさん1,000となった[22]。また15にちから16にちにかけて、ケープタウン南極大陸なんきょくたいりくトロル研究けんきゅう基地きち英語えいごばん往復おうふくするフライトをおこなった。787が南極大陸なんきょくたいりく着陸ちゃくりくしたのはこれがはつである[22]

機体きたい[編集へんしゅう]

中型ちゅうがたワイドボディで、ナローボディの757やセミワイドボディの767、および777の一部いちぶ後継こうけい位置いちづけられている。とくにターゲットとなる767より、航続こうぞく距離きょり巡航じゅんこう速度そくど大幅おおはば上回うわまわるとともに、燃費ねんぴ向上こうじょうしている。とうせい炭素たんそ繊維せんい(カーボンファイバー)を使用しようした炭素たんそ繊維せんい強化きょうかプラスチックひとしふくあい材料ざいりょう使用しよう比率ひりつやく50 %[ちゅう 2][24]であり、のこ半分はんぶんふくあい材料ざいりょうてきさないエンジンとうなので、実質じっしつ機体きたい完全かんぜんふくあい材料ざいりょうされたといえる。また、べいボーイングしゃ製品せいひんでありながら、B787の生産せいさんには日本にっぽんのメーカーがふかかかわっている。 機体きたい製造せいぞうの35 %を富士重工業ふじじゅうこうぎょう川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうの3しゃ担当たんとうしている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

胴体どうたいは767、あるいはエアバスA330クラスよりふとく、客室きゃくしつ座席ざせき配列はいれつエコノミークラスで2-4-2の8アブレスト基本きほんであるが、3-3-3の9アブレストでも従来じゅうらい旅客機りょかくき、737や747のエコノミークラスとほぼ同等どうとう座席ざせきはば確保かくほでき、日本航空にほんこうくうのぞ航空こうくう会社かいしゃすべ[よう出典しゅってん]9アブレスト仕様しよう発注はっちゅう運航うんこうしている。ただし同社どうしゃで8アブレストなのは国際線こくさいせん機材きざいとなり、2019ねん10がつから導入どうにゅうされる国内線こくないせん機材きざいは9アブレストとなる。このふと胴体どうたいのため、床下ゆかした貨物かもつしつLD-3コンテナを2並列へいれつ搭載とうさい可能かのうである(床下ゆかしたにLD-3が並列へいれつ搭載とうさいできないことは、A300やA330と比較ひかくしたときに767の重大じゅうだい欠点けってんであった)。

客室きゃくしつ従来じゅうらいより天井てんじょうが200 mmたかくなっている。面積めんせきで767のやく1.2ばい、777のやく1.3ばい、A350の1.65ばい大型おおがたまど採用さいようされ、窓側まどがわでなくともそと景色けしきることができるという。まどはシェードがなく、わりにエレクトロクロミズム使つかった電子でんしカーテンを使用しようし、乗客じょうきゃく各自かくじまど透過とうか光量ひかりりょう調節ちょうせつすることになる(乗務じょうむいん操作そうさによりぜんまど一斉いっせい調節ちょうせつ固定こてい可能かのう)。この電子でんしシェードは、一番いちばんくらいときでも透明とうめいが5%あるため、すこがい景色けしきたのしめる一方いっぽうGPS信号しんごうとおさないため、客室きゃくしつないでは受信じゅしん不可能ふかのうとなった。また電子でんしシェードは客室きゃくしつ電源でんげんとされるともっとくら状態じょうたい固定こていされ操作そうさ不能ふのうとなる[25]客室きゃくしつないLEDひかりにより、様々さまざまでんしょく調整ちょうせいできる[26]。トイレは、日本航空にほんこうくう主導しゅどうで、TOTOジャムコ・ボーイングの共同きょうどう開発かいはつによる温水おんすい洗浄せんじょう便座べんざがオプションとして採用さいようされ[27]全日本空輸ぜんにほんくうゆもこれを国際線こくさいせんようれている。

主翼しゅよくはじめ、機体きたいふくあい材料ざいりょう使用しようしているが、これによって腐食ふしょくせいとう問題もんだい解決かいけつされ、777ではコックピットのみへのオプション装備そうびだった加湿かしつが、はじめてキャビンに標準ひょうじゅん搭載とうさいされる。「気体きたいフィルター」とばれる技術ぎじゅつ使用しようした新型しんがたフィルターを搭載とうさいすることにより、従来じゅうらいHEPAフィルターでは除去じょきょできなかった気体きたい分子ぶんし除去じょきょできるようになった。これにより、すくなくとも乾燥かんそう原因げんいん発生はっせいする健康けんこうじょう症状しょうじょう半減はんげんするとしている。

コックピットは、777のようなLCD多用たようしたグラスコックピット進化しんかさせたものになり、従来じゅうらいでは機械きかいしきであったFMSもLCDに表示ひょうじされ、777から採用さいようされているCCD(Cursor Control Device)とうかいして操作そうさできる。主計しゅけいではないが、ヘッドアップディスプレイ(HUD)も装備そうびされている。エレクトロニック・フライトバッグ(EFB)標準ひょうじゅん装備そうびされる。開発かいはつ当初とうしょ、パイロットよう酸素さんそマスクは欧米おうべいじんけのかたちになっていたが、全日本空輸ぜんにほんくうゆ要請ようせいにより、東洋とうようじんかおつきにわせたマスクもつくられることになった[28]

補助ほじょ動力どうりょく装置そうち(APU)の始動しどう非常時ひじょうじバックアップ用途ようとジーエス・ユアサ コーポレーションせいリチウムイオン電池でんち民間みんかん航空機こうくうきはつ採用さいよう[29][ちゅう 3][ちゅう 4]

性能せいのう[編集へんしゅう]

巡航じゅんこう速度そくどマッハ0.85となり、マッハ0.80の767、マッハ0.83程度ていどのA330、A340より長距離ちょうきょり路線ろせんでの所要しょよう時間じかん短縮たんしゅくされるとされる。

航続こうぞく距離きょり基本きほんがたの787-8で最大さいだい8,500うみさと(15,700km)。ロサンゼルスからロンドン、あるいはニューヨークから東京とうきょう路線ろせんをカバーするのに十分じゅうぶんであり、東京とうきょうからヨハネスブルグへノンストップでぶことも可能かのうである。機種きしゅ性能せいのうとしてETOPS-330の取得しゅとく可能かのうである[31]

767と比較ひかくすると燃費ねんぴは20%向上こうじょうするとされている。これはCruise FlapsやSpoiler Droopなどによるそらりょく改善かいぜんふくごうざい炭素たんそ繊維せんい素材そざい)の多用たようによる軽量けいりょう・エンジンの燃費ねんぴ改善かいぜん・これらの相乗そうじょう効果こうかによるものだという。軽量けいりょうによって最大さいだい旅客りょかくすう若干じゃっかん増加ぞうかしている。

787-9では、垂直すいちょく尾翼びよくのハイブリッドそうりゅう制御せいぎょ機構きこうなどにより、さらなるてい燃費ねんぴ追求ついきゅうしている。

エンジン[編集へんしゅう]

ロールス・ロイス トレント1000

エンジンは、ロールス・ロイス・ホールディングストレント1000と、ゼネラル・エレクトリックGEnx用意よういされている。これらのエンジンも国際こくさい共同きょうどう開発かいはつである。電気でんき接続せつぞくのインターフェースを標準ひょうじゅんしたため、これら2種類しゅるいのエンジンの交換こうかん可能かのうとされており、将来しょうらい技術ぎじゅつ進歩しんぽにより高性能こうせいのうエンジンが開発かいはつされたさいことなるメーカーのエンジンとえることが可能かのうになった。

エンジン始動しどう発電はつでん両方りょうほうおこなうスタータジェネレータを採用さいようし、従来じゅうらいブリードエアとスタータタービンによりっていたエンジン始動しどう電動でんどう、エアコンやつばさえん解氷かいひょう装置そうちなどもブリードエアを使つかわず電化でんかする(エンジンナセル(エンジンポッド)のぼうごおりについては、機種きしゅ同様どうようにブリードエアを使用しよう)などにより、エンジンコンプレッサからの抽気(ブリード)をほとんど廃止はいしすることで燃費ねんぴ向上こうじょうはかることができたとされる[32]

外見がいけんからもわかる、エンジンナセル後端こうたんのギザギザのシェブロンパターンは、「シェブロンノズル」とびファンりゅう燃焼ねんしょうガスりゅう混合こんごうして騒音そうおん低下ていかさせる効果こうかねらったものである。

ローンチカスタマーの全日本空輸ぜんにほんくうゆはロールスロイスせいエンジンを選択せんたくした[33]が、ボーイングの旅客機りょかくきでアメリカせい以外いがいのエンジンを搭載とうさいした仕様しようによるローンチは、過去かこに757の事例じれいがあるのみである[34]。しかしながら、全日本空輸ぜんにほんくうゆのロールスロイスせいエンジンのブレードに欠陥けっかん発覚はっかく納入のうにゅうしたぜん機種きしゅのエンジンのブレードを交換こうかんするということになり、またもやだい混乱こんらんおちいることとなった。

2020ねん2がつ25にちにANAはゼネラルエレクトリックせいのGEnx-1Bを搭載とうさいした787-10(確定かくてい11)、787-9(確定かくてい4、オプション5)を追加ついか発注はっちゅうしたためニュージーランド航空こうくうつづきロールスロイスせいのエンジンとゼネラルエレクトリックせいのエンジンの両方りょうほうをオペレーションする航空こうくう会社かいしゃとなった。

国際こくさい共同きょうどう事業じぎょう推進すいしん[編集へんしゅう]

787は、機体きたいの70%ちかくを海外かいがいメーカーをふくめたやく70しゃ開発かいはつさせる国際こくさい共同きょうどう事業じぎょうである。これによって開発かいはつ分散ぶんさんして負担ふたんできるとともに、世界中せかいじゅう最高さいこう技術ぎじゅつ結集けっしゅうした機体きたいになるとしている。参加さんか企業きぎょう下請したうけをふくめると世界せかいで900しゃにおよぶ。イタリアイギリスフランスカナダオーストラリア韓国かんこく中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくといった国々くにぐに分担ぶんたん生産せいさん参加さんかしており、日本にっぽんからも三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうはじめとしてすうじゅうしゃ参加さんかしている。ボーイング社外しゃがい製造せいぞうされた大型おおがた機体きたい部品ぶひんやエンジンとう最終さいしゅう組立くみたて工場こうじょう搬送はんそうするため、貨物かもつがたの747を改造かいぞうした専用せんよう輸送ゆそう「ボーイング747LCF ドリームリフター」もちいられており[ちゅう 5]日本にっぽんでは部品ぶひん生産せいさん工場こうじょうが「アジアNo.1航空こうくう宇宙うちゅう産業さんぎょうクラスター形成けいせい特区とっく」(くに指定してい国際こくさい戦略せんりゃく総合そうごう特区とっく[35]である愛知あいちけん岐阜ぎふけん中心ちゅうしんとしたエリアに存在そんざいするため中部ちゅうぶ国際こくさい空港くうこう定期ていきてき飛来ひらいしている[36][37]

三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうは747X計画けいかく2000ねん5月にボーイングとの包括ほうかつ提携ていけい実現じつげんしており、機体きたい製造せいぞうにおける優位ゆういせいっている。1994ねん重要じゅうよう部分ぶぶん日本にっぽん担当たんとう決定けっていしており、三菱みつびし海外かいがい企業きぎょうとしてはじめて主翼しゅよく担当たんとう三菱みつびし開発かいはつした炭素たんそ繊維せんいふくあい材料ざいりょうは、F-2戦闘せんとう共同きょうどう開発かいはつさいして航空機こうくうきはじめて使用しようされた。このとき、アメリカがわ炭素たんそけいふくごうざい研究けんきゅうおこなっていたものの、三菱みつびしがわ開発かいはつしたふくごうざいほう優秀ゆうしゅうであると評価ひょうかけたため、三菱みつびし主翼しゅよく製造せいぞう権利けんりっている)、川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう主翼しゅよくちゅうどう結合けつごう中央ちゅうおうつばさ富士重工業ふじじゅうこうぎょうげんSUBARU)がセンターボックスと主翼しゅよくフェアリングに内定ないていしていた。計画けいかくは747Xからソニック・クルーザーをて787となり、三菱みつびし主翼しゅよく川崎かわさき前方ぜんぽう胴体どうたい主翼しゅよく固定こていえんしゅあし格納庫かくのうこ富士ふじ中央ちゅうおうつばさしゅあし格納庫かくのうこ組立くみたてと中央ちゅうおうつばさとの結合けつごう担当たんとうしている。エンジンでも、トレント1000に川崎かわさき、GEnxにIHIりょうエンジンに三菱みつびしめいさそえ)が参加さんかしている。日本にっぽん分担ぶんたん割合わりあいは35%である[38]

機体きたい重量じゅうりょう半分はんぶん以上いじょう日本にっぽん得意とくい分野ぶんやとする炭素たんそ繊維せんいふくあい材料ざいりょう(1あたり炭素たんそ繊維せんいふくあい材料ざいりょうで35t以上いじょう炭素たんそ繊維せんいで23t以上いじょう)が採用さいようされており、世界せかい最大さいだいのPANけい炭素たんそ繊維せんいメーカーであるとうは、ボーイングといち構造こうぞう材料ざいりょうけに2006ねんから2021ねんまでの16年間ねんかん長期ちょうき供給きょうきゅう契約けいやく調印ちょういんし、使用しようされる炭素たんそ繊維せんい材料ざいりょう全量ぜんりょう供給きょうきゅうする[39]

品質ひんしつ管理かんり問題もんだい[編集へんしゅう]

2019ねんKLMオランダ航空こうくうサウスカロライナしゅうノースチャールストンサウスカロライナ工場こうじょう製造せいぞうされた787-10がた品質ひんしつが「受入うけいれ基準きじゅん下回したまわっている」として苦情くじょうもうてていることがほうじられた。KLMオランダ航空こうくうによると、座席ざせき固定こていうまかったり、固定こていピンがかけひんまたは適切てきせつけられていない、ナットやボルトのしめづけ不完全ふかんぜん燃料ねんりょう配管はいかんのクランプが固定こていされていないなどの問題もんだいつかったという[40]。 これ以前いぜんにも、作業さぎょうしゃ習熟しゅうじゅく不足ふそくにより機体きたい安全あんぜんせい懸念けねんたれていた[41]

2020ねん8がつまつには、サウスカロライナ工場こうじょうでの不適切ふてきせつ胴体どうたいシム作業さぎょう内側うちがわがいいた仕上しあ作業さぎょう発覚はっかくしたためユナイテッド航空こうくう、エアカナダ、全日本空輸ぜんにほんくうゆ、シンガポール航空こうくう、エア・ヨーロッパ、ノルウェー・エアシャトル、エティハド航空こうくう各社かくしゃ運航うんこうする787 けい8地上ちじょう待機たいきとなった[42]。 これらの欠陥けっかんは、限界げんかい荷重かじゅうにおいて材料ざいりょう早期そうき疲労ひろう構造こうぞう欠陥けっかん発生はっせいさせる可能かのうせいがある。ボーイングは2019ねん8がつ欠陥けっかんのあるシムを特定とくていしていた[43]が、それを使用しようした機体きたい地上ちじょう待機たいきになったのは、ニューヨーク・タイムズがサウスカロライナ工場こうじょうでの787の品質ひんしつ管理かんり問題もんだい報道ほうどうしてから1ねんったのちのことであった[44]

2020ねん9がつ7にちには、ウォール・ストリート・ジャーナルがFAAにより2011ねんの787がた投入とうにゅう時点じてんさかのぼってボーイングの品質ひんしつ管理かんり不備ふびかんする調査ちょうさおこなわれているとほうじた。ボーイングは、FAAにたいして787の後部こうぶ胴体どうたい製造せいぞう基準きじゅんたさない「不適合ふてきごう部位ぶいがあることを申告しんこくし、FAAは上級じょうきゅうしゃレビューにおいて2011ねん以降いこう納入のうにゅうされたやく1,000のうちやく900追加ついか検査けんさ要求ようきゅうすることを検討けんとうしていていた[42]。ボーイングはかつて品質ひんしつマネジメントシステムにより900にん品質ひんしつ検査けんさいん削減さくげんしても問題もんだいになることはないと主張しゅちょうしていたが、実際じっさいにはその品質ひんしつマネジメントシステムでシムやそとばん瑕疵かし見抜みぬくことができていなかったことから、FAAの審問しんもんされることとなった[45]

2020ねん9がつ8にちには、ボーイングは水平すいへい安定あんていばんにも品質ひんしつ管理かんりじょう問題もんだいがあり、893影響えいきょうがあると発表はっぴょうした。ソルトレイクシティでの組立くみたて作業さぎょうにおいてしめづけ強度きょうどつよくしすぎたため材料ざいりょう疲労ひろうはやまる可能かのうせいがあるというもので、ボーイングは最近さいきん品質ひんしつ管理かんり問題もんだいによって短期たんきてきには機体きたいわたしのペースが鈍化どんかする見通みとおしで、運航うんこうちゅう機体きたいについても修理しゅうりおこなうことを検討けんとうしていると発表はっぴょうした[46]

2020ねん9がつ10日とおかにはロイターがシアトルのラジオきょくKOMOの報道ほうどう引用いんようして、ボーイングの技術ぎじゅつしゃは6ヶ月かげつまえから787の垂直すいちょく尾翼びよく段差だんさがあり、すうひゃく影響えいきょうするともうてているとほうじた。サウスカロライナ工場こうじょうおよびエバレット工場こうじょうにおいて、ファスナの最終さいしゅう取付とりつけ工程こうていまえにシムが不適切ふてきせつはずされており、限界げんかい荷重かじゅう条件じょうけんにおける構造こうぞう欠陥けっかんまねおそれがあった。FAAとの協議きょうぎ保留ほりゅうされているが、ボーイングとしては定期ていき整備せいびちゅういち問題もんだい有無うむ確認かくにんするための追加ついか検査けんさおこなうことになると想定そうていしているという[47][48]

2021ねん1がつ時点じてんで、ボーイングは一連いちれん品質ひんしつ管理かんり問題もんだい関連かんれんする検査けんさ完了かんりょうさせるため、機体きたいわたしを停止ていししていた[49]同年どうねん3がつにFAAは787の新造しんぞう4検査けんさ承認しょうにんにかかるボーイングの組織そしき認証にんしょう許可きょか英語えいごばんげるとともに、必要ひつようであればこの措置そち機種きしゅにも拡大かくだいすると表明ひょうめいした[50]結局けっきょく、ボーイングは同年どうねん3がつ26にちのユナイテッド航空こうくうけ787-9からわたしを再開さいかいした[51]

2021ねん7がつ13にちには前部ぜんぶ圧力あつりょく隔壁かくへき段差だんさつかったことをけて生産せいさんペースがとされた。同社どうしゃはこの問題もんだい就航しゅうこうちゅうの787に影響えいきょうするか調査ちょうさすると表明ひょうめいした[52]が、その確認かくにんのための検査けんさプロセスに疑念ぎねんたれることとなった。FAAは、この問題もんだいは「ただちに飛行ひこう安全あんぜん影響えいきょうするものではない」とし、ボーイングもFAAとともはたらかして問題もんだい解決かいけつにあたり、就航しゅうこうちゅう機体きたい地上ちじょう待機たいきとする必要ひつようはないとした[53]

2021ねん9がつ4にちには、FAAがボーイングの「機体きたいすべてを確認かくにんするのではなく、範囲はんいしぼって迅速じんそく検査けんさおこなうことで機体きたいわたしを加速かそくする」という提案ていあんを、すくなくとも同年どうねん10がつまつまでは却下きゃっかしたとほうじた[54]

2021ねん10がつ14にちには、ボーイングがチタンせいゆかはり固定こていよう金具かなぐなどについて、過去かこ3年間ねんかんわたって不適切ふてきせつ製造せいぞうされていたと発表はっぴょうした。レオナルド経由けいゆでイタリアのMPSしゃから購入こうにゅうしていたもので、同社どうしゃはFAAに報告ほうこくするとともに、安全あんぜんせいただちに影響えいきょうするものではなく、欠陥けっかん部品ぶひん使用しようされている機体きたい調査ちょうさしているという[55]

派生はせいがた[編集へんしゅう]

Diagrams of outlines of three different aircraft imposed over one another.
ボーイング787-8(くろ太字ふとじ)(の比較ひかくくろ輪郭りんかくき)ボーイング777-300(グレー)、767-300ティール)、737-800あお)。

2019ねん時点じてんで、787は3つの派生はせいがたんでいる。

ICAO機種きしゅコードは、787-8 , 787-9 , 787-10がそれぞれ"B788" , "B789" , "B78X"である。[56]

787-3[編集へんしゅう]

航続こうぞく距離きょり3,500海里かいり(6,500km)、交通こうつうりょうおお路線ろせんまとにした296座席ざせき(2クラスせい)の短距離たんきょりがたであり、767の後継こうけいとして企画きかくされたものであった。日本にっぽん国内線こくないせんをターゲットとし、全日本空輸ぜんにほんくうゆがローンチカスタマーとなっていたが、つばさはばを767なみにしたことで燃費ねんぴ悪化あっかすることなどから開発かいはつ中断ちゅうだんした[57]。ほかに日本航空にほんこうくう発注はっちゅうしていたがキャンセル。

787-8[編集へんしゅう]

座席ざせきすう223座席ざせき(3クラスせい)であり航続こうぞく距離きょり8,200海里かいり(15,200km)の787がた基本きほんがたで、最初さいしょ開発かいはつされたモデルでもある。2007ねん7がつ8にちにロールアウト[58]し、同年どうねん9がつまつはつ飛行ひこうする予定よていであったが、前記ぜんきとおはつ飛行ひこうは1ねん以上いじょうおくれ、結果けっかとして全日本空輸ぜんにほんくうゆ初号しょごうわたされたのは3ねん以上いじょうおくれた2011ねん9がつだった。また、初期しょきロットにおいて機体きたい後部こうぶ構造こうぞう補強ほきょうざい炭素たんそ繊維せんいふくごうざい剥離はくりする兆候ちょうこう修正しゅうせいした機体きたい量産りょうさん比較ひかくしてLN7から22までは設計せっけい重量じゅうりょう超過ちょうかなんらかのかたちしょうじており、LN23から33は重量じゅうりょう超過ちょうかしているものの、発注はっちゅうした航空こうくう会社かいしゃ許容きょようできるレベル、LN34から89までは重量じゅうりょう軽減けいげんすすみ、LN90以降いこうカタログスペック達成たっせいした。とくにLN10~19とLN22は、重量じゅうりょう超過ちょうかにより積載せきさい燃料ねんりょうらされるため航続こうぞく距離きょりみじかいとされ、一部いちぶメディアでは「Terrible Teens(のティーンズ)」とばれていて[59][60]当初とうしょ発注はっちゅう顧客こきゃく受領じゅりょう拒否きょひ[61]やそれにともな長期ちょうきかずカタログ価格かかくから値引ねび取引とりひきされた報道ほうどうもある[62]

787-9[編集へんしゅう]

胴体どうたい延長えんちょうがたで、座席ざせきすうは3クラスせい最大さいだい300せきである。エアバスしゃA330-300A330-900neo、ボーイングしゃB777-200ER同等どうとう機体きたいで、2013ねん9がつはつ飛行ひこう[63]した。空気くうき抵抗ていこう軽減けいげんシステムのHybrid Laminar-Flow Control (HLFC)[64]離陸りりくにギアをはや段階だんかい格納かくのうするために浮揚ふようギアドアーを自動的じどうてきひらEarly Doors Operation (EDO)[65]などを搭載とうさいしている。ローンチカスタマーはニュージーランド航空こうくう初号しょごうのZK-NZEを2014ねん7がつ9にち受領じゅりょう[66]し、全日本空輸ぜんにほんくうゆ初号しょごうのJA830Aを同年どうねん7がつ27にち受領じゅりょうした[67]世界せかいはつの787-9がた定期ていき便びん運航うんこう全日本空輸ぜんにほんくうゆで、東京とうきょう - 福岡ふくおかせんで2014ねん8がつ7にちから運航うんこう開始かいしした[68][69]

787-10[編集へんしゅう]

最大さいだい座席ざせきすう350のさらなる胴体どうたい延長えんちょうがたである。エアバスしゃA350-900同等どうとう機体きたいであるが、最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょうを787-9にわせたため燃料ねんりょう搭載とうさいりょうらされており、航続こうぞく距離きょりは6,430海里かいり(11,910km)とややみじかい。2013ねん6がつパリ航空こうくうショー正式せいしきローンチが発表はっぴょうされた[70]サウスカロライナしゅうノースチャールストンのサウスカロライナ工場こうじょうのみで製造せいぞうする[71]最初さいしょ受領じゅりょうしたのはシンガポール航空こうくうで、2018ねん3がつ25にち初号しょごう機体きたい番号ばんごう:9V-SCA)を受領じゅりょう同年どうねん5がつ3にちより、シンガポール - 関西かんさいせん就航しゅうこう開始かいしした。その、5月19にちからはシンガポール - 成田なりたせん、7がつ28にちからシンガポール - 中部ちゅうぶせん、12月19にちからシンガポール - 福岡ふくおかせん導入どうにゅうし、日本にっぽん路線ろせん投入とうにゅうしていたA330-300を787-10へ更新こうしんした。また同社どうしゃはA350を保有ほゆうしており、アジアけんでA350が就航しゅうこうしている都市としなか需要じゅよう見込みこめる路線ろせんをより座席ざせきすうおおい787-10にえる方針ほうしんされている。
2015ねん1がつ全日本空輸ぜんにほんくうゆ同型どうけいを3発注はっちゅうしたことで、ユナイテッド航空こうくうつづき-8・-9・-10の3タイプすべてを導入どうにゅうすることになった[72]。また、全日本空輸ぜんにほんくうゆは2019ねん3がつ31にちに787-10の初号しょごう(機体きたい番号ばんごう:JA900A)を受領じゅりょう[73]同年どうねん4がつ26にちより、成田なりた - シンガポールせん運航うんこう開始かいしした[74][75]

787の貨物かもつ専用せんよう開発かいはつ計画けいかく具体ぐたいしていないが、787旅客りょかくがたによる夜間やかん限定げんていベリーカーゴ(床下ゆかした貨物かもつ便びん羽田はた - 佐賀さが那覇なはあいだ全日本空輸ぜんにほんくうゆ運航うんこうしていた[76]

仕様しよう[編集へんしゅう]

かくモデルの主要しゅようしょもと[77]
項目こうもく機種きしゅ 787-3
開発かいはつ中止ちゅうし
787-8 787-9 787-10
全長ぜんちょう 56.7m 62.8m 68.3m
全幅ぜんぷく 52.0m 60.1m
ぜんこう 16.9m 17.0m
胴体どうたい最大さいだいはば 5.74m
客室きゃくしつ最大さいだいはば 5.49m
最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょう 170,000kg 227,900kg 254,700kg
座席ざせきすう 290 - 330
(2クラス)
210 - 250
(3クラス)
250 - 290
(3クラス)
やく300
(3クラス
座席ざせきすう
導入どうにゅうれい
- ANA国内線こくないせん
335(12+323)
ANA国際線こくさいせん
169(46+21+102)
184(32+14+138)
240(42+198)
JAL国内線こくないせん
291(6+58+227)
JAL国際線こくさいせん
186(30+156)
206(30+176)
ANA国内線こくないせん
395(18+377)

375(28+347)
ANA国際線こくさいせん
215(48+21+146)
246(40+14+192)
JAL国際線こくさいせん
195(44+35+116)
203(52+35+116)
239(28+21+190)

ANA国内線こくないせん[78]
429(28+401)

ANA国際線こくさいせん
294(38+21+235)
シンガポール航空こうくう
337(36+301)

貨物かもつ容量ようりょう - 136.7㎥ 172㎥ 190.3㎥
エンジン GE GEnx
RR Trent 1000
巡航じゅんこうマッハすう マッハ0.85
航続こうぞく距離きょり*1 5,650km 15,200km 15,750km 11,910km
最大さいだい巡航じゅんこう高度こうど 13,000m
最大さいだい燃料ねんりょう容量ようりょう 48,600L 126,000L
離陸りりく滑走かっそう距離きょり 2,600m 2,800m
着陸ちゃくりく滑走かっそう距離きょり 1,730m
はつ飛行ひこう 開発かいはつ中止ちゅうし 2009ねん 2013ねん 2017ねん
  • *1:最大さいだい積載せきさい旅客りょかくおよび貨物かもつ

運用うんようしゃ[編集へんしゅう]

ボーイング787 ドリームライナー オペレーター(2022ねん9がつ現在げんざい[79]
航空こうくう会社かいしゃ 787-8[80] 787-9[81] 787-10[82] 合計ごうけい
全日本空輸ぜんにほんくうゆ 36 41 3 80
ユナイテッド航空こうくう 12 38 13 63
アメリカン航空こうくう 28 22 50
日本航空にほんこうくう 25 22 47
エティハド航空こうくう 30 9 39
海南かいなん航空こうくう 10 28 38
エア・カナダ 8 29 37
カタール航空こうくう 30 7 37
ブリティッシュ・エアウェイズ 12 18 3 33
エア・インディア 27 27
中国ちゅうごく南方なんぽう航空こうくう 10 17 27
エチオピア航空こうくう 19 8 27
LATAM チリ 10 17 27
スクート 10 10 20
KLMオランダ航空こうくう 13 6 19
アエロメヒコ航空こうくう 8 10 18
エア・ヨーロッパ 8 10 18
サウディア 13 5 18
ヴァージン・アトランティック航空こうくう 17 17
エル・アル航空こうくう 3 12 15
LOTポーランド航空こうくう 8 7 15
シンガポール航空こうくう 15 15
ターキッシュ エアラインズ 15 15
ベトナム航空こうくう 11 4 15
中国ちゅうごく国際こくさい航空こうくう 14 14
ニュージーランド航空こうくう 14 14
アビアンカ航空こうくう 13 1 14
TUIエアウェイズ 8 5 13
厦門あもい航空こうくう 6 6 12
ジェットスター航空こうくう 11 11
カンタス航空かんたすこうくう 11 11
エールフランス 10 10
エバー航空こうくう 4 6 10
大韓航空だいかんこうくう 10 10
ケニア航空こうくう 9 9
オマーン・エア 2 7 9
ロイヤル・エア・モロッコ 5 4 9
タイ国際こくさい航空こうくう 6 2 8
ガルフ・エア 7 7
ロイヤル・ヨルダン航空こうくう 7 7
上海しゃんはい航空こうくう 7 7
ウズベキスタン航空こうくう 7 7
ウエストジェット航空こうくう 7 7
ビーマン・バングラデシュ航空こうくう 4 2 6
エジプト航空こうくう 6 6
吉祥きっしょう航空こうくう 6 6
ネオス 6 6
ロイヤルブルネイ航空ろいやるぶるねいこうくう 5 5
エア・タヒチ・ヌイ 4 4
ZIPAIR Tokyo 4 4
バンブー・エアウェイズ 3 3
中国ちゅうごく東方とうほう航空こうくう 3 3
TUIフライ・ネーデルラント 3 3
エール・オーストラル 2 2
エア・タンザニア 2 2
アゼルバイジャン航空こうくう 2 2
きむほう航空こうくう 2 2
TUIフライ・ベルギー 2 2
ビスタラ 2 2
エア・プレミア 1 1
LATAM ブラジル 1 1
ルフトハンザドイツ航空こうくう 1 1
TUIフライ・ノルディック 1 1
合計ごうけい 362 540 63 965

受注じゅちゅうじょうきょう[編集へんしゅう]

発注はっちゅうすう納入のうにゅうすう[83]
受注じゅちゅう 納入のうにゅう ざん
787-8 431 396 35
787-9 1,215 629 586
787-10 266 98 168
合計ごうけい 1,912 1,123 789


2019 2020 2021 2022 2023 2024 合計ごうけい
受注じゅちゅうすう 82 20 -11 114 301 3 1,912
引渡すう 787-8 10 5 2 9 10 0 396
787-9 114 36 12 10 40 11 629
787-10 34 12 0 12 23 2 98
合計ごうけい 158 53 14 31 73 13 1,123
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
受注じゅちゅうすう 56 235 157 369 93 −59 −4 13 −12 182 41 71 58 94 109
引渡すう 787-8 3 46 65 104 71 35 26 10
787-9 10 64 102 110 120
787-10 15
合計ごうけい 3 46 65 114 135 137 136 145


受注じゅちゅうすう

引渡すう

事故じこ・トラブル[編集へんしゅう]

2024ねん2がつ現在げんざい、B787がたにおいて機体きたいぜんそん事故じこ死亡しぼう事故じこ発生はっせいしていない。

バッテリー問題もんだい[編集へんしゅう]

試験しけん飛行ひこうちゅう火災かさいなどのほかに、2011ねん11月の就航しゅうこう当日とうじつより機材きざいトラブルによる遅延ちえん運休うんきゅうがたびたびられた[84][85]。2013ねんはいり、ブレーキの不具合ふぐあい[86]、バッテリーからの出火しゅっか[87]燃料ねんりょう[88]潤滑油じゅんかつゆ[89]などのトラブルが相次あいついだ。バッテリーからの出火しゅっか事故じこでは、連邦れんぽう航空局こうくうきょく (FAA)がたいそらせい改善かいぜん命令めいれい発行はっこうし、1979ねんDC-10以来いらい[90]運航うんこうちゅう同型どうけいすべてが世界中せかいじゅう運航うんこう停止ていしになるという事態じたいとなった。改修かいしゅうされたバッテリーシステムは、2013ねん4がつ25にちにFAAと欧州おうしゅう航空こうくう安全あんぜんきょく (EASA)が、4がつ26にち国交こっこうしょう航空局こうくうきょく承認しょうにんした。4月27にちエチオピア航空こうくう運航うんこう停止ていし世界せかいはじめて商業しょうぎょう運航うんこうアディスアベバはつナイロビきで再開さいかいした。

運航うんこう再開さいかいは、2014ねん1がつ14にち日本航空にほんこうくう機体きたいからしろけむり発生はっせいし、機材きざい変更へんこうするトラブルが発生はっせいした[91]。2014ねん3がつ8にち (UTC) にはまたも日本航空にほんこうくうみぎエンジンの油圧ゆあつ低下ていかし、ホノルル左側ひだりがわのエンジンだけで緊急きんきゅう着陸ちゃくりくする事案じあん[92]発生はっせいしている。

2013ねん7がつ12にちエチオピア航空こうくうの787がたロンドン・ヒースロー空港くうこう到着とうちゃくぜん電源でんげんとした数時間すうじかん火災かさい発生はっせい英国えいこく航空こうくう事故じこ調査ちょうさきょく (AAIB)は、さきのバッテリー問題もんだいとの関連かんれんせい否定ひてい[93]ハネウェルしゃせい航空機こうくうきよう救命きゅうめい無線むせん (ELT)が出火しゅっか原因げんいんとなった可能かのうせいたかいとの報告ほうこくしょ公表こうひょうし、FAAなど各国かっこく航空こうくう当局とうきょくたいしてたいそらせい確認かくにんされるまでは問題もんだいのELTの電源でんげん通達つうたつすよう勧告かんこくした[94]。これをけFAA、JCAB、EASAそれぞれの当局とうきょく当該とうがいELTについて、点検てんけんまたはろしのいずれかの措置そちもとめる通告つうこく発表はっぴょうしている。

787の一部いちぶ機体きたい使用しようしているGEnx-1Bエンジンについて、2013ねん7がつ31にちロシア航空こうくう貨物かもつ会社かいしゃ運航うんこうちゅうごおり発生はっせいどう系列けいれつのGEnx-2B67エンジンが4ちゅう2停止ていしし、このうち3こうあつコンプレッサーに破損はそん発見はっけんされた。ロシア連邦れんぽう航空局こうくうきょく (Rosaviatsia) からの安全あんぜん勧告かんこくけたボーイングしゃは787でGEnx-1Bエンジンを採用さいようしている航空こうくう会社かいしゃけた飛行ひこう規程きてい改定かいていおこない、「高度こうど30,000フィート以上いじょうくもちゅう飛行ひこうするさい飛行ひこう経路けいろじょう積乱雲せきらんうんなど活発かっぱつくもいきがある場合ばあいは、その周囲しゅういやく90キロメートル以内いない飛行ひこう禁止きんしする」という通知つうちした。どうエンジンを選定せんていしている日本航空にほんこうくうでも「安定あんていてき運航うんこう提供ていきょうする」として、2013ねん11月25にち出発しゅっぱつ便びんから、ぶしごとに気象きしょう状況じょうきょうなどを考慮こうりょして機材きざい変更へんこうおこなっている[95]

2015ねん4がつ30にち連邦れんぽう航空局こうくうきょくは787の電源でんげん制御せいぎょシステムのソフトウェアに問題もんだいがあり、248日間にちかん継続けいぞくしてシステムを稼働かどうさせつづけた場合ばあい突然とつぜん電源でんげん喪失そうしつ機体きたい制御せいぎょうしなわれるおそれがあるとして、定期ていきてき当該とうがいシステムのさい起動きどうおこなうよう国内こくないかく航空こうくう会社かいしゃ通達つうたつした[96][リンク]

こののち、2015ねんまつまでに各社かくしゃ具体ぐたいてき対応たいおうさく発表はっぴょうされ、これについてボーイングしゃわたみの機体きたいも、すでにすべて所定しょてい安全あんぜんせい確保かくほされているとしている[97]

RRトレント1000エンジンのタービンブレードの問題もんだい[編集へんしゅう]

2017ねん1がつ27にちに、ロールスロイス・トレント1000エンジンを導入どうにゅうしている全日本空輸ぜんにほんくうゆは、どうエンジンを搭載とうさいしている787ぜんのタービンブレードに欠陥けっかんがあるとして、ぜん交代こうたい運航うんこう停止ていしにし、ブレードを交換こうかんするという発表はっぴょうをした[98]全日本空輸ぜんにほんくうゆはこの影響えいきょうけ、運航うんこうダイヤがみだれただけでなく大幅おおはば運休うんきゅう余儀よぎなくされた。なお改良かいりょうがたブレードは3ねんの2019ねんまつまでにすべて改良かいりょうがた交換こうかんするとしている。さらに2018ねんには、トレント1000エンジン長時間ちょうじかん運航うんこうしたさいにエンジンの劣化れっかすす可能かのうせいがあるとして、エンジンが1停止ていししても洋上ようじょう飛行ひこう一定いってい時間じかん可能かのうETOPS許容きょようする飛行ひこう時間じかん制限せいげんすると発表はっぴょうした。ただし、すべてのトレント1000エンジンを搭載とうさいした787が対象たいしょうというわけではなく、いわゆる「Package C」の仕様しよう採用さいようされているエンジンが対象たいしょうとなっている模様もようであり、同型どうけいのエンジンを採用さいようしていなかった日本航空にほんこうくうほかは運航うんこう継続けいぞくした。さらに、改善かいぜんブレードに交換こうかんした機体きたいは、完全かんぜんにETOPSが回復かいふくされるむねも、ロールスロイス公式こうしきサイトに掲載けいさいされている[99][100]

その事故じこ[編集へんしゅう]

  • 2024ねん3がつ11にち豪州ごうしゅうシドニーを出発しゅっぱつして経由けいゆのニュージーランド・オークランドにかっていたLATAM航空こうくう800便びん突如とつじょ急降下きゅうこうかした[101]1人ひとり重傷じゅうしょうしゃふくむ50にん負傷ふしょうしゃし、12にん病院びょういん搬送はんそうされた。2024ねん3がつ16にち時点じてんほん事故じこ調査ちょうさおこなわれている。
  • 2024ねん4がつ1にち、メルボルンはつ東京とうきょう/成田なりたきの日本航空にほんこうくう774便びん機体きたい記号きごう:JA843J)が着陸ちゃくりく直前ちょくぜんはげしいれに遭遇そうぐうし、客室きゃくしつ乗務じょうむいん4にん負傷ふしょう(うち1にん重傷じゅうしょう)。重傷じゅうしょうしゃしょうじたため、ほんインシデントは国土こくど交通省こうつうしょう航空こうくうしょうにより「航空こうくう事故じこ」とみなされている[102]

787の展望てんぼう試験しけん[編集へんしゅう]

787の開発かいはつはじまったことをけて、2005ねんにライバルである欧州おうしゅうエアバスしゃは787に対抗たいこうするための機材きざいとして従来じゅうらいひんA330大幅おおはばくわえた「A350構想こうそう発表はっぴょうした。

発表はっぴょう当初とうしょ目標もくひょう性能せいのうでは「A350のほう航続こうぞく距離きょり旅客りょかくすうともに増加ぞうかしている」とされているが、ボーイングしゃは「787はまったあたらしい旅客機りょかくきのため、A330をリファインしても当機とうきえることはできない」と主張しゅちょうした。

初期しょきの「A350」は実際じっさい受注じゅちゅうすうなやんだことから、エアバスしゃかく航空こうくう会社かいしゃにヒアリングをおこない、2006ねんファーンボロー航空こうくうショーでA330からおおきく設計せっけい変更へんこうしたしん機種きしゅの「A350 XWB」(eXtra Wide Body)をげ、日本にっぽん国内こくない航空こうくう会社かいしゃからの受注じゅちゅうふくめて787に肉薄にくはくする受注じゅちゅうすう獲得かくとくした。

両社りょうしゃともに将来しょうらいてき航空こうくう旅客りょかく増加ぞうか予想よそうしているてんにおいては共通きょうつうするが、その対処たいしょ手法しゅほうかんがかたちがいがあり新型しんがた開発かいはつコンセプトにも影響えいきょうしている。エアバスしゃは「ハブ空港くうこうあいだ運用うんようする新型しんがた大型おおがたA380)を開発かいはつし、ローカルへはごま豊富ほうふ自社じしゃたん通路つうろでの乗客じょうきゃくけ」(ハブ アンド スポーク)を想定そうていしているが、ボーイングしゃは「乗客じょうきゃく面倒めんどうえをこのまず、中型ちゅうがたによる直近ちょっきん空港くうこうへのれをもとめるようになる」(ポイント トゥ ポイント)と予測よそくしている。787は2011ねん就航しゅうこう当初とうしょETOPS-180取得しゅとくしていたが、2014ねん5がつ28にちにFAAからETOPS-330取得しゅとくした。

最新さいしん機材きざいのラインナップは両社りょうしゃとも、大型おおがた777777XたいA350XWB中型ちゅうがた(787たいA330neo小型こがた737MAXたいA320neoなど)をそれぞれ用意よういしている。

787の展示てんじ[編集へんしゅう]

「FLIGHT OF DREAMS」で展示てんじされているボーイング787初号しょごう

787のうち試験しけん飛行機ひこうきである「1号機ごうき」(ZA001)から3号機ごうき(ZA003)については全日本空輸ぜんにほんくうゆ受領じゅりょうする予定よていだったが、量産りょうさんがたくらべて機体きたい重量じゅうりょう増加ぞうかして本来ほんらい性能せいのうられないことから受領じゅりょう拒否きょひし、全日本空輸ぜんにほんくうゆには量産りょうさんがた納入のうにゅうされた。そのため試験しけんは2015ねんまでに退役たいえきし、かく施設しせつ寄贈きぞうされている。2015ねん6がつ日本にっぽん愛知あいちけん常滑とこなめ中部ちゅうぶ国際こくさい空港くうこうに、ボーイングしゃより生産せいさん初号しょごう(ZA001号機ごうき)が寄贈きぞうされた [103]

  • 1号機ごうき機体きたい番号ばんごう:ZA001、登録とうろく記号きごう:N787BA):中部ちゅうぶ国際こくさい空港くうこう FLIGHT OF DREAMS愛知あいちけん常滑とこなめ
    2009ねん12月15にちはつ飛行ひこうした機体きたいで、ボーイング社用しゃよう特別とくべつ塗装とそうまつわっている。
    2015ねん6月17にちにボーイングから、主翼しゅよくなどの主要しゅよう部品ぶひん生産せいさんしており787シリーズとのえんふか愛知あいちけんおよび中部ちゅうぶ国際こくさい空港くうこう寄贈きぞうされることが発表はっぴょうされ[104][105]同月どうげつ22にちどう空港くうこう飛来ひらいした[106][107]
    そのしばらくは空港くうこうない滑走かっそうわき露天ろてん留置りゅうちされた状態じょうたいであったが、2016ねんに、あらたに空港くうこう島内とうない建設けんせつされる「FLIGHT OF DREAMS」(フライトオブドリームズ)と名付なづけられたふくあい商業しょうぎょう施設しせつ目玉めだま展示てんじぶつとして、記念きねんすべき787シリーズにおける世界せかいはつ生産せいさんでもあるZA001号機ごうき屋内おくない展示てんじされることがまった。
    2018ねん10がつ12にちにオープンした「FLIGHT OF DREAMS」は、1かいチームラボ監修かんしゅうするZA001号機ごうき展示てんじ中心ちゅうしんとした体験たいけんがたコンテンツの「FLIGHT PARK」(フライトパーク。ボーイングストア以外いがい有料ゆうりょう)、2 - 3かいの「SEATTLE TERRACE」(シアトルテラス)がボーイングの創業そうぎょうであるシアトル町並まちなみをイメージしたショップ&レストランがいで、当地とうち発祥はっしょう、あるいは愛知あいちけん人気にんき飲食いんしょくてんなども入居にゅうきょしており、航空こうくうファン以外いがいたのしめるものとなっている[108][109]
  • 6号機ごうき機体きたい番号ばんごう:ZA006、登録とうろく記号きごう:N787ZA)
    特別とくべつ改装かいそうえた2014ねん6がつメキシコメキシコぐん)にわたされ、同国どうこく政府せいふ専用せんようとして運用うんよう開始かいしされた。

競合きょうごう機種きしゅ[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ ボーイング787の通常つうじょう塗装とそうに‘787’ペイント - 全日本空輸ぜんにほんくうゆプレスリリース 2011ねん12月27にち通常つうじょう塗装とそう型式けいしきめい大書たいしょする事例じれい機体きたい後部こうぶ登録とうろく記号きごう併記へいきするものはのぞく)は、同社どうしゃ777-200以来いらいとなる(777-200の導入どうにゅう当初とうしょは1 - 3号機ごうき垂直すいちょく尾翼びよくに「ANA」のわりに「777」と表記ひょうきしていた)。
  2. ^ 757・767で3 %、777で11 %の使用しよう比率ひりつ[23]
  3. ^ 機体きたい後方こうほう電気でんき室内しつないにあるAPUようリチウムイオンバッテリー。えいメギット傘下さんかのセキュラプレーン・テクノロジー製造せいぞう電池でんち本体ほんたいはGSユアサ製造せいぞう。セルとバッテリーが75Ah、公称こうしょう電圧でんあつはセルが3.7V、バッテリーが29.6V。
  4. ^ マサチュまさちゅセッツ工科大学せっつこうかだいがく教授きょうじゅ・ドナルド・サドウェイ(材料ざいりょう化学かがく)は、発火はっかしやすい有機ゆうき電解でんかいしつふくむリチウムイオン電池でんちではなくニッケル水素すいそ電池でんち採用さいようすべきだったとする。とく発熱はつねつおお電池でんち冷却れいきゃくしに高密度こうみつど実装じっそうしているためねつがなくなっているのに、コンピュータ制御せいぎょ飛行ひこう安全あんぜん確保かくほできるというかんがかた疑問ぎもんていしている[30]
  5. ^ もっとも、最近さいきん増産ぞうさん体制たいせいにあり、輸送ゆそうわないことから、ドリームリフターによる輸送ゆそうくわえて、ロシアヴォルガ・ドニエプル航空こうくうアントノフ An-124がチャーターされている。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]