ライトノベル

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マカオ書店しょてん翻訳ほんやくされて販売はんばいされている(2014ねん

ライトノベルは、日本にっぽんまれた言葉ことばで、娯楽ごらく小説しょうせつのジャンルの1つ[1]英単語えいたんごlightnovelわせた和製わせい英語えいごで、略語りゃくごラノベ[2]

定義ていぎ

ライトノベルの定義ていぎ

業界ぎょうかいないでも明確めいかく基準きじゅん確立かくりつされておらず、はっきりとした必要ひつよう条件じょうけん十分じゅうぶん条件じょうけんがない。このため「ライトノベルの定義ていぎ」については様々さまざませつがある。いずれも客観きゃっかんてき定義ていぎにはなっていないが「ライトノベルを発行はっこうしているレーベルからている」「出版しゅっぱんしゃがそのむね宣言せんげんした作品さくひんである」「マンガイラストレーション挿絵さしえ多用たようし、登場とうじょう人物じんぶつのキャラクターイメージや世界せかいかん設定せっていあらかじ固定こていしている」「キャラクター描写びょうしゃ中心ちゅうしんえ、漫画まんがのノベライズのようにつくられている」「青少年せいしょうねん、あるいは若年じゃくねんそう読者どくしゃそう想定そうていして執筆しっぴつされている」「作者さくしゃ自称じしょうしている」などがげられる[3][4][信頼しんらいせいよう検証けんしょう]

2004ねん刊行かんこうされた『ライトノベル完全かんぜん読本とくほん』(日経にっけいBPしゃ)では「表紙ひょうし挿絵さしえアニメ調しらべイラスト多用たようしている若年じゃくねんそうけの小説しょうせつ」とされていた[5]榎本えのもとあき自著じちょにおける定義ていぎとして「中学生ちゅうがくせい高校生こうこうせいというおもなターゲットにおいてみやすくかれた娯楽ごらく小説しょうせつ」としるしている[6]。あるいは「青年せいねん読者どくしゃ対象たいしょうとし、作中さくちゅう人物じんぶつ漫画まんがやアニメーションを想起そうきさせる『キャラクター』として構築こうちくしたうえで、それにわせたイラストをえて刊行かんこうされる小説しょうせつぐん」とするものもある[7]もり博嗣ひろつぐは、著書ちょしょ『つぼねのカトリーヌ』(2014ねん)において「会話かいわおおみやすく、があってわかりやすい小説しょうせつ」だとしている。または「マンガてきあるいはアニメてきなイラストが添付てんぷされた中高生ちゅうこうせい主要しゅよう読者どくしゃとするエンターテインメント小説しょうせつ」とするもの[8]、「アニメふう表紙ひょうし挿絵さしえ改行かいぎょう会話かいわおお文章ぶんしょう」とするものもある[9]

作家さっかがわ発行はっこうレーベルや対象たいしょう読者どくしゃそうなど、ライトノベルとそれ以外いがい小説しょうせつかならずしも区別くべつして執筆しっぴつしているわけではない。また、出版しゅっぱんしゃがわ明確めいかくにライトノベルとうたっているレーベル以外いがいでは、ライトノベルとそれ以外いがい小説しょうせつ線引せんひきをおこない、出版しゅっぱんしているわけではない。角川書店かどかわしょてん毎年まいとしなつ展開てんかいされている「発見はっけん角川かどかわ文庫ぶんこ なつの100さつ」にいても、一般いっぱん小説しょうせつじってライトノベルが紹介しょうかいされており、2010年度ねんどばん以降いこうは『砂糖さとう菓子かし弾丸だんがんちぬけない』『うみそこ』など、角川かどかわ文庫ぶんこからさい刊行かんこうされた作品さくひん収録しゅうろくされている。

ライトノベルと少女しょうじょ小説しょうせつ

少女しょうじょ小説しょうせつは「少女しょうじょけライトノベル」としてあつかわれることがおおい。ただし、少女しょうじょ小説しょうせつぶん中心ちゅうしんとした小説しょうせつとしてのかたというてんで、一般いっぱん文芸ぶんげいちかいものを要求ようきゅうされてきたため、男性だんせいけライトノベルとはかなりのちがいがあるという意見いけんもある[10]

ライトノベルと児童じどう文学ぶんがく

10代をおもなターゲットとしている文学ぶんがくジャンルにはほかにも児童じどう文学ぶんがくがあるが、ライトノベルとことなるのは、大人おとなけにかれた文学ぶんがくてき価値かちかんんでいるてん[11]健全けんぜん世界せかいかん倫理りんりせいのもとに構築こうちくされる作品さくひんおおてん[12]対象たいしょう年齢ねんれい考慮こうりょしたうえでの教育きょういくてき性格せいかく色濃いろこてんがある[13][14][12]

ライト文芸ぶんげい

ライトノベルから派生はせいして、より対象たいしょう年齢ねんれいたか設定せっていしたライト文芸ぶんげいばれるジャンルがある。SUGOI JAPANのライトノベル部門ぶもん投票とうひょう作品さくひん角川かどかわ文庫ぶんこのキャラクター小説しょうせつやメディアワークス文庫ぶんこ作品さくひんえらばれたり[15]早川書房はやかわしょぼうSFがみたい!』のライトノベル紹介しょうかいページに講談社こうだんしゃタイガ文庫ぶんこ作品さくひんっていたりするなど[16]、そのままライトノベルとしてあつかわれることもおおい。名称めいしょう定着ていちゃくしていない初期しょきには、書店しょてんだなにていわゆる「なろうけい」とばれる小説しょうせつ投稿とうこうサイトで発表はっぴょうされた作品さくひん書籍しょせきが、ライト文芸ぶんげいかんしたたなかれることがあった[17]

しん文芸ぶんげい

KADOKAWAは「ネットじょう発表はっぴょうされた作品さくひん書籍しょせき電子でんし書籍しょせきして出版しゅっぱんする小説しょうせつ」を「しん文芸ぶんげい」と名付なづけている[18]。いわゆる「ネット小説しょうせつ」のほかVOCALOID楽曲がっきょくをもとにしてかれる「ボカロ小説しょうせつ」や「フリーゲームのノベライズ」などもしん文芸ぶんげいふくまれるとしている。意味合いみあいがことなる「ライト文芸ぶんげい」と名称めいしょう混同こんどうされることがある[19]

発祥はっしょう

ライトノベルの発祥はっしょう複数ふくすうせつがあり、1975ねんソノラマ文庫ぶんこ創刊そうかんというせつや、新井あらい素子もとこ氷室ひむろ冴子さえこなどの人気にんき作家さっか登場とうじょうした1977ねんというせつなどである[20]。また、77年刊ねんかん三島みしま由紀夫ゆきお夜会やかいふく』(集英社しゅうえいしゃ文庫ぶんこ)の解説かいせつ篠田しのだいちが「『夜会やかいふく』のような小説しょうせつをライト・ノヴェルとよんでみたら、どうだろうか。ライト・ノヴェル、つまり、かる小説しょうせつということだが、もちろん、けいしょう軽薄けいはくのそれではなくて、軽快けいかい軽捷けいしょうけいである」といている。ライトノベル作家さっか中里なかさととおるは、その源流げんりゅう戦前せんぜんの「少年しょうねん倶楽部くらぶ」にっていた一流いちりゅう大衆たいしゅう作家さっか少年しょうねん長編ちょうへん小説しょうせつだとしている[21]

名称めいしょう

井上いのうえしん一郎いちろうによれば1980年代ねんだい後半こうはんには統一とういつされたジャンルめいはなく「ファンタジー小説しょうせつ」や「ヤングアダルト」にくくられていたという[18]水野みずのりょう安田やすだひとしは「RPG世界せかいかんやストーリー」を特徴とくちょうとする小説しょうせつとして「ゲーム小説しょうせつ」を定義ていぎしています。その角川かどかわれきは「ゲーム小説しょうせつ」の概念がいねんをメディアミックスの可能かのうせいあたらしいジャンルに拡大かくだいしました[22]

「ライトノベル」の命名めいめいは、1990ねんはじめにパソコン通信つうしんニフティサーブの「SFファンタジー・フォーラム」において、それまでのSFやファンタジーから独立どくりつした会議かいぎしつを、会議かいぎしつシスオペであった“かみきた恵太けいた[注釈ちゅうしゃく 1]が「ソノラマ・コバルト」などのレーベルからの出版しゅっぱんぶつに「ライトノベル」と名付なづけたことがはじまりであるとされる[23][24]

従来じゅうらい、これらの分類ぶんるいたいして出版しゅっぱんしゃがつけていた名称めいしょうとしては「ジュブナイル」「ヤングアダルト」または「ジュニア小説しょうせつ」などがある。しかし「ジュブナイル」は小学生しょうがくせいけの教育きょういくてきかつ健全けんぜん物語ものがたりというイメージがあり、欧米おうべい図書館としょかん職員しょくいんによるレイティングが由来ゆらいの「ヤングアダルト」は日本にっぽんでは「ヤングのアダルト小説しょうせつ」とも解釈かいしゃくされてことなった印象いんしょうあたえがちなことから、これらとはちがう、気軽きがるあつかうことの出来でき名称めいしょうとしてつくられた。現在げんざいでは、各種かくしゅメディアでも「ジュブナイルノベル」や「ヤングアダルト小説しょうせつ」ではなく「ライトノベル」とばれるようになり、定着ていちゃくしている[25]。なお「ライトノベル」という呼称こしょうは、発祥はっしょうしてからすぐに定着ていちゃくしたわけではなく、一般いっぱんにも呼称こしょうされるようになったのはインターネットがひろ普及ふきゅうしそれまで以上いじょう読者どくしゃ同士どうし交流こうりゅうおこなうようになった2000ねんごろだとされている[6]たとえば、東京とうきょうBBSのファンタジーノベルボードでは、ボードであつか話題わだい説明せつめいに "(富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ朝日あさひソノラマ文庫ぶんことう)" とあり、今日きょうではライトノベルと認識にんしきされる範疇はんちゅうを「ファンタジーノベル」とくくっていた。

「ライトノベル」という呼称こしょうについては、和製わせい英語えいごなので国際こくさいてきには通用つうようしないと誤解ごかいされていること(現在げんざいは「MANGA」「ANIME」などと同様どうよう日本にっぽん独自どくじ分類ぶんるいけとしてられている)、英語えいごとして直訳ちょくやくすると「かる小説しょうせつ」とやくされることもあり、読者どくしゃがどのようにれているのかを考慮こうりょすることなく「ライトノベル」とばれることを敬遠けいえんする出版しゅっぱんしゃ作家さっかなどもいる[26]。また、文学ぶんがく事典じてんなどの学術がくじゅつてき事典じてんにおいても「ライトノベル」を採用さいようしているれいすくない[注釈ちゅうしゃく 2]。さらに図書館としょかんがく分野ぶんやにおいては国際こくさいてき学術がくじゅつ用語ようごとして「ヤングアダルト」が採用さいようされている[27]

特性とくせい

はんがた年齢ねんれいそう

以前いぜんおおくが文庫本ぶんこぼんはんがたであった。しかし、1990年代ねんだいすえ以降いこうにおいては読者どくしゃそう変化へんか嗜好しこう細分さいぶんなどから、よりすくない発行はっこう部数ぶすうでも採算さいさんりやすい新書しんしょノベルズ)やよんろくばんソフトカバーなどでの発売はつばいえている。とりわけ、2012ねんごろからよんろくはんソフトカバーのライトノベルレーベルの発足ほっそく相次あいつぎ、2012ねんから2015ねんにかけて、ライトノベルにおける新書しんしょよんろくはん売上うりあげ倍増ばいぞうしている。しゅとして若年じゃくねんそう読者どくしゃとしているものの、その対象たいしょう年齢ねんれい拡大かくだいしているとされる[20]中心ちゅうしん読者どくしゃそうが30だいから40だい以上いじょう作品さくひんもある[28]

内容ないよう

内容ないよう恋愛れんあいSFファンタジーミステリーホラー学園がくえんラブコメおおくのものをふくんでいる。ビジュアルノベルアニメ漫画まんがなどの作品さくひん原作げんさくにしたノベライズ作品さくひんおお発行はっこうされている。ぎゃくに、ライトノベルを原作げんさくとした漫画まんがアニメ映画えいがやテレビゲーム玩具おもちゃ(フィギュアとう)などのメディアミックスさかんにおこなわれている[29]

近年きんねん作品さくひん読者どくしゃ年齢ねんれいそう多様たようられる。また高殿たかどのえん紅玉こうぎょくいづきなどライトノベルとそれ以外いがい小説しょうせつ両方りょうほう出版しゅっぱんする作家さっかおついち冲方ひのと桜庭さくらば一樹かずきなどライトノベル作家さっかとしてデビューしたのちジャンルにも展開てんかいし、直木賞なおきしょうなどの文学ぶんがくしょう受賞じゅしょうして文壇ぶんだんりする作家さっか出現しゅつげんによって、それまでの概念がいねんからおおきくひろがりをせている[30]

挿絵さしえ・イラストの重要じゅうようせい

ライトノベルにとっては、挿絵さしえによるイメージと挿絵さしえたいする読者どくしゃそうからの評価ひょうかは、ジャンルの小説しょうせつよりも重要じゅうよう意味いみつ。これは、ライトノベル読者どくしゃのうちすくなくないかずが、イラストレーション作品さくひん選択せんたくする「イラストい」をおこなっていることに起因きいんする。「イラストい」がおおおこなわれる理由りゆうは、ライトノベルがメインのターゲットとしているそう活字かつじよりもアニメやマンガにしたしんでいるそうであるためとされているからである[6]

初期しょきのライトノベルの挿絵さしえ担当たんとうしゃは、安彦やすひこ良和よしかず天野あまの喜孝よしたかなど油絵あぶらえ水彩すいさいのような絵画かいが手法しゅほうをもったアニメーター出身しゅっしんしゃや、永井豪ながいごうなどの伝奇でんきアクション作品さくひんけい漫画まんがいのまたむつみ美樹みきもと晴彦はるひこなどアニメ業界ぎょうかい出身しゅっしん当時とうじ若手わかて中堅ちゅうけんイラストレーター、都築つづき和彦かずひこなどのパソコンゲーム業界ぎょうかい出身しゅっしんのイラストレーターなどが主流しゅりゅうであった。

少女しょうじょ文学ぶんがくのジャンルでは、1987ねん花井はない愛子あいこ講談社こうだんしゃX文庫ぶんこティーンズハート創刊そうかんさいして企画きかくからかかわり、同年どうねん、『いち週間しゅうかんのオリーブ』をだい一線いっせん活躍かつやくする人気にんき漫画まんがのイラストを採用さいようしたはなやかな少女しょうじょ小説しょうせつとして出版しゅっぱんし、これが人気にんきあつめたのにつづいて、少年しょうねんけでも1990年代ねんだい初頭しょとう神坂かみさかはじめスレイヤーズ』の挿絵さしえ手掛てがけたあらいずみるい登場とうじょう契機けいきとしていわゆるアニメりのイラストへの変革へんかく発生はっせいした[31]。これはアニメを見慣みなれた世代せだい読者どくしゃ増加ぞうかするとともにそうした絵柄えがら支持しじあつめるようになったことと、ライトノベルの需要じゅよう増加ぞうかとともに短時間たんじかん大量たいりょうのイラストを生産せいさんできる体制たいせい確立かくりつする必要ひつようがあったことに起因きいんしている[32]

1990年代ねんだい後半こうはんはいるとパソコンと画像がぞうソフトウェアの発達はったつからCGを利用りようしたイラストレーションが増加ぞうかし、美少女びしょうじょゲームなどからも人気にんきあつめる絵柄えがらのエッセンスをむなどのうごきがられた[33]とく電撃でんげき文庫ぶんこ緒方おがた剛志たけし黒星くろぼし紅白こうはく原田はらだたけひとなど、アニメ業界ぎょうかいやゲーム業界ぎょうかいでも活躍かつやくする若手わかてイラストレーターの登用とうよう躍進やくしんし、MF文庫ぶんこJがより大衆たいしゅうされた美少女びしょうじょ路線ろせん追随ついずいした。2000年代ねんだい以降いこういとうのいぢヤスダスズヒトブリキなどがヒットメーカーとしてられている[6]

ライトノベルでは人気にんきイラストレーター表紙ひょうし(および挿絵さしえ)を担当たんとうすると、それだけでげがびる効果こうかがあるとされている。榎本えのもとあきは「もちろんヒットしたのは作品さくひん魅力みりょくてきであるため」と前置まえおきしたうえで、「イラストのちからがそれ(げ)をげたのは間違まちがいない」としている[6][注釈ちゅうしゃく 3]

近年きんねんではライトノベルと一般いっぱん文芸ぶんげい中間ちゅうかん位置いちするライト文芸ぶんげい勃興ぼっこうによって、一般いっぱん小説しょうせつ装丁そうていでもイラストレーターが重視じゅうしされることがえている。だい多数たすう作品さくひん挿絵さしえイラストが使用しようされている一方いっぽうで、あえて挿絵さしえやイラストを使用しようしない方針ほうしんをとる作品さくひんもある。これは「本屋ほんやうのがずかしい」という中高生ちゅうこうせいよりうえ年齢ねんれいそう読者どくしゃ敬遠けいえんや「イラストがあるとかえってイメージが制限せいげんされる」という読者どくしゃ対応たいおうしたものである[6]

歴史れきし

1984ねん以前いぜん

明確めいかくなライトノベルせんもんのレーベルとしてではなく、のちにレーベルちゅうにライトノベルがふくまれているとされているものげる[34]

1984ねん以降いこう

1986ねんから角川かどかわ文庫ぶんこおこなわれた「ファンタジーフェア」と、テーブルトークRPGなどをあつかっていたパソコンゲームコンプティーク』を母体ぼたいに、1988ねん角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ刊行かんこうされる。同時どうじ富士見書房ふじみしょぼうから、テーブルトークRPGなどの電源でんげんゲームにとくした『ドラゴンマガジン』が創刊そうかんされ、紙面しめん半分はんぶん程度ていどどう文庫ぶんこ収録しゅうろくされる作品さくひんなどの連載れんさいいていた。

富士見書房ふじみしょぼうは1989ねんからファンタジア大賞たいしょう当時とうじはファンタジア長編ちょうへん小説しょうせつ大賞たいしょう)の選考せんこう開始かいしし、じゅん入選にゅうせん神坂かみさかはじめらがえらばれた。当時とうじのミリオンセラーを列挙れっきょすると『ロードスとう戦記せんき』、『スレイヤーズ』、『フォーチュンクエスト』、『魔術まじゅつオーフェン』、『ふう大陸たいりく』などがげられ、「ファンタジーフェア」以来いらい和製わせいファンタジー小説しょうせつ中心ちゅうしんにヒットをばしていた。

富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ刊行かんこうしている富士見書房ふじみしょぼうは、角川書店かどかわしょてん子会社こがいしゃとして設立せつりつされた経緯けいいから角川書店かどかわしょてんとの関係かんけいふかく、元々もともと国文学こくぶんがく主体しゅたい出版しゅっぱんしゃであった角川書店かどかわしょてん出版しゅっぱんしない官能かんのう小説しょうせつやアイドル写真しゃしんしゅうなどの書籍しょせき富士見書房ふじみしょぼう名前なまえ発売はつばいするという形態けいたいっていた。その角川書店かどかわしょてん合併がっぺいされてからは角川書店かどかわしょてん富士見ふじみ事業じぎょうとなり、「書房しょぼう」とは名乗なのっているものの角川書店かどかわしょてんいち部門ぶもんであった。富士見書房ふじみしょぼうかぎらず、初期しょきライトノベルレーベルの大半たいはん角川書店かどかわしょてん傘下さんかにあり、なが角川かどかわメディアオフィスけい角川かどかわグループがジャンルの主導しゅどうけんにぎっていく。

大塚おおつか英志えいじは、角川かどかわ文化ぶんか台頭たいとう背景はいけいには、朝日新聞あさひしんぶん代表だいひょうされるきゅう教養きょうよう」の破壊はかい目的もくてきとした「えない文化ぶんかだい革命かくめい」があり、その帰結きけつがライトノベル、たいする「反動はんどう勢力せいりょく」がスタジオジブリであったとする[35]

1992ねん以降いこう

1992ねん経営けいえいじょう対立たいりつから、角川書店かどかわしょてん当時とうじ社長しゃちょう角川かどかわ春樹はるきおとうとである角川かどかわれきらを中心ちゅうしんとした角川かどかわメディアオフィスけいのメンバーが角川書店かどかわしょてん退社たいしゃし、メディアワークス(のちにアスキー・メディアワークス)を設立せつりつした。これにより、角川かどかわスニーカー文庫ぶんこからは水野みずのりょう深沢ふかざわ美潮みしお中村なかむらうさぎあかほりさとるひとし人気にんき作家さっかれ、電撃でんげき文庫ぶんこ創刊そうかんする。電撃でんげき文庫ぶんこ当初とうしょ主婦しゅふ友社ともしゃ提携ていけい販売はんばいおこなっていたが、春樹はるきは1993ねん8がつ29にちにコカイン密輸みつゆ事件じけん逮捕たいほされ、角川書店かどかわしょてんから事実じじつじょう追放ついほうされた。

これによってれき彦は、角川書店かどかわしょてんがわわれ、角川書店かどかわしょてん社長しゃちょう兼務けんむすることになった。メディアワークスもまた、1999ねん主婦しゅふ友社ともしゃとの提携ていけい解消かいしょうして角川かどかわホールディングス傘下さんかとなる。メディアワークスは電撃でんげき小説しょうせつ大賞たいしょう当初とうしょ電撃でんげきゲーム小説しょうせつ大賞たいしょう、ゲームシナリオを募集ぼしゅうする意味合いみあいがつよかった)を1994ねんより開始かいしし、1996ねん川上かわかみみのる、1997ねん上遠野かとおの浩平こうへい橋本はしもとといった受賞じゅしょうしゃあらわれた。また『キノのたび』『とある魔術まじゅつ禁書きんしょ目録もくろく』など落選らくせんさくひろげからベストセラーになるシリーズも出現しゅつげんし、『スレイヤーズ』『魔術まじゅつオーフェン』のヒット以来いらい、トップのにあった富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこからシェアをうばっていく。

ファミ通ふぁみつう文庫ぶんこは1998ねん創刊そうかんされたが、かつてログアウト文庫ぶんこ不振ふしんわったアスペクトのライトノベル業界ぎょうかいへの事実じじつじょうさい参入さんにゅうであった。しかし、1999ねんごろ経営けいえい悪化あっかさせた当時とうじアスキーきゅうしゃ)はグループ再編さいへんおこない、『週刊しゅうかんファミ通ふぁみつう』をはじめとするゲーム雑誌ざっし子会社こがいしゃのアスペクト(現在げんざい独立どくりつ)ががけていたファミ通ふぁみつう文庫ぶんこなどのエンターテイメントけい事業じぎょうを、完全かんぜん子会社こがいしゃであるエンターブレイン集約しゅうやくした。その、グループのかぶ会社かいしゃであるメディアリーヴスは、ユニゾンキャピタル傘下さんか2005ねん角川かどかわホールディングスの傘下さんかとなり、きゅうしゃより社名しゃめいと『月刊げっかんアスキー出版しゅっぱん事業じぎょう継承けいしょうしたアスキー(しんしゃ)は2008ねんにメディアワークスと合併がっぺいし、アスキー・メディアワークスとなった。

2002ねん以降いこう

MF文庫ぶんこJは2002ねんにリクルートの子会社こがいしゃメディアファクトリーのレーベルとして創刊そうかんされ、角川かどかわけい一ツ橋ひとつばしけいでは最大さいだい勢力せいりょくであったが、2011ねん角川かどかわグループホールディングスがメディアファクトリーを買収ばいしゅう傘下さんかおさめた。

このような複雑ふくざつ経緯けいいにより、角川かどかわグループ少年しょうねんけライトノベルレーベルだけでも、

  • 角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ
  • 富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ
  • MF文庫ぶんこJ
  • 電撃でんげき文庫ぶんこ
  • ファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ

の5つを傘下さんかおさめ、市場いちばの7わり[36][37]から8わり[38](2007ねん。MF文庫ぶんこJはふくまれていない)という圧倒的あっとうてきなシェアをほこるにいたった。以降いこうもそれぞれのブランドを存続そんぞくし、競合きょうごうさせるなか個々ここ特色とくしょく方向ほうこうせいすとともに、2007ねんには上記じょうき4レーベル(開催かいさい当時とうじはグループがいのMF文庫ぶんこJをのぞく)で読者どくしゃ投票とうひょうにより大賞たいしょうめる「ライトノベルアワード」を開催かいさいした。

そのようなライトノベルの角川かどかわグループ寡占かせん状態じょうたいなかにあって、一般いっぱん全国ぜんこく新聞しんぶんへの記事きじ掲載けいさいなどにより注目ちゅうもくされたためか、2000年代ねんだい中盤ちゅうばんからたけ書房しょぼう小学館しょうがくかんガガガ文庫ぶんこルルル文庫ぶんこ)などのさい参入さんにゅうたけ書房しょぼうは2007ねんをもって再度さいど撤退てったい以外いがいソフトバンククリエイティブホビージャパンいち迅社PHP研究所けんきゅうじょ、そして講談社こうだんしゃ京都きょうとアニメーションポニーキャニオン独自どくじレーベルで新規しんき参入さんにゅうした。そのにも、様々さまざま自費じひ出版しゅっぱんけい出版しゅっぱんしゃなどもライトノベルのレーベルを出版しゅっぱんしている。

2012ねん以降いこう

2013ねん10月1にち角川書店かどかわしょてんおよび富士見書房ふじみしょぼう、アスキー・メディアワークス、エンターブレイン、メディアファクトリーの5しゃはKADOKAWAに吸収きゅうしゅう合併がっぺいされ、それぞれ社内しゃないブランドされた。かく社内しゃないブランドのレーベルはおおむ存続そんぞくしているが、2015ねん10がつ富士見書房ふじみしょぼう単行たんこう本部ほんぶもん(FUJIMISHOBO NOVELS)をベースにしんレーベル「カドカワBOOKS」が設立せつりつされている。電撃でんげき文庫ぶんこだけは創業そうぎょう経緯けいいから角川かどかわれき彦の直轄ちょっかつとされ、編集へんしゅう営業えいぎょう部門ぶもん独立どくりつしていたが、2015ねん以降いこうはKADOKAWAへの統合とうごうすすんでいる。

どき前後ぜんごするが、上記じょうきほかヒーロー文庫ぶんこ主婦しゅふ友社ともしゃ)やMFブックス(メディアファクトリーおよびフロンティアワークスとの共同きょうどう)といったオンライン小説しょうせつ書籍しょせき専門せんもんレーベルが出現しゅつげんし、とくに2012ねんごろからは『小説しょうせつになろう』への投稿とうこう作品さくひん書籍しょせきがけるレーベルが相次あいついでげられ、それらの作品さくひん・レーベルを総称そうしょうして「なろうけい」と表現ひょうげんされるケースもえている[39]小説しょうせつになろうが旺盛おうせいきわめるよりまえからあった『Arcadia』や『アルファポリス』の投稿とうこう作品さくひんもなろうけいというあやまった区分くぶんけることもある[注釈ちゅうしゃく 4]程度ていどに、知名度ちめいどたか影響えいきょうりょくうかがえる。

この影響えいきょうによる、ライトノベルてきなテキストをあつか小説しょうせつ投稿とうこうサイトは。2020ねんまでに以下いかのサイトが新設しんせつされた。

書籍しょせきいたることなくサービス終了しゅうりょうしたサイトもあるなか、LINEノベルはオープンと同時どうじもと電撃でんげき文庫ぶんこ編集へんしゅうちょう三木みき一馬かずま統括とうかつ編集へんしゅうちょうとして、LINE文庫ぶんこLINE文庫ぶんこエッジ創刊そうかんし、コンテンツの提供ていきょうちかられていた。しかし、2020ねん休止きゅうししている。

かねてよりオンライン小説しょうせつ書籍しょせき存在そんざいしていたが、このようにウェブじょうへの投稿とうこう機能きのうそなえたサイトが林立りんりつしたことで、既存きそん新設しんせつかかわらず投稿とうこう小説しょうせつからのスカウトが急増きゅうぞうした。

また、体裁ていさい若干じゃっかんことなるが、セリフをしにしてかおのイラストを表示ひょうじし、スクロールやタップによって演出えんしゅつくわわる形態けいたいのテキストの電子でんし書籍しょせき小説しょうせつ投稿とうこうサイトも登場とうじょうした。上述じょうじゅつの『comicoノベル』や『NOVEL DAYS』でも一部いちぶ作品さくひんはこの体裁ていさいである。ふるくは2014ねんRenta!で『ノベル』という電子でんし書籍しょせきかたちられる[注釈ちゅうしゃく 5]。トークアプリふうものだとか、チャットノベルだとか形容けいようされている。『ストリエ』では投稿とうこう小説しょうせつ以外いがいでも、既存きそん作品さくひんためみがこの形態けいたい公開こうかいされていた。『プリ小説しょうせつ byGMO』(『プリ画像がぞう』の姉妹しまいサービス)やアプリ『POCH』にはゆめ小説しょうせつとして名前なまえ変換へんかん機能きのうがある媒体ばいたい[注釈ちゅうしゃく 6]もあり、オンライン投稿とうこうとしてのメリットといえる。

一方いっぽうで、読者どくしゃ高齢こうれいによるニーズのたかまりにこたえ、刊行かんこう中断ちゅうだんし、なが完結かんけつであった作品さくひんあらためて完結かんけつするケースや、完結かんけつした作品さくひん続編ぞくへんがファンサービスてき執筆しっぴつされるケースもえている。作者さくしゃくなった未完みかんさく別人べつじん完結かんけつさせた『ゼロの使つか』は前者ぜんしゃ典型てんけいで、『フルメタル・パニック!』『灼眼しゃくがんのシャナ』などは後者こうしゃのケースに該当がいとうする。

ジャンルとの関係かんけい

一般いっぱん展開てんかい

じゅうこく』や『氷菓ひょうか』、『おいしいコーヒーのいれかた』など、当初とうしょはライトノベルレーベルから刊行かんこうされたものを一般いっぱん文芸ぶんげいとしてしているものもある[注釈ちゅうしゃく 7]。ライトノベルレーベルも一般いっぱんそうけの戦略せんりゃくちからはじめており、かくレーベルはアニメてきイラストをれないハードカバー作品さくひん(メディアワークス)や「イラストのないライトノベル」などの発売はつばいおこなっている。

じゅうこく』は少女しょうじょけレーベル「講談社こうだんしゃX文庫ぶんこホワイトハート」から刊行かんこうされていたが、たとえ少女しょうじょ小説しょうせつ装丁そうていやキャラクターのかた会話かいわぶん男性だんせいけレーベルのライトノベルとおなじようにえたとしても、前述ぜんじゅつのように少女しょうじょ小説しょうせつ一般いっぱん文芸ぶんげいちかいレベルのかた要求ようきゅうされてきたため、こういった越境えっきょうけっして不思議ふしぎ現象げんしょうではない[40]

最近さいきんではライトノベルをまないそうにもライトノベルへの関心かんしんひろまっており、全国ぜんこく新聞しんぶん雑誌ざっしでもライトノベルの書評しょひょう特集とくしゅう掲載けいさいされることもある[注釈ちゅうしゃく 8]

テレビドラマされた『失踪しっそうHOLIDAY』や『メイド刑事けいじ』や『おきて上今かみいま日子にっし備忘録びぼうろく』、映画えいがされた『ブギーポップはわらわない』、テレビドラマされたのち映画えいがされた『半分はんぶんつきがのぼるそら』などのように、最近さいきんでは実写じっしゃ目立めだつようになった。また、『All You Need Is Kill』は2014ねんトム・クルーズ主演しゅえんでハリウッドでの実写じっしゃ映画えいが公開こうかい日本にっぽんでの邦題ほうだいは『オール・ユー・ニード・イズ・キル』で、キャッチコピーには「日本にっぽん原作げんさく、トム・クルーズ主演しゅえん」と銘打めいうたれた。

単行たんこうほん形式けいしきでのライトノベルの発表はっぴょうは、現在げんざいかなりの頻度ひんどおこなわれている[41]

アスキー・メディアワークスは2009ねんふゆこう年齢ねんれいそうけの「メディアワークス文庫ぶんこ」を設立せつりつとうレーベルから刊行かんこうされた三上みかみのべの『ビブリア古書こしょどう事件じけん手帖てちょう』はベストセラーとなりドラマもされ、のちライト文芸ぶんげいばれる分野ぶんや代表だいひょうさくとなった[42]

2007ねん6がつからは富士見書房ふじみしょぼうペーパーバックでのレーベルを開始かいしした。

ファミ通ふぁみつう文庫ぶんこようするエンターブレインは、ファミ通ふぁみつう文庫ぶんこからていた桜庭さくらば一樹かずきの『あか×ピンク』を角川かどかわ文庫ぶんこから新装しんそうばん発売はつばいした。

2009ねん3がつには『スレイヤーズ』、『りょうみやハルヒの憂鬱ゆううつ』、『はがねからのレギオス』など角川かどかわけいのライトノベルを小学生しょうがくせいけにみやすくした作品さくひんや、いとうのいぢokama鶴田つるた謙二けんじなどの人気にんきイラストレーターを起用きようした作品さくひんふくむ「角川かどかわつばさ文庫ぶんこ」をグループ各社かくしゃ協力きょうりょく出版しゅっぱん形式けいしき創刊そうかんした。

集英社しゅうえいしゃも、小学生しょうがくせいけのライトノベルレーベルである「集英社しゅうえいしゃみらい文庫ぶんこ」を2011ねん4がつ刊行かんこう開始かいしし、ジャンプJブックススーパーダッシュ文庫ぶんこコバルト文庫ぶんこ反響はんきょうおおきかった作品さくひんやオリジナル作品さくひんしている。

早川書房はやかわしょぼうはSFけいの、東京とうきょうそうもとしゃはミステリけいのライトノベル作家さっか作品さくひん刊行かんこうしている。早川書房はやかわしょぼうは2003ねん開始かいしのレーベル「次世代じせだいがた作家さっかのリアル・フィクション」(ハヤカワ文庫ぶんこJA)で冲方ひのと小川おがわいちみず桜坂さくらざかひろし新城しんじょうカズマなどSFけいライトノベル作家さっか作品さくひん刊行かんこうした。また、野尻のじりだきかい単行たんこうほん刊行かんこう、『微睡まどろみのセフィロト』や『大久保おおくぼまちシリーズ』、『ふわふわのいずみ』などライトノベルとして刊行かんこうされた旧作きゅうさく復刊ふっかん藤間とうま千歳ちとせ瀬尾せおつかさ﨑まどらSFけい新鋭しんえいライトノベル作家さっか新作しんさく刊行かんこうしていた。東京とうきょうそうもとしゃはライトノベル作家さっかとしてデビューした桜庭さくらば一樹かずき米澤よねざわみのるしん作品さくひん刊行かんこうし、また谷原たにはらあき桜子さくらこのライトノベル作品さくひん復刊ふっかん新作しんさく刊行かんこうしていた。表紙ひょうしイラストには前嶋まえじま重機じゅうきミギー竹岡たけおか美穂みほらライトノベルけいのイラストレーターを起用きようしていた。

2000年代ねんだい後半こうはんには、桜庭さくらば一樹かずき直木賞なおきしょうおついち森川もりかわさとし本格ほんかくミステリ大賞たいしょう冲方ひのと本屋ほんや大賞たいしょう佐藤さとうとも三島みしま由紀夫ゆきおしょう小野おの由美ゆみ米澤よねざわみのるしん山本やまもと周五郎しゅうごろうしょうなどのように、ライトノベル出身しゅっしんでありながら一般いっぱん文学ぶんがくしょう受賞じゅしょうするものえたが、既存きそんのライトノベルレーベルからは「卒業そつぎょうあつかいとなることがおおく、かならずしもライトノベルの地位ちい向上こうじょうにはつながっていない。

一般いっぱん作品さくひんのライトノベル

角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ富士見ふじみミステリー文庫ぶんこ宮部みやべみゆきの『ブレイブ・ストーリー』、あやつじ行人こうじんの『Another』など、一般いっぱん文芸ぶんげい活躍かつやくする作家さっかのライトノベルなどをおこなっている。

2010年代ねんだいからは『ビブリア古書こしょどう事件じけん手帖てちょう』や『珈琲こーひーてんタレーランの事件じけん簿』『ぼくは明日あした昨日きのうのきみとデートする』など、ライトノベル作家さっか起用きようしイラストを前面ぜんめんした文芸ぶんげい作品さくひん人気にんきはくしている。こうした一般いっぱん文芸ぶんげいとライトノベルの中間ちゅうかん位置いちする作品さくひんぐんは「キャラノベ[43]」や「ライト文芸ぶんげい[44]」としょうされており、メディアワークス文庫ぶんこほか富士見書房ふじみしょぼう富士見ふじみL文庫ぶんこ新潮社しんちょうしゃ新潮しんちょう文庫ぶんこnex集英社しゅうえいしゃ集英社しゅうえいしゃオレンジ文庫ぶんこなど大手おおて出版しゅっぱんしゃ続々ぞくぞく参入さんにゅうしている。このほかにも朝日新聞あさひしんぶん出版しゅっぱん朝日あさひエアロ文庫ぶんこメディアファクトリーのMF文庫ぶんこダ・ヴィンチmewなどが存在そんざいする。また、角川かどかわホラー文庫ぶんこ宝島社たからじましゃ文庫ぶんこなどのように、既存きそんのレーベルない刊行かんこうする会社かいしゃもある。

ジャンルのわくえた作品さくひん

講談社こうだんしゃでは、1990年代ねんだいまつから講談社こうだんしゃノベルス文芸ぶんげい雑誌ざっしメフィスト』で、ライトノベルと一般いっぱん文芸ぶんげいなかあいだてき作品さくひん掲載けいさいされることがあったが、2003ねん、そうした作品さくひんぐんせんもんあつか雑誌ざっしファウスト』が創刊そうかんされた。

編集へんしゅうちょう太田おおたかつはライトノベル界隈かいわいから『ファウスト』をげた直接的ちょくせつてき影響えいきょうとして、上遠野かとおの浩平こうへいのみをげており、それ以前いぜん活躍かつやくしていた水野みずのりょう神坂かみさかはじめ、あかほりさとるなどの作品さくひんぐんとは一切いっさい関係かんけいがないこと明言めいげんしている[45]。この背景はいけいには、先述せんじゅつ大塚おおつか英志えいじ言及げんきゅうした「えない文化ぶんかだい革命かくめい」が成功せいこうした結果けっか、ライトノベルというジャンルにあるしゅの「はん知性ちせい主義しゅぎ」が蔓延まんえんしたことから、カウンターとして創刊そうかんされた経緯けいいがあり、大塚おおつか太田おおたのメンターとして活動かつどうしていた。

レーベルでは2006ねん創刊そうかんされた講談社こうだんしゃBOXがライトノベルとしての側面そくめんち、西尾にしお維新いしん奈須なすきのこりゅう騎士きし07などの作品さくひん刊行かんこうされていた。これ以前いぜんから講談社こうだんしゃノベルスには、林田はやしだたま副島そえじましげる人気にんき漫画まんが・イラストレーターを起用きようした作品さくひん存在そんざいし、越前えちぜん太郎たろう魔界まかい探偵たんてい冥王星めいおうせいO』シリーズでは、まいじょうおう太郎たろうおついち入間いるま人間にんげん新城しんじょうカズマらが参加さんかして電撃でんげき文庫ぶんことのコラボレーション企画きかくおこなっている。

講談社こうだんしゃBOXからは2010ねんほしうみしゃ独立どくりつ。2015ねんには講談社こうだんしゃBOXを実質じっしつてき休刊きゅうかんし、講談社こうだんしゃノベルスの兄弟きょうだいレーベルとなる講談社こうだんしゃタイガ創刊そうかんした。また、古参こさん児童じどう文学ぶんがくレーベルでライトノベルてき作品さくひんがラインナップにふくまれるあおとり文庫ぶんこや、小学生しょうがくせい女児じょじとくしたライトノベルレーベルのなかよし文庫ぶんこ刊行かんこうしている。

一方いっぽう新潮社しんちょうしゃ角川書店かどかわしょてんなど、ライトノベルせんもんではない大手おおて出版しゅっぱんしゃでもジャンルをえた作家さっか作品さくひんちかられている。新潮社しんちょうしゃ人気にんき漫画まんがのイラストを表紙ひょうしにした作品さくひん発売はつばいや、『図書館としょかん内乱ないらん』の表紙ひょうしでのメディアワークスとのコラボレーション(新潮社しんちょうしゃから出版しゅっぱんされたどう作者さくしゃの『レインツリーのくに』がメディアワークスから発売はつばいされた『図書館としょかん内乱ないらん』の表紙ひょうし登場とうじょうしている)をおこない、レーベルないレーベルとして新潮しんちょう文庫ぶんこNex創刊そうかんした。

角川書店かどかわしょてん文芸ぶんげいけいレーベルでも、積極せっきょくてきにライトノベル作家さっかジャンル作品さくひん発売はつばいしている。また、一般いっぱん文芸ぶんげい野性やせい時代じだい』『小説しょうせつsari-sari』にも、桜庭さくらば一樹かずき有川ありかわひろしなどのライトノベル作家さっか作品さくひん数多かずおおせている。

ライトノベルの販売はんばい戦略せんりゃく

現在げんざいのライトノベルはアニメ・ゲーム業界ぎょうかいとはメディアミックスつうじて、事実じじつじょう不可分ふかぶんえるほどに密接みっせつ関係かんけい構築こうちくしている。挿絵さしえやコミカライズなどをおおくは漫画まんが担当たんとうしているため、漫画まんが業界ぎょうかいとの関係かんけいさらふかい。コミカライズ・スピンオフ漫画まんが場合ばあいには原作げんさくとはことなる人物じんぶつ担当たんとうするケースがほとんどだが、まれに『よくわかる現代げんだい魔法まほう』(宮下みやした)や『GJ』(あるや)のように原作げんさく挿絵さしえ担当たんとう漫画まんがばん執筆しっぴつ担当たんとうするケースもある。

そのため、ライトノベルにしてもメディアミックス展開てんかい販売はんばい戦略せんりゃく主軸しゅじくえており、長期ちょうき人気にんきシリーズになっている作品さくひんについてはそのほとんどが、コミカライズおよびタイアップによりアニメやゲームをされている。この傾向けいこうとく角川かどかわけいライトノベルレーベルの作品さくひんにおいて顕著けんちょである。ゲームされる作品さくひんすくなくない。れいとして1990年代ねんだいだいヒットした富士見書房ふじみしょぼうの『スレイヤーズ』などがある。アニメ・漫画まんがゲーム原作げんさくとして小説しょうせつされ、ライトノベルのレーベルから出版しゅっぱんされるぎゃくパターンのケースもおおい。

出版しゅっぱんしゃおおくはメディアミックスを重視じゅうしする販売はんばい戦略せんりゃく一環いっかんとして、大手おおてチェーンのアニメショップや漫画まんが専門せんもんてんなどの販売はんばいデータを重視じゅうししている。またこれらへの重点的じゅうてんてき配本はいほん販売はんばいキャンペーンをおこなうなど、配本はいほん特定とくてい書店しょてんチェーンへのかたよりという意味いみでは文芸ぶんげいジャンルとは一線いっせんかくしており、むしろ漫画まんがほん配本はいほん方式ほうしきちかいものといえる。ライトノベルのおも購買こうばいそう漫画まんが・アニメ世代せだいであり、このたね店舗てんぽしゅたる利用りようしゃとほぼ一致いっちするためきわめておおきな効果こうかげている。

アスキー・メディアワークスは、売上うりあげのおお書店しょてん、チェーンてん重点的じゅうてんてき配本はいほんする販売はんばいてんとして指定していし(電撃でんげきぐみばれる)、ある作家さっか前作ぜんさくすうつぎさく初回しょかい配本はいほんすうとする、というシステムを構築こうちくしている[5]のKADOKAWA社内しゃないブランドも特約とくやくてん制度せいど導入どうにゅうして優先ゆうせんてき配本はいほんおこなっているほか、KADOKAWA以外いがい出版しゅっぱんしゃ実績じっせき配本はいほんおこなっている[46]

日本にっぽん国外こくがい動向どうこう

マカオのライトノベル書店しょてん

台湾たいわん香港ほんこん

台湾たいわん香港ほんこんでは角川書店かどかわしょてん現地げんち法人ほうじん台湾たいわん国際こくさい角川書店かどかわしょてんがスニーカー文庫ぶんこ電撃でんげき文庫ぶんこ一部いちぶ作品さくひん繁体字はんたいじちゅうぶん翻訳ほんやくして発売はつばいしている[47]2007ねんにはあおぶん出版しゅっぱん集団しゅうだん集英社しゅうえいしゃ独占どくせん契約けいやく締結ていけつし「菁英文庫ぶんこ」(Elite Novels) のレーベルめいでスーパーダッシュ文庫ぶんこ・コバルト文庫ぶんこのタイトルを刊行かんこう[48]しているのをはじめ、日本にっぽんでは後発こうはつ参入さんにゅうであるGA文庫ぶんこやHJ文庫ぶんこもそれぞれ、現地げんち出版しゅっぱんしゃ独占どくせんないし優先ゆうせん契約けいやく締結ていけつしている。太字ふとじ独占どくせん契約けいやく

2008ねんには、台湾たいわん角川かどかわ主催しゅさいする台湾たいわんでのライトノベル新人しんじんしょう台湾たいわん角川かどかわライトノベル大賞たいしょうはじまった。またそれ以前いぜんには、雑誌ざっしファウスト(台湾たいわんばん』で募集ぼしゅうされた浮文新人しんじんしょうがあった。このしょう元々もともとジャンルをかぎらず短編たんぺん小説しょうせつ募集ぼしゅうしていたが、2009ねんより名称めいしょう文字もじ新人しんじんしょう変更へんこうし、長編ちょうへんのライトノベルを募集ぼしゅうするしょうとして刷新さっしんされた。

あおぶん出版しゅっぱん集団しゅうだん
菁英文庫ぶんこ(Elite Novels) - スーパーダッシュ文庫ぶんこ・コバルト文庫ぶんこ・ジャンプj-Books
あおぶん文庫ぶんこ(CW Novels) - ファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ・ジャンプ j-Books・EXノベルズ・なごみ文庫ぶんこ
莉莉いと文庫ぶんこ
尖端せんたん出版しゅっぱん
文字もじ - 電撃でんげき文庫ぶんこ富士見ふじみミステリー文庫ぶんこファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ・ガガガ文庫ぶんこ・ルルル文庫ぶんこ・MF文庫ぶんこJ・GA文庫ぶんこ講談社こうだんしゃノベルス・講談社こうだんしゃBOX・ハヤカワ文庫ぶんこJA・徳間とくまデュアル文庫ぶんこ角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ
台湾たいわん国際こくさい角川書店かどかわしょてん
Fantastic Novels - 角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ角川かどかわビーンズ文庫ぶんこ富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ富士見ふじみミステリー文庫ぶんこ電撃でんげき文庫ぶんこファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ
Midori Novels - 角川かどかわビーンズ文庫ぶんこファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ
Ruby Series - 角川かどかわルビー文庫ぶんこ
BLOOM Series Novels
ひがしりつ出版しゅっぱんしゃ
ひがしりつけい小説しょうせつ(LIGHT NOVELS) - 電撃でんげき文庫ぶんこファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ・ガガガ文庫ぶんこ・ルルル文庫ぶんこ・MF文庫ぶんこJ・HJ文庫ぶんこ徳間とくまデュアル文庫ぶんこ富士見ふじみミステリー文庫ぶんこ
炫小せつ(SHINE NOVELS) - 集英社しゅうえいしゃのジャンプj-Booksと独占どくせん契約けいやく
こく小説しょうせつ(COOL NOVELS) - ジャンプけい以外いがいのノベライズ小説しょうせつ

中国ちゅうごく本土ほんど

てん角川かどかわにおいて角川かどかわけい作品さくひん翻訳ほんやくばんされている。日本にっぽんのライトノベルだけでなく台湾たいわん作家さっか著作ちょさく中国ちゅうごく本土ほんど作家さっかのオリジナル作品さくひんもある。てん漫軽小説しょうせつ中国語ちゅうごくごばんというライトノベル専門せんもん存在そんざいする。新人しんじんしょうもうけており、長編ちょうへん優秀ゆうしゅうさくには日本にっぽんでの発表はっぴょうもありるとうたっている。その西尾にしお維新いしんかたななども翻訳ほんやくばんされている。

韓国かんこく

韓国かんこくではおも大元おおもとCI鶴山つるやま文化ぶんかしゃソウル文化ぶんかしゃ日本にっぽん人気にんきたタイトルを軒並のきな翻訳ほんやくしており、一部いちぶ大型おおがた書店しょてんであれば簡単かんたんれることができる。刊行かんこうペースもかなりはやく、日本にっぽん国外こくがいではもっと日本にっぽんさんライトノベルを受容じゅようしているくにの1つといえる[49]

鶴山つるやま文化ぶんかしゃはライトノベルもふく幅広はばひろいジャンル小説しょうせつ対象たいしょうにしたファウスト小説しょうせつしょう募集ぼしゅうしている。またエクストリームノベルやD&Cメディアのシードノベルでは、しょうというかたちらずに、期限きげんなどをもうけず国内こくない作家さっかのライトノベルを募集ぼしゅうしている。

だいもとCI(DAEWON CI)
NT Novel - 角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ富士見ふじみミステリー文庫ぶんこ電撃でんげき文庫ぶんこ・スーパーダッシュ文庫ぶんこ・MF文庫ぶんこJ・ファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ
(NTは「Newtype」の意味いみ大元おおもとメディアは韓国かんこくばんNewtype」を発行はっこうしている)
Issue Novels - 角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ角川かどかわビーンズ文庫ぶんこ講談社こうだんしゃX文庫ぶんこホワイトハート・C★NOVELS
鶴山つるやま文化ぶんかしゃ
エクストリームノベル(Extreme Novel) - 角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ電撃でんげき文庫ぶんこ富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ富士見ふじみミステリー文庫ぶんこファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ・MF文庫ぶんこJ・スーパーダッシュ文庫ぶんこ・EXノベルズ。韓国かんこくオリジナル作品さくひんもある。
メイクイーンノベル(May Queen Novel) - 角川かどかわビーンズ文庫ぶんこ・コバルト文庫ぶんこ
ファウストノベルズ(Faust Novels) - 講談社こうだんしゃノベルス(雑誌ざっしファウスト(韓国かんこくばん』)
Book Holic - おついち米澤よねざわみのるしんかつらのぞむ天野あまの節子せつこまいじょうおう太郎たろう有栖川ありすがわゆう橋本はしもとなど。ライトノベル以外いがい作品さくひんふくむ。
ソウル文化ぶんかしゃ
Jノベル(J-novel) - 日本にっぽん作品さくひん翻訳ほんやくのほか、韓国かんこく作家さっか作品さくひん出版しゅっぱんする
Wink Novels - コバルト文庫ぶんこ角川かどかわビーンズ文庫ぶんこ
映像えいぞう出版しゅっぱんメディア(きゅう映像えいぞうノート)
ノベルエンジン(NovelEngine) - 韓国かんこく作家さっかのライトノベルを出版しゅっぱんすると同時どうじ日本にっぽん作品さくひん翻訳ほんやくして出版しゅっぱんしている。毎年まいとし2かいくらい大賞たいしょう公募こうぼおこなっている。
D&Cメディア
シードノベル(Seed Novel) - 韓国かんこく作家さっかのライトノベルを出版しゅっぱんする。とく期限きげんもうけず、ライトノベル作品さくひん公募こうぼおこなっている。
Lノベル(L Novel) - 日本にっぽん作品さくひん翻訳ほんやく
AKコミュニケーションズ
AKノベル - MF文庫ぶんこJ・HJ文庫ぶんこ

北米ほくべい

アメリカでは2004ねんTOKYOPOPが『スレイヤーズ』を刊行かんこうして以降いこうVIZ Mediaが『灼眼しゃくがんのシャナ』を刊行かんこうするなど紹介しょうかいされたタイトルは少数しょうすうで、漫画まんが作品さくひんくらべると翻訳ほんやく出版しゅっぱんすすんでいなかったが、セブンシーズ・エンターテインメントがメディアワークスやメディアファクトリーからライセンス供与きょうよけ2007ねんより「lightnovel」レーベル新設しんせつし『しにがみのバラッド。』『ヴぁんぷ!』『かのこん』『ゼロの使つか』などを刊行かんこう[50]台湾たいわん韓国かんこくつづき2008ねんなつには講談社こうだんしゃファウスト(アメリカばん』が発売はつばいし、西尾にしお維新いしん奈須なすきのこなどの作品さくひん掲載けいさいされた。

TOKYOPOP
TOKYOPOP Novels - 角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ富士見ふじみファンタジア文庫ぶんこ富士見ふじみミステリー文庫ぶんこ電撃でんげき文庫ぶんこ・ハヤカワ文庫ぶんこJA
Seven Seas Entertainment
lightnovel - 電撃でんげき文庫ぶんこ・MF文庫ぶんこJ

ヨーロッパ

ヨーロッパではTOKYOPOPがドイツおも角川かどかわグループけいやコバルト文庫ぶんこ作品さくひん翻訳ほんやく出版しゅっぱんしている[51]

Carlsen
Nippon Novel[52]
TOKYOPOP
TOKYOPOP Romane - 角川かどかわスニーカー文庫ぶんこ角川かどかわルビー文庫ぶんこ電撃でんげき文庫ぶんこファミ通ふぁみつう文庫ぶんこ・コバルト文庫ぶんこ

ロシア

ロシアでは日本にっぽんにおける略称りゃくしょうラノベ」がそのまま単語たんご ранобэ として定着ていちゃくしつつある。もとかたりが「light novel」であるため「ланове」のほうがより正確せいかくだが、すでに「кавасаки」(カワサキ。カニかご漁船ぎょせん造船ぞうせんメーカー川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう由来ゆらい)と同様どうよう日本にっぽんからの外来がいらいとしてマ字まじ表記ひょうき「ranobe」の転写てんしゃである「ранобэ」が主流しゅりゅうになっている[53]

脚注きゃくちゅう

注釈ちゅうしゃく

  1. ^ テレビアニメ『無敵むてき超人ちょうじんザンボット3』の「かみきた恵子けいこ」を男性だんせいがたえたハンドル。
  2. ^ 2004ねん明治めいじ書院しょいんより刊行かんこうされた『日本にっぽん現代げんだい小説しょうせつだい事典じてん』(ISBN 978-4-625-60303-7)では、コバルト文庫ぶんこやスニーカー文庫ぶんこを「ジュニア小説しょうせつ」もしくは「キャラクター小説しょうせつ」と分類ぶんるいする(P1439-1441)。
  3. ^ ライトノベルとはことなるジャンルの事例じれいではあるが、2007ねん集英社しゅうえいしゃ過去かこ名作めいさく新装しんそうばん発行はっこうするにあたって、太宰だざいおさむちょ人間にんげん失格しっかく』の表紙ひょうしイラストに漫画まんが小畑おばたけん起用きようしたところ、そのとしの『人間にんげん失格しっかく』のげが異例いれいの9まん記録きろくしたことがある(例年れいねんは1-2まん)「人間にんげん失格しっかく:「デスノート」の小畑おばたけん表紙ひょうしえが異例いれいの9まん突破とっぱ毎日まいにちjp、2007ねん8がつ23にち
  4. ^ どういち作品さくひんが『小説しょうせつになろう』だけでなく『アルファポリス』などのサイトにも投稿とうこうされる場合ばあいがあることも誤認ごにんける要因よういんかんがえられる。
  5. ^ さらさかのぼれば、2012ねんNHN Japan配信はいしんした小説しょうせつアカウントにユーザーがはなしかけるかたちでストーリーがおくられてくる『トークノベル』がている。
  6. ^ SNSpixiv』の小説しょうせつ機能きのうでも2020ねん4がつ16にちから単語たんご変換へんかん機能きのうというのは導入どうにゅうされたがそれより以前いぜんから。
  7. ^ これらが一般人いっぱんじんに「一般いっぱん文芸ぶんげい」として認知にんちされているかどうかは、正確せいかくなデータがなく不明ふめいである。
  8. ^ たとえば「ライトノベル進化しんかろん」『読売新聞よみうりしんぶん』2006ねん11月7にち・14にち・21にちや『クイック・ジャパン Vol.54』 太田出版おおたしゅっぱん、2004ねんなど。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

関連かんれん文献ぶんけん

  • 石井いしいぜんじ、太田おおたさちあきら松浦まつうらめぐみかい『ライトノベルのしん潮流ちょうりゅう』スタンダーズ株式会社かぶしきがいしゃ、2022ねん1がつ1にちISBN 978-4866365367 

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小説しょうせつのジャンルによる分類ぶんるい

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