人間 にんげん の母乳 ぼにゅう をサンプルとした、初 はつ 乳 ちち (右 みぎ )と後期 こうき 乳 ちち (左 ひだり )の比較 ひかく 。
パスチャライゼーション で処理 しょり された牛乳 ぎゅうにゅう 。
乳汁 にゅうじゅう (にゅうじゅう、ちしる、ちちしる)とは、乳 ちち (ちち、にゅう)、ミルク (英 えい : milk )とも言 い われる、動物 どうぶつ のうち哺乳類 ほにゅうるい が乳幼児 にゅうようじ に栄養 えいよう を与 あた えて育 そだ てるために母体 ぼたい が作 つく りだす分泌 ぶんぴつ 液 えき である。特 とく に母乳 ぼにゅう (ぼにゅう)と呼 よ ぶ場合 ばあい は、ヒト の女性 じょせい が出 だ す乳汁 にゅうじゅう を指 さ すのが慣例 かんれい である。誕生 たんじょう 後 ご の哺乳類 ほにゅうるい が他 た の食物 しょくもつ を摂取 せっしゅ できるようになるまでの間 あいだ 、子供 こども の成長 せいちょう に見合 みあ った栄養 えいよう を獲得 かくとく できる最初 さいしょ の源 みなもと となる[1] 。
母親 ははおや からの乳 ちち を飲 の む人間 にんげん の乳児 にゅうじ 。
子 こ ヤギ が母乳 ぼにゅう を飲 の む様子 ようす 。
ホルスタイン 。今日 きょう 、工業 こうぎょう 化 か された酪農 らくのう 業 ぎょう において広 ひろ く飼育 しいく される種 たね 。
一般 いっぱん の食物 しょくもつ は、本来 ほんらい は生体 せいたい 組織 そしき や種子 しゅし などである。それに対 たい しミルクは食糧 しょくりょう として作 つく られる唯一 ゆいいつ の天然 てんねん 物 ぶつ である[2] 。
ミルクは、分泌 ぶんぴつ 作用 さよう を持 も つ外 そと 分泌 ぶんぴつ 腺 せん の一種 いっしゅ である乳腺 にゅうせん から引 ひ き出 だ されている[3] 。この事 こと から、授乳 じゅにゅう 機構 きこう とは、原始 げんし 的 てき には卵 たまご の湿度 しつど を維持 いじ する役目 やくめ が発達 はったつ したものと考 かんが えられる。この仮説 かせつ は、カモノハシ目 め (卵生 らんせい 哺乳類 ほにゅうるい )の生態 せいたい を根拠 こんきょ に立 た てられた[3] [4] [5] 。授乳 じゅにゅう の根本 こんぽん 目的 もくてき は、栄養 えいよう 摂取 せっしゅ [6] もしくは免疫 めんえき による防御 ぼうぎょ [7] [8] であったという考 かんが えが受 う け入 い れられている。そしてこの分泌 ぶんぴつ 物 ぶつ は、進化 しんか を遂 と げる時間 じかん の中 なか で、その量 りょう を増 ふ やし、複雑 ふくざつ な栄養素 えいようそ を含 ふく むようになった[3] 。
最初 さいしょ に授乳 じゅにゅう されるミルク(初 はつ 乳 ちち )には、母体 ぼたい から赤 あか ん坊 ぼう へ与 あた えられる抗体 こうたい が含 ふく まれ、以後 いご のさまざまな病気 びょうき にかかる危険 きけん 性 せい を低 ひく める効果 こうか がある[9] 。また、ウサギ の母乳 ぼにゅう から、子供 こども を乳首 ちくび に吸 す いつけさせるフェロモン (2-methylbut-2-enal, 2MB2) が発見 はっけん された報告 ほうこく もある[10] 。生乳 せいにゅう が含 ふく んでいる栄養 えいよう 成分 せいぶん は動物 どうぶつ の種 たね によって差異 さい があるが、主 おも に飽和 ほうわ 脂肪酸 しぼうさん ・タンパク質 たんぱくしつ ・カルシウム そしてビタミンC を含 ふく む。牛乳 ぎゅうにゅう は水素 すいそ イオン指数 しすう (pH) 6.4 - 6.8 を示 しめ す弱酸 じゃくさん 性 せい である[11] [12] 。
ウシ の種 たね が提供 ていきょう するミルクは、多 おお くの栄養素 えいようそ を含 ふく む重要 じゅうよう な食品 しょくひん である[1] 。2011年 ねん 、世界中 せかいじゅう では、1億 おく 3189万 まん 頭 とう の乳牛 にゅうぎゅう が飼育 しいく され、4億 おく 4467万 まん トンの牛乳 ぎゅうにゅう が生産 せいさん された[13] 。国 くに 別 べつ ではインド が生産 せいさん および消費 しょうひ のいずれも1位 い であり、ミルクの輸出入 ゆしゅつにゅう は行 おこな われていない。ニュージーランド 、EU 加盟 かめい 15ヶ国 かこく 、オーストラリア がミルクや乳製品 にゅうせいひん の3大 だい 輸出 ゆしゅつ 国 こく である。一方 いっぽう で輸入 ゆにゅう は中華人民共和国 ちゅうかじんみんきょうわこく 、メキシコ 、日本 にっぽん が上位 じょうい 3位 い までに入 はい る。ミルクは特 とく に発展 はってん 途上 とじょう 国 こく において、栄養 えいよう 供給 きょうきゅう と食糧 しょくりょう の安全 あんぜん 保障 ほしょう の確立 かくりつ に貢献 こうけん する重要 じゅうよう な食品 しょくひん である。家畜 かちく の改良 かいりょう 、酪農 らくのう 技術 ぎじゅつ 、およびミルクの品質 ひんしつ は、貧困 ひんこん 問題 もんだい や世界 せかい 的 てき な食糧 しょくりょう 問題 もんだい の解決 かいけつ に、大 おお きく役立 やくだ つものとも考 かんが えられている[14] 。
母乳 ぼにゅう 以外 いがい のミルク[ 編集 へんしゅう ]
単語 たんご 「乳 ちち 」または「ミルク」は、色 いろ や食 しょく 感 かん が似 に ている動物 どうぶつ 由来 ゆらい ではない飲料 いんりょう を表 あらわ す際 さい にも使 つか われる。豆乳 とうにゅう (soy milk) 、粥 かゆ (rice milk) 、アーモンドミルク やココナッツミルク などがこれに該当 がいとう する。また、植物 しょくぶつ に切 き れ目 め 等 とう の傷 きず を入 い れた際 さい に滲 にじ み出 で る樹液 じゅえき 等 とう ,白色 はくしょく (または,橙 だいだい 黄色 おうしょく 等 とう も含 ふく む)液汁 えきじゅう も「乳 ちち 」(英 えい : latex )と言 い う[15] 。
また、哺乳類 ほにゅうるい 以外 いがい でもこどもに与 あた える栄養 えいよう 物 ぶつ を分泌 ぶんぴつ する例 れい はある。ハト目 め の親 おや が若 わか 鳥 とり に与 あた えるため分泌 ぶんぴつ する液体 えきたい も素 す 嚢乳 (crop milk) と呼 よ ばれ、哺乳類 ほにゅうるい のミルクとの共通 きょうつう 性 せい も見 み られる[16] 。熱帯魚 ねったいぎょ として知 し られるディスカス は雌雄 しゆう で子育 こそだ てするが、その際 さい に体 からだ 表 ひょう から分泌 ぶんぴつ 物 ぶつ を出 だ し、これを子供 こども が食 た べる。これは「ディスカスのミルク」といわれる。クモ 類 るい のヒメグモ科 か の幾 いく つかのものは幼生 ようせい に口 くち から分泌 ぶんぴつ 物 ぶつ を出 だ して与 あた え、「スパイダーミルク」と呼 よ ばれる。
ミルクを消費 しょうひ する方法 ほうほう には、大 おお きく2種類 しゅるい がある。ひとつは幼 おさな い哺乳類 ほにゅうるい が授乳 じゅにゅう される自然 しぜん な状態 じょうたい であり、もうひとつは人類 じんるい が他 た の動物 どうぶつ から得 え たミルクを加工 かこう して食品 しょくひん とする場合 ばあい である。
ほとんど全 すべ ての哺乳類 ほにゅうるい では、ミルクは赤 あか ん坊 ぼう に母乳 ぼにゅう 栄養 えいよう を与 あた えるために直接 ちょくせつ または一時 いちじ 的 てき に貯 た めた状態 じょうたい のものを飲 の ませる[1] 。その中 なか で人間 にんげん は、幼年 ようねん 期 き を過 す ぎてもミルクを消費 しょうひ する数少 かずすく ない例外 れいがい に当 あた る。ミルクを常 つね 飲 いん するグループの中 なか には、ウシだけでなく家畜 かちく 化 か した有 ゆう 蹄類 の乳 ちち を利用 りよう する地域 ちいき もある[17] 。インドは牛乳 ぎゅうにゅう だけでなく水牛 すいぎゅう の乳 ちち の生産 せいさん や消費 しょうひ も世界一 せかいいち である[18] 。
乳糖 にゅうとう は、ミルクの他 ほか にレンギョウ の花 はな やわずかな熱帯 ねったい 性 せい 低木 ていぼく の中 なか だけに含 ふく まれるもので、これを消化 しょうか するために必要 ひつよう な酵素 こうそ であるラクターゼ の数 かず は出生 しゅっしょう 後 ご に小腸 しょうちょう の中 なか で最 もっと も高 たか くなるが、ミルクを恒常 こうじょう 的 てき に飲 の まなくなるにつれ徐々 じょじょ に減退 げんたい する[19] 。人 ひと がヤギの生乳 せいにゅう を乳児 にゅうじ に与 あた える事 こと があるが、ここには危険 きけん が潜 ひそ んでいる事 こと が知 し られている。水 みず 電解 でんかい 質 しつ 平衡 へいこう 異常 いじょう 、代謝 たいしゃ 性 せい アシドーシス 、巨 きょ 赤 あか 芽 め 球 だま 性 せい 貧血 ひんけつ や数々 かずかず のアレルギー 反 はん 応 おう などである[20] 。
牛乳 ぎゅうにゅう を元 もと に様々 さまざま な乳製品 にゅうせいひん が作 つく られている。脂肪 しぼう を集 あつ めて得 え られたクリームからは生 なま クリーム やバター 、逆 ぎゃく に脂肪 しぼう を取 と り除 のぞ いた脱脂 だっし 乳 ちち からは脱脂粉乳 だっしふんにゅう やスキムミルク などが出来 でき る。牛乳 ぎゅうにゅう を濃縮 のうしゅく したコンデンスミルク 、発酵 はっこう させたヨーグルト 、凝固 ぎょうこ ・発酵 はっこう させたナチュラルチーズ .それに加熱 かねつ などのプロセスを経 へ て作 つく られるプロセスチーズ などである[21] 。
牛乳 ぎゅうにゅう および牛乳 ぎゅうにゅう 製品 せいひん の一人 ひとり 当 あ たり消費 しょうひ 量 りょう 、上位 じょうい 10ヶ国 かこく (2006年 ねん )[22]
国 くに
ミルク(L )
チーズ(kg )
バター(kg)
フィンランド
183.9
19.1
5.3
スウェーデン
145.5
18.5
1.0
アイルランド
129.8
10.5
2.9
オランダ
122.9
20.4
3.3
ノルウェー
116.7
16.0
4.3
スペイン
119.1
9.6
1.0
スイス
112.5
22.2
5.6
イギリス
111.2
12.2
3.7
オーストラリア
106.3
11.7
3.7
カナダ
94.7
12.2
3.3
西洋 せいよう 諸国 しょこく では、牛乳 ぎゅうにゅう が産業 さんぎょう レベルの規模 きぼ で生産 せいさん され、各種 かくしゅ のミルクの中 なか で最 もっと も多 おお く消費 しょうひ されている。商業 しょうぎょう 的 てき な酪農 らくのう では自動 じどう 搾乳 さくにゅう 機 き (英語 えいご 版 ばん ) が導入 どうにゅう されており、先進 せんしん 国 こく ではほとんどの牛乳 ぎゅうにゅう を供給 きょうきゅう している。そこでは、牛乳 ぎゅうにゅう 生産 せいさん に注力 ちゅうりょく するためホルスタインのような乳牛 にゅうぎゅう が選択 せんたく 的 てき に飼育 しいく される。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の乳牛 にゅうぎゅう のうち90%、イギリスの80%がホルスタインである[19] 。飼 か われる他 ほか の乳牛 にゅうぎゅう 種 しゅ には、エアシャー種 しゅ (英語 えいご 版 ばん ) 、ブラウン・スイス種 しゅ (英語 えいご 版 ばん ) 、ガンジー種 たね 、ジャージー種 しゅ 、デイリー・ショートホーン種 しゅ などがある[1] 。
ヤギの乳 ちち からはチーズなどの酪農 らくのう 製品 せいひん がつくられる。
牛 うし 以外 いがい からの供給 きょうきゅう [ 編集 へんしゅう ]
ウシ以外 いがい でも、人類 じんるい は多様 たよう な動物 どうぶつ を家畜 かちく 化 か し、そのミルクを利用 りよう している。例 たと えば、ラクダ 、ロバ 、ヤギ 、ウマ 、トナカイ 、羊 ひつじ 、水牛 すいぎゅう 、ヤク などである。ロシア やスウェーデン ではヘラジカ の乳 ちち も利用 りよう している[17] 。
全米 ぜんべい バイソン協会 きょうかい によると、アメリカバイソン (アメリカンバッファローとも呼 よ ばれる)のミルクは商業 しょうぎょう 的 てき な取引 とりひき こそ行 おこな われていないが[23] 、ヨーロッパ人 じん の北米 ほくべい 移住 いじゅう や[24] 1970‐1980年 ねん に行 おこな われたビーファロ種 しゅ (英語 えいご 版 ばん ) の商業 しょうぎょう 的 てき 交雑 こうざつ [25] 以降 いこう 、乳牛 にゅうぎゅう の品種 ひんしゅ 改良 かいりょう のために行 おこな われる交配 こうはい に利用 りよう されることが多 おお い。
ウシの乳 ちち 搾 しぼ りをする少女 しょうじょ 。
ミルクの最大 さいだい 生産 せいさん 国 こく はインド、次 つ いでアメリカ[26] に、ドイツとパキスタンが続 つづ く。
発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の経済 けいざい 成長 せいちょう と、ミルクおよび乳製品 にゅうせいひん の販売 はんばい 促進 そくしん が相 あい まって、近年 きんねん これらの国 くに におけるミルク全体 ぜんたい の消費 しょうひ 量 りょう は伸長 しんちょう している。それに伴 ともな い、成長 せいちょう 市場 いちば をターゲットにした酪農 らくのう 系 けい 多 た 国籍 こくせき 企業 きぎょう の投資 とうし も活発 かっぱつ になっている。このような潮流 ちょうりゅう にもかかわらず、多 おお くの国 くに でミルク生産 せいさん 事業 じぎょう 体 たい は依然 いぜん として小規模 しょうきぼ なままに止 と まり、それのみの収入 しゅうにゅう に頼 たよ っていられない状態 じょうたい にある[27] 。
以下 いか の表 ひょう は水牛 すいぎゅう のミルク生産 せいさん 量 りょう を国 くに 別 べつ に示 しめ す。
水牛 すいぎゅう のミルク生産 せいさん 上位 じょうい 10ヶ国 かこく (2007年 ねん )[28]
国 くに
生産 せいさん 量 りょう (トン)
付記 ふき
インド
59,210,000
非公式 ひこうしき なデータを含 ふく む
パキスタン
20,372,000
公式 こうしき 発表 はっぴょう
中華人民共和国 ちゅうかじんみんきょうわこく
2,900,000
FAO 調 しら べ
エジプト
2,300,000
ネパール
958,603
公式 こうしき 発表 はっぴょう
イラン
241,500
FAO調 しら べ
ビルマ
220,462
公式 こうしき 発表 はっぴょう
イタリア
200,000
FAO調 しら べ
ベトナム
32,000
トルコ
30,375
公式 こうしき 発表 はっぴょう
世界 せかい
86,574,539
公式 こうしき 発表 はっぴょう
牛乳 ぎゅうにゅう 製造 せいぞう の衛生 えいせい 管理 かんり (ドイツ語 ご 版 ばん ) を行 おこな い搾乳 さくにゅう 機 き を使用 しよう する。
人類 じんるい が他 た の動物 どうぶつ の乳 ちち を定常 ていじょう 的 てき に飲 の むようになったのは、ユーラシアでは新 しん 石器 せっき 革命 かくめい 期 き に家畜 かちく を飼 か い始 はじ めたこともしくは農業 のうぎょう の革新 かくしん が契機 けいき となった。この新 あら たな食糧 しょくりょう 確保 かくほ は、紀元前 きげんぜん 9000-7000年 ねん 頃 ごろ の西南 せいなん アジア や[29] 、前 ぜん 3500-3000年 ねん 頃 ごろ のアメリカ州 しゅう [30] でもそれぞれ独立 どくりつ して発生 はっせい した。ウシ・ヒツジ・ヤギといった重要 じゅうよう な動物 どうぶつ の家畜 かちく 化 か は西南 せいなん アジアで始 はじ まったが[1] 、それ以降 いこう 、野生 やせい のオーロックス を飼 か いならす例 れい は世界中 せかいじゅう の様々 さまざま な時 とき と場所 ばしょ で起 お こった[31] [32] 。当初 とうしょ 、動物 どうぶつ の家畜 かちく 化 か は肉 にく を得 え るために行 おこな われたが、考古 こうこ 学者 がくしゃ アンドリュー・シェラット (英語 えいご 版 ばん ) が提唱 ていしょう した考 かんが えによると、酪農 らくのう は、家畜 かちく から体毛 たいもう を得 え たり労働 ろうどう をさせたりする行為 こうい の進展 しんてん とともに、二 に 次 じ 産物 さんぶつ 革命 かくめい (英語 えいご 版 ばん ) よりももっと後 ご の前 ぜん 4000年 ねん 頃 ごろ に形作 かたちづく られたという[33] 。ただし、近年 きんねん の発見 はっけん はシェラットの説 せつ に反 はん する。先史 せんし 時代 じだい の土器 どき に残 のこ る液体 えきたい の痕跡 こんせき を分析 ぶんせき した結果 けっか 、西南 せいなん アジアにて酪農 らくのう は初期 しょき 農業 のうぎょう 段階 だんかい で既 すで に行 おこな われていたと判明 はんめい し、その時期 じき は前 まえ 7000年 ねん 頃 ごろ と推定 すいてい された[34] [35] 。
西南 せいなん アジア発祥 はっしょう の酪農 らくのう は、紀元前 きげんぜん 7000年 ねん 頃 ごろ からヨーロッパに伝 つた わり、前 ぜん 4000年 ねん 以降 いこう にブリテン諸島 しょとう やスカンディナヴィア半島 はんとう まで伝播 でんぱ した[36] 。南 みなみ アジア には前 まえ 7000-5500年 ねん 頃 ごろ に伝 つた わった[37] 。搾乳 さくにゅう を始 はじ めたのは中央 ちゅうおう ヨーロッパ[38] ブリテン諸島 しょとう [39] の農民 のうみん たちと考 かんが えられる。牧畜 ぼくちく や遊牧 ゆうぼく のような耕作 こうさく よりも家畜 かちく に大 おお きく依存 いぞん する経済 けいざい 活動 かつどう は、農業 のうぎょう 主体 しゅたい のヨーロッパ人 じん 集団 しゅうだん がカスピ海 かすぴかい 近郊 きんこう のステップ 地帯 ちたい に移動 いどう した紀元前 きげんぜん 4世紀 せいき 頃 ごろ に発達 はったつ し、後 のち にユーラシア大陸 たいりく のステップ気候 きこう 域 いき に広 ひろ まった[40] 。アフリカのヒツジやヤギは西南 せいなん アジアから持 も ち込 こ まれたものだが、ウシは前 まえ 7000-6000年 ねん 頃 ごろ に独自 どくじ に飼 か いならしたものと考 かんが えられる[41] 。ラクダの家畜 かちく 化 か は紀元前 きげんぜん 4世紀 せいき の中央 ちゅうおう アラビア で興 おこ り、北 きた アフリカやアラビア半島 はんとう では酪農 らくのう の対象 たいしょう となった[42] 。
1863年 ねん 、フランス の化学 かがく 者 しゃ ルイ・パスツール は乳 ちち 飲料 いんりょう や食品 しょくひん の中 なか に潜 ひそ む有毒 ゆうどく なバクテリア を殺菌 さっきん する低温 ていおん 殺菌 さっきん 法 ほう (パスチャライゼーション )を発明 はつめい した[43] 。1884年 ねん 、ニューヨーク在住 ざいじゅう のアメリカ人 じん 医師 いし ヘンリー・サッチャーが、撥 ばち 水 すい 紙 し のフタを持 も つ初 はつ のガラス 製 せい 牛乳 ぎゅうにゅう 瓶 びん 「Thatcher's Common Sense Milk Jar」を発明 はつめい した[43] 。後 ご の1932年 ねん に、ビクター・W・ファリスの発明 はつめい によるプラスチック コーティングされた紙 かみ パックが採用 さいよう され普及 ふきゅう した[43] 。
物理 ぶつり 的 てき ・化学 かがく 的 てき 性質 せいしつ [ 編集 へんしゅう ]
ミルクは、球状 きゅうじょう の脂肪 しぼう が水 みず を基調 きちょう とした炭水化物 たんすいかぶつ やタンパク質 たんぱくしつ およびミネラルが含 ふく まれた液体 えきたい の中 なか に分散 ぶんさん したエマルジョン またはコロイド 溶液 ようえき である[44] 。含 ふく まれる成分 せいぶん は、これを口 くち にする新生児 しんせいじ の初期 しょき 発育 はついく を助 たす けるためのエネルギー源 げん (脂質 ししつ 、乳糖 にゅうとう 、タンパク質 たんぱくしつ )、非 ひ 必須 ひっす アミノ酸 あみのさん を生 なま 合成 ごうせい するためにタンパク質 たんぱくしつ から供給 きょうきゅう される物質 ぶっしつ (必須 ひっす アミノ酸 あみのさん とその仲間 なかま )、必須 ひっす 脂肪酸 しぼうさん 、ビタミン、無機 むき 元素 げんそ 、そして水 みず である[45] 。
ミルクの分析 ぶんせき は19世紀 せいき 後半 こうはん から始 はじ まり、近年 きんねん の分析 ぶんせき 技術 ぎじゅつ 向上 こうじょう によって微量 びりょう の活性 かっせい 物質 ぶっしつ も発見 はっけん されているが、未 いま だ全容 ぜんよう を掴 つか むには至 いた っていない。中 なか には、β べーた -ラクトグロブリンのように生物 せいぶつ 学 がく 的 てき に含 ふく まれている理由 りゆう が見 み つかっていないものもある[46] 。
乳 ちち 脂肪 しぼう は、ミリスチン酸 さん ・パルミチン酸 さん ・オレイン酸 さん などの脂肪酸 しぼうさん からつくられるトリアシルグリセロール (脂肪 しぼう )である。
乳 ちち 脂肪 しぼう は膜 まく で包 つつ まれた脂肪 しぼう 球 だま の形 かたち で分泌 ぶんぴつ される[47] 。それぞれの脂肪 しぼう 球 だま はほとんどがトリアシルグリセロール であり、これをリン脂質 ししつ やタンパク質 たんぱくしつ などを成分 せいぶん とする複 ふく 合 あい 膜 まく が覆 おお う。これらは乳化 にゅうか された状態 じょうたい にあり、各 かく 球 たま が引 ひ っ付 つ き合 あ わないよう保 たも ちつつ、ミルクの液体 えきたい 部分 ぶぶん に含 ふく まれる各種 かくしゅ の酵素 こうそ と反応 はんのう する事 こと を防 ふせ ぐ。97-98%がトリアシルグリセロールであるが、ジアシルグリセロール やモノアシルグリセロール 、遊離 ゆうり コレステロールやコレステロールエステル、遊離 ゆうり 脂肪酸 しぼうさん 、リン脂質 ししつ もそれぞれ少量 しょうりょう ながら含 ふく まれている。タンパク質 たんぱくしつ や炭水化物 たんすいかぶつ とは異 こと なりミルクに含 ふく まれる脂肪 しぼう の構成 こうせい は、発生 はっせい の起源 きげん や授乳 じゅにゅう 方法 ほうほう によって異 こと なり、とくに動物 どうぶつ の種族 しゅぞく によっても差異 さい が大 おお きい[47] 。
構造 こうぞう の特徴 とくちょう として、脂肪 しぼう 球 だま の大 おお きさにはばらつきがあり、小 ちい さいもので直径 ちょっけい 0.2μ みゅー m 、大 おお きいものでは15-20μ みゅー mに達 たっ するものもある。この直径 ちょっけい の差異 さい は、動物 どうぶつ の種 たね だけでなく特定 とくてい の個体 こたい が分泌 ぶんぴつ した時 とき によっても生 しょう じる可能 かのう 性 せい がある。均質 きんしつ 化 か をしていない牛乳 ぎゅうにゅう の脂肪 しぼう 球 だま の平均 へいきん 直径 ちょっけい は2-4μ みゅー mであり、均質 きんしつ 化 か を施 ほどこ すとこれが0.4μ みゅー m前後 ぜんご まで小 ちい さくなる[47] 。親 しん 油性 ゆせい のビタミン であるA ・D ・E ・K は、必須 ひっす 脂肪酸 しぼうさん であるリノール酸 さん などに親和 しんわ した形 かたち で乳 ちち 脂肪 しぼう 部分 ぶぶん の中 なか に含 ふく まれる[19] 。
通常 つうじょう 、牛乳 ぎゅうにゅう は1リットル当 あた り30-35グラム程度 ていど のタンパク質 たんぱくしつ を含 ふく み、その約 やく 80%はカゼイン ミセル である。
カゼインミセルは、液状 えきじょう のミルク中 ちゅう に存在 そんざい する最大 さいだい の構造 こうぞう 物 ぶつ であり、表層 ひょうそう に界面 かいめん 活性 かっせい 剤 ざい ミセルと近 きん かよったナノメートル 大 だい のリン酸カルシウム りんさんかるしうむ 微細 びさい 粒子 りゅうし を持 も つ、数 すう 千 せん というタンパク質 たんぱくしつ 分子 ぶんし の集 あつ まりである。それぞれのカゼインミセルは、直径 ちょっけい 40-600nmのコロイド粒子 りゅうし である[48] 。カゼイン状 じょう タンパク質 たんぱくしつ は α あるふぁ s1-, α あるふぁ s2-, β べーた -, κ かっぱ - の4タイプに分類 ぶんるい できる[48] 。ミルク中 ちゅう に含 ふく まれるタンパク質 たんぱくしつ のうち、重量 じゅうりょう 比 ひ で76-86%を占 し めるカゼイン状 じょう タンパク質 たんぱくしつ [45] や、水 みず に不溶 ふよう のリン酸カルシウム りんさんかるしうむ のほとんどはミセルの中 なか に捕 と らわれている[48] 。
ミセルの精密 せいみつ な構造 こうぞう に関 かん して複数 ふくすう の理論 りろん が提唱 ていしょう されているが、最 もっと も外側 そとがわ の層 そう はk-カゼイン (英語 えいご 版 ばん ) のみで構成 こうせい され、周囲 しゅうい の流体 りゅうたい に突 つ き出 で ているという考 かんが えは共通 きょうつう している。このk-カゼイン分子 ぶんし は負 まけ の電荷 でんか を帯 お びているためにミセル同士 どうし は電気 でんき 的 てき に反発 はんぱつ し合 あ い、通常 つうじょう ならばそれぞれが離 はな れた状態 じょうたい を維持 いじ し、水 みず を主成分 しゅせいぶん とする液体 えきたい の中 なか でコロイド状 じょう 懸 かか 濁 にご 液 えき となる[19] [49] 。構造 こうぞう モデルの一 ひと つは「サブミセルモデル」と呼 よ ばれ、小 ちい さなサブミセルが寄 よ せ集 あつ まってミセルを作 つく っているという考 かんが えである。これによると、ミセルの内側 うちがわ にはk-カゼイン含有 がんゆう 量 りょう が少 すく ないサブミセルがあり、これをk-カゼインに豊 ゆたか むサブミセルが覆 おお いつつ、これらの間 あいだ にリン酸カルシウム りんさんかるしうむ が存在 そんざい する構造 こうぞう を持 も つ[48] 。他 た に提唱 ていしょう される「ナノクラスターモデル」では、中心 ちゅうしん にリン酸カルシウム りんさんかるしうむ の小 ちい さな集合 しゅうごう 体 たい があり、その周囲 しゅうい に紐 ひも 状 じょう のカゼインが付着 ふちゃく している構造 こうぞう を取 と るという考 かんが えであり、この場合 ばあい サブミセルは作 つく られていない[48] 。
ミルクにはカゼイン以外 いがい にも、β べーた -ラクトグロブリン (β べーた -Lg)、乳糖 にゅうとう 合成 ごうせい に関与 かんよ するα あるふぁ -ラクトアルブミン (α あるふぁ -La)、免疫 めんえき グロブリン (IgG)、血清 けっせい アルブミン (BSA)、ラクトフェリン (Lf)などそれぞれの機能 きのう を持 も つ多種 たしゅ 多様 たよう なタンパク質 たんぱくしつ が含 ふく まれている[48] 。これらはカゼインよりも水溶 すいよう 性 せい が高 たか いため、大 おお きな構造 こうぞう には纏 まと まらない。カード をつくるとカゼインが凝 しこり 乳 ちち 側 がわ に集 あつ まるのに対 たい し、これらのタンパク質 たんぱくしつ は乳 ちち 清 きよし (ホエイ)側 がわ に残 のこ る。そのため乳 ちち 漿蛋白 しろ (ホエイプロテイン)とも呼 よ ばれる。乳 ちち 漿蛋白 しろ は重量 じゅうりょう 比 ひ でミルク中 ちゅう のタンパク質 たんぱくしつ の20%を占 し める。代表 だいひょう 的 てき な乳 ちち 漿蛋白 しろ はラクトグロブリン (英語 えいご 版 ばん ) である[19] 。
ミネラル・塩 しお ・ビタミン [ 編集 へんしゅう ]
ミネラルや塩 しお は、様々 さまざま な種類 しゅるい のものがミルクの中 なか ではアニオン やカチオン の形態 けいたい を取 と り存在 そんざい している。これらはカルシウム 、リン酸 さん 塩 しお 、マグネシウム 、ナトリウム 、カリウム 、クエン酸 くえんさん 塩 しお そして塩素 えんそ などが含 ふく まれ、5-40ナノメートルに凝集 ぎょうしゅう している。塩 しお はカゼイン、特 とく にリン酸カルシウム りんさんかるしうむ と強 つよ い相互 そうご 作用 さよう を起 お こす。これは時 とき に、リン酸カルシウム りんさんかるしうむ への過剰 かじょう な結合 けつごう を引 ひ き起 お こす場合 ばあい がある[45] 。その他 た 、ミルクは良質 りょうしつ なビタミン供給 きょうきゅう 源 げん となり、ビタミンA、B1、B2、B12、K、パントテン酸 さん などは全 すべ てミルクに含 ふく まれる[1] 。
複数 ふくすう の測定 そくてい にて、タンパク質 たんぱくしつ を捉 とら えるリン酸カルシウム りんさんかるしうむ はCa9(PO4)6の構造 こうぞう を持 も っている事 こと が示 しめ された。しかし一方 いっぽう で、この物質 ぶっしつ は鉱物 こうぶつ のブルシャイト CaHPO4 -2H2O 的 てき な構造 こうぞう を持 も つという主張 しゅちょう もある[50] 。
炭水化物 たんすいかぶつ と他 た の含有 がんゆう 物質 ぶっしつ [ 編集 へんしゅう ]
ラクトース 分子 ぶんし (左 ひだり )がガラクトース (1)とグルコース (2)に分解 ぶんかい される簡略 かんりゃく 図 ず 。
ミルクは、ラクトース (乳糖 にゅうとう )、グルコース 、ガラクトース 、その他 た のオリゴ糖 とう など複数 ふくすう の炭水化物 たんすいかぶつ を含 ふく む。グルコースとガラクトースの2つの単 たん 糖 とう が合成 ごうせい したラクトースはミルクに甘 あま みを与 あた え、カロリーの約 やく 40%を占 し める。ウシ属 ぞく のミルクには平均 へいきん 4.8%の無水 むすい ラクトースが含 ふく まれ、脱脂粉乳 だっしふんにゅう の固形 こけい 分 ぶん のうち50%に相当 そうとう する。ラクトースの含有 がんゆう 率 りつ はミルクの種類 しゅるい によって異 こと なり、他 た の炭水化物 たんすいかぶつ は強 つよ く結合 けつごう してラクトースの状態 じょうたい でミルクの中 なか に存在 そんざい する[45]
その他 た 、未 み 精製 せいせい の牛乳 ぎゅうにゅう には白血球 はっけっきゅう や乳腺 にゅうせん 細胞 さいぼう 、様々 さまざま なバクテリア や大量 たいりょう の活性 かっせい 酵素 こうそ が含 ふく まれている[19] 。
脂肪 しぼう 球 だま とそれよりも小 ちい さなカゼインミセルは、いずれも光 ひかり を乱反射 らんはんしゃ させる充分 じゅうぶん な大 おお きさがあり、このためにミルクは白 しろ く見 み える[46] 。中 なか には脂肪 しぼう 球 だま が黄色 おうしょく - オレンジ色 しょく のカロテンを含 ふく む場合 ばあい があり、このため例 たと えばガンジー種 たね やジャージー種 しゅ などのミルクをグラスに注 そそ ぐと、黄金 おうごん 色 しょく またはクリームのような色調 しきちょう が見 み られる。乳 ちち 清 きよし 部分 ぶぶん のリボフラビン はやや緑 みどり がかっており、脱脂粉乳 だっしふんにゅう やホエーで確認 かくにん できる場合 ばあい もある[19] 。また、脱脂粉乳 だっしふんにゅう は粒子 りゅうし が小 ちい さなカゼインミセルのみが光 ひかり を散乱 さんらん させるため、赤色 あかいろ よりも青色 あおいろ の波長 はちょう をより散乱 さんらん させる傾向 けいこう があり、薄 すすき 青 あお い色 いろ に見 み える[49] 。
栄養 えいよう と健康 けんこう への効果 こうか [ 編集 へんしゅう ]
ミルクの成分 せいぶん 構成 こうせい は、動物 どうぶつ の種 たね によって大 おお きく異 こと なる。例 たと えばタンパク質 たんぱくしつ の種類 しゅるい や、タンパク・脂肪 しぼう ・糖 とう 質 しつ の割合 わりあい 、ビタミンやミネラルの比率 ひりつ 、乳 ちち 脂肪 しぼう 滴 しずく の大 おお きさ、カード の濃度 のうど など、違 ちが いは様々 さまざま な要因 よういん において見 み られる[22] 。例 たと えば、
人間 にんげん の乳 ちち の平均 へいきん 的 てき 組成 そせい は、タンパク質 たんぱくしつ 1.1%、脂質 ししつ 3.5%、糖 とう 質 しつ 7.2%、ミネラル0.2%。100グラム当 あた り65kカロリー。この成分 せいぶん 構成 こうせい は馬 うま 乳 ちち も近 ちか い[1] 。糖 とう 質 しつ 含有 がんゆう 比 ひ は哺乳 ほにゅう 動物 どうぶつ 中 ちゅう で最 もっと も高 たか く、これは脳 のう の発達 はったつ 速度 そくど の早 はや さに関係 かんけい する[1] 。
牛乳 ぎゅうにゅう の平均 へいきん 的 てき 組成 そせい は、タンパク質 たんぱくしつ 3.3%、脂質 ししつ 3.8%、糖 とう 質 しつ 4.8%、ミネラル0.7%。100グラム当 あた り67kカロリー[1] 。牛乳 ぎゅうにゅう の成分 せいぶん 含有 がんゆう 量 りょう は、哺乳類 ほにゅうるい の乳 ちち の中 なか で中間 ちゅうかん 的 てき な値 ね を取 と る[1] 。人間 にんげん の乳 ちち よりもタンパク質 たんぱくしつ やミネラルに富 と む理由 りゆう は、ウシの成長 せいちょう 速度 そくど が人間 にんげん よりも早 はや いためである[1] 。
ロバやウマの乳 ちち は含有 がんゆう 脂肪 しぼう 分 ぶん が低 ひく く、逆 ぎゃく に鰭 ひれ 脚 あし 類 るい やクジラ の乳 ちち は高 こう 脂肪 しぼう で含有 がんゆう 率 りつ は50%を越 こ える[51] [52] 。
乳糖 にゅうとう の割合 わりあい は、カンガルー で7.6%、ネコ で4.8%、イヌ で3.1%、クジラ で1.3%、ウサギ で0.9%などバラツキが見 み られる[53] 。
ミルクの成分 せいぶん 分析 ぶんせき (100g 当 あた り[54] [55] 。
成分 せいぶん
単位 たんい
ウシ
ヤギ
ヒツジ
水牛 すいぎゅう
水分 すいぶん
g
87.8
88.9
83.0
81.1
タンパク質 たんぱくしつ
g
3.2
3.1
5.4
4.5
脂肪 しぼう
g
3.9
3.5
6.0
8.0
炭水化物 たんすいかぶつ
g
4.8
4.4
5.1
4.9
カロリー
kcal
66
60
95
110
エネルギー
kJ
275
253
396
463
糖 とう 質 しつ (乳糖 にゅうとう )
g
4.8
4.4
5.1
4.9
コレステロール
mg
14
10
11
8
カルシウム
mg
120
100
170
195
飽和 ほうわ 脂肪酸 しぼうさん
g
2.4
2.3
3.8
4.2
モノ不 ふ 飽和 ほうわ 脂肪酸 しぼうさん
g
1.1
0.8
1.5
1.7
ポリ不 ふ 飽和 ほうわ 脂肪酸 しぼうさん
g
0.1
0.1
0.3
0.2
このような成分 せいぶん 構成 こうせい は、種 たね 、個体 こたい 、授乳期 じゅにゅうき のどのタイミングかによっても変 か わる。以下 いか 、乳牛 にゅうぎゅう の種 たね による差異 さい を示 しめ す。
ミルク中 ちゅう の脂肪 しぼう 含有 がんゆう 比 ひ
乳牛 にゅうぎゅう の種 たね
%(近似 きんじ 値 ち )
ジャージー種 しゅ
5.2
コブウシ
4.7
ブラウン・スイス種 しゅ
4.0
ホルスタイン種 しゅ
3.6
これら4種 しゅ の牛乳 ぎゅうにゅう に含 ふく まれるタンパク質 たんぱくしつ は3.3-3.9%、ラクトースは4.7-4.9%である[19] 。
ミルクの脂肪 しぼう 率 りつ は、酪農 らくのう 家 か が家畜 かちく に与 あた える飼料 しりょう の構成 こうせい によっても左右 さゆう される。また、乳腺 にゅうせん 炎 えん に感染 かんせん するとミルクの脂肪 しぼう 含有 がんゆう 率 りつ は低下 ていか する[56] 。
飲用 いんよう したミルクから人体 じんたい が吸収 きゅうしゅう するカルシウムの量 りょう に関 かん しては、さまざまな見解 けんかい がある[57] 。乳製品 にゅうせいひん から得 え られるカルシウムは、ホウレンソウ のような高 たか いカルシウム-キレート 物質 ぶっしつ を持 も つ野菜 やさい よりも、生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 利用 りよう 能 のう が高 たか い[58] 。その一方 いっぽう で、ケール やブロッコリー などシュウ酸 さん 塩 しお をあまり含 ふく まないアブラナ属 ぞく の野菜 やさい と比較 ひかく すると、得 え られるカルシウムの生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 利用 りよう 能 のう は同等 どうとう 以下 いか である[59] [60] 。
医学 いがく 的 てき な研究 けんきゅう [ 編集 へんしゅう ]
近年 きんねん の評価 ひょうか では、ミルクの摂取 せっしゅ には筋肉 きんにく の成長 せいちょう を促進 そくしん する効果 こうか があり[61] 、運動 うんどう 後 ご の筋肉 きんにく を回復 かいふく させる事 こと にも有効 ゆうこう とする示唆 しさ がなされている[62] 。
乳糖 にゅうとう 不 ふ 耐 たい 症 しょう [ 編集 へんしゅう ]
ミルクに含 ふく まれる二 に 糖 とう であるラクトースは、小腸 しょうちょう で吸収 きゅうしゅう するためには酵素 こうそ のラクターゼによって構成 こうせい をガラクトースとグルコースに分解 ぶんかい されなければならない。しかし、すべての哺乳 ほにゅう 動物 どうぶつ は乳離 ちばな れの後 のち にラクターゼの分泌 ぶんぴつ が減衰 げんすい する。その結果 けっか 、多 おお くの人間 にんげん は成長 せいちょう 後 ご にラクトースを適切 てきせつ に消化 しょうか できなくなる。ただしこれも人 ひと それぞれであり、ほとんどラクトースを消化 しょうか できない人 ひと もいれば、ある程度 ていど は可能 かのう な者 もの 、さらにミルクや乳製品 にゅうせいひん 中 ちゅう に含 ふく まれるかなりの比率 ひりつ を問題 もんだい 無 な く吸収 きゅうしゅう できる者 もの もいる。人 ひと のラクターゼ分泌 ぶんぴつ を制御 せいぎょ する遺伝子 いでんし はC/T-13910 である[63] 。
世界 せかい の5%程度 ていど の人々 ひとびと はラクトースを満足 まんぞく に消化 しょうか できない乳糖 にゅうとう 不 ふ 耐 たい 症 しょう を示 しめ す事 こと が知 し られ、この傾向 けいこう はアフリカやアジア系 けい の人々 ひとびと の中 なか でより顕著 けんちょ である[64] 。アメリカ人 じん の3000-5000万 まん が乳糖 にゅうとう 不 ふ 耐 たい 症 しょう であると考 かんが えられており、その中 なか にはネイティブ・アメリカン やアフリカ系 けい アメリカ人 じん の75%、アジア系 けい アメリカ人 じん の90%が含 ふく まれる。乳糖 にゅうとう 不 ふ 耐 たい 症 しょう は北 きた ヨーロッパ人 じん にはあまり見 み られず[65] 、その他 た ではサハラ砂漠 さはらさばく のトゥレグ族 ぞく 、西 にし アフリカ・サヘル地域 ちいき 遊牧民 ゆうぼくみん のフラーニ、スーダンのベジャやカバビッシュ、ウガンダからルワンダ地域 ちいき のツチ族 ぞく などが知 し られる[66] 。他 ほか にも、北 きた インドの人々 ひとびと も同様 どうよう である[63] 。
言語 げんご や文化 ぶんか への影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
ヒンドゥー教 きょう の灌頂 の儀式 ぎしき 。インド、カルナータカ州 しゅう 。
古代 こだい ギリシア神話 しんわ では女神 めがみ ヘーラー がヘーラクレース を引 ひ き離 はな した際 さい に溢 あふ れた乳 ちち が天 あま の川 がわ (ミルキーウェイ)になったという[67] 。
聖書 せいしょ にもミルクを意図 いと した言葉 ことば があり、カナンの地 ち イスラエル を「乳 ちち と蜜 みつ が流 なが れる地 ち 」と表現 ひょうげん している。乳 ちち は蜜 みつ と並 なら び「よきもの」の象徴 しょうちょう である[68] 。コーラン の「蜜蜂 みつばち 」には乳 ちち について述 の べた箇所 かしょ があり、乳 ちち は家畜 かちく の中 なか で飼料 しりょう と血液 けつえき の中間 ちゅうかん から生 しょう じ、人間 にんげん に与 あた えられる美味 びみ な飲 の み物 もの だと言 い う (16-The Honeybee, 66)。伝統 でんとう 的 てき に、ラマダーン 明 あ けには一 いち 杯 はい のミルクと乾燥 かんそう ナツメヤシの実 み を口 くち にする。仏教 ぶっきょう では釈迦 しゃか の説話 せつわ に、断食 だんじき 修行 しゅぎょう 後 ご に口 くち にした牛乳 ぎゅうにゅう の美味 びみ が悟 さと りを導 みちび いたとあり、牛乳 ぎゅうにゅう から作 つく られる醍醐 だいご を「仏 ふつ の最上 さいじょう の経 けい 法 ほう 」を指 さ す用語 ようご に用 もち いている[1] 。ヒンドゥー教 きょう で行 おこな われる灌頂 では、崇拝 すうはい する神 かみ の像 ぞう を聖水 せいすい やミルク又 また はヨーグルトなどで清 きよ める儀式 ぎしき が行 おこな われる[69] 。
人間 にんげん の文化 ぶんか において乳 ちち (milk) がいかに重要 じゅうよう かという事 こと は、数々 かずかず の言語 げんご 表現 ひょうげん に使 つか われることで説明 せつめい できる。例 たと えば、「the milk of human kindness」(人間 にんげん 的 てき な思 おも いやり)という用例 ようれい がある。一方 いっぽう で、「他人 たにん を利用 りよう する」(to milk someone) という慣用 かんよう 句 く もある。
様々 さまざま な意味 いみ のスラング でも用 もち いられる。17世紀 せいき 初頭 しょとう には、精液 せいえき や膣 ちつ 液 えき の意味 いみ がつけられ、転 てん じて自慰 じい 行為 こうい を指 さ すようにもなった。19世紀 せいき には変性 へんせい アルコールを水 みず に混 ま ぜて作 つく られた安物 やすもの の酒 さけ の名 な に使 つか われた。他 た に、詐取 さしゅ する、騙 だま す、他人 たにん に送 おく られた電報 でんぽう を盗聴 とうちょう する、そして虚弱 きょじゃく な者 もの や腰抜 こしぬ けという意味 いみ もある。1930年代 ねんだい のオーストラリアでは、自動車 じどうしゃ の吸気 きゅうき ガスを指 さ して使 つか われもした[70] 。
^ a b c d e f g h i j k l “牛乳 ぎゅうにゅう 、乳製品 にゅうせいひん の知識 ちしき ” (PDF). 社団 しゃだん 法人 ほうじん 日本 にっぽん 酪農 らくのう 乳業 にゅうぎょう 協会 きょうかい . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 増田 ますだ 哲也 てつや . “ミルク科学 かがく 研究 けんきゅう 室 しつ ”. 日本 にっぽん 大学 だいがく 、生物 せいぶつ 資源 しげん 科学 かがく 部 ぶ 、動物 どうぶつ 資源 しげん 科学 かがく 科 か . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。 ・ただし、後述 こうじゅつ のように少数 しょうすう ながら類似 るいじ 例 れい はある。
^ a b c Oftedal, Olav T. (2002). “The mammary gland and its origin during synapsid evolution”. Journal of Mammary Gland Biology and Neoplasia 7 (3): 225–252. doi :10.1023/A:1022896515287 . PMID 12751889 .
^ Oftedal, Olav T. (2002). “The origin of lactation as a water source for parchment-shelled eggs”. Journal of Mammary Gland Biology and Neoplasia 7 (3): 253–66. doi :10.1023/A:1022848632125 . PMID 12751890 .
^ "Lactating on Eggs" . Nationalzoo.si.edu. 2003年 ねん 7月 がつ 14日 にち . 2009年 ねん 4月 がつ 14日 にち 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。2009年 ねん 3月 がつ 8日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Lefèvre C.M., Sharp J.A., Nicholas K.R. (2010). “Evolution of lactation: ancient origin and extreme adaptations of the lactation system”. Annual Review of Genomics and Human Genetics 11 (11): 219–238. doi :10.1146/annurev-genom-082509-141806 . PMID 20565255 .
^ Vorbach C., Capecchi M.R., Penninger J.M. (2006). “Evolution of the mammary gland from the innate immune system?”. Bioessays 28 (6): 606–616. doi :10.1002/bies.20423 . PMID 16700061 .
^ Goldman, Armond S (2002). “Evolution of the mammary gland defense system and the ontogeny of the immune system” . Journal of mammary gland biology and neoplasia (Springer) 7 (3): 277-289. doi :10.1023/A:1022852700266 . https://doi.org/10.1023/A:1022852700266 .
^ 荒牧 あらまき 弘 ひろし 範 はん . “特別 とくべつ 演習 えんしゅう 基礎 きそ 薬学 やくがく ” (PDF). 第一薬科大学 だいいちやっかだいがく 分子 ぶんし 生命 せいめい 化学 かがく 教室 きょうしつ . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 五 ご 嶋 しま 良郎 よしろう . “6. 赤 あか ん坊 ぼう が乳 ちち を吸 す う ”. 横浜市立大学 よこはましりつだいがく 分子 ぶんし 生命 せいめい 化学 かがく 教室 きょうしつ . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ William H. Bowen and Ruth A. Lawrence (2005). “Comparison of the Cariogenicity of Cola, Honey, Cattle Milk, Human Milk, and Sucrose”. Pediatrics 116 (4): 921–6. doi :10.1542/peds.2004-2462 . PMID 16199702 .
^ “Soil pH: What it Means ” (英語 えいご ). SUNY College of Environmental Science and Forestry. www.esf.edu.. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ USDA「World Markets and Trade」 (In selected countries)
^ Hemme and Otte (2010年 ねん ). “Status and Prospects for Smallholder Milk Production: A Global Perspective ” (PDF) (英語 えいご ). Food and Agriculture Organization of the United Nations. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 「【乳 ちち 】」『日本語 にほんご 大 だい 辞典 じてん 』(第 だい 一 いち 刷 さつ )講談社 こうだんしゃ 、1989年 ねん 、1246頁 ぺーじ 。ISBN 4-06-121057-2 。
^ Gussekloo, S.W.S. (2006). “Chapter 2: Feeding Structures in Birds”. In Bels, V. Feeding in Domestic Vertebrates: From Structure to Behaviour . CABI Publishing. p. 22. ISBN 978-1-84593-063-9 . "A remarkable adaptation can be found in the crop of pigeons. During the breeding season the crop produces a yellow-white fat-rich secretion known as crop milk that is used to feed the nestlings. … The crop milk resembles strongly the milk produced by mammals, except for the fact that carbohydrates and calcium are missing in crop milk."
^ a b "Moose milk makes for unusual cheese" . The Globe and Mail. 2004年 ねん 6月 がつ 26日 にち . 2007年 ねん 9月 がつ 30日 にち 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。2007年 ねん 8月 がつ 27日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “World's No 1 Milk Producer ” (英語 えいご ). Indiadairy.com. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ a b c d e f g h McGee, Harold (2004) [1984]. “Milk and Dairy Products” . On Food and Cooking: The Science and Lore of the Kitchen (2nd ed.). New York: Scribner. pp. 7–67. ISBN 978-0-684-80001-1 . https://books.google.co.jp/books?id=bKVCtH4AjwgC&lpg=PP1&pg=PA7&redir_esc=y&hl=ja
^ Basnet, S.; Schneider, M.; Gazit, A.; Mander, G.; Doctor, A. (April 2010). “Fresh Goat's Milk for Infants: Myths and Realities—A Review”. Pediatrics 125 (4): e973–977. doi :10.1542/peds.2009-1906 . PMID 20231186 .
^ “牧場 ぼくじょう おしごと探検 たんけん 隊 たい ‐牛乳 ぎゅうにゅう は栄養 えいよう 満点 まんてん の飲 の みもの ”. 酪農学園大学 らくのうがくえんだいがく . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ a b Goff, Douglas (2010年 ねん ). “Introduction to Dairy Science and Technology: Milk History, Consumption, Production, and Composition ” (英語 えいご ). Dairy Science and Technology . University of Guelph. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “About Bison: Frequently Asked Questions ” (英語 えいご ). National Bison Association. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。 [リンク切 き れ ]
^ Allen, Joel Asaph (June 1877). “Part II., Chapter 4. Domestication of the Buffalo” . In Elliott Coues, Secretary of the Survey (英語 えいご ). History of the American Bison: bison americanus . extracted from the 9th Annual Report of the United States Geological Survey (1875). Washington, DC: Department of the Interior, United States Geological Survey, Government Printing Office. pp. 585–586. OCLC 991639 . https://books.google.co.jp/books?id=oj04AAAAMAAJ&pg=PA585&redir_esc=y&hl=ja 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ O'Connor, George (March/April 1981). “The Basics of Beefalo Raising” (英語 えいご ). Mother Earth News (Ogden Publications) (68). http://www.motherearthnews.com/Sustainable-Farming/1981-03-01/The-Basics-of-Beefalo-Raising.aspx 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。 .
^ “International dairy product prices are turning down: how far, how fast? ” (英語 えいご ). FAO Food outlook No.1, June 2006. www.fao.org. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ J. Henriksen. “Milk for Health and Wealth ” (PDF) (英語 えいご ). FAO Diversification Booklet Series 6, Rome. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Livestock Production statistics ” (英語 えいご ). FAOSTAT, Food And Agricultural Organization of the United Nations. faostat.fao.org. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Bellwood, Peter (2005). “The Beginnings of Agriculture in Southwest Asia”. First Farmers: the origins of agricultural societies . Malden, MA: Blackwell Publushing. pp. 44–68. ISBN 978-0-631-20566-1
^ Bellwood, Peter (2005). “Early Agriculture in the Americas”. First Farmers: the origins of agricultural societies . Malden, MA: Blackwell Publushing. pp. 146–179. ISBN 978-0-631-20566-1
^ Beja-Pereira, A.; Caramelli, D.; Lalueza-Fox, C.; Vernesi, C.; Ferrand, N.; Casoli, A.; Goyache, F.; Royo, L. J. et al. (2006). “The origin of European cattle: Evidence from modern and ancient DNA”. Proceedings of the National Academy of Sciences 103 (21): 8113–8118. doi :10.1073/pnas.0509210103 . ISSN 0027-8424 .
^ Jin, Dong-Yan; Folgiero, Valentina; Avetrani, Paolo; Bon, Giulia; Di Carlo, Selene E.; Fabi, Alessandra; Nisticò, Cecilia; Vici, Patrizia et al. (2008). “Induction of ErbB-3 Expression by α あるふぁ 6β4 Integrin Contributes to Tamoxifen Resistance in ERβ べーた 1-Negative Breast Carcinomas”. PLoS ONE 3 (2): e1592. doi :10.1371/journal.pone.0001592 . ISSN 1932-6203 .
^ Sherratt, Andrew (1981). “Plough and pastoralism: aspects of the secondary products revolution”. In Hodder, I.; Isaac, G.; Hammond, N.. Pattern of the Past: Studies in honour of David Clarke . Cambridge: Cambridge University Press. pp. 261–305. ISBN 0-521-22763-1
^ Jean-Denis Vigne; Daniel Helmer (2007). “Was milk a “secondary product” in the Old World Neolithisation process? Its role in the domestication of cattle, sheep and goats” . Anthropozoologica (Muséum national d'Histoire naturelle) 42 (2): 9-40. https://habricentral.org/resources/6615 .
^ Evershed, Richard P.; Payne, Sebastian; Sherratt, Andrew G.; Copley, Mark S.; Coolidge, Jennifer; Urem-Kotsu, Duska; Kotsakis, Kostas; Özdoğan, Mehmet et al. (2008). “Earliest date for milk use in the Near East and southeastern Europe linked to cattle herding”. Nature 455 (7212): 528–531. doi :10.1038/nature07180 . ISSN 0028-0836 .
^ Price, T. D. (2000). “Europe's first farmers: an introduction”. In T. D. Price. Europe's First Farmers . Cambridge: Cambridge University Press. pp. 1–18. ISBN 0-521-66203-6
^ Meadow, R. H. (1996). “The origins and spread of agriculture and pastoralism in northwestern South Asia”. In D. R. Harris. The origins and spread of agriculture and pastoralism in Eurasia . London: UCL Press. pp. 390–412. ISBN 1-85728-538-7
^ Craig, Oliver E.; John Chapman, Carl Heron, Laura H. Willis, László Bartosiewicz, Gillian Taylor, Alasdair Whittle and Matthew Collins (2005). “Did the first farmers of central and eastern Europe produce dairy foods?” . Antiquity 79 (306): 882–894. http://antiquity.ac.uk/ant/079/ant0790882.htm .
^ Copley, M.S.; Berstan, R.; Mukherjee, A.J.; Dudd, S.N.; Straker, V.; Payne, S.; Evershed, R.P. (2005). “Dairying in antiquity. III. Evidence from absorbed lipid residues dating to the British Neolithic”. Journal of Archaeological Science 32 (4): 523–546. doi :10.1016/j.jas.2004.08.006 . ISSN 03054403 .
^ Anthony, D. W. (2007). The Horse, the Wheel, and Language . Princeton, NJ: Princeton University Press. ISBN 978-0-691-05887-0
^ Gifford-Gonzalez, D. (2004). “Pastoralism and its Consequences”. In A. B. Stahl. African archaeology: a critical introduction . Malden, MA: Blackwell Publishing. pp. 187–224. ISBN 978-1-4051-0155-4
^ “[The dromedary: ancestry, history of domestication and medical treatment in early historic times]” (German). Tierarztl Prax Ausg G Grosstiere Nutztiere 25 (6): 559–65. (November 1997). PMID 9451759 .
^ a b c “The History Of Milk ” (英語 えいご ). About.com . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Rolf Jost "Milk and Dairy Products" Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Wiley-VCH, Weinheim, 2002. doi :10.1002/14356007.a16_589.pub3
^ a b c d Fox, P. F. Advanced Dairy Chemistry, Vol. 3: Lactose, Water, Salts and Vitamins. 2nd ed. Chapman and Hall: New York, 1995.
^ a b “酪農 らくのう 王国 おうこく 北海道 ほっかいどう の牛乳 ぎゅうにゅう の科学 かがく ” (PDF). 日本 にっぽん 農芸 のうげい 化 か 学界 がっかい 北海道 ほっかいどう 支部 しぶ ・網走 あばしり 大会 たいかい ・サブセッション、北海道大学 ほっかいどうだいがく 農学部 のうがくぶ . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ a b c Fox, P.F. Advanced Dairy Chemistry: Vol 2 Lipids. 2nd Ed. Chapman and Hall: New york, 1995.
^ a b c d e f 堂 どう 迫 さこ 俊一 しゅんいち . “基調 きちょう 講演 こうえん 「ミルクの神秘 しんぴ 」 ”. 雪印 ゆきじるし メグミルク株式会社 かぶしきがいしゃ 酪農 らくのう 総合 そうごう 研究所 けんきゅうじょ . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ a b Goff, Douglas (2010年 ねん ). “Dairy Chemistry and Physics ” (英語 えいご ). Dairy Science and Technology . University of Guelph. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “chemistry and physics ” (英語 えいご ). Foodsci.uoguelph.ca.. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ “Milk From Cows and Other Animals, web page by Washington Dairy Products Commission ” (英語 えいご ). Havemilk.com. 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Whale . Encarta. 2009年 ねん 10月 がつ 28日 にち 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。
^ 八木 やぎ 直樹 なおき 『食品 しょくひん の科学 かがく と新 しん 技術 ぎじゅつ 』 p.103 日本 にっぽん 出版 しゅっぱん 制作 せいさく センター 1992年 ねん 2月 がつ 15日 にち 発行 はっこう
^ "Milk analysis" (英語 えいご ). North Wales Buffalo. 2007年 ねん 9月 がつ 29日 にち 時点 じてん のオリジナル よりアーカイブ。2012年 ねん 5月 がつ 31日 にち 閲覧 えつらん 。 (Citing McCane, Widdowson, Scherz, Kloos, International Laboratory Services.)
^ USDA National Nutrient Database for Standard Reference . Ars.usda.gov. Retrieved on 2011-11-24.
^ Designing Foods: Animal Product Options in the Marketplace . National Academies Press. (1988). ISBN 978-0-309-03795-2 . https://books.google.co.jp/books?id=qJgdAEhQvnMC&pg=PA226&redir_esc=y&hl=ja
^ Feskanich, D; Willett, WC; Stampfer, MJ; Colditz, GA (1997). “Milk, dietary calcium, and bone fractures in women: a 12-year prospective study” . American journal of public health 87 (6): 992–7. doi :10.2105/AJPH.87.6.992 . PMC 1380936 . PMID 9224182 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1380936/ .
^ Brody T. Calcium and phosphate. In: Nutritional biochemistry. 2nd ed. Boston: Academic Press, 1999:761–94
^ Heaney, Robert P.; Weaver, Connie M. (1990). “Calcium absorption from kale”. The American journal of clinical nutrition 51 (4): 656–7. PMID 2321572 .
^ “Calcium and Milk: What's Best for Your Bones and Health? ” (英語 えいご ). The Nutrition Source . Harvard School of Public Health (2011年 ねん ). 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Roy BD (2008). “Milk: the new sports drink? A Review” . J Int Soc Sports Nutr 5 : 15. doi :10.1186/1550-2783-5-15 . PMC 2569005 . PMID 18831752 . https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2569005/ .
^ Ferguson-Stegall L, McCleave E, Doerner PG, Ding Z, Dessard B, Kammer L, Wang B, Liu Y, Ivy JL (2010). “Effects of Chocolate Milk Supplementation on Recovery from Cycling Exercise and Subsequent Time Trial Performance” . International Journal of Exercise Science: Conference Abstract Submissions 2 (2). http://digitalcommons.wku.edu/ijesab/vol2/iss2/25 .
^ a b Babu, J. et al "Frequency of lactose malabsorption among healthy southern and northern Indian populations", American Journal of Clinical Nutrition, doi 10.3945/ajcn.2009.27946
^ Champe, Pamela (2008). “Introduction to Carbohydrates”. Lippincott's Illustrated Reviews: Biochemistry, 4th ed. . Baltimore: Lippincott Williams & Wilkins. p. 88. ISBN 978-0-7817-6960-0
^ University of Maryland Medical Center. “Digestive Disorders – Lactose Intolerance ”. 2009年 ねん 5月 がつ 3日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Patterson, K. D. "Lactose Tolerance" , The Cambridge World History of Food, Kiple, K.F. (Ed.) Cambridge University Press, 2000
^ Waller, W. H.; Hodge, P. W. (2003). Galaxies and the Cosmic Frontier . ハーバード大学 だいがく 出版 しゅっぱん 局 きょく . pp. 91. ISBN 0674010795
^ 菅 かん 淑江 よしえ , 田中 たなか 由紀子 ゆきこ 「蜂蜜 はちみつ 考 こう (Ⅰ) -人々 ひとびと と自然 しぜん との調和 ちょうわ - 」『中国短期大学 ちゅうごくたんきだいがく 紀要 きよう 』第 だい 29巻 かん 、中国短期大学 ちゅうごくたんきだいがく 、1998年 ねん 6月 がつ 、1-14頁 ぺーじ 、ISSN 0914-1227 、NAID 120006588218 。
^ “月刊 げっかん みんぱく2005年 ねん 9月 がつ 号 ごう ”. 国立 こくりつ 民族 みんぞく 学 がく 博物館 はくぶつかん . 2012年 ねん 5月 がつ 30日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Jonathon Green (2005). Cassell's Dictionary of Slang . Weidenfeld & Nicholson. ISBN 978-0-304-36636-1 . https://books.google.co.jp/books?id=5GpLcC4a5fAC&pg=PA943&redir_esc=y&hl=ja