風 の谷 のナウシカ
ジャンル | SF・ファンタジー |
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アニメージュ | |
レーベル | アニメージュコミックス ワイド |
1982 | |
トップクラフト | |
1984 | |
116 | |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | |
ポータル |
『
あらすじ[編集 ]
- プロローグ
高度 産業 文明 を崩壊 させた「火 の7日間 」という最終 戦争 から千 年 後 の地球 。汚染 された大地 には異形 の生態 系 である菌類 の森 「腐海 」が徐々 に拡 がり、腐海 には昆虫 に似 た蟲 (むし)と呼 ばれる巨大 生物 達 が生息 する。菌類 は一欠片 でも村 に侵入 を許 せば、たちどころに汚染 が広 がり、菌類 が放出 する瘴気 (しょうき)は、多量 に吸 い込 めば一時 も持 たず死 に至 る。衰退 した人類 たちは瘴気 と蟲 に怯 えながら、錆 とセラミック片 に覆 われた荒廃 した世界 での暮 らしを営 んでいた。- トルメキア、
土 鬼 (ドルク)という敵対 する二 大 列強 国 が覇権 を争 っている中 、腐海 の辺境 にあるトルメキアと盟約 を結 ぶ小国 風 の谷 から、物語 は始 まる。風 の谷 の族長 ジルは、腐海 の毒 に侵 されて病床 にあり、ジルの娘 ナウシカが代理 で国 を治 めていた。 序盤 - ある
日 、ペジテ市 を滅 ぼしたトルメキアの第 四 皇女 クシャナ及 び親衛隊 から逃 れるため、ペジテの避難 民 を乗 せたブリッグが、腐海 に隠 れ蟲 を殺 した為 、蟲 に襲 われ風 の谷 に近 い腐海 の縁 に墜落 する。ブリッグに搭乗 していた瀕死 の王女 ラステルは、救助 に駆 け付 けたナウシカにとある石 を託 し、兄 に渡 して欲 しいと懇願 して事切 れる。その石 は、最終 戦争 で世界 を滅 ぼした巨 神 兵 を蘇 らせる鍵 となる秘 石 であった。 巨 神 兵 を得 ようとしたクシャナ達 が、秘 石 の捜索 の為 に風 の谷 に飛来 。検疫 を受 けないままの強行 着陸 をとがめたナウシカは、クシャナの部下 と一 騎 討 ちを演 じる。ナウシカの師匠 でもある旅 の剣士 ユパの仲裁 で停戦 し、クシャナ達 は谷 を去 る。やがてトルメキアは土 鬼 との戦争 の為 、盟約 を盾 に辺境 諸国 に出征 を強 いる。夜明 けと共 にナウシカは父 ジルに代 わり、風 の谷 のガンシップに乗 り、城 オジと呼 ばれる数 名 の老 従者 と共 にクシャナ支隊 へ合流 する[6]。
土 鬼 の地 へ向 けて腐海 を南進 するクシャナ支隊 の空中 艦隊 を、ラステルの兄 アスベルが操 るペジテのガンシップが単機 で奇襲 し、多大 な損害 を与 えるも装甲 コルベットに撃墜 される。乱戦 の中 で風 の谷 のバージのワイヤーが切 れ、不時 着水 する。バージを回収 する為 に降下 したナウシカは、地蟲 (じむし)と翅蟲(はむし)に襲 われるアスベルを、腐海 下層 部 でメーヴェで救出 するが、翅蟲達 に追 われ腐海 の奥 に逃 げる途中 、彼 がメーヴェから落 ち着地 する。直後 にナウシカは翅蟲達 に襲 われ、メーヴェから落 ち瘴気 マスクを失 い、気絶 し着地 する。その後 目覚 めたナウシカは、腐海 下層 部 の大気 が清浄 である事 を発見 する。そして、その地 の砂 とナウシカが以前 ユパに見 せられた腐海 下層 部 の無毒 の砂 との共通 点 を見出 し、腐海 が汚染 された大地 を浄化 している真実 に気 づく[7]。中盤 劣勢 の土 鬼 軍 は、腐海 の植物 を品種 改良 し、特殊 な瘴気 を出 す生物 兵器 を、土 鬼 の町 に駐留 するトルメキア軍 に対 し使用 した。この人工 の森 の瘴気 は蟲 を死 に至 らせる物 であり、マスクを持 たない軍 を撃退 する事 に成功 した。しかし、トルメキアに輸送 中 の菌類 の苗 が土 鬼 各所 で一斉 に突然変異 を起 こし生 じた、重 マスクでも浄化 できない程 の強 毒 の瘴気 を出 し、増殖 力 の大 きな粘 菌 が暴走 し始 め、事態 は収拾 不能 になる。かねてからこの粘 菌 の発生 を予知 していた蟲 は、暴走 する粘 菌 に向 かって大量 に集結 した。蟲 達 が粘 菌 に自 らを吸収 させる事 で粘 菌 はやがて通常 の瘴気 並 に弱毒 化 し、暴走 は収束 していく。大量 の蟲 (特 に王 蟲 (オーム))が移動 する現象 は物語 中 で「 ()」と大 海嘯 呼 ばれており、移動 する蟲 の体 に付着 した胞子 が蟲 の死骸 を介 して拡 がり、腐海 をより拡大 してしまう。結果 、土 鬼 の主要 な国土 はほとんど滅亡 するに至 った。- ナウシカが
大 海嘯 を止 めようと土 鬼 の地 を1人 で探索 する内 に、大 海嘯 が収束 し、「森 の人 」と呼 ばれる種族 の1人 、幽体 離脱 をしたセルムに導 かれ、彼女 は幽体 離脱 をし、腐海 の植物 群 が浄化 し、蟲 達 が守 る、「青 き清浄 の地 」を見 る。その後 、土 鬼 軍 がペジテに駐留 するクシャナ支隊 の蟲 使 いから奪取 し、土 鬼 で復活 させ、トルメキアに輸送 中 の眠 る巨 神 兵 の胎児 と土 鬼 で会 ったナウシカは、覚醒 した胎児 の前 でアスベルに託 された秘 石 を掲 げ、巨 神 兵 の母 となる。土 鬼 の聖 都 シュワにある「墓所 」と呼 ばれる施設 は、内部 に旧 世界 の科学 技術 を保存 しており、皇帝 達 に技術 を与 える事 で世界 を動 かしていた。墓所 の技術 で戦争 利用 の為 、腐海 植物 を品種 改良 した他 、巨 神 兵 を復活 させた事 を知 ったナウシカは、今 起 きている瘴気 を使 う戦争 を止 め、巨 神 兵 の戦争 利用 を防 ぐ為 、「墓所 」を永久 に封印 しようと巨 神 兵 と共 にシュワに向 かう。 終盤 旅 の途中 ナウシカは、エフタル語 で「無垢 」を意味 する「オーマ」と名 づける。生 まれたばかりの赤子 のような幼児 性 と残虐 性 を持 ち合 わせていた巨 神 兵 は、名 を得 るや急速 に知能 レベルを発達 させ、旧 世界 におけるあらゆる利害 を調停 する為 に人工 的 に作 られた神 、「裁定 者 」としての役割 に目覚 める[8]。- その
後 ナウシカは、古代 の動植物 や文化 を保存 している「庭園 」の中 に入 り、オーマと別 れ、「庭園 の主 」と会話 した際 、セルムに助 けられ、腐海 生物 が旧 世界 の技術 による人工 生命 体 であること、自身 を含 む現生 人類 及 び腐海 外 の現 生動 植物 は、旧 世界 の人々 が、汚染 された環境 に適合 するよう人類 及 び旧 世界 の動植物 を改造 した人工 種 であり、浄化 完了 後 の清浄 な世界 では腐海 生物 同様 に生存 できないという事実 を知 る。旧 世界 の人々 は腐海 を作 り出 して世界 の浄化 完了 後 、火 の7日間 によって絶滅 に瀕 した科学 文明 勃興 以前 の動植物 や文化 を復活 させると共 に、清浄 な世界 で生 きられる体 を持 つ、穏 やかな新人 類 をこの世 に生 み出 し、世界 を再建 する事 を目的 としていたのだ。 - 「
墓所 」はそれ自体 が意識 と旧 世界 の科学 知識 を持 つ人工 生命 体 でもあり、墓所 とシュワに到着 したオーマが互 いに攻撃 し合 った結果 、街 は墓所 以外 跡形 もなく壊滅 する。遅 れて到着 したナウシカは墓所 の中 に入 る。墓所 の中枢 にあり、表面 に千 年 前 の古代 文字 が現 れる肉 塊 は、「墓所 の主 」と呼 ばれ、ナウシカに浄化 完了 後 の戦争 のない理想郷 を作 る為 に協力 して欲 しいと言 い、汚染 に適応 した現生 人類 を元 に戻 す技術 も表面 に記 されてあるとも言 う[9]。しかしナウシカは、清浄 のみを追求 し一切 の汚濁 を認 めない旧 世界 の計画 に反発 して協力 を拒否 し、「墓所 の主 」をオーマに握 り潰 させる。 - その
後 「墓所 」は、旧 世界 を研究 し「墓所 の主 」と共 にいる事 を望 む科学 者 達 と、ヒドラ達 、そして新人 類 の卵 を内部 に収 めたまま倒壊 した。「苦 しみや悲 しみ、そして死 も人間 の一部 である事 を受 け入 れ、汚濁 と共 に生 きてゆく事 」。それがナウシカの選択 であった。 - エピローグ
- オーマはナウシカに
看取 られながら役目 を終 え[10]、生 き延 びたナウシカは全 ての真実 を胸 の奥 に秘 めたまま帰還 する[11]。そして、土 鬼 の地 に留 まり土 鬼 の民 と共 に生 き[12]、土 鬼 で会 った少年 チククの成人 後 に風 の谷 に帰 ったとも[12]、やがて森 の人 の元 へ去 ったともい伝 えられたという[12]。
登場 人物 [編集 ]
- ナウシカ
主人公 。風 の谷 の族長 ジルの末 娘 で16歳 。「風 使 い」として大気 の流 れを読 む能力 を持 ち、動力 付 き小型 グライダーのメーヴェを乗 りこなす。腐海 を含 めた全 ての生 き物 を愛 し、それらと心 を通 わす力 を持 つ。父 に代 わって参戦 したトルメキア戦役 で見出 した異変 について調 べるべく、クシャナと共 に土 鬼 の地 へ赴 く。- アスベル
- ペジテ
市長 の息子 で16歳 。勇猛 果敢 な少年 。故郷 を滅 ぼしたトルメキア軍 の空中 艦隊 を奇襲 するも撃墜 され、墜 ちた先 の腐海 でナウシカに助 けられる。ナウシカと共 に土 鬼 の船 に捕縛 されるが彼女 を逃 す代 わりに自身 は残 り、後 に土 鬼 の人々 を皇帝 から離反 させる原動力 になる。ラステルという妹 がいたが、避難 民 と共 に乗 っていた貨物 船 が墜落 し亡 くしている。 - ミト
風 の谷 の城 で働 く城 オジのリーダー格 で40歳 。左目 に眼帯 をつけたいかつい風貌 だが根 は心配 性 で、常 にナウシカのことを案 じている。ナウシカと共 にトルメキア軍 に従軍 した後 一 度 は谷 へ帰 らされるものの、ナウシカの力 になるべくガンシップで土 鬼 の地 に向 かう。- ユパ
- ジルの
旧友 でナウシカの師 。45歳 。腐海 一 の剣士 と呼 ばれている。トリウマ2頭 と共 に腐海 の謎 を解 くための旅 を続 けており、時折 谷 へ帰 ってくる。ナウシカの出陣 に際 してはトリウマの内 1頭 を贈 った。潜 り込 んだ腐海 の蟲 使 いの村 でアスベルと土 鬼 の少女 ケチャに出会 い、以後 行動 を共 にする。終盤 、復讐 に駆 られた土 鬼 兵 の刃 からクシャナを身 を挺 して庇 い、両者 の和解 を成 した。 - クシャナ
- トルメキア
王国 の第 4皇女 で25歳 。王家 で唯一 先王 の血 を引 き、容姿 ・武 才 共 に優 れ、トルメキア第 3軍 最高 指揮 官 として兵 から絶大 な信頼 と忠誠 を得 ている。そのために父 や兄 から疎 まれ、トルメキア戦役 では主力 を召 し上 げられた上 で使 い潰 され、また自身 の進軍 経路 も敵 軍 に密告 されており率 いていた部隊 は潰滅 した。ナウシカと共 に行動 する中 で、憎 しみに依 らない生 き方 を知 る。 - クロトワ
- クシャナ
付 きの参謀 。平民 出 の軍 大学院 卒 で27歳 。軍 目 付 としてヴ王 から送 り込 まれたが生 き延 びるためにクシャナに寝返 り、戦乱 を潜 り抜 ける中 でお互 いに信頼 しあう仲 となる。 - ミラルパ
土 鬼神 聖 皇帝 (皇 弟 )。超 常 の力 を持 ち兄 を差 し置 いて実権 を握 っていた。墓所 の技術 によって100年 以上 生 きており、かつては慈悲 深 い名君 だったが愚 かなままの民 に失望 し暴君 に成 り果 てた。古 い伝承 の「青 き衣 の者 」と重 なるナウシカを抹殺 しようと何 度 も襲 うがその度 に撃退 され、最終 的 に兄 によって誅殺 された。- ナムリス
土 鬼神 聖 皇帝 (皇 兄 )。超 常 の力 がなく組 み敷 かれていたが、弟 を殺 し実権 を握 る。墓所 の技術 によってヒドラと同 じ体 に改造 されている。トルメキアに逆 侵攻 しクシャナと共 に土 鬼 =トルメキア二 重 帝国 を建 てるという「血 をたぎらせ」るための計画 を立 てるが、ナウシカと対決 した際 に目覚 めた巨 神 兵 によって重傷 を負 い、後 に頭 だけになった挙句 腐海 へと落 ちていった。- チクク
土 鬼 先 王朝 ・土 王 のクルバルカ家 末裔 の幼 い少年 。ナウシカが旅 の途中 で立 ち寄 ったオアシスで出会 い、以後 行動 を共 にする。強力 な超 常 の力 を持 ち、その力 でナウシカやユパの手助 けをする。- セルム
森 の人 と呼 ばれる腐海 に住 まう一族 の少年 。森 に墜落 したユパたちや意識 が自 閉 したナウシカを助 け、導 きを与 える。蟲 使 いたち- 「#
蟲 使 い」も参照 腐海 に住 み、蟲 を使 って金目 の物 を漁 る一族 。金 のためにはトルメキア・土 鬼 どちらにも利 する。終盤 、ナウシカのために各 部族 から若者 が一人 ずつ選 びだされ、共 にシュワへ向 かった。
設定 [編集 ]
世界 観 [編集 ]
ユーラシア
— ワイド大陸 の西 のはずれに発生 した産業 文明 は
数 百 年 のうちに全 世界 に広 まり
巨大 産業 社会 を形成 するに至 った
大地 の富 をうばいとり大気 をけがし
生命 体 をも意 のままに造 り変 える巨大 産業 文明 は
1000年 後 に絶頂 期 に達 し
やがて急激 な衰退 をむかえることになった
「火 の7日間 」と呼 ばれる戦争 によって都市 群 は有毒 物質 をまき散 らして崩壊 し
複雑 高度 化 した技術 体系 は失 われ
地表 のほとんどは不毛 の地 と化 したのである
その後 産業 文明 は再建 されることなく永 いたそがれの時代 を人類 は生 きることになった判 第 1巻 冒頭 より
国家 [編集 ]
辺境 諸国 - トルメキアの
北西 に広 がるエフタル砂漠 に点在 する小国 群 [15]。風 の谷 のような農耕 国 や、ペジテ市 のような工房 都市 など様々 な国 からなる。表向 きは辺境 自治 国 だが[16]、実際 はトルメキアを宗主 とする事実 上 の属領 である[17]。自治 権 の保証 と引 き替 えに、トルメキア王 の召集 に応 じて各国 の族長 が参戦 するという盟約 を結 んでいる[18]。 - これらの
辺境 諸 族 はかつて存在 した「エフタル」という王国 の末裔 である。エフタルでは火 の7日間 で失 われたはずの技術 が守 り伝 えられていたが、物語 から300年 前 の王位 継承 をめぐる内戦 とそれが引 き金 になって発生 した3度目 の大 海嘯 により滅亡 し、技術 は失 われ国土 の大半 は腐海 に没 した。わずかに生 き延 びた人々 が腐海 のほとりに住 み続 け、トルメキアの属領 になったという。[19] 作中 ではトルメキア戦役 勃発 に伴 って各 族長 が招集 されクシャナの指揮 下 に置 かれるが、クシャナ部隊 壊滅 後 は解散 。土 鬼 の脅威 に備 えて、トルメキアとの盟約 を破棄 し再 びエフタルの旗 の下 に連合 を組 む。[20]-
風 の谷 (英 :Valley of the Wind)主人公 ナウシカの故郷 である辺境 の小国 。人口 は500人 未満 。辺境 の中 でもトルメキアに近 く、腐海 が特 に海 に接近 している地域 にある[21]。海岸 から続 く谷 に立地 し、海風 によって[注 2]腐海 の瘴気 から守 られているが、それでもわずかに届 く毒 が死産 や石 化 の病 を起 こし人口 は少 しずつ減 っている[23]。谷 には風車 が多数 建 っており、人々 は主 に農耕 に従事 している。立地 上 風 が非常 に重要 視 されており、「風 の神 さま」に祈 るシーンが複 数 回 ある[24][25]ほか、大気 の流 れを読 み取 って人々 を瘴気 や流砂 から守 る「風 使 い」という職 がある[26]。- ナウシカの
言葉 が「エフタルの言葉 」といわれたり[27][28]、風 の谷 の使者 の作法 が「エフタルの民 の作法 」といわれるなど[29]、文化 の面 では旧 エフタルから多 くを引 き継 いでいるようである。 - なお、
映画 終盤 で風 の谷 の人々 が篭城 した酸 の湖岸 の旧 世界 の宇宙船 の残骸 は、原作 では風 の谷 の東北東 200リーグ[30](約 360 km)[注 3]にあり、風 の谷 ではなく工房 都市 セム市 に属 する鉱山 になっている[30]。また酸 の湖 も、映画 では谷 と腐海 の間 の砂漠 にあるが、原作 では辺境 諸国 と土 鬼 諸侯 連合 のほぼ中間 に位置 する腐海 のただ中 [21]で位置 が異 なっている。 - ペジテ
市 (英 :Pejite、NWP:Placeda) 辺境 の工房 都市 国家 で、風 の谷 の隣国 。エフタル砂漠 の中 にあり、腐海 からは100リーグ(約 180 km)ほど離 れている[32]。市中 には500年 に渡 って古代 都市 からエンジンなどを発掘 し続 けた地下 坑道 がある[33]。物語 前年 の暮 れに巨 神 兵 を発掘 し、手違 いから復活 させてしまう[34]。そのためトルメキアによって都市 は破壊 しつくされ、人々 は皆殺 しにされた[35]。唯 一 脱出 したブリッグは腐海 に隠 れた際 に蟲 に襲 われ墜落 、乗 っていた避難 民 は全滅 した[36]。映画 でも同様 にトルメキア軍 に占拠 されるが、王族 と共 に脱出 したブリッグは逃 げ延 びており、彼 らの手引 きによってペジテ市 は蟲 の大群 に襲 われ占拠 するトルメキア軍 ごと壊滅 した。
- トルメキア(
英 :Torumekia、NWP:Temecula) 正式 名称 はトルメキア王国 。風 の谷 の東 にある大 きな半島 に広 がる大国 [21]。王 都 トラスはかつての巨 大都市 に寄生 しており、数 多 くの超 高層 ビルが立 ち並 ぶが、いずれも廃墟 である[37]。現 王 はヴ王 で、子 は3人 の皇子 と末 娘 の皇女 クシャナ。やはり人口 が減少 し続 けており、土 鬼 からの奴隷 で減少 分 を賄 おうとしていた[38]。王族 による過酷 な王位 継承 争 いが古 くから続 いており、ヴ王 は「我 が血 は最 も古 く、しかして常 に新 しい」と称 している[39]。クシャナのみが先王 の血 を引 いているが[40]兄 たちとは「血 を分 け」ており[41]、3皇子 は異母 兄弟 ・ヴ王 の連 れ子 と言 える。トルメキア戦役 ではクシャナの育 て上 げた軍団 は召 し上 げられた上 で敵 地 に置 き去 りにされ、クシャナ自身 も僅 かな手勢 と辺境 の雑 戦力 で進撃 を命 じられた挙句 進撃 経路 は土 鬼 側 に内通 されていた。トルメキア王家 の紋章 である「互 いに争 う双頭 の蛇 」は、これらの王家 代々 の骨肉 の争 いを象徴 していると皮肉 られている。最終 盤 、王位 はヴ王 からクシャナに譲 られたがクシャナは即位 せず生涯 「代 王 」を名乗 り、以後 トルメキアは王 を持 たぬ国 になったとされる[42]。映画 ではトルメキア帝国 に国号 が変 わっており、西方 の強大 な軍事 帝国 ということになっている。発掘 された巨 神 兵 を狙 って突如 侵攻 してきた敵国 として描 かれる。[43][44]土 鬼 諸侯 国 連合 (英 :Dorok)- トルメキアとは
内海 、辺境 とは腐海 を隔 てた先 にある部族 国家 の連合体 。はるか内陸 の聖 都 シュワを中心 とした皇帝 領 、7つの大 侯 国 、20余 の小 侯 国 と多数 の小 部族 国家 のあわせて51の国 [45]から成 り立 つ。流通 硬貨 はトルメキアの硬貨 より質 が良 く、戦役 の影響 で国外 でも使用 されるようになっている[46]。 神聖 皇帝 と、その下 の官僚 機構 である僧 会 が国政 を担 っている。政教 一致 が強 く、各 侯 国 の族長 が僧侶 であったり、僧 会 が独自 の軍事 力 である僧兵 を保有 したり、国政 を儀式 化 している部分 もある。現 神聖 皇帝 は皇 兄 ナムリスと皇 弟 ミラルパの兄弟 だが、超 常 の力 を持 つミラルパが実権 を握 っている。中盤 、ナムリスが弟 を謀殺 して実権 を掌握 し、僧 会 の権力 を剥奪 しその構成 員 の粛清 を行 った。国内 でも部族 間 の揉 め事 が絶 えず、内紛 の火種 を抱 えた状態 にある。その為 、国 の統治 は僧 会 と神聖 皇帝 家 に対 する畏怖 と崇拝 、力 への恐怖 と尊崇 による恐怖 政治 に依存 していた。- かつては「
土 王 」と呼 ばれるクルバルカ家 が土 鬼 の地 を治 めていたが、時代 が下 るごとに圧政 と狂気 に満 ちた政治 になり、先代 の神聖 皇帝 により簒奪 された[47][48]。土 鬼 諸国 の庶民 の間 には、いまだにクルバルカ家 に対 する崇敬 や、先代 神聖 皇帝 と僧 会 によって禁止 されたはずの土着 宗教 の信仰 が密 かに残 っており、僧 会 の布教 と土着 信仰 が混同 されている所 もある。 歴代 の王 が聖 都 シュワにある墓所 の中 にいる墓所 の主 と契約 を結 び、墓所 に保存 された旧 世界 の技術 を利用 している。戦争 でも墓所 の技術 を利用 し、腐海 瘴気 の兵器 化 や巨 神 兵 の蘇生 などで戦争 を有利 に導 くはずだったが、最終 的 に大 海嘯 を引 き起 こしてしまい、国土 のうち広大 な内陸 部 が腐海 となり失 われ沿岸 部 だけが残 った。映画 では登場 しない。-
- サパタ
土 侯 国 土 鬼 諸侯 国 連合 を構成 する部族 国家 のひとつ。内陸 部 で腐海 から100リーグほど離 れており[49]、穀倉 地帯 がある[50]。トルメキア戦役 においてその都城 にトルメキア第 3軍 第 1連隊 が籠城 し包囲 されるが[51]、クシャナ主導 による攻勢 で全滅 を免 れ[52]、後 に1個 中隊 を残 して脱出 した[53]。その後 の大 海嘯 でサパタを含 む土 鬼 内陸 部 は腐海 に飲 まれた[54]。サパタ族 はサジュ族 と仇敵 であるらしい[55]。墓所 (英 :The Crypt)聖 都 シュワの中心 部 にある旧 世界 が遺 した建物 。真 っ黒 な四角 錐 台 で、様々 な形状 のブロックを組 み合 わせたような見 た目 をしている。周囲 は深 さ300メルテ以上 の空堀 に囲 まれており、連絡 は正面 の橋 を渡 るしかない。非常 に硬質 な素材 で、生半可 な攻撃 ではかすり傷 すらつけることができない。扉 の上 には「目 」がついており、侵入 しようとするものを光線 で攻撃 する。巨 神 兵 のような強大 な相手 には、外壁 を動 かして開 けた穴 からより強力 な光 弾 で攻撃 することができる。[56]土 鬼 の歴代 王朝 は墓所 に協力 する代 わりに技術 提供 を受 ける契約 を結 び、墓所 の周 りに王 都 を築 いてきた。墓所 はそれ自体 がいきものであり、多少 傷 つけられても自 ら修復 する能力 がある。地下 深 くにある肉 塊 は墓所 の主 と呼 ばれ、火 の7日間 で焼 き尽 くされる以前 の高度 な科学 技術 を保存 している。墓所 の主 の表面 には古代 文字 の文書 が夏至 と冬至 の年 2回 1行 ずつ現 れ、教団 と名乗 る科学 者 達 が来 たるべき浄化 の時 の再建 の光 となるべく、墓所 の内部 に住居 を築 いて解析 ・解読 を行 っている。この文書 が全 て現 れた時 が世界 が清浄 に戻 った時 であり、汚染 に適応 した人類 を元 に戻 す技術 も現 れるという。また墓所 の内部 には穏 やかで賢 い新人 類 となるはずの卵 が多数 存在 する。墓所 の血 は王 蟲 の血 より更 に青 く、ナウシカは両者 が同 じだと気 づいた。[57]墓所 と巨 神 兵 の戦 いでトルメキア軍 が全滅 したことでヴ王 は墓所 内部 に招 かれる。追 ってナウシカも到着 し墓所 の主 と対面 するが、完全 に清浄 な世界 の復活 を語 る主 をナウシカは否定 。主 の本体 たる肉 塊 をオーマに握 りつぶさせ、墓所 は崩壊 した。
- サパタ
腐海 [編集 ]
腐海 (英 :Toxic Jungle、NWP:Toxic Jungle)巨大 な菌類 からなる樹海 で、蟲 (むし)と呼 ばれる異形 の動物 達 が棲 んでいる。木々 は空気 中 に瘴気 と呼 ばれる毒 ガスを放出 する為 、瘴気 マスクをつけなければ人間 や一般 の動物 が腐海 の中 で生存 することはできない。蟲 や植物 、粘 菌 といった種 の枠 すら超 えた生物 群集 をなし、腐海 ではいかなる菌類 も単独 では存在 せず互 いに共生 ・寄生 しあって複雑 な生態 系 を構成 している。1000年 前 に突然 出現 したとされ、その範囲 は拡大 を続 けている。[58][54][59]蟲 、特 に王 蟲 の大群 が腐海 の外 へと暴走 し、津波 のように押 し寄 せる現象 を大 海嘯 (だいかいしょう)[注 4]と呼 ぶ。大 海嘯 の後 は蟲 の死骸 から新 たな腐海 が誕生 する為 、膨大 な面積 が一 度 に腐海 と化 す事 になる。[60]- ナウシカや
森 の人 らは腐海 とは世界 を浄化 するために生 まれたものであるという仮説 に辿 り着 いていたが、実際 にはかつての生命 工学 によって生 み出 された人工 の生態 系 であることが物語 終盤 に判明 する。腐海 は時間 と共 に層 をなして厚 みを増 していくが、その過程 で下部 は枯死 して石 化 し、おおよそ100年 ほどで崩 れて空洞 ができる。この空洞 は生 まれて300年 ほど経 つと空気 中 の瘴気 が細 かい結晶 になって安定 化 し、人間 がマスクをせずとも呼吸 できる空間 になる。大地 の毒 を全 て結晶 化 すると腐海 の木々 は大 きく育 たなくなり、層 を維持 できなくなって崩壊 し空洞 が露呈 、腐海 に没 してからおよそ1000年 で清浄 な大地 が復活 する。作中 では既 に腐海 が解毒 を終 えた地域 が存在 しており、毒 に適応 するよう改造 された旧来 の生物 はここでは生 きられないものの、新 たな動植物 が誕生 して世界 の再生 が進 んでいることが示 されている。[61][62][63][64][65] 腐海 の植物 植物 と呼 ばれているが、実態 は巨大 化 した菌類 である。菌糸 を体 の構成 単位 とする糸状 菌 が主 であるが、植物 体 の構造 や生態 は従来 の真 菌類 とは大 きく異 なっている。顕微鏡 サイズの微小 な種 から種子 植物 並 みかそれ以上 に巨大 に生長 する種 まで、その大 きさは多種 多様 で、大型 の種 は一般 に、地中 深 く張 った菌糸 の根 と幹 、枝 、葉 に分化 した地上 部 を持 つ巨大 な樹木 となる。- 「
花 」と呼 ばれる成木 がつける胞子 嚢や発芽 する芽 から胞子 を飛 ばして繁殖 する。胞子 が大地 や普通 の植物 、動物 の死体 などに付着 するとその内部 に菌糸 を伸 ばし、十分 に成長 すると「発芽 」して植物 様 の「木 」になる。わずかでも胞子 が入 り込 めばたちまち繁殖 して一帯 は腐海 に飲 み込 まれてしまうため、腐海 の近 くで暮 らす人々 は胞子 を発見 次第 焼 く・胞子 の入 り込 みそうなところを蒸気 で熱処理 するなど注意 を払 っている。[66][54] 腐海 の植物 は瘴気 と呼 ばれる毒性 のガスを放出 するため、一般 の動物 は腐海 内 で生存 することができない。瘴気 マスクを身 につけずに腐海 に入 れば5分 で肺 が腐 るとされる。[注 5]瘴気 は空気 より重 いため、ある程度 以上 の高度 であれば腐海 の上空 であっても瘴気 マスクをつける必要 はない。[69][70]瘴気 の毒素 は腐海 の植物 が地中 の有毒 物質 を無毒 化 する過程 で生 じた二 次 代謝 物 であり、数 百 年 かけて無毒 な結晶 になっていく。清浄 な水 と空気 のみで腐海 の植物 を育 てると瘴気 を出 さず大 きくもならない。[71]
粘 菌 - この
世界 における粘 菌 は、腐海 に生息 する、移動 能力 を持 った細胞 群 体 [注 6]である。群 で生活 し、老化 したり餌 がなくなると球状 に集 まって休眠 する[50]。この球 は時 が経 つと弾 けて胞子 を放出 する[77]。粘 菌 が感情 を持 っている描写 がある[78]。映画 には登場 しない。
蟲 (英 :Bug)腐海 に生息 する動物 の総称 。作中 における用字 は「蟲 」であり、腐海 以外 に生息 する昆虫 などは「虫 」と表記 され、区別 されている。王 蟲 のように巨大 なものから微小 なものまで、多種 多様 な大 きさや形態 のものが存在 する。その多 くは体 節制 をとる外 骨格 の体 に多数 の関節 肢 を具 えた、現生 の節足動物 に似 た形態 をしているが、顎 は横 開 きではなく脊椎動物 のような縦 開 きである。生息 空間 を基準 に地蟲 (じむし)と翅蟲(はむし)に大別 [82]される。翅蟲は2対 以上 の翅を具 えた飛翔 性 であり、地蟲 は地上 棲か地中 棲である。水中 で活動 できるものもいる。瘴気 の無 い所 では長 く生 きられない[83]。基本 的 に卵生 である。体 の成長 に合 わせて脱皮 を繰 り返 すが、変態 に関 しては完全 変態 するものから不 変態 型 まで様々 なタイプがいる。食 性 に関 しては、他 の蟲 を対象 とした狩 りをしない種 、すなわち捕食 性 の低 い種 が多 いが、中 には高 い種 もいて、作中 にも狩 りの描写 がある。蟲 は強 い光 や高 い音 に敏感 で、閃光 弾 (光 弾 )や蟲 笛 や鏑 弾 といった道具 で、一時 的 に活動 を停止 させたり、行動 をある程度 誘導 する事 もできる。腐海 の植物 と並 んで蟲 は腐海 生態 系 の主要 な構成 要素 であり、個体 や種 、時空 さえも超 えた超 個体 的 意識 (集合 精神 )を形成 している[84]。蟲 に危害 を与 えると群 をなして反撃 される為 、腐海 のほとりで暮 らす人々 の間 では蟲 を殺 す事 はタブーとされている。一方 で危害 さえ加 えられなければ人間 が腐海 に侵入 しても全 く意 に介 さない。-
王 蟲 (別 表記 :オーム[85][86]、英 :Ohmu、NWP:Giant Gorgon)最大 の蟲 。現実 世界 の等 脚 類 (ワラジムシ目 動物 )を巨大 化 したような、十 数 節 の体 節 からなる濃緑 色 の体 と多数 の歩 脚 をもつ[87]。第 3節 に6個 、第 4節 に8個 の計 14個 のドーム状 の眼 があり、普段 は青 いが怒 ると赤 く、気絶 すると灰色 になる[88]。水中 でも活動 できる地上 棲で卵生 。卵 から孵化 した幼生 は体長 50 cm程 で、脱皮 を繰 り返 して成長 し成体 は体長 70 mを超 える[82]。体液 は青 く[注 7][89]、王 蟲 の血 に染 まった服 は蟲 の怒 りを鎮 める力 がある[90]。口腔 内 には直径 数 cmの糸状 かつ金色 の触手 が無数 にある[91]。また「漿液 (しょうえき)」と呼 ばれる透明 で粘性 のある液体 を分泌 することができ、この漿液 を人間 が肺 に満 たす事 で液体 呼吸 が可能 となる[92][93]。腐海 の“大木 ”であるムシゴヤシを好 んで食 べ[54]、王 蟲 がムシゴヤシを食 べ進 んだ跡 は森 の中 にトンネル状 の空間 となって残 り「王 蟲 の道 」と呼 ばれる。表皮 は作中 で一般 的 な超 硬質 セラミックよりも非常 に堅牢 [94]かつ弾性 に富 み[95]、軽量 [96]であって脱皮 殻 は装甲 板 、刃物 や甲冑 に加工 される。特 に眼 の部分 は透明 なドーム状 で、ゴーグルのレンズ[26]やガンシップの風防 [97]に利用 される。300年 前 の大 海嘯 は、古代 エフタル王国 の王位 継承 を巡 る内乱 によって増大 した武器 の需要 に応 える為 に王 蟲 が乱獲 された事 が原因 だったと伝 えられている[60]。風 の谷 の戦士 は、戦場 に出 る際 には王 蟲 の甲 皮 から作 られた胴 鎧 と手甲 を着 ける[26]。比較的 高度 な知性 があり、さらに超 個体 的 意識 ももつ[98]。思 いやり、慈 しみ等 といった精神 文化 を有 しており、時 には自身 が憎 しみに駆 られて殺 してしまった人間 のことすら悲 しむ[99]。念 話 で人間 と対話 したり[98]、他 種 の蟲 に指令 を出 すこともある[100]。土 鬼 の土着 教 では、王 蟲 は神聖 な存在 であるとされていたらしい[101]。映画 における王 蟲 の鳴 き声 は布袋 寅泰 が演奏 するエレキギターの音 が使 われている[102]。大王 ヤンマ人 の身長 と同 程度 の体長 の翅蟲で[103]、青 緑色 の細身 の体 に同形 同大 の2対 の翅を持 ち[103]、脚 は4対 で、赤 い眼 は頭部 側面 の大 きな1対 の他 、頭部 側面 の小 さなものを1対 持 つ個体 と、茶色 がかった緑色 の体 に4対 の翅を持 ち、脚 は多数 で、赤 い眼 は頭部 側面 の大 きな1対 の他 、頭部 前面 に横 一 列 に並 ぶ小 さなものを5つ持 つ個体 がいる(体 、眼 の色 はどちらも映画 版 [104])。クチバシ状 の口器 を持 ち、口腔 内 には舌 のようなピンク色 の器官 がある。活動 の際 には、身体 からきしむような音 を発 する。「森 の見張 り役 」と呼 ばれ、腐海 に何 らかの異常 が起 こった時 、他 の蟲 を呼 び集 める働 きを持 つ。人間 を攻撃 する王 蟲 等 に随伴 する事 が多 いが、自 ら人間 を襲 う描写 はほとんどない。ヤンマに似 ている[103]。- ウシアブ
- 翅蟲の
一種 。赤 茶色 ないし紫色 の丸 い体 に2対 の翅を持 ち[85](赤 茶色 の体 は原作 [105]、赤 茶色 ないし紫 の体 は映画 版 [106]。原作 ・映画 共 に赤 い眼 [105][106])、翅を広 げた幅 はメーヴェの全幅 の2倍 程 。縦 に開 く大 きな口 を持 つ。赤 い眼 は頭部 側面 のやや大 きな1対 の他 、頭部 前面 に横 二 列 に並 ぶ小 さなものを7つ持 つ。8本 の脚 を持 つ[85]。水辺 に産卵 し親 が卵 を守 る習性 がある。また危機 を感 じるとスズメバチのように歯 を噛 み鳴 らし、触角 を震 わせて仲間 を呼 ぼうとする。牛 と同 程度 の体長 である[85]。 映画 は腐海 に侵入 後 蟲 に襲 われ、風 の谷 に落下 したトルメキアの大型 船 に潜 んでいたが、ナウシカが蟲 笛 を使 って森 に帰 した。- なお、
実在 するハエ目 アブ科 アブ属 の昆虫 の1種 であるウシアブ(学名 :Tabanus trigonus)とは無関係 。 - ヘビケラ
竜 や蛇 のように細長 く上下 に平 たい体 (原作 は赤 茶色 の体 [107]、映画 版 は背 は紫 、腹 は灰色 [108])に2対 の翅を具 えた大型 の翅蟲で、全長 は数 十 mに達 する。脚 はなく、赤 茶色 の頭部 [注 8]に昆虫 の大 腮(おおあご)のような巨大 な赤 茶色 の鎌 状 の器官 を具 え、尾端 には映画 はオレンジ色 [注 9]の剣 状 の突起 がある。オレンジ色 の眼 は頭部 側面 の大 きな1対 の他 、頭部 前面 に横 一 列 に並 ぶ小 さなものを3つ持 つ(原作 の突起 の色 は不明 。原作 ・映画 共 にオレンジ色 の眼 [107][108])。飛翔 速度 は航空機 であるバカガラスより速 い[109]。群 で移動 する前 に大量 の卵 を産 み残 す習性 がある。ミノネズミの成虫 [110]。- ミノネズミ
地蟲 の一種 で、ヘビケラの幼生 [110][111]。「蓑 鼠 」というその名 の「蓑 」は、頭 に密生 している黒 い毛 に由来 する[112][110]。鼠 のように地面 を走 る。頭部 に白 くて小 さいが、ヘビケラと同様 に鎌 状 の器官 を具 えている。赤 い眼 は、ヘビケラと同様 に頭部 側面 の大 きな1対 の他 、頭部 前面 に横 一 列 に並 ぶ小 さなものを3つ持 つ。焦 げ茶 色 の体 (毛 と体 、眼 の色 は映画 版 [113])。脚 は5対 。群 で行動 し、外敵 に対 しては跳 びかかって攻撃 する。映画 に登場 し、資料 にはヘビケラの幼生 という記載 がある。原作 にはヘビケラの幼生 という記載 はないが、似 た形態 の地蟲 が登場 [114]。
腐海 の住人 [編集 ]
蟲 使 い(英 :Worm Handlers)蟲 を操 り、遺跡 や墓所 を探索 して金目 の物 を探 し当 てるのを生業 にしている一族 。強烈 な悪臭 と、死体 を好 んでまさぐり金品 を盗 る事 、探索 用 の蟲 を連 れている事 から、一般 の人々 には忌 み嫌 われており、ナウシカも当初 は差別 的 な発言 をした。腐海 内 (砂漠 近 く)の火山 の火口 の中 の、地中 の噴気 を利用 した空気 の浄化 装置 を備 えた、岩穴 に住 んでいる[115]。蟲 使 いが蟲 を操 る時 は、「チッチッ」という音 を出 す[116]。蟲 使 いは蟲 を使 うが、同時 に深 い愛情 をもっている為 に森 から許 されているという[117]。古 エフタルの武器 商人 の末裔 であるとも[118]、森 の人 が蟲 使 いの祖 であるとも[119]伝 えられている。300年 前 は11の支族 が存在 したが、長年 の間 に3つの血筋 が絶 えた[120]。子孫 を残 す為 、自分 達 の子供 だけでなく戦災 孤児 も育 てている。- トルメキア
戦役 ではトルメキアに雇 われた者 がいた[121][122]一方 で、土 鬼 に対 しても囮 用 に培養 した王 蟲 の幼生 を売 っていた[123][124]。終盤 では、各 部族 から1人 ずつ選 ばれた屈強 な若者 達 がシュワに向 かうナウシカと行動 を共 にした。 独特 な形状 のマスクとヘルメットを着用 しており、人界 でこれを外 し顔 を出 す事 は不吉 な事 とされている。映画 にだけ登場 するトルメキア軍 のコマンド兵 が似 たデザインのヘルメットとマスクを着用 しているが、彼 らは蟲 使 いとは無関係 である。映画 には登場 しない。森 の人 (英 :Forest People)人界 を離 れ、腐海 の奥底 で暮 らす人々 。火 を使 わず、蟲 の腸 を衣 とし、蟲 卵 を食 べ、蟲 の体液 で作 った泡 を住処 (テント)とする[119]。ユパさえも実在 した事 に驚 いた程 外界 と接触 を持 たず、ある種 の伝説 とされてきた。300年 前 の大 海嘯 の時 森 に入 ったエフタル王国 の末裔 で、彼 らを導 いた青 き衣 の者 の言葉 を今 も守 っている[125]。蟲 使 いの祖 で最 も高貴 な血筋 であるという伝承 があるが[126]、セルムは祖父 と母 は蟲 使 いの出 だと言 い両者 の関係 の深 さが示唆 されている[117]。蟲 使 い達 は森 の人 を畏 れ敬 っており、森 の人 の指示 には速 やかに従 う[127][120]。土 鬼 の貯蔵庫 (庭園 )に何 度 も人 を送 り込 んでいるが、全員 が主 に取 り込 まれて庭園 で生涯 を終 えている。腐海 の尽 きる所 にも人 を送 っているが、やはり誰 も帰 ってこなかった。[128]映画 には登場 しない。
人工 生命 体 [編集 ]
巨 神 兵 (英 :God Warriors、Giant God Warriors、Giant Warriors、NWP:Fire Demon)火 の7日間 で世界 を滅 ぼしたとされる巨 人 。物語 時点 ではそのほとんどが腐海 で木々 に埋 もれ、化石 と呼 ばれている。- ペジテ
市 の地下 で発見 された骨格 は化石 化 しておらず、トルメキアの侵攻 を受 けるきっかけになった。後 に土 鬼 によって持 ち去 られ、人体 複製 技術 の応用 で肉体 を完成 される。秘 石 を持 っていたナウシカを母親 と認識 し[129]、彼女 と共 に墓所 に行 く途中 、彼女 から「オーマ(英 :Ohma)」と名付 けられ[130]、最終 的 に墓所 の主 を握 り潰 して息 絶 えた[131]。 映画 ではトルメキアが持 ち出 すが、輸送 船 が墜落 したことで風 の谷 に持 ち込 まれる。クシャナによって谷 で復活 が進 められ、押 し寄 せた王 蟲 の群 れを焼 き払 うのに使 われるが2発 撃 ったのみで肉体 が溶 け落 ちてしまった。- ヒドラ(
英 :Heedra) 旧 世界 の技術 で造 られた不死身 の人造 人間 で、かつて初代 神聖 皇帝 が土 鬼 を征服 した時 に従 えていたと伝 えられている。皮膚 はサボテンのようにとげがあり首 がなく、ドーム状 の頭 の正面 には小 さな三 つの目 がある。手足 の指 は、3本 ないし4本 。人 の2倍 程 の巨体 。中枢 (頭部 )を破壊 されると身体 が溶 けるが[132]、身体 に大 きな損傷 を受 けても、中枢 を破壊 されなければやがて動 き出 す[133]。知能 は低 く、言葉 を話 す事 はできない。墓所 の貯蔵庫 では、ランニングシャツと長 ズボンといういでたちで農夫 として働 いている[134]。墓所 にいたヒドラは、もとは父親 である初代 神聖 皇帝 が貯蔵庫 から連 れ出 したものである[135]。土 鬼 平定 後 は初代 神聖 皇帝 がヒドラを墓所 の中 に入 れ、使用 を禁 じたが[136]、ナムリスは秘密裏 に墓所 の中 で量産 [137]と調教 を進 めていた。ナムリスのヒドラは面 鎧 をつけた上 に一 つ目 の神聖 皇帝 の紋章 が入 った頭巾 を被 り[138]、長 ズボンのみを着用 してこん棒 や長剣 で武装 していた。: ヒドラ使 いは、歯 に細工 を施 して出 す「チッチッ」という人間 には聞 こえない高 音域 の音 で制御 する[139]) 。餌 は流動 食 で、漏斗 状 の器具 を頭頂 部 に挿 して流 し込 む[140]。人間 も手術 (肉体 移植 )をする事 で、ヒドラと同 じ不死身 の体 を得 る事 ができる。初代 神聖 皇帝 や皇 兄 ナムリスや墓所 の教団 が不老不死 を得 る為 にその手術 を受 けた。その場合 、記憶 や知能 はベースとなった人間 のものが受 け継 がれる。頭部 を破壊 されない限 り死 ぬ事 は無 いが、苦痛 は人間 だった頃 と同様 に感 じる。映画 には登場 しない。
伝承 [編集 ]
青 き衣 の者 作中 世界 で伝 えられている伝承 、予言 。多少 の差 はあるが「青 い衣 の者 が金色 の大地 に現 れ、人々 を緑 の清浄 の地 (青 き清浄 の地 )へ導 く」という内容 である。白 い翼 の使徒 として土 王 の時代 に土 鬼 の地 で盛 んに語 られていたが、神聖 皇帝 によって異端 、邪教 とされた[47]。しかしその後 も密 かに語 り継 がれており、青 き清浄 の地 へ導 く救世主 とも[141][125]、極楽 への案内 人 [142]、死神 [143]ともされている。鳥 の人 とも呼 ばれる[144][注 10]。森 の人 は青 き衣 の者 に導 かれて腐海 へ入 ったと語 り継 いでおり、道 を指 し示 す者 とされている[125]。- ミラルパは、バラバラだった
帝国 を僧 会 と自 らへの信仰 心 でまとめ上 げた為 、異端 である青 き衣 の者 が現 われると、そこから帝国 が崩壊 するという危機 感 を募 らせており、青 き衣 の者 を自称 する者 の出現 の度 に容疑 者 を処刑 していた。 - この
伝承 は映画 は一 度 、原作 は二 度 にわたりナウシカによって具現 化 される。原作 の一 度目 と[146]、映画 [147][148]に共通 する事象 は、青 き衣 は王 蟲 の血 に染 まった服 である事 と[149][150][151]、金色 (こんじき)の野 は王 蟲 の金色 の触手 である事 [152][153][154]。原作 の二 度目 においては、青 き衣 は墓所 の血 (王 蟲 の血 よりもさらに青 い)に染 まった服 であり、金色 の野 は夕陽 を浴 びて金色 に見 える灼(や)けただれた土 鬼 のシュワの大地 [155]。原作 の一 度目 にナウシカの事 を伝説 の具現 と言 ったのは、土 鬼 の盲目 のマニ族 僧正 [156](そうじょう)、二 度目 は土 鬼 の僧官 チヤルカ[155]。 映画 は風 の谷 の伝承 である。映画 タイトルバックは背景 が青 いので白 い服 で白 い翼 のある女性 [157][158]、オープニングタペストリーも白 い翼 の青 い服 の空 飛 ぶ女性 [159][160]、本編 は風 の谷 の城 のジルの部屋 の壁 の旗 に金色 の鳥 を連 れた金色 の服 の男性 [161][162]、盲目 の大 ババの想像 も橙色 の鳥 を連 れた青 い服 の男性 [147][148]として描 かれている。映画 で伝説 の具現 と言 ったのは大 ババ[147][148]。
技術 [編集 ]
小道具 [編集 ]
瘴気 マスク防 瘴マスク[110]とも。腐海 の瘴気 を防 ぐ防毒 マスクで、地域 によって様々 な形態 がある。人間 用 だけでなく、各種 の家畜 用 の物 もある。かつての遺伝子 工学 が生 んだ薬草 「トリツユ草 」(この草 は風 の谷 に自生 する)の活性炭 を用 いて吸気 を浄化 している[110]。風 の谷 のマスクは口 と鼻 のみを覆 うタイプ(主 にナウシカが着用 しているもの)と頭巾 状 で目 の部分 にガラスが入 っているタイプ(主 に城 オジたちやユパが着用 しているもの)があるが、いずれも口 の前 に音声 用 の穴 があり、その左右 に先端 に吸気 口 のある袋 状 の構造 を持 つのが特徴 。[26]- アスベルのマスクは
耳 の位置 に浄化 装置 が1対 あり、ナウシカと共 に腐海 の底 を脱出 する際 はマスクを2つに分 けて使用 した。[168] - トルメキアのマスクには
簡易 マスクと重 マスクがあり、瘴気 濃度 への対応 力 や水 の摂取 可否 などに差 がある[169][170]。簡易 マスクは口 鼻 を覆 うやや袋 状 で口元 左右 に凸 部 と吸気 口 がある[169]。ワイド版 第 5巻 61頁 では同様 の形状 のマスクながら備 え付 けられたパイプ経由 で水 を飲 む描写 があるが、これが重 マスクなのかは不明 。 土 鬼 のマスクも口 鼻 のみを覆 う袋 状 で4本 のパイプが横 1列 に突出 している[171]。外側 の1対 にホースを繋 いで空気 瓶 から空気 を供給 することもできる[172]。蟲 使 いのマスクは鼻 に装着 するもので頭巾 後部 の小 さな箱 とホースで接続 されており[173]、口元 は帯 布 を巻 いて覆 っているのみである[174]。森 の人 のマスクは風 の谷 の頭巾 状 のものと似 ているが、袋 状 の構造 がより長 く後頭部 まで巻 き付 くように伸 びている[175]。蟲 笛 (英 :insect charm)音 によって蟲 を鎮 める護身 用 の道具 。手持 ちのものは紐 を持 って振 り回 したり、メーヴェに乗 って気流 に晒 すことで鳴 らす[110]。映画 版 の劇場 パンフレットによれば、各自 が手作 りするもので各々 音色 が異 なる[82]。風 の谷 では塔 の先端 に設置 して気流 で鳴 らすもの[176]や、凧 を連 ねて飛 ばすことで鳴 らすもの(蟲 凧 )[177]も用 いられる。鏑 弾 発射 すると鋭 い音波 を発 して飛 ぶ銃弾 で、蟲 の感覚 を一時 的 に混乱 させることができる[26]。谷 では手作 りされている[178]。サパタではクシャナ隊 の迎撃 に出 てきた毛 長 牛 による土 鬼 騎兵 部隊 に対 してナウシカが使用 し、土 鬼 騎兵隊 を混乱 に陥 れた[179]。- なおナウシカの
使 う長 銃 はライフリングのない単発 ボルトアクション[注 12]であるため弾 尾 に安定 翼 を持 つ[26]。 光 弾 光 で蟲 の感覚 を混乱 させる道具 。読 みは「こうだん」[180]あるいは「ひかりだま」[181]。衝撃 を与 えると数 秒間 閃光 を発 するもので、工房 都市 で生産 される重要 な交易 品 [26]。地面 に投 げつけたり[182]メーヴェから投下 [183]したりして用 いる。
船 [編集 ]
- メーヴェ(
英 :Mehve) 辺境 の風 使 いが使用 する小型 ジェットグライダー。強力 な小型 エンジンを1基 備 えており、1人 乗 りだがもう1人 乗 せる事 も不可能 ではない。原作 ・映画 共 に機体 は白 。作中 では「凧 」とも呼 ばれており、エンジンは過去 に製造 された物 を使用 している[184]。翼 などを折 りたたんで大型 船 に搭載 することができる[185][186][187]ほか、他 の船 とワイヤーを繋 いで曳航 することもある[188][189][190]。- ガンシップ(
英 :Gunship) 小型 の戦闘 機 の総称 。風 の谷 やペジテ市 を初 めとした辺境 諸国 はそれぞれ形態 の異 なるガンシップを所有 している。求 めに応 じて族長 がトルメキアの戦争 に参戦 する事 を引 き換 えにトルメキアから自治 権 が保証 される程 強力 な戦力 となる。ガンシップ自体 の積載 量 は少 ない為 、食料 ・弾薬 や従者 はバージと呼 ばれるグライダーを曳航 して運 ぶ。風 の谷 のガンシップは2人 乗 りで建造 は約 100年 前 。無 尾翼 機 で機首 に大型 の単発 ロケット砲 2門 と機銃 2門 を備 える。映画 は城内 での収納 及 び[191]、バカガラスでの輸送 時 に翼 を畳 んだ状態 で映 る[192]。原作 はトルメキア戦役 ではナウシカが操縦 しミトが同乗 、クシャナ支隊 壊滅 後 はミトやアスベルの操縦 で、城 オジやクシャナ一 行 、蟲 使 い達 の乗 るバージと共 に彼 らの足 として使 われた。最終 的 にはシュワでエンジンを損傷 し、墓所 の上 に不時着 [193]、墓所 の崩壊 に巻 き込 まれて喪失 した[194]。映画 はバカガラスから積 んでいたこの機体 に乗 り移 り、ナウシカが操縦 しミトとクシャナが同乗 していた。後 にミトが操縦 しユパが同乗 していたが、途中 でユパはペジテのブリッグに乗 り移 った。最後 は着陸 した風 の谷 外縁 の砂漠 で、王 蟲 の群 に踏 み潰 された[195][196]。- ペジテ
市 のガンシップは1人 乗 りで、2門 の機関 砲 とコクピット正面 の大 きな透明 ドームが特徴 。原作 ・映画 共 にアスベルが搭乗 してクシャナの戦隊 を襲撃 し、装甲 コルベットに撃墜 された[197][198][199]。 - バージ
- エンジンを
持 たない小型 貨物 用 グライダー で、ガンシップなどに曳航 される。風 の谷 のバージは翼 根 が厚 く胴体 の短 い無 尾翼 機 [注 13]で、機首 に操縦 席 と曳航 用 フックが備 えられている。また翼 内 にメーヴェが格納 できるスペースがある。 映画 では翼 を折 りたたむことができる[191]。- ブリッグ(
英 :Brig) 大型 の貨物 機 。辺境 の中 にはブリッグでトルメキアの招集 に応 じる部族 もあった。- ペジテのブリッグはトルメキアに
侵攻 された際 に避難 民 を乗 せて脱出 するが、腐海 に隠 れた際 に地蟲 に襲 われ風 の谷 のガンシップの救援 も及 ばず墜落 した。 蟲 使 いたちのブリッグはユパが密航 して村 に潜入 し、脱出 時 にアスベル・ケチャと共 に奪取 。しかし追手 の浮 き砲台 によって撃墜 された。映画 ではペジテの生 き残 りが使用 し、空中 で装甲 コルベットから乗 り移 ってきたトルメキアのコマンドに制圧 されかけるもユパによって危機 を脱 した。戦列 艦 通称 バカガラス。トルメキアの大型 輸送 機 で、機首 に観音開 きの大型 扉 を備 え大 きな積載 量 を持 つ他 、胴体 や翼 に多数 の銃座 ・砲座 を持 つ。トルメキア軍 内 で多数 が運用 されている。装甲 コルベット- コルベットと
通称 される、トルメキアの大型 戦闘 機 。機体 の前後 に主翼 を持 つタンデム翼 機 。胴体 各部 の銃座 、後尾 の砲座 と胴体 下部 に4門 のロケット砲 を持 つ。 重 コルベット- トルメキアの
王族 が乗 る超 大型 戦闘 機 。装甲 コルベットより大型 で、同 じくタンデム翼 機 。火力 や装甲 も強化 されている。映画 には登場 しない。 - ケッチ
- トルメキアの
戦闘 機 。タンデム翼 のコルベットより小型 の単 翼 機 。先 尾翼 形式 のものとV字 尾翼 形式 の物 が描 かれ、前者 はバムケッチと呼 ばれている。後者 はクシャナらも搭乗 した。映画 には登場 しない。 大型 船 映画 のみの登場 。トルメキアの超 大型 輸送 機 。バカガラスを2機 繋 げた位 の大 きさでタンデム翼 機 。巨 神 兵 とペジテの王族 であるラステルを輸送 する任 を負 っていたが、何 らかのために腐海 に降 りて蟲 を殺 したため地蟲 に襲 われ、風 の谷 付近 で墜落 した。映画 のエンディングでは多数 機 がクシャナ収容 に飛来 するシーンがある。- 浮砲
台 土 鬼 の各 侯 国 が所有 する戦闘 兼 輸送 艦 。水上 船 の横 に突 き出 した腕 に浮上 用 の、船尾 に推進 用 のジェットエンジンをつけたような形 。巨大 な艦 体 に多数 の火砲 を搭載 する。船体 は木造 である[200]。映画 には登場 しない。戦艦 土 鬼 僧 会 が保有 する大型 戦闘 艦 。浮砲台 の数 倍 の大 きさで、船体 は前後 に長 い長 球 状 。。多数 の火砲 を搭載 する。浮砲台 と異 なり防御 力 も高 く[注 14]、消火 設備 や防火 扉 を艦内 の随所 に設置 する等 ダメージコントロールも考慮 されている。艦内 には神聖 皇帝 専用 の小型 連絡 艇 を搭載 している他 、ヒドラの飼育 施設 等 も完備 する。操縦 席 下部 に位置 する大 窓 の部分 がナムリスの専用 室 となっていた。映画 には登場 しない。飛行 ガメ[202][82]飛行 ポッド[181]とも。土 鬼 の浮揚 性能 を備 えた起重機 のようなもので、発掘 した反 重力 浮揚 装置 をセラミック製 の壺 型 ポッドに収 めたもの。機体 側面 に固定 機銃 (絵 コンテ全集 は固定 砲 と記載 [203])が4基 装備 されている。偵察 や伝令 など様々 な用途 に使 われる。映画 ではペジテの人々 が王 蟲 の誘導 に使 い、旋回 機関 銃 も装備 していた。
車両 [編集 ]
自 走 砲 映画 のみに登場 した、トルメキア軍 の陸上 における主力 兵器 。クロトワとギックリは「戦車 」と呼 んでいるが、旋回 砲塔 を持 たず、火砲 は車両 の戦闘 室 に固定 式 に搭載 されている。水 かきのようなキャタピラー(無限 軌道 )を持 つ[82]。
動物 [編集 ]
- キツネリス(
英 :Fox-squirrels) 長 い尾 と耳 を持 つ、雑食 性 の小 動物 。体毛 は黄色 の地 に茶色 の大 まかな横縞 。眼 は緑色 。『天空 の城 ラピュタ』にも登場 [206]。- トリウマ(
英 :Horseclaws) 恐 鳥類 のような巨大 な嘴 と頭部 、強大 な脚 を持 つ地上 性 の鳥 。翼 はなく[211]、空 を飛 べない。足 が速 い[212]。過去 の産業 文明 が品種 改良 により造 り出 した種 で、作中 の世界 ではウマが哺乳類 だった事 は一部 の知識 人 以外 からは忘 れ去 られている[171]。荷物 の運搬 や跨 乗 しての移動 に用 いられる。トルメキア軍 の騎兵 はトリウマ。カイの死後 クシャナが「食料 にせず丁重 に埋葬 してやれ」と指示 しており[213]、肉 は食用 になるらしい。毛 長 牛 四 つ足 の獣 で、足 裏 が小 さく指 の長 い足 をしている[218]。資料 によってヤギ牛 [82][219]、山羊 牛 [26]とも。この世界 で一般 的 な畜獣で、乳 は飲用 に、毛 は衣類 に用 いられる[26][82]。土 鬼 軍 の騎兵 は毛 長 牛 に乗 る[220]。- ケスト(
英 :Kest) - 「
墓所 の貯蔵庫 」の庭園 にいた、人 の背丈 ほどの体高 で大 きな角 を持 ったヤギ[221]。人 の言葉 を解 し、話 しもする[222]。もっとも、この庭園 にいる動物 たちは小鳥 でさえも人語 を話 し[223]、ケストと同 じ種 のヤギも多数 いるが名前 を呼 ばれるのはケストだけである。映画 には登場 しない。
制作 背景 [編集 ]
執筆 の経緯 [編集 ]
『ルパン
アニメージュ
物語 設定 の背景 [編集 ]
本人 による評価 [編集 ]
他 作品 からの影響 [編集 ]
ベースになった
ルネ・ラルーのアニメ
書誌 情報 [編集 ]
ワイド判 [編集 ]
宮崎駿 『風 の谷 のナウシカ』徳間書店 〈ANIMAGE COMICS ワイド判 〉、全 7巻 - 『
風 の谷 のナウシカ』 1巻 、1983年 7月 1日 。ISBN 978-4-1977-3581-5。OCLC 754110490。 - 『
風 の谷 のナウシカ』 2巻 、1983年 8月 25日 。ISBN 978-4-1977-3582-2。OCLC 803824232。 - 『
風 の谷 のナウシカ』 3巻 、1984年 12月1日 。ISBN 978-4-1977-5514-1。OCLC 754111094。 - 『
風 の谷 のナウシカ』 4巻 、1987年 3月 1日 。ISBN 978-4-1977-7551-4。OCLC 754111148。 - 『
風 の谷 のナウシカ』 5巻 、1991年 6月 30日 。ISBN 978-4-1977-1061-4。OCLC 881689262。 - 『
風 の谷 のナウシカ』 6巻 、1993年 12月20日 。ISBN 978-4-1977-3120-6。OCLC 881689396。 - 『
風 の谷 のナウシカ』 7巻 、1995年 1月 15日 。ISBN 978-4-1977-0025-7。OCLC 881689507。
- 『
第 1巻 のみ、表紙 が3種類 ある。初 刷 の版 -表紙 に〈アニメージュ増刊 〉と表記 、デザインもワイド判 と若干 違 う(1982年 9月 発行 )。初期 の版 (2刷 以降 ) -表紙 に〈ANIMAGE COMICS ワイド判 〉と表記 。デザインも現行 版 と同 じであるが、「新装 版 」という文字 が入 る。現行 版 。
特製 ボックスケース入 り7巻 セット- ピンク
字 の外 箱 バージョン
宮崎駿 『特別 企画 風 の谷 のナウシカ全 7巻 セット』徳間書店 〈ANIMAGE COMICS ワイド判 〉、2000年 12月。ISBN 978-4-1921-0002-1。
- トルメキア
戦役 バージョン(青地 に水彩 イラスト)
宮崎駿 『風 の谷 のナウシカ アニメージュ・コミックス・ワイド判 7巻 セット』徳間書店 〈ANIMAGE COMICS ワイド判 〉、2003年 10月 31日 。ISBN 978-4-1921-0010-6。OCLC 992689292。
- ピンク
豪華 版 [編集 ]
宮崎駿 『風 の谷 のナウシカ』(豪華 装幀 本 )徳間書店 。全 2巻 。
愛蔵 版 。上巻 がワイド判 1巻 - 4巻 を収録 し、それぞれ第 1章 「風 の谷 」、第 2章 「酸 の湖 」、第 3章 「土 鬼 戦役 」、第 4章 「破局 へ」と命名 している。下巻 はワイド判 5巻 - 7巻 を収録 し、それぞれ第 5章 「大 海嘯 」、第 6章 「青 き地 」、第 7章 「墓所 」と命名 。
- 『
風 の谷 のナウシカ上巻 』1996年 11月30日 。ISBN 978-4-1986-0561-2。OCLC 674890822。 - 『
風 の谷 のナウシカ下巻 』1996年 11月30日 。ISBN 978-4-1986-0562-9。OCLC 674890845。
その他 [編集 ]
風 の谷 のナウシカ豪華 装幀 本 (上 ・下 )(1996年 11月30日 )ISBN 4-19-860561-0、ISBN 4-19-860562-9。豪華 装幀 本 「風 の谷 のナウシカ」(2巻 組 )(1996年 11月30日 )ISBN 4-19-869901-1。- アニメージュコミックス ワイド
判 風 の谷 のナウシカ全 7巻 組 (2002年 8月 25日 )ISBN 4-19-210002-9。 - アニメージュコミックス ワイド
判 風 の谷 のナウシカ トルメキア戦役 バージョン全 7巻 組 (2003年 10月 31日 )ISBN 4-19-210010-X。 - 『
風 の谷 のナウシカ―宮崎駿 水彩 画集 』徳間書店 〈ジブリTHE ARTシリーズ〉、1996年 9月 5日 。ISBN 4-19-810001-2。
歌舞伎 [編集 ]
2019年版 [編集 ]
2019
前編 (昼 の部 11:30 - 14:35)序幕 「青 き衣 の者 、金色 の野 に立 つ」二 幕 目 「悪魔 の法 の復活 」三 幕 目 「白 き魔女 、血 の道 を往 く」
後編 (夜 の部 16:30 - 20:40)四 幕 目 「大 海嘯 」五 幕 目 「浄化 の森 」六 幕 目 「巨 神 兵 の覚醒 」大詰 「シュワの墓所 の秘密 」
(※
2021
- ナウシカ -
尾上 菊之助 - クシャナ -
中村 七之助 - ユパ・ミラルダ -
尾上 松也 - ナムリス、ミラルパ -
坂東 巳之助 - アスベル -
尾上 右近 - ケチャ -
中村 米吉 - クロトワ -
片岡 亀蔵 - ジル -
河原崎 権十郎 - チャルカ[
注 21][249] -中村 錦之助 - マニ
族 僧正 -中村 又五郎 - セルム -
中村 歌昇 - ヴ
王 -中村 歌六 王 蟲 の声 -市川 中車 墓 の主 の声 -中村 吉右衛門 庭 の主 -中村 芝 のぶ
スタッフ
2022年版 [編集 ]
2022
また、Huluストアにおいて、
- クシャナ -
尾上 菊之助 - ナウシカ -
中村 米吉 - ユパ・ミラルダ -
坂東 彌十郎 - アスベル -
尾上 右近 - ケチャ -
中村 莟 玉 - クロトワ -
中村 吉之丞 - ジル -
河原崎 権十郎 城 ババ -市村 萬次郎 - トルメキア
王妃 -上村 吉弥 - ミト -
市村 橘太郎 - ラステル-
上村 吉 太朗 - チャルカ-
中村 錦之助 - マニ
族 僧正 -中村 又五郎 王 蟲 の精 -尾上 丑之助 幼 きナウシカ -寺島 知世 (尾上 菊之助 長女 。初舞台 )[257]王 蟲 の声 -市川 中車
スタッフ
脚注 [編集 ]
注釈 [編集 ]
- ^ 1983
年 7月 号 から1984年 7月 号 、1985年 6月 号 から1986年 11月 号 、1987年 7月 号 から1990年 3月 号 、1991年 6月 号 から1992年 2月 号 。ほかにも休載 号 あり。 - ^
時期 によっては陸風 が吹 くらしい描写 もある[22]。 - ^ リーグは
作中 の長 さの単位 。1リーグは約 1.8 km[31]。 - ^
現実 における海嘯 とは、アマゾンでのポロロッカのように河川 が猛烈 な勢 いで逆流 する現象 を指 す。 - ^ ただし
極 少量 であれば、深刻 な影響 は免 れないものの死 に至 らないこともある[67][68]。 - ^
現実 世界 における粘 菌 は単細胞 生物 である。 - ^ カブトガニの
体液 の色 が青 いことを参考 にしたという。 - ^
原作 [107]、映画 [108]。 - ^
場面 によっては体 と同 じ色 [108]。 - ^
作中 でのトルメキアの古代 伝承 に記載 がある[145]。 - ^ セラミック
刀 の解説 に軽 くて錆 びない事 が、セラミック刀 の解説 に過去 の文明 の物 とも記載 されている[167][103]。 - ^ ワイド
版 掲載 の設定 資料 では「レバーアクション」と書 かれているが、作中 の描写 はボルトアクションのそれである。 - ^ ただし、
胴体 後尾 の垂直 安定 板 は若干 ハの字 になっている。 - ^ メーヴェに
乗 るナウシカが風 の谷 のガンシップに命 じて、巨 神 兵 を運 ぶ土 鬼 の飛行船 を攻撃 させ、下 に着陸 していた戦艦 に燃 える船 と巨 神 兵 が落 ちたが、戦艦 は無事 だった[201]。 - ^ ミトらは「カイに
何 かあったんじゃないか」「トリウマにはそういうことがよくあると聞 いとる」と発言 している。 - ^ 『
宮崎駿 イメージボード集 』(講談社 、1983年 )[224]、『THE ART OF NAUSICAÄ』(徳間書店 、1984年 )[225]、『風 の谷 のナウシカ宮崎駿 水彩 画集 』(スタジオジブリ、1996年 )[226]などの書籍 に収録 されている。 - ^
詳細 はen:Syvash、現地 名 はウクライナ語 /ロシア語 ともСиваш、クリミア・タタール語 はSıvaş。このうち、クリミア・タタール語 のSıvaşが「汚 れ」を意味 しており、現在 でもこの土地 はそれぞれの言語 で「腐 った海 」との通称 を持 っている。「スィヴァーシ」「シヴァーシ」と発音 されるが、「シュワージュ」にはならず聞 き間違 いの可能 性 がある。「シバシ」と表記 される場合 もある。 - ^ 1969
年 から1970年 にかけて日本 共産党 機関 紙 『少年 少女 新聞 』に「秋津 三朗 」名義 で連載 。 - ^ 1980
年代 のロサンゼルスのフランス人 コミュニティには日本 アニメ愛好 家 による不法 コピーのビデオテープが流通 していたという[244]。メビウスは息子 が持 っていたコピービデオで『風 の谷 のナウシカ』に出会 い、自分 の娘 に Nausicaä と命名 するほどのファンとなった[244][245]。 - ^
歌舞伎 筋書 による。 - ^
原作 での表記 は「チヤルカ」であるが、公演 では「チャルカ」とされており、役者 もそのように発音 していた。
出典 [編集 ]
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新作 歌舞伎 「風 の谷 のナウシカ」宮崎駿 がOK出 した2つの条件 ”.映画 .com (2019年 9月 30日 ). 2022年 11月23日 閲覧 。 - ^ a b “「
風 の谷 のナウシカ」が歌舞伎 に宮崎 作品 初 の歌舞伎 化 に鈴木 敏夫 氏 も期待 ”. デイリースポーツ online. デイリースポーツ (2018年 12月12日 ). 2022年 11月23日 閲覧 。 - ^ 「
映画 「風 の谷 のナウシカ」の原作 漫画 が掲載 されている、雑誌 『アニメージュ』(徳間書店 発行 )の巻 号 を知 りたい。」 - レファレンス協同 データベース (2014-06-18) 2022年 10月 21日 閲覧 。 - ^ “
風 の谷 のナウシカ:宮崎駿 の原作 マンガが累計 1700万 部 突破 ”. MANTANWEB(まんたんウェブ). MANTAN (2020年 12月24日 ). 2022年 11月23日 閲覧 。 - ^
徳間書店 広報 宣伝 部 [@tokumashoten_pr] (2023年 7月 7日 ). "アンク@金曜 ロードショー公式 @kinro_ntv様 #風 の谷 のナウシカ原作 漫画 ご紹介 ありがとうございます☺️。1982年 1月 の連載 開始 以来 、40年 以上 にわたり読 み継 がれている #宮 﨑駿監督 不朽 の名作 漫画 。多 くの読者 の皆様 に手 に取 って頂 き、コミックス全 7巻 の累計 発行 部数 は1780万 部 を超 えました~🌟". X(旧 Twitter)より2023年 7月 8日 閲覧 。 - ^ ワイド
判 第 1巻 . - ^ ワイド
判 第 1巻 , pp. 128, 130, 131, 133, 134. - ^ ワイド
判 第 2巻 、ワイド判 第 3巻 、ワイド判 第 4巻 、ワイド判 第 5巻 、ワイド判 第 6巻 - ^ ワイド
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仕事 の流儀 スペシャル宮崎駿 の仕事 』出演 :宮崎駿 、茂木 健一郎 、住吉 美紀 、ナレーション:橋本 さとし(DVD)、NHKエンタープライズ、2009年 1月 23日 。ASIN B001JIDW2A。