この項目 こうもく では、自慰 じい について説明 せつめい しています。イタリア のコムーネ については「オナニ 」をご覧 らん ください。
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オナニー (ドイツ語 ご : Onanie )は、性交 せいこう ではなく、自分 じぶん の手 て や器具 きぐ などを用 もち いて自 みずか らの性器 せいき を刺激 しげき し、性的 せいてき 快感 かいかん を得 え る行為 こうい である。マスターベーション 、自慰 じい 、手淫 しゅいん などともいう。一般 いっぱん にヒト では、男性 だんせい の場合 ばあい は射精 しゃせい とオルガズム 、女性 じょせい の場合 ばあい はオルガズム のみにより目的 もくてき が達成 たっせい するとされる。中世 ちゅうせい までは主 おも に宗教 しゅうきょう 的 てき な立場 たちば から忌 い むべき行為 こうい とされ、近代 きんだい では医学 いがく 的 てき な立場 たちば から害 がい であるとされたが、現代 げんだい では一般 いっぱん 的 てき な行為 こうい とされ、医学 いがく 的 てき にも行為 こうい に特別 とくべつ な害 がい があるとはみなされていない。
呼称 こしょう
日本 にっぽん の中世 ちゅうせい では「せつり 」といったが、また『宇治 うじ 拾遺 しゅうい 物語 ものがたり 』に「かはつるみ 」とあり、この「かはつるみ」は「皮 かわ とつるむ(接 せっ 交 かわ する)」の謂 いい とされる[1] 。更 さら に平安 へいあん 時代 じだい 初 はじ めの編纂 へんさん と見 み られる「神楽 かぐら 歌 か 」には「肱 ひじ 挙 きょ (かひなげ)」という語彙 ごい もある。
近世 きんせい 以来 いらい 、男性 だんせい のオナニーを「せんずり 」とも「へんずり 」ともいい、江戸 えど 時代 じだい の川柳 せんりゅう に「千 せん 摺 す りは隅田 すみた の川 かわ の渡 わた し銛 竿 ざお を握 にぎ いて川 かわ をアチコチ[注釈 ちゅうしゃく 1] 」とある。
日本 にっぽん では男女 だんじょ のオナニーは「手淫 しゅいん 」、「自 じ 涜 」とも言 い い、手淫 しゅいん は幕末 ばくまつ [注釈 ちゅうしゃく 2] 、自 じ 涜は明治 めいじ 初期 しょき に考案 こうあん された呼称 こしょう である。「自 じ 涜」は、自 みずか らを穢 けが すという意 い であり、「手淫 しゅいん 」にもオナニーを忌 い むべきものとする考 かんが えが背景 はいけい にある。また、「セルフプレジャー 」は猥褻 わいせつ でない保健 ほけん 用語 ようご として使用 しよう が奨励 しょうれい されているが、普及 ふきゅう は進 すす んでいない。
若者 わかもの を中心 ちゅうしん にスラング として「シコる」「ヤる」「抜 ぬ く」「オナる」「ひとりエッチ」[注釈 ちゅうしゃく 3] 「マス(を)掻 か く」「致 いた す」「イく」などと表現 ひょうげん する場合 ばあい もある[3] 。
また、「マスターベーション」(英語 えいご : masturbation )という言葉 ことば が用 もち いられる場合 ばあい もある。
語源 ごげん
オナニーをする男性 だんせい
オナニー (独 どく : Onanie ) の語源 ごげん は、『旧約 きゅうやく 聖書 せいしょ 』「創世 そうせい 記 き 」中 ちゅう の記述 きじゅつ に由来 ゆらい する。
「創世 そうせい 記 き 」38章 しょう にオナン という名 な の男 おとこ が登場 とうじょう する。彼 かれ は兄 あに エルが早死 はやじに にしたため、その代 か わりに子孫 しそん を残 のこ すべく兄嫁 あによめ タマルと結婚 けっこん させられた(逆縁 ぎゃくえん 結婚 けっこん )。しかしオナンは兄 あに のために子 こ を残 のこ すことを嫌 きら い、性交 せいこう 時 とき は精液 せいえき を膣 ちつ の中 なか に放出 ほうしゅつ せず、寸前 すんぜん で陰茎 いんけい を抜 ぬ き精液 せいえき を地 ち に漏 も らして避妊 ひにん をしようとした[4] 。しかしこの行為 こうい は神 かみ の意志 いし に反 はん するものとされ、オナンは神 かみ によって命 いのち を絶 た たれた[5] 。オナンがおこなったのは膣 ちつ 外 がい 射精 しゃせい であるが、語義 ごぎ が転 てん じて生殖 せいしょく を目的 もくてき としない射精 しゃせい 行為 こうい としてオナニーという言葉 ことば が使 つか われるようになった。これは自慰 じい それ自体 じたい が罪 つみ だとされたのではないという見方 みかた もある[6] 。
歴史 れきし
非 ひ 道徳 どうとく 性 せい
西洋 せいよう ではオナニーが聖書 せいしょ の説 と くところの罪 つみ にあたるか、道徳 どうとく 的 てき に許 ゆる されるかなどが古来 こらい より議論 ぎろん の的 まと となってきた。
『旧約 きゅうやく 聖書 せいしょ 』の神 かみ は「生 う めよ増 ふ やせよ地 ち に満 み てよ」と人間 にんげん に命 めい じている。語源 ごげん となるオナンの行為 こうい は神 かみ の意図 いと に逆 さか らう宗教 しゅうきょう 的 てき な反逆 はんぎゃく である。ユダヤ教 きょう ・キリスト教 きりすときょう では、性交 せいこう は生殖 せいしょく のために神 かみ から命 めい ぜられた行為 こうい であると位置 いち づけられているため、生殖 せいしょく を目的 もくてき としない行為 こうい であるオナニーは売春 ばいしゅん などと同様 どうよう に神 かみ の命令 めいれい に背 そむ く行為 こうい とされ[7] 非 ひ 道徳 どうとく 的 てき であり、罪 つみ にあたるとする伝統 でんとう もあった。オナニーの法的 ほうてき 規制 きせい の例 れい としては、厳格 げんかく なピューリタン によってひらかれた植民 しょくみん 地 ち 時代 じだい のアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく コネチカット州 しゅう ニューヘイブン において1640年代 ねんだい の法典 ほうてん では「冒涜 ぼうとく 者 しゃ 、同性愛 どうせいあい 者 しゃ 、自慰 じい 者 しゃ への最高 さいこう 刑 けい は死刑 しけい 」と規定 きてい されている [8] 。
ただしオナンの罪 つみ とは、正確 せいかく には生殖 せいしょく を目的 もくてき としない射精 しゃせい 行為 こうい でも、無駄 むだ に精液 せいえき を地 ち に漏 も らしたことでもなく、古代 こだい 社会 しゃかい のレビレート婚 こん の掟 おきて を破 やぶ り、兄 あに の未亡人 みぼうじん に子供 こども を与 あた えねばならぬ義務 ぎむ を果 は たさなかったことであると前述 ぜんじゅつ したように、時代 じだい の風潮 ふうちょう にあわせてオナンの罪 つみ は、微妙 びみょう に変化 へんか してきた。西洋 せいよう の反 はん オナニー言説 げんせつ を「宗教 しゅうきょう の産物 さんぶつ 」と直結 ちょっけつ することはできない。モッセ によると、18世紀 せいき 以降 いこう の反 はん オナニー言説 げんせつ はナショナリズム の産物 さんぶつ である。日本 にっぽん でも反 はん オナニー言説 げんせつ は、少 すく なくとも江戸 えど 期 き からあり、明治 めいじ 期 き には広 ひろ く流布 るふ している(#日本 にっぽん における歴史 れきし の項 こう 参照 さんしょう )。
西洋 せいよう における反 はん オナニーの歴史 れきし
サミュエル・オーギュスト・ティソ
17世紀 せいき 以前 いぜん にはオナニーを罪 つみ とみなす宗教 しゅうきょう 者 しゃ の言説 げんせつ はあるが、オナニーそのものへの言及 げんきゅう はさほど多 おお くないともされる[9] 。西洋 せいよう では「固 かた まりミルク」と称 しょう して村 むら の少年 しょうねん たちが精液 せいえき の飛 と ばし合 ごう いっこをしていた[10] 。16 - 17世紀 せいき の主流 しゅりゅう をなしていたガレノス 医学 いがく では、オナニーはむしろ奨励 しょうれい されていた、ともいう[9] 。ただし宗教 しゅうきょう 者 しゃ の中 なか では、たとえ健康 けんこう のためであっても自然 しぜん に反 はん する行為 こうい であって許 ゆる されない、という意見 いけん が主流 しゅりゅう であったという。
反 はん オナニーが人口 じんこう に膾炙 かいしゃ するきっかけになったのは、1715年 ねん に出版 しゅっぱん された『オナニア』(著者 ちょしゃ 匿名 とくめい [注釈 ちゅうしゃく 4] )であった[9] 。同書 どうしょ はオナニーの有害 ゆうがい 性 せい を道徳 どうとく 面 めん よりも医学 いがく 面 めん において特 とく に強調 きょうちょう し、著者 ちょしゃ が独占 どくせん 販売 はんばい 権 けん を握 にぎ るというオナニー治療 ちりょう に効果 こうか 的 てき な薬 くすり の購入 こうにゅう を呼 よ びかけていることから、金儲 かねもう けが同書 どうしょ 刊行 かんこう の目的 もくてき だった[9] 。1760年 ねん 頃 ころ には、スイスの医師 いし ティソ が De Morbisex Manustupratione を、1764年 ねん には『オナニスム』を出版 しゅっぱん する。これは、ヨーロッパ中 ちゅう に名声 めいせい を博 はく していた臨床 りんしょう 医 い による、医学 いがく 面 めん からの有害 ゆうがい 性 せい を訴 うった えた本 ほん であり、ドイツの哲学 てつがく 者 しゃ カント は『教育 きょういく 学 がく 』(1803年 ねん )において自慰 じい の有害 ゆうがい 性 せい を主張 しゅちょう し、またルター も有害 ゆうがい 性 せい を主張 しゅちょう するなど、ティソのオナニー有害 ゆうがい 論 ろん は広 ひろ く影響 えいきょう を与 あた えた[11] 。
反 はん オナニーは19世紀 せいき 半 なか ばに最高潮 さいこうちょう に達 たっ する。医師 いし である彼 かれ の「学説 がくせつ 」によって道徳 どうとく 面 めん 以上 いじょう に医学 いがく 面 めん での有害 ゆうがい 性 せい が強調 きょうちょう された。原因 げんいん 不明 ふめい の多 おお くの疾患 しっかん が、オナニーにより引 ひ き起 お こされるとみなされた(くる病 びょう 、関節 かんせつ リューマチ、肺炎 はいえん 、慢性 まんせい カタル、視覚 しかく ・聴覚 ちょうかく の衰 おとろ えなどなど)。1882年 ねん のフランスの精神病 せいしんびょう 医 い 専門 せんもん 誌 し における「二人 ふたり の少女 しょうじょ の神経 しんけい 障害 しょうがい を伴 ともな ったオナニズムの症例 しょうれい 」[12] [11] というデミトリオス・ザムバコ 医師 いし による論文 ろんぶん に、医学 いがく アカデミー会員 かいいん のゲラン医師 いし の示唆 しさ により、女性 じょせい 器 き を焼 や き鏝で焼却 しょうきゃく すると脅 おど したことや、ゲラン医師 いし が何人 なんにん もの女性 じょせい に、その焼却 しょうきゃく 治療 ちりょう を施 ほどこ し結果 けっか を得 え ていたことが記 しる されていた[11] 。
(反 はん オナニーを含 ふく む)セクシュアリティ 統制 とうせい にはナショナリズム の台頭 たいとう が影響 えいきょう している[13] [注釈 ちゅうしゃく 5] 。18世紀 せいき 以降 いこう の西 にし ヨーロッパ諸国 しょこく (独 どく 英 えい 仏 ふつ 伊 い )では、下層 かそう 階級 かいきゅう からも貴族 きぞく 階級 かいきゅう からも自 みずか らを差別 さべつ 化 か しようとする、中産 ちゅうさん 階級 かいきゅう の価値 かち 観 かん 、リスペクタビリティ(市民 しみん 的 てき 価値 かち 観 かん )が生 う まれる。18世紀 せいき 以降 いこう のナショナリズムは、この中産 ちゅうさん 階級 かいきゅう の作法 さほう や道徳 どうとく を吸収 きゅうしゅう し、全 ぜん 階級 かいきゅう に広 ひろ めた。その鍵 かぎ になるのはセクシュアリティの統制 とうせい であり、「男 おとこ らしさの理想 りそう 」である。ここにおいて、マスターベーションに耽 ふけ るオナニストは顔面 がんめん 蒼白 そうはく 、目 め が落 お ち窪 くぼ み、心身 しんしん 虚弱 きょじゃく な人間 にんげん と表象 ひょうしょう され、男 おとこ らしい闘争 とうそう や社会 しゃかい 的 てき 達成 たっせい という国民 こくみん 的 てき ステレオタイプとは相容 あいい れないとされた。
またデュシェは、オナニーという私的 してき な空間 くうかん で行 おこな われる行為 こうい の禁止 きんし を通 つう じて、私的 してき な空間 くうかん そのものを監視 かんし しようという社会 しゃかい の欲望 よくぼう を指摘 してき している[11] 。
1939年 ねん にはカルノー医師 いし により性教育 せいきょういく 面 めん での言及 げんきゅう が行 おこな われ、1968年 ねん を境 さかい に、セクシュアリティ についての社会 しゃかい 的 てき 見解 けんかい に変化 へんか が起 お こったといわれる[11] 。
日本 にっぽん における歴史 れきし
13世紀 せいき の『宇治 うじ 拾遺 しゅうい 物語 ものがたり 』には、源 みなもと 大 だい 納言 なごん 雅俊 まさとし が法会 ほうえ を催 もよお すに際 さい して僧 そう を集 あつ め、一生 いっしょう 不犯 ふぼん である旨 むね の起請 きしょう (女性 じょせい との性行為 せいこうい をしたことがなく、今後 こんご もしないという誓 ちか い)をたてさせたところ、1人 ひとり の僧 そう が「かはつるみ はいかが候 こう べき」(オナニーはどうなのでしょう?)と青 あお い顔 かお をして尋 たず ねたので、一同 いちどう が大 だい 爆笑 ばくしょう した、という記述 きじゅつ がある[15] 。
春画 しゅんが に描 えが かれた女性 じょせい のオナニー
江戸 えど 期 き の儒医学者 がくしゃ ・貝原 かいばら 益軒 えきけん の『養生 ようじょう 訓 くん 』(1713年 ねん )では、オナニーと性交 せいこう を区別 くべつ する記述 きじゅつ はないが、精液 せいえき を減損 げんそん しないことが養生 ようじょう の基本 きほん とされ、性行為 せいこうい そのものを否定 ひてい はしないが、過度 かど に陥 おちい ることは害 がい とされる。このように精液 せいえき 減損 げんそん の観点 かんてん から健康 けんこう 維持 いじ を説 と き、性行為 せいこうい が過度 かど に陥 おちい ることを戒 いまし める発想 はっそう は、江戸 えど 期 き の性 せい を扱 あつか った書物 しょもつ に一般 いっぱん 的 てき なものであったともいう[16] 。中 なか にはオナニーを性交 せいこう と区別 くべつ して否定 ひてい するものもある。このような発想 はっそう は武士 ぶし 階層 かいそう のみならず、漢方 かんぽう 医 い の必携 ひっけい 書 しょ にも同様 どうよう の記述 きじゅつ が見 み られることから漢方 かんぽう 医 い を通 つう じ、町人 ちょうにん 、農民 のうみん 層 そう を含 ふく めた広範 こうはん な範囲 はんい に広 ひろ まっていたと考 かんが えられる。これが日本 にっぽん において、明治 めいじ 期 き の開化 かいか セクソロジーに見 み られる反 はん オナニー言説 げんせつ がすんなりと受容 じゅよう される土台 どだい となった。だが、近代 きんだい 以前 いぜん はそれ以降 いこう に比 くら べ、オナニーに関 かん して比較的 ひかくてき おおらかであったと言 い える。山梨 やまなし 県 けん 南都留 みなみつる 郡 ぐん 道志 どうし 村 むら には明治 めいじ 末期 まっき まで若者 わかもの 宿 やど が残 のこ されており、気 き の合 あ った若衆 わかしゅ たちは娯楽 ごらく 場 じょう として若者 わかもの 宿 やど に集 つど い、ペニスの大 おお きさを競 きそ い合 あ ったり精液 せいえき の飛 と ばし合 ごう いをしていた[17] 。
明治 めいじ 初期 しょき には『造化 ぞうか 機 き 論 ろん 』(アストン著 ちょ 、千葉 ちば 繁 しげる 訳 やく )を嚆矢 こうし としてセクシュアリティに関 かか わる言説 げんせつ が多 おお く生産 せいさん される[注釈 ちゅうしゃく 6] [16] 。数々 かずかず の西洋 せいよう の書物 しょもつ の訳書 やくしょ 、或 ある いは地方 ちほう の士族 しぞく 、東京 とうきょう の平民 へいみん 、ジャーナリストらによって書 か かれた書物 しょもつ 群 ぐん では、生殖 せいしょく 器 き や性行為 せいこうい に関 かん して様々 さまざま な観点 かんてん から論 ろん じられているが、その多 おお くがオナニーの害 がい について述 の べている。ただし、その理論 りろん 的 てき 根拠 こんきょ には二 に 系統 けいとう あり、一 ひと つは「精液 せいえき 減損 げんそん の害 がい 」という『養生 ようじょう 訓 くん 』に見 み られる観点 かんてん から論 ろん じられるもので、必然 ひつぜん 的 てき に「オナニーの害 がい を被 こうむ る主体 しゅたい は男 おとこ 。オナニーとセックスはどちらも過度 かど であれば害 がい 。害 がい は、身体 しんたい ・健康 けんこう に関 かか わるもの」となる。もう一方 いっぽう は「三種 さんしゅ の電気 でんき 説 せつ 」を根拠 こんきょ にするもので「オナニーの害 がい は性別 せいべつ 問 と わず。セックスとオナニーの害 がい は別 べつ もの。害 がい は、精神 せいしん にも及 およ ぶ」という主張 しゅちょう 。
また、明治 めいじ 10年代 ねんだい の医学 いがく 界 かい の成立 せいりつ にともない、専門 せんもん 家集 かしゅう 団 だん の間 あいだ でもオナニーの有害 ゆうがい 性 せい は検討 けんとう されはじめ[16] 、1877年 ねん (明治 めいじ 10年 ねん )創刊 そうかん の『東京 とうきょう 医事 いじ 新 しん 誌 し 』では、1879年 ねん (明治 めいじ 12年 ねん )からオナニーの害 がい についての言及 げんきゅう が始 はじ まる。なかには、性欲 せいよく を抑制 よくせい することの害 がい を述 の べるものもあるなど、全体 ぜんたい として単純 たんじゅん なオナニー有害 ゆうがい 論 ろん とは距離 きょり を置 お いている。オナニーは神経 しんけい 病 びょう の原因 げんいん か、結果 けっか かという問 と いが、ここで浮上 ふじょう する。1894年 ねん (明治 めいじ 27年 ねん )、クラフト=エビング [注釈 ちゅうしゃく 7] の『色情 しきじょう 狂 きょう 編 へん 』が出版 しゅっぱん され、様々 さまざま な「精神病 せいしんびょう 」や「色情 しきじょう 狂 きょう 」の症状 しょうじょう とオナニーの関係 かんけい が検討 けんとう される。オナニーは様々 さまざま な「病 やまい 」(精神病 せいしんびょう ・神経 しんけい 衰弱 すいじゃく ・同性愛 どうせいあい や露出 ろしゅつ 狂 きょう を含 ふく む各種 かくしゅ 色情 しきじょう 狂 きょう )の「原因 げんいん 」なのか「誘引 ゆういん 」なのかが検討 けんとう され、「誘引 ゆういん 」であると結論 けつろん される。クラフト=エビングは明治 めいじ 期 き にオナニーを論 ろん じた医学 いがく 者 しゃ たち(山本 やまもと 宗一 そういち [注釈 ちゅうしゃく 8] 、森 もり 鷗外 、富士川 ふじかわ 游 ゆう )などに多大 ただい な影響 えいきょう を及 およ ぼした。このような例外 れいがい はあるものの、明治 めいじ 後期 こうき の日本 にっぽん の医学 いがく 者 しゃ たちによる検討 けんとう は、全般 ぜんぱん 的 てき に統計 とうけい 的 てき ・実証 じっしょう 的 てき な調査 ちょうさ を行 おこな った上 うえ でなされたわけではなく、単 たん に西洋 せいよう の書物 しょもつ の受 う け売 う りでしかなく、オナニーは様々 さまざま な「病 やまい 」の「原因 げんいん 」か「誘引 ゆういん 」かについては、医学 いがく 者 しゃ たちの見解 けんかい は分 わ かれていた。自慰 じい という日本語 にほんご を作 つく った小倉 おぐら 清三郎 せいさぶろう や政治 せいじ 家 か の山本 やまもと 宣治 のぶはる などオナニー有害 ゆうがい 論 ろん に反論 はんろん した者 もの もいたが少数 しょうすう 派 は に止 と まっていた。
明治 めいじ 初期 しょき のセクシュアリティに関 かん するテクストは、市井 しせい の人々 ひとびと かジャーナリストによって書 か かれていたが、明治 めいじ 30年代 ねんだい 以降 いこう 、その主 おも な担 にな い手 て は「医学 いがく 士 し 」「○○病院 びょういん 院長 いんちょう 」などの肩書 かたが きを持 も つ人 ひと びと(専門 せんもん 家集 かしゅう 団 だん )へと移行 いこう する[16] 。ただし、医学 いがく 界 かい といっても、その専門 せんもん 分化 ぶんか によって論理 ろんり の内実 ないじつ は変 か わる。医学 いがく 専門 せんもん 家 か 内部 ないぶ では、オナニーの有害 ゆうがい 性 せい に相当 そうとう の疑問 ぎもん がもたれていたにもかかわらず、衛生 えいせい 学 がく のテクストではオナニー有害 ゆうがい を前提 ぜんてい として、学校 がっこう や家庭 かてい における青年 せいねん の監視 かんし の必要 ひつよう 性 せい が主張 しゅちょう されている。
貞操 ていそう 帯 たい
1903年 ねん にAlbert V. Toddが出願 しゅつがん した米国 べいこく 特許 とっきょ の貞操 ていそう 帯 たい
西洋 せいよう における反 はん オナニー思想 しそう はさまざまな器具 きぐ の考案 こうあん を生 う み出 だ した。一 いち 例 れい として、右 みぎ 図 ず はオナニーの誘惑 ゆうわく から青少年 せいしょうねん を守 まも るために考案 こうあん された貞操 ていそう 帯 たい の特許 とっきょ である。青少年 せいしょうねん のペニス を図 ず のサックに挿入 そうにゅう し、ベルトを腰 こし に巻 ま き固定 こてい する。本人 ほんにん にはこの器具 きぐ が外 はず せないようになっている。もし、本人 ほんにん が誘惑 ゆうわく にかられて、ペニスに手 て を伸 の ばしてオナニーを始 はじ めると、大 おお きな警報 けいほう がなり、周囲 しゅうい の注意 ちゅうい を喚起 かんき せしめるようになっている。警告 けいこく にもかかわらず本人 ほんにん がオナニーを続 つづ けると、器具 きぐ につなげられた電気 でんき 回路 かいろ が作動 さどう して電撃 でんげき がペニスに走 はし り、一気 いっき に萎 な えさせるような仕掛 しか けになっている。ただし、この器具 きぐ がどの程度 ていど 普及 ふきゅう したかどうかという記録 きろく は残 のこ っていない。
このような装身具 そうしんぐ は子供 こども 用 よう にもつくられており、電撃 でんげき はないが安易 あんい に性器 せいき を刺激 しげき できないよう堅 かた い皮 かわ 製 せい のパンツ(男児 だんじ はペニス部分 ぶぶん がペニスサックのようにとびだし、女児 じょじ には性器 せいき を覆 おお うような形 かたち をしたもの)をはかせ、性器 せいき を手 て で刺激 しげき しにくいようにしていた。しかし、実際 じっさい にはなんとか快感 かいかん を得 え ようと物 もの に押 お し付 つ けたりしてオナニーしていたようである。
宗教 しゅうきょう 的 てき 見地 けんち
こうして続 つづ いてきた自慰 じい に関 かん する人々 ひとびと の対応 たいおう 、扱 あつか いの変遷 へんせん だが、現在 げんざい も自慰 じい 行為 こうい が倫理 りんり 的 てき には罪 つみ とみなす宗教 しゅうきょう が存在 そんざい する。
カトリック教会 きょうかい
カトリック教会 きょうかい では自慰 じい は罪 つみ とされ、『カトリック小 しょう 事典 じてん 』によると「自慰 じい は生殖 せいしょく 機能 きのう のひどい乱用 らんよう であって、完全 かんぜん に同意 どうい して意識 いしき 的 てき に行 おこな う場合 ばあい は大罪 だいざい である。この行為 こうい が罪 つみ であるのは、生殖 せいしょく 能力 のうりょく を作動 さどう させておいて、その自然 しぜん の行為 こうい 、神 かみ から定 さだ められた目的 もくてき を達成 たっせい させるのを妨 さまた げる点 てん にある。(語源 ごげん はラテン語 らてんご manu「手 て によって」+stupare「自分 じぶん 自身 じしん を汚 けが す」)。」としている。[18]
また、ペルー・カリタスの配布 はいふ する『簡単 かんたん なカトリック・カテシスモ(要理 ようり )』によると、「第 だい 6戒 姦淫 かんいん してはならない。自分 じぶん と他人 たにん の身体 しんたい を尊敬 そんけい するように、言葉 ことば と行 おこな いにおいて、貞潔 ていけつ 、純潔 じゅんけつ でありなさい。(Ga5,19-21;1Co6,9)禁止 きんし :自慰 じい 、姦淫 かんいん 、近親 きんしん 相姦 そうかん 、ポルノ、ホモ行為 こうい 、売買春 ばいばいしゅん 、強姦 ごうかん 。」とし、自慰 じい を禁止 きんし された行為 こうい 、としている。[19]
しばしばリベラル寄 よ りであると言 い われる日本 にっぽん のカトリック教会 きょうかい ではこの傾向 けいこう がさらに強 つよ く、彼 かれ らによる『カトリック教会 きょうかい の教 おし え』では、自慰 じい についてこう述 の べられている。
それは人間 にんげん の性的 せいてき な成長 せいちょう 段階 だんかい における自然 しぜん な現象 げんしょう としての側面 そくめん を持 も っており、それを極端 きょくたん に罪悪 ざいあく 視 し することによって性能 せいのう 力 りょく を抑圧 よくあつ する危険 きけん 性 せい もあります。そのような行為 こうい に対 たい する倫理 りんり 的 てき な判断 はんだん のためには、その人 ひと の意志 いし と動機 どうき 又 また はその習慣 しゅうかん 化 か の程度 ていど なども考慮 こうりょ する必要 ひつよう があります。ですから、自慰 じい 行為 こうい の悪性 あくせい を認 みと めるにしても罪悪 ざいあく 感 かん だけを抱 いだ かせてはなりません。むしろ、他者 たしゃ との出会 であ いへ向 む けて開 ひら かれている性能 せいのう 力 りょく の面 めん を重視 じゅうし する必要 ひつよう があります。 — 『カトリックの教 おし え』カトリック中央 ちゅうおう 協議 きょうぎ 会 かい 、2003年 ねん 4月 がつ 8日 にち 、p356
このように、やはり自慰 じい を罪 つみ とみなす姿勢 しせい を前提 ぜんてい とした言明 げんめい ではあるものの、自慰 じい をする者 もの をいたずらに糾弾 きゅうだん すべきでないことが強調 きょうちょう されているのである。
オナニーの方法 ほうほう
男性 だんせい
主 おも に、陰茎 いんけい を手 て で握 にぎ るかつまみ、上下 じょうげ にピストン運動 うんどう を行 おこな う。これを「手淫 しゅいん 」ともいう。
亀 かめ 頭 あたま や陰茎 いんけい を手 て や物 もの で刺激 しげき したり、床 ゆか やベッド に押 お し付 つ けたりして行 おこな う場合 ばあい もある。いわゆる仮性 かせい 包茎 ほうけい の場合 ばあい 、包皮 ほうひ を手 て や物 もの を用 もち いて引 ひ っ張 ぱ ったりつまんだり、包皮 ほうひ を亀 かめ 頭 あたま に被 かぶ せたり露出 ろしゅつ させたりするなど、包皮 ほうひ に刺激 しげき を与 あた えて行 おこな う場合 ばあい もある。オナホール (女性 じょせい 器 き を模 も したものやTENGA など)などの性 せい 具 ぐ を使用 しよう したり、乳首 ちくび や陰嚢 ふぐり も手 て で刺激 しげき しながら行 おこな う場合 ばあい もある。包皮 ほうひ は亀 かめ 頭 あたま を保護 ほご する膜 まく なので、包皮 ほうひ を被 かぶ せたまま刺激 しげき するケースも多 おお い。陰茎 いんけい に刺激 しげき を与 あた え続 つづ けるとオーガズム に達 たっ し、精通 せいつう 以後 いご であれば射精 しゃせい し、精通 せいつう 以前 いぜん の男児 だんじ であれば射精 しゃせい を伴 ともな わないドライオーガズム に至 いた る。
刺激 しげき だけで射精 しゃせい に至 いた る場合 ばあい もあるが、性的 せいてき 興奮 こうふん を高 たか めるため、アダルトビデオ ・アダルトサイト ・エロ本 ほん を視聴 しちょう したり、性的 せいてき 対象 たいしょう の人物 じんぶつ や、特定 とくてい の場面 ばめん を空想 くうそう したりしながらオナニーを行 おこな うこともある。これらをスラング で「オカズ(ズリネタ)」「オナペット 」=オナペともいう。中 なか にはアダルトアニメ ・アダルトゲーム などを視聴 しちょう しながら行 おこな う者 もの もいる。
射精 しゃせい に至 いた るまでの時間 じかん は、個人 こじん や状況 じょうきょう によって異 こと なり、すぐに射精 しゃせい する者 もの から2時間 じかん 以上 いじょう かける者 もの もいる。一度 いちど 射精 しゃせい すると勃起 ぼっき 状態 じょうたい が一気 いっき に解消 かいしょう されるため、短時間 たんじかん で連続 れんぞく して射精 しゃせい しようとしてもできない。オナニーを行 おこな う頻度 ひんど も、人 ひと により様々 さまざま である。
性行為 せいこうい と同様 どうよう 、一般 いっぱん 的 てき にはオナニーは他人 たにん に見 み られることを避 さ け、1人 ひとり で行 おこな うものである。しかし、それを利用 りよう し、本人 ほんにん の意 い に反 はん し、あえて人前 ひとまえ で陰茎 いんけい を晒 さら させオナニーをするよう命 めい じ、他者 たしゃ に見 み られている状態 じょうたい で勃起 ぼっき 、射精 しゃせい などをさせ、当人 とうにん に羞恥心 しゅうちしん や屈辱 くつじょく 感 かん を与 あた えるなどの行為 こうい を、性的 せいてき いじめ や「性的 せいてき シゴキ」、「儀式 ぎしき 」として行 おこな うこともある[注釈 ちゅうしゃく 9] [注釈 ちゅうしゃく 10] [注釈 ちゅうしゃく 11] 。反対 はんたい に、他人 たにん にオナニーを見 み られたりすることや、命令 めいれい や強要 きょうよう のもとにオナニーをすることや、他人 たにん により陰茎 いんけい に刺激 しげき を与 あた えられることなどで性的 せいてき 興奮 こうふん が高 たか まる者 もの もいる。また、第 だい 二 に 次 じ 性徴 せいちょう の心身 しんしん の発達 はったつ などから来 く る、自分 じぶん 以外 いがい の同性 どうせい の性器 せいき やオナニーへの好奇心 こうきしん 、連帯 れんたい 感 かん 、あるいは性的 せいてき 嗜好 しこう から、自 みずか ら進 すす んで同性 どうせい の友人 ゆうじん 同士 どうし など複数 ふくすう 人 じん で一緒 いっしょ にオナニーや射精 しゃせい を見 み せ合 あ ったり互 たが いに相手 あいて の陰茎 いんけい を刺激 しげき しあうこともある。またそのような行為 こうい を商 しょう 材 ざい としたアダルトビデオも存在 そんざい する。
女性 じょせい
基本 きほん 的 てき に陰 かげ 核 かく への刺激 しげき であるが、まず陰 かげ 核 かく の包皮 ほうひ 上 じょう と陰 かげ 核 かく 周囲 しゅうい に刺激 しげき を与 あた え膣 ちつ 分泌 ぶんぴつ 液 えき の分泌 ぶんぴつ を促 うなが す。次 つぎ に、膣 ちつ 分泌 ぶんぴつ 液 えき を指先 ゆびさき につけ、その指 ゆび で陰 かげ 核 かく の包皮 ほうひ を剥 む いて陰 かげ 核 かく を刺激 しげき する。また、陰 かげ 核 かく 以外 いがい の性感 せいかん 帯 たい へも刺激 しげき を行 おこな う。それを行 おこな うことで尿道 にょうどう 口 こう から液体 えきたい が吹 ふ き出 だ す現象 げんしょう 、いわゆる潮吹 しおふ き に至 いた ることもある。
バイブレータ (陰茎 いんけい を模 も した振動 しんどう 機 き )を使用 しよう する人 ひと もいる。また、陰部 いんぶ を圧迫 あっぱく するだけでオーガズムに達 たっ するという人 ひと もいる。
女性 じょせい 科学 かがく 研究所 けんきゅうじょ によると女性 じょせい は、基本 きほん 的 てき に男性 だんせい と違 ちが いホルモンバランスの影響 えいきょう を除 のぞ き生理 せいり 的 てき な欲情 よくじょう が発生 はっせい しないため外的 がいてき 要因 よういん によって、脳 のう を興奮 こうふん 状態 じょうたい に置 お く必要 ひつよう があるとされている。その例 れい として「好 す きな男性 だんせい が抱 だ きついてくること」や「実際 じっさい に性交 せいこう に及 およ ぶことをイメージする」などがあげられる一方 いっぽう で「ポルノ映画 えいが などのシーンを想像 そうぞう することは少 すく ない」とされている。それに加 くわ えて純粋 じゅんすい に体 からだ の気持 きも ちいい場所 ばしょ を探 さが すことや脳 のう を興奮 こうふん 状態 じょうたい にできるようにオナニー時 じ の衣装 いしょう やオナニーを行 おこな う場所 ばしょ を選 えら ぶ必要 ひつよう がある[22] 。また女性 じょせい は18歳 さい までに約 やく 80%が自慰 じい 行為 こうい を経験 けいけん しているという[23] 。
YouTubeで性教育 せいきょういく 動画 どうが チャンネルを配信 はいしん している、助産 じょさん 師 し の大貫 おおぬき 詩織 しおり は、「多 おお くの女性 じょせい が、自分 じぶん の性欲 せいよく を恥 は ずかしいものと認識 にんしき しているが、セルフプレジャーは自分 じぶん の快楽 かいらく を知 し る上 じょう では有効 ゆうこう な手段 しゅだん である」と指摘 してき し、女性 じょせい がオナニーをする際 さい に重要 じゅうよう な3つのポイントを提示 ていじ している[24] 。
道具 どうぐ
オナニーは手 て のみで行 おこな うことが多 おお いが、人 ひと によっては道具 どうぐ を使用 しよう する場合 ばあい がある。
男性 だんせい の場合 ばあい 、オナホール と呼 よ ばれる女性 じょせい の膣 ちつ を形 かたち 取 と った物 もの に挿入 そうにゅう することで、女性 じょせい 器 き への挿入 そうにゅう に近 ちか い快感 かいかん を得 え て射精 しゃせい する場合 ばあい もある。同様 どうよう に女性 じょせい の場合 ばあい は、男性 だんせい 器 き を模 も した性 せい 具 ぐ ディルドー (昔 むかし はこれを「張 ちょう 形 かたち 」と呼 よ んでいた)を使用 しよう する場合 ばあい もある。また電動 でんどう で振動 しんどう する「バイブレーター 」を膣 ちつ 口 こう に挿入 そうにゅう し性交 せいこう に近 ちか い快感 かいかん を得 え る者 もの もいる[注釈 ちゅうしゃく 12] 。
また、異性 いせい の人形 にんぎょう ラブドール (ダッチワイフ )を使 つか って、擬似 ぎじ 的 てき な性行為 せいこうい を行 おこ なう者 もの もいる。
前立腺 ぜんりつせん などへの刺激 しげき
直腸 ちょくちょう に指 ゆび や性 せい 具 ぐ や浣腸 かんちょう を挿入 そうにゅう し刺激 しげき することをアナルオナニー と呼 よ ぶ(略 りゃく してアナニー と呼 よ ぶ場合 ばあい もある)。単 たん に挿入 そうにゅう の快感 かいかん そのものを楽 たの しむものや、S字 じ 結腸 けっちょう を刺激 しげき し楽 たの しむもの。男性 だんせい の射精 しゃせい (オーガズム)は前立腺 ぜんりつせん の刺激 しげき によるものであるため、エネマグラ などの器具 きぐ で直接 ちょくせつ 前立腺 ぜんりつせん を刺激 しげき して性的 せいてき 快感 かいかん を得 え る方法 ほうほう もある。この場合 ばあい 、オーガズム に達 たっ しても射精 しゃせい を伴 ともな わないので、長時間 ちょうじかん にわたって快感 かいかん を得 え ることが出来 でき る。この前立腺 ぜんりつせん は、女性 じょせい のGスポット と呼 よ ばれる部位 ぶい と同 おな じであると考 かんが えられている。
医学 いがく 的 てき な見地 けんち からみたオナニー
通常 つうじょう は特 とく に悪影響 あくえいきょう はなく至 いた って普通 ふつう の行為 こうい である、とするのが医学 いがく 的 てき コンセンサスである[25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] 。ただし、やり方 かた によっては身体 しんたい に悪影響 あくえいきょう を与 あた えることもありうると指摘 してき する向 む きもある(後述 こうじゅつ )。
身体 しんたい 的 てき 影響 えいきょう
男性 だんせい では、陰茎 いんけい を握 にぎ る握力 あくりょく が強 つよ すぎたり、陰茎 いんけい を床 ゆか にこすりつけながら行 おこな うオナニー(俗 ぞく に床 ゆか オナと呼 よ ばれる)など、刺激 しげき の強 つよ いオナニーを継続 けいぞく することで、女性 じょせい の膣 ちつ 内 ない での射精 しゃせい が行 おこな えなくなる、膣 ちつ 内 ない 射精 しゃせい 障害 しょうがい がおこり得 え る。これは男性 だんせい 不妊症 ふにんしょう ・性 せい 機能 きのう 障害 しょうがい の一種 いっしゅ でもある[33] [34] 。詳 くわ しくは当該 とうがい 項目 こうもく を参照 さんしょう 。
オナニーの有用 ゆうよう 性 せい について
オナニーする女性 じょせい グスタフ・クリムト 画 が (1913年 ねん )
自 みずか らの指 ゆび を汚 よご しながら人間 にんげん が人間 にんげん であることを確認 かくにん する行為 こうい である。上記 じょうき のように、オナニーに関 かん する道徳 どうとく 的 てき 議論 ぎろん の影響 えいきょう の中 なか で、オナニーが体 からだ に害 がい を及 およ ぼすという公正 こうせい 世界 せかい の幻想 げんそう は、オナニーが体 からだ に良 よ いという発見 はっけん を一般 いっぱん に浸透 しんとう させることを妨 さまた げてきたが、下記 かき のように学問 がくもん の世界 せかい では常識 じょうしき である[35] [36] [37] [38] 。多 おお くのメンタルヘルス サークルでは、オナニーをすることによってうつ病 びょう の症状 しょうじょう が緩和 かんわ され、自尊心 じそんしん が高 たか まるとされている[35] 。
国際 こくさい 的 てき な集団 しゅうだん マスターベーションイベント「マスターベータソン 」のホストであるキャロル・クイーン (英語 えいご 版 ばん ) は、
「なぜマスターベーションをするのか?」という問 と いに対 たい し、人 ひと にとって究極 きゅうきょく の恋人 こいびと は自分 じぶん 自身 じしん であるとし、マスターベーションは自己 じこ 愛 あい の喜 よろこ びに満 み ちた表現 ひょうげん であり、究極 きゅうきょく のセーフセックス であるという。また、マスターベーションは性 せい に関 かん する意識 いしき を高 たか め、心臓 しんぞう の血管 けっかん や骨盤 こつばん の筋肉 きんにく を鍛 きた える効果 こうか があり、ストレスの軽減 けいげん 、前立腺 ぜんりつせん 感染 かんせん 症 しょう や膣 ちつ カンジタなどの予防 よぼう に繋 つな がるなど、健康 けんこう 上 じょう の利益 りえき があると主張 しゅちょう している[36] 。
現代 げんだい 的 てき な考 かんが えではオナニーを性交 せいこう の練習 れんしゅう として捉 とら える傾向 けいこう もある。自身 じしん の性的 せいてき 快楽 かいらく の習得 しゅうとく 方法 ほうほう を学 まな ぶ方法 ほうほう として有用 ゆうよう であり、同時 どうじ にパートナーの性的 せいてき 快楽 かいらく を理解 りかい し把握 はあく する訓練 くんれん に利用 りよう できるとするものである[39] [40] 。
セックスもマスターベーションも血圧 けつあつ を下 さ げる効用 こうよう がある。ある調査 ちょうさ によれば、最近 さいきん マスターベーションをした人 ひと は、何 なん ら性 せい 行動 こうどう を行 おこな っていない人 ひと に比 くら べて血圧 けつあつ が低 ひく かったという[37] 。
男女 だんじょ の性的 せいてき 快楽 かいらく は陰茎 いんけい ・陰 かげ 核 かく の亀 かめ 頭部 とうぶ が主体 しゅたい となるが、一 いち 箇所 かしょ の刺激 しげき のみでは飽 あ きに陥 おちい りやすい。このためオーガズムに到達 とうたつ する時間 じかん が長引 ながび くか、あるいは意欲 いよく が喪失 そうしつ することがある。そこで新 あら たな刺激 しげき を求 もと め、身体 しんたい の亀 かめ 頭部 とうぶ 以外 いがい の場所 ばしょ (性感 せいかん 帯 たい )を刺激 しげき したり、エロティックな視聴覚 しちょうかく 対象 たいしょう などで興奮 こうふん を高 たか めたりする。これは性交 せいこう においても同 おな じであり、飽 あ き回避 かいひ の方法 ほうほう を習得 しゅうとく しパートナーとの性的 せいてき 快楽 かいらく をよりよい方向 ほうこう へ導 みちび く学習 がくしゅう としても有用 ゆうよう である。
2016年 ねん にハーバード大学 だいがく 公衆 こうしゅう 衛生 えいせい 教室 きょうしつ から発表 はっぴょう された、アメリカ人 じん の男性 だんせい を約 やく 20年間 ねんかん 追跡 ついせき 調査 ちょうさ した研究 けんきゅう によると20代 だい の時 とき に月 つき 21回 かい 以上 いじょう 射精 しゃせい していた人 ひと の前立腺 ぜんりつせん 癌 がん のリスクは、4~7回 かい の人 ひと よりも2割 わり 少 すく なかった[38] 。
オナニー行動 こうどう
オナニーは、老若男女 ろうにゃくなんにょ を問 と わず見 み られる行為 こうい だが、特 とく に性的 せいてき 欲求 よっきゅう の高 たか い思春期 ししゅんき - 結婚 けっこん 前 まえ の若者 わかもの に、よく見 み られる。
また、思春期 ししゅんき 前 まえ であってもオナニーは多 おお く行 おこな われ、女児 じょじ では、生 う まれつき陰 かげ 核 かく に快感 かいかん が得 え られ[41] 、手 て で性器 せいき を刺激 しげき するほか、机 つくえ の角 かく に性器 せいき をこすりつけたり布団 ふとん をはさんだりする。男児 だんじ では、手 て で刺激 しげき するほか、床 ゆか にこすりつけたりし、行為 こうい 次第 しだい では男児 だんじ 女児 じょじ ともオーガズムを得 え られる。このオーガズムは成人 せいじん と変 か わりないが、男児 だんじ では精子 せいし が生産 せいさん されないために、女児 じょじ のように性器 せいき の律動 りつどう 運動 うんどう のみが観察 かんさつ される。オーガズムを得 え る年齢 ねんれい はキンゼイ らの報告 ほうこく によれば1歳 さい 未満 みまん でも習得 しゅうとく 可能 かのう であることが示 しめ されており、別 べつ の研究 けんきゅう 者 しゃ によれば女 おんな の胎児 たいじ が胎内 たいない でオーガズムに似 に た行動 こうどう を観察 かんさつ したという報告 ほうこく もある。
幼児 ようじ オナニーについての議論 ぎろん には、それと対比 たいひ して、思春期 ししゅんき 以降 いこう のオナニーを、他者 たしゃ との性的 せいてき 接触 せっしょく 、異性 いせい との性器 せいき の結合 けつごう を想像 そうぞう しながら行 おこな う、性交 せいこう 代替 だいたい 行為 こうい と捉 とら える向 む きがあり、幼児 ようじ 期 き のオナニーにはそのような性的 せいてき な意味合 いみあ いがなく、単 たん に気持 きも ちがいいから触 さわ っている、もしくは陰部 いんぶ を擦 なす り付 つ けているのだとし、そのような幼児 ようじ 期 き のうちからオナニーをしているからといって将来 しょうらい を心配 しんぱい するようなものではない[42] とする意見 いけん がある。
しかし、精通 せいつう を迎 むか えたばかりの思春期 ししゅんき 初期 しょき の男児 だんじ は性交 せいこう 代替 だいたい 行為 こうい としてオナニーをしているのか、ただ単 たん に気持 きも ちがいいからしているのか、単 たん に気持 きも ちがいいからしているオナニーは性的 せいてき なものではないのか、その境界 きょうかい を示 しめ す調査 ちょうさ データは存在 そんざい しない。
日本 にっぽん 性 せい 教育 きょういく 協会 きょうかい 第 だい 2回 かい 性 せい 行動 こうどう 調査 ちょうさ によると、男性 だんせい は女性 じょせい に比 くら べてかなり早 はや い段階 だんかい でオナニーを経験 けいけん する傾向 けいこう がある[43] 。マスターベーション世界 せかい 調査 ちょうさ (2018年 ねん )では世界 せかい 18か国 こく 中 ちゅう 、最 もっと も初 はつ 体験 たいけん 年齢 ねんれい が若 わか いのは日本 にっぽん である(平均 へいきん 14.6歳 さい )[44] 。ただし習 なら ったことがあると答 こた えた割合 わりあい は日本 にっぽん が最下位 さいかい であった(14%)。
オナニーは病気 びょうき でもなく害 がい もないが、慎 つつし むべきものとする風潮 ふうちょう が以前 いぜん はあった。だが、現在 げんざい の性教育 せいきょういく では、こうした否定 ひてい 的 てき 評価 ひょうか は従前 じゅうぜん に比 くら べると、やや緩和 かんわ されつつある。男性 だんせい では射精 しゃせい を伴 ともな うことから、行為 こうい 後 ご に場合 ばあい によってはかなり疲労 ひろう を覚 おぼ える。快楽 かいらく 度 ど が高 たか く一 いち 度 ど 覚 おぼ えると何 なん 度 ど も繰 く り返 かえ す、いわゆる中毒 ちゅうどく になる場合 ばあい があるが、それは医学 いがく 的 てき な問題 もんだい はない。
オナニーは一人 ひとり で行 おこな う行為 こうい であるので、他人 たにん から干渉 かんしょう を受 う けないように一人 ひとり になれる場所 ばしょ で行 おこな うのが通常 つうじょう である。そのため他人 たにん のオナニーを目 め にする機会 きかい はあまりないので、それを見 み てみたい・見 み せたいと思 おも う者 もの もあり、アダルトビデオ ではひとつのジャンルとなっている。また、夫婦 ふうふ やカップルにおいては、性行為 せいこうい 時 じ のひとつのバリエーションとして互 たが いにオナニーを見 み せ合 あ う(「相互 そうご オナニー」「相互 そうご 観賞 かんしょう 」等 とう という)ことも行 おこな われる。さらには、男性 だんせい 客 きゃく のオナニーを女性 じょせい 店員 てんいん に見 み せるオナニークラブ (オナクラ)と呼 よ ばれる風俗 ふうぞく 店 てん もある。
薬物 やくぶつ の副作用 ふくさよう
ドーパミン受容 じゅよう 体 たい パーシャルアゴニスト 作用 さよう を有 ゆう するアリピプラゾール (エビリファイ)を使用 しよう 中 ちゅう に異常 いじょう 性欲 せいよく (異常 いじょう に頻繁 ひんぱん なマスターベーション )や性的 せいてき 倒錯 とうさく (性的 せいてき 本能 ほんのう )の発症 はっしょう 例 れい が報告 ほうこく されている[45] 。アメリカ食品 しょくひん 医薬品 いやくひん 局 きょく (FDA ) は、アリピプラゾールによる強迫 きょうはく 的 てき な性的 せいてき 行動 こうどう に警告 けいこく している[46] 。
オナニーに関 かん する統計 とうけい 調査 ちょうさ
オナニーの経験 けいけん 率 りつ と開始 かいし 年齢 ねんれい 、頻度 ひんど
日本 にっぽん 性 せい 教育 きょういく 協会 きょうかい が行 おこな ったアンケート結果 けっか によると、1999年 ねん までの調査 ちょうさ では、年 とし を追 お うごとに中学生 ちゅうがくせい のオナニーの経験 けいけん 率 りつ が高 たか まる、オナニー開始 かいし 年齢 ねんれい の早期 そうき 化 か 傾向 けいこう を示 しめ していたが、その後 ご は遅延 ちえん に転 てん じている。中学生 ちゅうがくせい (1年生 ねんせい から3年生 ねんせい の在籍 ざいせき 者 しゃ )、高校生 こうこうせい (同 どう )の経験 けいけん 率 りつ が1999年 ねん から2011年 ねん にかけて1割 わり 以上 いじょう も減少 げんしょう しているのに対 たい し、大学生 だいがくせい の経験 けいけん 率 りつ は3%の減少 げんしょう にとどまっていることから、オナニーをしない層 そう が顕著 けんちょ に増加 ぞうか したのではなく、開始 かいし 年齢 ねんれい が遅延 ちえん しているものといえる。
オナニー経験 けいけん 率 りつ の推移 すいい [47]
[48]
[49]
[50]
0
50
100
(%)
経験 けいけん 率 りつ
大学生 だいがくせい
高校生 こうこうせい
中学生 ちゅうがくせい
1987
92.2
81.2
30.0
1993
91.5
80.7
33.0
1999
94.2
86.1
41.6
2005
94.4
79.8
28.1
2011
91.1
74.6
23.0
2017
92.2
78.4
25.4
(設問 せつもん 「あなたは、自慰 じい (マスターベーション、オナニー)をしたことがありますか。」に「ある」(2005年 ねん 調査 ちょうさ まで)、「1か月 げつ 以内 いない に経験 けいけん がある」及 およ び「経験 けいけん はあるが、ここ1か月 げつ はしていない」(2011年 ねん 調査 ちょうさ )と回答 かいとう した男子 だんし の学校 がっこう 種別 しゅべつ 割合 わりあい 。調査 ちょうさ 対象 たいしょう に中学生 ちゅうがくせい を追加 ついか した1987年 ねん (第 だい 3回 かい )調査 ちょうさ 以降 いこう の数値 すうち 。)
オナニー経験 けいけん 者 しゃ の年齢 ねんれい 別 べつ 割合 わりあい
年齢 ねんれい
12歳 さい
13歳 さい
14歳 さい
15歳 さい
16歳 さい
17歳 さい
18歳 さい
19歳 さい
20歳 さい
21歳 さい
1999年 ねん [47]
13.8%
27.6%
46.3%
67.4%
80.6%
87.9%
93.7%
88.7%
98.6%
85.7%
2005年 ねん [48]
20.0%
15.1%
30.4%
48.9%
69.5%
83.0%
89.6%
92.2%
94.9%
93.8%
(設問 せつもん 「あなたは、自慰 じい (マスターベーション、オナニー)をしたことがありますか。」に「ある」(2005年 ねん 調査 ちょうさ まで)、「1か月 げつ 以内 いない に経験 けいけん がある」及 およ び「経験 けいけん はあるが、ここ1か月 げつ はしていない」(2011年 ねん 調査 ちょうさ )と回答 かいとう した男子 だんし の年齢 ねんれい 別 べつ 割合 わりあい 。)
ソフト・オン・デマンド が首都 しゅと 圏 けん の16歳 さい から59歳 さい の男女 だんじょ に対 たい して行 い った2009年 ねん [51]
および2012年 ねん
[52]
の調査 ちょうさ によると、男性 だんせい のオナニー開始 かいし 年齢 ねんれい の平均 へいきん は2009年 ねん 調査 ちょうさ で13.2歳 さい 、2012年 ねん 調査 ちょうさ で13.4歳 さい で、オナニーを開始 かいし した年齢 ねんれい で最 もっと も多 おお いのが2009年 ねん 調査 ちょうさ では12歳 さい (約 やく 22%)、2012歳 さい 調査 ちょうさ では13歳 さい (約 やく 25%)で、2009年 ねん 調査 ちょうさ 、2012年 ねん 調査 ちょうさ とも、11歳 さい から14歳 さい までの間 あいだ におよそ6割 わり がオナニーを経験 けいけん したと回答 かいとう している。
オナニーの頻度 ひんど については、16歳 さい ~19歳 さい で週 しゅう 4~5回 かい 以上 いじょう オナニーをすると回答 かいとう した男性 だんせい は42.1%、週 しゅう 1回 かい 以上 いじょう オナニーをすると回答 かいとう した男性 だんせい は89.9%に達 たっ する。
同 おな じく16歳 さい ~19歳 さい の女性 じょせい に関 かん しては週 しゅう 4~5回 かい 以上 いじょう のオナニーは35%と、男性 だんせい と比 くら べてやや少 すく ないが、週 しゅう 1回 かい 以上 いじょう オナニーをすると回答 かいとう した女性 じょせい は80%以上 いじょう に達 たっ する。女性 じょせい は性 せい に対 たい して男性 だんせい より公 おおやけ に話 はな しにくい傾向 けいこう があるため、16%の女性 じょせい が無 む 回答 かいとう の結果 けっか となったが、実際 じっさい にオナニーをしている女性 じょせい の数 かず はこの結果 けっか より多 おお いものだと認識 にんしき されている。
(設問 せつもん 「あなたの過去 かこ 1年間 ねんかん のマスターベーション(オナニー、自慰 じい )頻度 ひんど はどのくらいですか」に対 たい する16歳 さい ~19歳 さい 男性 だんせい ・女性 じょせい の回答 かいとう )
また、オナニーをする場所 ばしょ については下表 かひょう のようになる。
オナニーをしたことがある場所 ばしょ [52]
場所 ばしょ
普段 ふだん している
普段 ふだん している + したことがある
自分 じぶん の部屋 へや (ベッドや布団 ふとん 以外 いがい )
62.8%
92.7%
ベッドや布団 ふとん の中 なか
31.2%
69.0%
自宅 じたく のトイレ
12.4%
48.5%
風呂場 ふろば
7.5%
67.8%
職場 しょくば や学校 がっこう のトイレ
1.5%
23.5%
(設問 せつもん 「あなたはどこでマスターベーション(オナニー、自慰 じい )をしたことがありますか。あてはまるものを全 すべ てお選 えら びください」の回答 かいとう 結果 けっか 上位 じょうい 5件 けん )
男性 だんせい に関 かん してはオナニーをする場合 ばあい 、陰茎 いんけい を上下 じょうげ に擦 こす る行為 こうい が一般 いっぱん 的 てき であるが、女性 じょせい に関 かん しては陰 かげ 核 かく (クリトリス)、膣 ちつ 内 ない 、肛門 こうもん 、乳首 ちくび 等 とう を刺激 しげき するなど様々 さまざま である。調査 ちょうさ によると、クリトリスが45%、膣 ちつ 内 ない が38%と、女性 じょせい 器 き の刺激 しげき が全体 ぜんたい の83%を占 し める。
(設問 せつもん 「オナニー、自慰 じい を行 おこな うとき、どこを一番 いちばん 刺激 しげき しますか?」に対 たい する20歳 さい ~30歳 さい 女性 じょせい の回答 かいとう )
動物 どうぶつ の例 れい
動物 どうぶつ の自慰 じい 行為 こうい (Animal masturbation )としては、馬 うま 、鹿 しか 、パンダ 、ヤマアラシ 、セイウチ 、コウモリ 、鳥 とり など霊長 れいちょう 類 るい 以外 いがい の様々 さまざま な種族 しゅぞく で確認 かくにん されている[53] 。高度 こうど な知能 ちのう を持 も つ霊長 れいちょう 類 るい が、快楽 かいらく のために道具 どうぐ を使 つか う自慰 じい 行為 こうい も報告 ほうこく されていて、2016年 ねん に果物 くだもの の欠片 かけら を用 もち いたチンパンジー の自慰 じい が確認 かくにん され[53] 、2018年 ねん にも人間 にんげん が捨 す てたペットボトル を用 もち いた行為 こうい が確認 かくにん されている[53] 。2022年 ねん にはカナダのレスブリッジ大学 だいがく の研究 けんきゅう で[54] 、猿 さる (カニクイザル )が石 いし を性器 せいき に擦 す り付 つ ける行動 こうどう が観察 かんさつ されている[53] [54] 。
脚注 きゃくちゅう
注釈 ちゅうしゃく
^ 「せんずりは浅瀬 あさせ の川 かわ の渡 わた し守 もり 竿 ざお をにぎってかはをあちこち」の句 く もある。
^ 緒方 おがた 洪庵 こうあん が訳 やく した『扶氏経験 けいけん 遺訓 いくん 』が初出 しょしゅつ [2] 。
^ 一人 ひとり で行 おこな うことから、「ふたりエッチ 」の逆説 ぎゃくせつ 語 ご 。
^ 1730年 ねん に第 だい 15版 はん が、1778年 ねん には第 だい 22版 はん が出 で た。
^ 特 とく に表面 ひょうめん 的 てき には禁欲 きんよく 的 てき とされたヴィクトリア朝 あさ に反対 はんたい 論 ろん が多 おお くなった。グレアム・グリーン の短篇 たんぺん 、『医師 いし クロンビー』に、クロンビーというオナニーでガンに罹患 りかん するという先生 せんせい が登場 とうじょう する[14] 。
^ 開化 かいか セクソロジー
^ ラフト=エビングはオーストリアの精神 せいしん 医学 いがく 者 しゃ 。性的 せいてき 倒錯 とうさく の研究 けんきゅう 書 しょ として著名 ちょめい な『性的 せいてき 精神 せいしん 病理 びょうり (Psychopathia Sexualis)』を1886年 ねん に公刊 こうかん した。「サディズム 」「マゾヒズム 」という言葉 ことば を生 う み出 だ した人物 じんぶつ でもある。
^ 巣鴨 すがも 病院 びょういん に勤務 きんむ していた山本 やまもと 宗一 そういち は、そこで出会 であ った三 さん 人 にん の「手淫 しゅいん 偏執狂 へんしゅうきょう 」の症例 しょうれい 報告 ほうこく を行 おこな っている。
^ サッカー選手 せんしゅ のデイビッド・ベッカム が16歳 さい だった1991年 ねん 、サッカーのユースチームの入門 にゅうもん する際 さい 、先輩 せんぱい らから儀式 ぎしき と称 しょう して命 めい じられ、彼 かれ らやチームメイトの前 まえ で男性 だんせい サッカー選手 せんしゅ の写真 しゃしん を見 み ながらオナニー をさせられた。当時 とうじ 、入団 にゅうだん する者 もの みなが同 どう 行為 こうい をさせられた。ベッカムによれば、その行為 こうい はチームに入団 にゅうだん する際 さい の儀式 ぎしき として長年 ながねん に渡 わた り行 おこな われていたが、ベッカムの時代 じだい で終 お わらせることができた。[20]
^ 大阪産業大学 おおさかさんぎょうだいがく 付属 ふぞく 高校 こうこう 同級生 どうきゅうせい 殺害 さつがい 事件 じけん (被害 ひがい 者 しゃ が加害 かがい 者 しゃ へ人前 ひとまえ で自慰 じい を強要 きょうよう 、その後 ご 報復 ほうふく )[21] などで行為 こうい が社会 しゃかい 的 てき に知 し られるようになった。性的 せいてき いじめ を参照 さんしょう のこと。
^ 2001年 ねん の日本 にっぽん 映画 えいが 「リリィ・シュシュのすべて 」の劇 げき 中 ちゅう で、パシリ のチンピラ が呼 よ びつけた男子 だんし 中学生 ちゅうがくせい (市原 いちはら 隼人 はやと )に対 たい して夜間 やかん の屋外 おくがい でオナニーを強要 きょうよう し、それに応 おう じる場面 ばめん がある。
^ ただし一般 いっぱん にマッサージ用 よう に流通 りゅうつう しているバイブレーターの場合 ばあい 防水 ぼうすい 性 せい は考慮 こうりょ されていないので、女性 じょせい が使用 しよう する場合 ばあい 感電 かんでん の危険 きけん 性 せい がある。
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参考 さんこう 文献 ぶんけん
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