藍染惣右介

BLEACH > BLEACHの登場とうじょう人物じんぶつ > 藍染惣右介

藍染あいぞめ 惣右介そうすけ
BLEACHのキャラクター
作者さくしゃ	久保くぼ帯たい人じん
演えんじ	大口おおぐち兼けん悟さとる 馬場ばば良りょう馬ば
声こえ	速水はやみ奨すすむ
詳細しょうさい情報じょうほう
愛称あいしょう	藍染あいぞめ 惣右介そうすけ
別名べつめい	藍染あいぞめ様さま
性別せいべつ	男性だんせい
職業しょくぎょう	死神しにがみ
肩書かたがき	元もと護廷ごてい十じゅう三さん隊たい五ご番ばん隊たい隊長たいちょう

藍染あいぞめ 惣右介そうすけ（あいぜん そうすけ）は、久保くぼ帯たい人じん作さくの漫画まんが作品さくひんおよびそれを原作げんさくとしたアニメ『BLEACH』に登場とうじょうする架空かくうの人物じんぶつで死神しにがみ。アニメの声優せいゆうは速水はやみ奨すすむ。ミュージカルでの俳優はいゆうは大口おおぐち兼けん悟さとる→馬場ばば良りょう馬ば。

プロフィール

• 護廷ごてい十じゅう三さん隊たい五ご番ばん隊たい副ふく隊長たいちょう→五番ごばん隊たい隊長たいちょう→虚圏ウェコムンドの虚夜宮ラスノーチェスへ移動いどう
• 身長しんちょう：186cm
• 体重たいじゅう：74kg
• 誕生たんじょう日び：5月29日にち

人物じんぶつ

五ご番ばん隊たい隊長たいちょうとしての一いち面めん

柔和にゅうわな風貌ふうぼうをしており、常つねに笑えみを絶たやさない穏おだやかな性格せいかくから隊たい外がい問とわず皆みなに慕したわれていた。ルキアの処刑しょけいを巡めぐる一連いちれんの騒動そうどうの最中さいちゅう、何者なにものかによって殺害さつがいされたと思おもわれたが、実際じっさいは崩玉ほうぎょくを手てに入いれるための策略さくりゃくの一部いちぶで鏡花きょうか水月すいげつの能力のうりょくで自身じしんの死しを装よそおっていただけであり、殺ころされていなかった。また、ルキアを処刑しょけいさせようとした張本人ちょうほんにんである。一人称いちにんしょうは「私わたし」(眼鏡めがねをかけていた時ときは｢僕ぼく｣)。

羽はね裏うら色しょくは白はく緑みどり（びゃくろく）。羽織はおりは袖そでのあるタイプ。好物こうぶつは豆腐とうふで苦手にがてな食たべ物ものはゆで卵たまご。趣味しゅみは読書どくしょで特技とくぎは書道しょどう。書道しょどうの腕うでは名人めいじん級きゅうで藍染あいぞめの授業じゅぎょうはいつも満員まんいん御礼おれいで、選択せんたく科目かもくにかかわらず、廊下ろうかで講義こうぎを受うける生徒せいとが出でる程ほどの人気にんきだった。

110年ねん前まえは五ご番ばん隊たい副ふく隊長たいちょうであり、当時とうじ五ご番ばん隊たい隊長たいちょうだった平子ひらこ真子しんじの部下ぶかだった。ゲーム『The 3rd Phantom』の過去かこ編へんでは、朱しゅ司つかさ波なみ征せい源げんの下したで五ご番ばん隊たい副ふく隊長たいちょうを務つとめていた。

本性ほんしょう

本性ほんしょうは残虐ざんぎゃくな性格せいかくを秘ひめた野心やしん家かである。また自分じぶんの部下ぶかは全すべて目的もくてきを果はたすための捨すて駒こまとしか見みておらず、雛ひな森もり桃ももを始はじめとした部下ぶかを手てに掛かけている。ただ市丸いちまるに対たいしては『彼かれ以外いがいを副ふく隊長たいちょうだと思おもった事ことは無ない』との発言はつげんを残のこしている。その本性ほんしょうを曝さらした後のちも、一見いっけん柔和にゅうわな言動げんどうを保たもちながらの教唆きょうさや詐術さじゅつ・韜晦とうかいが習性しゅうせいのようになっており、言動げんどうからは本意ほんいがつかみ難がたい。

実力じつりょく

後述こうじゅつする斬魄刀ざんぱくとう『鏡花きょうか水月すいげつ』の力ちからに加くわえ、白哉びゃくやとの激戦げきせんで消耗しょうもうしていたとはいえ一護いちごの『天鎖斬月てんさざんげつ』を指ゆび一本いっぽんで受うけ止とめ速度そくどでも圧倒あっとうし、副ふく隊長たいちょう級きゅうの死神しにがみはおろか同おなじ隊長たいちょう格かくの死神しにがみ（狛こま村むらや日番谷ひつがやなど）や上級じょうきゅう十じゅう刃は（ハリベル）を、詠唱えいしょう破棄はきした鬼道きどうや斬魄刀ざんぱくとうの一いち振ふりで容易たやすく倒たおすなど、他たの隊長たいちょう格かくの死神しにがみ達たちを超越ちょうえつした戦闘せんとう能力のうりょくを有ゆうし、その実力じつりょくたるや計はかり知しれない。霊圧れいあつは並なみの隊長たいちょう格かくの2倍ばいはあるらしく、霊圧れいあつを発はっするだけで実力じつりょくを持もつ者ものの殆ほとんどを制圧せいあつしたり怯ひるませたりしている。また、戦闘せんとう能力のうりょくだけでなく話術わじゅつにも長たけており、教唆きょうさや挑発ちょうはつによって相手あいての精神せいしんに揺ゆさぶりをかけることも多おおい。市丸いちまるは藍染あいぞめの脅威きょういは『鏡花きょうか水月すいげつ』ではなく、出鱈目でたらめな戦闘せんとう力りょくを持もつ十刃エスパーダ達たちを従したがわせる程ほどの強つよさだと評ひょうしており、隊長たいちょう達たちが『鏡花きょうか水月すいげつ』の能力のうりょくを警戒けいかいする事ことを『普通ふつうに警戒けいかいするだけでは不十分ふじゅうぶん』と否定ひてい的てきに見みている。「見みえざる帝国ていこく」のトップであるユーハバッハも藍染あいぞめを「五ご人にんの特記とっき戦力せんりょく」の一人ひとりとして一目いちもく置おいている。

また他者たしゃを惹ひきこんでしまうカリスマ性せいを持もち、藍染あいぞめ自身じしんに殺ころされかけた元もと部下ぶかの雛ひな森もり桃ももさえ当初とうしょは「藍染あいぞめは市丸いちまるに利用りようされているだけ」と現実げんじつ逃避とうひしてしまう程ほどだった。それは本来ほんらい敵てきであるはずの虚きょすら惹ひきつける程ほどで、アイスリンガーからは「藍染あいぞめ様さまは我が等とうにとって太陽たいようのような存在そんざい」と讃たたえられていた。

一護いちごへの関心かんしん

一護いちごに対たいして何なんらかの関心かんしんを見みせており、一護いちごの事ことも死神しにがみ（一心いっしん）と滅却めっきゃく師し（真咲まさき）の間あいだから生うまれた時ときから知しっていた。また、ルキアとの出会であいから完全かんぜん虚化ホロウかに至いたるまでの一護いちごの戦たたかいを裏うらで演出えんしゅつしていた張本人ちょうほんにん。

関心かんしんを持もっていた理由りゆうは、自分じぶんたちの手てによる改造かいぞう虚きょ・ホワイトと一心いっしんとの戦闘せんとうの際さい、真咲まさきがホワイトから傷きずを負おわされたことから始はじまる。死神しにがみの虚化ホロウかのために創つくられたホワイトによって滅却師クインシーである真咲まさきが虚化ホロウかすることは、自分じぶんたちにとっても想定そうてい外がいの出来事できごとだったが、ホワイトが死神しにがみではなく滅却師クインシーを虚化ホロウかの対象たいしょうに選えらんだことに興味きょうみを持もち、その先さきを見届みとどけようとしていた。後のちに、一心いっしんと真咲まさきの間あいだに生うまれた一護いちごを死神しにがみ・虚きょ・滅却師クインシーの力ちからを併あわせ持もつ特殊とくしゅな存在そんざいとして注目ちゅうもくし、その成長せいちょうを促うながそうと一護いちごに幾多いくたの戦闘せんとうを仕向しむけていた。

暗躍あんやくから離反りはん・敵対てきたいへ

浦原うらはらが崩玉ほうぎょくを封印ふういん・隔離かくりしていた為ために表立おもてだった行動こうどうを避さけていたが、ルキアの魂魄こんぱく内ないに隠かくされた崩玉ほうぎょくを手てに入いれるため、中央ちゅうおう四よん十じゅう六ろく室しつ全員ぜんいんを皆殺みなごろしの上うえ、中央ちゅうおう四よん十じゅう六ろく室しつからの命令めいれいの様ように見みせかけ人間にんげんへの死神しにがみ能力のうりょく譲渡じょうとの罪つみを犯おかしてしまったルキアを双殛で処刑しょけいしようと画策かくさくしていた。

しかし、一護いちご達いたるの瀞霊廷せいれいてい侵入しんにゅう後ごの働はたらきから、既すでに処刑しょけい失敗しっぱいの可能かのう性せいを想定そうていし、別べつの手段しゅだんを用意よういする為ため、自身じしんが暗殺あんさつされたように見みせかけた。処刑しょけい日程にっていを縮ちぢめていく手口てぐちで執行しっこうを急いそぐも、ルキアを救出きゅうしゅつしようとする一護いちごや恋次れんじ達たちの活躍かつやくで処刑しょけいは失敗しっぱいに終おわってしまう。しかし市丸いちまるや東あずま仙せんを従したがえ、その別べつの手段しゅだんでルキアから直接ちょくせつ崩玉ほうぎょくを取とり出だし、手てに入いれることに成功せいこう。その後ご、「私わたしが天てんに立たつ」と宣言せんげんしたのちに市丸いちまるギンと東あずま仙せん要ようの両りょう名なを従したがえて、ギリアン級きゅう大虚たいきょ（メノスグランデ）の大群たいぐんと共ともに、虚圏ウェコムンドへと消きえていった。

離反りはん後ごは、自分じぶんが完全かんぜんとなった崩玉ほうぎょくを使つかって生うみ出だした破面アランカル達たちを率ひきいている。更さらに宣言せんげんの達成たっせいのために『王鍵おうけん』創成そうせいを目論もくろみ、そのために重じゅう霊地れいちである空座からくら町まちを消滅しょうめつさせることを画策かくさくしている。後のちに井上いのうえ織姫おりひめの稀有けうな能力のうりょくに目めを付つけ、ウルキオラ・シファーに彼女かのじょを誘拐ゆうかいするよう指示しじする。後のちに、井上いのうえ織姫おりひめの誘拐ゆうかいは黒崎くろさき一護いちごと更木ざらき剣八けんぱちを、虚圏ウェコムンドに隔離かくりする為ためだと言いう事ことを自白じはくしている。

結末けつまつ

織姫おりひめ救出きゅうしゅつを巡めぐる虚夜宮ラスノーチェスでの一護いちご達たちと十刃エスパーダの戦たたかいの最中さいちゅう、市丸いちまるや東あずま仙せんそして3番ばん以上いじょうの十刃エスパーダを引ひき連つれ、空座からくら町まちでの決戦けっせんを開始かいし。熾烈しれつな戦たたかいの末すえに迎むかえ撃うった隊長たいちょう格かく、仮面の軍勢ヴァイザードさらには浦原うらはら・夜よる一いち・一いち心しんを倒たおした後のちで本物ほんものの空座からくら町まちに侵攻しんこうし、一護いちごのさらなる強化きょうかのためにたつきら一護いちごの級友きゅうゆう達たちの命いのちを狙ねらうが、断界だんがいでの修行しゅぎょうを終おえた一護いちごの「最後さいごの月牙天衝げつがてんしょう」が決きめ手てで敗北はいぼく。崩玉ほうぎょくが藍染あいぞめは一護いちごに勝かてないという心しんを取とり込こんだ為ため、斬魄刀ざんぱくとうや死神しにがみの力ちからを奪うばわれた（浦原うらはらは、崩玉ほうぎょくが藍染あいぞめを主おもとは認みとめていないと解釈かいしゃくしている）挙句あげく、本物ほんものの空座からくら町まちを襲撃しゅうげきする前まえに別べつの鬼道きどうと一緒いっしょに打うち込こまれていた、浦原うらはらの「九十六京火架封滅」によって封印ふういんされた。

その後ご、新あたらしくなった中央ちゅうおう四よん十じゅう六ろく室しつにより、崩玉ほうぎょくと融合ゆうごうしているため死刑しけいに出来できず、真央まお地下ちか大だい監獄かんごく最下さいか層そう・第だい8監獄かんごく「無む間あいだ」にて1万まん8800年ねんの投獄とうごく刑けいに処しょされる（判決はんけつ時じに彼かれらを挑発ちょうはつした為ために目もくと口こうを塞ふさがれ、刑期けいきも2万まん年ねんに引ひき上あげられた）。なお、封印ふういんされる直前ちょくぜんの言葉ことばから霊れい王おうがどのような存在そんざいか知しっていたらしいが、詳細しょうさいは最後さいごまで明あかされなかった。

藍染あいぞめが何故なぜ王鍵おうけんを作つくろうと野心やしんを持もち、霊れい王おうを殺害さつがいした後のちにどうしようと考かんがえていたのかは明あかされていない。一護いちごは、最後さいごの戦たたかいの中なかで藍染あいぞめと剣けんを交まじえた後のちに藍染あいぞめは生うまれた時ときから飛とび抜ぬけた才能さいのうがあったため孤独こどくだったと感かんじ取とっており、自分じぶんと同おなじ（強者きょうしゃの）視点してんの理解りかい者しゃを求もとめ、それが得えられなかったが故ゆえに心しんのどこかで力ちからを失うしなって只ただの死神しにがみに成なりたいと望のぞんでいたのではないかと推測すいそくしている。

千せん年ねん血戦けっせん篇へん

ユーハバッハと獄中ごくちゅうで面会めんかいし、5人にんの特記とっき戦力せんりょく（未知数みちすうは霊圧れいあつ）に入はいっており、味方みかたになるよう勧誘かんゆうされたが断ことわったことがユーハバッハの口くちから明あかされた。その際さいに鏡花きょうか水月すいげつか鬼道きどうを使つかって、ユーハバッハの感覚かんかくを僅わずかに狂くるわせており、直後ちょくごに撤退てったいしたことから間接かんせつ的てきには瀞霊廷せいれいていの全壊ぜんかいという窮地きゅうちから一いち度どは救すくったことになる。零れい番ばん隊たいの話はなしでは、霊れい王おうを殺害さつがいしようとしたのは神かみになろうと思おもっていたからとのこと。見みえざる帝国ていこくの2度目どめの侵攻しんこうの際さい、四よん十じゅう六ろく室しつの許可きょかを取とり付つけた京きょう楽らくによって部分ぶぶん的てきに封印ふういんを解とかれ、浦原うらはらや十じゅう三さん隊たいの前まえに姿すがたを現あらわす。ユーハバッハから溢あふれ出でた霊れい王おうの奔流ほんりゅうを自身じしんの霊圧れいあつと黒くろ棺かんを以って全すべて消滅しょうめつさせ天蓋てんがいに亀裂きれつを入いれ、霊れい王宮おうきゅうを撃うち落おとそうと霊圧れいあつを放出ほうしゅつしたがマユリの製作せいさくした拘束こうそく具ぐによって防ふせがれ、直後ちょくごにナジャークープの襲撃しゅうげきによって約やく5分ふん程度ていど霊圧れいあつを拘束こうそくさせられたが、本人ほんにんは自身じしんが5分ふんも動うごきを止とめられたは初はじめてのこととしている。目覚めざめた時ときには、霊れい王宮おうきゅうへの門もんを製作せいさくしユーハバッハ達たちを始末しまつする為ために死神しにがみとバズビーら滅却師クインシーが協力きょうりょくしている場面ばめんを見みて、自身じしんより先さきに一護いちご達たちが霊れい王宮おうきゅうに立たち入いったことで「許ゆるし難がたい男おとこだ」と一種いっしゅの憤いきどおりを感かんじている。椅子いすに縛しばられたままのため他たの隊長たいちょう達たちと共ともに霊れい王宮おうきゅうへは行いかず瀞霊廷せいれいていに残のこり、侵攻しんこうしてきたユーハバッハに拘束こうそく具ぐを破壊はかいされた後のちに一護いちごや恋次れんじと共闘きょうとう、鏡花きょうか水月すいげつの能力のうりょくでユーハバッハに自身じしんを一護いちごであると誤認ごにんさせ、自身じしんを攻撃こうげきさせた隙すきに一護いちごにユーハバッハにダメージを負おわせたが、ユーハバッハの反撃はんげきにより鏡花きょうか水月すいげつが砕くだけ自身じしんも影かげに取とり込こまれたため催眠さいみん状態じょうたいが解とけて敗北はいぼくした。その後ごは生存せいぞんしており、どうやって影かげから脱出だっしゅつしたのかは不明ふめいだが最終さいしゅう回かいでは再ふたたび幽閉ゆうへいされていることが明あきらかにされたほか、ユーハバッハが一護いちごに敗北はいぼくした際さいに、自分じぶんの大義たいぎを阻はばんだために死しの恐怖きょうふが存在そんざいし続つづけることに関かんして一護いちごを責せめたことに対たいし、恐怖きょうふがあるからこそ希望きぼうと甲斐かいが生うまれると、一護いちごの戦たたかいと勝利しょうりを是ぜとしている。 なお、一いち勇いさみによってユーハバッハの残骸ざんがいが倒たおされたところも感知かんちしている。

小説しょうせつ版ばん

一護いちごとの戦たたかいの後のちの話はなしである小説しょうせつ「BLEACH Spirits Are Forever With You」では、牢獄ろうごくの中なかで登場とうじょうし、8代目だいめの剣けん八はちの痣あざ城じょうと対面たいめんしている。何故なぜ現在げんざいの剣八けんぱちが卍解ばんかいもできなかった一護いちごに負まけたのか、真しんに警戒けいかいしていたのが、一護いちご以外いがいでは総そう隊長たいちょうの元もと柳やなぎ斎ときと更木ざらき剣八けんぱちだけだということが語かたられた。本人ほんにん曰いわく、崩玉ほうぎょくによって不死ふしの身体しんたいを得えるまでは更木ざらきと戦たたかうべきではないと判断はんだんしていたという。

「The Death Save The Strawberry」では、直接ちょくせつは登場とうじょうしなかったが、大だい罪人ざいにんと呼よばれるほどの悪事あくじを働はたらいた人物じんぶつではあったが功績こうせきは今いまも認みとめられており、死神しにがみとしての実力じつりょくや藍染あいぞめによる人心じんしん掌握しょうあくの一貫いっかんだったとはいえ改革かいかくを幾いくつも行おこなって死神しにがみたちの待遇たいぐうを良よくするなど、管理かんり能力のうりょくにも優すぐれた人物じんぶつだったことは確たしかであり、乱菊らんぎくや平子ひらこですらも一緒いっしょにいて楽たのしかったこともあったと認みとめている。また、藍染あいぞめの考かんがえた鬼道きどうの練習れんしゅう方法ほうほうは今いまも使つかわれ、教本きょうほんにも記載きさいされているとのことで、七なな緒いとぐち曰いわく「非常ひじょうに効率こうりつの良よい方法ほうほうである」ため、現在げんざいでも実践じっせんしている。

「BLEACH Can't Fear Your Own World」では、再度さいど収監しゅうかんされる場面ばめんが描えがかれ、東あずま仙せんを処刑しょけいしたのは慈悲じひである事ことが語かたられた。また、回想かいそうでは東あずま仙せんとの出会であいも描えがかれた。

斬魄刀ざんぱくとう

斬魄刀ざんぱくとうの名なは『鏡花きょうか水月すいげつ（きょうかすいげつ）』

能力のうりょく解放かいほうに伴ともなう形状けいじょうの変化へんかはないが、解放かいほうの瞬間しゅんかんを一いち度どでも見みた相手あいての五感ごかんを支配しはいし、対象たいしょうを誤認ごにんさせることが出来できる「完全かんぜん催眠さいみん」という能力のうりょくを持もつ。【卍解ばんかい】は劇げき中ちゅう未み使用しようのため不明ふめい。

この能力のうりょくにより、護廷ごてい十じゅう三さん隊たいの隊長たいちょう格かくを含ふくむ膨大ぼうだいな人数にんずうの隊員たいいんを自みずからの催眠さいみん下かにおくことができ、暗躍あんやくに大おおいに貢献こうけんした。周囲しゅういには完全かんぜん催眠さいみんにより「流水りゅうすい系けいの斬魄刀ざんぱくとうで、霧きりと水流すいりゅうの乱反射らんはんしゃにより敵てきを撹乱かくらんさせ同士討どうしうちにさせる能力のうりょくを持もつ」と偽いつわっていた。ドラマCD「騒乱そうらん前夜ぜんや」では、この流水りゅうすい系けいの能力のうりょくが味方みかたまでも巻まき添ぞえを喰くらう危険きけん性せいがあるという理由りゆうで副ふく隊長たいちょうを集あつめて説明せつめい会かいと称しょうして催眠さいみんをかけている。

この能力のうりょくで自みずからの死しを偽装ぎそうし、特とくに雛ひな森もりの精神せいしんを錯乱さくらんさせた。偽装ぎそうに関かんして卯うノ花はなは検査けんさのため藍染あいぞめの偽装ぎそう遺体いたいに最もっとも長ながく触ふれていたこともあって違和感いわかんを覚おぼえたものの、催眠さいみんを解とくまで誰だれにも完全かんぜんに解明かいめいする事ことはできなかった（この時とき、鏡花きょうか水月すいげつで藍染あいぞめの遺体いたいに見みえるように暗示あんじが掛かけられていた）。完全かんぜん催眠さいみんから逃のがれる為ためには能力のうりょくの発動はつどう前まえから刀かたなに触ふれている必要ひつようがあるが、この事実じじつを知しっているのは市丸いちまるだけである。また、視覚しかくを通つうじて催眠さいみん状態じょうたいに陥おちいらせる能力のうりょくであるため、盲目もうもくである東あずま仙せんにだけは通用つうようしない。さらに、8代目だいめの剣けん八はちにも（具体ぐたい性せいは不明ふめいだが）通用つうようしないことが小説しょうせつで判明はんめいしている。

一護いちごにはこれまで解放かいほうの瞬間しゅんかんを一いち度ども見みせていなかったため、能力のうりょくを発動はつどうしておらず、直接ちょくせつ対決たいけつ時じにも使つかわれることはなかった。一護いちごの無月むげつを喰くらった後のちに消滅しょうめつし始はじめており、藍染あいぞめは、崩玉ほうぎょくが自分じぶんにはもう斬魄刀ざんぱくとうは必要ひつようないと判断はんだんしたからと語かたっている。さらに、浦原うらはらの放はなった鬼道きどうが発動はつどうした後のちに崩玉ほうぎょくが暴走ぼうそうし、粉々こなごなに砕くだけ散ちって消滅しょうめつした。千年ちとせ血戦けっせん篇へんでは再ふたたび所持しょじし、ユーハバッハの全知全能ぜんちぜんのうの未来みらい改変かいへんに有効ゆうこうであったことから、解放かいほうの瞬間しゅんかんを見みてない一護いちごがユーハバッハにダメージを与あたえる鍵かぎとなった。

催眠さいみんの解かい号ごうは「砕くだけろ『鏡花きょうか水月すいげつ』（くだけろ『〜』）」。

崩玉ほうぎょくとの融合ゆうごう

空座からくら町まちでの決戦けっせん時じには崩玉ほうぎょくを体内たいないへと取とり込こんでおり、崩玉ほうぎょくの防衛ぼうえい反応はんのうにより自身じしんが負おった傷きずすらも超ちょう速そく再生さいせいのように回復かいふくする効果こうかを見みせ、また一心いっしんとの戦闘せんとう中ちゅうに崩玉ほうぎょく自体じたいと融合ゆうごうした事ことで、さらに戦闘せんとう力りょくが増強ぞうきょうした。その力ちからは戦闘せんとうを見みていた一護いちごも本能ほんのう的てきに藍染あいぞめには勝かてないと悟さとったほどだった。

戦たたかいが進すすむ中なかで着々ちゃくちゃくと進化しんかをし、その外観がいかんもそれに伴ともない変化へんかした。浦原うらはら参戦さんせん時じから、蛹さなぎのような仮面かめんが全身ぜんしんを覆おおった異形いぎょうの形態けいたいへと変化へんかし、この形態けいたいから右手みぎてそのものが斬魄刀ざんぱくとうと融合ゆうごうした（この形態けいたいになって、夜よる一いちの攻撃こうげきを受うけた直後ちょくごに右手みぎてと斬魄刀ざんぱくとうが融合ゆうごうした）。一定いってい時間じかんが過すぎると仮面かめんの頭部とうぶ部分ぶぶんが剥はがれ落おち、霊感れいかんがない人間にんげんが触ふれると存在そんざいを失うしなわせるほどの能力のうりょくを得えた。その際さいの外見がいけんは髪かみが長髪ちょうはつになり、瞳ひとみの色いろが白黒しろくろ反転はんてんしている（この形態けいたい以降いこうも同様どうよう）。その後ご、部下ぶかであった市丸いちまるの裏切うらぎりをきっかけに、背中せなかに蝶ちょうの様ような翼つばさを生はやした姿すがたへと変貌へんぼうする。さらに空間くうかんを瞬時しゅんじに転移てんいする能力のうりょくを身みに付つけ、その能力のうりょくで市丸いちまるを瞬殺しゅんさつした。

そして一護いちごに追おい詰つめられて逆上ぎゃくじょうした際さいに顔かおの皮かわが剥はがれ、背中せなかの羽はねが無数むすうの首くびを持もつ触手しょくしゅとなった虚きょに近ちかい姿すがたへと変貌へんぼうした。なお、崩玉ほうぎょくを取とり込こんだことでほぼ不死ふしに近ちかい状態じょうたいとなっており、浦原うらはらも封印ふういんすることでしか藍染あいぞめを止とめられなかった。

技わざ「ミジョン・エスクード」

背面はいめんに100万まん層そうからなる盾たてを作つくりだし、死角しかくからの攻撃こうげきを防ふせぐ技わざ。

技わざ「エル・エスクード」

敵てきの攻撃こうげきを薄うすいガラス状じょうの膜まくで防ふせぐ技わざ。ただし、強つよい衝撃しょうげきには耐たえきれない。

技わざ「フラゴール」

崩玉ほうぎょくとの最終さいしゅう融合ゆうごう時じに使用しよう。羽はねの先端せんたんについた口くちから霊圧れいあつの弾たまを発射はっしゃする。威力いりょくは相当そうとうに高たかく、一撃いちげきで地形ちけいが変かわるほどである。

技わざ「ウルトラフラゴール」

フラゴールの強化きょうか版ばん。すべての頭部とうぶから放出ほうしゅつした霊圧れいあつの弾たまを繋つなげたリング状じょうの攻撃こうげきを放はなつ。しかし、一護いちごにはたやすく破やぶられてしまった。

鬼道きどう

詳細しょうさいは「BLEACH#鬼道きどう」を参照さんしょう

藍染あいぞめは九きゅう十じゅう番台ばんだいの破道はどうを詠唱えいしょう破棄はきで放ひてる実力じつりょくを持もつ。その他たの鬼道きどうも並なみの死神しにがみが発動はつどうするそれとは一線いっせんを画かくしている。

破道はどうの六ろく十じゅう三さん 雷吼炮らいこうほう（らいこうほう）

詠唱えいしょう破棄はきで放はなつだけでも周囲しゅういに凄すさまじい雷撃らいげきが立たち込こめるほどの威力いりょくを誇ほこる。

破道はどうの九きゅう十じゅう 黒くろ棺かん（くろひつぎ）

九きゅう十じゅう番台ばんだいの上級じょうきゅう鬼道きどうでその威力いりょくは並なみの鬼道きどうとは別格べっかく。ルキアの処刑しょけい場じょうで狛こま村むらに対たいして使用しようし、戦闘せんとう不能ふのうに追おい込こんだ。藍染あいぞめはこの鬼道きどうを詠唱えいしょう破棄はきしていたが、本人ほんにん曰いわく本来ほんらいの3分ぶんの1も出だせてなかったそうであるため、100%の威力いりょくは狛こま村むらが受うけたそれとはまた別格べっかくであると思おもわれる。

最終さいしゅう決戦けっせんの際さいには、崩玉ほうぎょくと融合ゆうごうした状態じょうたいで一護いちごに対たいして完全かんぜん詠唱えいしょうの黒くろ棺かんを使用しようし、時空じくうが歪いがむほどの重力じゅうりょくだったらしいのだが、一護いちごが黒くろ棺かんを崩壊ほうかいさせたため、威力いりょくの程ほどを知しる事ことはできなかった。

千せん年ねん血戦けっせん篇へんで再さい登場とうじょうした際さいには、拘束こうそく具ぐと天蓋てんがいの破壊はかいや霊れい王おうの力ちからの奔流ほんりゅうを一掃いっそうするために詠唱えいしょう破棄はきで発動はつどう。周囲しゅういの全すべてを跡形あとかたも無なく消けし去さる程ほどの威力いりょくを見みせたが、浦原うらはらによれば、詠唱えいしょう破棄はきしたにもかかわらず一護いちごとの決戦けっせん時じと同等どうとう以上いじょうの威力いりょくであるらしい。作中さくちゅうではこの発動はつどう時じが藍染あいぞめの使用しようする黒くろ棺かんの威力いりょくをまともに窺うかがえる唯一ゆいいつの場面ばめんである。

破道はどうの九きゅう十じゅう九きゅう 五ご龍りゅう転うたて滅ほろび（ごりゅうてんめつ）

九きゅう十じゅう番台ばんだいの最上級さいじょうきゅう鬼道きどう。藍染あいぞめの実力じつりょくならば、この鬼道きどうですら詠唱えいしょう破棄はきで難なんなく発動はつどうすることができる。大地だいちが割われ、巨大きょだいな竜りゅう型がたの鬼道きどうが出現しゅつげんして攻撃こうげきする術じゅつ。作中さくちゅうでは、最終さいしゅう決戦けっせんで一護いちごと共闘きょうとうした時ときにユーハバッハに対たいして使用しようし、この鬼道きどうを使つかって接近せっきんした。

縛道ばくどうの八はち十じゅう一いち 断だん空そら（だんくう）

藍染あいぞめは詠唱えいしょう破棄はきで唱となえていたにもかかわらず、鬼道衆きどうしゅう総帥そうすい・大だい鬼道きどう長ちょうを務つとめていた鉄てつ裁さいの「飛ひ竜りゅう撃げき賊ぞく震ふるえ天てん雷かみなり炮」を防ふせぐ防御ぼうぎょ力りょくを見みせた。

構想こうそう背景はいけい・その他た

藍染あいぞめの造形ぞうけいは、護廷ごてい十じゅう三さん隊たいが作者さくしゃの久保くぼ帯たい人じんが頭あたまの中なかで外見がいけんが定さだまっている複数ふくすうのキャラクターを並ならべた時ときに良よい感かんじになるという見みた目めのバランスを取とっ掛かかりにし、外見がいけんを描えがいてから性格せいかくを考かんがえ名前なまえを考かんがえている時ときにはキャラ設定せっていが定さだまっているという手法しゅほうで造形ぞうけいがされた中なかで、日番谷ひつがやと同様どうようにその手法しゅほう以外いがいで意図いと的てきに入いれたキャラクターである。構想こうそうとしては尸魂界ソウルソサエティ篇へんにおいて護廷ごてい十じゅう三さん隊たい内ないでの揉もめ事ごとを描えがくために描えがかれ、執筆しっぴつ時じは五ご番ばん隊たいのキャラを詰つめてなかったため隊長たいちょうへと設定せっていした。後のちに藍染あいぞめは尸魂界ソウルソサエティを裏切うらぎり次じ章あきらとなる破面アランカル篇へんで敵対てきたいすることとなるが、このことについて久保くぼは尸魂界ソウルソサエティ篇へんの終盤しゅうばん辺あたりを描えがく内うちに藍染あいぞめはここでは死しなないという気きになったと語かたっている。

なお、2015年ねんに発行はっこうされた「13 BLADEs.」の作者さくしゃインタビューによれば、インタビュアーの「物語ものがたりを書かき続つづけたいと思おもったのは？」との質問しつもんに「藍染あいぞめが仮かりに死しぬ場面ばめん」と回答かいとうしている。

ライターのふくだりょうこは、藍染あいぞめが霊れい王おうを倒たおそうとして起おこした戦たたかいについて、破面アランカル篇へん終盤しゅうばんの「勝者しょうしゃとは常つねに世界せかいがどういう物ものかではなく、どうあるべきかを語かたらなければならない」の台詞せりふを引ひき合あいに、世界せかいがどうあるべきかが見みえていた藍染あいぞめはそのために戦たたかったが「どういう物ものか」を語かたる者もの達たちに負まけたと評ひょうし、どちらが正ただしいのかは分わからないが一護いちご達たちが今いまある世界せかいを守まもったことと、藍染あいぞめがあるべき世界せかいを作つくることをどちらも正義せいぎとし、勝者しょうしゃの語かたる世界せかいが正ただしいとされるなら世界せかいは理不尽りふじんに思おもえるため、藍染あいぞめの存在そんざいはそのような理不尽りふじんを語かたるための存在そんざいかもしれないと評ひょうしている。また藍染あいぞめの孤独こどくについて、誰だれも逆さからえない強つよさを持もつ藍染あいぞめに対たいし一護いちごや護廷ごてい十じゅう三さん隊たいが結束けっそくするほど孤独こどくさが際立きわだつと評ひょうし、破面アランカル篇へん以降いこうも生いかされたことについて、永遠えいえんの孤独こどくを課かせられた藍染あいぞめに仲間なかまと力ちからを合あわせて一護いちごは勝利しょうりしたが「孤独こどくよりも仲間なかまが強つよいというメッセージだけならば、藍染あいぞめは倒たおされていただろう」とし孤独こどくであることを否定ひていせず、作者さくしゃが藍染あいぞめを一護いちごとは対極たいきょくに位置付いちづけることで一護いちごの存在そんざい意義いぎを際立きわだたせたかったのではと評ひょうしている

2021年ねん6月がつ30日にち、Disney+で配信はいしんされるマーベル・スタジオ製作せいさくのドラマシリーズロキとの特別とくべつ企画きかくで、“裏切うらぎり王子おうじ”と評ひょうされる主人公しゅじんこう・ロキと久保くぼの描えがき下おろしによる藍染あいぞめが並ならび立たつビジュアルが公開こうかいされた。

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• BLEACHの登場とうじょう人物じんぶつ
  • 破面アランカル