野菜やさい

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様々さまざま野菜やさい

野菜やさい(やさい、えい: vegetable)は、食用しょくよう草本そうほん植物しょくぶつ総称そうしょう[1]水分すいぶんおお草本そうほんせい食用しょくようとなる植物しょくぶつ[2]おもくき地下茎ちかけいふくむ)、はなつぼみ果実かじつ副食ふくしょくとしてべるものをいう。

定義ていぎ[編集へんしゅう]

ならべられた野菜やさい

野菜やさい一般いっぱんには食用しょくよう草本そうほん植物しょくぶつをいう[1]。ただし、野菜やさい明確めいかく定義ていぎづけはむずかしい問題もんだいとされている[3][4]。たとえばイネとトウモロコシは、日本にっぽんにおいてはイネは野菜やさいではなく穀物こくもつであり、トウモロコシは野菜やさいであると同時どうじ穀物こくもつである。

園芸えんげいがくうえにおいて野菜やさいとは「副食物ふくしょくぶつとして利用りようする草本そうほんるい総称そうしょう」をいう[5]たとえばイチゴスイカメロン園芸えんげい分野ぶんやでは野菜やさいとしてあつかわれ[3][6]農林水産省のうりんすいさんしょう野菜やさい生産せいさん出荷しゅっか統計とうけい」でもイチゴ、スイカ、メロンは「果実かじつてき野菜やさい」(果菜かさい)として野菜やさい分類ぶんるいされている[5]青果せいか市場いちばではこれらは果物くだもの果実かじつ)としてあつかわれ[6][7]厚生こうせい労働省ろうどうしょうの「国民こくみん栄養えいよう調査ちょうさ[5]日本にっぽん食品しょくひん標準ひょうじゅん成分せいぶんひょうでも「果実かじつるい」であつかわれている[3][1]。また、日本にっぽん食品しょくひん標準ひょうじゅん成分せいぶんひょうにおいて「野菜やさいるい」とはべつに「いもるい」としてあつかわれているもの(食品しょくひんぐんとしては「いもおよびでんぷんるい」に分類ぶんるい)は一般いっぱんには野菜やさいとしてあつかわれている[1][5]。また、ゼンマイツクシといった山菜さんさいについては野菜やさいふくめてあつかわれることもあり[4][7]木本もくほんせい植物しょくぶつであるタラたらサンショウ野菜やさい仲間なかまとしてあつかわれることがある[4]。さらに、日本にっぽん食品しょくひん標準ひょうじゅん成分せいぶんひょうにおいて種実たねざねるい分類ぶんるいされるヒシなども野菜やさいとしてあつかわれる場合ばあいがある[1]

日本にっぽんでは慣用かんようてき蔬菜そさい(そさい)と同義語どうぎごとなっている[8][9][10]。ただし、「蔬菜そさい」は明治めいじ時代じだいはいってから栽培さいばい作物さくもつしてもちいられるようになったかたり[7][10]本来ほんらい栽培さいばいされたものではない野菜やさい山菜さんさいなどと厳密げんみつ区別くべつがあった[11]。しかし、その山菜さんさいとう栽培さいばいされるようになった結果けっかとしてこれらの厳密げんみつ区別くべつ困難こんなんになったといわれ[11]、「野菜やさい」と「蔬菜そさい」は学問がくもんてきにもまった同義語どうぎごとしてあつかわれるようになっている[11]。そして、「蔬菜そさい」の「蔬」の常用漢字じょうようかんじそとであることもあって一般いっぱんには「野菜やさい」のかたりもちいられている[12]。なお、野菜やさい青物あおもの(あおもの)ともばれる[1]京浜急行けいひんきゅうこうには「青物あおもの横丁よこちょうえき」がある。

代表だいひょうてき野菜やさい[編集へんしゅう]

代表だいひょうてき野菜やさい
画像がぞう 名前なまえ(学名がくめい 食用しょくよう部位ぶい 原産地げんさんち 類縁るいえんしゅ 世界せかい生産せいさんりょう
(100まんトン;2012)[13]
キャベツ
Brassica oleracea
腋芽えきがくきはな ヨーロッパ キャベツ、あかキャベツコールラビケールメキャベツカリフラワーブロッコリーカイラン 70.1
カブ
Brassica rapa
塊茎かいけい アジア カブ、ルタバガハクサイチンゲンサイノザワナコマツナアブラナはな)、ミズナタアサイ
ダイコン
Raphanus sativus
種子しゅしさや種子しゅし 東南とうなんアジア ダイコン、ハツカダイコン(ラディッシュ)
ニンジン
Daucus carota
塊根かいこん イラン ニンジン 36.9[n 1]
ゴボウ
Arctium lappa
塊根かいこん ユーラシア ゴボウ
レタス
Lactuca sativa
くき種子しゅし エジプト レタス、ステムレタス 24.9
インゲンマメ
Phaseolus vulgaris
Phaseolus coccineus
Phaseolus lunatus
種子しゅしさや 中央ちゅうおうアメリカおよびみなみアメリカ インゲンマメ、ベニバナインゲンリママメ 44.6[n 2]
ソラマメ
Vicia faba
種子しゅしさや きたアフリカ
西南せいなんアジアからみなみアジア
ソラマメ
エンドウマメ
Pisum sativum
種子しゅしさや 地中海ちちゅうかいから中東ちゅうとう エンドウマメ、スナップエンドウ 28.9[n 2]
ジャガイモ
Solanum tuberosum
塊根かいこん みなみアメリカ ジャガイモ 365.4
ナス
Solanum melongena
果実かじつ みなみアジアおよびひがしアジア ナス 48.4
トマト
Solanum lycopersicum
果実かじつ みなみアメリカ トマト 161.8
キュウリ
Cucumis sativus
果実かじつ みなみアジア キュウリ 65.1
カボチャ
Cucurbita spp.
果実かじつはな メソアメリカ カボチャ、ズッキーニ 24.6
タマネギ
Allium cepa
球根きゅうこん, アジア タマネギ、ネギワケギエシャロット 87.2[n 2]
ニンニク
Allium sativum
球根きゅうこん アジア ニンニク 24.8
トウガラシ
Capsicum annuum
果実かじつ 南北なんぼくアメリカ トウガラシ、ピーマンパプリカシシトウ 34.5[n 2]
ホウレンソウ
Spinacia oleracea
中央ちゅうおうアジアから西南せいなんアジア ホウレンソウ 21.7
サトイモ
Colocasia esculenta
塊茎かいけい葉柄ようへい 東南とうなんアジア サトイモ、タロイモタイモ
ヤムイモ
Dioscorea spp.
塊茎かいけい アフリカ熱帯ねったい地域ちいき ヤムイモ、ヤマノイモ 59.5
サツマイモ
Ipomoea batatas
塊茎かいけい, , なえじょう 中央ちゅうおうアメリカおよびみなみアメリカ サツマイモ 108.0
キャッサバ
Manihot esculenta
塊茎かいけい みなみアメリカ キャッサバ 269.1
  1. ^ ニンジンとカブの合算がっさん
  2. ^ a b c d 乾物かんぶつおよなま野菜やさい合算がっさん

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

多種たしゅ多様たよう野菜やさい

需要じゅよう部位ぶいによる分類ぶんるい[編集へんしゅう]

野菜やさい食用しょくようとする部位ぶい需要じゅよう部位ぶい)のちがいから、一般いっぱん食用しょくよう部位ぶいとする根菜こんさいるい地下ちかあるいは地上ちじょうくき食用しょくよう部位ぶいとするくきさいるい葉柄ようへい食用しょくよう部位ぶいとする葉菜類ようさいるい花序かじょ花弁はなびら食用しょくよう部位ぶいとするはなさいるい未熟みじゅくはてじゅくはて食用しょくよう部位ぶいとする果菜かさいるいけられる[14][15][16]

なお、日本にっぽんではこのほかの分類ぶんるいほうとして総務そうむしょう日本標準にっぽんひょうじゅん商品しょうひん分類ぶんるい」では根菜こんさいるいくきさいるい果菜かさいるいの3つに分類ぶんるいされ[16][19]農林水産省のうりんすいさんしょう野菜やさい生産せいさん出荷しゅっか統計とうけい」では根菜こんさいるいくきさいるい果菜かさいるい果実かじつてき野菜やさい香辛こうしん野菜やさいの5つに分類ぶんるいされている[5]

による分類ぶんるい[編集へんしゅう]

植物しょくぶつがくてきぞくする注目ちゅうもくすると、その野菜やさい特徴とくちょうがみえてくる[17]おなどうしの野菜やさいであれば、あじ栄養えいようているほか、栽培さいばいするじょうでの基本きほんてきそだかた似通にかよっている[17]

品種ひんしゅ[編集へんしゅう]

おな野菜やさいめいであっても、種類しゅるいによってはさまざまな品種ひんしゅつくられているものもあり、個々ここ品種ひんしゅめいがつけられている。品種ひんしゅめいには、産地さんち名前なまえ由来ゆらいとなっているもの、地域ちいき特別とくべつ名付なづけたもの、品種ひんしゅ改良かいりょうおこなった人物じんぶつ種苗しゅびょう会社かいしゃ名付なづけたものなどさまざまである[20]品種ひんしゅめいがそのまま商品しょうひんめい商標しょうひょうめい)となったり、おな品種ひんしゅでも産地さんちによってことなる商標しょうひょうめいになることもあり、地域ちいき特産とくさんひんになるとブランドめいとして独自どくじ名前なまえをつけることもある[20]

野菜やさいにはF1品種ひんしゅ雑種ざっしゅだいいちだいとよばれるものがある。F1品種ひんしゅは、ことなる品種ひんしゅ人工じんこうてき交配こうはいして、病気びょうきつよい・かたちそろいやすい・栽培さいばい期間きかんみじかいなどの長所ちょうしょとなる特性とくせいたせたもので、流通りゅうつうしている野菜やさいおおくはF1品種ひんしゅだといわれている[20]。F1品種ひんしゅ特性とくせいいちだいかぎりのため、たねって翌年よくねん栽培さいばいしてもいち代目だいめおな特性とくせい野菜やさいにはそだたない。そのため、F1品種ひんしゅ種苗しゅびょう会社かいしゃたねつくり、栽培さいばい農家のうか毎年まいとしそのたね購入こうにゅうする必要ひつようがある[20]

固定こていしゅ在来ざいらいしゅとよばれる野菜やさいは、なが年月としつきをかけて優良ゆうりょう個体こたいからたねり、特性とくせい固定こていしていくことでできた品種ひんしゅである。遺伝いでんてきにも安定あんていしており、地方ちほうによってはおおくの固定こていしゅつくがれていった[20]現在げんざい地方ちほう伝統でんとう野菜やさいとよばれている品種ひんしゅは、こうしたがれて栽培さいばいされたことによって、その地域ちいき在来ざいらいしゅとなったものである[20]

緑黄色りょくおうしょく野菜やさい淡色たんしょく野菜やさい[編集へんしゅう]

野菜やさい栄養えいようめんると、しょく部分ぶぶんカロテン含有がんゆうりょうちがいによって緑黄色りょくおうしょく野菜やさい淡色たんしょく野菜やさいけられる[21][22]日本にっぽん厚生こうせい労働省ろうどうしょうでは「原則げんそくとしてしょく100gたりカロテン含量が600μみゅーg以上いじょう野菜やさい[23][5]緑黄色りょくおうしょく野菜やさい定義ていぎしている。緑黄色りょくおうしょく野菜やさいいろ野菜やさいおおく、ホウレンソウニンジンカボチャなどがその代表だいひょうれいである[21]トマトピーマンなどは、この基準きじゅんはいらないが、べる回数かいすうりょうおおいことから緑黄色りょくおうしょく野菜やさいとみなされている[21][22]。また、緑黄色りょくおうしょく野菜やさい以外いがい野菜やさいは、淡色たんしょく野菜やさいである[21]

西洋せいよう野菜やさい中国ちゅうごく野菜やさい[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおいて明治めいじ時代じだい以降いこう欧米おうべいから導入どうにゅうされたブロッコリーなどを西洋せいよう野菜やさいようさい)という[14]。また、日本にっぽんにおいて中国ちゅうごくから1970年代ねんだい以降いこう導入どうにゅうされ普及ふきゅうしたチンゲンサイパクチョイなどを中国ちゅうごく野菜やさいという[14]

高原こうげん野菜やさい[編集へんしゅう]

なつでもすずしい標高ひょうこう1,000メートル前後ぜんこう高原こうげん栽培さいばいされる野菜やさいるい高原こうげん野菜やさい(こうげんやさい)またはこうひや野菜やさい(こうれいちやさい)という。明治めいじ以降いこう長野ながのけん軽井沢かるいざわにおいて避暑ひしょおとずれる外国がいこくじんきゃくけとして栽培さいばいはじまった。その各地かくちひろまり、ハクサイやキャベツ、レタスなど、40をえる種類しゅるい野菜やさい高原こうげん野菜やさいとして栽培さいばいされている[24]

食材しょくざい[編集へんしゅう]

スーパーマーケットならんだ野菜やさい

野菜やさいにはしゅんがあるが、近年きんねんでは品種ひんしゅ改良かいりょうさくがた改良かいりょうハウス栽培さいばいなど)・輸入ゆにゅう野菜やさい増加ぞうかによって、しゅん以外いがい時期じきでも市場いちば年間ねんかんとおして供給きょうきゅうされるようになった[21]。またこれらの影響えいきょうか、近年きんねん野菜やさいあじむかしよりもうすくなったとかんじているひともいる。需要じゅよう形態けいたい変化へんかしてきており、カット野菜やさい切断せつだんされて部分ぶぶんてき販売はんばいされる野菜やさい)や冷凍れいとう野菜やさい利用りようされるようになっている[5]。ただし、カット野菜やさい切断せつだんめんおおきいぶん野菜やさい呼吸こきゅうりょうおおきくなるため、品質ひんしつちるスピードもはやくなってしまうという難点なんてんがある[25]

古来こらい食材しょくざいとしては、野菜やさいるいはどの文化ぶんかけんにおいてもふくさいとしての性格せいかくつよく、主食しゅしょくコメコムギといった炭水化物たんすいかぶつ摂取せっしゅするための穀物こくもつであり、またタンパク質たんぱくしつにくさかなごちそうとしてあつかわれるのにくらべ、野菜やさいるいがメインとなることはすくなかった。野菜やさいるいがメインとなる場合ばあいも、うま供給きょうきゅうするにくさかなあぶら調味ちょうみりょうわせて使用しようされることがつねである[26]。また野菜やさいるい作物さくもつとしての比重ひじゅうたかくなく、古代こだいにはこうした野菜やさいるい栽培さいばいするのではなく、べられる野草やそう採集さいしゅうしてくることもおおかった。これは野菜やさいるいにエネルギーげんタンパク質たんぱくしつむものがすくなく、栄養えいようげんとしてはそこまで必要ひつようせいたかくなかったことによる[27]。やがて生活せいかつゆたかになるにつれて食生活しょくせいかついろどりをえるために各種かくしゅ栽培さいばい野菜やさい開発かいはつ各地かくちすすめられていくが、野草やそう採集さいしゅう食糧しょくりょう供給きょうきゅうげんとしては存続そんぞくし、現代げんだいにおいても山菜さんさいとして食卓しょくたくをにぎわせている。

宗教しゅうきょう文化ぶんかてき理由りゆうもしくは主義しゅぎとして肉食にくしょくけるひとは、一般いっぱん菜食さいしょく主義しゅぎしゃばれるが、これは「野菜やさいのみをべるひと」という意味いみではない。菜食さいしょく主義しゅぎしゃ食事しょくじにおいてもメインとなるものはエネルギーみなもととなる炭水化物たんすいかぶつおおふく穀物こくもつイモるい、およびタンパク質たんぱくしつまめるいであり、野菜やさいふくさいとしての位置いちづけにあることにはわりがない[26]

なお、主食しゅしょくとなる穀物こくもつ野菜やさいふくめないことがおおいが、それを主食しゅしょくとしない文化ぶんかけんでは野菜やさいとしてあつかわれることがある。たとえば、穀物こくもつであるトウモロコシ日本にっぽんなどでは野菜やさいふくまれ、欧米おうべいでもべい野菜やさいふくまれることがある。

調理ちょうりほう[編集へんしゅう]

野菜やさいは、あらう、るといったしたごしらえを調理ちょうり直前ちょくぜんおこなうのが基本きほんである[28]根付ねつ野菜やさいは、みずにつけてあらうことによって根元ねもと付近ふきん付着ふちゃくしたどろちやすくなる[28]灰汁あくつよ野菜やさい場合ばあいは、しも処理しょりとしてみずすいミョウバンみずなどにつけて灰汁あくをする[28]。キュウリやオクラ、ニガウリのように、しおをまぶしてむことでしょくかんくなる野菜やさいもある[28]野菜やさいるときはべやすくあじしょくかんかんがえて、輪切わぎかく(さいのり)、千切せんぎせんろくほん小口切こぐちき拍子ひょうし短冊たんざく半月はんつきいちょうかつらむきみじんくしがた細切こまぎなな乱切らんぎささがきなど、料理りょうりわせたさまざまなかたがある[29][30][31]

サラダなどでせいべる野菜やさいは、加熱かねつうしなわれやすいビタミンなどを効率こうりつよくることができる[32]なま野菜やさいのみずみずしさ、かおり、さわやかなごたえは加熱かねつ野菜やさいではられない魅力みりょくがある[33]一方いっぽう野菜やさい加熱かねつ調理ちょうりにも特有とくゆうのおいしさがあり、加熱かねつによってうしなわれる栄養素えいようそもあるが、かさがることでべるりょうでカバーできるので、結果けっかてき加熱かねつしたほうおおくの栄養えいようることができる[33]

場合ばあいちょくオーブンフライパンくなど方法ほうほうがあり、野菜やさい表面ひょうめん水分すいぶんけて素材そざい旨味うまみ凝縮ぎょうしゅくされて、かさもるためなま野菜やさいよりもおおることができる[32]ふかすと野菜やさい元来がんらい旨味うまみ栄養分えいようぶんそこなわずに加熱かねつできる[32]あぶらいたは、あぶら溶性ようせいビタミンビタミンAビタミンD吸収きゅうしゅうりつげる調理ちょうりほうで、短時間たんじかんいためるとビタミンC損失そんしつりょうすくなくなる[32]場合ばあいは、煮汁にじるまでべたほうが栄養えいよう無駄むだなく摂取せっしゅできる[32]あぶらげると野菜やさい水分すいぶん適度てきどけて甘味あまみ[32]。クセのつよ野菜やさいあぶらげるとべやすくなるため、山菜さんさい苦味にがみのある野菜やさいいている調理ちょうりほうである[32]でるときは、野菜やさいはたっぷりの沸騰ふっとうさせて短時間たんじかんげるようにする[34]根菜こんさいみずかられてじっくりと加熱かねつし、デンプンしつおおいもるいは、加熱かねつ時間じかんをかけることによってとうしつがふえてあまくなる[34]電子でんしレンジは、かための野菜やさいでも短時間たんじかん加熱かねつ調理ちょうりできる方法ほうほうで、野菜やさい全体ぜんたいをラップにつつんで水分すいぶんけて乾燥かんそうするのをふせ[32]電子でんしレンジで加熱かねつすると、ガスレンジで加熱かねつするよりも短時間たんじかんとおり、ビタミンの損失そんしつすくなくむというメリットがある[35]

野菜やさいふくまれるビタミン・ミネラルるいなかでも、調理ちょうりもっとうしなわれやすい栄養素えいようそビタミンCである[33]。ビタミンCは水溶すいようせいビタミンであり、みずにさらす時間じかんながいほど減少げんしょうしてしまう[33]たとえばニンジンを千切せんぎりにしてみずに5ふんさらすと、ビタミンCが30%ほど減少げんしょうする[33]。また、ゆで時間じかんながくなるほどビタミンCの損失そんしつりょうおおくなる[33]野菜やさいるときは、野菜やさいおおきめにったほうがビタミンCはうしなわれにくくなる[36]体内たいない必要ひつようおうじてビタミンAに変化へんかするカロテンは、あぶら溶性ようせいビタミンであっるため、あぶら調理ちょうりすることでより吸収きゅうしゅうされやすくなる[36]緑色みどりいろ緑黄色りょくおうしょく野菜やさいいろあざやかに仕上しあげるには、加熱かねつ時間じかんみじかくして、などはべる直前ちょくぜんくわえるなどの配慮はいりょ必要ひつようになる[36]野菜やさいのえぐみ、しぶみ、苦味にがみなどのアクは、灰分かいぶん有機ゆうきさん、タンニン、アルカノイドなどである[35]野菜やさいによってアクにちがいがあり単純たんじゅんではないが、大半たいはん水溶すいようせいのため、でたり、みずにさらすことによってらすことができる[35]。ホウレンソウのようにアクがつよいものは、したでや電子でんしレンジ加熱かねつみずにさらしてアクきしてから使つかわれる[32]

漬物つけもの調味ちょうみりょうあじをつけるとともに、野菜やさいから水気みずけし、保存ほぞんせいすことができる調理ちょうりほうである[37]てい塩分えんぶん手軽てがるにつくれる浅漬あさづ野菜やさいしおって重石おもしして保存ほぞんせいたかめる塩漬しおづ精米せいまい副産物ふくさんぶつのぬかを微生物びせいぶつ発酵はっこうさせて野菜やさいんだぬかみず砂糖さとうかした甘酢あまずんだ甘酢あまず、ハーブやスパイスでかおけしたんだピクルスなどがある[37]

野菜やさい料理りょうり[編集へんしゅう]

野菜やさい料理りょうり とは、野菜やさい主体しゅたいとした料理りょうりである。調理ちょうりほうゆたか野菜やさいなま野菜やさいにわけられ、にく料理りょうりさかな料理りょうりなどに対置たいちして使つかわれる。野菜やさい食材しょくざいおなじく、基本きほんてきにはとおすなどなんらかの加工かこうをして食用しょくようとするものであった。このため、おひたしものいたぶつ野菜やさいいた)、煮物にものものものてんぷらなど)など様々さまざま調理ちょうりほう開発かいはつされた。こうした加熱かねつほうのほか、野菜やさい調理ちょうりにおいて非常ひじょう重要じゅうようだったものは漬物つけものとしての利用りようである。おおくの野菜やさいとくぶつ野菜やさい日持ひもちがしないが、しおなどで漬物つけものとすれば非常ひじょう長持ながもちするため、保存ほぞんしょくとして価値かちたかく、世界せかい各国かっこくにおいて様々さまざま野菜やさい漬物つけもの考案こうあんされた[38]。こうした加工かこう利用りようくらべ、野菜やさいせいでの食用しょくよう一般いっぱんしたのはかなりおそ時代じだいのことだった。とりわけ日本にっぽんにおいては、肥料ひりょう下肥しもごえもちいていたこともあり、加熱かねつとう加工かこう処理しょり必須ひっすだったために野菜やさい生食なましょく非常ひじょうおくれ、一般いっぱん家庭かていにおいて野菜やさい生食なましょくであるサラダ一般いっぱんしたのは1970年代ねんだい中期ちゅうきたねばならなかった。

栄養えいようおよび機能きのうせい成分せいぶん効果こうか[編集へんしゅう]

食物しょくもつふくまれる栄養素えいようそなかでも重要じゅうようタンパク質たんぱくしつ脂質ししつ炭水化物たんすいかぶつビタミンミネラル五大ごだい栄養素えいようそとよばれ、なかでも野菜やさいはビタミンとミネラルを手軽てがる摂取せっしゅしやすい食材しょくざいである[21]品種ひんしゅ改良かいりょうすすんだ現代げんだい野菜やさいも、本来ほんらい生育せいいく時期じきまっており、その野菜やさい特性とくせい栽培さいばい環境かんきょうなか自然しぜん収穫しゅうかくむかえたものがしゅんとなる[21]本来ほんらいしゅん時期じき収穫しゅうかくした野菜やさいは、もっともあじがよくなり、栄養えいようたかくなる[21]たとえば、冬場ふゆばしゅん時期じきむかえるホウレンソウは、なつ収穫しゅうかくしたものではビタミンCりょうが3ぶんの1程度ていどしかない[21]

野菜やさいおおくは無機むき塩類えんるいやビタミンるい食物しょくもつ繊維せんいのほかに、こう酸化さんか物質ぶっしつふくファイトケミカル(フィトケミカル)が豊富ほうふで、免疫めんえきりょくげて体内たいない浄化じょうかするはたらきがあり、がん予防よぼうふくめた各種かくしゅ健康けんこう維持いじ役立やくだっている[21]。ファイトケミカルとは、植物しょくぶつふくまれる色素しきそかおり、灰汁あくなどにふくまれる植物しょくぶつ自体じたい有害ゆうがいものから防御ぼうぎょするための物質ぶっしつで、ポリフェノールるいフラボノールカテキンなどが相当そうとうする[21]

野菜やさい代表だいひょうてき栄養素えいようそ
栄養素えいようそ 特徴とくちょう おおふくまれるおも野菜やさい 備考びこう
ビタミンA カロテンるいとしてふくまれているあぶら溶性ようせいビタミンで、体内たいないでビタミンAに変換へんかんされる。食用しょくよう一緒いっしょると吸収きゅうしゅうりょくがる。こう酸化さんか作用さようがあり、皮膚ひふ粘膜ねんまく健康けんこうたもはたらきがある。 ニンジン、ホウレンソウ、アシタバ、ニラ、タアサイ、シュンギク、モロヘイヤ、西洋せいようカボチャ、タカナ、ダイコン・カブのなどの緑黄色りょくおうしょく野菜やさい [39]
ビタミンB1 炭水化物たんすいかぶつとうしつ)をエネルギーにえるのをたすける水溶すいようせいビタミンの1しゅ不足ふそくするととうしつ代謝たいしゃ低下ていかして、疲労ひろう原因げんいんになる。神経しんけいのはたらきを正常せいじょうたもつ。 枝豆えだまめ、ニンニク、モロヘイヤ、ラッカセイ、グリーンピース、ソラマメなど。 [39]
ビタミンB2 とうしつ脂質ししつタンパク質たんぱくしつ代謝たいしゃたすけて、エネルギーにえるのをたすける。タンパク質たんぱくしつ合成ごうせいたすけて細胞さいぼう成長せいちょううながはたらきがあり、皮膚ひふ粘膜ねんまく健康けんこう維持いじたすける。 ブロッコリー、シソ、ホウレンソウ、モロヘイヤ、トウガラシ、アシタバ、パセリ、クレソン、バジル、メキャベツなど。 [39]
ビタミンB6 タンパク質たんぱくしつアミノ酸あみのさん分解ぶんかい合成ごうせいするはたらきをたすけ、筋肉きんにく血液けつえきつくるために不可欠ふかけつなビタミン。女性じょせいホルモンのエストロゲンの代謝たいしゃにも必要ひつようとされる。 あかピーマン、モロヘイヤ、ニンニク、トウガラシ、バジル、パセリ、カブのなど。 [39]
ビタミンC こう酸化さんか作用さようがあるほか、タンパク質たんぱくしつやコラーゲンの生成せいせいたすけて、風邪かぜ予防よぼうはだ健康けんこうたもはたらきがある。 ブロッコリー、ジャガイモ、あかピーマン、ピーマン、パセリ、ケール、メキャベツ、さいはな、カブの、カリフラワーなど。 [39]
ビタミンK 血液けつえき凝固ぎょうこ促進そくしん作用さようがあるタンパク質たんぱくしつつくるのをたすけるあぶら溶性ようせいビタミンの1しゅ。またカルシウムをはたらきがあり、丈夫じょうぶほねつくるのをたすける。ビタミンK1(フィロキノン)とビタミンK2(メナキノンるい)の2種類しゅるいがある。 カブ・ダイコンの、モロヘイヤ、アシタバ、ツルムラサキ、ケール、パセリ、シソ、ホウレンソウ、ヨメナ、バジルなど。 [39]
カリウム 細胞さいぼうない水分すいぶんりょう調節ちょうせつして、腎臓じんぞうでナトリウムの排出はいしゅつ作用さようがある。高血圧こうけつあつ予防よぼうやむくみ予防よぼう筋肉きんにくはたらきを調整ちょうせいする。 ミツバ、サトイモ、パセリ、ホウレンソウ、枝豆えだまめ、ケールなど。 [39]
カルシウム ほね主成分しゅせいぶんで、発育はついく骨粗鬆症こつそしょうしょう予防よぼう重要じゅうようなミネラル。のうない神経しんけい伝達でんたつ物質ぶっしつ放出ほうしゅつするため、不足ふそくするとイライラするといわれている。 コマツナ、モロヘイヤ、パセリ、シソ、ツルムラサキ、エンドウ、ゴマ、ダイズなど。 [39]
鉄分てつぶん 血液けつえきちゅうのヘモグロビンを構成こうせいし、全身ぜんしん酸素さんそおくはたらきがある。不足ふそくすると、つかれやすくなり、動悸どうき息切いきぎれ、食欲しょくよく不振ふしん症状しょうじょうる。 コマツナ、レタス、枝豆えだまめ、ホウレンソウ、シソ、パセリ、コンニャク、ソラマメなど。 [39]
食物しょくもつ繊維せんい 体内たいない消化しょうかされない炭水化物たんすいかぶつで、ちょうはたらきを活発かっぱつにさせるはたらきがある。便秘べんぴ予防よぼう血糖けっとう急上昇きゅうじょうしょう抑制よくせい、コレステロールの吸収きゅうしゅうおさえるはたらきがある。 ゴボウ、グリーンピース、モロヘイヤ、コンニャク、ダイズ、ケール、ラッキョウ、エンドウ、インゲンなど。 [39]

食物しょくもつ繊維せんい[編集へんしゅう]

ヒト消化しょうかかん自力じりきではデンプングリコーゲン以外いがいおおくの糖類とうるい消化しょうかできないが、大腸だいちょううちちょうない細菌さいきん嫌気いやけ発酵はっこうすることによって、一部いちぶ酪酸プロピオンさんのようなたんくさり脂肪酸しぼうさん変換へんかんされてエネルギーげんとして吸収きゅうしゅうされる。野菜やさいふくまれる食物しょくもつ繊維せんい大半たいはんセルロースであり、人間にんげんのセルロース利用りよう能力のうりょく意外いがいたかく、粉末ふんまつにしたセルロースであればちょうない細菌さいきんかいしてほぼ100%分解ぶんかい利用りようされるともわれている。デンプンはやく4kcal/g のエネルギーをさんせいするが、食物しょくもつ繊維せんいちょうない細菌さいきんによる醗酵はっこう分解ぶんかいによってエネルギーをさんし、その一定いっていでないが、有効ゆうこうエネルギーは0~2kcal/gであるとかんがえられている。また、食物しょくもつ繊維せんいのぞましい摂取せっしゅりょうは、成人せいじん男性だんせいで19g/にち以上いじょう成人せいじん女性じょせいで17g/にち以上いじょうである[40]食物しょくもつ繊維せんいは、大腸だいちょうないちょうない細菌さいきんによりヒトが吸収きゅうしゅうできる分解ぶんかいぶつ転換てんかんされることから、食後しょくご長時間ちょうじかんてから体内たいないにエネルギーとして吸収きゅうしゅうされる特徴とくちょうち、エネルギー吸収きゅうしゅう平準へいじゅん寄与きよしている。

ファイトケミカル[編集へんしゅう]

野菜やさいふくまれるファイトケミカル(フィトケミカル)には、ポリフェノールるいカロテノイドるいがある[21]

ポリフェノールるい化学かがく構造こうぞうじょう分類ぶんるいで、フェノールもと水酸基すいさんき(OH)が2つ以上いじょうたくさんついている物質ぶっしつのことをいう。植物しょくぶつ色素しきそやアクとよばれている苦味にがみ成分せいぶんのほとんどはポリフェノールである[41]光合成こうごうせいによって生成せいせいされるといわれ、ひかりたる部分ぶぶんにはとくにたくさん含有がんゆうされている[41]含有がんゆうしている野菜やさいとしては、あかタマネギ、べにいも、ダイズなどがよくられる[41]。ポリフェノールのしゅたる機能きのうこう酸化さんか作用さようであり、がん予防よぼうちゅうコレステロールの酸化さんかふせいで動脈どうみゃく硬化こうか予防よぼうするはたらきがあるとされる[42]。ポリフェノールるい生理せいり作用さよう個々ここ物質ぶっしつによってことなるさまざまな作用さようがあり、その効用こうよう数時間すうじかんないといわれる[42]

  • アントシアニン - むらさきキャベツむらさきいもあかジソインゲンマメなどにふくまれる野菜やさいあか紫色むらさきいろあお紫色むらさきいろ色素しきそ成分せいぶんで、こう酸化さんか作用さようはたらきによいといわれる[21]
  • イソフラボン - ダイズなどにふくまれる。女性じょせいホルモンにはたらきをし、骨粗鬆症こつそしょうしょう予防よぼう更年期こうねんき障害しょうがいによいといわれる[21]
  • セサミン - ゴマなどにふくまれる。ちゅうコレステロールをげるはたらきがあるとされる[21]
  • ショウガオール - ショウガにふくまれる辛味からみ成分せいぶんで、抗菌こうきん作用さよう食欲しょくよく増進ぞうしん作用さようがある[21]
  • カテキン - 殺菌さっきん作用さようがある[42]
  • ルテイン - 毛細血管もうさいけっかん強化きょうかする[42]

カロテノイドるいは、しゅとして植物しょくぶつふくまれている赤色あかいろから黄色おうしょく色素しきそ成分せいぶんで、カロテンるいキサントフィルるいけられる。基本きほんてき植物しょくぶつだけがつくせる成分せいぶんである[41]。カロテンるいには、αあるふぁカロテンβべーたカロテンγがんまカロテンリコペン(リコピン)などがあり、人間にんげん体内たいないレチノールという物質ぶっしつ変換へんかんされてビタミンAとして作用さようする[41]。レチノールに変換へんかんされないカロテンるいは、こう酸化さんか作用さよう発揮はっきする[41]。また、キサントフィルるいにはアントシアニンルテインアスタキサンチンクリプトキサンチンカプサイシンなどがあり、これらはビタミンAとしてはたらかないが、こう酸化さんか作用さよう発揮はっきして、がん予防よぼう老化ろうか防止ぼうし役立やくだつとかんがえられている[41]

  • リコペン - トマト、スイカ金時きんとき人参にんじんなどにふくまれる赤色あかいろ色素しきそ成分せいぶんでカロテンの1しゅこう酸化さんか作用さようがある[21]
  • カプサイシン - あかトウガラシ、あかピーマンなどにふくまれ、こう酸化さんか作用さようがある[21]
  • ルテイン - ホウレンソウ、コマツナ、ケールなどの緑黄色りょくおうしょく野菜やさいふくまれる黄色おうしょく色素しきそ成分せいぶんこう酸化さんか作用さようたかく、びょう予防よぼうにもいといわれる[21]
  • クリプトキサンチン - あかピーマンにふくまれるオレンジしょく色素しきそ成分せいぶん柑橘類かんきつるいカキパパイヤアンズなどの果物くだものにもふくまれる[21]

イオウ化合かごうぶつは、アメリカ国立こくりつがん研究所けんきゅうじょ (NCI) が中心ちゅうしんとなって研究けんきゅうしたデザイナーズフーズ上位じょういに、ニンニクやキャベツ、タマネギがランクされたことから注目ちゅうもくされるようになった生理せいり機能きのう成分せいぶんで、特有とくゆうにおいをはっする[42]

  • 硫化りゅうかアリル - ネギタマネギニララッキョウなどに共通きょうつうしてふくまれる刺激しげきしゅうのある成分せいぶんで、ビタミンB1の吸収きゅうしゅうたすけ、炭水化物たんすいかぶつ代謝たいしゃ活発かっぱつにするはたらきがある。また、血液けつえきねばたびげるはたらきがあるといわれ、血栓けっせん予防よぼうするともいわれている[42]
    • アリシン - 硫化りゅうかアリルの一種いっしゅでニンニクやネギしゅうもとになる成分せいぶん[42]なまニンニクにはアイリンという無臭むしゅう成分せいぶんふくまれているが、空気くうきれるとアリシンに変化へんかする[42]。ビタミンB1の吸収きゅうしゅうたすけ、血栓けっせん予防よぼう貧血ひんけつ予防よぼうちゅうコレステロール上昇じょうしょう抑制よくせいのほか、強力きょうりょくこう酸化さんか作用さようられている[42]
  • イソチオシアネート - キャベツ、ブロッコリーなどアブラナ野菜やさい特異とくいてきふくまれるにお成分せいぶん[42]遺伝子いでんしきずついた細胞さいぼう増殖ぞうしょく抑制よくせいはつがんせい物質ぶっしつ活性かっせい抑制よくせい抗菌こうきん作用さようのほか、女性じょせいホルモンとたようなはたらきをするとわれている[42]

がん予防よぼう可能かのうせい[編集へんしゅう]

野菜やさいは、果物くだものとともにがん予防よぼう可能かのうせいおおきいものとされている[43][44]

野菜やさいなどで変異へんいばらせい物質ぶっしつTrp-P-1(3-amino-1,4-di-methyl-5H-pyrido[4,3-b]indole)にたいしてこう変異へんいばらせいしめすものはつぎのようなものがある[45]

野菜やさいなどで変異へんいばらせい物質ぶっしつNIHP(2-ヒドロキシ-3-(1-N-ニトロソインドリル)-プロピオンさん)にたいしてこう変異へんいばらせいしめすものはつぎのようなものがある。

キャベツブロッコリーゴボウナスショウガひとしつよこう変異へんいばらせいがあることがられている。くわえて、エストラゴンオレガノギョウジャニンニクシロザタイムツクシフキノトウモミジガサレモンバーム野菜やさいるい9しゅにもTrp-P-1にたいしてつよこう変異へんいばらせいがあり、キクシソアブラナセリ植物しょくぶつこう変異へんいばらせいがあるものがおお[46]

2007ねん11月1にち世界せかいがん研究けんきゅう基金ききんアメリカがん研究けんきゅう協会きょうかいによって7000以上いじょう研究けんきゅう根拠こんきょに「べもの、栄養えいよう運動うんどうとがん予防よぼう[47]」が報告ほうこくされている。(詳細しょうさいは「食生活しょくせいかつ指針ししん」を参照さんしょうのこと)

成人病せいじんびょう予防よぼう[編集へんしゅう]

野菜やさい果物くだものとともにアルカリ性あるかりせい食品しょくひん分類ぶんるいされている[48]。(詳細しょうさいは、酸性さんせい食品しょくひんアルカリ性あるかりせい食品しょくひん参照さんしょう

腎臓じんぞう障害しょうがいがなくカリウム摂取せっしゅしても問題もんだいがなければ、カリウムを豊富ほうふふく野菜やさい果物くだもの摂取せっしゅやすことにより血圧けつあつ降圧こうあつ期待きたいできる[49]

21世紀せいきにおける国民こくみん健康けんこうづくり運動うんどう健康けんこう日本にっぽん21)では、のぞましい野菜やさい摂取せっしゅりょう成人せいじん1にん1にちあたり350g以上いじょうとされている[50][51][5]日本人にっぽんじん平均へいきんではこの目標もくひょうたいして8わり程度ていど摂取せっしゅりょうにとどまっており、若年じゃくねんそうにおいては7わり~6わり程度ていどにとどまっている状況じょうきょうにある[5][52]平成へいせい24ねん調査ちょうさでは20さい以上いじょう日本人にっぽんじん平均へいきん野菜やさい摂取せっしゅりょうは、286.5g/ひとであった[53]所得しょとく生活せいかつ習慣しゅうかんとうかんする状況じょうきょう調査ちょうさにおいては、所得しょとくたかいほど野菜やさい摂取せっしゅりょうおおく、所得しょとくひくいほど野菜やさい摂取せっしゅりょうひく傾向けいこうられた[52]

生産せいさん[編集へんしゅう]

インドの八百屋やおや
アメリカのスーパーになら野菜やさい
カナダのスーパーになら野菜やさい

2010年度ねんどにおける野菜やさい最大さいだい生産せいさんこく中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくであり、いちこく世界せかい半分はんぶん以上いじょう生産せいさんりょうがあった。2インドで、以下いかアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくトルコイランエジプトじゅんとなっている。中国ちゅうごく世界せかいもっと野菜やさいはたけ面積めんせきひろいが、野菜やさい反収たんしゅうもっとたかくにスペイン大韓民国だいかんみんこくである。[54]

くに 栽培さいばい面積めんせき
(1,000ヘクタール)
反収たんしゅう
(1,000kg/ha)
生産せいさんりょう
(1,000トン)
中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく 23,458 230 539,993
インド 7,256 138 100,045
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく 1,120 318 35,609
トルコ 1,090 238 25,901
イラン 767 261 19,995
エジプト 755 251 19,487
イタリア 537 265 14,201
ロシア 759 175 13,283
スペイン 348 364 12,679
メキシコ 681 184 12,515
ナイジェリア 1,844 64 11,830
ブラジル 500 225 11,233
日本にっぽん 407 264 10,746
インドネシア 1,082 90 9,780
大韓民国だいかんみんこく 268 364 9,757
ベトナム 818 110 8,976
ウクライナ 551 162 8,911
ウズベキスタン 220 342 7,529
フィリピン 718 88 6,299
フランス 245 227 5,572
世界せかい総計そうけい 55,598 188 1,044,380

野菜やさい一般いっぱんてき貯蔵ちょぞうせいたかくないため、農家のうか自給じきゅうてき生産せいさんして余剰よじょうぶん市場いちば供給きょうきゅうすることがおおく、商業しょうぎょうてき生産せいさんされる場合ばあい消費しょうひちかくで生産せいさんされることがおおかった。しかし都市とし急速きゅうそく拡大かくだいによって都市とし近郊きんこう野菜やさい生産せいさん都市とししていったことや、輸送ゆそう手段しゅだん貯蔵ちょぞう手段しゅだん発達はったつによって遠隔えんかくでも野菜やさい栽培さいばい採算さいさんるようになったことから、野菜やさい生産せいさん都市としからはなれた地域ちいきでもおこなわれるようになった。また、利用りよう貯蔵ちょぞうせいひく関係かんけいじょう供給きょうきゅうはその植物しょくぶつ収穫しゅうかく限定げんていされ、しゅんみじか時期じきによって左右さゆうされたものが野菜やさい生産せいさんであった。その温室おんしつビニールハウスなどの技術ぎじゅつ革新かくしんによって野菜やさい一年中いちねんじゅう供給きょうきゅうされるようになった。

近年きんねんでは、巨大きょだいなハウスをつくりコンピュータ制御せいぎょでそのなか環境かんきょうをコントロールしたか生産せいさんせい採算さいさんせい野菜やさい生産せいさんするオランダのようなくに出現しゅつげんしている[55]。オランダはトマトを、本場ほんばであるイタリアけもふくめてヨーロッパ各地かくち大量たいりょう輸出ゆしゅつするほどになっている。

また最近さいきんでは、野菜やさい植物しょくぶつ工場こうじょう生産せいさんする事例じれいも、まだ生産せいさんりょうすくないものの徐々じょじょえてきている。じた空間くうかん害虫がいちゅう雑菌ざっきん影響えいきょうすくない空間くうかんにおいて、LED照明しょうめいやコンピュータで制御せいぎょされた空調くうちょうやしなええき補給ほきゅうなどによって、気候きこう天候てんこう影響えいきょうをほぼけずに安定あんていてき野菜やさい生産せいさんする方式ほうしきである。雑菌ざっきん害虫がいちゅうすくないため農薬のうやく栽培さいばい可能かのうで、栄養えいよう規格きかく統一とういつ容易よういであるなど利点りてんおおいが、生産せいさんコストがたか採算さいさんるのがむずかしいなど課題かだいおおのこっている[56]

歴史れきし[編集へんしゅう]

現代げんだいにおいて世界せかい栽培さいばいされる野菜やさいおおくは、中国ちゅうごくインドから東南とうなんアジア中央ちゅうおうアジア近東きんとう地中海ちちゅうかいきしアフリカサヘル地帯ちたいおよエチオピア高原こうげん)、中央ちゅうおうアメリカ南米なんべいアンデス山脈さんみゃくの8地域ちいき起源きげんとしている。これらの地域ちいき農耕のうこう文明ぶんめい発祥はっしょうかさなっている。また、もともとの生息せいそくいきひろく、栽培さいばい地域ちいき複数ふくすうにまたがっている野菜やさいおおい。中国ちゅうごくにおいてはハクサイ、ネギ、ゴボウが、インドから東南とうなんアジアにおいてはキュウリやナス、サトイモ、中央ちゅうおうアジアではダイコン、ニンジン、タマネギ、ホウレンソウ、ソラマメなどが栽培さいばいされている。近東きんとう地域ちいきではレタスやニンジンやタマネギが栽培さいばいされている。地中ちちゅう海岸かいがん野菜やさい一大いちだい起源きげんであり、キャベツやエンドウマメ、アスパラガスやセロリ栽培さいばいされている。アフリカのサヘルからエチオピア高原こうげんにかけては、ササゲオクラなどが栽培さいばいされた。中央ちゅうおうアメリカにおいてはインゲンマメやサツマイモ、カボチャが栽培さいばいされた。みなみアメリカ・アンデスにおいては、トマトとジャガイモ、それにトウガラシやピーマン、カボチャの栽培さいばいおこなわれた[57]。こうした中心ちゅうしんのほか、世界せかい各地かくち野草やそう採集さいしゅうから発展はってんした独自どくじ野菜やさい栽培さいばいされており、各地かくち独特どくとくしょく文化ぶんか重要じゅうよう要素ようそとなっている。

日本にっぽんにおける歴史れきし[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおいては、フキウドミツバなどのように日本にっぽん原産げんさん野菜やさい存在そんざいするが、ほとんどの野菜やさい日本にっぽん列島れっとうそと栽培さいばいされたものがまれたものである。

その移入いにゅう歴史れきしふるく、すでに縄文じょうもん時代じだい遺跡いせきである福井ふくいけん鳥浜とりはま貝塚かいづかにおいては、ゴボウ、カブ、アブラナ、リョクトウエゴマシソなどの種子しゅし出土しゅつどし、栽培さいばいされていたとかんがえられている。この発見はっけん弥生やよい時代じだい稲作いなさく伝来でんらい以前いぜんからすでに農耕のうこう開始かいしされていたこと、および縄文じょうもん時代じだいにすでにはるかな遠隔えんかく栽培さいばいされていた野菜やさい(カブやアブラナは地中海ちちゅうかい沿岸えんがん、エゴマやシソやリョクトウはインド原産げんさん)が伝来でんらいしており、大陸たいりくをはじめとする広範囲こうはんい移動いどうがすでにおこなわれていたことをしめした[58]

このほか、1世紀せいきごろまでにはゴマ、サトイモ、ニンニク、ラッキョウ、ヤマイモ、トウガンなどがすでに伝来でんらいしており、古墳こふん時代じだいにはナス、キュウリ、ササゲ、ネギが伝来でんらいした[59]

古事記こじき日本書紀にほんしょきにはカブやニラの、万葉集まんようしゅうではみずねぎ(なぎ、現代げんだいミズアオイコナギ)やジュンサイヒシセリふりマクワウリ)などの記述きじゅつ存在そんざいする。このほか、現代げんだいではあまり野菜やさいとしては使用しようされないみずねぎ羊蹄ぎしぎし(しのね、現代げんだいギシギシ)なども使用しようされていた[60]

その日本にっぽん伝来でんらいした野菜やさいがあり、レタス8世紀せいきには「萵苣ちさ」(わきょ/ちしゃ)という名前なまえ日本にっぽん伝来でんらいしている(たまじょうのものは明治めいじになってからの伝来でんらい[61]

江戸えど時代じだいはいり、平和へいわつづ経済けいざい成長せいちょうすると野菜やさい需要じゅようたかまり、とく一大いちだい消費しょうひである江戸えど周辺しゅうへんでは大量たいりょう野菜やさい栽培さいばいされ都市としはこまれるようになった。小松菜こまつな練馬ねりま大根だいこんなどのように、地名ちめいをつけブランドする野菜やさいあらわはじめたのもこのころのことである[62]

こうした傾向けいこう江戸えどかぎったことではなく、京野きょうのさい加賀かが野菜やさいをはじめ、各地かくち特色とくしょくある野菜やさい開発かいはつされ定着ていちゃくしたのも江戸えど時代じだいのことであった。明治めいじ時代じだいはいると文明開化ぶんめいかいか潮流ちょうりゅうとともにタマネギやトマト、キャベツをはじめとする西洋せいよう野菜やさいおお流入りゅうにゅうし、日本にっぽん野菜やさいはより多様たようなものとなった。

スーパーマーケットでは外観がいかん重視じゅうしし、変形へんけいられるものは「規格きかくがい」としてあつかわず、「わけあり」などとして格安かくやすられるか、採算さいさんれないと農家のうか判断はんだん廃棄はいきされることもあった。消費しょうひしゃ意識いしき過度かど美観びかん重視じゅうしする姿勢しせいから変化へんかしていることもあり、外観がいかん規格きかくわせるための栽培さいばいほうめるこころみもある[63]

野菜やさい安全あんぜんせい[編集へんしゅう]

野菜やさい人間にんげん長年ながねんかけて改良かいりょうつづけて、ながあいだつづけられてきた植物しょくぶつなので、それなりに安全あんぜんせい確保かくほできているとかんがえてもよい[64]。しかし、野菜やさい安全あんぜんせいかんしてまだ結論けつろんていないこともたくさんあり[65]あたらしくつくされた野菜やさい品種ひんしゅ遺伝子いでんし作物さくもつなどは、かならずしも安全あんぜんせいたしかめられているわけではなく、未知みちのリスクの可能かのうせい指摘してきされている[64]。なるべく健康けんこうてき食生活しょくせいかつおくるためにも、なるべくおおくの種類しゅるい野菜やさい適量てきりょうることが、いまもっと安全あんぜん野菜やさいかたといわれている[65]

野菜やさい生産せいさんするうえで、人間にんげん以外いがい昆虫こんちゅうなどの動物どうぶつからける被害ひがい抑止よくしする目的もくてき農薬のうやく使用しようされるが、農薬のうやく残存ざんそん化学かがく物質ぶっしつ人間にんげんにとってもがんなどのリスクがあるのでこのましいものではない[64]農薬のうやく使用しようしなければ、地球ちきゅうじょう人類じんるいやしなうだけの農作物のうさくもつ生産せいさんりょう確保かくほできないとわれており、農薬のうやくただしくもちいる農法のうほうがふつう一般いっぱんおこなわれている(これを慣行かんこう栽培さいばいという)[66]先進せんしんこくのように農薬のうやく製造せいぞう使用しよう適正てきせい規制きせいされているくにでは、がんふく疾病しっぺいのリスクについて、農薬のうやくただしく使用しようしているかぎりはがいはないとかんがえてもよいといわれている[66]。しかし、農薬のうやく適正てきせい使用しようされていない状況じょうきょうでつくられた野菜やさいについては、人体じんたいがいはないという前提ぜんてい条件じょうけんくずれてしまう[66]。しばしば「野菜やさいには残留ざんりゅう農薬のうやく危険きけんがあるから、よくあらってからべる」という意見いけんかけられ、ていねいな水洗みずあらいや加熱かねつ調理ちょうり野菜やさいについている残留ざんりゅう農薬のうやくらすことになるのは間違まちがいではないが、先進せんしん諸国しょこくにおいて野菜やさいあらうことによって農薬のうやくがい低減ていげんするといった科学かがくてき根拠こんきょのある研究けんきゅう結果けっかはほとんど発表はっぴょうされていない[66]

野菜やさい安全あんぜんせい注目ちゅうもくされるのようになったものに、原則げんそくとして農薬のうやく化学かがく肥料ひりょう使つかわずに栽培さいばいされた有機ゆうき農産物のうさんぶつ有機ゆうき野菜やさい)がある[66]有機ゆうき野菜やさい栽培さいばいほうによる分類ぶんるいで、日本にっぽんのJASほうでは厳密げんみつ規定きていにより認定にんていけたものだけが有機ゆうき野菜やさい表示ひょうじすることができるため、流通りゅうつうりょうきわめてすくないのが現状げんじょうである[66]有機ゆうき野菜やさい農薬のうやく残留ざんりゅうしている可能かのうせいひくいが、残留ざんりゅう農薬のうやくがゼロであることまでは保証ほしょうしていない[66]有機ゆうき野菜やさい特徴とくちょうは「安心あんしんしてべられる」というてんにおいて一般いっぱんたか評価ひょうかているが、科学かがくてき根拠こんきょのある研究けんきゅう結果けっかはほとんどない[67]

有機ゆうき野菜やさいわってえてきたものに、農林水産省のうりんすいさんしょう農水省のうすいしょう)のガイドラインにしめされている農薬のうやく野菜やさいげん農薬のうやく野菜やさいがある[67]農水省のうすいしょうのガイドラインは、第三者だいさんしゃによる認定にんてい必要ひつようとせず、違反いはんしても罰則ばっそく規定きていがないので、本当ほんとう農薬のうやくかどうかまではわからないという問題もんだい指摘してきされている[67]。また農水省のうすいしょうとはべつに、かく自治体じちたい生産せいさんしゃ団体だんたい独自どくじにガイドラインをもうけて、農薬のうやくげん農薬のうやく生産せいさん表示ひょうじをしているケースもある[67]農水省のうすいしょうのガイドラインは平成へいせい16ねん4がつ改定かいていされ、農薬のうやく野菜やさいげん農薬のうやく野菜やさいという分類ぶんるい特別とくべつ栽培さいばい野菜やさいという表記ひょうき統一とういつされている[67]

世帯せたい野菜やさい消費しょうひりょうすくなくなるなかで、外食がいしょく産業さんぎょう中心ちゅうしん利便りべんせいかんがえてあらかじめしも処理しょりされた野菜やさいであるカット野菜やさい生産せいさんりょうえてきている[67]。カット野菜やさい手軽てがる便利べんりというメリットがある反面はんめんまるのままの野菜やさいよりもカット工程こうていなどがえるので、雑菌ざっきんれやすくいたみやすい性質せいしつじょうおおくはつぎ塩素えんそさんナトリウム溶液ようえき殺菌さっきんしてある[67]。その水洗みずあらいしてあるので、べるひと健康けんこうがいするほど残留ざんりゅうしていないが、とてもいたみやすいことにはわりないので、消費しょうひ期限きげん厳守げんしゅしてふうけたらはやめに使つかることが肝要かんようになる[67]

放射線ほうしゃせん照射しょうしゃ野菜やさいられるものに、発芽はつが防止ぼうし目的もくてき使用しようされているジャガイモがある。放射線ほうしゃせんてた食品しょくひん放射能ほうしゃのうつことはなく、健康けんこうがいあたえるようなこともないとされている[65]。ジャガイモのふくまれるアルカロイド (PGA) による食中毒しょくちゅうどくリスク、輸入ゆにゅうスパイスに付着ふちゃくする病原菌びょうげんきんリスク、食品しょくひん保存ほぞん使つかわれる燻蒸くんじょうはつがんせいリスクを軽減けいげんするためにもちいられているのが放射線ほうしゃせん照射しょうしゃである[65]。また放射線ほうしゃせんてることによって殺菌さっきん効果こうかたかめられるため、食品しょくひんくさりにくくなるという特徴とくちょうもある[65]

遺伝子いでんし作物さくもつ遺伝子いでんし操作そうさによってつくられた野菜やさいであるが、それをべたひと遺伝子いでんし影響えいきょうあたえるようなことはない[65]遺伝子いでんしがつくる物質ぶっしつタンパク質たんぱくしつであるため、そのタンパク質たんぱくしつひと健康けんこうがいおよぼすかどうかが、遺伝子いでんし作物さくもつ安全あんぜんせい評価ひょうかとなる[65]遺伝子いでんし作物さくもつタンパク質たんぱくしつひと健康けんこうがいするという研究けんきゅう結果けっかはほとんどなく、スターリンクというトウモロコシのタンパク質たんぱくしつアレルギーこす可能かのうせいがあるという研究けんきゅうがあるため、スターリンクについては食品しょくひんとして許可きょかされていないのが現状げんじょうである[65]遺伝子いでんし作物さくもつについては、だい企業きぎょう利益りえきになっても一般いっぱん市民しみん利益りえきなにもないという指摘してきもあるため、遺伝子いでんし作物さくもつ必要ひつようせいについて意見いけんかれるところであるが、その安全あんぜんせいについてげん段階だんかいではがいみとめられていないことから安全あんぜんであるといわれている[65]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d もの野菜やさいにグループけされることもある[18]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]