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F-106 デルタダート
F-106A(手前 てまえ )、F-106B(奥 おく )
F-106 は、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく のジェネラル・ダイナミクス 社 しゃ のコンベア 部門 ぶもん がF-102 の性能 せいのう 向上 こうじょう 型 がた として開発 かいはつ した戦闘 せんとう 機 き [1] 。公式 こうしき な愛称 あいしょう はデルタダート (Delta Dart)[2] 。初 はつ 飛行 ひこう は1956年 ねん 。アメリカ空軍 くうぐん ADC(防空 ぼうくう 軍団 ぐんだん )で要撃 ようげき 機 き として使用 しよう された。
俗 ぞく にセンチュリーシリーズ と称 しょう される戦闘 せんとう 機 き のうちの1機種 きしゅ である。
第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん の終結 しゅうけつ 直後 ちょくご から始 はじ まった東西 とうざい 冷戦 れいせん 下 した で、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 本土 ほんど をソビエト連邦 れんぽう の爆 ばく 撃 げき 機 き の編隊 へんたい から防衛 ぼうえい するための新 しん 時代 じだい の防空 ぼうくう システムを実現 じつげん するべく、アメリカ空軍 くうぐん は高度 こうど に自動 じどう 化 か された自動 じどう 防空 ぼうくう 戦闘 せんとう 機 き の開発 かいはつ に着手 ちゃくしゅ した。まず電子 でんし 機器 きき メーカー18社 しゃ に対 たい して戦闘 せんとう 機 き 用 よう の電子 でんし 管制 かんせい システム (ECS) の開発 かいはつ 提案 ていあん を提示 ていじ し、提出 ていしゅつ された提案 ていあん 書 しょ の中 なか からヒューズ・エアクラフト社 しゃ のMX1179システムを選定 せんてい した。これと並行 へいこう して、航空機 こうくうき メーカー19社 しゃ に対 たい して地上 ちじょう 自動 じどう 防空 ぼうくう 管制 かんせい システムに組 く み込 こ まれて運用 うんよう される迎撃 げいげき 機 き の開発 かいはつ 要求 ようきゅう を提示 ていじ 、6社 しゃ から9通 とお りの開発 かいはつ 提案 ていあん が寄 よ せられ、1950年 ねん 10月 にコンベア 社 しゃ のYF-102案 あん が採用 さいよう された。
YF-102は最初 さいしょ から量産 りょうさん 機 き を生産 せいさん する「クック・クレイギー計画 けいかく 」に基 もと づいてF-102 デルタダガー として制式 せいしき 化 か されるが、開発 かいはつ 段階 だんかい でトラブルが発生 はっせい して計画 けいかく が大幅 おおはば に遅 おく れ、所期 しょき の要求 ようきゅう 性能 せいのう が得 え られないことも判明 はんめい したため、アメリカ空軍 くうぐん は目標 もくひょう とする完全 かんぜん 自動 じどう 防空 ぼうくう 戦闘 せんとう 機 き 開発 かいはつ に目処 めど がつくまでの繋 つな ぎとしてF-102Aを生産 せいさん することにし、その上 うえ でF-102Aをベースに改良 かいりょう 発展 はってん させたF-102Bを開発 かいはつ しようと考 かんが えた。このF-102Bは最初 さいしょ からMX1179システムを採用 さいよう することが決定 けってい しており、要求 ようきゅう 性能 せいのう もF-102Aとは異 こと なったため、1956年 ねん 6月 がつ にF-106Aと改称 かいしょう された。新 あら たな要求 ようきゅう 性能 せいのう は最大 さいだい 速度 そくど マッハ 2以上 いじょう 、上昇 じょうしょう 限度 げんど 21,300m以上 いじょう 、戦闘 せんとう 行動 こうどう 半径 はんけい 378km以上 いじょう という厳 きび しいものだった。
F-106A量産 りょうさん 初号 しょごう 機 き は1956年 ねん 12月 初 はじ めにコンベア社 しゃ のサンディエゴ 工場 こうじょう でロールアウトし、同年 どうねん 12月26日 にち にエドワーズ空軍 くうぐん 基地 きち で初 はつ 飛行 ひこう した。量産 りょうさん 2号機 ごうき も1957年 ねん 2月 がつ 26日 にち にサンディエゴのリンドバーグ飛行場 ひこうじょう で初 はつ 飛行 ひこう し、この2機 き による飛行 ひこう 試験 しけん が行 おこな われた。飛行 ひこう 試験 しけん では、要求 ようきゅう されていた性能 せいのう には達 たっ せず、最大 さいだい 速度 そくど はマッハ1.9、しかもマッハ1を越 こ えてからマッハ1.7まで加速 かそく するのに4分 ふん 30秒 びょう 以上 いじょう もかかることが判明 はんめい し、さらに上昇 じょうしょう 限度 げんど は目標 もくひょう 値 ち に遠 とお く及 およ ばず精 せい 々1万 まん 7370mがやっとという、とても防空 ぼうくう 戦闘 せんとう 機 き としては期待 きたい 出来 でき ない結果 けっか だった[3] 。この問題 もんだい はエンジンが必要 ひつよう とする空気 くうき 流入 りゅうにゅう 量 りょう が設計 せっけい 値 ち よりも大 おお き過 す ぎたためで、エアインテーク のデザインを変 か えることで大 おお きく改善 かいぜん された。それ以外 いがい には機体 きたい に大 おお きな問題 もんだい がなかったため、初期 しょき 量産 りょうさん 型 がた と本格 ほんかく 的 てき な量産 りょうさん 型 がた の間 あいだ の差異 さい も少 すく なく、理想 りそう 的 てき な「クック・クレイギー計画 けいかく 」の成功 せいこう 例 れい となった。ただし、自動 じどう 兵 へい 装 そう 管制 かんせい 装置 そうち (AWCS) のMX1179の実用 じつよう 化 か が遅 おく れ、1958年 ねん にMA-1として完成 かんせい する。
1957年 ねん には複 ふく 座 ざ 型 がた F-106Bが発注 はっちゅう され、1958年 ねん 4月 がつ 9日 にち に初 はつ 飛行 ひこう した。並列 へいれつ 座席 ざせき を採用 さいよう した結果 けっか 、水平 すいへい 飛行 ひこう で音速 おんそく を突破 とっぱ できなかったTF-102Aを反面 はんめん 教師 きょうし として、燃料 ねんりょう タンクの一部 いちぶ をつぶして後部 こうぶ 座席 ざせき を確保 かくほ した。結果 けっか 、航続 こうぞく 距離 きょり が短 みじか い以外 いがい は性能 せいのう 的 てき に単座 たんざ 型 がた F-106Aと変 か わりなく、TF-102Aで果 は たせなかった練習 れんしゅう 機 き と実用 じつよう 戦闘 せんとう 機 き との兼務 けんむ を実現 じつげん できた。
開発 かいはつ の遅 おく れと価格 かかく 高騰 こうとう から、空軍 くうぐん は当初 とうしょ 予定 よてい していた40個 こ 飛行 ひこう 隊 たい に1,000機 き 以上 いじょう のF-106Aを配備 はいび する計画 けいかく を断念 だんねん した。それと共 とも に当時 とうじ 、空軍 くうぐん がF-106Aと並行 へいこう 開発 かいはつ していたF-101B ブードゥー によって代替 だいたい できるのではないかという議論 ぎろん が持 も ち上 あ がった。アメリカ空軍 くうぐん 防空 ぼうくう 軍団 ぐんだん はF-106AとF-101Bはそれぞれ特徴 とくちょう が異 こと なり、互 たが いに補完 ほかん し合 あ うものであるとの理論 りろん 武装 ぶそう を固 かた めF-106のキャンセルを防 ふせ いだが、こうした議論 ぎろん の中 なか でF-106の調達 ちょうたつ 機 き 数 すう は大 おお きく削減 さくげん され、最終 さいしゅう 的 てき にF-106Aが277機 き [1] とF-106Bが63機 き [1] となった。
F-102と同様 どうよう に無 む 尾翼 びよく デルタ翼 つばさ 型式 けいしき を採 と っている。主翼 しゅよく には翼 つばさ 端 はし 失速 しっそく を防 ふせ ぐため前 ぜん 縁 えん にコニカル・キャンバーが付 つ けられ、後 こう 縁 えん はエレボン となっており、昇降 しょうこう 舵 かじ とエルロン を兼 か ねた働 はたら きをする。胴体 どうたい は最初 さいしょ からエリアルール が採用 さいよう され、エアインテークも主翼 しゅよく 付 つ け根 ね 前 ぜん 縁 えん 部 ぶ 付近 ふきん まで下 さ げて設置 せっち したことによって、より洗練 せんれん されたスタイルとなった。機体 きたい 尾 お 部 ぶ では整流 せいりゅう フェアリングを撤去 てっきょ したことで、垂直 すいちょく 尾翼 びよく は全 ぜん 高 こう を大 おお きくすることなく面積 めんせき を増 ま せるため、翼 つばさ 端 はし をカットした後退 こうたい 翼 つばさ に変更 へんこう されている。
機首 きしゅ 部 ぶ にはMA-1AWCSを搭載 とうさい しているが、MA-1AWCSは当時 とうじ としては複雑 ふくざつ なシステムで、真空 しんくう 管 かん を使用 しよう することもあって重 おも く、実用 じつよう 化 か 後 ご も改修 かいしゅう が実施 じっし されている。MA-1AWCSは、半 はん 自動 じどう 地上 ちじょう 管制 かんせい 迎撃 げいげき システム (SAGE) と完全 かんぜん にデータリンク し、F-106の自動 じどう 操縦 そうじゅう システムと組 く み合 あ わせて追跡 ついせき コースまたは見越 みこ し衝突 しょうとつ コースでの自動 じどう 迎撃 げいげき が可能 かのう となっている。
要撃 ようげき 機 き としての目的 もくてき に特 とく 化 か して開発 かいはつ された機体 きたい であるが、低 ひく 翼 つばさ 面 めん 荷重 かじゅう かつ高 こう 推力 すいりょく 重量 じゅうりょう 比 ひ (同 おな じエンジンを搭載 とうさい するF-105 戦闘 せんとう 爆撃 ばくげき 機 き より翼 つばさ 面積 めんせき は2倍 ばい 近 ちか く大 おお きく、かつ重量 じゅうりょう は若干 じゃっかん 軽 かる い)で、格闘 かくとう 能力 のうりょく も意外 いがい に高 たか い(本来 ほんらい は要撃 ようげき 機 き として開発 かいはつ された訳 わけ ではないF-101とは、全 まった く逆 ぎゃく の結果 けっか になった)。高価 こうか で生産 せいさん 数 すう が少 すく ない機体 きたい ゆえに制 せい 空 そら 戦闘 せんとう 機 き として実戦 じっせん 投入 とうにゅう される機会 きかい は無 な かったが、後述 こうじゅつ の通 とお り仮想 かそう 敵 てき 機 き として訓練 くんれん に用 もち いられる事 こと もあり、F-15 登場 とうじょう 以前 いぜん のアメリカ空軍 くうぐん で最高 さいこう の空戦 くうせん 能力 のうりょく を持 も った戦闘 せんとう 機 き と評 ひょう するパイロットも多 おお かった。
派生 はせい 型 がた として、練習 れんしゅう 機 き を兼 か ねる複 ふく 座 ざ 型 がた のF-106Bが生産 せいさん された。複 ふく 座 ざ 型 がた が練習 れんしゅう 機 き と実戦 じっせん 機 き を兼 か ねることはF-102でも試 こころ みられたが、サイド・バイ・サイド(並列 へいれつ 複 ふく 座 ざ )型式 けいしき のため操縦 そうじゅう 席 せき が横 よこ に広 ひろ がり、空気 くうき 抵抗 ていこう が増 ま して音速 おんそく を超 こ えられず、純粋 じゅんすい な練習 れんしゅう 機 き TF-102Aとなった。F-106Bはそれを反面 はんめん 教師 きょうし とし、燃料 ねんりょう タンクを潰 つぶ して後部 こうぶ 座席 ざせき を設 もう けるタンデム形式 けいしき とした。搭載 とうさい 可能 かのう 燃料 ねんりょう が減少 げんしょう し航続 こうぞく 距離 きょり が短 みじか くなったが、それ以外 いがい の性能 せいのう は単座 たんざ 型 がた とほぼ同一 どういつ である。
ジニー空 そら 対空 たいくう ロケット弾 だん を発射 はっしゃ するF-106A
F-106にはハードポイントが両 りょう 主翼 しゅよく 下 か それぞれ1箇所 かしょ と胴体 どうたい 下部 かぶ 5箇所 かしょ の計 けい 7箇所 かしょ ある。F-102と同様 どうよう に固定 こてい 機銃 きじゅう は搭載 とうさい せず、AIM-4E/F/G スーパーファルコン 空 そら 対空 たいくう ミサイル 、AIR-2A ジニー 空 そら 対空 たいくう 核弾頭 かくだんとう ロケット弾 だん を機内 きない 弾薬 だんやく 庫 こ (ウェポンベイ)に搭載 とうさい する。1969年 ねん のシックスシューター計画 けいかく において、AIR-2Aと置換 ちかん する形 かたち で胴体 どうたい 下部 かぶ フェアリングにM61バルカン砲 ほう の搭載 とうさい が可能 かのう となったが、ごく一部 いちぶ の機体 きたい が装備 そうび するにとどまった。また、F-102に装備 そうび されていた2.75インチ空 そら 対空 たいくう ロケットの発射 はっしゃ 装置 そうち (弾薬 だんやく 庫 こ 扉 とびら 兼用 けんよう )はF-106では廃止 はいし されている。
F-106Aは1959年 ねん 6月 がつ に最初 さいしょ の実戦 じっせん 部隊 ぶたい であるゲイガー空軍 くうぐん 基地 きち の第 だい 498戦闘 せんとう 迎撃 げいげき 飛行 ひこう 隊 たい に配備 はいび され、同年 どうねん 10月31日 にち からアラート任務 にんむ に就 つ いた。1959年 ねん 末 まつ までに3個 こ 飛行 ひこう 隊 たい がF-106Aへ機種 きしゅ 転換 てんかん を行 おこな い、1960年 ねん には9個 こ 飛行 ひこう 隊 たい が機種 きしゅ 転換 てんかん を実施 じっし して最終 さいしゅう 的 てき に21個 いっこ 飛行 ひこう 隊 たい がF-106Aを運用 うんよう することになった。
ただ、F-106は開発 かいはつ の遅延 ちえん を取 と り戻 もど すべく未 み 完成 かんせい の部分 ぶぶん を多数 たすう 残 のこ したまま急 きゅう ピッチで部隊 ぶたい 配備 はいび が進 すす められたため、運用 うんよう 中 ちゅう に様々 さまざま な問題 もんだい が噴出 ふんしゅつ した。防空 ぼうくう 軍団 ぐんだん では初期 しょき 量産 りょうさん 型 がた を最新 さいしん の量産 りょうさん 型 がた の水準 すいじゅん に合 あ わせるためには130箇所 かしょ の機体 きたい 改修 かいしゅう が必要 ひつよう として、1960年 ねん 9月 がつ に第 だい 1期 き 改修 かいしゅう 計画 けいかく の「ワイルドグース計画 けいかく 」を実施 じっし した。これに続 つづ き、ほとんど間 あいだ を置 お かずに「ブロード・ジャンプ計画 けいかく 」が行 おこな われ、赤外線 せきがいせん 捜索 そうさく 追跡 ついせき 装置 そうち (IRST) の追加 ついか 装備 そうび などが行 おこな われた。ブロード・ジャンプ計画 けいかく では1機 き あたりの改修 かいしゅう に60日 にち も掛 か かり、全 ぜん 機 き の改修 かいしゅう 完了 かんりょう は1963年 ねん 初 はじ めとなったが、その間 あいだ の1961年 ねん 8月 がつ から1962年 ねん 4月 がつ までに射出 しゃしゅつ 座席 ざせき の換 かわ 装 そう や核 かく 爆発 ばくはつ の閃光 せんこう や熱線 ねっせん からパイロットを保護 ほご するサーマルフラッシュ・フードの追加 ついか 、燃料 ねんりょう 系統 けいとう の改良 かいりょう などを行 おこな う、「ダートボード計画 けいかく 」も同時 どうじ 進行 しんこう で行 おこな われた。F-106への改修 かいしゅう はこれ以外 いがい にもMA-1AWCSの改良 かいりょう や戦術 せんじゅつ 航法 こうほう 装置 そうち (TACAN) の更新 こうしん 、空中 くうちゅう 受油装置 そうち の追加 ついか 、超 ちょう 音速 おんそく 型 がた 増 ぞう 槽 そう の運用 うんよう 能力 のうりょく 付与 ふよ などが行 おこな われた。
防空 ぼうくう 軍団 ぐんだん ではさらに、複雑 ふくざつ なシステムを簡素 かんそ 化 か させる「兵站 へいたん 簡素 かんそ 化 か 整備 せいび 性 せい 向上 こうじょう (SLIM) 計画 けいかく 」を推進 すいしん したが、1968年 ねん にロッキード 社 しゃ がF-106の後継 こうけい 機 き として提案 ていあん したYF-12 への対抗 たいこう 案 あん としてコンベア社 しゃ が提示 ていじ していたF-106の発展 はってん 案 あん F-106Xに興味 きょうみ を示 しめ し、F-106X計画 けいかく へ乗 の り換 か えた。F-106X計画 けいかく では、エンジンを換 かわ 装 そう して2次元 じげん 型 がた エアインテークに変更 へんこう するなど機体 きたい 設計 せっけい を変更 へんこう 、またレーダーを新型 しんがた に換 かわ 装 そう しAIM-47 空 そら 対空 たいくう ミサイルの携行 けいこう 能力 のうりょく を付与 ふよ するというものだったが、予算 よさん 削減 さくげん に伴 ともな ってYF-12とともにキャンセルされた。これによりSLIM計画 けいかく が復活 ふっかつ し、1969年 ねん に「必要 ひつよう 最小限 さいしょうげん システム信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう (MAISR) 計画 けいかく 」としてレーダーや自動 じどう 操縦 そうじゅう システムの改良 かいりょう が図 はか られた。
F-106は防空 ぼうくう 軍団 ぐんだん (ADC) の主力 しゅりょく 戦闘 せんとう 機 き として、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 本土 ほんど 、アラスカ 、アイスランド 、カナダ に配備 はいび され、北極 ほっきょく 超 こ えで飛来 ひらい するソビエトの爆 ばく 撃 げき 機 き に備 そな えていた。また西 にし ドイツ (当時 とうじ )と韓国 かんこく にも短期間 たんきかん 配備 はいび されていたが、時代 じだい の推移 すいい に伴 ともな ってソ連 それん 空軍 くうぐん 爆撃 ばくげき 機 き によるアメリカ本土 ほんど 攻撃 こうげき の脅威 きょうい が低減 ていげん していくにつれ、アメリカ空軍 くうぐん の要撃 ようげき 戦闘 せんとう 機 き 運用 うんよう にも変化 へんか が生 しょう じ、1979年 ねん 6月 がつ に防空 ぼうくう 軍団 ぐんだん が解体 かいたい されF-106は戦術 せんじゅつ 航空 こうくう 軍団 ぐんだん と空軍 くうぐん 州兵 しゅうへい に移管 いかん された。また、F-106やF-101が能力 のうりょく 的 てき に陳腐 ちんぷ 化 か していった後 のち も、後継 こうけい 機 き となる本格 ほんかく 的 てき な防空 ぼうくう 要撃 ようげき 戦闘 せんとう 機 き が開発 かいはつ されることはなかった。
戦術 せんじゅつ 航空 こうくう 軍団 ぐんだん のF-106は、グリフィス空軍 くうぐん 基地 きち の第 だい 49戦闘 せんとう 迎撃 げいげき 飛行 ひこう 隊 たい が1987年 ねん 7月 がつ に閉隊されたのを期 き に実戦 じっせん 部隊 ぶたい から退役 たいえき した。後継 こうけい 機 き としては既 すで に戦術 せんじゅつ 航空 こうくう 軍団 ぐんだん に配備 はいび されていたF-15戦闘 せんとう 機 き が、そのまま要撃 ようげき 任務 にんむ にも用 もち いられる事 こと となった。空軍 くうぐん 州兵 しゅうへい ではニュージャージー空軍 くうぐん 州兵 しゅうへい の第 だい 119迎撃 げいげき 飛行 ひこう 隊 たい が1988年 ねん 8月 がつ まで運用 うんよう されていたのを最後 さいご に全 ぜん 機 き が退役 たいえき した。後継 こうけい 機 き はF-16 戦闘 せんとう 機 き に、レーダー誘導 ゆうどう ミサイル(AIM-7 スパロー とAIM-120 AMRAAM )の運用 うんよう 能力 のうりょく を付加 ふか したF-16ADF(既存 きそん 機 き の改修 かいしゅう )である。退役 たいえき した機体 きたい は無人 むじん 標的 ひょうてき 機 き QF-106に改修 かいしゅう され、1998年 ねん 1月 がつ まで使用 しよう されていた。
F-106が実戦 じっせん で米 べい 本土 ほんど を防衛 ぼうえい することはなかったが、MiG-21 に特性 とくせい が似 に ていたため、ベトナム戦争 せんそう に派遣 はけん されていた F-4 の仮想 かそう 敵 てき 機 き として訓練 くんれん に参加 さんか した。F-106の加速 かそく 力 りょく と低 てい 翼 つばさ 面 めん 荷重 におも による高空 こうくう での高 たか い運動 うんどう 性能 せいのう はF-4パイロットを手 て こずらせたといわれる。
QF-106
F-102B :F-106Aの最初 さいしょ の名称 めいしょう
F-106A :単座 たんざ 全天候 ぜんてんこう 要撃 ようげき 機 き 。277機 き 生産 せいさん 。
F-106B :訓練 くんれん 機 き を兼務 けんむ する複 ふく 座 ざ 型 がた 。当初 とうしょ F-109 の名称 めいしょう を提案 ていあん した。63機 き 生産 せいさん 。
NF-106B :臨時 りんじ 試験 しけん 用 よう F-106B。2機 き 。
F-106C :計画 けいかく のみ
F-106D :計画 けいかく のみ
F-106E :計画 けいかく のみ
F-106F :計画 けいかく のみ
F-106X :計画 けいかく のみ
QF-106 :エクリプス・プログラム使用 しよう 機 き (NASA )
F-106 三 さん 面 めん 図 ず
以下 いか のスペックに
関 かん する
文献 ぶんけん などの
情報 じょうほう 源 げん を
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諸 しょ 元 もと
性能 せいのう
最大 さいだい 速度 そくど : 2,455 km/h (1,326 kt)
フェリー飛行 ひこう 時 じ 航続 こうぞく 距離 きょり : 4,260 km (2,300 nm)
航続 こうぞく 距離 きょり : 2,963 km (1,600 nm)
実用 じつよう 上昇 じょうしょう 限度 げんど : 17,374 m (57,000 ft)
上昇 じょうしょう 率 りつ : 147 m/s (29,000 ft/min)
翼 つばさ 面 めん 荷重 かじゅう : 255 kg/m2 (52 lb/ft2 )
推力 すいりょく 重量 じゅうりょう 比 ひ : 0.71
武装 ぶそう
登場 とうじょう 作品 さくひん [ 編集 へんしゅう ]
『大 だい 怪獣 かいじゅう ガメラ 』
アメリカ空軍 くうぐん 機 き が登場 とうじょう 。北極 ほっきょく 海上 かいじょう 空 そら で国籍 こくせき 不明 ふめい 機 き の編隊 へんたい を発見 はっけん し追跡 ついせき するが、攻撃 こうげき されたため反撃 はんげき して1機 き を撃墜 げきつい 。ガメラが目覚 めざ める原因 げんいん となる。ミニチュア による撮影 さつえい で、実機 じっき と比 くら べて垂直 すいちょく 尾翼 びよく や空気 くうき 取 と り入 い れ口 こう の形状 けいじょう が異 こと なる。
『That's!イズミコ 』
「The Big Apples」にめりけん国 こく 空軍 くうぐん 所属 しょぞく 機 き として登場 とうじょう 。ニューヨーク へ赴 おもむ くイズミコたちが乗 の る「くぢらまる」を目撃 もくげき しており、パイロットが管制 かんせい から「未 み 確認 かくにん 飛行 ひこう 物体 ぶったい の申請 しんせい をするか?」と問 と われた際 さい 、「いやだーー/認 みと めたくない/未 み 確認 かくにん じゃない!/クジラと/ロールスロイスが/飛 と んでるんだ!!」(「/」はふきだし 内 うち での改行 かいぎょう )と現実 げんじつ 逃避 とうひ をする。
『三 みっ つ目 め がとおる 』
「グリーブの秘密 ひみつ 編 へん 」にCAL第 だい 25空挺 くうてい 師団 しだん 基地 きち 所属 しょぞく 機 き として登場 とうじょう 。基地 きち 上空 じょうくう に飛来 ひらい した核 かく 爆 ばく 弾 だん と見 み られる未 み 確認 かくにん 飛行 ひこう 物体 ぶったい の迎撃 げいげき に向 む かうが、圧倒的 あっとうてき な運動 うんどう 性 せい の差 さ によって攻撃 こうげき できずに終 お わる。
『アロウヘッド』
岡本 おかもと 好古 よしふる の短編 たんぺん 小説 しょうせつ 。ベトナム のグエン空軍 くうぐん 基地 きち に所属 しょぞく する、マッハ3への到達 とうたつ を目指 めざ してF-106Bにエンジン換 かわ 装 そう などの改造 かいぞう を施 ほどこ したテスト機 き 「アロウヘッド」が登場 とうじょう 。MiG-17 と交戦 こうせん した後 のち に超 ちょう 音速 おんそく 上昇 じょうしょう テストに挑 いど み、マッハ4.4に達 たっ するも飛行 ひこう 不能 ふのう に陥 おちい り未 み 帰還 きかん となる。
『田 た んぼでエルフ拾 ひろ った。道 みち にスライム現 あらわ れた』
幕 まく 霧 きり 映 うつ のライトノベル 。エリミネーターが、図書館 としょかん で得 え た知識 ちしき をもとに自身 じしん の能力 のうりょく で再現 さいげん した本 ほん 機 き を使用 しよう する。原作 げんさく にあたるWeb連載 れんさい 版 ばん では当初 とうしょ 、本 ほん 機 き の愛称 あいしょう を「デルタゲ ート」と誤 あやま っていたが、書籍 しょせき 化 か と後 ご の登場 とうじょう に際 さい して本来 ほんらい の「デルタダ ート」に修正 しゅうせい された。
『ほしからきたもの。』
笹本 ささもと 祐一 ゆういち のSF小説 しょうせつ 。第 だい 2巻 かん に第 だい 353戦闘 せんとう 航空 こうくう 団 だん 所属 しょぞく 機 き が登場 とうじょう 。2機 き がウォーカー空軍 くうぐん 基地 きち へと赴 おもむ く国連 こくれん 宇宙 うちゅう 軍 ぐん のC-46 を監視 かんし を兼 か ねてエスコートする。
『見知 みし らぬ明日 あした 』
防空 ぼうくう 軍団 ぐんだん 所属 しょぞく 機 き が登場 とうじょう 。アラスカ 上空 じょうくう を編隊 へんたい でパトロール中 ちゅう に円盤 えんばん 群 ぐん と接触 せっしょく し交戦 こうせん するが、円盤 えんばん の攻撃 こうげき によって全 ぜん 機 き がコントロールを失 うしな い、数 すう 機 き が撃墜 げきつい されている。
^ a b c d e f U.S. Air Force. “Convair F-106A Delta Dart ”. 2020年 ねん 2月 がつ 16日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 通称 つうしょう は「シックス」。F-102が「デュース」(2の意味 いみ )と通称 つうしょう されたのと同様 どうよう 、機種 きしゅ の型番 かたばん によるもの。
^ 防空 ぼうくう 戦闘 せんとう 機 き (要撃 ようげき 機 き )は高 こう 高度 こうど で侵入 しんにゅう する目標 もくひょう (主 おも に爆 ばく 撃 げき 機 き )に対抗 たいこう するため、いち早 はや く攻撃 こうげき 可能 かのう な位置 いち に到達 とうたつ する必要 ひつよう があり、加速 かそく 性能 せいのう と高 こう 高度 こうど 性能 せいのう が特 とく に重要 じゅうよう となる。
追撃 ついげき 機 き (P)戦闘 せんとう 機 き (F)複 ふく 座 ざ 追撃 ついげき 機 き (PB)多 た 座 ざ 戦闘 せんとう 機 き (FM)
三軍 さんぐん 統一 とういつ 命名 めいめい 法 ほう 施行 しこう 前 まえ の戦闘 せんとう 機 き