F-14 (戦闘せんとう)

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アメリカ合衆国の旗F-14 トムキャット

アメリカ海軍のF-14D

アメリカ海軍かいぐんのF-14D

F-14は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくグラマンげんノースロップ・グラマンしゃ開発かいはつした艦上かんじょう戦闘せんとう愛称あいしょうは「ねこ」を意味いみするトムキャット(Tomcat)。

概要がいよう[編集へんしゅう]

はつかんしたVF-31所属しょぞくのF-14

アメリカ海軍かいぐん保有ほゆう運用うんようするF-4 ファントム II後継こうけいとして、グラマンしゃ当時とうじ)の開発かいはつした可変かへんつばさちょう射程しゃていAIM-54 フェニックス運用うんよう能力のうりょく特徴とくちょうとしただい4世代せだいジェット戦闘せんとう分類ぶんるいされる艦上かんじょう戦闘せんとう1970ねんはつ飛行ひこう1973ねんから運用うんよう部隊ぶたい配備はいびされた。

総計そうけい712製造せいぞうされ、アメリカ海軍かいぐんほかには唯一ゆいいつイラン空軍くうぐん採用さいようされた。

アメリカ海軍かいぐんのF-14は、F/A-18改良かいりょうばん発展はってんがたにあたるF/A-18E/F戦闘せんとう攻撃こうげきへの機種きしゅ転換てんかん次第しだいすすみ、2006ねん9月22にちVF-31トムキャッターズかいたい最後さいごぜん完全かんぜん退役たいえきした[2]

開発かいはつ経緯けいい[編集へんしゅう]

F6Dミサイリアー構想こうそう[編集へんしゅう]

F-14の源流げんりゅう1950年代ねんだいまでさかのぼる。当時とうじアメリカ海軍かいぐん仮想かそう敵国てきこくたいかん攻撃こうげき要撃ようげきよう機体きたい必要ひつようとしており、1957ねんにはダグラスしゃXF6D-1ミサイリアー(Missileer)を計画けいかくしていた。F6Dは先進せんしんてき火器かき管制かんせいシステムAN/AWG-9)のもと、ベンディックスしゃ開発かいはつのAAM-N-10イーグルそら対空たいくうミサイル速度そくどマッハ4、射程しゃてい203km)を運用うんようし、遠距離えんきょり迎撃げいげきのためにやく10あいだCAP実施じっしする構想こうそうであったが、このミサイル以外いがい武装ぶそうたず機動きどうりょく汎用はんようせいとぼしいものであったため廃案はいあんとなった。

しかしながら、空軍くうぐんどう時期じきAIM-47ミサイルとAN/ASG-18レーダー/火器かき管制かんせいシステムを開発かいはつしており、その両者りょうしゃ計画けいかく統合とうごうされ、イーグルミサイルはAAM-N-11をAIM-54 フェニックスとなり、また、AN/AWG-9の開発かいはつ継続けいぞくされ、ともF-111B(試作しさくのみ)およびF-14で採用さいようされるにいたった。

TFXプログラムとF-111Bの頓挫とんざ[編集へんしゅう]

1961ねんケネディ政権せいけん国防こくぼう長官ちょうかん就任しゅうにんしたロバート・S・マクナマラは、効率こうりつ一環いっかんとして、海軍かいぐん空軍くうぐんから要望ようぼうされていた新型しんがた戦闘せんとう可変かへん後退こうたいつばさ共通きょうつうのプラットフォームTFX(Tactical Fighter Experimental)として開発かいはつする計画けいかくてた。空軍くうぐんからていた要望ようぼう低空ていくう侵攻しんこう可能かのう戦闘せんとう爆撃ばくげき海軍かいぐんからの要望ようぼうたいかんミサイル搭載とうさい大型おおがたたいかんミサイル射程しゃていがいから迎撃げいげきするための長距離ちょうきょり飛行ひこう可能かのうかつ短距離たんきょりでの格闘かくとうせん想定そうていした戦闘せんとうであり、共通きょうつう困難こんなんなものであった。

1961ねん10月1にち入札にゅうさつ各社かくしゃかくあん提示ていじジェネラル・ダイナミクスしゃ落札らくさつした。ジェネラル・ダイナミクスしゃはグラマンしゃ提携ていけいし、グラマンしゃ降着こうちゃく装置そうち本体ほんたい後方こうほう、および海軍かいぐんがたのTFX-N(F-111B)のデザインを担当たんとうした。

F-111Bの試作しさく1965ねんの5がつはつ飛行ひこうおこなったが、重量じゅうりょう過多かた航行こうこう速度そくど不足ふそく降着こうちゃく装置そうち位置いち前方ぜんぽうかたよぎていたことによるちゃくかん挙動きょどう不安定ふあんていさが問題もんだいてんとして指摘してきされた。ジェネラル・ダイナミクスしゃはたびたび改修かいしゅうおこなったものの、要求ようきゅう仕様しようたすことができなかった。海軍かいぐんすでにやるうしなっており、要求ようきゅう仕様しよう緩和かんわなどの対応たいおうをすることなく、採用さいよう見送みおくりにいたった。ただし、のちに1のF-111B(機体きたい番号ばんごう1510974)は1968ねん7がつ空母くうぼコーラル・シー」でちゃくかん試験しけんおこなったがとく問題もんだいはなく、海軍かいぐん要求ようきゅう過剰かじょうであったことをしめしている[ちゅう 1]

VFXプログラムのげとグラマンあん採用さいよう[編集へんしゅう]

当時とうじ海軍かいぐん使用しようしていたF-4 ファントム IIおよびF-8 クルセイダーソビエト連邦れんぽう新型しんがたなどの出現しゅつげんにより早晩そうばん質的しつてき優位ゆういせいうしなってしまうものとかんがえられていたため、海軍かいぐんF-111B採用さいよう決定けっていただちにVFX(Carrier-based Fighter Experimental)プログラムをげた。

1967ねん10月にグラマンマクドネル・ダグラスリング・テムコ・ボートジェネラル・ダイナミクスノースアメリカンの5しゃはこの要望ようぼう応札おうさつ、グラマンしゃとマクドネル・ダグラスしゃのこった。翌年よくねんマクドネル・ダグラスしゃはモデル225を、グラマンしゃはモデル303を提示ていじ最終さいしゅうてきにグラマンしゃ落札らくさつした。グラマンしゃあん管制かんせいシステム、ミサイルエンジンをF-111Bからそのまま転用てんようしたものだった[ちゅう 2]

F-14の開発かいはつ[編集へんしゅう]

F-14は当初とうしょF-111同様どうよう垂直すいちょく尾翼びよくが1まいだったが、海軍かいぐん異議いぎおうじて垂直すいちょく尾翼びよくを2まいとした最終さいしゅうあん1969ねん3がつ採択さいたくされた。開発かいはついそ海軍かいぐんグラマンしゃは、試作しさくによる性能せいのう評価ひょうか結果けっかまえつつ開発かいはつした量産りょうさんがた制式せいしき採用さいよう発注はっちゅうするという従来じゅうらい開発かいはつ手順てじゅんまず、いきなり量産りょうさんがた生産せいさんはいり、スローペースで生産せいさんする先行せんこう量産りょうさんがたでテストをおこなうクック・クレイギー計画けいかく採用さいようし、まず12先行せんこう量産りょうさんがた製造せいぞうした。そして、先行せんこう量産りょうさんがたかくちの性能せいのう評価ひょうか項目こうもくけ、迅速じんそく開発かいはつおこなうこととした。

YF-14A

はつ飛行ひこう1971ねん1がつ予定よていしていたが前倒まえだおしされ、1970ねん12月21にち試験しけん飛行ひこう責任せきにんしゃのロバート・スマイズとプロジェクト・テスト・パイロットのウィリアム・ミラーによって敢行かんこうされた。この飛行ひこう悪天候あくてんこう視界しかい不良ふりょうのために短時間たんじかんげられた。9にち再度さいど飛行ひこう試験しけんおこなわれたが、着陸ちゃくりくさい降着こうちゃく装置そうち油圧ゆあつ系統けいとう故障こしょうし、予備よび系統けいとう作動さどうせず、試作しさく墜落ついらくした。操縦そうじゅう射出しゃしゅつ座席ざせき脱出だっしゅつしたが、軽傷けいしょうった。このとき製作せいさくちゅうの12号機ごうきを1Xごうとして試験しけんてたため、試作しさく都合つごう13である。

この設計せっけいミスを修正しゅうせいした2試作しさく1971ねん5月24にちはつ飛行ひこうおこなった。この試験しけんてい速度そくどでの動作どうさ確認かくにん可変かへんつばさ、および火器かき動作どうさ確認かくにんてられた。3搭載とうさい重量じゅうりょうやしての飛行ひこう、4、5、6はポイントマグー海軍かいぐん基地きちでAWG-9/AIM-54の搭載とうさい試験しけんおこなった。このうち51973ねん6がつ20日はつかスパローミサイル発射はっしゃ試験しけん命中めいちゅうするというめずらしい事故じこ墜落ついらくしている。この事故じこ原因げんいんはスパローをしたちからりないことにあった。その結果けっか発射はっしゃ急上昇きゅうじょうしょうして高度こうどかせぐようになっているスパローとの高度こうどさい交差こうさまでの時間じかん不足ふそくし、そのあいだにF-14をせなかったスパローがF-14の機体きたい下面かめん激突げきとつしたものである。7はF401エンジンかわそうされた。8生産せいさんラインのデータ確認かくにん使用しようされ、9、11レーダーとそののシステム確認かくにんてられた。11地上ちじょう標的ひょうてきたいするM61 バルカンによる攻撃こうげきテストにも使用しようされている。10海軍かいぐん試験場しけんじょう航空こうくう母艦ぼかんでの発着はっちゃく想定そうていした試験しけん使用しようされた。

海軍かいぐんによる最初さいしょ試験しけん飛行ひこう1971ねん12月16にちおこなわれたが、搭乗とうじょういんからはかんさい挙動きょどう制御せいぎょむずかしいためビースト(しし)とばれた。よく1972ねん6月15にち最初さいしょカタパルト使用しようしたはつかん試験しけん空母くうぼフォレスタル」でおこなわれ、6月28にちはつちゃくかん試験しけんどう空母くうぼじょうおこなわれた。この10号機ごうきはのちにかん失敗しっぱいし、操縦そうじゅう死亡しぼうしている(火器かき管制かんせいいん同乗どうじょうしていなかった)。

運用うんよう開始かいし配備はいびすう圧縮あっしゅく[編集へんしゅう]

F-14は初期しょき導入どうにゅう老朽ろうきゅうしつつあったF-4代替だいたいとして1973ねんより配備はいび開始かいしされた。このとしだい1オイルショックによるインフレしょ物価ぶっか高騰こうとう製造せいぞう原価げんか海軍かいぐんえた。グラマンは値上ねあげを海軍かいぐん打診だしんするも、海軍かいぐんはなかなかくびたてらず、グラマンは多数たすうのバックオーダーをかかえながら倒産とうさん目前もくぜんにまでいやられた。さすがに海軍かいぐん価格かかく値上ねあげを承諾しょうだくせざるをなくなった。

しかし同時どうじに1973ねんは、アメリカぐんベトナム戦争せんそうからの全面ぜんめん撤退てったい開始かいしされたとしでもある。F-14の取得しゅとく費用ひよう高騰こうとうと、整備せいびなどしょ費用ひようぐんいてたかいことがられるようになると、野党やとう政治せいじをはじめとするかく方面ほうめんよりつよ非難ひなんけた。実際じっさい民主党みんしゅとうのハートキー(Hartke)とビンガム(Bingham)りょう上院じょういん議員ぎいんから採用さいよう非難ひなんする報告ほうこくしょ提出ていしゅつされるなどしたため、当初とうしょのF-14の配備はいび定数ていすう(722)から最終さいしゅうてきに313にまで圧縮あっしゅくされた。

その政治せいじマスコミなどによる非難ひなんまず、さらなる圧縮あっしゅく計画けいかくされたが、当時とうじエルモ・ズムウォルト・ジュニア海軍かいぐん作戦さくせん部長ぶちょうによって擁護ようごされ、まぬかれることになった[3]

なおグラマンしゃ経営けいえい危機ききは、後述こうじゅつとおりイランがほん採用さいようしたことによって、なんとか回避かいひできた。

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

基本きほん構造こうぞう[編集へんしゅう]

主翼しゅよく後退こうたい角度かくど55°(ちゅうあいだ位置いち)状態じょうたいのF-14A
 
デモンストレーション飛行ひこうちゅうのF-14D。主翼しゅよくぜんえんスラットとこうえん機動きどうフラップが可動かどうしている状態じょうたい主翼しゅよく後退こうたい角度かくど20°(最大さいだいはば)に展開てんかい

F-14は艦隊かんたい防空ぼうくう戦闘せんとうであり、長距離ちょうきょりばくげきから大量たいりょうそらたいかんミサイル発射はっしゃするソビエト連邦れんぽうぐん飽和ほうわ攻撃こうげき戦術せんじゅつ対抗たいこうするために開発かいはつされた。F-14の能力のうりょく防空ぼうくうとくしたものとなっている。これは攻撃こうげきたいする要撃ようげきとして使用しようするためである。よってF-14は、格闘かくとうせん重視じゅうししたF-15F/A-18とはことなる設計せっけい思想しそうもと開発かいはつされた戦闘せんとうといえる。

F-14の一番いちばん特徴とくちょうとしては、AIM-54 フェニックスそら対空たいくうミサイルと、それを使用しようするための強力きょうりょくレーダー火器かき管制かんせい装置そうち装備そうびするてんげられる。操縦そうじゅう機構きこういていないのちせきには、F-4同様どうようにRIO(Rader Intercept Officer:レーダー迎撃げいげき士官しかん)とばれるせんもんのレーダーいん搭乗とうじょうした[ちゅう 3]

もとより航空機こうくうきむかえかくをつければ主翼しゅよく以外いがい部分ぶぶんでもある程度ていど揚力ようりょく発生はっせいするものだが、F-14の機体きたいには、リフティングボディ揚力ようりょく胴体どうたい)の技術ぎじゅつ導入どうにゅうされており、そのひらたい胴体どうたい揚力ようりょく発生はっせい効果こうかたかい。とく主翼しゅよく前方ぜんぽうにある固定こていつばさ後部こうぶ胴体どうたいから、おおきな揚力ようりょく発生はっせいするようになっている。これにより、機体きたいが35大迎おおむかえかくっても揚力ようりょく増大ぞうだいさせることができ、急激きゅうげき機首きしゅげをおこなった場合ばあいでも、そのとき荷重かじゅう胴体どうたいにかかり、主翼しゅよくおおきな負担ふたんがかからないようになっている。主翼しゅよくには、ぜんえんぜんえんスラット[ちゅう 4]こうえん機動きどうフラップを装備そうびしており、後述こうじゅつする可変かへんつばさ機能きのう組合くみあわせて低速ていそく飛行ひこう運動うんどうせい飛躍ひやくてき向上こうじょうさせている、また、主翼しゅよくには、補助ほじょつばさはなく、上部じょうぶスポイラー装備そうびされており、ロール機動きどう(ローリング)をおこなうためには、左右さゆう主翼しゅよくのどちらかのスポイラーをげるとともに、水平すいへい尾翼びよくどうわせておこなわれる。

F-14は艦隊かんたい防空ぼうくうとくした機体きたいではあるが、そのつばさめん荷重かじゅうたか[ちゅう 5]わり空中くうちゅうせん能力のうりょくたかい。これは前述ぜんじゅつのリフティングボディの効果こうかと、自動じどう制御せいぎょによる後退こうたいかく最適さいてきにより旋回せんかい半径はんけいちいさくする効果こうかによるものである。たとえば、どう時期じき開発かいはつされたF-15とのシミュレーション[4]うえ模擬もぎ空戦くうせん敗北はいぼくしたが実機じっきもちいた模擬もぎ空戦くうせんにおいてはたびたび勝利しょうりし、2のF-15を相手あいてに1勝利しょうりしたこともある[5]。もっとも模擬もぎ空戦くうせんでの評価ひょうかが、実戦じっせんでの評価ひょうか直結ちょっけつするわけではないが[ちゅう 6]すくなくとも格闘かくとう性能せいのうすぐれるのは事実じじつである。実戦じっせんにおいてもMiG-23Su-22相手あいて勝利しょうりしている。ただし、イラン・イラク戦争せんそうではイラクのMiG-23に撃墜げきついされてもいる。

しかし、その大型おおがた機体きたいのためにそらりょく抵抗ていこうおおきいことと、可変かへんつばさ採用さいようによる重量じゅうりょう過大かだいおよび搭載とうさいエンジンTF-30の余剰よじょう推力すいりょく不足ふそくこうG旋回せんかいおこなったのち運動うんどうエネルギー回復かいふくむずかしくなる)、神経質しんけいしつなエンジンをあつかうためのスロットル操作そうさ制限せいげんは、空中くうちゅうせんにおけるマイナス要因よういんとなっている。また、F-14は最大さいだい9Gをかけられるとされているが実用じつようじょう限界げんかい荷重かじゅうが6.5Gしかない[6]

エンジン[編集へんしゅう]

F110-GE-400のエンジンノズル
 
TF30-P-412のエンジンノズル

エンジン間隔かんかくけた双発そうはつエンジン配置はいちは、流入りゅうにゅう空気くうき整流せいりゅう容易よういにし、一方いっぽうのエンジンの致命ちめいてき故障こしょう被弾ひだん爆発ばくはつ火災かさいタービンブレードの破損はそんによる飛散ひさんなど)の他方たほうへの影響えいきょうさえることができるという利点りてんがある。しかし、1はつ停止ていし推力すいりょくじくせん機体きたいじくせんとずれがおおきくなるため、操縦そうじゅうはより困難こんなんになる。F-14では、開発かいはつ当初とうしょからしんエンジンへのかわそう予定よていしていたこともあり、2ターボファンエンジン胴体どうたい下面かめん左右さゆう間隔かんかくをあけて搭載とうさいし、左右さゆうのエンジンのあいだミサイル搭載とうさい場所ばしょとして利用りようしている[ちゅう 7]

F-14Aはプラット&ホイットニーしゃせいTF30-P-412搭載とうさいしている。このエンジンはF-111B採用さいようされたTF30-P-12の改良かいりょうがたでF-111Dにも採用さいようされている。出力しゅつりょくは12,350lbで、F-14の機体きたいもF-111Bより軽量けいりょうされているため、推力すいりょく重量じゅうりょう向上こうじょうしているが、F-15F-16などどう世代せだいとの比較ひかくではおとっており、重量じゅうりょうたいして推力すいりょく不足ふそくひょうされている。また、機体きたいとの適合てきごうせいわるく、エアインテーク付近ふきんでの気流きりゅうみだれに敏感びんかん簡単かんたんサージング(コンプレッサーストールとも)をこす。とくこうむかかく飛行ひこうかつアフターバーナー使用しようにおいてスロットルをうごかすさいにエンジンがフレームアウトこしやすく、片方かたがたのエンジンがフル・アフターバーナー、もう片方かたがたのエンジンがフレームアウトという状況じょうきょう生起せいきした場合ばあい前述ぜんじゅつ推力すいりょくじくせん機体きたいじくせんとのずれがおおきいことからフレームアウトしたエンジンの方向ほうこうおおきなヨーイング・モーメントが発生はっせいする。ヨーイング・モーメントはまた、ローリング・モーメントを発生はっせいさせることとなるが、この修正しゅうせいのためにラダーではなくエルロン使用しようした場合ばあい、ますますヨーイングが加速かそくし、回復かいふく困難こんなんフラットスピンおちいることがおおい。このため、F-14のフライトマニュアルでは、こうむかかく飛行ひこうかつアフターバーナー使用しようのスロットルの操作そうさ制限せいげんくわえている[7]。TF30を採用さいようしたぜん機種きしゅでの重要じゅうよう障害しょうがいは40にもおよび、被害ひがい総額そうがくは10おくドルをえている。

以上いじょう問題もんだいは、まずF-111Bのエンジンと火器かき管制かんせいシステム流用りゅうようしてばや実機じっき完成かんせいさせ、その逐次ちくじ性能せいのう向上こうじょうはかっていくという開発かいはつ方針ほうしんによるものである。当初とうしょAがた最初さいしょの67のみ製造せいぞうし、プラット&ホイットニーしゃせいのF401-PW-400にかわそうしたBがたを400製造せいぞう予定よていだった。

このF401-PW-400エンジンは空軍くうぐんのち開発かいはつしたF100おなじくJTF22をもと設計せっけいされた、安定あんていせいくわえてこう出力しゅつりょくてい燃費ねんぴ目指めざすもので試作しさく7号機ごうき(Bu No 157986)に搭載とうさいされたが、開発かいはつちゅう技術ぎじゅつてき不具合ふぐあいい、F-14の機体きたい価格かかくたかさから生産せいさんそのものを問題もんだいされるなかでの予算よさん追加ついか困難こんなんとされた。そのため、このエンジンの実用じつよう計画けいかく消滅しょうめつし、F-14Bの製造せいぞう開発かいはつ段階だんかい頓挫とんざすることとなった。2のF401搭載とうさい試験しけん(Bu No 15826)はほとんど完成かんせいしていたものの試験しけん飛行ひこうまえにTF30にかわそうされている。

また、F401の計画けいかく頓挫とんざしたのちゼネラル・エレクトリック F101戦闘せんとうよう改良かいりょうしたF101-DEFの装備そうび計画けいかくされた。1981ねん7がつ14にちにはどうエンジンにかわそうした試作しさく7号機ごうきはつ飛行ひこうおこない、ノンアフターバーナーでのはつかん燃費ねんぴ向上こうじょう推力すいりょく重量じゅうりょうで1をえるなどの高性能こうせいのうしめしたが、テストプログラムは9月にはられ、製造せいぞうされていた2のF101搭載とうさい(Bu No 158630)は生産せいさんラインじょうでAがたへコンバージョンされた。結局けっきょく、TF30のかかえた問題もんだい解決かいけつはF-14B/DでのF101エンジンの派生はせいがたF110-GE-400採用さいようつことになった。

なお、TF30を装備そうびした全部ぜんぶ機体きたい問題もんだいがあったわけではなくBlock 95の67号機ごうき以降いこうはエンジンがTF30-P-414A(推力すいりょく5,600kg、アフターバーナー推力すいりょく9,480kg)にかわそうされ推力すいりょく不足ふそく若干じゃっかん解消かいしょうしたほか、エンジン制御せいぎょがデジタルしきとなったことなどによりコンプレッサーストールはほとんどこらなくなったとされる。

ミサイル[編集へんしゅう]

AIM-54最大さいだい装備そうび状態じょうたい
カール・ヴィンソン甲板かんぱんじょうでのF-14とAIM-9

F-14が搭載とうさいするAIM-54 フェニックスは、アクティブレーダーホーミング長距離ちょうきょりそら対空たいくうミサイルで、射程しゃていは200kmをえる。このミサイルソ連それんのスタンドオフミサイルKh-22およ発射はっしゃははであるTu-22/22Mばくげき空母くうぼ戦闘せんとうぐんのはるか遠方えんぽう迎撃げいげきする目的もくてき開発かいはつされた。しかし、この高価こうかなミサイルは大型おおがた機動きどうせいわるく、実戦じっせん使用しようれいイラン・イラク戦争せんそう湾岸わんがん戦争せんそうときのみである。湾岸わんがん戦争せんそういち使用しようしたさいは、最大さいだい射程しゃてい発射はっしゃしたため命中めいちゅうはしていない。イラン・イラク戦争せんそうでの詳細しょうさいAIM-54 フェニックス#イラン空軍くうぐん参照さんしょう

AIM-54のほかには、中距離ちゅうきょりそら対空たいくうミサイルであるAIM-7 スパロー短距離たんきょりそら対空たいくうミサイルのAIM-9 サイドワインダー搭載とうさいできる。これらのそら対空たいくうミサイルあるいはばくだんなどは、胴体どうたい下面かめん左右さゆうエンジンあいだにある4ヶ所かしょパイロンあるいはAIM-7ようランチャー主翼しゅよく根元ねもとに1ヶ所かしょずつあるパイロンおよびその側面そくめんにあるAIM-9ようのレールランチャーのけい8ヶ所かしょ搭載とうさいする。

F-14のだいいち目的もくてき艦隊かんたい防空ぼうくう能力のうりょくであるとされ、一応いちおう対地たいち攻撃こうげき能力のうりょくっていた[ちゅう 8]にもかかわらず、積極せっきょくてき付加ふかされなかった。このためにとく空母くうぼ戦闘せんとうぐんたいかんミサイル攻撃こうげき仕掛しかけてくる可能かのうせいのあった唯一ゆいいつ国家こっかであるソビエト連邦れんぽう崩壊ほうかいしたのち、F-14の存在そんざい意義いぎおおきくうすれていた。結果けっかとして、当時とうじ主流しゅりゅうになりつつあった中距離ちゅうきょりそら対空たいくうミサイルAIM-120 AMRAAM実弾じつだん発射はっしゃ試験しけんには参加さんかしたものの、改修かいしゅうによる延命えんめい効果こうか費用ひようとの勘案かんあんから搭載とうさい制式せいしき見送みおくられた[8]。また、ウォールアイ[9]AGM-88 HARMミサイルについてもF-14への搭載とうさい検討けんとうされ、後者こうしゃについてはRDT&Eのみが開始かいしされていたが、結局けっきょく両者りょうしゃとも搭載とうさい制式せいしき見送みおくられた。

なお、AIM-54は2004ねん9月30にちアメリカ海軍かいぐんから退役たいえきした。

また、AIM-54の後継こうけいミサイルとして小型こがたかつフェニックスと同等どうとう性能せいのうAIM-152 AAAM開発かいはつされ、試験しけんおこなわれていたがソ連それん崩壊ほうかいによる脅威きょうい減少げんしょう開発かいはつ中止ちゅうしされた。

搭載とうさいわせ
艦隊かんたい防空ぼうくう任務にんむ
AIM-54最大さいだい搭載とうさい
  • AIM-9×2
  • AIM-54×6
目標もくひょう対応たいおう
  • AIM-9×2
  • AIM-7×2
  • AIM-54×4
甲板かんぱん発進はっしん迎撃げいげき
  • AIM-9×2
  • AIM-7×3
  • AIM-54×2
最長さいちょう滞空たいくう
  • AIM-9×2
  • AIM-7×6
偵察ていさつ任務にんむ
  • AIM-9×2
  • AIM-7×2

火器かき管制かんせい装置そうち[編集へんしゅう]

F-14Dの操縦そうじゅうせき

F-14のレーダーAN/AWG-9は、最大さいだい探知たんち距離きょりが200kmをえる画期的かっきてき高性能こうせいのうレーダーである。操作そうさ後部こうぶ座席ざせきのレーダー迎撃げいげき士官しかんおこなう。AN/AWG-9は追跡ついせき(TWS)モードであれば、最大さいだいで24目標もくひょう同時どうじ追尾ついび、そのうち6目標もくひょうAIM-54 フェニックス発射はっしゃ同時どうじ攻撃こうげきする能力のうりょくがある。

ぜんせきからすべての武器ぶき発射はっしゃ(および各種かくしゅ追加ついか機器きき操作そうさ)が可能かのうだが、通常つうじょうちゅう射程しゃてい以上いじょうミサイル操作そうさこうせきのレーダー迎撃げいげき士官しかんおこない、ぜんせき操縦そうじゅう操縦そうじゅう専念せんねんすることで乗員じょういん負担ふたん分配ぶんぱいしている。ただし機関きかんほうサイドワインダーよう短距離たんきょりミサイルの操作そうさぜんせきからのみとなっている。

AN/AWG-9は、戦闘せんとうあいだデータ・リンクであるリンク4C(TADIL-C)対応たいおうしている。これは従来じゅうらいそら対地たいちデータ・リンクとしてもちいられてきたリンク4Aの発展はってんがたで、当時とうじもちいられていたそら対空たいくうのデータ・リンクとしては最大さいだい容量ようりょうのものであった。なお、リンク4Cの運用うんよう対応たいおうしているのはF-14のみである。改良かいりょうがたのF-14Dではデジタルしき変更へんこうしたAN/APG-71搭載とうさいされ、電子でんし妨害ぼうがいたいせいなどが向上こうじょうしたほか、JTIDSまれたことでリンク 16対応たいおうしている。

計器けいきるいはアナログしきでレーダースコープもブラウン管ぶらうんかんだったが、飛行ひこう特性とくせい変化へんかする可変かへんつばさであるためエア・データ・コンピュータには最初さいしょマイクロプロセッサであるMP944で構成こうせいされたセントラル・エア・データ・コンピュータギャレット・エアリサーチ英語えいごばんせい)が採用さいようされるなど、当時とうじ最先端さいせんたんアビオニクス採用さいようされている。

電子でんし光学こうがくシステム[編集へんしゅう]

機首きしゅ装備そうびされたAN/AXX-1 TVカメラセット

初期しょきのF-14Aは機首きしゅしたレーダー連動れんどうまたは独立どくりつして使用しようすることができるAN/ALR-23赤外線せきがいせん探索たんさく追跡ついせき装置そうち(IRST)が装備そうびされていた。ただ、このIRSTはアフターバーナー使用しようしているてき航空機こうくうきを185km以遠いえん探知たんちできる性能せいのうつが旧式きゅうしきし、性能せいのう満足まんぞくのいくものではなくなっていったため、1980年代ねんだいにはノースロップしゃAN/AXX-1 TVカメラセット(Television Camera Set、TCS)へえられている。AN/AXX-1は、DC-10クラスのおおきさなら85nm(153km)、F-111クラスなら40nm(72km)、C-130クラスなら35nm(63km)、F-5クラスなら10nm(18km)の探知たんち距離きょりつ。しかし、TCSは夜間やかんくもがかかっている状況じょうきょうなどではやくにたないため、F-14Dでは最新さいしんがたのIRST AN/AAS-42左右さゆうならべて配置はいちし、併用へいようしている。

電子でんし対抗たいこう機器きき[編集へんしゅう]

チャフ・フレア・ディスペンサー
レーダー警報けいほう受信じゅしん
型式けいしき 装備そうび位置いち 搭載とうさい
AN/APR-45 内部ないぶ F-14A
AN/ALR-50
AN/ALR-67英語えいごばん F-14B
AN/ALR-67(V)2英語えいごばん F-14D
チャフフレア・ディスペンサー
型式けいしき 装備そうび位置いち 搭載とうさい
AN/ALE-29/-39ドイツばん 内部ないぶ F-14A
AN/ALE-47 改修かいしゅうによりすべての機体きたい装備そうび
AN/ALE-50 F-14D
AN/ALE-58ドイツばん 外部がいぶ F-14A/B/D
ジャミング装置そうち
型式けいしき 装備そうび位置いち 搭載とうさい
AN/ALQ-100 外部がいぶ F-14A
AN/ALQ-126ドイツばん 内部ないぶ F-14A
AN/ALQ-126Bドイツばん F-14D
AN/ALQ-165ドイツばん 外部がいぶ
AN/ALQ-167ドイツばん F-14A/B/D

可変かへんつばさ[編集へんしゅう]

つばさを68°に後退こうたいさせたF-14A
 
主翼しゅよくおおきくひらいているF-14B

F-14のおおきな特徴とくちょうひとつとして、飛行ひこうちゅう速度そくどによって主翼しゅよく後退こうたいかくえ、つばさはばつばさ面積めんせきつばさ平面へいめんがた変化へんかさせて、つね最適さいてきあげこう[ちゅう 9]主翼しゅよく形状けいじょうられる可変かへんつばさ装備そうびしており、可変かへんつばさ後退こうたいかくを20から68範囲はんいうごく。

可変かへんつばさF-111でも採用さいようしていたが、F-111では巡航じゅんこう飛行ひこう操縦そうじゅう手動しゅどう角度かくど変更へんこうするのにたいし、F-14ではマッハ・プログラム・コンピュータにより角度かくど自動じどう制御せいぎょ可能かのうとしている。この自動じどう制御せいぎょ速度そくど対応たいおうした最適さいてきだけにまらず、加速かそくには後退こうたいかくおおきくして抵抗ていこうらして、マッハ2.34の最大さいだい速度そくど飛行ひこうすることができ、旋回せんかいには後退こうたいかくちいさくしつばさはばひろげて旋回せんかい半径はんけいちいさくしたりもする。F-4(Jがた)との比較ひかくでは、加速かそく性能せいのうで45%、旋回せんかい半径はんけいで40%、旋回せんかいりつで64%向上こうじょうしている。この推力すいりょく重量じゅうりょうつばさめん荷重かじゅう比較ひかくからの計算けいさん上回うわまわっており、そのぶん可変かへん後退こうたいつばさによる性能せいのう向上こうじょうといえる。

後退こうたいモード切替きりかえスイッチはスロットルレバー側面そくめんにあり、自動じどう(AUTO)モードにしておくと、マッハ後退こうたいプログラム(MSP:Mach Sweep Programmer)とばれる自動じどう可変かへんシステムにより、飛行ひこう速度そくど気圧きあつ高度こうど変化へんか検知けんちして、主翼しゅよく後退こうたいかくつね最適さいてき位置いち設定せっていすることが可能かのうであり、マッハ0.4までの20から線形せんけい後退こうたいし、14,000ft以下いか低空ていくうでは0.6付近ふきんやく25となり、そこから変化へんかきゅうになり1.0付近ふきんで68となる。20,000ft以上いじょうでは0.7付近ふきんやく22となり、1.0付近ふきんで68となる。また、爆撃ばくげき(BOMB)モードでは、主翼しゅよく後退こうたいかくを55設定せっていされ、正確せいかくばくげき可能かのうにしている。なお、MSPが故障こしょうしたさいには、最大さいだいかく制限せいげんした手動しゅどうにより自由じゆう後退こうたいかく変更へんこうすることもできる。また、常用じょうようレバーを使用しようすることにより、20、55、68、75設定せっていができる。ただし、75後退こうたいかくでは主翼しゅよく尾翼びよくかさなることになり、この状態じょうたい飛行ひこうした場合ばあい主翼しゅよく尾翼びよく干渉かんしょう悪影響あくえいきょうをもたらすため、これを使つかえるのは降着こうちゃく装置そうち荷重かじゅうがかかっているときのみにかぎられている。そのため75後退こうたいかく設定せっていではなく、機種きしゅ主翼しゅよくりたたみ機構きこう相当そうとうする「空母くうぼうえでの収納しゅうのうスペースを節約せつやくし、取扱とりあつかいを容易よういにするため」のモードである。

可変かへんつばさ主翼しゅよく機体きたい胴体どうたいとの結合けつごうには、胴体どうたい中央ちゅうおうに、チタン真空しんくうなか電子でんしビーム溶接ようせつ使用しようして組立くみたてられた、中央ちゅうおうタンクと主翼しゅよく取付とりつ部分ぶぶんがある主翼しゅよく中央ちゅうおうとで構成こうせいされているはこがた構造こうぞうがあり、主翼しゅよく取付とりつ部分ぶぶんのピボットじく旋回せんかいじく)にボール・ベアリングをかいして取付とりつけられており、はこがた構造こうぞう取付とりつけられた油圧ゆあつスクリュー・ジャッキにより、主翼しゅよくえん一端いったんしたりいたりすることにより主翼しゅよく可動かどうさせる。チタンを採用さいようした理由りゆうには、強度きょうど確保かくほ重量じゅうりょう軽減けいげんはかるためであり、F-111で採用さいようされていたはがねせいのピボットじくにおいて、ひびれが多発たはつしていたためである。しかし、素材そざい工作こうさく技術ぎじゅつ両面りょうめんでは製造せいぞうコスト上昇じょうしょう要因よういんとなった。

主翼しゅよくのグローブベーンを展開てんかいするF-14A

可変かへんつばさ速度そくどおうじて最適さいてきあげこうることができるものの、主翼しゅよく後退こうたいによるそらりょく中心ちゅうしん移動いどう[ちゅう 10]可動かどう機構きこう複雑ふくざつさや、可動かどう部品ぶひんとくじく強度きょうど確保かくほ必要ひつようとするなどのめんから、工数こうすうなどしょコストの上昇じょうしょうまねこと問題もんだいされた。また、重量じゅうりょう増加ぞうかエネルギー機動きどうせいてきにはおおきな問題もんだいであり、可変かへんつばさによる性能せいのう向上こうじょう効果こうか相殺そうさいされることとなる。F-14に若干じゃっかんおくれて欧州おうしゅうトーネード戦闘せんとうにも採用さいようされているが、それ以降いこう採用さいよう途絶とだえている。

当初とうしょF-14ではもうひとつの可変かへんつばさとして主翼しゅよくのグローブベーンを展開てんかいするようになっていた。これはマッハ1.4以上いじょうになると主翼しゅよくぜんえんから展開てんかいされるしょうつばさで、ちょう音速おんそく飛行ひこう揚力ようりょく中心ちゅうしん後退こうたいするのをねらいがあった。マッハ1.0-1.4では手動しゅどう操作そうさでき、また、空戦くうせんモードにしておくと空戦くうせんフラップと連動れんどうしてむかえかくとマッハすうおうじて作動さどうした。さらには後退こうたいかく55ばくげきモードでは全開ぜんかいとなった。しかし、飛行ひこう特性とくせいにほとんど影響えいきょうあたえないことがわかり、Aかた運用うんよう当時とうじでは無効むこうされ、BがたおよびDかたでは搭載とうさい兵器へいきとの干渉かんしょうをなくすために廃止はいしされている[10]

戦闘せんとう爆撃ばくげきのF-111には可変かへんつばさ部分ぶぶんにもパイロンがもうけられ、後退こうたいかく変化へんかおうじてパイロンも一定いってい方向ほうこうくように連動れんどうしたが、ほんには可変かへんつばさ部分ぶぶんにはパイロンはもうけられなかった。これによって機構きこうはF-111とくら簡易かんいしたものの、のちほん攻撃こうげきばくげき能力のうりょく付加ふかするさいに、おおきな欠点けってんとなった。

愛称あいしょう[編集へんしゅう]

愛称あいしょう「トムキャット」の由来ゆらいは、可変かへんつばさうごきがねこみみうごきにていることからづけられた。かつてグラマンせい戦闘せんとうにシリーズてき名付なづけられていた、ねこもしくはネコ動物どうぶつふくまれる愛称あいしょうとは、直接ちょくせつ連続れんぞくしたものではないとされる。なお、当初とうしょ愛称あいしょうはシーキャットだったとされている。しかし、トム・コノリー英語えいごばん海軍かいぐん中将ちゅうじょうがこの機体きたい開発かいはつつよ支持しじしていたことからトムのねこえい:Tom's Cat)という定着ていちゃくし、これにられるかたちでトムキャットというになったとわれている。

一般いっぱんには、グラマンのネコのがついた戦闘せんとうのシリーズと認識にんしきされることがおおい。実際じっさいにも退役たいえき記念きねん行事ぎょうじとして、コンフィデレート・エアフォース(記念きねん空軍くうぐん英語えいごばん所属しょぞくF4F ワイルドキャット正確せいかくにはゼネラルモーターズせいFM)、F6F ヘルキャットF8F ベアキャットといった、ネコのがつく一連いちれんのグラマン戦闘せんとう併走へいそう飛行ひこうおこなったことがある。F-14は失速しっそく直前ちょくぜんでフラップをろした状態じょうたいぎゃくにF4Fはほぼ全開ぜんかい出力しゅつりょくでの飛行ひこうだった。

改修かいしゅう[編集へんしゅう]

対地たいち攻撃こうげき能力のうりょく付加ふか[編集へんしゅう]

ばくだん搭載とうさいしたF-14A

F-14は、当初とうしょ搭載とうさいされたレーダー能力のうりょくなどからそら対空たいくう戦闘せんとうのみを考慮こうりょされた戦闘せんとうだったが、航続こうぞく距離きょりながいことや搭載とうさい能力のうりょく余裕よゆうがあるなどの利点りてんがあった。

湾岸わんがん戦争せんそうでのA-6損耗そんこうりつたかさと、後継こうけいとして開発かいはつされていたA-12アヴェンジャーIIやその代替だいたいあんであるA-6Fの開発かいはつ中止ちゅうしされたことにより、A-6引退いんたいF/A-18E/F スーパーホーネット配備はいびまでのつなぎとして、F-14のみぎ主翼しゅよくパイロンに、LANTIRNポッド(F-15EF-16搭載とうさいされているものにGPSとの連動れんどう機能きのう追加ついかする改修かいしゅうおこなわれておりLTS(LANTIRN目標もくひょう照準しょうじゅんシステム)とばれた)を装備そうびして対地たいち攻撃こうげき能力のうりょく付与ふよすることとなった。

この改修かいしゅうによりポッド搭載とうさいのみでレーザー誘導ゆうどうばくだんなどの使用しよう可能かのうとなった。この対地たいち攻撃こうげき能力のうりょく付与ふよされたタイプのことをボムキャットぶこともある(トムとボムをけている)。また、F-14Dではこれらにくわえてそら対地たいちミサイル装備そうび検討けんとうされていたが予算よさん問題もんだい計画けいかく破棄はきされている。

偵察ていさつ能力のうりょく[編集へんしゅう]

F-14は偵察ていさつポッド(TARPS)を装備そうびし、偵察ていさつ任務にんむにも使用しようされている。RF-8退役たいえきアメリカ海軍かいぐんには専用せんよう戦術せんじゅつ偵察ていさつがなく、F-14はその重要じゅうよう代替だいたいとなった。1990年代ねんだいからはじまった空母くうぼ航空こうくうだん飛行ひこうたい改編かいへんではTARPSとLTSを装備そうびしない飛行ひこうたいからかいたい機種きしゅ転換てんかんされていったことから、これらのポッドによってF-14が延命えんめいできたともいえる。

TARPSとLTSはおな配線はいせんとコンソールパネル共用きょうようしているため同時どうじ装備そうびすることはできなかった[11]

ちなみに、TARPSを装備そうびした機体きたいには「ピーピング・トム」(のぞトム、出歯亀でばかめ)の別称べっしょうがあり、カメラをかまえたトムをデザインした専用せんようパッチもある。

てい価格かかくがた[編集へんしゅう]

F-14Aは価格かかく高騰こうとう配備はいびするじょうおおきな問題もんだいとなっており、この問題もんだい解決かいけつ対策たいさくする必要ひつようしょうじた。当時とうじまだF/A-18配備はいびまで時間じかんがあったため代替だいたい選定せんていおこなわれた。F-14では、AIM-54 フェニックス運用うんよう能力のうりょく削除さくじょしたF-14TやAIM-54の限定げんていてき運用うんよう能力のうりょくつF-14Xが提案ていあんされF-15NF-4改良かいりょうがた発注はっちゅうあらそった。しかし、これらのあんでは老朽ろうきゅうしたF-4とくらおおきな利点りてんがなく、コストめんでもわりわないことなどから選定せんていよりれている。

ちなみにこの選定せんていではF-4の改良かいりょうがたのF-4Sが選定せんていされ、F/A-18の配備はいびまで使用しようされている。

要撃ようげきがた[編集へんしゅう]

上述じょうじゅつとおりF-14に搭載とうさいされた火器かき管制かんせいシステムAN/AWG-9と、AIM-54 フェニックスは、要撃ようげきへの搭載とうさい目的もくてきとする空軍くうぐんとの共同きょうどう開発かいはつである。そのため、F-15ともに、老朽ろうきゅうしたF-106わる要撃ようげきとしての採用さいよう検討けんとうされた。

要撃ようげきとしての能力のうりょくは、上昇じょうしょう性能せいのうにおいてはF-15がすぐれるものの、ミサイル火器かき管制かんせいシステムの能力のうりょくではF-14がすぐれており、一長一短いっちょういったんである。だが1970年代ねんだい以降いこうアメリカ空軍くうぐん防空ぼうくう軽視けいししており(それ以前いぜんソ連それんばくげき脅威きょうい過大かだい評価ひょうかしたこと反動はんどうである)、F-106後継こうけい選定せんてい優先ゆうせんたか要件ようけんとはみなされず、結論けつろんさないままにえとなった。結局けっきょくF-106は耐用たいよう年数ねんすう限界げんかいまで配備はいびつづき、退役たいえきはF-15およびF-16要撃ようげき任務にんむいでいる。

スーパートムキャット21計画けいかく[編集へんしゅう]

1990年代ねんだい前半ぜんはんに、アフターバーナー使用しようなしでのマッハ1の巡航じゅんこう飛行ひこうスーパークルーズ)が可能かのうエンジン搭載とうさいステルスせい付加ふか、さらには改良かいりょうがた航空こうくう電子でんし装置そうち搭載とうさい本格ほんかくてき対地たいち攻撃こうげき能力のうりょく追加ついかなどにより、21世紀せいきにも通用つうようする戦闘せんとうとして、ほん発達はったつ改良かいりょうがたであるスーパートムキャット21アタック・スーパートムキャット21などが計画けいかくされた。これは、1980年代ねんだい後期こうきから1990年代ねんだい前半ぜんはんにかけて開発かいはつ導入どうにゅう検討けんとうされていた空軍くうぐんYF-22をベースに、主翼しゅよくをF-14とおなじく可変かへんつばさとした海軍かいぐん発達はったつがた艦上かんじょう戦術せんじゅつ戦闘せんとうNATFF-22N)や、A-6E艦上かんじょう攻撃こうげき後継こうけいとして計画けいかくされたA-12ステルス攻撃こうげき開発かいはつ最終さいしゅうてき中止ちゅうしされたことをけたためである。

しかし、そらたいかんミサイル搭載とうさい可能かのうをはじめとするマルチロール失敗しっぱいF/A-18拡大かくだい改良かいりょうがたであるF/A-18E/F スーパーホーネットがF-14の後継こうけいとして採用さいようされたことなどにより、最終さいしゅうてきに"スーパートムキャット21"などの開発かいはつ中止ちゅうしされた。

実戦じっせん経験けいけん[編集へんしゅう]

ベトナム戦争せんそうでは、配備はいびされたのが1973ねんアメリカぐん撤退てったいしたのちだったため、1975ねん4がつアメリカ海軍かいぐん海兵かいへいたい中心ちゅうしんになっておこなわれたアメリカ民間みんかんじんサイゴン撤退てったい作戦さくせんのための上空じょうくう支援しえん使用しようされたのみとなった。

1981ねんたいリビア作戦さくせんはつ戦果せんかをあげており、空母くうぼニミッツ」からはつかんしたF-14が地中海ちちゅうかいシドラわん上空じょうくうで2リビア空軍くうぐんSu-22Mシドラわん事件じけん (1981ねん))を、1989ねん1がつにもおなじく2のリビア空軍くうぐんMiG-23MLシドラわん事件じけん (1989ねん))を撃墜げきついしている。

1983ねんレバノン内戦ないせんへの介入かいにゅう、および1986ねん4がつベンガジトリポリへの侵攻しんこうリビアばくげき)を援護えんご作戦さくせん活動かつどうちゅう偵察ていさつおこなった。

1991ねん湾岸わんがん戦争せんそうではだい規模きぼ空中くうちゅうせんおこなわなかったが(どう戦争せんそう戦闘せんとう撃墜げきつい記録きろくしたF-15とことなり、自力じりき交戦こうせん規定きていすべてをたせる能力のうりょくがなかったため自律じりつてき交戦こうせんができず早期そうき警戒けいかい管制かんせいなどから射撃しゃげき許可きょかあお必要ひつようがあったことがおおきい[12]。また、イラクぐんイラン・イラク戦争せんそうイラン空軍くうぐんのF-14と交戦こうせんした経験けいけんから、F-14を非常ひじょう警戒けいかい交戦こうせんけていた)、Mi-8ヘリコプター撃墜げきついしている。一方いっぽう、イラクぐん対空たいくうミサイルで1撃墜げきついされている。

1993ねんからバルカン上空じょうくうで、ユーゴスラビア紛争ふんそうから戦闘せんとう空中くうちゅう哨戒しょうかい(CAP)および偵察ていさつ実施じっし1995ねんはつばくげきおこなった。コソボ紛争ふんそうでもF-14が高速こうそく前線ぜんせん航空こうくう管制かんせいおよびばくげき実施じっしした。

2001ねんアフガニスタン戦争せんそうでは作戦さくせん中心ちゅうしんとなり、前線ぜんせん航空こうくう管制かんせい(FAC)や、燃料ねんりょう積載せきさいりょうすくなく奥地おくちまで飛行ひこうできないF/A-18Cわりに、F-14が誘導ゆうどうばくだんなどを投下とうかし、多数たすう戦果せんかげている。

2003ねんイラク戦争せんそうでも、誘導ゆうどうばくだんなどを投下とうかし、戦果せんかげた。

配備はいびじょうきょう[編集へんしゅう]

F-14の運用うんようこく赤色あかいろくにではすでに退役たいえきしている

保守ほしゅ整備せいび容易たやすさと用途ようとせいなどに由来ゆらいするコストパフォーマンスめんからF/A-18E/F戦闘せんとう攻撃こうげきへの機種きしゅ転換てんかんすすめられ、最後さいごのこった戦闘せんとう部隊ぶたいVF-31トムキャッターズ2006ねん9月22にちかいたいしたため、アメリカ海軍かいぐんのF-14はぜん完全かんぜん退役たいえきしている。

アメリカ海軍かいぐん太平洋艦隊たいへいようかんたい[編集へんしゅう]

アメリカ海軍かいぐん大西洋たいせいよう艦隊かんたい[編集へんしゅう]

VF-84 ジョリーロジャースは1976ねんにF-4からF-14Aへと交代こうたいした
だい143戦闘せんとう飛行ひこうたいのF-14とF/A-18E(2005ねん

試験しけん評価ひょうか飛行ひこうたい(Test and Evaluation Squadrons)[編集へんしゅう]

  • だい4試験しけん評価ひょうか飛行ひこうたい (VX-4 The Evaluators) - 1994ねん9月30にちぜん退役たいえき
  • だい9試験しけん評価ひょうか飛行ひこうたい (VX-9 The Vampires) - ぜん退役たいえき
  • だい23評価ひょうか飛行ひこう試験しけんたい (VX-23 Salty Dogs) - ぜん退役たいえき

ブルーエンジェルスでの採用さいよう[編集へんしゅう]

A-4Fの後継こうけい検討けんとう段階だんかいにおいて主力しゅりょく戦闘せんとうであったF-14Aも候補こうほがっていた。しかし、F/A-18Aと比較ひかくし、ショーサイトに展開てんかいするにあたって、2.5ばい整備せいびいんと3ばいちか予備よびパーツ、最低さいてい4予備よびエンジンを必要ひつようとし、コストもたかかったことから、早々そうそう候補こうほからはずされている[13]

ギャラリー[編集へんしゅう]

アメリカ以外いがいでの採用さいよう[編集へんしゅう]

グラマンしゃアメリカ海軍かいぐんでの正式せいしき採用さいよう、アメリカの同盟どうめいこく中心ちゅうしんにセールスをおこなったが、高額こうがく運用うんようコストや艦隊かんたい防空ぼうくう重視じゅうししたふくがた艦上かんじょうであるがゆえにユーザーが限定げんていされたことで、イスラエルサウジアラビアカナダスペインオーストラリアなどはF-15F/A-18などを選択せんたくした。日本にっぽん航空こうくう自衛隊じえいたいでもかつて、だい3F-XでF-14を導入どうにゅうしようと検討けんとうしていたこともあったが、比較ひかく評価ひょうか結果けっかF-15となった[ちゅう 11]

結局けっきょく導入どうにゅうしたのは潤沢じゅんたくオイルマネー背景はいけい皇帝こうていみずからの指示しじのもと当時とうじ友好ゆうこう関係かんけいにあった西側にしがわ諸国しょこくさい新鋭しんえい兵器へいき次々つぎつぎ導入どうにゅうしていた、パーレビ王朝おうちょう時代じだいイラン空軍くうぐんのみとなった。アメリカ海軍かいぐん調達ちょうたつおさえたぶんはイランへの販売はんばいまわしたため赤字あかじまぬかれたものの、政変せいへんによりることができずアフターサービスによる収入しゅうにゅう途絶とだえた。高性能こうせいのうではあるが、アメリカけの200生産せいさん終了しゅうりょうしたF-11つづきグラマンへの利益りえきすくなく、莫大ばくだい開発かいはつくとセールスてきには失敗しっぱいちか結果けっかであった。

イラン[編集へんしゅう]

導入どうにゅういた経緯けいい[編集へんしゅう]

イラン空軍くうぐんのF-14Aとパイロット(1979ねん

親米しんべいのパーレビ王朝おうちょうソ連それん偵察ていさつによる領空りょうくう侵犯しんぱんにたびたびなやまされていたが、イランの国土こくどやまがちでありほとんど平野へいやい。とくにソビエトと国境こっきょうせっするテヘラン北方ほっぽう標高ひょうこう5604メートルのダマーヴァントやま筆頭ひっとうとするアルボルズ山脈さんみゃくによって地上ちじょう配備はいびのレーダーの視程していおおきな制限せいげんくわえられていた。当時とうじ、AWACSは開発かいはつ途上とじょうであり、短期たんきてきには多数たすうのレーダーサイトの建設けんせつ時間じかんてきにも費用ひようてきうものではないことから、かぎられた地上ちじょう支援しえんであっても迎撃げいげき成功せいこうさせ強力きょうりょくなレーダーを搭載とうさいした戦闘せんとうもとめられた[14]。それをけてニクソン大統領だいとうりょうは1972ねん5がつさい新鋭しんえいであるF-14あるいはF-15の売却ばいきゃく決断けつだん同年どうねん11がつ議会ぎかい承認しょうにんけたことから、F-14同様どうよう強力きょうりょくなレーダーを搭載とうさいするマクドネル・ダグラスしゃF-15とのいちとなった。

両者りょうしゃ比較ひかくにおいて

  • 強力きょうりょくなレーダーによりAIM-54 フェニックスミサイルが使用しよう可能かのうであること、F-15とおなAIM-7FAIM-9搭載とうさいした場合ばあいでも射程しゃていながくなる。
  • F-14Aのほう運動うんどうせい用途ようとせいでF-15Aよりまさる。
  • へいそうシステムの操作そうさ当時とうじのF-15Aよりも簡単かんたん

判定はんていされ[14]1974ねん6がつにF-14Aの採用さいよう決定けっていされた。

選考せんこうさいには、みずからもパイロットとしてられた当時とうじのイラン皇帝こうていモハンマド・レザー・パフラヴィー(パーレビ国王こくおう)が両機りょうき操縦そうじゅうしてくらべて決定けっていしたかのようなせつ流布るふしているが、イラン空軍くうぐん関係かんけいしゃは「デモ飛行ひこうだけでめるはずがない」と否定ひていしている[15]実際じっさいには決定けってい先立さきだっておこなわれたデモフライトにおいて、採用さいよう成否せいひ社運しゃうんをかけたグラマンがシャーのためにペルシア帝国ていこく紋章もんしょうのパッチきの飛行ひこうふく用意よういし、体験たいけん搭乗とうじょう準備じゅんびをしたのは事実じじつであるが、搭乗とうじょうはしていない。ただし、デモ飛行ひこうをあえてF-15のあとにし、パイロットをんだじょうぐん当局とうきょくからの叱責しっせき覚悟かくごしてのF-14の「派手はで」なパフォーマンスはシャーにつよ印象いんしょうあたえたらしく、当時とうじのグラマンの重役じゅうやくは「デモの終了しゅうりょうにシャーはF-14の飛行ひこうでなぞっていた」とのこしている。当時とうじのグラマンしゃ重役じゅうやくはF-14とF-15のちがいについて、地上ちじょうのレーダーサイトや迎撃げいげき管制かんせい支援しえんけられる、たとえばイスラエルのような環境かんきょうであればF-15が有利ゆうりであろうと説明せつめいしている。

1974ねん1がつに30納入のうにゅう契約けいやくがなされたのち、6がつには50追加ついかされて80のF-14Aと714はつのAIM-54、10年間ねんかんのエンジンのサポート、イラン国内こくないでの運用うんよう支援しえん体制たいせい構築こうちくが3おくドルで発注はっちゅうされたが、実際じっさいにイランにわたされたのは79、AIM-54は訓練くんれんだんふくめ284はつであった[16]。イラン革命かくめいによってわたされなかった80ばん(Bu No 160378)はアメリカ海軍かいぐんきとられ、ポイントマグー海軍かいぐん基地きち展開てんかいするNWTS (Naval Weapons Test Squadron)においてNF-14Aとして各種かくしゅテストベッドに使用しようされたのち退役たいえき、2000ねん8がつからデビスモンサン空軍くうぐん基地きち隣接りんせつするAMARC(Aerospace Maintenance and Regeneration Center)で保管ほかんされている。2010ねん8がつ、この80についてイランはわたしをもとめている。

導入どうにゅう前後ぜんこうにはアメリカ本土ほんどにおいて、アメリカ海軍かいぐん訓練くんれん教官きょうかんらによるイラン空軍くうぐんパイロットへのトレーニングもほどこされたほか、グラマンしゃペルシア学習がくしゅうした1000にん技術ぎじゅつしゃとその家族かぞくをイランに派遣はけんしている。帝政ていせいイラン空軍くうぐんはこののちAGM-53とレーザー誘導ゆうどうばくだん運用うんよう能力のうりょく付与ふよしたマルチロール仕様しようのF-14Aを70追加ついか導入どうにゅうする予定よていであった[17]

機体きたい[編集へんしゅう]

イランけF-14は、搭載とうさいされたアビオニクスのうち電子でんしせん装置そうち周波数しゅうはすう変調へんちょう速度そくど、ならびに各種かくしゅプロセッサの動作どうさが1/100びょうおくれるというダウングレードをほどこされたが、空軍くうぐん仕様しようのハーネスと酸素さんそ供給きょうきゅう装置そうち変更へんこうされた以外いがいはタイヤみち空気圧くうきあつちゃくかんフックもふくめてアメリカ海軍かいぐん納入のうにゅうされたブロック90(初期しょき契約けいやくの30)ならびにブロック95(追加ついかの50)と同一どういつである(べい海軍かいぐんけはイランけの生産せいさんののち、エンジンを新型しんがたのTF30-414Aに交換こうかんしている)。

なお、イランのF-14Aの塗装とそう引渡ひきわた以来いらい「デザート迷彩めいさい」をほどこしていたが、近年きんねん同国どうこく空軍くうぐんMiG-29同様どうようすなしょく水色みずいろによる迷彩めいさいえられた機体きたいえている。また、後述こうじゅつ改修かいしゅうには「Edged Three Tone Asian Minor 2」という幾何きかがくてきなパターンの迷彩めいさいが1だけに採用さいようされている[17]

1986ねんなつ、イランぐんパイロット4めいがF-4とF-14を使つかってイラクを経由けいゆしてアメリカに亡命ぼうめい到着とうちゃくした機体きたいはイランぐん整備せいび能力のうりょく調しらべるため分解ぶんかいされ、おおくの部品ぶひんがアメリカ本土ほんどかえられた。調査ちょうさ結果けっか、イランは独自どくじにF-14の部品ぶひん製造せいぞうしていると結論けつろんいたった[18]。これについての詳細しょうさい後述こうじゅつ

現在げんざい運用うんようじょうきょう[編集へんしゅう]

イラン空軍くうぐんのF-14Aとパイロット(2013ねん

その1979ねん1がつに、反米はんべいてきルーホッラー・ホメイニー指導しどうしゃおこなわれたイラン革命かくめいによりアメリカ引渡ひきわたまえ機体きたいめと部品ぶひん供給きょうきゅう停止ていしおこない、補修ほしゅう部品ぶひん調達ちょうたつ困難こんなんとなったイランでは同機どうき運用うんよう困難こんなんとなった。

しかし、イラン・コントラ事件いらんこんとらじけんからんでイランのアメリカせい補修ほしゅう部品ぶひん調達ちょうたつつづけたため稼動かどう状態じょうたいたもち、F-14もイラン・イラク戦争せんそう実戦じっせん使用しようされた。このときは目標もくひょう同時どうじ追尾ついびでき、かつ長距離ちょうきょり探索たんさく可能かのうなAN/AWG-9レーダーかしてAWACSわりにはたらいていたともいわれている[19]1983ねんには部品ぶひん効率こうりつてき管理かんり方法ほうほうし、1985ねんにはテヘラン上空じょうくうを25以上いじょうのF-14を飛行ひこうさせたことなどから一時いちじ最大さいだい48稼動かどう状態じょうたいにあったともわれている。

その、イランへの武器ぶき禁輸きんゆ生産せいさん中止ちゅうしによるパーツの不足ふそくから、2004ねん時点じてんでの稼働かどうは16となり、うち5のみが完全かんぜん任務にんむ遂行すいこう能力のうりょく保持ほじする状態じょうたいとなった。しかし、2006ねんにアメリカ海軍かいぐんからトムキャットがぜん退役たいえきすると、おおくのパーツが密輸入みつゆにゅうふく様々さまざまなルートから調達ちょうたつされた。2007ねんには、アメリカ国防総省こくぼうそうしょう国防こくぼう兵站へいたんきょく国防こくぼうさい利用りよう販売はんばいサービス禁輸きんゆ品目ひんもく管理かんりシステムの不備ふびいて部品ぶひん1,400てん以上いじょう入手にゅうしゅしている。これにより、2011ねんには稼働かどうは42増加ぞうかぐん記念きねん展示てんじ飛行ひこうおこなっている。また、独自どくじオーバーホールセンターをげている。

しかしイラン空軍くうぐんは、F-4D/EやF-5E/Fについてはすうひゃくまんドルをとうじてリバースエンジニアリング保守ほしゅ部品ぶひん国内こくない生産せいさんはかってきたのにたいし、F-14については機体きたい維持いじ共食ともぐ整備せいび依存いぞんしてきた[20]。このため、稼働かどう状態じょうたいにある機体きたいかずは、2012ねんの29から、2021ねんには16減少げんしょうした[20]ロシアからのSu-35SE導入どうにゅう計画けいかくけて、空軍くうぐん司令しれいかん バヘディじゅんしょうは2024ねんちゅうにF-14の運用うんよう終了しゅうりょうすることを表明ひょうめいしている[20][ちゅう 12]

アメリカ海軍かいぐんでは鹵獲ろかくによりF-14とAIM-54のパーツがイラン空軍くうぐんわたることをふせぐため、AIM-54を搭載とうさいしたまま海中かいちゅうぼっしたF-14をNR-1回収かいしゅうするなど厳重げんじゅう対策たいさくおこなっていた。退役たいえき戦闘せんとうれいれず各地かくち展示てんじされつつあるが、レーダー・電子でんし部品ぶひん・エンジンなどは完全かんぜん撤去てっきょされ、稼働かどう状態じょうたいもどせない処置しょちほどこしてからわたされている。ただし、はずしたエンジンなどは博物館はくぶつかんにおいて展示てんじされておりさい装着そうちゃく可能かのう。なお、この処置しょち不十分ふじゅうぶん機体きたい一部いちぶにあり、2007ねん3がつにはカリフォルニアしゅう政府せいふチノ博物館はくぶつかん所有しょゆうする機体きたい押収おうしゅうするという事件じけん発生はっせいした[21]

改修かいしゅう[編集へんしゅう]

2009ねんから2019ねんにかけて、イラン空軍くうぐんはF-14Aの整備せいび・オーバーホールおよび能力のうりょく改善かいぜんおこなう「プロジェクト・ババエイ」(Project Babaiee)を実施じっしした[20]。この改修かいしゅうにより、AN/AWG-9レーダーは、パルス・ドップラー・サーチ(PDS)モードで爆撃ばくげきサイズの目標もくひょうなら277キロ、戦闘せんとうサイズの目標もくひょうなら213キロで探知たんちできるようになる[20]。まず2009ねん1がつから2012ねん4がつあいだに、テヘランのイラン空軍くうぐんだい1戦術せんじゅつ戦闘せんとう基地きち(1TFB)のオーバーホールセンターで、シリアル番号ばんごう3-6049の機体きたい改修かいしゅうされ、同機どうきは2012ねん5がつだい81戦術せんじゅつ戦闘せんとう飛行ひこうたい(81TFS)でさい就役しゅうえきした[20]同機どうき実績じっせきまえて、2013ねんからはイスファハンのだい8戦術せんじゅつ戦闘せんとう基地きち(8TFB)のオーバーホールセンターでも同様どうよう改修かいしゅう開始かいしされ、2016ねんまでに4、2017・8ねんにはさらに3改修かいしゅうされた[22]。これらの改修かいしゅうはF-14AMと呼称こしょうされるようになり、またスプリンターアジアン・マイナーII迷彩めいさい塗装とそうほどこされた[20]

アメリカから輸入ゆにゅうされたAIM-54ミサイルについては1980年代ねんだいなかばに大半たいはん使用しよう不能ふのうとなったが、2008ねんにレストアをおこない2009ねんにはテストに成功せいこうした[23]。またイラン・イラク戦争せんそうちゅうには、セジル計画けいかくとしてMIM-23Bホーク対空たいくうミサイルをAN/AWG-9に適合てきごうする研究けんきゅうおこなわれており、4改修かいしゅうされた[22]そら対空たいくうようのホークはAIM-23Cセジルとしょうされた[22]さらに2010年代ねんだいには、MIM-23Bの部品ぶひんをAIM-54Aと同一どういつ形状けいじょうたまたい収容しゅうようしたAIM-23Bマグソウドも製造せいぞうされた[20]。このほか、ロシアせいR-27RR-73搭載とうさい検討けんとうされたものの、前者ぜんしゃ技術ぎじゅつてき問題もんだい断念だんねんされ、後者こうしゃ赤外線せきがいせん捜索そうさく追尾ついびシステム(IRST)の欠如けつじょのために本来ほんらい性能せいのう発揮はっきできず、従来じゅうらいもちいられてきたAIM-9Jにたいする優位ゆういせいがないとして、中止ちゅうしされた[22]通常つうじょうばくだん運用うんよう能力のうりょく付加ふかされており[24]、イランのプレスは、「のこすべてのF-14Aが打撃だげき作戦さくせん遂行すいこうよう適用てきようされ、各種かくしゅそら対地たいち装備そうび搭載とうさいできる」とつたえている。そのほか、空中くうちゅう給油きゅうゆ装置そうち改修かいしゅうがなされている(プローブをしきから固定こていしき変更へんこう)。

配備はいび部隊ぶたい

  • だい72飛行ひこうたい(72nd TFS) - 1976ねん-1980ねん
  • だい73飛行ひこうたい(73rd TFS) - 1977ねん-1990年代ねんだいなかころ
  • だい81飛行ひこうたい(81st TFS) - 1977ねんより
  • だい82飛行ひこうたい(82nd TFS) - 1978ねんより
  • だい83飛行ひこうたい(83rd TFS) - だい73飛行ひこうたいより編成へんせい

活躍かつやく[編集へんしゅう]

1977ねん8がつイラン空軍くうぐんのF-14はMIG-25R領空りょうくう飛行ひこうしているのを捕捉ほそく撃墜げきついにはいたらなかったが、ソ連それんはこれをイランへの領空りょうくう偵察ていさつめている(このけんについては、実際じっさいソ連それん領空りょうくう侵入しんにゅうして追尾ついびされつつかえってたイランの偵察ていさつ援護えんごした結果けっかともわれる)。

イラン革命かくめいイラン・イラク戦争せんそう開戦かいせん完全かんぜん状態じょうたい稼働かどうは7程度ていどでその稼働かどうか、すくなくともAN/AWG-9レーダーが作動さどうしない状態じょうたいであり、またイラン革命かくめいさいにパイロットや整備せいびいん逮捕たいほされていたためF-14を稼働かどうさせるための人員じんいんそのものが不足ふそくしていた。このあいだ数少かずすくないすうおも後方こうほう長距離ちょうきょり探知たんち可能かのうレーダーかし早期そうき警戒けいかい管制かんせいのような運用うんようおこなった[ちゅう 13]。そのはパイロットや技術ぎじゅつしゃ釈放しゃくほうともな若干じゃっかんすう機体きたい稼働かどう状態じょうたいもどし、イラン上空じょうくう戦闘せんとう空中くうちゅう哨戒しょうかい(CAP)をおこなったとされる。

戦争せんそうちゅうにはイラクぐんMIG-25RBミラージュF1EQ撃墜げきついしたとされ、また1988ねん2がつ25にちにはイラクぐん西安しーあんB-6D(Tu-16中国ちゅうごく生産せいさん)とその機体きたい発射はっしゃしたC-601(中国語ちゅうごくごばん)そらたいかんミサイルを撃墜げきついする戦果せんかげている。ときにはAN/AWG-9レーダーが故障こしょうした状態じょうたい機関きかんほうとAIM-9のみをもちいて空戦くうせん参加さんかしたという証言しょうげんもある。[25]イラク空軍くうぐんはイラン空軍くうぐんのF-14の活躍かつやくにより、のちの湾岸わんがん戦争せんそうべい海軍かいぐんのF-14を回避かいひせざるをなくなったとされている。

イランがわ発表はっぴょうでは、そう撃墜げきついすうは30で、うち16がAIM-54Aによる確実かくじつ撃墜げきついであると結論けつろんけている。しかしイラン空軍くうぐん記録きろくじょうではF-14による撃墜げきついすう確実かくじつ撃墜げきつい130確認かくにん23とされている。このうちすくなくとも40AIM-54Aによるもので、2ないし3機関きかんほう、15程度ていどがAIM-7によるもので、そのはAIM-9による戦果せんかであるとしている。また、ロシア調査ちょうさではイラン空軍くうぐんは12-16のF-14(16うちそら対空たいくう戦闘せんとうで3自軍じぐん対空たいくうミサイルのあやましゃにより4撃墜げきついされたことが確認かくにんされている)を喪失そうしつしたとしており、おな可変かへんつばさのMiG-23とのドッグファイトで撃墜げきついされた機体きたいもあることはイランもみとめている。

派生はせいがた[編集へんしゅう]

1969ねん-1991ねんまでの期間きかんに、総計そうけいで712のF-14A/B/Dが製造せいぞうされた。グラマンしゃはF-14の発展はってんがたとして、電子でんし機器ききかわそうし、全天候ぜんてんこう攻撃こうげき偵察ていさつ能力のうりょくたせたF-14Cしんせい提案ていあんしたが、計画けいかく段階だんかい却下きゃっかされている。実機じっきにCがたがないのはこのためであり、この仕様しようはDがた計画けいかく統合とうごう活用かつようされた。さらには、性能せいのうとした「F-14X」も計画けいかくしたが、こちらも却下きゃっかされている[26]

F-14A
F-14A
基本きほんがたで478アメリカ海軍かいぐん、79イラン空軍くうぐんわたされた。なお、ばくだん装備そうびはBがた以降いこうだとおもわれがちだが、べい海軍かいぐんのF-14Aについては1991ねん5月からテープ115Bとばれる地上ちじょう攻撃こうげきようプログラムの追加ついかがF-14Aぜんほどこされており、ばくだん装備そうび可能かのうである。
F-14A先行せんこう量産りょうさんがた(Block 1-55)
初期しょきロットの先行せんこう量産りょうさんがた機体きたいによっては、可変かへんつばさおさめる「グローブ」とばれる部分ぶぶん形状けいじょう機首きしゅ下面かめんのポッド形状けいじょうECMアンテナ生産せいさんがたことなりブロックによっても差異さいがある。なお先行せんこう量産りょうさんがたは「YF-14A」とばれることもあるがこれは正式せいしき呼称こしょうである。
Block 65-
エンジンをTF30-P-412からTF30-P-412Aに変更へんこう
Block 70-
機体きたい編隊へんたいとう位置いち変更へんこうおよび追加ついか機体きたい上面うわつらしょうつばさ(オーバーウィングフェアリング)の面積めんせきを2/3に縮小しゅくしょう。なお、先行せんこう量産りょうさんがたでも同様どうよう仕様しよう機体きたいがいくつか存在そんざいし、このブロック以前いぜん機体きたいでもものによっては改修かいしゅうにより実装じっそうしている機体きたい存在そんざいした。
Block 80-
後方こうほうフェアリングないAN/ALE-29チャフフレア・ディスペンサーを追加ついかし、中央ちゅうおう後方こうほう延長えんちょう。この変更へんこうともな主翼しゅよく後退こうたい視認しにんせい低下ていかしたため、尾灯びとう位置いち変更へんこう
Block 85-
機関きかんほうのガスきを7分割ぶんかつから上下じょうげ2分割ぶんかつ変更へんこう(この変更へんこう自体じたいはBlock 65の生産せいさんちゅうから導入どうにゅうがはじめられていた)。
Block 90-
セントラルコンピュータのかわそう主翼しゅよくフラップ、ぜんえんスラットをコンピューター自動じどう制御せいぎょ。UHF無線むせんをAN/ARC-51AからAN/ARC-159に変更へんこうレドーム先端せんたんピトーかん追加ついか。この機体きたいがF-14Aの基本形きほんけいとしてさだまる。
Block 95-
信頼しんらいせい整備せいびせい向上こうじょう機内きない消火しょうかシステムの改善かいぜん。また、67号機ごうきよりエンジンをTF30-P-414Aに変更へんこう
Block 100-
フラップ、スラットの駆動くどう性能せいのう向上こうじょう燃料ねんりょう系統けいとう改善かいぜん水密すいみつ構造こうぞう強化きょうかAN/AWG-9信頼しんらいせい向上こうじょう
Block 110(最終さいしゅうごう)~
ECM装置そうちAN/ALQ-100からAN/ALQ-126ドイツばんのちにAN/ALQ-126B)に変更へんこう。チャフ・フレア・ディスペンサーをAN/ALE-39ドイツばん変更へんこう
Block 125-
機首きしゅ下面かめんにAN/AXX-1 TVカメラセットを装着そうちゃく可能かのう変更へんこう。Block 125以前いぜん機体きたいについても装着そうちゃく可能かのう改修かいしゅうほどこされた。しかし、TVカメラセット自体じたいかずが133しかかったため、飛行ひこうたい同士どうし使つかまわしをおこなっている。
F-14T
F-14Aの製造せいぞう費用ひようがあまりにも高価こうかだったため性能せいのうとし費用ひよう低減ていげんした型式けいしきとくAIM-54運用うんよう能力のうりょく削除さくじょなど火器かき管制かんせい装置そうち機能きのうとされている。計画けいかくのみ。
F-14X
F-14Tの火器かき管制かんせい能力のうりょくをF-14A以下いかF-14T以上いじょうのものに変更へんこうした型式けいしき計画けいかくのみ。
F-14 Optimod
F-14Aの火器かき管制かんせい装置そうちをダウングレードした輸出ゆしゅつよう廉価れんかばん計画けいかくのみ。型式けいしきOptimod最適さいてき改善かいぜん
RF-14
F-14Aをベースとした偵察ていさつかた計画けいかくのみ。この計画けいかくわりに海軍かいぐん下記かきのTRAPSあん採用さいようしている。
F-14A(TARPS)
偵察ていさつポッドTARPS運用うんようするF-14A。71たいしてTARPS搭載とうさい改修かいしゅうおこなわれているとわれている。
F-14BとF-14C
当初とうしょ、アメリカ海軍かいぐんにとってF-14Aの生産せいさん暫定ざんていてきなものであり、エンジンにせよアビオニクスにせよ早期そうきにアップデートする予定よていであった。そのだいいち段階だんかいとしてエンジンをF401にかわそうしたF-14B、エンジンかわそうくわえアビオニクスをアップデートしたものをF-14Cとしていた。しかしF401の開発かいはつおくれと経費けいひ高騰こうとうからBがたがキャンセルされたことからCがたもキャンセルされた。
1981ねん保管ほかん状態じょうたいだった試作しさく7号機ごうきのエンジンをF401からF101にさいかわそうして試験しけんおこなうもふたた計画けいかくはキャンセルされ、1984ねん7がつのF110へのアップグレードをつことになる。
F-14 IMIのモックアップ
F-14 IMI
IMIはImproved Manned Interceptor 改良かいりょうがた有人ゆうじん迎撃げいげきりゃくで、1968ねんのYF-12のキャンセルをけてアメリカ空軍くうぐん防空ぼうくう軍団ぐんだん(ADC)の運用うんようするF-106の後継こうけいもとめたもの。ノースアメリカンのA-5ビジランティのトンネルがたばく弾倉だんそう加速かそくようロケットを搭載とうさいしたリタニエーターをあらため設計せっけいし、ロケットのわりに3のJ79エンジンを搭載とうさいした3はつ「NR-349」、コンベアのF-106のアップデートあんである「F-106E/F」とともに、1971ねんにグラマンが提案ていあんした空軍くうぐん迎撃げいげきがた。エンジンに前述ぜんじゅつのF401を搭載とうさいしたBがたをベースにりょうサイドのエンジンあいだのトンネルをAIM-54のランチャー兼用けんようのコンフォーマルタンクとすることで航続こうぞく距離きょり延長えんちょうする予定よていであった。
しかしIMI計画けいかくそのものがFY73(73会計かいけい年度ねんど)の500まんドルを最後さいご支出ししゅつられ、キャンセルされた。グラマンはこののち海軍かいぐんのBがた後述こうじゅつのA+ではなく上述じょうじゅつのF401搭載とうさいのBがた)がキャンセルされるまで、F-14 IMIの作業さぎょうつづけている。
F-14B
F-14B(F-14A+)
F-14A+はBがたとして予定よていされていたエンジンかわそうとCがた予定よていされていたアビオニクスのアップデートの統合とうごうおこなった機体きたいである。上記じょうきのエンジンの問題もんだいにもあるように、F-14AのTF30エンジンは開発かいはつ当初とうしょからその問題もんだい指摘してきされていた。そのためエンジンのかわそうあんがいくつかがっており、最終さいしゅうてきにエンジンをゼネラル・エレクトリック F110-GE-400かわそうしたF-14A+が開発かいはつされた。1991ねん5がつにはF-14Bに呼称こしょう変更へんこうされている[ちゅう 14]。F-14BのテストベッドとされたF-14A試作しさく7号機ごうきもエンジンを再々さいさいかわそうされテストに参加さんかした。
  • エンジンをTF30からF110-GE-400に変更へんこう
  • 火器かき管制かんせいセットをAN/AWG-15Hに変更へんこう
  • グローブベーンを廃止はいしわりに燃料ねんりょうタンクを装備そうび
  • ミッションコンピューターをCP-2213/AWG-9に変更へんこう
  • チャフ・フレア・ディスペンサーをAN/ALE-47変更へんこう
1996ねんから以下いか改修かいしゅうおこなわれた
  • MIL-STD-1553B英語えいごばんデジタルデータバスの搭載とうさい
  • 航行こうこう装置そうちにAN/ASN-163GPS追加ついか
  • 対地たいち攻撃こうげきよう火器かき管制かんせい装置そうちAN/AWG-15の搭載とうさい
  • AN/ALR-67レーダー警報けいほう受信じゅしん搭載とうさい
  • サイドワインダーランチャーをLAU-7/AからLAU-138 BOLチャフディスペンサーきランチャーに変更へんこう
  • AN/AWG-9にばくげきようプログラムの追加ついか
  • LANTIRNポッド(AN/AAQ-25)運用うんよう能力のうりょく付加ふか。これによりレーザー誘導ゆうどうばくだんによるピンポイントばくげき夜間やかん悪天候あくてんこうでの地上ちじょう攻撃こうげきおこなえようになった。
  • 機体きたい下面かめんのミサイルフェアにADU-703アダプターをかいしてBRU-32エジェクターラックまたはBRU-42トリプルエジェクターラックを搭載とうさい可能かのう変更へんこうばくだん搭載とうさい能力のうりょくおよび搭載とうさいすう増加ぞうか
F-14D
空母くうぼセオドア・ルーズベルト所属しょぞくのF-14D(R)に追加ついかされたROVER英語えいごばん送受信そうじゅしんアンテナ(赤丸あかまる部分ぶぶん
F-14D
1990ねんには、レーダーデジタルしたAN/APG-71かわそうしたDがた開発かいはつされた。Dがたには実際じっさい配備はいびされたものには新規しんき製造せいぞうされたものと、F-14Aを改修かいしゅうしたものの2つのタイプがあるが、前者ぜんしゃはF-14Dとび、後者こうしゃはF-14D(R)とばれる。B、Dとも最初さいしょすべてのAがた改修かいしゅうする予定よていだったが、冷戦れいせん終結しゅうけつ製造せいぞう安価あんか運用うんよう柔軟じゅうなんF/A-18戦闘せんとう攻撃こうげき導入どうにゅう基本きほん方針ほうしんとなり、改修かいしゅう新造しんぞう大幅おおはば規模きぼ縮小しゅくしょうされた。

2002ねんには、AFC880改修かいしゅうけAN/AVX-3戦術せんじゅつ画像がぞうセットを搭載とうさい可能かのうとなった。また、2005ねんには、いくつかのF-14Dにたいして改良かいりょうがた遠隔えんかく操作そうさビデオレコーダーフルモーションビデオ(ROVER III英語えいごばん)受信じゅしん/送信そうしん追加ついかされ、データリンクをとおして撮影さつえいした画像がぞうをほぼリアルタイムで送信そうしん可能かのうとなった

F/A-14D
既存きそんのF-14Dを改修かいしゅう攻撃こうげきりょく向上こうじょうさせることでA-6ひとし代替だいたいはかった型式けいしき1994ねん資金しきん獲得かくとく出来できれば、1995ねん計画けいかく1997ねんまでにロールアウトする予定よていであったが予算よさん獲得かくとくできなかったため計画けいかくのみとなっている。
F/A-14Dは4段階だんかい改修かいしゅうすすめること計画けいかくされていた。改修かいしゅうてん以下いかとお
PHASE-1
  • 攻撃こうげきよう前方ぜんぽう監視かんし赤外線せきがいせん装置そうちFLIR)の搭載とうさい
  • 統合とうごうスタンドオフ兵器へいきJSOWへの対応たいおうとそれにともなMIL-STD-1760英語えいごばん配線はいせん追加ついか
  • 一体いったいがた風防ふうぼう採用さいよう
  • 正面しょうめんからのRCS低減ていげん
  • 燃料ねんりょうタンクを防護ぼうごする乾燥かんそうベイフォームの追加ついか
  • AN/AYK-14コンピューターを新型しんがたのM8メモリーモジュールへ変更へんこう
PHASE-2
  • コックピットを航法こうほうようFLIRと暗視装置あんしそうち完全かんぜん対応たいおうしたものへと変更へんこう
  • カラーデジタル移動いどう地図ちず搭載とうさい
PHASE-3
  • AN/APG-71に以下いかのモードを追加ついか合成ごうせい開口かいこうレーダーモード、海上かいじょう捜索そうさくモード、移動いどう目標もくひょう追尾ついびモード、地形ちけい追随ついずいモード、グランドマッピングモードなど)
PHASE-4
F-14Dクイックストライク(えい:F-14D Quickstrike)
F-14Dを21世紀せいきにも通用つうようする戦闘せんとうとして改良かいりょうした発達はったつがた本格ほんかくてき対地たいち攻撃こうげき能力のうりょく付加ふかにより退役たいえきしたA-6役割やくわり代替だいたいできるとされていた。計画けいかくのみ。
スーパートムキャット21(えい:Super Tomcat 21st Century:ST21)
NATF代替だいたいあんとして提案ていあんされた発展はってんがた。クイックストライクの改修かいしゅうてんくわ以下いか改良かいりょう予定よていされていた。計画けいかくのみ。
  • エンジンをF110-GE-129推力すいりょく偏向へんこうかた)へ変更へんこう
  • エンジンの推力すいりょく強化きょうかとグローブの拡張かくちょうによるアフターバーナーなしでM1.0-M1.3程度ていどでの巡航じゅんこう飛行ひこうスーパークルーズ能力のうりょく付加ふか
  • 推力すいりょく偏向へんこうノズルによる機動きどうせい向上こうじょう
  • グローブを拡張かくちょう燃料ねんりょう搭載とうさいりょう増加ぞうか
  • スロットフラップやつばさつるばしたスラットのけによるはつかん能力のうりょく向上こうじょう
  • 一体いったいがた風防ふうぼう採用さいようによる良好りょうこう視界しかい確保かくほ
  • フェーズドアレイレーダー搭載とうさい
  • フライ・バイ・ワイヤCCV装備そうび
  • 正面しょうめんからのRCS低減ていげん
アタック・スーパートムキャット21(えい:Attack Super Tomcat 21st Century、AST21)
A-12代替だいたいあんとして提案ていあんされた発展はってんがた計画けいかくのみ。
  • 空中くうちゅう航空こうくう統制とうせい能力のうりょく付加ふか
  • 核兵器かくへいき運用うんよう能力のうりょく付加ふか
  • 主翼しゅよくそとつばさあつ変更へんこう燃料ねんりょうタンクを増設ぞうせつ
  • 大型おおがた機外きがい燃料ねんりょうタンクへの対応たいおう
  • たん隙間すきましきのファウラーフラップやつばさつるばしたスラットの採用さいようなどこう揚力ようりょく装置そうち改良かいりょう重量じゅうりょう増加ぞうかおさえるためフラップ、スラットはふくごうざい使用しよう
  • 火器かき管制かんせいレーダーをA-12よう開発かいはつされていたAN/APQ-183へ変更へんこう
先進せんしんがた攻撃こうげき戦闘せんとうえい:Advanced Strike Fighter、ASF-14)
スーパートムキャット21とアタック・スーパートムキャット21のふくごうあん。NATFのへいそうやシステム、エンジンなどを搭載とうさいする予定よていであった。計画けいかくのみ

F-14B、F-14Dはスーパー・トムキャット(Super Tomcat)という非公式ひこうしき愛称あいしょうがつけられている。BおよびDはF110エンジンを搭載とうさいし、排気はいきノズルの形状けいじょうがTF30エンジンのAがたことなるため、外見がいけんから判別はんべつ可能かのうである。また、DはIRSTはTVカメラセットとならべたかたち搭載とうさいしておりBと判別はんべつ可能かのうである。

B/Dがた改修かいしゅう同時どうじ並行へいこうおこなわれたこともあり、かくによって改修かいしゅう程度ていどがバラバラであり、ブロックについても先行せんこうしてつぎのブロックの仕様しようれられている機体きたい存在そんざいした。

国防総省こくぼうそうしょう海軍かいぐんからの根強ねづよ反対はんたいにもかかわらず、性能せいのうおとるものの安価あんか整備せいび容易よういなF/A-18を主力しゅりょくとして、F-14Dの全面ぜんめん配備はいびみとめなかった。当初とうしょ400以上いじょう導入どうにゅうされる予定よていであったF-14Dは結局けっきょく国防こくぼう予算よさん都合つごう、フル装備そうびおもいF-14がかん可能かのう空母くうぼい、すでにF/A-18が配備はいびされていたなどの理由りゆうにより、新造しんぞう37、Aがたからの改造かいぞう18けい55配備はいびにとどまった。

スーパートムキャットなどの発展はってんがたはいずれも機能きのうかつF/A-18E/Fよりもていコストであるとされていたが、可変かへんつばさゆえの整備せいびせい運用うんようコストのわるさとそらたいかんミサイル搭載とうさい可能かのうなどマルチロール失敗しっぱいしたことなどにより採用さいようされることはなかった。

しょもと[編集へんしゅう]

F-14A[27][28]
乗員じょういん 2めい
全長ぜんちょう 61.9ft (18.87m)[ちゅう 17]
全幅ぜんぷく 64.13ft/38.2ft/33.29ft (19.55m/11.64m/10.15m) ※主翼しゅよく後退こうたいかく:20/68/75[ちゅう 18]
ぜんこう 16ft (4.88m)
つばさ面積めんせき 565ft² (52.49m²)
エンジン[29] Pratt & Whitney TF30-P-412/412A/414A (推力すいりょく:48.04kN ⇒ 92.97kN)[ちゅう 19]×2
空虚くうきょ重量じゅうりょう 38,188lbs (17,322kg)
ミッション HI-HI-HI FIGHTER ESCORT FLEET AIR DEFENSE
離陸りりく重量じゅうりょう 56,790lbs (25,760kg) 58,790lbs (26,667kg) 68,649lbs (31,139kg)
戦闘せんとう重量じゅうりょう 50,310lbs (22,820kg) 52,310lbs (23,727kg) 60,256lbs (27,332kg)
搭載とうさい燃料ねんりょう[ちゅう 20] 離陸りりく重量じゅうりょう:2,382gal (9,017ℓ)
戦闘せんとう重量じゅうりょう:1,429gal (5,409ℓ)
離陸りりく重量じゅうりょう:2,382gal (9,017ℓ)
戦闘せんとう重量じゅうりょう:1,429gal (5,409ℓ)
離陸りりく重量じゅうりょう:2,916gal (11,038ℓ)
戦闘せんとう重量じゅうりょう:1,750gal (6,624ℓ)
携行けいこう装備そうび AIM-7×4 AIM-54×6
ペイロード 378lbs (171kg) 2,378lbs (1,079kg) 5,910lbs (2,681kg)
最高さいこう速度そくど 1,314kn/38,000ft (2,434km/h 高度こうど11,584m) 1,289kn/38,000ft (2,387km/h 高度こうど11,584m) 1,090kn/38,000ft (2,019km/h 高度こうど11,584m)
上昇じょうしょう能力のうりょく 47,900ft/m S.L. (243.33m/s 海面かいめん高度こうど) 44,800ft/m S.L. (227.58m/s 海面かいめん高度こうど) 34,200ft/m S.L. (173.74m/s 海面かいめん高度こうど)
実用じつよう上昇じょうしょう限度げんど 57,600ft (17,556m) 56,400ft (17,191m) 48,200ft (14,691m)
航続こうぞく距離きょり[ちゅう 21] 1,553n.mile (2,876km) 1,480n.mile (2,741km) 1,375n.mile (2,547km)
固定こていへいそう M61A1 20mm機関きかんほう×1 (たますうけい676はつ)
アビオニクス へいそう制御せいぎょ
電子でんしせん
  • AN/ALR-50
  • AN/ALR-45(V)
  • AN/ALQ-100
  • AN/ALE-39
飛行ひこう制御せいぎょ
  • AN/ASW-32
  • AN/ASN-105
  • C-8684/A
通信つうしんリンク
  • LS-460B/AIC
  • JULIET-28
  • MX-9467/A
  • R-1623/APN
  • AN/APX-72
  • AN/APX-76(V)
  • AN/ARC-51A
  • AN/ASW-27B
  • AN/ARR-69
  • AN/APN-154(V)
  • AN/ARA-63
航法こうほう支援しえん
  • AN/APN-194(V)
  • AN/ASN-92(V)
  • A/A24G27-A
  • AN/ARN-84(V)
  • AN/ARA-50
  • CP-1145/A
  • CP-1030/A
F-14D[30][31]
乗員じょういん 2めい
全長ぜんちょう 61.9ft (18.87m)[ちゅう 22]
全幅ぜんぷく 64.13ft/38.2ft/33.29ft (19.55m/11.64m/10.15m) ※主翼しゅよく後退こうたいかく:20/68/75[ちゅう 23]
ぜんこう 16ft (4.88m)
つばさ面積めんせき 565ft² (52.49m²)
エンジン[29] General Electric F110-GE-400 (推力すいりょく:52.49kN ⇒ 119.88kN)[ちゅう 24]×2
空虚くうきょ重量じゅうりょう 41,353lbs (18,757kg)
ミッション HI-HI-HI FIGHTER ESCORT FLEET AIR DEFENSE
離陸りりく重量じゅうりょう 60,432lbs (27,411kg) 63,666lbs (28,878kg) 72,646lbs (32,952kg)
戦闘せんとう重量じゅうりょう 53,952lbs (24,472kg) 57,186lbs (25,939kg) 64,172lbs (29,108kg)
搭載とうさい燃料ねんりょう[ちゅう 25] 離陸りりく重量じゅうりょう:2,382gal (9,017ℓ)
戦闘せんとう重量じゅうりょう:1,429gal (5,409ℓ)
離陸りりく重量じゅうりょう:2,382gal (9,017ℓ)
戦闘せんとう重量じゅうりょう:1,429gal (5,409ℓ)
離陸りりく重量じゅうりょう:2,942gal (11,137ℓ)
戦闘せんとう重量じゅうりょう:1,765gal (6,681ℓ)
携行けいこう装備そうび AIM-7×4 + AIM-9×4 AIM-54×4 + AIM-7×2 + AIM-9×2
ペイロード 378lbs (171kg) 3,158lbs (1,432kg) 5,980lbs (2,712kg)
最高さいこう速度そくど 1,196kn/35,000ft (2,215km/h 高度こうど10,668m) 1,052kn/35,000ft (1,948km/h 高度こうど10,668m) 1,052kn/35,000ft (1,948km/h 高度こうど10,668m)
上昇じょうしょう能力のうりょく 44,500ft/m S.L. (226.06m/s 海面かいめん高度こうど)
40,000ft (12,192m) まで81びょう
39,900ft/m S.L. (202.69m/s 海面かいめん高度こうど)
40,000ft (12,192m) まで91.2びょう
34,000ft/m S.L. (172.72m/s 海面かいめん高度こうど)
40,000ft (12,192m) まで109.8びょう
実用じつよう上昇じょうしょう限度げんど 56,500ft (17,221m) 54,200ft (16,520m) 51,200ft (15,606m)
航続こうぞく距離きょり[ちゅう 26] 1,312n.mile (2,430km) 1,158n.mile (2,145km) 1,226n.mile (2,271km)
固定こていへいそう M61A1 20mm機関きかんほう×1 (たますうけい676はつ)
アビオニクス へいそう制御せいぎょ
電子でんしせん
飛行ひこう制御せいぎょ
  • C-9684 A/A ⇒ C-8684B/A
  • CPU-175/A
  • ID-663D/U
  • AVU-30/A
  • AAU-39/A
  • AQU-5/A
  • AAU-8/A
  • AN/ASW-43A ⇒ AN/ASW-59
  • AN/ASN-105 ⇒ AN/ASN-146
通信つうしんリンク
  • LS-460B/AIC
  • TSEC/KY-58
  • MX-10666/A
  • R-1623/APN-154
  • AN/APX-100(V)
  • AN/APX-76C
  • AN/ARC-182(V)
  • AN/ASW-27B/C
  • AN/APN-154(V)
  • AN/ARA-63/B
  • AN/URC-107
偵察ていさつ補助ほじょ
航法こうほう支援しえん
  • OA-8697A/ARD
  • CV-3845/A
  • DSU-4A/A
  • R-2512
  • MU-1053/A
  • AN/APN-194(V)
  • AN/ASN-130A ⇒ AN/ASN-139
  • AN/ARN-118(V)
  • AN/AYK-14(V)[ちゅう 29]
  • AN/USN-2(V)
ディスプレイ
  • IP-1494/A
  • IP-1514/A
  • CV-3916/A
  • C-11554
ちょう音速おんそくのF-14

へいそう[編集へんしゅう]

[32]

運用うんよう試験しけん装備そうび[編集へんしゅう]

イラン空軍くうぐん独自どくじへいそう[編集へんしゅう]

現存げんそんする機体きたい[編集へんしゅう]

イランに部品ぶひんられる事態じたい想定そうていして、展示てんじされている機体きたいからはエンジンと電子でんし部品ぶひんはずしている。ただし、それらの部品ぶひんはきちんと保存ほぞんされておりさい装着そうちゃく出来でき可能かのうせいがある。また、主翼しゅよく最大さいだい展開てんかいすると展示てんじする場所ばしょるために、おおくの機体きたい可変かへんつばさかし最大さいだい後退こうたい位置いち移動いどうされている。

F-14A
  • BuNo.157982:ニューヨークしゅうのクレイドル・オブ・アビエーション・ミュージアム。試作しさく3号機ごうきでミサイルなどの試験しけん使つかわれた。
  • BuNo.157988:バージニアしゅうのオセアナ海軍かいぐん基地きち
  • BuNo.157990:カリフォルニアしゅうのマーチフィールド航空こうくう博物館はくぶつかん空母くうぼ適合てきごうせい試験しけん使用しよう
  • BuNo.158617:ペンシルベニアしゅうのホワイトホール。
  • BuNo.158978:カリフォルニアしゅうのUSSミッドウェイ航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.158985:カリフォルニアしゅうのヤンクス航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.158998:ニュージャージーしゅう航空こうくう勝利しょうり博物館はくぶつかん
  • BuNo.158999:テキサスしゅうフォートワース海軍かいぐん基地きち
  • BuNo.159025:サウスカロライナしゅうのパトリオッツ・ポイント海軍かいぐん海洋かいよう博物館はくぶつかん
  • BuNo.159445:バージニアしゅうのノーフォーク海軍かいぐん基地きち
  • BuNo.159448:ペンシルベニアしゅう海軍かいぐん在庫ざいこ管理かんりセンター。
  • BuNo.159455:メリーランドしゅうのNASパタクセントリバーにおけるレキシントンパーク。VX-23所属しょぞく
  • BuNo.159620:カリフォルニアしゅうのNAFエルセントロ。
  • BuNo.159626:ネバダしゅうのファロン海軍かいぐん航空こうくう基地きち海軍かいぐん打撃だげき航空こうくうせんセンター。
  • BuNo.159631:カリフォルニアしゅうのサンディエゴ航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん映画えいがトップガン マーベリック」の撮影さつえい使用しよう
  • BuNo.159829:コロラドしゅうのウィングス・オーバー・ザ・ロッキー航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん。VF-211で使用しようされたのち整備せいび訓練くんれん使用しよう
  • BuNo.159830:カリフォルニアしゅう西側にしがわ航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.159848:オレゴンしゅうのティラムック航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.159853:バージニアしゅう防衛ぼうえい供給きょうきゅうセンター。
  • BuNo.160382:ワシントンしゅうのタクウィラ航空こうくう博物館はくぶつかん映画えいがファイナル・カウントダウン」の撮影さつえい使用しよう
  • BuNo.160386:イリノイしゅう五大ごだいみずうみ海軍かいぐん基地きち
  • BuNo.160391:テキサスしゅうのテキサス航空こうくう博物館はくぶつかん。「エグゼクティブ・ディシジョン」、「ファイナル・カウントダウン」に使用しよう
  • BuNo.160395:ミシガンしゅうのカラマズー航空こうくう歴史れきし博物館はくぶつかん
  • BuNo.160401:バージニアしゅうのオセアナ海軍かいぐん基地きち・ケープス艦隊かんたいエリア管制かんせい監視かんし施設しせつ
  • BuNo.160402:バージニアしゅうのオセアナ海軍かいぐん基地きち
  • BuNo.160403:テキサスしゅう空軍くうぐん遺産いさん博物館はくぶつかん。1981ねんのシドラわん事件じけん参加さんかした機体きたい
  • BuNo.160411:ニューヨークしゅうのエンパイアステート航空こうくう科学かがく博物館はくぶつかん
  • BuNo.160658:ニュージャージーしゅうのマクガイア・ディックス・レイクハースト統合とうごう基地きち
  • BuNo.160661:アラバマしゅう米国べいこく宇宙うちゅうロケットセンター。
  • BuNo.160666:カリフォルニアしゅう西側にしがわ航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかんのち電子でんし機器ききへいそうシステムのテストにもちいられた。
  • BuNo.160684:アリゾナしゅうのピマ航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん
  • BuNo.160694:テキサスしゅうのレキシントン博物館はくぶつかん映画えいが「トップガン」の撮影さつえい使用しようされた。 
  • BuNo.160889:カリフォルニアしゅうのチャールズ・M・シュルツ・ソノマカウンティ空港くうこう併設へいせつされたパシフィックコース航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.160898:カリフォルニアしゅうのパームスプリングス航空こうくう博物館はくぶつかん。 
  • BuNo.160902:ニューヨークしゅうのグラマン記念きねん公園こうえん。 
  • BuNo.190903:カンザスしゅうのミッドアメリカ航空こうくう博物館はくぶつかん。 
  • BuNo.160909:ジョージアしゅうのドビンズ空軍くうぐん予備よび基地きち
  • BuNo.160914:ミネソタしゅうのウィルマー市営しえい空港くうこう
  • BuNo.160925:カンザスしゅうのアイゼンハワー・パーク。
  • BuNo.161134:フロリダしゅうのヴァリアント航空こうくう司令しれいウォーバード博物館はくぶつかん
  • BuNo.161141:日本にっぽん厚木あつぎ基地きち
  • BuNo.161598:オクラホマしゅうのタルサ航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん
  • BuNo.161605:ニューヨークしゅうのウィングス・オブ・イーグルス・ディスカバリー・センター。
  • BuNo.161615:カンザスしゅう戦闘せんとう航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.161620:ミシガンしゅうのセルブリッジ軍事ぐんじ航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.161860:ケンタッキーしゅうのケンタッキー航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.162591:メリーランドしゅう米国べいこく海軍兵学校かいぐんへいがっこう。 
  • BuNo.162592:カリフォルニアしゅうのロナルド・レーガン大統領だいとうりょう図書館としょかん。 
  • BuNo.162595:メリーランドしゅうのパタクセントリバー海軍かいぐん航空こうくう基地きち
  • BuNo.162608:アラバマしゅう南部なんぶ航空こうくう博物館はくぶつかん。 
  • BuNo.162689:カリフォルニアしゅうのホーネット博物館はくぶつかん。 
  • BuNo.162694:オハイオしゅうのMAPS航空こうくう博物館はくぶつかん。 
  • BuNo.162710:フロリダしゅう国立こくりつ海軍かいぐん航空こうくう博物館はくぶつかん
F-14B
  • BuNo.161422:ニュージャージーしゅうのワイルドウッド航空こうくう博物館はくぶつかん。 
  • BuNo.161426:フロリダしゅうのデランド海軍かいぐん航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.162912:インディアナしゅうのグリソム航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.162916:ペンシルベニアしゅうひがしベルリン地区ちく
  • BuNo.162926:コネチカットしゅうのニューイングランド航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.162911:カリフォルニアしゅうのエストレーラ・ウォーバード博物館はくぶつかん
F-14D
  • BuNo.157986:ニューヨークしゅうのイントレピッドうみそら宇宙うちゅう博物館はくぶつかん試作しさく7号機ごうき
  • BuNo.163893:テネシーしゅうのアーノルド空軍くうぐん基地きち。エンジニアリング開発かいはつセンター正門せいもん配置はいち
  • BuNo.163897:カリフォルニアしゅう航空こうくう宇宙うちゅう博物館はくぶつかん
  • BuNo.163902:ノースカロライナしゅうのヒッコリー航空こうくう博物館はくぶつかん退役たいえきしき参加さんかした。
  • BuNo.163904:ハワイ諸島しょとうのフォードとう太平洋たいへいよう航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.164342:フロリダしゅうのウイングス・オーバー・マイアミ。
  • BuNo.164343:オレゴンしゅうのエバーグリーン航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.164346:ジョージアしゅうのローマ航空こうくう博物館はくぶつかん最後さいご空母くうぼ離発着りはっちゃくおこなったDがた
  • BuNo.164350:カリフォルニアしゅうのジョー・デイビス・ヘリテージ・エアパーク。
  • BuNo.164601:カリフォルニアしゅうのキャッスル航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.164603:ニューヨークしゅうのクレイドル航空こうくう博物館はくぶつかん最後さいご飛行ひこうしたDがた
  • BuNo.164604:バージニアしゅうのNASオセアナ記念きねん公園こうえん最後さいご製造せいぞうされたDがた
F-14D(R)
  • BuNo.159600:テキサスしゅうブロンコ博物館はくぶつかん
  • BuNo.159610:バージニアしゅうスミソニアン航空宇宙博物館すみそにあんこうくううちゅうはくぶつかんだいシドラわん事件じけん参加さんかしていた機体きたい
  • BuNo.159619:フロリダしゅうのフロリダ航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.161159:フロリダしゅう国立こくりつ海軍かいぐん博物館はくぶつかん
  • BuNo.161163:イリノイしゅうのプレーリー航空こうくう博物館はくぶつかん
  • BuNo.161166:ノースカロライナしゅうのカロライナ航空こうくう博物館はくぶつかん
NF-14D
  • BuNo.161623:メリーランドしゅうのNASパタクセントリバー海軍かいぐん航空こうくう博物館はくぶつかんもとはVX-23所属しょぞく

登場とうじょう作品さくひん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ もっともF-111よりも軽量けいりょうされたF-14ですら、AIM-54を6はつ搭載とうさいではかん重量じゅうりょうえるため、2はつ投棄とうきまたは発射はっしゃでないとかんできない。
  2. ^ ちなみに、グラマンはモデル303-60あん提出ていしゅつ以下いかの7あん検討けんとうしている。
    • 303-60 ポッドがたのエンジン、こう位置いち可変かへん後退こうたいつばさいちまい垂直すいちょく尾翼びよく
    • 303A 303-60あんをベースにエンジンカバーの形状けいじょう変更へんこう
    • 303B 303-60を配置はいち比較ひかくため更新こうしん
    • 303C うめこみがたエンジン、こう位置いち可変かへん後退こうたいつばさまい垂直すいちょく尾翼びよく
    • 303D 303Cをベースに可変かへん後退こうたいつばさてい位置いち変更へんこう
    • 303E ポッドがたエンジン、こう位置いち可変かへん後退こうたいつばさまい垂直すいちょく尾翼びよく
    • 303F うめこみがたエンジン、こう位置いち固定こていつばさまい垂直すいちょく尾翼びよく
    • 303G F-4とおな火器かき管制かんせい装置そうちAN/AWG-10搭載とうさいしフェニックスは搭載とうさいせずスパローを運用うんよう。ポッドがたエンジン、可変かへん後退こうたいつばさ
  3. ^ RIOの大半たいはん操縦そうじゅう資格しかく所持しょじしていない。なお、空軍くうぐんがた輸出ゆしゅつようのF-4では、こうせきにも操縦そうじゅう機構きこうがついている
  4. ^ 主翼しゅよくぜんえん取付とりつけられたこう揚力ようりょく装置そうち一種いっしゅであり、作動さどうすると、主翼しゅよくぜんえん取付とりつけられているスラットがまえ移動いどうして、スラットと主翼しゅよくぜんえんとのあいだにスロットとばれる隙間すきまができる。大迎おおむかえかくには、主翼しゅよくながれる気流きりゅうがその隙間すきまからつばさ上面うわつらかってながれて、つばさ上面うわつらながれる気流きりゅうの剝離をおさえて失速しっそくふせぐとともに揚力ようりょく増加ぞうかさせる。また、作動さどうしていないときには、スラットと主翼しゅよくぜんえんとのあいだじられている。
  5. ^ F-15やF-16といったどう世代せだいとの比較ひかくであり、前任ぜんにんF-4よりはひくつばさめん荷重かじゅうである
  6. ^ 2のF-15にたいするF-14の模擬もぎ空戦くうせんでの勝利しょうりは、一種いっしゅ伝説でんせつしているものの、実際じっさいのところF-15とF-14の比較ひかく競走きょうそう目的もくてきとしたものではなく「てい性能せいのうおとりになりてい高度こうどてきさそんだあと上空じょうくうから高性能こうせいのう襲撃しゅうげき(当時とうじベトナムでこのような戦術せんじゅつがあった)」というシナリオに沿ったF-15のための訓練くんれんであり、てい性能せいのうをA-4が、ほん高性能こうせいのうやくたしたものである。当然とうぜん訓練くんれんシナリオじょうわなにかかるところまでは予定よてい調和ちょうわであるからほん一方いっぽうてき有利ゆうり状態じょうたいからのスタートとなる
  7. ^ A-5ヴィジランティも、間隔かんかくをあけたエンジンにはさまれた位置いちばく弾倉だんそうもうけており、類似るいじする設計せっけいとなっている
  8. ^ 主翼しゅよく可動かどう部分ぶぶんにはパイロンをたないため、搭載とうさいりょう機体きたい規模きぼしておおきくない。
  9. ^ 飛行ひこうちゅう主翼しゅよくがあるむかいかく発生はっせいさせる揚力ようりょく効力こうりょくとのであり、L/Dであらわされる。これがおおきい場合ばあい飛行機ひこうきは、滑空かっくう性能せいのうく、航続こうぞく距離きょりながくなる。
  10. ^ 主翼しゅよくには揚力ようりょく抗力こうりょくとの合力ごうりょくつばさつるせんまじわるてんふうあつ中心ちゅうしんんでいるが、つばさがた中心ちゅうしんとは一致いっちせず、それにより回転かいてんするちから(モーメント)が発生はっせいする。これをそらりょくモーメントとう。むかえかく変化へんかにより風圧ふうあつ中心ちゅうしん変化へんかし、むかいかくちいさいとぜんえんまわりのモーメントがはたらき、むかいかくおおきいとのちえんまわりのモーメントがはたらく。しかしむかえかく変化へんかしても、ぜんえんまわまたこうえんまわりのモーメントが発生はっせいしないてん発生はっせいする。このてんそらりょく中心ちゅうしんび、普通ふつうつばさがたでは、つばさつるせんの25%前後ぜんごにある。ほん場合ばあいはそれが移動いどうすることにより、機体きたい安定あんていいちじるしく変化へんかしてしまう。
  11. ^ 1976ねん入間いるま基地きちおこなわれた国際こくさい航空こうくう宇宙うちゅうショーでの両機りょうきはげしい合戦かっせんがあった。
  12. ^ ただしSu-35SEの導入どうにゅう計画けいかくには最高さいこう指導しどうしゃであるハメネイ難色なんしょくしめし、またロシアとの交渉こうしょう難航なんこうするなどの困難こんなん直面ちょくめんしている[20]。Sh-35SEの導入どうにゅう以前いぜんにF-14の運用うんよう終了しゅうりょうすると、イラン空軍くうぐんさい有力ゆうりょく戦闘せんとうMiG-29となる[20]
  13. ^ アメリカのF-14もアフガニスタン戦争せんそうでこのような使用しようおこなっている。
  14. ^ PS2で発売はつばいされた「エースコンバット5」にてBがたばくだん装備そうびのため「ボムキャット」という愛称あいしょうになっていたが、実際じっさいにはがたでもLANTIRNユニット装備そうび、コンピューターの変更へんこうなどの改修かいしゅうほどこされたものはばくだん装備そうび可能かのうである。これを当時とうじ操縦そうじゅうは「ボムキャット」とすで呼称こしょうしており、Bがただけをすものではない。
  15. ^ Airborne Self-Protection Jammerのりゃく
  16. ^ 海軍かいぐん乗員じょういん共有きょうゆう射出しゃしゅつ座席ざせき、Naval Aircrew Common Ejection Seatsのりゃく
  17. ^ STANDARD AIRCRAFT CHARACTERISTICSに記載きさいされている数値すうち。Flight Manualでは61ft 11.9in (18.90m)
  18. ^ STANDARD AIRCRAFT CHARACTERISTICSに記載きさいされている数値すうち。Flight Manualでは64ft 1.5in/38ft 1.9in/33ft 3.5in/32ft 8.5in (19.55m/11.63m/10.15m/9.97m) ※主翼しゅよく後退こうたいかく:20/68/75/OVERSWEEP
  19. ^ Max Continuous:48.04kN、Intermediate:54.94kN、Maximum A/B:92.97kN
  20. ^ 搭載とうさい可能かのう燃料ねんりょう機体きたいない燃料ねんりょうタンクに2,382gal (9,017ℓ)、落下らっかぞうそうタンクを267gal (1,011ℓ) ×2の合計ごうけい2,916gal (11,038ℓ)
  21. ^ FERRYどき航続こうぞく距離きょりは1,940n.mile (3,593km)
  22. ^ STANDARD AIRCRAFT CHARACTERISTICSに記載きさいされている数値すうち。Flight Manualでは62ft 8.5in (19.11m)
  23. ^ STANDARD AIRCRAFT CHARACTERISTICSに記載きさいされている数値すうち。Flight Manualでは64ft 1.5in/38ft 2.5in/33ft 3.5in/32ft 8.5in (19.55m/11.65m/10.15m/9.97m) ※主翼しゅよく後退こうたいかく:20/68/75/OVERSWEEP
  24. ^ Max Continuous:52.49kN、Intermediate:72.65kN、Maximum A/B:119.88kN
  25. ^ 搭載とうさい可能かのう燃料ねんりょう機体きたいない燃料ねんりょうタンクに2,382gal (9,017ℓ)、落下らっかぞうそうタンクを280gal (1,060ℓ) ×2の合計ごうけい2,942gal (11,137ℓ)
  26. ^ FERRYどき航続こうぞく距離きょりは1,591n.mile (2,947km)
  27. ^ AN/APG-71 (XN-1)
  28. ^ AN/AAS-429XN-1
  29. ^ AN/AYK-14 9XN-60 PMM

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ https://nationalinterest.org/blog/buzz/why-iran-and-america-love-old-f-14-tomcat-iran-still-flies-them-100732
  2. ^ USATODAY.com - Navy retires F-14, the coolest of cold warriors英語えいご
  3. ^ The Encyclopedia of Modern Military Aircraft (ISBN 1-904687-84-9)
  4. ^ Boyd Robert.Coram
  5. ^ KKワールドフォトプレス アメリカ軍用ぐんようカタログ
  6. ^ 隔週かくしゅうかんファイティング・エアクラフトDVDコレクション F-14
  7. ^ Rear Adm. Paul T. Gillcrist USN (Ret.), FEET WET REFLECTIONS OF A CARRIER PILOT, Schiffer Military History, 1997, pp330-331
  8. ^ AIM-120 AMRAAMHOME OF M.A.T.S.
  9. ^ Walleye MissileHOME OF M.A.T.S.
  10. ^ 青木あおきけん監修かんしゅう 清原きよはら伸一しんいちへん 雑誌ざっし「ワールドエアクラフト - だい1ごう」(World Air Power Journal)デアゴスティーニ・ジャパン、1999ねん
  11. ^ 『F-14トムキャット オペレーションイラキフリーダム』だい日本にっぽん絵画かいが ISBN 978-4-499-23157-2 p37
  12. ^ 『F-14トムキャット オペレーションイラキフリーダム』だい日本にっぽん絵画かいが ISBN 978-4-499-23157-2 p22
  13. ^ 航空こうくうファンイラストレイテッドNo87 マクダネルダグラスF/A-18ホーネット
  14. ^ a b 『イラン空軍くうぐんのF-14トムキャット飛行ひこうたいだい日本にっぽん絵画かいが 2016ねん ISBN 978-4-499-23185-5 p26
  15. ^ 『イラン空軍くうぐんのF-14トムキャット飛行ひこうたいだい日本にっぽん絵画かいが ISBN 978-4-499-23185-5 p27
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  17. ^ a b JETS January/February 2015 - No.33 PERSIAN TOMCATS
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  19. ^ イランのF-14
  20. ^ a b c d e f g h i j Taghvaee 2024.
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  23. ^ イカロス出版いかろすしゅっぱん 世界せかいシリーズSE F-14トムキャット ISBN 978-4-8022-0099-8 p21
  24. ^ In the 1980s, Iran Outfitted F-14s as Heavy Bombers
  25. ^ 『イラン空軍くうぐんのF-14トムキャット飛行ひこうたいだい日本にっぽん絵画かいが ISBN 978-4-499-23185-5 p83
  26. ^ さんさいブックス『F-14トムキャット“ラストフライト”』 2006ねん(ISBN 4-86199-057-2)
  27. ^ F-14A Tomcat Specifications STANDARD AIRCRAFT CHARACTERISTICS
  28. ^ F-14A Tomcat Flight Manual
  29. ^ a b F-14 TF30-P-414 TO F110-GE-400 ENGINE UPGRADE TECHNICAL COMPARISON
  30. ^ F-14D Tomcat Specifications STANDARD AIRCRAFT CHARACTERISTICS
  31. ^ F-14D Tomcat Flight Manual
  32. ^ Weapons & Stores for the F-14
  33. ^ Joint Direct-Attack MunitionHOME OF M.A.T.S.
  34. ^ Zuni Rocket PodHOME OF M.A.T.S.
  35. ^ Fatter - Jane's Air-Launched Weapons
  36. ^ Sedjil - Jane's Air-Launched Weapons

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • Taghvaee, Babak (23 August 2018), “New Claws For The Persian Cats”, Key.Aero (Key Publishing Ltd), https://www.key.aero/article/new-claws-persian-cats 
  • Taghvaee, Babak「絶滅ぜつめつ寸前すんぜんのペルシャねこ イラン空軍くうぐんF-14の引退いんたい計画けいかくとその落日らくじつ」『航空こうくうファンだい73かんだい2ごうぶん林堂はやしどう、2024ねん2がつ、40-43ぺーじCRID 1520862010972294528 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

  • 艦上かんじょう戦闘せんとう
  • 可変かへんつばさ
  • AIM-54 フェニックス
  • VF-0 フェニックス - OVA『マクロス ゼロ』に登場とうじょうする架空かくう可変かへん戦闘せんとう指揮しきかん一般いっぱんはVF-1と同様どうようファイターモードはF-14にている。
  • VF-1 バルキリー - テレビアニメ『ちょう時空じくう要塞ようさいマクロス』に登場とうじょうする架空かくう可変かへん戦闘せんとうでF-14をデザインモチーフにした。
  • VF-25 メサイア - テレビアニメ『マクロスF』に登場とうじょうする架空かくう可変かへん戦闘せんとうでVF-1と同様どうようF-14をデザインをモチーフとしている。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]