F-2 (航空機こうくうき)

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F-2 (支援しえん戦闘せんとう)から転送てんそう

日本の旗F-2

F-2A 53-8535号機 (築城基地第6飛行隊所属、2010年撮影)

F-2A 53-8535号機ごうき
(築城ちくじょう基地きちだい6飛行ひこうたい所属しょぞく2010ねん撮影さつえい)

F-2(エフツー / エフに)は、航空こうくう自衛隊じえいたい戦闘せんとうF-1後継こうけいとなる支援しえん戦闘せんとうとして、アメリカのF-16をベースに改良かいりょうおよび各部かくぶ大型おおがたくわえて開発かいはつされた機体きたいで、1995ねん平成へいせい7ねん)にはつ飛行ひこうし、2000ねん平成へいせい12ねん)から部隊ぶたい配備はいび開始かいしした。

公式こうしき愛称あいしょうではないが、関係かんけいしゃやファンからは「平成へいせいれいせん」や「バイパーゼロ」、「Viper Zero」などとばれることがある。

概要がいよう[編集へんしゅう]

三沢みさわ基地きち誘導ゆうどうすすだい3飛行ひこうたい所属しょぞくのF-2A

だい4.5世代せだいジェット戦闘せんとう分類ぶんるいされる航空こうくう自衛隊じえいたい戦闘せんとうである。F-16大型おおがたした機体きたいに500㎏きゅうそらたいかんミサイル最大さいだい4はつ搭載とうさい可能かのうである。当初とうしょF-1おなじく支援しえん戦闘せんとう実態じったい攻撃こうげき)に分類ぶんるいされていたが、のちに「要撃ようげき」「支援しえん」の区分くぶん廃止はいしされた[注釈ちゅうしゃく 1]ため、F-2戦闘せんとう表記ひょうきされる。その性能せいのう用途ようとから戦闘せんとう爆撃ばくげき攻撃こうげきマルチロール分類ぶんるいされる場合ばあいもある[4]ロッキード・マーティンしゃでは『F-2 Support Fighter』と表記ひょうきし、『multirole, single-engine fighter aircraft』と解説かいせつしている[5]

ほんほん開発かいはつはじまる以前いぜんの「FS-X(次期じき支援しえん戦闘せんとう)」の段階だんかいでは国産こくさん開発かいはつとして計画けいかくされていたが、技術ぎじゅつてき政治せいじてき問題もんだいによりアメリカとの共同きょうどう開発かいはつとなった。これによりロッキード・マーティンしゃのF-16用途ようと戦闘せんとうをベースとし、三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうおも契約けいやく企業きぎょう、ロッキード・マーティンなどを協力きょうりょく企業きぎょうとして開発かいはつされることになった[4]

ベースとなったF-16からの大型おおがたにともなう重量じゅうりょうぞう軽減けいげんするために、ほんでは炭素たんそ繊維せんい強化きょうかふくごうざいによる一体いったい構造こうぞう主翼しゅよく世界せかいはじめて採用さいようしている。また、量産りょうさん戦闘せんとうとして世界せかいはつとなるアクティブフェーズドアレイレーダー搭載とうさい[注釈ちゅうしゃく 2]、CCV研究けんきゅうT-2CCVにより蓄積ちくせきされた国産こくさん技術ぎじゅつによるデジタルしきフライ・バイ・ワイヤ (FBW) を飛行ひこう制御せいぎょもちいる[6]

94調達ちょうたつし、量産りょうさんいちたりの調達ちょうたつ価格かかくやく112-119おくえんわれている[1][2]支援しえん戦闘せんとう飛行ひこうたい存在そんざいする百里基地ひゃくりきちだい7航空こうくうだん築城ちくじょう基地きちだい8航空こうくうだんおもに、松島まつしま基地きちだい4航空こうくうだんなど教育きょういく関係かんけい部隊ぶたいへも配備はいびされ、支援しえん戦闘せんとう任務にんむだけでなく要撃ようげき任務にんむにも従事じゅうじしている[4]

開発かいはつ経緯けいい[編集へんしゅう]

F-2の開発かいはつ当時とうじ日米にちべい貿易ぼうえき摩擦まさつなどにはしはっするアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくとの政治せいじてき問題もんだいからみ、当初とうしょのエンジンの輸入ゆにゅうライセンス生産せいさん)を前提ぜんていとした国産こくさん開発かいはつから、F-16 戦闘せんとうをベースとした日米にちべい共同きょうどう開発かいはつへと推移すいいした。米国べいこく後部こうぶ胴体どうたいひだり主翼しゅよくのみを生産せいさん

共同きょうどう開発かいはつまでの推移すいい[編集へんしゅう]

次期じき支援しえん戦闘せんとう開発かいはつ計画けいかく[編集へんしゅう]

1982ねん昭和しょうわ57ねん)7がつ国防こくぼう会議かいぎにおいて「昭和しょうわ56年度ねんど中期ちゅうき業務ぎょうむ見積みつもり」(56中業ちゅうぎょう)が了承りょうしょうされ、このなかはじめて「次期じき支援しえん戦闘せんとう (FS-X) 24整備せいび」がまれた。F-1後継こうけい昭和しょうわ65年度ねんど(1990年度ねんど)より必要ひつようとされたからである[4]

国産こくさんのF-1支援しえん戦闘せんとう

日本にっぽんにおける「支援しえん戦闘せんとうたい誕生たんじょうは、F-104J/DJ整備せいびにより余剰よじょうとなったF-86Fさい編制へんせいしたことがはじまりである。F-86Fは供与きょうよ180ライセンス生産せいさん300けい480取得しゅとくしており、供与きょうよから45返還へんかんしたほど過多かたであって、この問題もんだい対処たいしょするために「支援しえん戦闘せんとうたいまれたのである。最盛さいせい1965ねん昭和しょうわ40ねん)にはF-86F、F-86D、F-104J/DJあわせて19飛行ひこうたい存在そんざいし、このうちF-86Fは10飛行ひこうたい編成へんせいしていた。

支援しえん戦闘せんとう」の部隊ぶたいとしての「指定してい」は北部ほくぶ航空こうくう方面ほうめんたい中部ちゅうぶ航空こうくう方面ほうめんたい西部せいぶ航空こうくう方面ほうめんたいかく1たいずつおこなわれたが、これらのF-86F飛行ひこうたい支援しえん戦闘せんとう飛行ひこうたいとしてさい編制へんせいされたわけではなく、要撃ようげき戦闘せんとう飛行ひこうたいに「支援しえん戦闘せんとう飛行ひこうたいとしての任務にんむ付与ふよ」する体裁ていさいをとっていた。つまり、あくまで本業ほんぎょう要撃ようげき戦闘せんとうであり、支援しえん戦闘せんとう部隊ぶたいとしての指定していけていてもたい領空りょうくう侵犯しんぱん措置そち任務にんむ継続けいぞくしてっていた。この部隊ぶたいすう1976ねん昭和しょうわ51ねん)10がつ閣議かくぎ了承りょうしょうされた、平時へいじにおける日本にっぽん防衛ぼうえいりょくさだめた「防衛ぼうえい計画けいかく大綱たいこう」(防衛ぼうえい大綱たいこう)において決定けっていされた「支援しえん戦闘せんとうたい3所要しょようすうやく100」の根拠こんきょとなった。

もともと、F-1の耐用たいよう年数ねんすうは3,500あいだとされており、1990ねん昭和しょうわ65ねん改元かいげん平成へいせい2ねん)に最初さいしょ飛行ひこうたい維持いじできなくなるとされ、56中業ちゅうぎょう後継こうけいのFS-Xの調達ちょうたつ計画けいかくされた経緯けいいがある。しかし、それではFS-Xの国産こくさんには時間じかんりなかった。そのため、1984ねん昭和しょうわ59ねん)12月、F-1の強度きょうどさい検討けんとうより耐用たいよう年数ねんすう延長えんちょう可能かのう(4050あいだまで)という報告ほうこくがなされた。オイルショック影響えいきょうなどにより、年間ねんかん飛行ひこう時間じかん当初とうしょ見込みこみよりすくなかったこともあわせて、F-1の就役しゅうえき期間きかん当初とうしょ予定よていよりびて昭和しょうわ72ねん改元かいげん平成へいせい9ねん1997ねんとなり[7]選定せんていから配備はいびまで10ねん時間じかんがとれることが見込みこまれた[4]

防衛庁ぼうえいちょうは、F-1開発かいはつ完了かんりょう直後ちょくご1978ねん昭和しょうわ53ねん)から次期じき国産こくさん戦闘せんとうにらんで、運動うんどう能力のうりょく向上こうじょう (CCV)、コンピュータ支援しえんによる航空機こうくうき設計せっけいシステム、将来しょうらい火器かき管制かんせい装置そうち戦闘せんとう搭載とうさいようコンピュータ、5トンきゅう戦闘せんとうようエンジンとう研究けんきゅうを、予算よさん計上けいじょう研究けんきゅう開発かいはつすすめていたが、F-1の退役たいえき時期じき寿命じゅみょう見直みなおしにより、その開発かいはつ成果せいか戦闘せんとうとして実現じつげんする目処めどった。

国産こくさん受注じゅちゅう活動かつどう[編集へんしゅう]

三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう首脳しゅのうじんが「FS-X」の研究けんきゅう開発かいはつける意気込いきごみはただならぬものがあった。これにたいして、アメリカがわでは「三菱みつびし航空機こうくうき産業さんぎょうというニュービジネスへの挑戦ちょうせん目論もくろんでいるため」という見方みかたがもっぱらであったが、一方いっぽうで「戦前せんぜん戦中せんちゅうれいしき艦上かんじょう戦闘せんとう戦艦せんかん武蔵むさし」をみ、戦後せんご復興ふっこう高度こうど経済けいざい成長せいちょう牽引けんいんしてきた三菱みつびしは『まる戦闘せんとう』がふたた大空おおぞらうことを夢見ゆめみているのではないか」という見方みかたもあった。実際じっさいは、三菱みつびしはこの「FS-X」をたんなるひとつの「商品しょうひん」とはかんがえておらず、三菱重工みつびしじゅうこう社長しゃちょう会長かいちょう歴任れきにんした飯田いいだ庸太郎ようたろうはFS-Xにかんして「防衛ぼうえい産業さんぎょう日本にっぽんのおやくてなければ、三菱みつびし存在そんざいする意味いみはない。もうかるからやる、もうからないからやらないではなく、もってまれた宿命しゅくめいおもっている」[8]べている。

F-1の耐用たいよう年数ねんすう延長えんちょう報告ほうこくがなされた直後ちょくご1985ねん昭和しょうわ60ねん)1がつに、航空こうくう幕僚ばくりょうちょうから技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶちょうたいして下記かきのような運用うんよう要求ようきゅう提示ていじし「国内こくない開発かいはつ可否かひ」がわされた。

1985ねん9月17にち回答かいとうは「エンジンをのぞいて国内こくない開発かいはつ可能かのう」というものであった[4]。しかし「たいかんミサイル4はつ搭載とうさい戦闘せんとう行動こうどう半径はんけい450海里かいり」の「現用げんようにない」要求ようきゅうとあわせて、このタイミングでの耐用たいよう年数ねんすうのみを理由りゆうとした就役しゅうえき期間きかん延長えんちょう国内こくない開発かいはつ可能かのうという回答かいとうは、国産こくさん戦闘せんとう開発かいはつへの露骨ろこつ誘導ゆうどうられ、国会こっかいにおいても追及ついきゅうけることとなる。

56中業ちゅうぎょうさだめられた「1987ねんまでに24調達ちょうたつ」(1987ねん以降いこう順調じゅんちょう部隊ぶたい配備はいびのためには、それまでに調達ちょうたつされていなければならない)であれば「外国がいこく導入どうにゅう」と「現用げんよう転用てんよう」のだったものが、その具体ぐたいてき作業さぎょうはじまるまえに10ねん余裕よゆうまれたことから「国内こくない開発かいはつ」という選択肢せんたくしまれた。1985ねん昭和しょうわ60ねん)10がつ具体ぐたいてき選定せんてい作業さぎょうはじまり、その一環いっかんとして、米国べいこくジェネラル・ダイナミクスF-16Cげんロッキード・マーティン)、マクドネル・ダグラスF/A-18げんボーイング)、えい西独せいどくパナヴィアトーネード IDS)に質問しつもんしょ外務省がいむしょう経由けいゆ送付そうふされた。

ジェネラル・ダイナミクスしゃのF-16
マクドネル・ダグラスしゃのF/A-18C
パナビアしゃのトーネード IDS

また、このとし三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう防衛庁ぼうえいちょう技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶたいし、戦闘せんとう開発かいはつかんする研究けんきゅう報告ほうこく提出ていしゅつしている。ともにそう垂直すいちょく尾翼びよく・エンジンは推力すいりょく8トンきゅう双発そうはつで「たいかんミサイル4はつ装備そうびして450海里かいり戦闘せんとう行動こうどう半径はんけい」はクリアするとされていた。スペックとしては、現在げんざいF/A-18E/Fちかいが、三菱みつびしあんカナード装備そうびし、川崎かわさきあんはF/A-18にたシルエットをっていた。三菱みつびしあん社内しゃない呼称こしょうJF210)は「航空こうくうジャーナル1985ねん6がつごう想像そうぞう掲載けいさいされた。1983ねん昭和しょうわ58ねん)にはつ飛行ひこうしたT-2CCV研究けんきゅうや、1985ねん昭和しょうわ60ねん)にはつ飛行ひこうしたてい騒音そうおんSTOL実験じっけん飛鳥あすか」が国内こくない航空こうくう技術ぎじゅつ発達はったつをアピールしていたのもこの時期じきである。

防衛庁ぼうえいちょうない国内こくない開発かいはつ推進すいしん三菱みつびし川崎かわさき同調どうちょうし、CCVやしんコンピューターシステムの開発かいはつ結果けっか根拠こんきょに(開発かいはつ実験じっけんはFS-Xプロジェクトにわせるために、早期そうき終了しゅうりょうさせられ、根拠こんきょとされたCCVやコンピューターは、実際じっさいには実用じつよう程遠ほどとお段階だんかいであった。それでも、いくつかの成果せいかることはでき、プロジェクト進展しんてんにおける米国べいこくとの折衝せっしょうにおいて、日本にっぽんがわふだとして有利ゆうりはたらいている)、国内こくない開発かいはつをすればどれほど素晴すばらしい戦闘せんとう配備はいびできるかを様々さまざまなルートからうったえた。

外国がいこく輸入ゆにゅう検討けんとう[編集へんしゅう]

よく1986ねん昭和しょうわ61ねん)に外国がいこくメーカーにされた質問しつもんしょへの回答かいとうせられはじめたが、内容ないよう不備ふびや、国内こくない企業きぎょうしめした(たせられる能力のうりょくなどの)プランにたい海外かいがい企業きぎょうが「『ペーパープラン』ならばなにでもえる」という反論はんろんをしたことと、10ねん採用さいようする戦闘せんとう現代げんだいのスペックではかるという前提ぜんていつよ反発はんぱつけたため、2月と4がつさい質問しつもんしょあらためて送付そうふした。7月には外国がいこくメーカーより「所要しょよう改造かいぞうくわえることで要求ようきゅう性能せいのうたすことが出来できる」との回答かいとうけた。10月にF-16およびF/A-18は「能力のうりょく向上こうじょうがた共同きょうどう開発かいはつ」の提案ていあんを、トーネード IDSは「能力のうりょく向上こうじょう」の提案ていあん受領じゅりょうした。

日本にっぽんがわ国産こくさんあん国論こくろん統一とういつしていたわけではなかった。日本にっぽん国産こくさん兵器へいき能力のうりょく全幅ぜんぷく信頼しんらい人間にんげんばかりではないからである。とく生産せいさんすうすくない国産こくさん装備そうびひんは、価格かかくめん輸入ゆにゅうひん太刀打たちうちできない。今回こんかいのFS-Xの選定せんていにおいても、外国がいこく導入どうにゅう検討けんとう当然とうぜんのことと認識にんしきされており、国外こくがいへの調査ちょうさだん資料しりょう収集しゅうしゅうかさねていた。

実際じっさいF-1開発かいはつさいにも防衛庁ぼうえいちょう内部ないぶ強力きょうりょく外国がいこく導入どうにゅう主張しゅちょうする一派いっぱ存在そんざいした。大蔵省おおくらしょうげん財務省ざいむしょう)とのパイプをかれらは、アメリカのT-38練習れんしゅうF-5戦闘せんとうわせ(両機りょうき基本きほん設計せっけい共有きょうゆうしている)こそがコストパフォーマンスすぐれ、配備はいび予定よてい期日きじつまもることができる唯一ゆいいつ方法ほうほうだと強力きょうりょく主張しゅちょうしていた。たしかに当初とうしょ予定よていであればF-X導入どうにゅうまでにちょう音速おんそく高等こうとう練習れんしゅう国内こくない開発かいはつすることは不可能ふかのうであり、導入どうにゅう決定けっていしたF-4EJふくであることから、これを機種きしゅ転換てんかんてるという手法しゅほうで、うん戦闘せんとうパイロットの養成ようせいスケジュールを消化しょうかする目処めどったために、T-X国内こくない開発かいはつ時間じかんてき余裕よゆう出来できたようなもので、そうでなければ国内こくない開発かいはつ時間切じかんぎれで断念だんねんしていた可能かのうせいもあった。

さらには、予算よさんかないかぎ試作しさく出来できず、完成かんせい予想よそうしかせない国産こくさんあん具体ぐたいするには、アメリカが「エンジンだけ」の販売はんばい認可にんかすことが大前提だいぜんていであった。だが、100程度ていど防衛庁ぼうえいちょう当初とうしょ計画けいかくでは141後述こうじゅつ)のそれほどおおきくない市場いちばとはいえ、米国べいこく当時とうじ日米にちべい貿易ぼうえき摩擦まさつ最中さいちゅうで、エンジンの販売はんばいだけで納得なっとくする航空こうくうメーカーもなければ、政府せいふ政治せいじてきたいにち譲歩じょうほおこな余裕よゆうがあるはずもなかった。欧州おうしゅうせいエンジンの導入どうにゅうについても、欧州おうしゅう毎回まいかい選定せんていからはずれる理由りゆう、すなわち根本こんぽんてき性能せいのう不足ふそく甘受かんじゅする自衛隊じえいたいにない以上いじょう今回こんかいうま以上いじょう存在そんざいとなりなかった。それらをけて、「エンジンのみ」の調達ちょうたつはか政治せいじりょく発揮はっきできなかったことが、国産こくさんあん不幸ふこうであった。

国際こくさい共同きょうどう開発かいはつ模索もさく[編集へんしゅう]

1986ねん昭和しょうわ61ねん)12月には、「国内こくない開発かいはつ」「現有げんゆう転用てんよう」「外国がいこく導入どうにゅう」のさんのうち「国内こくない開発かいはつ」を「開発かいはつ」とあらため、「アメリカとの共同きょうどう開発かいはつ」をこれにふくめることとなった。としけた1987ねん昭和しょうわ62ねん)、栗原くりはら祐幸ゆうこう防衛庁ぼうえいちょう長官ちょうかんだい3中曽根なかそね内閣ないかく)はFS-X選定せんていにあたって下記かきさん原則げんそくしめした。注意ちゅういすべきはだい2項目こうもくで、軍事ぐんじてき相互そうご運用うんようせい(インターオペラビリティ)を確保かくほできることとの注釈ちゅうしゃくがついていた。

  • 防衛ぼうえいじょう技術ぎじゅつ専門せんもんてき見地けんちから、日本にっぽん防衛ぼうえいにとって最善さいぜんのものを選定せんていする。
  • 日米にちべい防衛ぼうえい協力きょうりょく体制たいせい重要じゅうようせいまえる。
  • 内外ないがい防衛ぼうえい産業さんぎょう影響えいきょう排除はいじょする。

1987ねん昭和しょうわ62ねん4がつ11にちよりアメリカ国防総省こくぼうそうしょう調査ちょうさチームが来日らいにち三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう名古屋なごや航空機こうくうき製作所せいさくしょ三菱電機みつびしでんき鎌倉かまくら製作所せいさくしょ視察しさつ防衛庁ぼうえいちょう日本にっぽんがわ意見いけん交換こうかんおこなった。このとき三菱重工みつびしじゅうこう調査ちょうさチームをまねいて、みずからがえがいた「FS-X」の説明せつめいおこなった。国防総省こくぼうそうしょうがわは、日本にっぽん政府せいふがどの程度ていど出資しゅっしおこない、どのような戦闘せんとうそうとしているのかを総合そうごうてき判断はんだんするための派遣はけんであった。一方いっぽう三菱みつびしは「FS-X」をちからそなわっていることを印象いんしょうけるために、この調査ちょうさだん査察ささつれた。

このさい三菱みつびしがわかしたFS-Xにもうと構想こうそうしていた最先端さいせんたん技術ぎじゅつは、おも以下いかとおりである。

このなかで、とく調査ちょうさだんおどろかせたのはしん素材そざい技術ぎじゅつである。従来じゅうらいのように板材いたざいわせるのではないため、[びょう]や必要ひつようとしない。また、理想りそうてきかたち成形せいけいするのが容易よういであり、てつよりつよアルミニウムよりかるいことから機体きたい大幅おおはば軽量けいりょう航続こうぞく距離きょり延長えんちょう、ミサイル搭載とうさいすう増加ぞうかのぞめる。

また、独自どくじ開発かいはつしたフェイズド・アレイ・レーダーの披露ひろうおこなわれた。三菱みつびしがわ技術ぎじゅつしゃは、同時どうじ複数ふくすう目標もくひょうとらえられるその性能せいのうから「とんぼ」とんでいた。査察ささつえた調査ちょうさチームは、技術ぎじゅつりょくそのものよりも到達とうたつ目標もくひょうたかさに注目ちゅうもくした。査察ささつチームの一人ひとりは「『ニューゼロファイター』だ。日本にっぽんあらたなゼロファイターつくそうとしている」と、らしたという[8]当時とうじ素子そしアンテナとして利用りようされるガリウムヒ素ひそ化合かごうぶつ半導体はんどうたいどう結晶けっしょう大半たいはん日本にっぽんメーカーが供給きょうきゅうしていた[10]

その調査ちょうさチームは「日本にっぽん官民かんみん一体いったいとなって国産こくさんFS-Xを目指めざしているが、研究けんきゅう開発かいはつコストは莫大ばくだいなものとなる。また、部分ぶぶんてきすぐれた技術ぎじゅつゆうしているが、そうじてアメリカの戦闘せんとう技術ぎじゅつ水準すいじゅんにはおよばない」との報告ほうこくしょをまとめた。この報告ほうこく結果けっかから、「高度こうど技術ぎじゅつ開発かいはつへの熱意ねついみとめるが高額こうがく航空機こうくうき開発かいはつへの見通みとおしがあまく、費用ひようたい効果こうかてん疑問ぎもんがある。F-16もしくはF/A-18改造かいぞう開発かいはつ、それで要求ようきゅう性能せいのうたせない場合ばあいF-14もしくはF-15購入こうにゅう適当てきとうである」との所感しょかん表明ひょうめいした。この当時とうじ日本にっぽんのFS-X開発かいはつ予算よさん見積みつもりは1650おくえん昭和しょうわろくじゅう年度ねんど価格かかく)であった[11]実際じっさいには倍額ばいがくとなったが、アメリカは自国じこく実績じっせきから独自どくじに6000おくえん必要ひつようとの見積みつもりをてていたため、「日本にっぽん独自どくじ開発かいはつした場合ばあい、FS-Xが予算よさん超過ちょうか頓挫とんざする」ことを懸念けねんした。親日しんにちであっても、コストパフォーマンスのてんから米国べいこくせい導入どうにゅうすすめた理由りゆうである。

6月28にち東京とうきょう都内とないのホテルでおこなわれた栗原くりはら祐幸ゆうこう防衛庁ぼうえいちょう長官ちょうかんキャスパー・ワインバーガー国防こくぼう長官ちょうかん会談かいだんでは日本にっぽんがわより「日米にちべい共同きょうどう開発かいはつあたらしくFS-Xを開発かいはつしたい」、アメリカがわより「米国べいこく戦闘せんとう日米にちべい共同きょうどう開発かいはつしてはどうか」との意見いけんわされ、日本にっぽん単独たんどく開発かいはつしめす「国内こくない開発かいはつ」は事実じじつじょう終焉しゅうえんむかえた。これは日本にっぽんのFS-X開発かいはつ容認ようにんであると同時どうじに、アメリカせい戦闘せんとう輸入ゆにゅうまたはライセンス生産せいさん要求ようきゅう終焉しゅうえんでもあった。

日米にちべい共同きょうどう開発かいはつ決定けってい[編集へんしゅう]

7がつ欧州おうしゅうトーネード IDS候補こうほからはずされ、F-15F-16F/A-18改造かいぞう母体ぼたいとして日米にちべい共同きょうどう開発かいはつすることが提案ていあんされた。9月に提出ていしゅつされた防衛庁ぼうえいちょう委託いたくけた航空機こうくうき・エンジン・電子でんし機器ききの5しゃからなる民間みんかん企業きぎょう合同ごうどう研究けんきゅうかいの「共同きょうどう開発かいはつ可能かのうせい」についての調査ちょうさ報告ほうこく以下いかのようなものであった。

  • F-15改造かいぞうあんステルスせいのぞいて性能せいのうじょう問題もんだいはないが所要しょよう経費けいひたかい。
  • F-16改造かいぞうあん開発かいはつ経費けいひ量産りょうさん単価たんかともに安価あんかであるが離陸りりく性能せいのう、ステルスせいなどに性能せいのうじょう問題もんだいがある。
  • F/A-18改造かいぞうあん性能せいのうじょう問題もんだいはないが開発かいはつ経費けいひ量産りょうさん単価たんかともにたかく、また、艦上かんじょうであることからこれをやすくする見通みとおしがられず、また、機体きたいとエンジンの同時どうじ開発かいはつであることからリスクがおおきい。
あらたに選考せんこう対象たいしょうとなったF-15

順位じゅんいとしては F-16 > F-15 > F/A-18 であったとわれる。経費けいひたかいとされたF/A-18であるが、マクドネル・ダグラス (MD) が日本にっぽんがわ提案ていあんおおきな改造かいぞう範囲はんいみとめたことから、民間みんかん企業きぎょう合同ごうどう研究けんきゅうかいはこれをたか評価ひょうかしており、一方いっぽう、F-16はジェネラル・ダイナミクス (GD) が当初とうしょ提案ていあんした双発そうはつ改造かいぞうあんめたうえで、航空こうくう自衛隊じえいたい双発そうはつ要求ようきゅうには事故じこりつ実績じっせきげて反発はんぱつしていた。日本にっぽんがわはGDにたい非公式ひこうしきにF-16がF-15とともに候補こうほのこっていること、改造かいぞう範囲はんい要求ようきゅうみとめるなら単発たんぱつであっても採用さいようしうることをつたえ、これにたい機首きしゅさい設計せっけいふくあい材料ざいりょう使用しようアビオニクス日本にっぽんせい機器きき搭載とうさいみとめる回答かいとうがあった。

10月2にちワシントンD.C.ひらかれた栗原くりはら防衛庁ぼうえいちょう長官ちょうかんとワインバーガー国防こくぼう長官ちょうかん会談かいだんでは、「改造かいぞうはははF-15またはF-16」「いずれのメーカーを採用さいようするか早急そうきゅう決定けっていする」「そのためにメーカーと国防省こくぼうしょう担当たんとうしゃ派遣はけんする」ことが合意ごういされた。10月12にち13にち国防省こくぼうしょうとGD担当たんとうしゃが、10月14にち15にちにはMD担当たんとうしゃ航空こうくう自衛隊じえいたいはないをった。17にちにもはないは継続けいぞくしたが、防衛庁ぼうえいちょうとしてはこの時点じてん採用さいようメーカーは確定かくていしていたといわれ、21にち方針ほうしん決定けっていした。

10月23にち首相しゅしょう官邸かんていしょう食堂しょくどうでは「次期じき支援しえん戦闘せんとうかんする措置そち」を議題ぎだいにした安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎひらかれた。この席上せきじょう西広にしひろ防衛ぼうえい局長きょくちょう検討けんとう経緯けいいについて説明せつめいしたのち、「支援しえん戦闘せんとうF-1の後継こうけいFS-Xにかんする措置そちについては、日米にちべいすぐれた技術ぎじゅつ結集けっしゅうし、F-16を改造かいぞう開発かいはつしたい」とむすんだ。出席しゅっせきした閣僚かくりょうからの質問しつもんもほとんどいまま、中曽根なかそね康弘やすひろ総理そうり大臣だいじんの「どうも、ごくろうさんでした」という言葉ことばでこの決定けってい承認しょうにんされた。中曽根なかそね内閣ないかく翌月よくげつ退陣たいじんして竹下たけしたのぼる総理そうり大臣だいじんとなり、計画けいかくいだ。

よく1988ねん昭和しょうわ63ねん4がつ1にち航空こうくう幕僚監部ばくりょうかんぶ技術ぎじゅつは「次期じき支援しえん戦闘せんとうしつ」を設置せっちした。6月2にちにはかわらりょく防衛ぼうえい長官ちょうかん竹下たけした内閣ないかく)とフランク・カールッチ国防こくぼう長官ちょうかんとの会談かいだんで、つぎのような日米にちべい共同きょうどう開発かいはつ基本きほん条件じょうけん合意ごういされた。

  • 計画けいかく管理かんり防衛庁ぼうえいちょう実施じっしする
  • しゅ契約けいやくしゃ日本にっぽん企業きぎょう
  • 開発かいはつ防衛庁ぼうえいちょう負担ふたんする
  • FS-X開発かいはつられる技術ぎじゅつ情報じょうほうは、すべ防衛庁ぼうえいちょう帰属きぞくする
  • 開発かいはつプロジェクトのワークシェアは、べいがわが60%
  • TSC(技術ぎじゅつ運営うんえい委員いいんかい)を設置せっちする

11月29にちしゅ契約けいやくしゃ三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう協力きょうりょく会社かいしゃ川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう富士重工業ふじじゅうこうぎょうジェネラル・ダイナミクス日米にちべいのワークシェアリングは「日本にっぽん6:アメリカ4」の日本にっぽん優位ゆういとした「日本国にっぽんこく防衛庁ぼうえいちょう合衆国がっしゅうこく国防省こくぼうしょうとのあいだのFS-Xウェポン・システムの開発かいはつにおける協力きょうりょくかんする了解りょうかい事項じこう覚書おぼえがき」(開発かいはつMOU)が締結ていけつされた。なお、ジェネラル・ダイナミクスは、1992ねん平成へいせい4ねん)12月に航空機こうくうき部門ぶもんロッキード売却ばいきゃくしたため、同時どうじ協力きょうりょく会社かいしゃがれた。さらに、ロッキードは1995ねん平成へいせい7ねん)3がつマーティン・マリエッタ合併がっぺいしてロッキード・マーティンとなり、協力きょうりょく会社かいしゃがれた。

エンジン技術ぎじゅつ供与きょうよまでの推移すいい[編集へんしゅう]

FS-X当時とうじ世界せかい情勢じょうせい[編集へんしゅう]

日本にっぽんがFS-Xの計画けいかくすすめているなか日本にっぽん唯一ゆいいつ軍事ぐんじ同盟どうめいこくであるアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくは、ロナルド・レーガン大統領だいとうりょうのもと、ソビエト連邦れんぽうとの対決たいけつ姿勢しせいしており、1981ねん昭和しょうわ56ねん)の「600せき艦隊かんたい構想こうそう」、1983ねん昭和しょうわ58ねん)の「戦略せんりゃく防衛ぼうえい構想こうそう(SDI構想こうそう:スターウォーズ計画けいかく)」などで軍拡ぐんかく競争きょうそういどんだ[10]。また、「欧州おうしゅうにおいても戦術せんじゅつかく使用しようしたかく戦争せんそうこりうる」と発言はつげんし、NATO諸国しょこくあらためて自分じぶんたちが冷戦れいせん正面しょうめんることを認識にんしきした。

一方いっぽう、アメリカは日本にっぽんかれた環境かんきょう防衛ぼうえい努力どりょくかるいともかんじており、アメリカのみならず西欧せいおう諸国しょこくからも「西側にしがわ一員いちいん」としての防衛ぼうえい努力どりょくへの要求ようきゅうたかまった。1983ねん昭和しょうわ58ねん)の中曽根なかそね康弘やすひろ首相しゅしょうの「沈空はは発言はつげんや、1985ねん昭和しょうわ60ねん)の防衛ぼうえい1%わく突破とっぱはそれにたいする回答かいとうでもあったが、西側にしがわ諸国しょこく比較ひかくしてすくなすぎるとの批判ひはんつねきまとっていた[注釈ちゅうしゃく 3][10]

経済けいざいめんでは日米にちべい貿易ぼうえき摩擦まさつ対立たいりつし、1985ねん昭和しょうわ60ねん)にたいにち制裁せいさい法案ほうあん可決かけつされるほど険悪けんあく日米にちべい関係かんけいであったが、日米にちべい同盟どうめい軍事ぐんじめんにおいては共和党きょうわとう政権せいけん担当たんとうしていることもあり比較的ひかくてき良好りょうこうであった。1986ねん昭和しょうわ61ねん)4がつ来日らいにちしたワインバーガー国防こくぼう長官ちょうかんは「FS-X選定せんてい日本にっぽん決定けっていすべきこと」と発言はつげんをしていた。

日本にっぽんのFS-Xのたいかんミサイル4はつ搭載とうさいという運用うんよう要求ようきゅうは、ソビエトのたいにち侵攻しんこう想定そうていした航空こうくう自衛隊じえいたいのオペレーションリサーチの結果けっかはじされた数字すうじであり、アメリカはF-15のペーパープラン以外いがいたいかんミサイル4はつ搭載とうさいする戦闘せんとうなどかんがえたことはかった[注釈ちゅうしゃく 4]かりに、FS-Xにたいかんミサイルの4はつ搭載とうさい出来できない場合ばあい支援しえん戦闘せんとうたい定数ていすう増加ぞうか新編しんぺん配備はいび基地きちそのものの新設しんせつなど自衛隊じえいたい組織そしき自体じたいをいじる必要ひつようがあり、さすがにアメリカもFS-Xの運用うんよう要求ようきゅう撤回てっかいさせて、米国べいこくせい戦闘せんとう輸入ゆにゅう改造かいぞうしのライセンス生産せいさん公式こうしき要求ようきゅうとすることは出来できなかった。

しかし、1989ねん平成へいせい元年がんねん)にブッシュ大統領だいとうりょう政権せいけん交代こうたいすると、「ロン・ヤス」関係かんけいがベースにあった当時とうじとはってわって、すさまじいたいにち圧力あつりょく展開てんかいされることになる。

べい議会ぎかいによる外圧がいあつ[編集へんしゅう]

日本にっぽん防衛庁ぼうえいちょう輸入ゆにゅう推進すいしん国産こくさん推進すいしんれていたように、アメリカもまた一枚岩いちまいいわではなかった。日本にっぽん防衛庁ぼうえいちょうアメリカ国防総省こくぼうそうしょう国務省こくむしょう信頼しんらいあつさは、当時とうじアーミテージ国防こくぼう次官補じかんほの、「我々われわれペンタゴンは、日本にっぽんとの相互そうご信頼しんらいもとづいて戦後せんご防衛ぼうえい協力きょうりょく体制たいせいきずいてきた。だから、防衛庁ぼうえいちょうとのあいだには100パーセントの信頼しんらい関係かんけいがある」という発言はつげんからもかるとおり非常ひじょうあついものであった。

一方いっぽうアメリカ商務省しょうむしょう日本にっぽん通商産業省つうしょうさんぎょうしょうげん経済けいざい産業さんぎょうしょう)、外務省がいむしょう敵対てきたい関係かんけいにあった。商務省しょうむしょう相手あいてする日本にっぽんしょ機関きかんは、「スーパー301じょう発動はつどうけようと、ありとあらゆる方法ほうほう抵抗ていこうするタフ・ネゴシエイターであり、アメリカはなん苦汁くじゅうめさせられていた。商務省しょうむしょう1988ねん昭和しょうわ63ねん)9がつに「国防総省こくぼうそうしょう外国がいこく軍事ぐんじ機器きき共同きょうどう生産せいさん契約けいやくおこなさいには、商務省しょうむしょう情報じょうほう提供ていきょうけ、勧告かんこくし、国防総省こくぼうそうしょうはそれらを考慮こうりょする」という権限けんげんあたえられていたが、商務省しょうむしょう日本にっぽんのFS-Xにかんして情報じょうほう提供ていきょうけてはいなかった。

貿易ぼうえき赤字あかじという経済けいざい問題もんだい安全あんぜん保障ほしょうはなしてかんがえる国防省こくぼうしょう国務省こくむしょうかんがかたは、商務省しょうむしょう通商つうしょう代表だいひょうからすれば「アマチュア」でしかなく、500おくドルをえる貿易ぼうえき赤字あかじをかぶせる日本にっぽんが、戦闘せんとう完成かんせいひん輸入ゆにゅうおこなわずに技術ぎじゅつ移転いてんけるとうのは、かれらの思考しこう埒外らちがいでしかなかった。ここにいたって「ぜん政権せいけん承認しょうにんした国家こっかあいだ安全あんぜん保障ほしょうかかわる国際こくさい共同きょうどう計画けいかくを、経済けいざい問題もんだいたて商務省しょうむしょうつぶしにかかる」という前代未聞ぜんだいみもん事態じたい発生はっせいすることになる。

1989ねん平成へいせい元年がんねん2がつ2にち竹下たけしたのぼる総理そうり大臣だいじんは、1がつしん政権せいけんとして発足ほっそくしたブッシュ大統領だいとうりょうからワシントンD.C.まねかれており、日米にちべい安保あんぽ重要じゅうようせいとともに、米国べいこくのFS-X計画けいかくへの協力きょうりょくたからかにうたいあげられるはずであった。ところが、それは当日とうじつあさ有力ゆうりょく上院じょういん議員ぎいん12めい連名れんめいホワイトハウスとどけられたFS-X計画けいかく反対はんたいする書簡しょかんのために中止ちゅうしされた。2がつ14にちには超党派ちょうとうはの24議員ぎいんが、「政府せいふがF-16のたいにち技術ぎじゅつ供与きょうよ承認しょうにんもとめた場合ばあい不承認ふしょうにん決議けつぎあんして対抗たいこうする」という内容ないよう書簡しょかん大統領だいとうりょうおくった。ブッシュ大統領だいとうりょう3がつ10日とおか回答かいとう期限きげんとして政府せいふないさい検討けんとう会議かいぎもうけ、3がつ20日はつかにようやく「共同きょうどう開発かいはつ前進ぜんしん」を決定けっていする。ただし以下いかのような付帯ふたい事項じこうけられていた。

  1. F-16のソース・コード供与きょうよ制約せいやくする
  2. 生産せいさん段階だんかいでの米国べいこく仕事しごと分担ぶんたんりつ最大限さいだいげん確保かくほ目指めざ
  3. 日本にっぽんからの技術ぎじゅつかなら提供ていきょうするとの保証ほしょうもうける

3がつ20日はつかより日米にちべいあいだで「日米にちべい合意ごうい内容ないよう明確めいかく」とばれる作業さぎょう開始かいしされた。アメリカの強硬きょうこう態度たいどに、日本にっぽんがわからは、とても「見直みなおし」「さい検討けんとう」という言葉ことば使つかえない状況じょうきょうでの選択せんたくであった。4がつ28にちにブッシュ大統領だいとうりょう特別とくべつ声明せいめいされたが、その内容ないよう一方いっぽうてきにアメリカがわ有利ゆうりなものとなっている。具体ぐたいてきしめすと、最後さいごまで問題もんだいきずった生産せいさん段階だんかいでのアメリカがわワークシェアが「そう生産せいさんがくやく40パーセント」[注釈ちゅうしゃく 5]明記めいきされたほか、技術ぎじゅつ移転いてんめんにおいても「日本にっぽんがわは、アメリカがわ入手にゅうしゅすることを希望きぼうするすべての技術ぎじゅつを、すでに合意ごういされた手続てつづきにしたがってアメリカがわ移転いてんする」となっていた。

これにたいして自民党じみんとう内部ないぶから「不平等ふびょうどう条約じょうやく」とのこえがあがった。そもそも開発かいはつ能力のうりょく対等たいとうでない以上いじょう不平等ふびょうどうになることは、やむをえないという見方みかたもあるが、日本にっぽん独自どくじきずいてきたふくあい素材そざいなどの特殊とくしゅ技術ぎじゅつや、戦闘せんとう共同きょうどう開発かいはつとはまった無関係むかんけい航空機こうくうきようタイヤの技術ぎじゅつなどを無条件むじょうけん提供ていきょうし、米国べいこくがF-16の核心かくしんを「ブラックボックスすることをゆるされるめは、とく共同きょうどう開発かいはつでも日本にっぽん主体性しゅたいせい確立かくりつすることをのぞんでいた国産こくさん推進すいしんにとって、敗北はいぼくかんあじわうものであり、FS-Xにかんする不満ふまんいたるところで噴出ふんしゅつした。日米にちべいマスコミも「ジャパン・バッシング関連かんれん話題わだいとして、大々的だいだいてき報道ほうどうした。

F-16のF110エンジン

一方いっぽう実務じつむしゃレベルにおいてはいまだに「FS-Xつぶし」への必死ひっし抵抗ていこうつづいていた。ブッシュ大統領だいとうりょう特別とくべつ声明せいめい議会ぎかい通告つうこく)にたいし、はんFS-X陣営じんえいはエンジン技術ぎじゅつたいにち供与きょうよめる条件じょうけん付帯ふたいした修正しゅうせいあん上院じょういん提出ていしゅつし、5月16にちこれを可決かけつさせた。共同きょうどう開発かいはつそのものは上院じょういん下院かいん双方そうほう否決ひけつされないかぎ自然しぜん承認しょうにん見込みこみであったため、日本にっぽんのFS-Xの死命しめいせいするエンジン技術ぎじゅつ供与きょうよ核心かくしんてき問題もんだいとなった。ブッシュ大統領だいとうりょうによるはじめての拒否きょひけんは、このたいにちエンジン技術ぎじゅつ供与きょうよ反対はんたいたいして発動はつどうされたが、この拒否きょひけん修正しゅうせい決議けつぎあんに2/3以上いじょう賛成さんせいがあればくつがえるとなっていた(オーバーライド)。6月1にち共同きょうどう開発かいはつ計画けいかく自然しぜん承認しょうにんされ、ブッシュ政権せいけんは「F-16たいにち技術ぎじゅつ供与きょうよ許可きょかしょう (LTAA)」を発行はっこうした。「エンジン技術ぎじゅつ供与きょうよみとめない」と条件じょうけん共同きょうどう開発かいはつたいする上院じょういんでの評決ひょうけつ9月13にちおこなわれ、66たい34という1ひょう否決ひけつたいにちエンジン技術ぎじゅつ供与きょうよ決定けっていされた。エンジンは石川島播磨重工業いしかわじまはりまじゅうこうぎょうげんIHI)によってライセンス生産せいさんされることとなった。

機体きたい開発かいはつ[編集へんしゅう]

試作しさく[編集へんしゅう]

Aがた試作しさく1号機ごうきであるXF-2A(きゅう:63-0001)
技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ (TRDI) による試験しけん終了しゅうりょうは、あらためばんにより63-8501となっている

FS-Xは日米にちべい合意ごういによって、1990ねん平成へいせい2ねん)3がつ30にち支援しえん戦闘せんとう設計せっけいチーム「FSET」が三菱重工みつびしじゅうこう大江おおえ工場こうじょう設置せっちされ、開発かいはつ開始かいしされた[注釈ちゅうしゃく 6]F-1延命えんめいされているとはえ、1997ねん平成へいせい9ねん)にも減数げんすうする見込みこみであり、実用じつよう試験しけんなどを考慮こうりょすると、時間じかんてき余裕よゆうまったかった。

機体きたい概観がいかんづくりと設計せっけいおこなわれ、飛行ひこう性能せいのう向上こうじょうたいかんミサイル運用うんようのために垂直すいちょく尾翼びよく以外いがいすべ三菱みつびしによってさい設計せっけいされた。「その執拗しつようなまでの徹底てっていぶりは、『国産こくさん』という意地いじあらわれでもあり、エアインテーク形状けいじょうまで設計せっけいなおすことにたいし、ジェネラル・ダイナミックスのF-16設計せっけいチームがはらてた」という俗説ぞくせつがあるが、エアインテークの変更へんこうは、ディストーション特性とくせい向上こうじょうとうはかるため[14]と、国産こくさんレーダー搭載とうさいによって大型おおがたした機首きしゅレドームのためにあらため設計せっけいせざるをなくなったことが理由りゆうであり[7]、ロッキードは「ちょう音速おんそく衝撃波しょうげきは制御せいぎょ日本にっぽんでできるのか不安ふあんなのでやらないほうがいいのではないか」と指摘してきしただけである。

1992ねん平成へいせい4ねん)に実物じつぶつだい模型もけいモックアップ)が作成さくせい公表こうひょうされた[15]。1994ねん平成へいせい4ねん)2がつ細部さいぶ設計せっけい終了しゅうりょう[16]つづいて試作しさく4製作せいさくはいり、1995ねん平成へいせい7ねん)1がつ試作しさく1号機ごうき (63-0001)をロールアウト[16]同年どうねん10月7にち試作しさく1号機ごうきはつ飛行ひこう成功せいこうXF-2づけられた。つづいて単座たんざ2号機ごうき (63-0002) と訓練くんれんようふく1・2号機ごうき(63-0003・0004)がすすむそら1996ねん平成へいせい8ねん1がつ9にちには単座たんざがたF-2AふくがたF-2B名称めいしょうとなることが決定けっていし、3月に防衛庁ぼうえいちょう納入のうにゅうされて技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ (TRDI) による試験しけんきょうせられた。7月には日米にちべいりょう政府せいふあいだで「日本国にっぽんこく防衛庁ぼうえいちょう合衆国がっしゅうこく国防省こくぼうしょうとのあいだ支援しえん戦闘せんとう (F-2) システムの生産せいさんかんする了解りょうかい事項じこう覚書おぼえがき」(生産せいさんMOU)を締結ていけつ、F-2の量産りょうさん日米にちべいりょう政府せいふあいだ承認しょうにんされ、航空こうくう自衛隊じえいたい平成へいせい8ねん(1996ねんから調達ちょうたつ開始かいしした。この覚書おぼえがきにより、開発かいはつ分担ぶんたん比率ひりつである機体きたいの40パーセントを米国べいこくない生産せいさんするためロッキード・マーティンに生産せいさんラインがひらかれ、生産せいさんされた部品ぶひん日本にっぽん輸出ゆしゅつされて三菱みつびしてられた。

開発かいはつにはアメリカ空軍くうぐんからもテストパイロット派遣はけんされ、そのなかにはのち宇宙うちゅう飛行ひこうとなるマイケル・フィンクがいた[17]

初期しょき不良ふりょう配備はいび遅延ちえん[編集へんしゅう]

試作しさく試験しけん飛行ひこう段階だんかいにおいて、日本にっぽん得意とくいとする炭素たんそけいふくあい素材そざい製作せいさくした主翼しゅよく構造こうぞう部位ぶい顕微鏡けんびきょうレベルの微小びしょうな「ひび」がつかる、主翼しゅよく一部いちぶ強度きょうど不足ふそくられる、特定とくてい非対称ひたいしょう運動うんどうおこなった場合ばあい垂直すいちょく尾翼びよく予測よそくえる荷重かじゅうがかかる、装備そうびひん特定とくていわせによるフラッターの可能かのうせいぞうそう装備そうびぞうそう部分ぶぶんにかかる荷重かじゅう、などのしょ問題もんだいがあったため、その原因げんいん究明きゅうめい改修かいしゅう作業さぎょうによりおくれが発生はっせいした[18]さき日米にちべい交渉こうしょう影響えいきょうもあり、XF-2の今後こんごたい懐疑かいぎてき報道ほうどうがなされたこともあった。ただし、飛行ひこう試験しけんにおいてこのような不具合ふぐあいつかることはおおくのくに機体きたい開発かいはつにおいてけっしてめずらしくなく、たとえばつばさの「ひび」はアメリカのF/A-18E/F開発かいはつにもられた。

部隊ぶたい配備はいびのレーダーの不具合ふぐあいについては、レーダーそのものではなく機体きたいのマッチング、艤装ぎそう問題もんだいがあったとわれている。レーダー自体じたい問題もんだいがあれば、C-1FTB試験しけんしているうちに判明はんめいするが、マッチングは実機じっき使つかわないと判明はんめいせず、開発かいはつ経験けいけん問題もんだいであり、初期しょき不良ふりょう範疇はんちゅうであるとかんがえられる。レーダーの不具合ふぐあいについてはアラート任務にんむ領空りょうくう侵犯しんぱん警戒けいかい任務にんむ付与ふよ延期えんきするよう航空こうくうそうたい意見いけん具申ぐしんしたと報道ほうどうされた。

これらの不具合ふぐあいたいしてはその対策たいさくほどこされ、2004ねん平成へいせい16ねん)2がつ戦闘せんとう能力のうりょく点検てんけん(ORI)に合格ごうかくした[19]。アラート任務にんむ同年どうねん3がつ19にちからだい3飛行ひこうたい三沢みさわ基地きち)、2007ねん平成へいせい19ねん)3がつからだい6飛行ひこうたい築城ちくじょう基地きち)に付与ふよされた。

F-2の量産りょうさん初号しょごう2000ねん平成へいせい12ねん9月25にち航空こうくう自衛隊じえいたい納入のうにゅうされた。56中業ちゅうぎょうへの記載きさいから19ねん当初とうしょ配備はいび予定よていから13ねんおくれ、F-16改造かいぞう開発かいはつ決定けってい以降いこう配備はいび予定よていからは3ねんおくれであった。開発かいはつおくれや米国べいこく企業きぎょう分担ぶんたん製造せいぞう物価ぶっか上昇じょうしょうなどもあり開発かいはつは3270おくえんとなり、米国べいこくによる当初とうしょ見積みつもりの6000おくえんにはとおおよばなかったが、日本にっぽんがわ予測よそくの1650おくえんおおきく超過ちょうかした。これは当初とうしょ技術ぎじゅつ援助えんじょけて日本にっぽん企業きぎょう試作しさく設計せっけい製作せいさくおこな前提ぜんていだったが、実際じっさいには米国べいこく企業きぎょう分担ぶんたん製造せいぞう飛行ひこう制御せいぎょコンピューターのソースコードの国内こくない開発かいはつくわわったこと[20]不具合ふぐあい発生はっせいによる試験しけん遅延ちえんなどが影響えいきょうしている[21]。F-2の配備はいびおくれにより、3支援しえん飛行ひこうたい体制たいせい維持いじできなくなることが早期そうき予想よそうされたため、老朽ろうきゅうすす旧式きゅうしきF-4EJあらため支援しえん戦闘せんとう転用てんよう、そのぶんF-15追加ついか調達ちょうたつする処置しょちがとられた。

はつ飛行ひこうから最初さいしょの10年間ねんかんで1うしなわれず(2011ねんにおける喪失そうしつ東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいによる損害そんがいであり、運用うんようちゅう事故じこではない)、単発たんぱつエンジンながら信頼しんらいせいたか機体きたいではある。なお、主力しゅりょく戦闘せんとうF-15J最初さいしょの10ねんで5事故じこうしなっている(ただしF-2とF-15Jでは10年間ねんかんでの調達ちょうたつすうそう飛行ひこう時間じかんがあり、訓練くんれん内容ないようちがいもあるので単純たんじゅん比較ひかくはできない)。

調達ちょうたつ配備はいび[編集へんしゅう]

調達ちょうたつ計画けいかく変更へんこう[編集へんしゅう]

調達ちょうたつ計画けいかく変遷へんせん
計画けいかくねん 支援しえん戦闘せんとう部隊ぶたい
3飛行ひこうたい
教育きょういく飛行ひこうたい 予備よび じゅつ教育きょういく 飛行ひこう教導きょうどうたい 曲技きょくぎ飛行ひこうたい 合計ごうけい
当初とうしょ 60 21 39 2 8 11 141
1995ねん 60 21 39 2 8 0 130
2004ねん 60 21 15 2 0 0 98
2006ねん 60 21 11 2 0 0 94

当初とうしょ141調達ちょうたつ計画けいかくされていた。

  • 支援しえん戦闘せんとう (FS) 3飛行ひこうたいに60
いち飛行ひこうたい定数ていすうは20かく飛行ひこうたい単座たんざのAがた18ふくのBがた2定数ていすうとする。対象たいしょう三沢みさわ基地きちだい3飛行ひこうたいだい8飛行ひこうたい築城ちくじょう基地きちだい6飛行ひこうたい
  • 教育きょういく飛行ひこうたいに21
T-2ちょう音速おんそく高等こうとう練習れんしゅう後継こうけいとしてBがた松島まつしま基地きちだい21飛行ひこうたい配備はいびする。96調達ちょうたつしたT-2の調達ちょうたつすうくらべるとかなりすくない。これは進歩しんぽしたシミュレータの活用かつようによりちょう音速おんそく高等こうとう練習れんしゅうによる課程かてい不要ふようとなり、T-4による基本きほん操縦そうじゅう課程かてい直後ちょくごからF-15またはF-2での戦闘せんとう操縦そうじゅう課程かていとなっており、機種きしゅ転換てんかん訓練くんれんようとしての意味合いみあいがおおきい。
アグレッサー飛行ひこうたいとして過去かこにT-2、当初とうしょ調達ちょうたつ計画けいかく策定さくてい時点じてんではF-15J/DJ運用うんようちゅうであった。
  • じゅつ教育きょういくように2
浜松はままつ基地きちだい1じゅつ学校がっこう整備せいびいん養成ようせいおこなわれており、教材きょうざいとする。
  • ざいじょう/減耗げんもう予備よびに39
飛行ひこうたいごとの整備せいびや、だい規模きぼ整備せいびでメーカーにおくかえされているあいだ部隊ぶたい使用しようするために、定数ていすう以外いがい予備よびもうけてローテーションをおこなう。また、事故じこによる減耗げんもうたいして機体きたい確保かくほする。
  • 曲技きょくぎ飛行ひこうたいに11
T-4中等ちゅうとう練習れんしゅう使用しようするブルーインパルス後継こうけい

しかし緊縮きんしゅく財政ざいせいおり、1995ねん平成へいせい7ねん)12月14にち安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎ決定けってい同月どうげつ15にち閣議かくぎ了解りょうかいにより、ブルーインパルス配備はいびぶん11時期じき尚早しょうそうとして削減さくげんされ130(うちBがた47)となった[22]

さらに、2002ねん平成へいせい14ねん)8がつ調達ちょうたつすう削減さくげん決定けっていけて、飛行ひこう教導きょうどうたい配備はいびぶんの8ざいじょう減耗げんもう予備よびぶん一部いちぶの24けい32削減さくげんされ98となった。飛行ひこう教導きょうどうたい今後こんご使用しよう可能かのうなF-15DJを使用しようつづけ、ざいじょう減耗げんもう予備よびを15圧縮あっしゅくする手法しゅほう調達ちょうたつすう削減さくげんしている。従来じゅうらいのF-4、F-1などは機体きたい定数ていすうやく30%をざいじょう減耗げんもう予備よびとして調達ちょうたつしていたことから、飛行ひこうたいへの配備はいび定数ていすう81たいしてやく19%となるざいじょう減耗げんもう予備よび15はかなりすくなめである。

グアムアンダーセン空軍くうぐん基地きちから訓練くんれんのために離陸りりくする、だい3航空こうくうだんだい3飛行ひこうたい所属しょぞくのF-2A(2007ねん6がつ13にち
コープノース・グアム2009における編隊へんたい飛行ひこううえから、F-2A, B-52H、F-16C, EA-6
訓練くんれんのため、アンダーセン空軍くうぐん基地きち集結しゅうけつしたF-2A(2009ねん

防衛ぼうえい予算よさん削減さくげんけて2004ねん平成へいせい16ねん12月10にち議決ぎけつされた「平成へいせい17年度ねんど以降いこうかかわる防衛ぼうえい計画けいかく大綱たいこう」によって、戦闘せんとう戦車せんしゃ護衛ごえいかん大幅おおはば削減さくげんする方針ほうしんした。この定数ていすう削減さくげんによって、要撃ようげき支援しえん本立ほんだてであった戦闘せんとう飛行ひこうたい区分くぶん将来しょうらいてきにマルチロール(ぜん用途ようとする必要ひつようしょうじた。この防衛ぼうえい大綱たいこう発表はっぴょうによりきゅう防衛ぼうえい大綱たいこうもとづいた「中期ちゅうき防衛ぼうえいりょく整備せいび計画けいかく平成へいせい13年度ねんど - 17年度ねんど」は1ねんげて終了しゅうりょうとなり、しん防衛ぼうえい大綱たいこうもとづいた中期ちゅうき防衛ぼうえいりょく整備せいび計画けいかく平成へいせい17年度ねんど - 21年度ねんど策定さくていされた。このしん中期ちゅうきぼうなかで、F-2の調達ちょうたつ中止ちゅうし中止ちゅうしいた理由りゆうF-4後継こうけい戦闘せんとう (F-X)調達ちょうたつ発表はっぴょうされた。F-2の調達ちょうたつ中止ちゅうし理由りゆう以下いかとおりである[23]

  1. F-2は開発かいはつおくれなどで、1たりの価格かかく当初とうしょ予定よていしていたやく80おくえんから、110おくえん以上いじょう増加ぞうかした[24]
  2. F-15が近代きんだい改修かいしゅう性能せいのう向上こうじょうはかっているのにたいし、F-2は機体きたいちいさいF-16におおきな改造かいぞうほどこしたゆえ性能せいのう向上こうじょう余地よちすくない。
  3. F-2はミサイルなどの装備そうびすうにも限界げんかいがある。

この時点じてんけい76予算よさん計上けいじょうされていたため、22した合計ごうけい98配備はいびるとされた。そのは、2005ねん平成へいせい17ねん予算よさんで52006ねん平成へいせい18ねん予算よさんで5調達ちょうたつされた。当初とうしょ2008ねん平成へいせい20ねんまでの整備せいび予定よていであったが、5ずつ2ねんけるよりも136おくえん節約せつやく(このうちやく100おくえんは、会社かいしゃ生産せいさんラインを早期そうきじるために節約せつやくできるがく)になるとして、2007ねん平成へいせい19ねん予算よさんでは10の2ヵ年かねんぶん一括いっかつ取得しゅとく目指めざしたものの、8ぶんしかみとめられず、2006ねん平成へいせい18ねん12月20にちひらかれた安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎで、そう取得しゅとくすうを98から94(F-2A×62、F-2B×32)に削減さくげんすることが了承りょうしょうされた[25][23]削減さくげんぶんについては、ざいじょう減耗げんもう予備よびとしており、そう作戦さくせんすう当初とうしょ計画けいかくから変更へんこうされていない。

2007ねん平成へいせい19ねん発注はっちゅうぶん2011ねん平成へいせい23ねん納入のうにゅう完了かんりょう予定よていしており、2011ねん9がつ27にち最終さいしゅうごう納入のうにゅうおこなわれた。岐阜ぎふ基地きち所属しょぞく試作しさく4現在げんざい新装しんそう備品びひん空中くうちゅう実験じっけん)をふくめ、F-2のそう生産せいさんすうは98となった。

2010ねん平成へいせい22ねん)7がつ防衛ぼうえいしょうが20程度ていど追加ついか調達ちょうたつ検討けんとうしているという報道ほうどうがあった。これは次期じき主力しゅりょく戦闘せんとう選定せんていおくれていることにより戦闘せんとう生産せいさん空白くうはくまれ生産せいさんラインや技術ぎじゅつしゃ維持いじできなくなること懸念けねんされていることと、中国ちゅうごくなどの軍備ぐんび増強ぞうきょうによってだい4世代せだい戦闘せんとう保有ほゆうすう劣位れついにある状況じょうきょう対応たいおうする必要ひつようせまられていることが背景はいけいにあると報道ほうどうされた[26]。しかし、2010ねん12月に改定かいていされた「中期ちゅうき防衛ぼうえいりょく整備せいび計画けいかく平成へいせい23年度ねんど - 27年度ねんど」において、期間きかんちゅうしん戦闘せんとうを12調達ちょうたつすること発表はっぴょうされ、2011ねん平成へいせい23ねん予算よさんでもF-2の追加ついか調達ちょうたつ予算よさん計上けいじょうされなかった。

調達ちょうたつ実績じっせき[編集へんしゅう]

F-2の調達ちょうたつすう
予算よさん計上けいじょう年度ねんど 調達ちょうたつすう
平成へいせい8年度ねんど(1996ねん 11
平成へいせい9年度ねんど(1997ねん 8
平成へいせい10年度ねんど(1998ねん 9
平成へいせい11年度ねんど(1999ねん 8
平成へいせい12年度ねんど(2000ねん 9
平成へいせい13年度ねんど(2001ねん 12
平成へいせい14年度ねんど(2002ねん 8
平成へいせい15年度ねんど(2003ねん 6
平成へいせい16年度ねんど(2004ねん 5
平成へいせい17年度ねんど(2005ねん 5
平成へいせい18年度ねんど(2006ねん 5
平成へいせい19年度ねんど(2007ねん 8
合計ごうけい 94

試作しさくの4のぞく)

部隊ぶたい配備はいび[編集へんしゅう]

F-2A 百里基地ひゃくりきち(2007ねん
航空機こうくうき編隊へんたいむF-2。先頭せんとうB-52つづ手前てまえの2F-16おくの2がF-2、さい後尾こうびの2EA-6となる。

F-2が最初さいしょ配備はいびされたのは三沢みさわ基地きちだい3飛行ひこうたいである。2000ねん平成へいせい12ねん10月2にちに『臨時りんじF-2飛行ひこうたい』が発足ほっそくし、F-2の受領じゅりょう訓練くんれん開始かいし2001ねん平成へいせい13ねん2がつ27にちF-1からF-2への更新こうしん完了かんりょうした。

いで松島まつしま基地きちだい21飛行ひこうたいT-2更新こうしんするため、2002ねん平成へいせい14ねん4がつ1にちに『臨時りんじ教育きょういくF-2飛行ひこうたい』が発足ほっそくした。2004ねん平成へいせい16ねん)3がつ29にちにF-2Bの配備はいび完了かんりょうし、臨時りんじ教育きょういくF-2飛行ひこうたいだい21飛行ひこうたい改編かいへんされた。

築城ちくじょう基地きちだい6飛行ひこうたいのF-1を更新こうしんするため、2004ねん平成へいせい16ねん)8がつ3にちだい6飛行ひこうたいF-2飛行ひこうはん設置せっちされ、2006ねん平成へいせい18ねん3月9にちにF-2への更新こうしん完了かんりょう、これにともないF-1はぜん退役たいえきした。

三沢みさわ基地きちだい8飛行ひこうたいは、2007ねん平成へいせい19ねんに『F-2準備じゅんびはん』が設置せっちされて隊員たいいん教育きょういく訓練くんれん開始かいし2008ねん平成へいせい20ねん4がつ1にちに『F-2飛行ひこうはん』が設置せっちされ、2009ねん平成へいせい21ねん)3がつ26にちにF-1の代替だいたいとして配備はいびされていたF-4EJあらためからの更新こうしん完了かんりょうした。

F-2の調達ちょうたつは2007ねん平成へいせい19ねん終了しゅうりょうし、2011ねん平成へいせい23ねん)9がつ27にち最終さいしゅうごう納入のうにゅうされた。2020ねん3がつ31にち時点じてん保有ほゆうすう試作しさくふくめて91[27]試作しさくの4岐阜ぎふ基地きち飛行ひこう開発かいはつ実験じっけんだん(ADTW)に配備はいびされている。

2016ねん平成へいせい28ねん)8がつ現在げんざい、F-2A/Bは以下いかの4飛行ひこうたい飛行ひこう開発かいはつ実験じっけんだんだい1じゅつ学校がっこうにおいて運用うんようされている。2016ねん平成へいせい28ねん)7がつ29にちだい8飛行ひこうたい三沢みさわ基地きちから築城ちくじょう基地きち移駐いちゅうし、だい3航空こうくうだんからだい8航空こうくうだん編入へんにゅうされている[28]

2019ねん平成へいせい31ねん)3がつ、F-4EJあらためからF-35機種きしゅ更新こうしんするため、三沢みさわ基地きち移駐いちゅうしただい302飛行ひこうたいわるかたちで、2020ねんれい2ねん)3がつ26にちだい3飛行ひこうたい百里基地ひゃくりきち移駐いちゅうし、だい3航空こうくうだんからだい7航空こうくうだん編入へんにゅうされている[29]

事故じこ事件じけん[編集へんしゅう]

配線はいせんあやま接続せつぞくによる墜落ついらく[編集へんしゅう]

2007ねん平成へいせい19ねん10月31にち - F-2B (43-8126) が、名古屋なごや飛行場ひこうじょう隣接りんせつする三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう名古屋なごや航空こうくう宇宙うちゅうシステム製作所せいさくしょ小牧こまきみなみ工場こうじょうにおける機体きたい定期ていき整備せいび (IRAN) の最終さいしゅうチェックである社内しゃない飛行ひこう試験しけんおこなうため離陸りりくしようとしたところ、浮揚ふよう直後ちょくご意図いとした以上いじょう急激きゅうげき機首きしゅ動作どうさ発生はっせいし、パイロットがそれをさえようと機首きしゅ操作そうさをしたところ今度こんど意図いとした以上いじょう急激きゅうげき機首きしゅ動作どうさ発生はっせいしたことにより急降下きゅうこうか機首きしゅ部分ぶぶんより滑走かっそう激突げきとつ機体きたい破損はそんさせながら滑走かっそうひだり方向ほうこう逸脱いつだつ停止ていし炎上えんじょうした。三菱重工みつびしじゅうこう社員しゃいんのテストパイロット2めいともに、もと航空こうくう自衛隊じえいたいパイロット)は脱出だっしゅつしたが重傷じゅうしょうった。この事故じこ発生はっせいけ、空自くうじでは同日どうじつより11月16にちまでF-2ぜん飛行ひこう中止ちゅうしされた。

事故じこ原因げんいんは、機体きたいたて方向ほうこううごきを感知かんちするピッチ・レート・ジャイロと、よこ回転かいてんうごきを検知けんちするロール・レート・ジャイロの配線はいせん相互そうごあやま接続せつぞくしてしまっていたことであった。これにより機体きたい制御せいぎょするコンピューターにたて方向ほうこううごきとよこ回転かいてんうごきがあやまって伝達でんたつされ、パイロットの意図いとしない動作どうさ機体きたい発生はっせいさせてしまったことにより墜落ついらくいたったものである。

操縦そうじゅう桿の折損せっそん[編集へんしゅう]

2008ねん平成へいせい20ねん1がつ21にち - 航空こうくう自衛隊じえいたい三沢みさわ基地きち所属しょぞくのF-2Aが青森あおもりけん三沢みさわおき訓練くんれんちゅうに、操縦そうじゅう桿が基部きぶかられた。パイロットはれた操縦そうじゅう桿をんで操縦そうじゅう無事ぶじ帰還きかんした[30]

津波つなみによる損傷そんしょう喪失そうしつ[編集へんしゅう]

ちゅうちゅう津波つなみ被害ひがいったF-2Bぐんながめるアメリカ空軍くうぐんRamon Mortensen空軍くうぐん兵長へいちょう2011ねん3月18にち松島まつしま基地きち

2011ねん3月11にち松島まつしま基地きちだい21飛行ひこうたい所属しょぞく操縦そうじゅう訓練くんれん使用しようされていた18のF-2Bが、東北とうほく地方ちほう太平洋たいへいようおき地震じしん東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい)によって発生はっせいした津波つなみにより水没すいぼつした。これにより当時とうじ93保有ほゆうしていたF-2量産りょうさんの20%、高等こうとう練習れんしゅうねるふくがたのF-2Bにかぎれば59%をいち損失そんしつし、残存ざんそんすうが75当初とうしょ調達ちょうたつ定数ていすうであった141半数はんすう程度ていどにまでむとられたが[31]防衛ぼうえいしょうは2011ねんだい1補正ほせい予算よさんあん分解ぶんかい検査けんさ150おくえん(T-4などの修復しゅうふく費用ひようふくむ)を要求ようきゅう[32]水没すいぼつした18修理しゅうり決定けってい4がつ17にちより修復しゅうふく作業さぎょうはいった[33]。また、だい21飛行ひこうたい同年どうねん4がつ三沢みさわ基地きち移動いどうとなり、どう基地きち配置はいちされている機体きたい操縦そうじゅう訓練くんれん再開さいかいしている[34]

当初とうしょ検査けんさでは修復しゅうふく可能かのう機体きたいは6程度ていどであり、1あたり50おくえん-60おくえん費用ひよう必要ひつようとされた。被災ひさい時点じてんでF-2はすでに生産せいさんラインをはじめており、またおりからのきょう緊縮きんしゅく財政ざいせいによる予算よさん不足ふそくでラインの再開さいかいむずかしいため、喪失そうしつした機体きたい追加ついか調達ちょうたつ不可能ふかのうちかかった。とくにふくがた一挙いっきょ多数たすう喪失そうしつしたことによって不足ふそくする訓練くんれんかずは、教育きょういくプログラムの変更へんこうとうべい空軍くうぐんにてF-16を使用しようした訓練くんれんとう)でおぎなうこととした[35]修理しゅうりは1あたりやく130おくえん総額そうがくやく800おくえん)になり、被害ひがいひど修理しゅうり困難こんなん判断はんだんされた12部品ぶひんのち処分しょぶんする方針ほうしんとされていた[36]

2013ねん1がつ22にち上記じょうきの6くわえて7修理しゅうりする計画けいかくがあることが防衛ぼうえい大臣だいじん小野寺おのでらてんより発表はっぴょうされた[37]。あわせて18ちゅう13までの修復しゅうふく実現じつげん完了かんりょうすれば、F-2量産りょうさん保有ほゆうすうは88となり被災ひさいまえの95%まで回復かいふくすることになる。

2015ねん2がつ16にち修復しゅうふくされた機体きたい初号しょごう(03-8106)が名古屋なごや飛行場ひこうじょうはつ飛行ひこう成功せいこう、4がつ21にち愛知あいちけん豊山とよやままち三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう小牧おまきみなみ工場こうじょう修復しゅうふくだい1号機ごうき納入のうにゅうしきおこなわれた。部品ぶひんさい利用りようするなど1あたりの修復しゅうふく費用ひようは73おくえんで、2017年度ねんどまでに13修復しゅうふくえる予定よていであった[38]。ロッキード・マーティンも修復しゅうふく協力きょうりょく[39]

2016ねん3がつ20日はつか修理しゅうり完了かんりょうさせた6ふくんだけい10のF-2でだい21飛行ひこうたい三沢みさわ基地きちから松島まつしま基地きち帰還きかんした[34]

2018ねん2がつ28にち修復しゅうふく最終さいしゅうごう(33-8117号機ごうき)が松島まつしま基地きち到着とうちゃく修復しゅうふく作業さぎょうおこなったぜん13納入のうにゅう完了かんりょうした[40][注釈ちゅうしゃく 7]

飛行ひこう訓練くんれんちゅう墜落ついらく[編集へんしゅう]

2019ねん平成へいせい31ねん2がつ20日はつか - 航空こうくう自衛隊じえいたい だい8航空こうくうだん だい6飛行ひこうたいのF-2B戦闘せんとう1訓練くんれん山口やまぐちけんおき日本海にほんかい飛行ひこうちゅうにレーダーからかげえて連絡れんらくれなくなった。機体きたい福岡ふくおかけんにある築城ちくじょう基地きち所属しょぞくで、のち墜落ついらくしたこと判明はんめいっていた隊員たいいん2にん現場げんば付近ふきん救助きゅうじょされた[41][42]原因げんいんは、ぜんせき操縦そうじゅうしゃ飛行ひこうしょもと飛行ひこう姿勢しせい適切てきせつ把握はあくせずに操縦そうじゅうをし、適切てきせつ手順てじゅん実施じっしできなかったため、異常いじょう姿勢しせいおよびその操縦そうじゅう不能ふのう状態じょうたいおちいってしまった[43]。また、こうせき操縦そうじゅうしゃ操縦そうじゅう交代こうたいし、回復かいふく操作そうさこころみたものの、背面はいめん状態じょうたいからだき、マニュアルモードにするスイッチにとどかず、また、ぜんせき操縦そうじゅうしゃあやまったスイッチ操作そうさ指示しじをしてしまい、ただしい回復かいふく手段しゅだんれず、操縦そうじゅう不能ふのう状態じょうたい継続けいぞくした[43]

三沢飛行場滑走路誤進入[編集へんしゅう]

2019ねんれい元年がんねん10月3にちジェイエアエンブラエルERJ170(JA216J)が着陸ちゃくりく許可きょかけ、最終さいしゅう進入しんにゅうちゅう滑走かっそう10にF-2(93-8550)が管制かんせい許可きょかないまま侵入しんにゅうした。JA216Jはふくぎょう指示しじされ、F-2は管制かんせい指示しじにより滑走かっそう離脱りだつした[44]三沢みさわ飛行場ひこうじょうでは管制かんせいかん負担ふたん軽減けいげんとして交信こうしん軍用ぐんようはUHF、民間みんかんはVHFを使つかっているが同時どうじ送信そうしんはしないという特有とくゆう運用うんようほうや、F-2の操縦そうじゅう訓練くんれん計画けいかく再考さいこうられ一部いちぶをききながしていたため、JA216Jへの離陸りりく指示しじ自身じしんへの指示しじ誤認ごにんしたことがかさなった事例じれいとされた[44]

キャノピーの脱落だつらく[編集へんしゅう]

2021ねんれい3ねん10がつ10日とおか領空りょうくう侵犯しんぱんおそれがある航空機こうくうき対応たいおうするため、だい8航空こうくうだん だい6飛行ひこうたい所属しょぞくのF-2(53-8533)が緊急きんきゅう発進はっしん福岡ふくおかけん朝倉あさくら東部とうぶ上空じょうくうやく90kgのキャノピーと緊急きんきゅうようのはしごが落下らっかした。原因げんいん操縦そうじゅうがキャノピーのロックをわすれ、警告けいこくとうにも気付きづかなかったため、あずかされた機内きない上空じょうくうのとの気圧きあつでキャノピーがひら脱落だつらくしたため[45]当該とうがい緊急きんきゅう状態じょうたい宣言せんげん築城ちくじょう基地きち着陸ちゃくりくした。操縦そうじゅう怪我けがはなかった。脱落だつらくしたキャノピーは発見はっけんされておらず、落下らっかによる被害ひがい確認かくにんされていない。

共食ともぐ整備せいび[編集へんしゅう]

2022ねんれい4ねん5月26にち衆議院しゅうぎいんだい208かい国会こっかい予算よさん委員いいんかいだい19ごう国会こっかい質疑しつぎにおいて、もと防衛ぼうえい大臣だいじん小野寺おのでらてん衆議院しゅうぎいん議員ぎいんより、自衛隊じえいたいのF-2戦闘せんとうでは「ひとつの戦闘せんとう犠牲ぎせいにして、その戦闘せんとうから部品ぶひんして、そしてほかの戦闘せんとうにつけてばす。また部品ぶひんこわれたら、犠牲ぎせいになる戦闘せんとうをもういちえらんで、そこから部品ぶひんしてほかにつける」という共食ともぐ整備せいび常態じょうたいしており、「自衛隊じえいたい基地きち駐屯ちゅうとん航空こうくう基地きちくと、骨組ほねぐみになった、かたちはあるけれども中身なかみがすかすかの戦闘せんとうがたくさんある」との指摘してきがなされた[46]2022ねんれい4ねん9月5にち日本経済新聞にほんけいざいしんぶんにおいて、防衛ぼうえいしょうぜん装備そうびひんのうち可動かどうするものは5わりであり、のこりの半数はんすう整備せいびちゅう、さらに半分はんぶん修理しゅうり必要ひつよう予算よさん部品ぶひんい「整備せいびち」に分類ぶんるいされ、予算よさん不足ふそくでスペアパーツの確保かくほ困難こんなんなF-2は共食ともぐ整備せいび日常にちじょうしており、一部いちぶ機体きたい部品ぶひん草刈くさかじょう回復かいふく見込みこみがない深刻しんこくさがひそんでいると報道ほうどうされた[47]

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

F-16(うえ)とF-2(した)

当初とうしょ支援しえん戦闘せんとうとして開発かいはつされたほんは、前任ぜんにんF-1同様どうよう対地たいちたいかん攻撃こうげき能力のうりょく重視じゅうしした機体きたいである。単座たんざF-2AふくF-2B存在そんざいし、F-2AはF-16Cブロック40/42、F-2BはF-16Dブロック40/42をそれぞれベースとしている。F-2Bは機種きしゅ転換てんかんおよ高等こうとう操縦そうじゅう訓練くんれんもちいる機体きたいで、こうせきスペースを確保かくほするために搭載とうさい電子でんし機器きき燃料ねんりょう容量ようりょうらされている以外いがいはF-2Aと同様どうようである。

機体きたい形状けいじょうはベースとなったF-16とほぼおなじではあるが、航空こうくう自衛隊じえいたい要求ようきゅうたすための改造かいぞうさい設計せっけい箇所かしょいたところられることから「パッと形状けいじょう以外いがい、すべてがちがう」などともわれることがある。事実じじつ、F-16から図面ずめんの95%以上いじょう変更へんこうされている[48][49]一方いっぽう実証じっしょうみのF-16の基本きほん設計せっけいもとにしたことで、独自どくじ技術ぎじゅつ独自どくじのサブシステムを採用さいようすることができた[50]

F-1は機体きたい形状けいじょうから高速こうそく旋回せんかいなんがあるなど要撃ようげき任務にんむには不利ふりとされていた。F-2ではこれらの反省はんせいまえせいそら戦闘せんとうとしての能力のうりょく考慮こうりょされた結果けっかだい5世代せだいジェット戦闘せんとうであるF-22のぞ次期じき主力しゅりょく戦闘せんとう (F-X)候補こうほふくめたすべての戦闘せんとう比肩ひけん能力のうりょくつといわれる[51]。また、ちょう射程しゃてい99しきそら対空たいくう誘導ゆうどうだん搭載とうさい改修かいしゅうすすめられており、それにともないレーダー (J/APG-1) の探知たんち距離きょり向上こうじょう一説いっせつではF-X候補こうほF/A-18E/F以上いじょうになるとされている[52]

F-2の生産せいさん三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうのほか、ロッキード・マーティン川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう富士重工業ふじじゅうこうぎょうIHIひとしかく企業きぎょう分担ぶんたんして機体きたいかくブロックや部品ぶひん生産せいさんし、それを三菱重工みつびしじゅうこう小牧おまき工場こうじょうにててるというかたちおこな[注釈ちゅうしゃく 8]日米にちべい共同きょうどう開発かいはつのため、米国べいこくぶん開発かいはつ経費けいひとして1たり47おくえん支払しはらわれているともわれる。

機体きたい[編集へんしゅう]

F-2とF-16 Block 40のちが

ベースのF-16C/Dブロック40から胴体どうたいを0.5mほど延長えんちょうし、さらには主翼しゅよく面積めんせきを25%おおきく拡張かくちょう主翼しゅよく面積めんせきはF-16C/Dが27.9m2たいし、F-2A/Bは34.84m2)しており、重量じゅうりょう増加ぞうかによるつばさめん荷重かじゅう増加ぞうかおさえて(最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょうつばさめん荷重におもはF-16C-40が688kg/m2たいし、F-2は634kg/m2[53]旋回せんかいなどの運動うんどうせい向上こうじょうはかっている。同時どうじ主翼しゅよく操縦そうじゅうつばさめん水平すいへい尾翼びよくストレーキ主翼しゅよく前方ぜんぽう機体きたいし)も面積めんせき拡大かくだいしている[6]こまかな改修かいしゅうとしては、本格ほんかくてきなステルス菱形ひしがたつばさほどではないが、わずかに主翼しゅよく水平すいへい尾翼びよくのちえん前進ぜんしんかくけられている。

全体ぜんたい構成こうせいはF-16とているが、大型おおがたして下部かぶふくらませたレドーム、レドームの改修かいしゅうわせて形状けいじょう変更へんこうしたエアインテーク、てい高度こうど飛行ひこうバードストライク対応たいおうとうのためにフレームを2ほんやし3分割ぶんかつした風防ふうぼう面積めんせき拡大かくだいテーパーつばさとした主翼しゅよく着陸ちゃくりく滑走かっそう距離きょり短縮たんしゅくおよ凍結とうけつ滑走かっそうでの運用うんよう考慮こうりょしたドラッグシュート収容しゅうようのために延長えんちょうした垂直すいちょく尾翼びよくのフェアリング[注釈ちゅうしゃく 9]ひとしおおくの相違そういてんることができる[6]

風防ふうぼうは2分割ぶんかつタイプのF-16とはことなり、低空ていくう飛行ひこうバードストライク対策たいさくとして強化きょうかされた3分割ぶんかつタイプが採用さいようされている。ふくのF-2Bには前後ぜんごせきよう一体いったいとなったキャノピーが採用さいようされた(F-16はまえ独立どくりつしている)。

そのステルスせい向上こうじょうねらった電波でんぱ吸収きゅうしゅうざい (RAM) の導入どうにゅう機内きない燃料ねんりょう容量ようりょう増大ぞうだい(F-16Cのやく3,896LにたいしF-2Aはやく4,750L)をけている[6]

大型おおがたによる重量じゅうりょう増加ぞうか最小限さいしょうげんめるため、つばさ炭素たんそ繊維せんい強化きょうかふくごうざいによる一体いったい構造こうぞうとするひとし措置そちにより、機体きたい規模きぼ拡大かくだいともな重量じゅうりょうぞうおさえられている。F-16Cと比較ひかくすると、空虚くうきょ重量じゅうりょうで900kg程度ていど(F-2の9,527kgにたいしてブロック40の空虚くうきょ重量じゅうりょうやく8,627kg)、最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょうでは378kg(F-2の22,100kgにたいしてブロック50の最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょうは21,722kg)となっている[6]が、それでも双発そうはつF/A-18のC/Dがた空虚くうきょ重量じゅうりょうやく10,400kg)にせまるものとなっている。

エンジン[編集へんしゅう]

エンジンはF110-GE-129F100-PW-229RFP方式ほうしき比較ひかくし、信頼しんらいせいなどの実績じっせきからF110-GE-129ターボファンエンジン(クリーンやく75.62kN/アフターバーナーどきやく131.23kN)を選定せんてい[54]。IHIでライセンス生産せいさん[注釈ちゅうしゃく 10][注釈ちゅうしゃく 11]して搭載とうさいしている。

F-16では飛行ひこうちゅうエンジンが停止ていししたさい使用しようするEPU常用じょうよう電源でんげん装置そうち)の燃料ねんりょうに70%のヒドラジン水溶液すいようえき使用しようしているため、あつかいに細心さいしん注意ちゅうい必要ひつようだったが、F-2のEPUではジェット燃料ねんりょう使つかもの採用さいようされ、対応たいおう機材きざい不用ふようとなり整備せいびいん負担ふたん軽減けいげんつながっている。

アビオニクス[編集へんしゅう]

アビオニクス航空こうくう電子でんし機器きき)もF-16以降いこう登場とうじょうしたしん技術ぎじゅつもちいて改修かいしゅうがされており[56]もっと特徴とくちょうてきなのはレーダーとして三菱電機みつびしでんき開発かいはつしたJ/APG-1AESA(アクティブしき電子でんし走査そうさアレイ)レーダー(Xバンド)を搭載とうさいしたてんである。AESAレーダーの装備そうびは、量産りょうさんではF-2が世界せかいはつとなる[注釈ちゅうしゃく 2]。なお、このレーダーの搭載とうさいわせレドームが大型おおがたされ、エアインテークにもくわえられている。

飛行ひこう制御せいぎょにはF-16同様どうようフライ・バイ・ワイヤ (FBW) をもちいるが、飛行ひこう制御せいぎょコンピューターのソースコードをアメリカがわ日本にっぽんがわ提供ていきょうしなかったため、日本にっぽん独自どくじのものを開発かいはつ使用しようしている。なお、FS-X計画けいかくには運動うんどうせい能力のうりょく向上こうじょう技術ぎじゅつ (CCV) もまれており、そのため、開発かいはつ当初とうしょ胴体どうたい下面かめんカナードつばさ搭載とうさいする予定よていであり、カナードつばさによる機動きどうデータを収集しゅうしゅうするためにT-2 CCV研究けんきゅうつくられた。しかし、カナードつばさ装備そうびによる重量じゅうりょう空気くうき抵抗ていこう増加ぞうか整備せいびせい低下ていかといったデメリットを考慮こうりょした結果けっか、カナードつばさ装備そうび見送みおくられた。なお、CCV機能きのうについては、飛行ひこう制御せいぎょコンピューターのプログラムを工夫くふうすることでカナードつばさ装備そうび同等どうとう機動きどうおこなえるようにした[57][注釈ちゅうしゃく 12]。また、飛行ひこう制御せいぎょ系統けいとうはF-16のよんじゅうけいとはことなり、自己じこ診断しんだん機能きのう採用さいようし、F-22と同様どうよう三重みえけい多重たじゅうシステム管理かんり構築こうちくしている[59][60]単発たんぱつエンジンということで安全あんぜん対策たいさくにはF-2独自どくじ配慮はいりょがされており、設定せっていした高度こうど突入とつにゅうしそうになると警報けいほうおんはっし、スイッチをすと機体きたい自動じどう水平すいへい回復かいふくさせる姿勢しせい回復かいふくモードとうまれている[59]

F-1では自己じこ防御ぼうぎょよう電子でんし機器きき搭載とうさいしておらず防備ぼうび状態じょうたい任務にんむいていたが、F-2では国産こくさん技術ぎじゅつれた統合とうごう電子でんしせんシステム (IEWS) も装備そうびしている[61]。これはレーダー警戒けいかい装置そうち (ESM) とうによる脅威きょうい識別しきべつ警戒けいかい機能きのうECM/チャフ/フレアひとし脅威きょうい対抗たいこう機能きのう統合とうごう制御せいぎょすることで効率こうりつてき電子でんしせんおこなえるもので、操縦そうじゅう負担ふたん軽減けいげんにもつながっている。F-2Bではこうせき配置はいち関係かんけいでこのシステムが簡略かんりゃくされているため、F-2Aとは機外きがいECMアンテナとう配置はいちちがいがられる[62]

コクピットは表示ひょうじ装置そうち改良かいりょうされており、液晶えきしょうディスプレイもちいた機能きのう表示ひょうじ装置そうち (MFD) が3配置はいちされている。また、操縦そうじゅうには現代げんだい戦闘せんとう主流しゅりゅうであるHOTAS概念がいねん導入どうにゅうによるサイドスティックしき操縦そうじゅう採用さいようしており、操縦そうじゅう桿とスロットルレバーからはなさずに各種かくしゅ操作そうさ可能かのうになった。しかしF-16同様どうようかずmmだけうごくタイプが採用さいようされたことくわえ、複雑ふくざつなスイッチるい操作そうさパターンを習得しゅうとくする必要ひつようがあるなど、従来じゅうらいがた操縦そうじゅう桿を機体きたいから機種きしゅ転換てんかんおこな場合ばあい操縦そうじゅう桿のあつかいにれが必要ひつようだという。

射出しゃしゅつ座席ざせきACES IIで、高度こうど0-15,240m、速度そくど0-600ノットEAS範囲はんい脱出だっしゅつ可能かのう[63]。キャノピー投棄とうき通常つうじょうだが、もしキャノピーがばない場合ばあいでもスルー・キャノピー方式ほうしきやぶって脱出だっしゅつできる[63]。また、しるべばくせんのTLX(Thin Layer Explosive)おこなわれている[63]ふくがたではぜんせき脱出だっしゅつ操作そうさおこなってもこうせきさき射出しゃしゅつされるシークエンス機構きこうそなえ、こうせきが0.3-0.4びょうさき射出しゃしゅつされるようになっている[64]

F-2の計器けいきばんヘッドアップディスプレイ (HUD)
F-2の計器けいき、フライトコントロールパネル (FLCP) とマルチファンクションディスプレイセット (MFDS)
F-2の操縦そうじゅう
多種たしゅのスイッチるいけられている

へいそう[編集へんしゅう]

搭載とうさいステーションとしてつばさはしかく1箇所かしょそら対空たいくうミサイルよう)、翼下よくか最大さいだい8箇所かしょ胴体どうたい下面かめんに1箇所かしょの11ヵ所かしょハードポイント設定せっていしている[6][注釈ちゅうしゃく 13]へいそうのサイズや重量じゅうりょう影響えいきょう実際じっさい同時どうじ使用しよう可能かのう翼下よくかハードポイントすう片側かたがわ3-4箇所かしょまでだが、空自くうじ要望ようぼうであるそらたいかんミサイル4はクリアしている。また誘導ゆうどうばくだんやミサイルにより翼下よくかハードポイントがまった状態じょうたいでもふえそう自衛じえいようそら対空たいくうミサイルを搭載とうさいできるため、護衛ごえい随伴ずいはん必要ひつようとせず柔軟じゅうなん運用うんよう可能かのうとなった。

支援しえん戦闘せんとう攻撃こうげき)として設計せっけいされているが機動きどうせい良好りょうこうで、固定こてい武装ぶそうとして軽量けいりょうM61A2 20mmバルカンを1もん搭載とうさいしているため[注釈ちゅうしゃく 14]格闘かくとうせん可能かのうである。

のちFLIRポッド(J/AAQ-2)や照準しょうじゅんポッド(AN/AAQ-33)などにも対応たいおうした。

運用うんよう形態けいたい[編集へんしゅう]

すぐれた搭載とうさいりょう機動きどうせいによりマルチロールとして多彩たさい任務にんむ対応たいおう可能かのうとなった。

航空こうくう阻止そし (INT,BAI)
洋上ようじょう主要しゅよう目標もくひょうたいして直接ちょくせつ攻撃こうげきくわえるさい形態けいたいひろ領海りょうかい日本にっぽんにおいては、洋上ようじょうてき艦船かんせん攻撃こうげきするたいかん戦闘せんとう意味合いみあいがつよい。ほんしゅ任務にんむである。
近接きんせつ航空こうくう支援しえん (CAS)
友軍ゆうぐん脅威きょういとなるてき地上ちじょう戦力せんりょくとう航空こうくう攻撃こうげき実施じっしし、友軍ゆうぐん地上ちじょう部隊ぶたいとう作戦さくせん支援しえんするさい形態けいたい
  • Mk.82通常つうじょうばくだん×12、もしくはJDAM (500lb) ×4
  • たん射程しゃていそら対空たいくうミサイル×2
  • 300ガロンぞうそう×1(胴体どうたい下兵しもへいそうステーション)
要撃ようげき(Intercept)もしくは戦闘せんとう空中くうちゅう哨戒しょうかいCAP
領空りょうくう侵犯しんぱんし、自国じこく領土りょうど領海りょうかい攻撃こうげきくわえようとするてき航空こうくう戦力せんりょく迎撃げいげき、あるいはてき戦闘せんとうとのそら対空たいくう戦闘せんとう想定そうていした防空ぼうくう任務にんむ形態けいたい
  • ちゅう射程しゃていそら対空たいくうミサイル×4
  • たん射程しゃていそら対空たいくうミサイル×4
  • 300ガロンぞうそう×1(胴体どうたい下兵しもへいそうステーション)
警戒けいかい待機たいき (Alert)
たいかんおよ対地たいち攻撃こうげき任務にんむ重点じゅうてんかれているが、警戒けいかい待機たいき災害さいがい派遣はけん初動しょどう対応たいおう部隊ぶたい(ファスト・フォース)として偵察ていさつ任務にんむくこともある。
  • たん射程しゃていそら対空たいくうミサイル×2
  • 300ガロンぞうそう×1(胴体どうたい下兵しもへいそうステーション)
Mk.82(GCS-1装備そうびがた)の試験しけんだん
JDAM (500lb) の試験しけんだん

カラーリング[編集へんしゅう]

飛行ひこう開発かいはつ実験じっけんだんのXF-2A[注釈ちゅうしゃく 15](#502号機ごうき
白地しろじベースの塗装とそうほどこしている
レドームはくろだが量産りょうさんおなじダークガルグレーのもの装備そうびする場合ばあいもある
だい3飛行ひこうたいひらきたい50周年しゅうねん塗装とそう

塗装とそうは、量産りょうさんでは「洋上ようじょう迷彩めいさい」がほどこされている。これはおな航空こうくう自衛隊じえいたいF-15J/DJべい空軍くうぐんのF-16で採用さいようされている灰色はいいろ濃淡のうたん参考さんこうとし、機体きたい上面うわつら側面そくめんにはあお濃淡のうたん迷彩めいさいほどこし、機体きたい下面かめんにはそらじりあかるいあおいちしょくという配色はいしょくほどこ迷彩めいさいパターンである[注釈ちゅうしゃく 16]

ロシアなどの洋上ようじょう迷彩めいさいは、地上ちじょうでは大変たいへん目立めだ色合いろあいであることもあるが、日本にっぽん採用さいようされているもの場合ばあい渓谷けいこくなど緑色みどりいろ土地とちにも効果こうかがあるとおもわれる。洋上ようじょう空中くうちゅうでは大変たいへん識別しきべつしにくいため、支援しえん戦闘せんとうしゅ任務にんむであるたいかん攻撃こうげきさいにはかなりの効果こうかげるとかんがえられている。日本にっぽん以外いがいくにでは必要ひつようせいうすいことから非常ひじょうめずらしい塗装とそうでもある。量産りょうさんたいして試作しさくがた4(XF-2A/Bかく2ずつ)には、それぞれ1ずつことなるカラーリングの塗装とそうほどこされている。

XF-2の1号機ごうき白地しろじをベースにあか、2号機ごうき (#502) が白地しろじをベースにあおだいだい、3号機ごうき (#101) はいろ白地しろじをベースにあかあおだが、スピン試験しけんようであるために機体きたい上下じょうげ左右さゆうでそれぞれことなる配色はいしょくとされ、4号機ごうき (#102) は上面うわつらあお(ただし洋上ようじょう迷彩めいさいあおとはことなる)・下面かめんしろとなっており、いずれの機体きたい量産りょうさんたいしてあかるく鋭敏えいびん印象いんしょうあたえるカラーリングとなっている。

愛称あいしょう[編集へんしゅう]

航空こうくう自衛隊じえいたいにおいては1970年代ねんだい以降いこう航空機こうくうき正式せいしき愛称あいしょうをつける習慣しゅうかんっておらず、F-2はたんに「エフに」や「エフツー」とばれる。しかし非公式ひこうしきに「バイパーゼロ (VIPER ZERO)」とばれることがある。「バイパー」はF-2のベースとなったF-16非公式ひこうしき愛称あいしょう[注釈ちゅうしゃく 17]、「ゼロ」は量産りょうさん納入のうにゅうされた2000ねんからった「ゼロ」(自衛隊じえいたい装備そうびひん制式せいしきめい制式せいしきねんした2けたって「○○しき」の名称めいしょうあたえられるが[67]航空機こうくうき制式せいしきされないため[68]、F-2 に「〇〇しき方式ほうしき名称めいしょうあたえられていない。さらに自衛隊じえいたいでは西暦せいれき2000ねん制式せいしき装備そうびひんには「00しき」(00の呼称こしょうは「マルマル」)の名称めいしょう使用しようしている[注釈ちゅうしゃく 18][注釈ちゅうしゃく 19])と、ほんおなじく三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうになるれいせんの「ゼロ」とをけたものだとわれている。ここから航空こうくう雑誌ざっしとうではF-2をして「平成へいせいれいせん」といったかたもされることがある。

機体きたい番号ばんごう[編集へんしゅう]

  • F-2A:単座たんざがた、62配備はいび
03-8503-507/509、13-8508/510-521、33-8522/523、43-8524-530、53-8531-533/535、63-8534/536-541、73-8542/543、83-8544/546、93-8545/547-554、03-8555/556/559、13-8557/558/560-564
  • F-2B:ふくがた、32配備はいび
03-8103-106、23-8107-115、33-8116-124、43-8125-129、53-8130/131、73-8132、83-8133/134
  • XF-2A:F-2Aの試作しさく飛行ひこう試験しけん、2
63-8501/502(きゅう番号ばんごう63-0001/002)[注釈ちゅうしゃく 20][22]
  • XF-2B:F-2Bの試作しさく飛行ひこう試験しけん、2
63-8101/102(きゅう番号ばんごう63-0003/004)[22]

防衛ぼうえいしょうきゅう防衛庁ぼうえいちょう)や三菱重工業みつびしじゅうこうぎょうとう非公式ひこうしきに「F-2C/D/E/F」の型番かたばんもちいることがあるが、これらの型番かたばんはF-2の能力のうりょく向上こうじょう計画けいかく研究けんきゅうにあたり便宜べんぎてきもちいられるものでしかく、正式せいしき型番かたばんではい(2008ねん10がつ時点じてん

能力のうりょく向上こうじょう改修かいしゅう[編集へんしゅう]

背景はいけい
F-2は国産こくさんであるがゆえに、ソフトウェアなどの改良かいりょう自由じゆうかつ容易よういとなった航空こうくう自衛隊じえいたいはつ戦闘せんとうである[注釈ちゅうしゃく 21]当初とうしょより「たいかん」「対空たいくう」「対地たいち」の複数ふくすう任務にんむをこなす多目的たもくてき戦闘せんとうとして開発かいはつされたほんであったが、中国ちゅうごく・ロシアをはじめとする周辺しゅうへん諸国しょこく新型しんがた軍用ぐんよう配備はいび進行しんこう巡航じゅんこうミサイルなどのあらたな脅威きょうい離島りとう防衛ぼうえい重要じゅうようせい増大ぞうだいなどにより、さらに能力のうりょく向上こうじょうさせる必要ひつようせいてきた。
こうした状況じょうきょうけ、平成へいせい17ねん改定かいていされた防衛ぼうえい大綱たいこうからは要撃ようげき支援しえん戦闘せんとう区分くぶん廃止はいしされ[69]、よりマルチロールファイター用途ようと戦闘せんとう攻撃こうげき)としての能力のうりょく向上こうじょう目指めざして、防衛ぼうえいしょう技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ対地たいち攻撃こうげき対空たいくう戦闘せんとう能力のうりょく向上こうじょうはかるための様々さまざま研究けんきゅう開発かいはつ改修かいしゅうすすめられた。
F110エンジンへのM-DEC導入どうにゅう
搭載とうさいしているF110-129エンジンの電子でんし制御せいぎょ装置そうち(DEC: Digital Engine Control)が生産せいさん終了しゅうりょうにより入手にゅうしゅ困難こんなんとなったことから、部品ぶひん枯渇こかつ対応たいおうするため最新さいしんのコンピューター技術ぎじゅつれたM-DEC(Modernized-DEC)にかわそうする。平成へいせい22年度ねんどに20しき調達ちょうたつし、平成へいせい24年度ねんど取得しゅとくする予定よてい[70]
J/AAQ-2搭載とうさい改修かいしゅう
外装がいそうがた赤外線せきがいせん前方ぜんぽう監視かんし装置そうち J/AAQ-2
2005ねん平成へいせい17ねん発注はっちゅうのC-10ロット以降いこう18(Aがたのみ、93-8547~)には、外装がいそうがた赤外線せきがいせん前方ぜんぽう監視かんし装置そうちJ/AAQ-2搭載とうさい能力のうりょく調達ちょうたつ段階だんかいから付与ふよされている。J/AAQ-2に対応たいおうしている機体きたいはコックピット機内きない照明しょうめいナイトビジョンゴーグル対応たいおうもの変更へんこうされている。
今後こんご、2004ねん平成へいせい16ねん発注はっちゅうのC-9ロット以前いぜん機体きたいにも搭載とうさい改修かいしゅうほどこされる予定よていである。
JDAM搭載とうさい改修かいしゅう
GBU-31 JDAM
2004ねん平成へいせい16ねん発注はっちゅうのC-9ロット以降いこう23(Aがた:83-8544~、Bがた:83-8133/134)には、JDAMGPS誘導ゆうどうばくだん搭載とうさい能力のうりょく航行こうこう精度せいど向上こうじょうのためGPS受信じゅしん装備そうびされている。また、2009ねん平成へいせい21ねんと2010ねん平成へいせい22ねん予算よさんで「F-2へのJDAM機能きのう付加ふか名目めいもくで、2003ねん平成へいせい15ねん発注はっちゅうのC-8ロット以前いぜん機体きたいにJDAM搭載とうさい能力のうりょく付与ふよさせるために47ぶん部品ぶひん購入こうにゅう予算よさん先行せんこうてき計上けいじょうされ、2011ねん平成へいせい23ねんから2014ねん平成へいせい26ねん予算よさんまでに合計ごうけい47機体きたい改修かいしゅう予算よさん計上けいじょうされた。
既存きそんへのGPS受信じゅしん搭載とうさいは2009年度ねんどから開始かいしされ、改修かいしゅうは2015年度ねんど完了かんりょうした[71]
戦闘せんとう (F-2) へのJDAM機能きのう付加ふか
予算よさん計上けいじょう年度ねんど 部品ぶひん調達ちょうたつ 改修かいしゅう 納入のうにゅう
平成へいせい21年度ねんど(2009ねん 12 0 -
平成へいせい22年度ねんど(2010ねん 35 0 -
平成へいせい23年度ねんど(2011ねん 0 12 -
平成へいせい24年度ねんど(2012ねん 0 20 11[72]
平成へいせい25年度ねんど(2013ねん 0 11 13[72]
平成へいせい26年度ねんど(2014ねん 0 4 12[72]
平成へいせい27年度ねんど(2015ねん 0 0 11
合計ごうけい 47 47 47

上記じょうき改修かいしゅう47製造せいぞうからJDAM機能きのう付加ふかされているC-9ロット以降いこうの23わせると、JDAM搭載とうさい可能かのう合計ごうけい70となる。

LJDAM・スナイパーXR対応たいおう改修かいしゅう
AN/AAQ-33 スナイパー先進せんしん照準しょうじゅんポッド
2013ねん8がつには、LJDAM運用うんようのためのF-2への搭載とうさい検討けんとうするターゲティングポッドとして、ライトニングとの比較ひかく検討けんとううえで、AN/AAQ-33 スナイパー選定せんていされ[73]、2014ねん平成へいせい26ねん予算よさんためし改修かいしゅう予算よさんはじめて計上けいじょうされた。
2015ねん8がつ10日とおか、ロッキード・マーティンは三菱重工みつびしじゅうこうとおして航空こうくう自衛隊じえいたいのF-2戦闘せんとうへのスナイパー先進せんしん照準しょうじゅんポッドのインテグレートを受注じゅちゅうしたと発表はっぴょうした[74]
また、2012ねん平成へいせい24ねんから2018ねん平成へいせい30ねんまで「F-2支援しえん戦闘せんとう能力のうりょく向上こうじょうのための開発かいはつおこない、コックピットにLJDAM投下とうか地上ちじょう味方みかた誘導ゆうどう要員よういんのセーフティーゾーンの表示ひょうじができるシステムの開発かいはつやミッションコンピューターとう能力のうりょく向上こうじょう実施じっしする[75][76][77]あたらしいミッションコンピューターを搭載とうさいした機体きたいは、2020年代ねんだい初頭しょとう部隊ぶたい配備はいびされる見込みこ[78]
ターゲティング・ポッド搭載とうさいためし改修かいしゅう
予算よさん計上けいじょう年度ねんど 部品ぶひん調達ちょうたつ 改修かいしゅう
平成へいせい26年度ねんど(2014ねん - 1
合計ごうけい - 1
AAM-4B搭載とうさい改修かいしゅう
AAM-4 99しきそら対空たいくう誘導ゆうどうだん
ほん配備はいび開始かいし時点じてんすで米国べいこくロシアは、AIM-120R-77などのアクティブレーダー誘導ゆうどう方式ほうしきなか射程しゃていそら対空たいくう誘導ゆうどうだん開発かいはつ戦力せんりょくしており、ほんに、よりすぐれた射程しゃてい追尾ついび撃破げきは性能せいのうECCM性能せいのう巡航じゅんこうミサイル対処たいしょ能力のうりょくAAM-4B運用うんよう能力のうりょく付与ふよすることで、他国たこくだい4.5世代せだい戦闘せんとう対抗たいこう対空たいくう攻撃こうげき能力のうりょく付与ふよし、航空こうくう自衛隊じえいたいそら対空たいくう戦闘せんとう能力のうりょく陳腐ちんぷ防止ぼうしする必要ひつようがあった[79]。そのために、2003ねん平成へいせい15ねんから2009ねん平成へいせい21ねんまで技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ技術ぎじゅつ開発かいはつかん航空機こうくうき担当たんとうだい4開発かいはつしつしたで「アクティブ・電波でんぱ・ホーミング・ミサイル搭載とうさいかんする研究けんきゅう」の名目めいもくで、AAM-4B搭載とうさい能力のうりょくと、AAM-4Bの性能せいのう十分じゅうぶんかすためのJ/APG-1レーダーの探知たんち距離きょり大幅おおはば延伸えんしん同時どうじ目標もくひょう対処たいしょ能力のうりょく向上こうじょう研究けんきゅうすすめられた[79]
2010ねん平成へいせい22ねんから2019ねんれい元年がんねん予算よさんまでに「F-2そら対空たいくう戦闘せんとう能力のうりょく向上こうじょう名目めいもくで、のべ112ぶんのレーダー改修かいしゅうよう部品ぶひん購入こうにゅう予算よさん67ぶん機体きたい改修かいしゅう予算よさんがそれぞれ計上けいじょうされた[80][81]改修かいしゅう作業さぎょうはIRAN(定期ていき点検てんけん修理しゅうり実施じっしされ、専用せんよう指令しれい送信そうしん装置そうち (J/ARG-1) などのコンポーネンツが追加ついかされる。改修かいしゅうされたレーダーはJ/APG-2型番かたばんあらためられる。
戦闘せんとう (F-2) そら対空たいくう戦闘せんとう能力のうりょく向上こうじょう
予算よさん計上けいじょう年度ねんど 部品ぶひん調達ちょうたつ (すう) 改修かいしゅう
平成へいせい22年度ねんど(2010ねん 4 1[82]
平成へいせい23年度ねんど(2011ねん 36 3[82]
平成へいせい24年度ねんど(2012ねん 0 12[83]
平成へいせい25年度ねんど(2013ねん 0 12[83]
平成へいせい26年度ねんど(2014ねん 30 12[84]
平成へいせい27年度ねんど(2015ねん 9 0[84]
平成へいせい28年度ねんど(2016ねん 12 9[80]
平成へいせい29年度ねんど(2017ねん 9 16[80]
平成へいせい30年度ねんど(2018ねん 5 2[85]
平成へいせい31年度ねんど(2019ねん 7 0[86]
合計ごうけい 112 67
AAM-5搭載とうさい改修かいしゅう
F-2に搭載とうさいされたAAM-5 04しきそら対空たいくう誘導ゆうどうだんうえ)とAAM-3 90しきそら対空たいくう誘導ゆうどうだんした
2010ねん平成へいせい22ねんよりAAM-5搭載とうさいようランチャーおよ制御せいぎょソフトの開発かいはつ開始かいし[87]飛行ひこう開発かいはつ実験じっけんだんにて搭載とうさい技術ぎじゅつ資料しりょう取得しゅとく[88]
空中くうちゅう給油きゅうゆ認証にんしょうのための機体きたい改修かいしゅう
F-2支援しえん戦闘せんとう開発かいはつ母体ぼたいとなったF-16戦闘せんとう空中くうちゅう給油きゅうゆ装置そうち継承けいしょうしているが、機体きたいおおきさが原型げんけいのF-16戦闘せんとうから変更へんこうされているため再度さいど試験しけんおこな必要ひつようがある。空自くうじ運用うんようするKC-767かんしてはすでに2008ねん2がつ - 2009ねん2がつにかけておこなわれた実用じつよう試験しけん一環いっかんとして適合てきごうせい確認かくにん試験しけん実施じっしみであるが、ざい日米にちべいぐん運用うんようするKC-135ひとしでは適合てきごうせい確認かくにんはなされておらず、ざい日米にちべいぐんとの共同きょうどう作戦さくせん参加さんかできないおそれがあるため、試験しけん実施じっし改修かいしゅうおこな[89]納期のうきは2017ねん2がつ[90]。KC-135とはその適合てきごうせいみとめられ、2019ねんレッドフラッグ・アラスカ参加さんかさいはKC-135から空中くうちゅう給油きゅうゆけている[91]
F-2の次世代じせだいIFFへの適合てきごう改修かいしゅう
てき味方みかた識別しきべつ装置そうち(IFF)を改修かいしゅうし、IFFモード5に対応たいおうするもの。納期のうきは2017ねん2がつ[90]
自衛隊じえいたいデジタル通信つうしんシステム(JDCS(F))搭載とうさい改修かいしゅう
自衛隊じえいたいデジタル通信つうしんシステム(JDCS(F))戦闘せんとうあいだ自動じどう警戒けいかい管制かんせいシステム (JADGE) とのデータリンクを実現じつげんするもので、機体きたい残余ざんよ容積ようせきやデータ処理しょり能力のうりょく不足ふそくへの対応たいおうなしに搭載とうさいすることの困難こんなんTADIL J端末たんまつ半分はんぶん経費けいひ搭載とうさい可能かのうである[92]
戦闘せんとう (F-2) へのJDCS(F)搭載とうさい改修かいしゅう
予算よさん計上けいじょう年度ねんど 部品ぶひん調達ちょうたつ 改修かいしゅう
平成へいせい27年度ねんど(2015ねん - 2
平成へいせい28年度ねんど(2016ねん - 4
平成へいせい29年度ねんど(2017ねん - 12[80]
平成へいせい30年度ねんど(2018ねん - 2[85]
平成へいせい31年度ねんど(2019ねん - 0[86]
合計ごうけい - 20
たいかん能力のうりょく向上こうじょうおよびネットワーク機能きのう能力のうりょく向上こうじょう改修かいしゅう
しんそらたいかん誘導ゆうどうだん (ASM-3)はパッシブレーダーホーミングによりたいレーダーミサイルとしての運用うんようできる可能かのうせい指摘してきされていたが、高性能こうせいのうする中国ちゅうごく海軍かいぐん艦艇かんていたいする射程しゃていみじかさから実戦じっせん配備はいびはされず、射程しゃてい延伸えんしんがたのASM-3(あらため)の開発かいはつが2020年度ねんどから2025年度ねんどまでおこなわれる[93]。「戦闘せんとう(F-2)の能力のうりょく向上こうじょう改修かいしゅう」として、ミッションコンピュータの能力のうりょく向上こうじょうにより、ASM-3の搭載とうさい改修かいしゅうと、ネットワーク機能きのう向上こうじょうはかるためリンク16対応たいおうする改修かいしゅうおこな[94]。これにより前述ぜんじゅつのJDCS(F)搭載とうさいことなり直接ちょくせつリンク16のネットワークに参加さんかすることができ、F-15J近代きんだい改修かいしゅうやE-767早期そうき警戒けいかい管制かんせい海上かいじょう自衛隊じえいたいのリンク16搭載とうさい艦艇かんていとのデータのやりりがJADGEを経由けいゆせずに可能かのうとなる。2023年度ねんど予算よさんでは戦闘せんとう(F-2)の能力のうりょく向上こうじょう改修かいしゅうにて12しきたいかん誘導ゆうどうだん能力のうりょく向上こうじょうがた空発くうはつがた)にも対応たいおうすることとされた[95]
戦闘せんとう(F-2)の能力のうりょく向上こうじょう改修かいしゅう
予算よさん計上けいじょう年度ねんど 部品ぶひん調達ちょうたつ 改修かいしゅう
れい2年度ねんど(2020ねん) - 2
れい3年度ねんど(2021ねん) - 2
れい4年度ねんど(2022ねん)[96] - 2
れい5年度ねんど(2023ねん) - 9
れい6年度ねんど(2024ねん) - 8
合計ごうけい - 23
3次元じげんだか精度せいどかたさがせシステムの研究けんきゅう
3次元じげんだか精度せいどかたさがせシステムは、ESMアンテナを主翼しゅよくにあるものにくわえ、垂直すいちょく尾翼びよくにも追加ついかし、時間じかんかたさがせ方式ほうしき導入どうにゅうすることにより、水平すいへい方向ほうこう方位ほういだけでなく、垂直すいちょく方向ほうこう方位ほうい(3次元じげん)も算出さんしゅつ可能かのうとしたものである[97]。これにより、精度せいどたかたいステルスシステムを構築こうちくする。また、僚機あいだをデータリンクでつなぐことにより、測量そくりょうおこな電波でんぱはっすることなく攻撃こうげき可能かのうとなる[98]

計画けいかくのみにわった派生はせいがた[編集へんしゅう]

要撃ようげきがた[編集へんしゅう]

当初とうしょF-2にはいくつかの改良かいりょう発展はってんがた計画けいかくがあり、そのなかひとつに要撃ようげきがた開発かいはつ計画けいかく存在そんざいし、F-4の後継こうけいとしてさい有力ゆうりょくとされていた。しかし、中期ちゅうき防衛ぼうえい整備せいび計画けいかく調達ちょうたつられたため実現じつげんすることはなかった[99]。F-4の後継こうけいはF-35Aが選定せんていされた。

F-2 Super Kai(F-2スーパーあらため[編集へんしゅう]

F-2の開発かいはつ協力きょうりょくしたアメリカのロッキード・マーティンしゃ2004ねん平成へいせい16ねん)に横浜よこはま開催かいさいされた『国際こくさい航空こうくう宇宙うちゅうてんジャパンエアロスペース2004』にて、F-2Bをベースとした能力のうりょく向上こうじょうプランを提示ていじした。ロッキード・マーティンしゃはこの機体きたいF-2 Super Kai(F-2 スーパーあらため)としょうしていた。

プランとしては以下いかのものが提示ていじされた[注釈ちゅうしゃく 22][99]

いまのところ防衛ぼうえいしょうがこのプランを採用さいようする予定よていく、また、ロッキード・マーティンしゃ続報ぞくほう発表はっぴょうしていない。ただし、上記じょうきのプランのうちいくつかは前述ぜんじゅつ能力のうりょく向上こうじょう改修かいしゅうにより能力のうりょく獲得かくとくしており、たとえばAIM-120、AIM-9Xは国産こくさんのAAM-4・AAM-5の運用うんよう能力のうりょく付加ふかすることで代替だいたい誘導ゆうどうばくだんについてもJDAMの運用うんよう能力のうりょく付加ふかされている。

後継こうけい[編集へんしゅう]

2030年代ねんだい退役たいえきはじまるF-2の後継こうけいとして将来しょうらい戦闘せんとう計画けいかくすすめられている。2018ねん12月18にち30大綱たいこう31中期ちゅうきぼう策定さくていされ、中期ちゅうきぼうに「将来しょうらい戦闘せんとうについて、戦闘せんとう(F-2)の退役たいえき時期じきまでに、将来しょうらいのネットワークした戦闘せんとう中核ちゅうかくとなる役割やくわりたすことが可能かのう戦闘せんとう取得しゅとくする。そのために必要ひつよう研究けんきゅう推進すいしんするとともに、国際こくさい協力きょうりょく視野しやに、くに主導しゅどう開発かいはつ早期そうき着手ちゃくしゅする。」と明記めいきされ、国際こくさい協力きょうりょく可能かのうせいふくめた日本にっぽん主導しゅどう後継こうけい開発かいはつ決定けっていした[100]

2019ねん3がつ3にち日本経済新聞にほんけいざいしんぶんによると、2020ねんなつまでに後継こうけい要求ようきゅう性能せいのう協力きょうりょくこく決定けっていし、2021年度ねんど開発かいはつ着手ちゃくしゅし、2030年度ねんどごろはつ飛行ひこう、2035年度ねんどまつ(2036ねん3がつまつ)の部隊ぶたい配備はいび目指めざすとされている[101]

れい2ねん2020ねん防衛ぼうえい予算よさんはじめて開発かいはつ予算よさん計上けいじょうされる見込みこみであることから、2019ねんれい元年がんねん12月公表こうひょうされた「くに防衛ぼうえい予算よさん れい2年度ねんど予算よさん概要がいようあん)」からは次期じき戦闘せんとう呼称こしょうされている[102]

2022ねん12月日本にっぽんイギリスイタリアの3かこく次期じき戦闘せんとう共同きょうどう開発かいはつすると発表はっぴょう日本にっぽんはF-2の後継こうけいとして次期じき戦闘せんとうFX2035ねんごろの自衛隊じえいたいへの配備はいびをめざし、イギリスもどう時期じきに「ユーロファイター」の後継こうけいテンペスト」の導入どうにゅうイタリア共同きょうどう開発かいはつ計画けいかくしていたところを「グローバル戦闘せんとう航空こうくうプログラム」に双方そうほう開発かいはつ計画けいかく一体化いったいかさせた。[103]

仕様しよう[編集へんしゅう]

出典しゅってん: 青木あおき 2011[6]世界せかいシリーズ F-2

しょもと

  • 乗員じょういん: 1めい (F-2A) /2めい (F-2B)
  • ペイロード: 8,085kg
  • 全長ぜんちょう: 15.52m
  • 全高ぜんこう: 4.96m
  • つばさはば: 11.13m(りょう主翼しゅよくはしランチャーふくむ)/10.80m(ふくまず)
  • つばさ面積めんせき: 34.84m2
  • 空虚くうきょ重量じゅうりょう: 9,527kg
  • 最大さいだい離陸りりく重量じゅうりょう: 22,100kg
  • 動力どうりょく: IHI/GE F110-IHI-129 ターボファンエンジン
    • ドライ推力すいりょく: 75.62kN (7,710kg) × 1
    • アフターバーナー使用しよう推力すいりょく: 131.23kN (13,380kg) × 1
  • 有効ゆうこう搭載とうさい重量じゅうりょう: 4,022kg
  • 機外きがい最大さいだい搭載とうさい重量じゅうりょう: 6,339kg
  • 機内きない燃料ねんりょう容量ようりょう: 4,750L
  • 機体きたい寿命じゅみょう: 6,000飛行ひこう時間じかん以上いじょう
  • 設計せっけい荷重かじゅう制限せいげん飛行ひこう設計せっけいそう重量じゅうりょう: +9.0G/-3.0G

性能せいのう

  • 最大さいだい速度そくど: マッハ1.7
  • フェリー飛行ひこう航続こうぞく距離きょり: 4,000km
  • 戦闘せんとう行動こうどう半径はんけい: 450うみさと(830㎞,ASM-2×4, AAM-3×2, 600glぞうそう×2)

武装ぶそう

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登場とうじょう作品さくひん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ a b 支援しえん戦闘せんとう要撃ようげき戦闘せんとう区分くぶんは2005年度ねんど以降いこう防衛ぼうえい大綱たいこう廃止はいしされ戦闘せんとう統一とういつされている
  2. ^ a b パッシブがたふくめたフェーズドアレイレーダーとしても、MiG-31の「ザスロン」レーダーにつづ世界せかいで2番目ばんめ
  3. ^ ワインバーガー国防こくぼう長官ちょうかんは1983ねん3がつ26にちおこなわれた記者きしゃクラブでの講演こうえんで「日米にちべいあいだ問題もんだいがあるとすれば日本にっぽん自由じゆう世界せかいだい2経済けいざいりょくっているのだから、日本にっぽん現在げんざい防衛ぼうえい1%わく見直みなお自衛隊じえいたい能力のうりょく規模きぼ増強ぞうきょうし、うみそら防衛ぼうえいりょく増強ぞうきょう海上かいじょう交通こうつう1000nmの防衛ぼうえいつうじてアジア・太平洋たいへいよう地域ちいき安定あんてい貢献こうけんしてアメリカの相対そうたいてき戦略せんりゃくじょう実力じつりょく低下ていか理解りかいし、それをおぎなってほしい」とべ、昭和しょうわ57年度ねんど防衛ぼうえい予算よさんかんしては「重要じゅうよう第一歩だいいっぽ」だと評価ひょうかしている
  4. ^ 高性能こうせいのう戦闘せんとうはたばくげき空母くうぼ戦闘せんとうぐん原子力げんしりょく潜水せんすいかん保有ほゆうするかれらは、いち戦闘せんとうにそのような性能せいのうもとめる日本にっぽんいちてん豪華ごうか主義しゅぎじみた要求ようきゅうえんがなかった
  5. ^ 議会ぎかい反対はんたい米国べいこくせい完成かんせい購入こうにゅうするよううったえていることから、それと同額どうがくとなるのが生産せいさんがくの40%で、反対はんたいおさえるためという説明せつめいだった[12]
  6. ^ FSETは設置せっちは104にん(GD:10にん三菱重工みつびしじゅうこう:72にん川崎重工かわさきじゅうこう:11にん富士重工ふじじゅうこう:11にん)で、計画けいかく作成さくせい最多さいたとなり合計ごうけい330にん参加さんかした[13]
  7. ^ 修復しゅうふくのシリアルナンバー:03-8103、03-8104、03-8106、23-8108、23-8109、23-8111、33-8116、33-8117、33-8118、33-8119、33-8121、33-8122、43-8127 震災しんさいによる用途ようと廃止はいしのシリアルナンバー:23-8107、23-8110、23-8114、33-8120、53-8131
  8. ^ 各社かくしゃ製造せいぞう担当たんとう部位ぶいは、三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう前部ぜんぶ胴体どうたいみぎ主翼しゅよく川崎重工業かわさきじゅうこうぎょう中央ちゅうおう胴体どうたい・エンジンアクセスとびら富士重工業ふじじゅうこうぎょう垂直すいちょく安定あんていばん水平すいへい安定あんていばん主翼しゅよくえんフラッペロン・つばさどうフェアリング・機首きしゅレドーム・主翼しゅよく上面うわつらがいいた・エアインテーク、ロッキード・マーティンがひだり主翼しゅよく後部こうぶ胴体どうたいひだり主翼しゅよく上面うわつらがいいた
  9. ^ 当初とうしょF-16にはかったが、F-16Aの導入どうにゅう検討けんとうしていたノルウェー空軍くうぐん要望ようぼうにより、垂直すいちょく尾翼びよくにドラッグシュートを格納かくのうするフェアリングが追加ついかされた。のちには正式せいしきなオプションとして設定せっていされ、ベルギーやオランダも導入どうにゅうした。
  10. ^ 先端せんたん技術ぎじゅつ移転いてん禁止きんしされ、国産こくさん比率ひりつ生産せいさん期間きかん全体ぜんたいやく60%、最後さいごには76%であった[55]
  11. ^ ちなみに、選定せんていかられたF100エンジンはF-15けの型式けいしき(F100-PW-100)が同様どうようにIHIでライセンス生産せいさんされ、F-15J/DJに搭載とうさいされていた。
  12. ^ F-16にはないDLC、DSCモードをME、DYモードでえて同様どうよう機動きどう実現じつげんし、カナードは不要ふようとなった[58][54]
  13. ^ ハードポイントはぜん13かしょ設定せっていされているが、同時どうじ使用しようできるのは11かしょである[65]
  14. ^ 当時とうじ、YF-22に採用さいようされた最新さいしんがたであった。三菱重工みつびしじゅうこうはじめてしゃきゅうひんとして調達ちょうたつした。なお、量産りょうさん段階だんかいでは官給かんきゅうひん変更へんこうされた[66]
  15. ^ F-2の試作しさく2号機ごうき
  16. ^ この洋上ようじょう迷彩めいさいは、航空こうくう自衛隊じえいたいだい8飛行ひこうたい運用うんようされるF-4EJあらため戦闘せんとう一部いちぶにも試験しけんてき採用さいようされている
  17. ^ もとはアメリカのSFテレビドラマ『宇宙うちゅう空母くうぼギャラクティカ』に登場とうじょうする架空かくう宇宙うちゅう戦闘せんとうバイパー」に由来ゆらい
  18. ^ 00しき射撃しゃげき指揮しき装置そうち3がた、00しき120mm戦車せんしゃほうよう演習えんしゅうだん、00しき105mm戦車せんしゃほうよう演習えんしゅうだん00しき防護ぼうごマスク
  19. ^ きゅう陸軍りくぐんではいち〇〇しききゅう海軍かいぐんではれいしき
  20. ^ 試験しけん主体しゅたい技術ぎじゅつ研究けんきゅう本部ほんぶ技術ぎじゅつ試験しけんから、1997ねん後半こうはんより飛行ひこう開発かいはつ実験じっけんだん実用じつよう試験しけんわり、番号ばんごう変更へんこうされた。
  21. ^ F-15Jはあくまでもライセンス生産せいさんであるため、運用うんようがわ都合つごう安易あんい改良かいりょうができるわけではない
  22. ^ 展示てんじされた機体きたい想像そうぞう模型もけい配布はいふされたパンフレットより
  23. ^ 提案ていあん時期じきなどからベースとなったF-16 Block40の発展はってんがたのF-16E/Fが装備そうびするAN/APG-80搭載とうさい予定よていされていたとおもわれる。ただし、F-2はレドームの大型おおがたおこなわれているためそのまま搭載とうさいできるかは疑問ぎもんのこ
  24. ^ 日本にっぽんは、特定とくてい通常つうじょう兵器へいき使用しよう禁止きんし制限せいげん条約じょうやく (CCW) を批准ひじゅんしたため今後こんご付加ふかされることはない
  25. ^ ちなみF-16ようのCFTは3400リットルの燃料ねんりょう搭載とうさい可能かのう
  26. ^ 現在げんざいF-2は片側かたがわ2-3箇所かしょのハードポイントステーションをミッションにより使つかけるかたちとなっており、4箇所かしょ全部ぜんぶにミサイル・ばくだんとう搭載とうさいすることは不可能ふかのう

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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

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  • 月刊げっかん『J-Wings』各号かくごうイカロス出版いかろすしゅっぱん
  • 月刊げっかん航空こうくう情報じょうほう各号かくごうたけなわとうしゃ
  • 松宮まつみや, れん神田かんだ, 國一くにいち安江やすえ, せいひろし景山かげやま, 正美まさみXF-2の開発かいはつ」『日本航空にほんこうくう宇宙うちゅう学会がっかいだい46かんだい536ごう日本航空にほんこうくう宇宙うちゅう学会がっかい、1998ねん、476-484ぺーじdoi:10.2322/jjsass1969.46.476 
  • ぜんあいだ, 孝則たかのり日本にっぽんはなぜ旅客機りょかくきをつくれないのか』くさおもえしゃ、2002ねんISBN 4794211651 
  • ぜんあいだ, 孝則たかのり戦闘せんとう機屋はたや人生じんせいもとそらしょうかたれいせんからFSXまで90ねん講談社こうだんしゃ、2005ねんISBN 4062132060 
  • 松崎まつざき, 豊一とよかず自衛隊じえいたい航空機こうくうき全集ぜんしゅう (―陸海空りくかいくう自衛隊じえいたい歴代れきだい装備そうびのすべて)』イカロス出版いかろすしゅっぱん、2005ねんISBN 4871497712 
  • 赤塚あかつか, さとし「F-2戦闘せんとう開発かいはつ能力のうりょく」『軍事ぐんじ研究けんきゅう別冊べっさつ』、ジャパン・ミリタリー・レビュー、2009ねん8がつ、32-42ぺーじ 
  • 航空こうくう自衛隊じえいたいF-2 最新さいしんばん (イカロス・ムック 自衛隊じえいたいシリーズ)』イカロス出版いかろすしゅっぱん、2014ねんISBN 4863208308 
  • 神田かんだ, 國一くにいち主任しゅにん設計せっけいしゃかす F-2戦闘せんとう開発かいはつ並木なみき書房しょぼう、2018ねんISBN 4890633790 
  • 『F-2 (世界せかいシリーズ)』イカロス出版いかろすしゅっぱん、2020ねんISBN 4802208634 

その外部がいぶリンクも参照さんしょう

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]