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MiG-25 / МиГ-25
R-40 ミサイルを搭載 とうさい した MiG-25PD
MiG-25 (ロシア語 ご : МиГ-25 ) は、ソビエト連邦 れんぽう のミグ設計 せっけい 局 きょく が国土 こくど 防空 ぼうくう 軍 ぐん 向 む けに開発 かいはつ したマッハ 3 級 きゅう の航空機 こうくうき 。迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き 型 かた と偵察 ていさつ 機 き 型 かた 、敵 てき 防空 ぼうくう 網 もう 制圧 せいあつ 型 かた および練習 れんしゅう 機 き 型 かた がある。北大西洋 きたたいせいよう 条約 じょうやく 機構 きこう (NATO) がつけたNATOコードネーム はフォックスバット (Foxbat ) である。
なお、当時 とうじ の冷戦 れいせん 構造 こうぞう の下 した では西側 にしがわ 諸国 しょこく が入手 にゅうしゅ できた旧 きゅう ソ連 それん の情報 じょうほう は限 かぎ られていたため、トゥシノ航空 こうくう ショーで存在 そんざい が初 はつ 公表 こうひょう されてからしばらくの間 あいだ 、この機体 きたい はMiG-23にあたるのではないかという観測 かんそく が西側 にしがわ の間 あいだ に存在 そんざい していた。当 とう 機種 きしゅ がMiG-25であると広 ひろ く認識 にんしき されたのは、後述 こうじゅつ のベレンコ中尉 ちゅうい 亡命 ぼうめい 事件 じけん 以降 いこう の事 こと である。
1950年代 ねんだい 、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく では B-58 、XB-70 、SR-71 などの超 ちょう 音速 おんそく 機 き が開発 かいはつ されており、ソ連 それん はこうした侵入 しんにゅう 機 き に対 たい する迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き の開発 かいはつ の必要 ひつよう に迫 せま られていた。そこで、ミコヤン・グレヴィッチ設計 せっけい 局 きょく (以下 いか 、ミグ設計 せっけい 局 きょく )にその開発 かいはつ が依頼 いらい された。
ミグ設計 せっけい 局 きょく ではそれまで I-3U 、I-7U 、I-75 、Ye-150 といった超 ちょう 音速 おんそく 迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き の開発 かいはつ 実績 じっせき があり、その十分 じゅうぶん な研究 けんきゅう 成果 せいか を持 も っていた。また、これらの試験 しけん 機 き では「ウラガーン」迎撃 げいげき システムが試験 しけん され、超 ちょう 音速 おんそく での迎撃 げいげき システム構築 こうちく の基礎 きそ データを集積 しゅうせき していた。一連 いちれん の試作 しさく 機 き はYe-150とYe-152 で完成 かんせい の域 いき に達 たっ し、両機 りょうき は持続 じぞく 時間 じかん は限定 げんてい 的 てき ながら、高度 こうど 22-23 km の空域 くういき において最大 さいだい 3,000 km/h での飛行 ひこう を実現 じつげん した。また、B-58、XB-70、SR-71という恐 おそれ るべき標的 ひょうてき に対 たい し有効 ゆうこう な攻撃 こうげき を加 くわ えるため、長距離 ちょうきょり の捜索 そうさく レーダー と長 ちょう 射程 しゃてい 空 そら 対空 たいくう ミサイル の開発 かいはつ も急 いそ がれた。
その結果 けっか 完成 かんせい されたのが、1961年 ねん に姿 すがた を現 あらわ したYe-155 [1] (Е-155 ) であった。これはYe-150/152の純粋 じゅんすい な発展 はってん 型 がた であったが、所期 しょき の能力 のうりょく を達成 たっせい するためにその機体 きたい 構成 こうせい は大 おお きく変更 へんこう されていた。まず、空気 くうき との断熱 だんねつ 圧縮 あっしゅく による高速 こうそく 飛行 ひこう に際 さい しての高熱 こうねつ に曝 さら される部分 ぶぶん においてはチタン 合金 ごうきん を使用 しよう することで耐久 たいきゅう 性 せい が高 たか められ、機体 きたい 外 がい 板 いた の接合 せつごう には、本来 ほんらい のリベット止 と めによる接合 せつごう から、スポット溶接 ようせつ ・アーク溶接 ようせつ ・自動 じどう 溶接 ようせつ 機 き を組合 くみあ わせての接合 せつごう となった。また、強度 きょうど を十分 じゅうぶん に確保 かくほ するため、ニッケル鋼 こう が多用 たよう されており、機体 きたい 全体 ぜんたい では、ニッケル鋼 こう 80%・アルミニウム合金 ごうきん 11%・チタン合金 ごうきん 9%の材料 ざいりょう 構成 こうせい となっている[2] 。高速 こうそく 性 せい と高々 たかだか 度 ど 性能 せいのう を持 も ちつつ安定 あんてい 性 せい と運動 うんどう 性 せい を確保 かくほ するため、主翼 しゅよく は高 こう 翼 つばさ 配置 はいち (試作 しさく 型 がた は水平 すいへい 、量産 りょうさん 型 がた は5度 ど の下 した 反 はん 角 かく )、機体 きたい 後部 こうぶ の垂直 すいちょく 尾翼 びよく は外 そと 開 びら き(11度 ど )に2枚 まい の双 そう 垂直 すいちょく 尾翼 びよく となった。水平 すいへい 尾翼 びよく は全 ぜん 遊 ゆう 動 どう 式 しき であった。翼 つばさ 端 はし から前 まえ へ突 つ き出 で た棒 ぼう はフラッター 対策 たいさく 用 よう のマスバランスである。尾 お 部 ぶ 中央 ちゅうおう には路面 ろめん 凍結 とうけつ 時 じ 用 よう のドラッグシュート(ブレーキシュート)が収納 しゅうのう されている。ドラッグシュートの前方 ぜんぽう の機体 きたい 上面 うわつら には一 いち 枚 まい 板 いた のエアブレーキがある。エンジンは強大 きょうだい な推力 すいりょく を発生 はっせい する大型 おおがた ターボジェットエンジン 、R-15-300 が2基 き 搭載 とうさい されたが、燃費 ねんぴ が非常 ひじょう に悪 わる いため機体 きたい 容量 ようりょう の約 やく 70%が燃料 ねんりょう タンクに充 あ てられていた。大型 おおがた の捜索 そうさく レーダーを搭載 とうさい するため、空 そら 気取 きどり 入口 いりくち は機首 きしゅ から機体 きたい 両 りょう 脇 わき に移動 いどう され、長大 ちょうだい な機首 きしゅ には大型 おおがた のレドーム が装備 そうび された。ここには、地上 ちじょう から上空 じょうくう の目標 もくひょう まで誘導 ゆうどう される自動 じどう 迎撃 げいげき 装置 そうち が搭載 とうさい された。
Ye-155には迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き 型 がた のYe-155P (Е-155П ) の他 ほか 、高速 こうそく 偵察 ていさつ 機 き 型 がた のYe-155R (Е-155Р ) と巡航 じゅんこう ミサイル母 はは 機 き 型 がた の Ye-155N (Е-155Н ) が開発 かいはつ された。しかし、Ye-155N の実用 じつよう 化 か は見送 みおく られた。
Ye-155Pは「航空機 こうくうき ミサイルによる空中 くうちゅう 目標 もくひょう 迎撃 げいげき システム S-155」の主要 しゅよう 構成 こうせい 要素 ようそ となることが見込 みこ まれた。そのため、機体 きたい にはシステムに連動 れんどう する大型 おおがた の機上 きじょう 捜索 そうさく レーダー「スメールチ-A」、誘導 ゆうどう ミサイルの K-40 (のちにR-40 として制式 せいしき 化 か ) 、地上 ちじょう 目標 もくひょう 航法 こうほう 装置 そうち の「ヴォーズドゥフ-1」の機上 きじょう 航法 こうほう 指令 しれい 送信 そうしん 装置 そうち 「ラズーリ」が搭載 とうさい された。
飛行 ひこう 試験 しけん は1960年代 ねんだい を通 つう じて行 おこな われた。1962年 ねん から 1963年 ねん にかけて 4 機 き の Ye-155 が製作 せいさく された。その内 うち 二 に 機 き は迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き 型 がた の Ye-155P1 と Ye-155P2 で、残 のこ る二 に 機 き は偵察 ていさつ 機 き 型 がた の Ye-155R1 と Ye-155R2 であった。最初 さいしょ に組 く み立 た てられ飛行 ひこう したのは Ye-155R1 で、1964年 ねん 3月6日 にち に初 はつ 飛行 ひこう に成功 せいこう した。Ye-155Rの1機 き は、フィン付 つ きの翼 つばさ 端 はし 燃料 ねんりょう タンクを装備 そうび していたが、試験 しけん において安定 あんてい 性 せい の問題 もんだい を起 お こしたため、全 ぜん 機 き から撤去 てっきょ された。Ye-155P1 はこれに遅 おく れること約 やく 半年 はんとし 、1964年 ねん 9月9日 にち に初 はつ 飛行 ひこう した。この飛行 ひこう 試験 しけん において、空 そら 力 りょく 的 てき ・操縦 そうじゅう 性 せい ・システムなどの問題 もんだい が多 おお いことが判明 はんめい したが、性能 せいのう 自体 じたい は目標 もくひょう を達成 たっせい しており、その後 ご も数 すう 機 き の試作 しさく 機 き が製作 せいさく され、改良 かいりょう 型 がた のYe-266 は多 おお くの速度 そくど と高度 こうど の世界 せかい 記録 きろく を更新 こうしん している。
1967年 ねん からはYe-155Pの最初 さいしょ の量産 りょうさん 型 がた 機 き が製作 せいさく された。1967年 ねん にはYe-155P7/8/9の3 機 き が、翌 よく 1968年 ねん にはYe-155P10/11の二 に 機 き が製作 せいさく された。これらは、S-155システムの国家 こっか 試験 しけん に使用 しよう された。ソ連 それん 航空 こうくう 産業 さんぎょう 省 しょう の指令 しれい により、Ye-155P は1968年 ねん にMiG-25P (МиГ-25П ) 、製品 せいひん 84 (Изделие 84 )、(NATOコードネームはフォックスバットA ) として制式 せいしき 化 か された。部隊 ぶたい 配備 はいび は1970年 ねん より開始 かいし され、1972年 ねん に最初 さいしょ の飛行 ひこう 隊 たい が実働 じつどう 態勢 たいせい に入 はい っている。
一方 いっぽう 、偵察 ていさつ 機 き 型 がた に関 かん しては1968年 ねん に4 機 き 目 め の試作 しさく 機 き となる Ye-155R4 が製作 せいさく され、これが最初 さいしょ の量産 りょうさん 型 がた 機 き となった。Ye-155R2/3/4 の 3 機 き が国家 こっか 試験 しけん に供 きょう され、試験 しけん は1969年 ねん 10月に終了 しゅうりょう した。量産 りょうさん は1968年 ねん から開始 かいし されており、航空 こうくう 産業 さんぎょう 省 しょう の指令 しれい によりMiG-25R (МиГ-25Р )、(NATOコードネームはフォックスバットB ) として制式 せいしき 化 か された。
MiG-25の生産 せいさん は、ゴーリキー(現 げん ニジニ・ノヴゴロド )の第 だい 21航空機 こうくうき 工場 こうじょう (ロシア語 ご 版 ばん ) で実施 じっし された。MiG-25Pは、それまでの主力 しゅりょく 迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き Su-9 や Su-11 を代替 だいたい してソ連 それん 防空 ぼうくう 軍 ぐん の主力 しゅりょく 機 き となっていった。一方 いっぽう 、MiG-25Rとその派生 はせい 型 がた 偵察 ていさつ 機 き などはソ連 それん 空軍 くうぐん での前線 ぜんせん 任務 にんむ に入 はい った。また、最高 さいこう 高度 こうど 到達 とうたつ 記録 きろく の37.6 km など、高度 こうど 到達 とうたつ 時間 じかん トライアルでは米国 べいこく の SR-71 や F-15 ストリークイーグル 、F-4 ファントム のトライアル仕様 しよう 機 き と熾烈 しれつ な争 あらそ いとなりこれらの機種 きしゅ と共 とも に多 おお くの記録 きろく を保持 ほじ している[3] 。
MiG-25は最高 さいこう 速度 そくど が非常 ひじょう に速 はや く、3,000 km/h (およそマッハ 2.83 相当 そうとう )での飛行 ひこう を目標 もくひょう に設計 せっけい されており、実用 じつよう 化 か された戦闘 せんとう 機 き としては最速 さいそく である。イスラエル のレーダーにマッハ 3.2、中東 ちゅうとう 方面 ほうめん ではマッハ 3.4 の飛行 ひこう 速度 そくど が記録 きろく されている[4] [要 よう ページ番号 ばんごう ] 。超 ちょう 音速 おんそく ジェット機 じぇっとき の最 さい 高速度 こうそくど は、エンジンの出力 しゅつりょく 限界 げんかい ではなく、機体 きたい の構造 こうぞう や空気 くうき の断熱 だんねつ 圧縮 あっしゅく による耐 たい 熱 ねつ 限界 げんかい をもとに算出 さんしゅつ される場合 ばあい が多 おお い。MiG-25も、構造 こうぞう 材 ざい のニッケル鋼 こう で耐 たい 熱 ねつ 上 じょう の安全 あんぜん を確保 かくほ できるのはマッハ 2.83までだったとされ、マッハ3を超 こ える飛行 ひこう は8 分 ぶん 程度 ていど が限界 げんかい であり、かつ飛行 ひこう した機体 きたい は再度 さいど の飛行 ひこう は不可能 ふかのう 、または飛行 ひこう するためには修理 しゅうり が必要 ひつよう であった。
1967年 ねん 7月 がつ に行 おこな われたモスクワ・ドモジェドヴォ空港 くうこう での航空 こうくう ショー において、MiG-25が突如 とつじょ 出現 しゅつげん し、上空 じょうくう を高速 こうそく で通過 つうか していった。周到 しゅうとう に演出 えんしゅつ されたこのフライパスのみならず、ソ連 それん はこの航空 こうくう ショーに、MiG-23 ・Su-15 を初 はじ めとした試作 しさく 機 き や実験 じっけん 機 き を含 ふく む多種 たしゅ の機体 きたい を第 だい 3世代 せだい ジェット戦闘 せんとう 機 き として出品 しゅっぴん し、これらに大 おお きな衝撃 しょうげき を受 う けた西側 にしがわ の航空機 こうくうき 専門 せんもん 家 か はソ連 それん の意図 いと 通 どお りにその実体 じったい 以上 いじょう の過大 かだい な評価 ひょうか を下 くだ した。アメリカ空軍 くうぐん 首脳 しゅのう も公開 こうかい された機体 きたい に対抗 たいこう し得 え る機体 きたい を自軍 じぐん に保有 ほゆう していないと考 かんが え、ソ連 それん の爆 ばく 撃 げき 機 き に加 くわ え、戦闘 せんとう 機 き にも危機 きき 感 かん を募 つの らせていった。
MiG-25のその最高 さいこう 速度 そくど やノズル、空 そら 気取 きどり 入口 いりくち のサイズからアメリカはターボファンエンジン を搭載 とうさい した航続 こうぞく 距離 きょり の長 なが い非常 ひじょう に高性能 こうせいのう な機体 きたい であると予測 よそく した。その頃 ころ 、アメリカが使用 しよう していた戦闘 せんとう 機 き は機動 きどう 性 せい が悪 わる いものが多 おお くMiG-25に対抗 たいこう できるものはないとして危機 きき 感 かん を覚 おぼ え、F-15 を開発 かいはつ することとなった。
不安 ふあん の解消 かいしょう [ 編集 へんしゅう ]
MiG-25の実際 じっさい の性能 せいのう はベレンコ中尉 ちゅうい 亡命 ぼうめい 事件 じけん によって明 あき らかになった。1976年 ねん (昭和 しょうわ 51年 ねん )9月 がつ 6日 にち 、ヴィクトル・ベレンコ 中尉 ちゅうい が搭乗 とうじょう するMiG-25が演習 えんしゅう 中 なか に突如 とつじょ 急降下 きゅうこうか して日本 にっぽん に向 むか い、函館 はこだて 空港 くうこう に強行 きょうこう 着陸 ちゃくりく した。
ベレンコのMiG-25は函館 はこだて 空港 くうこう から百里基地 ひゃくりきち に米 べい 軍 ぐん のC-5ギャラクシー で移送 いそう され、格納庫 かくのうこ の中 なか で日米 にちべい 共同 きょうどう による調査 ちょうさ が行 おこな われた[5] 。なお、函館 はこだて 空港 くうこう では運搬 うんぱん のために最小限 さいしょうげん の解体 かいたい が行 おこな われたが、その際 さい 、電子 でんし 機器 きき 類 るい に自爆 じばく 装置 そうち がセットされていることが確認 かくにん されている。自爆 じばく 装置 そうち はアメリカ軍 ぐん 技術 ぎじゅつ 者 しゃ の手 て により解体 かいたい された[6] 。
高速 こうそく 飛行 ひこう での高熱 こうねつ に曝 さら される部分 ぶぶん において、レアメタル のチタン 合金 ごうきん を大量 たいりょう に使用 しよう していると見 み られていたが、実際 じっさい にはニッケル 鋼 はがね が多 おお く使 つか われていた。主成分 しゅせいぶん のアルミニウム が600 ℃台 だい で融 と けてしまうジュラルミン などのアルミニウム合金 ごうきん よりは耐 たい 熱性 ねっせい に優 すぐ れているが、これでは機体 きたい 表面 ひょうめん を常時 じょうじ 300 ℃に加熱 かねつ させるマッハ3での飛行 ひこう に耐 た えられず、MiG-25 が安全 あんぜん に飛行 ひこう できる最高 さいこう 速度 そくど は実際 じっさい にはマッハ2.83程度 ていど だった。チタン合金 ごうきん に比 くら べニッケル鋼 こう は大幅 おおはば に重 おも いため、機体 きたい の通常 つうじょう 重量 じゅうりょう は36,720 kgと重 おも くなり、機体 きたい にアルミニウム合金 ごうきん を使用 しよう していた西側 にしがわ のF-4 の18,825 kg(運用 うんよう 時 じ 重量 じゅうりょう )と比 くら べ2倍 ばい 近 ちか い重量 じゅうりょう があった。機体 きたい 重量 じゅうりょう を減 へ らすため、コックピット の座席 ざせき には非常時 ひじょうじ に脱出 だっしゅつ するための射出 しゃしゅつ 座席 ざせき は装備 そうび されておらず、大型 おおがた の主翼 しゅよく は機動 きどう 性 せい を高 たか めるためでなく、その重量 じゅうりょう を浮 う かび上 あ がらせるための揚力 ようりょく を得 え るためであることが判明 はんめい した[7] 。
迎撃 げいげき に特 とく 化 か した戦闘 せんとう 機 き であり、機体 きたい の運用 うんよう 制限 せいげん 荷重 かじゅう (≠破壊 はかい 荷重 かじゅう )が5G、改良 かいりょう 型 がた のPD型 がた で5.5Gと通常 つうじょう の戦闘 せんとう 機 き よりも低 ひく い傾向 けいこう にあり(他 た 参考 さんこう 、F-14A=4.8G、F-14D=6.3G、F-4E=7G、F-15C及 およ びSu-27S=9G)機体 きたい 重量 じゅうりょう も相 あい まって、見 み かけによらず、機動 きどう 性 せい などはそれほど高 たか くない。ソ連 それん の防空 ぼうくう システムにおける航空機 こうくうき の役割 やくわり は、地上 ちじょう 管制 かんせい による誘導 ゆうどう を受 う けながら広大 こうだい な国土 こくど の上空 じょうくう を航行 こうこう し、長 ちょう 射程 しゃてい ミサイルを目標 もくひょう 付近 ふきん まで輸送 ゆそう したのちに発射 はっしゃ するというものである。つまり純然 じゅんぜん たる迎撃 げいげき 機 き であるが本来 ほんらい の設計 せっけい 思想 しそう と異 こと なる戦術 せんじゅつ ・制 せい 空 そら 戦闘 せんとう 目的 もくてき で運用 うんよう された中東 ちゅうとう 諸国 しょこく のMiG-25は高速 こうそく 性 せい を活 い かして戦 たたか うことで制 せい 空 そら も一定 いってい 以上 いじょう こなせることを証明 しょうめい し、例 たと えばイランイラク戦争 せんそう においては敵対 てきたい 戦闘 せんとう 機 き 19機 き を撃墜 げきつい しMiG-25は2機 き 損失 そんしつ のみであり、イラク軍 ぐん にとって圧倒的 あっとうてき 劣勢 れっせい 下 か であった湾岸 わんがん 戦争 せんそう においても空 そら 対空 たいくう 戦闘 せんとう において戦果 せんか と損失 そんしつ がどちらも2という状況 じょうきょう から鑑 かんが みて高 たか い生存 せいぞん 性 せい を見 み せた。[8] [9]
巨大 きょだい なエアインテーク とノズル は特徴 とくちょう 的 てき な外見 がいけん であるが、さらにエアインテーク内 ない には整流 せいりゅう 板 ばん が取付 とりつ けてあり、空気 くうき の流 なが れを整 ととの えてエンジンの燃焼 ねんしょう を安定 あんてい させる効果 こうか があった。当初 とうしょ 予想 よそう されたエンジンは当時 とうじ としては新型 しんがた のターボファンエンジンやターボラムジェット ではなく、高速 こうそく 飛行 ひこう 時 じ のラム圧縮 あっしゅく 効果 こうか をあらかじめ見込 みこ んでエンジンの圧縮 あっしゅく 機 き の圧縮 あっしゅく 比 ひ を低 ひく く設定 せってい した従来 じゅうらい 型 がた のターボジェットエンジンの採用 さいよう によるものだった。
電子 でんし 機器 きき はアメリカ以上 いじょう のハイテクを駆使 くし していると見 み られていたが、実際 じっさい にはオーソドックスな真空 しんくう 管 かん が多 おお く使 つか われており、先進 せんしん 性 せい より信頼 しんらい 性 せい を重視 じゅうし したものとなっていた。それでも、旧式 きゅうしき ながらレーダーの出力 しゅつりょく は 600 kW と極 きわ めて大 おお きいものであり、相手方 あいてがた の妨害 ぼうがい 電波 でんぱ に打 う ち勝 か って有効 ゆうこう であったと伝 つた えられている[10] 。ほかにも、半導体 はんどうたい 回路 かいろ を使用 しよう すると核 かく 爆発 ばくはつ の際 さい に発生 はっせい する電磁 でんじ パルス で回路 かいろ が焼損 しょうそん するおそれがあるため使用 しよう しなかったとの説 せつ もある[11] 。
機体 きたい 設計 せっけい においては、MiG-25は特 とく にその機体 きたい 構成 こうせい 要素 ようそ において、革新 かくしん 性 せい よりは信頼 しんらい 性 せい に重点 じゅうてん をおいた堅実 けんじつ な設計 せっけい に基 もと づいた機体 きたい であった。
以上 いじょう の事 こと から、MiG-25は西側 にしがわ の懸念 けねん したような格闘 かくとう 戦 せん 用 よう の制 せい 空 そら 戦闘 せんとう 機 き ではなく、ソ連 それん の防空 ぼうくう システムに完全 かんぜん に組 く み込 こ まれる、領空 りょうくう 防衛 ぼうえい を主 おも 目的 もくてき とする典型 てんけい 的 てき な(ロシア・旧 きゅう ソ連 それん 型 がた の)迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き であると考 かんが えられた。これにより、西側 にしがわ への侵攻 しんこう が行 おこな われた際 さい にMiG-25が前線 ぜんせん に現 あらわ れ脅威 きょうい となるような状況 じょうきょう は想定 そうてい されなくなり、調査 ちょうさ 班 はん は西側 にしがわ 諸国 しょこく の不安 ふあん が「過大 かだい 評価 ひょうか 」であったとの結論 けつろん を下 くだ した。
ただし、この MiG-25の「過大 かだい 評価 ひょうか 」はアメリカ空軍 くうぐん が予算 よさん 、特 とく に F-15 開発 かいはつ の予算 よさん を獲得 かくとく せんがために、ソ連 それん の脅威 きょうい を宣伝 せんでん した結果 けっか ともいわれる。アメリカもマッハ 3級 きゅう の戦闘 せんとう 機 き ・爆 ばく 撃 げき 機 き を試作 しさく していた経験 けいけん から、高速 こうそく に特 とく 化 か した機体 きたい の運動 うんどう 性 せい がさほど高 たか くは無 な いであろう事 こと は予測 よそく していたともされ、2015年 ねん 現在 げんざい においても、マッハ 3近 ちか い高速 こうそく 性能 せいのう と高 たか い運動 うんどう 性 せい を両立 りょうりつ した航空機 こうくうき は存在 そんざい していない。実際 じっさい にアメリカ空軍 くうぐん は「高速 こうそく で運動 うんどう 性 せい が高 たか い」MiG-25の脅威 きょうい を訴 うった えながらも、F-15 に対 たい して運動 うんどう 性 せい と引 ひ き換 か えに速度 そくど 性能 せいのう の要求 ようきゅう を緩和 かんわ しており、速度 そくど 性能 せいのう と運動 うんどう 性能 せいのう の両立 りょうりつ に矛盾 むじゅん や限界 げんかい が存在 そんざい することを承知 しょうち していた。実際 じっさい にはアメリカ空軍 くうぐん は、MiG-23やSu-15などを含 ふく めた一連 いちれん のソ連 それん の新型 しんがた 機 き を脅威 きょうい 視 し したのであり、MiG-25は「マッハ3の高性能 こうせいのう 機 き 」という事 こと で、納税 のうぜい 者 しゃ (議会 ぎかい )に対 たい しての「わかりやすい説明 せつめい 」として特 とく にクローズアップされたというのが正解 せいかい であった [要 よう 出典 しゅってん ] 。
なお、MiG-25の設計 せっけい 年次 ねんじ は、F-15などより実質 じっしつ 的 てき に一 いち 世代 せだい 前 まえ となっている。真空 しんくう 管 かん の使用 しよう は時代遅 じだいおく れだという指摘 してき にしても、MiG-25のプロトタイプが制作 せいさく された 1960年代 ねんだい は、レーダー回路 かいろ に使 つか えるような大 だい 出力 しゅつりょく のトランジスタ やIC/LSIなどは、そもそもアメリカにおいてすら実用 じつよう には至 いた っていなかった時代 じだい である。
ベレンコ中尉 ちゅうい は日本 にっぽん での取 と り調 しら べの後 のち 、希望 きぼう 通 どお りアメリカへ亡命 ぼうめい した。MiG-25の機体 きたい はソ連 それん に返還 へんかん されている。ソ連 それん ではこの事件 じけん によって自国 じこく の防空 ぼうくう システムが西側 にしがわ に露見 ろけん してしまったのではないかと懸念 けねん し、以降 いこう MiG-25 の搭載 とうさい 機材 きざい の一新 いっしん を図 はか ることとなった。特 とく に、搭載 とうさい レーダーとその関連 かんれん システムはまったく別 べつ 系統 けいとう のものに変更 へんこう された。機材 きざい 更新 こうしん 以降 いこう のMiG-25 はMiG-25PD と呼 よ ばれたが、搭載 とうさい 機材 きざい の急 きゅう な変更 へんこう は一挙 いっきょ に行 おこな えるものではなく、数 すう 年 ねん を掛 か けて複数 ふくすう のタイプの MiG-25PD が製造 せいぞう されることとなった。
更 さら に、防空 ぼうくう 軍 ぐん 専用 せんよう の機体 きたい として輸出 ゆしゅつ が行 おこな われ、MiG-25PD/PDS/R/RB/RBT/RBK/BM/PU/RUがそれぞれ東欧 とうおう や中東 ちゅうとう 、アジア方面 ほうめん に輸出 ゆしゅつ された。
イラク国内 こくない で出土 しゅつど したMiG-25RB
MiG-25の運用 うんよう 上 じょう 最大 さいだい の欠点 けってん は時速 じそく 3,000 kmの飛行 ひこう に耐 た えるよう設計 せっけい された機体 きたい のデリケートさと機体 きたい やエンジンの整備 せいび の煩雑 はんざつ さ、許容 きょよう しがたい燃料 ねんりょう 消費 しょうひ 量 りょう の多 おお さなどであり、こうした運用 うんよう 効率 こうりつ の悪 わる さから冷戦 れいせん 終結 しゅうけつ 後 ご 、MiG-25は冷遇 れいぐう されていった。
ロシアでは他 た に代替 だいたい 機 き のない各種 かくしゅ 偵察 ていさつ 機 き 型 がた と防空 ぼうくう 制圧 せいあつ 型 かた のMiG-25BM 、及 およ び各種 かくしゅ 試験 しけん にも用 もち いられる複 ふく 座 ざ 型 がた が運用 うんよう されている。ウクライナやベラルーシでは全 ぜん 機 き が独立 どくりつ 後 ご 数 すう 年 ねん 以内 いない に退役 たいえき したとされる。また、ブルガリア空軍 くうぐん の機体 きたい はロシア空軍 くうぐん のMiG-23MLD との引 ひ き換 か えで返還 へんかん された。なお、ブルガリアはワルシャワ条約 じょうやく 機構 きこう の構成 こうせい 国 こく の中 なか で唯一 ゆいいつ MiG-25の運用 うんよう 国 こく となっている。以前 いぜん は実戦 じっせん で活発 かっぱつ な活動 かつどう を見 み せていた中東 ちゅうとう 地域 ちいき の機体 きたい も、シリア内戦 ないせん を受 う けて飛行 ひこう を再開 さいかい したシリア[12] 以外 いがい は現在 げんざい では稼動 かどう 状態 じょうたい にあるのか疑 うたが わしい。
アルジェリアは近年 きんねん まで運用 うんよう していたが、Su-32 で代替 だいたい される予定 よてい である。リビアでも、2007年 ねん 現在 げんざい では稼動 かどう 状態 じょうたい にはないと見 み られている。長年 ながねん 偵察 ていさつ 機 き 型 がた (MiG-25RB) を運用 うんよう してきたインドでも、2006年 ねん 5月 がつ をもって退役 たいえき した。
アゼルバイジャンはMiG-25を引 ひ き続 つづ き運用 うんよう している模様 もよう で2014年 ねん にMiG-25の近代 きんだい 化 か 改修 かいしゅう を実施 じっし している[13] 。
湾岸 わんがん 戦争 せんそう ではイラク空軍 くうぐん のMiG-25 がアメリカ海軍 かいぐん の F/A-18 を一 いち 機 き 撃墜 げきつい しており、2006年 ねん 現在 げんざい 、ベトナム戦争 せんそう 以降 いこう で唯一 ゆいいつ 米 べい 軍機 ぐんき を実戦 じっせん で撃墜 げきつい した機体 きたい である。また、これは湾岸 わんがん 戦争 せんそう における空 そら 対空 たいくう 戦闘 せんとう に於 お いて、イラク 側 がわ が唯一 ゆいいつ 挙 あ げた戦果 せんか でもある。
2003年 ねん 3月 がつ には、イラクで RQ-1 プレデター と交戦 こうせん し、これを撃墜 げきつい している。これは武装 ぶそう した無人 むじん 機 き と有人 ゆうじん 機 き の初 はつ の戦闘 せんとう である。
一方 いっぽう 、MiG-25 を大幅 おおはば に改良 かいりょう した長距離 ちょうきょり 迎撃 げいげき 機 き MiG-31 も開発 かいはつ され、こちらはロシアでは迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き の主力 しゅりょく のひとつとして運用 うんよう されており、その数 かず は運用 うんよう されている迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き の約 やく 半数 はんすう であるといわれる。なお、残 のこ り半数 はんすう はSu-27 。また、MiG-31はカザフスタン でも使用 しよう 中 ちゅう である。しかしながら、各種 かくしゅ 開発 かいはつ されたMiG-31の派生 はせい 型 がた は、飛躍 ひやく 的 てき な能力 のうりょく 向上 こうじょう を見 み せたMiG-31Mをはじめいずれも量産 りょうさん には結 むす びついていない。
Ye-155R-1
1機 き 制作 せいさく された偵察 ていさつ 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き 。後 のち に速度 そくど 記録 きろく 機 き であるYe-266の1号機 ごうき に改造 かいぞう 。
Ye-155R-2
1機 き 制作 せいさく された偵察 ていさつ 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き で細部 さいぶ が改良 かいりょう されている。
Ye-155R-3
4機 き 制作 せいさく された偵察 ていさつ 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き で細 こま かい部品 ぶひん が変更 へんこう されている。初号 しょごう 機 き はYe-266の2号機 ごうき に改造 かいぞう 。
Ye-155P-1
1機 き 制作 せいさく された戦闘 せんとう 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き 。後 のち にYe-266の3号機 ごうき に改造 かいぞう 。
Ye-155P-2
1機 き 制作 せいさく された戦闘 せんとう 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き で電子 でんし 機材 きざい などが変更 へんこう された。
Ye-155P-3
9機 き 制作 せいさく された戦闘 せんとう 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き で細部 さいぶ が刷新 さっしん されている。
MiG-25P(МиГ-25П )
最初 さいしょ の量産 りょうさん 型 がた 。機首 きしゅ にパルス・ドップラー式 しき のRP-25スメルシュ(NATOコードネーム フォックスファイヤ)捜索 そうさく /追跡 ついせき レーダーを装備 そうび しており、最大 さいだい 探知 たんち 距離 きょり は80kmである。兵 へい 装 そう にはR-40(AA-6 アクリッド)ミサイルを赤外線 せきがいせん 誘導 ゆうどう 型 がた とレーダ誘導 ゆうどう 型 がた を各 かく 2発 はつ 搭載 とうさい するが、機関 きかん 砲 ほう は搭載 とうさい されていない。なお、戦闘 せんとう 機 き 型 がた は偵察 ていさつ 機 き 型 がた よりもわずかに翼 つばさ 幅 はば が長 なが い(ゆえに、翼 つばさ 端 はし が、偵察 ていさつ 機 き 型 がた より延長 えんちょう されており、先細 さきぼそ りになっている(翼 つばさ 端 はし の翼 つばさ 弦 つる 長 ちょう が短 みじか い)ので、見分 みわ けがつく)。また、主翼 しゅよく 下 か の4基 き のパイロン は主翼 しゅよく の捻 ひね り剛性 ごうせい も担 にな っている。NATOコードネームはフォックスバットA。他 た に生産 せいさん された2機 き は高性能 こうせいのう エンジンの試験 しけん 機 き に改造 かいぞう された。2024年 ねん 現在 げんざい 2機 き (青 あお の4、赤 あか の72)がロシア国内 こくない で保存 ほぞん されている。18機 き はジョージアに、77機 き はリビアへ、1機 き はアルメニアへ、10機 き がカザフスタンへ輸出 ゆしゅつ された。残 のこ る350機 き はPDSにアップグレードされた。
MiG-25PD(МиГ-25ПД )
104機 き 生産 せいさん された改良 かいりょう 型 がた 。ベレンコ中尉 ちゅうい のもたらした機体 きたい は迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き 型 がた の MiG-25Pであったため、亡命 ぼうめい 事件 じけん を受 う けてソ連 それん ではこの機体 きたい のシステム変更 へんこう の必要 ひつよう に迫 せま られた。ソ連 それん にとっては、MiG-25P が捕獲 ほかく されたことによって自国 じこく の防空 ぼうくう システム全体 ぜんたい が露見 ろけん してしまう可能 かのう 性 せい が最大 さいだい の関心事 かんしんじ であった。このため、防空 ぼうくう システム全体 ぜんたい の見直 みなお しが必要 ひつよう となり、搭載 とうさい 機材 きざい を変更 へんこう して1978年 ねん に完成 かんせい したのが本 ほん 機 き である。機首 きしゅ のレーダーはそれまでのスメルシュから変更 へんこう され、MiG-23ML の搭載 とうさい レーダーを改良 かいりょう したRP-25サプフィール(NATOコードネーム ハイラーク)レーダーに換 かわ 装 そう された。このレーダーはルックダウン・シュートダウン能力 のうりょく を持 も ち、複数 ふくすう の目標 もくひょう 指示 しじ 能力 のうりょく などが追加 ついか されている。その他 た にも電子 でんし 装備 そうび も変更 へんこう され、機首 きしゅ 下面 かめん にはこれもMiG-23MLから流用 りゅうよう した赤外線 せきがいせん 追跡 ついせき 装置 そうち を装備 そうび した。以降 いこう はこの機体 きたい が配備 はいび されていった(MiG-25PDにも数 すう シリーズあり、初期 しょき のものは外見 がいけん 上 じょう MiG-25Pに似 に ている)。また、MiG-25Pを代替 だいたい する迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き として本来 ほんらい は前線 ぜんせん 戦闘 せんとう 機 き であったMiG-23も防空 ぼうくう システムに組 く み込 こ まれることとなり、MiG-25PD 同様 どうよう の機材 きざい を搭載 とうさい した迎撃 げいげき 戦闘 せんとう 機 き 型 がた MiG-23P が製造 せいぞう された。結果 けっか 、長 ちょう 射程 しゃてい ミサイルを使用 しよう できるMiG-25PDと中 ちゅう 射程 しゃてい ミサイルを使用 しよう するMiG-23Pが並行 へいこう して防空 ぼうくう 軍 ぐん へ配備 はいび されることとなった。NATOコードネームはフォックスバットE。内 うち 、3機 き は特殊 とくしゅ 試験 しけん 用途 ようと に改造 かいぞう された。他 た の13機 き はベラルーシに、24機 き はトルクメニスタンへ、10機 き がイラクへ、16機 き がシリアへ、12機 き がアルジェリアへ、12機 き がアゼルバイジャンへ輸出 ゆしゅつ された。ロシア国内 こくない には1機 き (赤 あか の04)が状態 じょうたい を保 たも って保存 ほぞん されているが、残 のこ る14機 き は不明 ふめい である。
MiG-25PDS (МиГ-25ПДС )
350機 き 存在 そんざい した既存 きそん のMiG-25PをMiG-25PD規格 きかく にアップグレードしたもの。12機 き はイラクへ、11機 き はアルジェリアへ、83機 き はウクライナへ、20機 き がジョージアへ輸出 ゆしゅつ された。現在 げんざい 4機 き がロシア国内 こくない に現存 げんそん している(青 あお の04、状態 じょうたい の悪 わる い青 あお の08、赤 あか の46、赤 あか の69)。残 のこ る220機 き の所在 しょざい は不明 ふめい 。
MiG-25R(МиГ-25Р )
高々 たかだか 度 ど 偵察 ていさつ 型 がた 。NATOコードネームはフォックスバットB。2機 き がシリアへ、4機 き がカザフスタンへ輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25RB(МиГ-25ЛБ )
MiG-25Rを元 もと に爆 ばく 撃 げき 能力 のうりょく を加 くわ えた偵察 ていさつ 爆撃 ばくげき 機 き 型 がた 。精密 せいみつ 誘導 ゆうどう は出来 でき ず目的 もくてき 地 ち 上空 じょうくう まで飛行 ひこう して照準 しょうじゅん をせずに爆撃 ばくげき する型式 けいしき になっている為 ため レーザー誘導 ゆうどう 爆 ばく 弾 だん ではなく核 かく 爆 ばく 弾 だん を運用 うんよう することが前提 ぜんてい とされている。NATOコードネームはフォックスバットB。12機 き がイラクへ、8機 き がシリアへ、10機 き がアルジェリアへ、7機 き がベラルーシへ、24機 き がアゼルバイジャンへ輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25BM(МиГ-25БМ )
38機 き 生産 せいさん された偵察 ていさつ 型 がた のMiG-25RBから発展 はってん した敵 てき 防空 ぼうくう 網 もう 制圧 せいあつ (SEAD)型 がた 、1972年 ねん に開発 かいはつ が開始 かいし され、1982年 ねん に量産 りょうさん が開始 かいし された。偵察 ていさつ 器材 きざい に代 か えてECM器材 きざい を搭載 とうさい しており、それにより機首 きしゅ 部 ぶ が720mm延 の びている。対 たい レーダー電波 でんぱ システム「ヤグアール」により、これにより対 たい レーダーミサイル のKh-58U を運用 うんよう できた。Kh-58Uは最大 さいだい で4発 はつ を搭載 とうさい できる。NATOコードネームはフォックスバットF。ベラルーシに12機 き が輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25RBV(МиГ-25РБВ )
SRS-9ELINT(電子 でんし 情報 じょうほう )器材 きざい と側 がわ 視 し レーダーを搭載 とうさい した、戦術 せんじゅつ 偵察 ていさつ 爆撃 ばくげき 機 き (写真 しゃしん 偵察 ていさつ 機 き )型 がた 。NATOコードネームフォックスバットB。生産 せいさん された1機 き は空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ の試験 しけん 機 き に改造 かいぞう 。
MiG-25RBT(МиГ-25РБТ )
戦術 せんじゅつ 電波 でんぱ 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。NATOコードネームフォックスバットB。3機 き はブルガリアへ、16機 き はウクライナへ輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25RBK(МиГ-25РБК )
偵察 ていさつ カメラを搭載 とうさい していない電子 でんし 偵察 ていさつ 型 がた 。NATOコードネームはフォックスバットD。16機 き がリビアへ、6機 き がインドへ輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25RBS(МиГ-25РБС )
MiG-25RBKを元 もと に側 がわ 視 し レーダーを搭載 とうさい した電子 でんし 偵察 ていさつ 型 がた 。NATOコードネームはフォックスバットD
MiG-25RBN(МиГ-25РБН )
MiG-25RBにNAFA-75航空 こうくう カメラ、Virazhステーション、主翼 しゅよく パイロンにFOTAB-100-140光 ひかり 照射 しょうしゃ 爆 ばく 弾 だん を搭載 とうさい した夜間 やかん 写真 しゃしん 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
MiG-25RBSh(МиГ-25РБШ )
MiG-25RBSのシステムをアップグレードした電子 でんし 偵察 ていさつ 型 がた 。NATOコードネームはフォックスバットD。4機 き がアルジェリアへ輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25PU(МиГ-25РУ )
MiG-25Pを元 もと に操縦 そうじゅう 席 せき の前 まえ に新 あら たに操縦 そうじゅう 席 せき を一段 いちだん 低 ひく い位置 いち に設置 せっち した複 ふく 座 ざ 練習 れんしゅう 機 き 型 がた 。機種 きしゅ 転換 てんかん が目的 もくてき であるが操縦 そうじゅう 席 せき やハードポイントはそのままなので戦闘 せんとう 任務 にんむ に従事 じゅうじ することが可能 かのう 。NATOコードネームはフォックスバットC。PU型 がた 7機 き はイラクへ、3機 き はリビアへ、2機 き がシリアへ、12機 き がベラルーシへ、4機 き がウクライナへ、4機 き がアゼルバイジャンへ、4機 き がジョージアへ、16機 き がトルクメニスタンへ輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25RU(МиГ-25ПУ )
MiG-25Rを元 もと に操縦 そうじゅう 席 せき の前 まえ に新 あら たに操縦 そうじゅう 席 せき を一段 いちだん 低 ひく い位置 いち に設置 せっち した複 ふく 座 ざ 練習 れんしゅう 機 き 型 がた 。機種 きしゅ 転換 てんかん を目的 もくてき にしているがパイロンはそのままであり戦闘 せんとう にも使用 しよう 可能 かのう 。2機 き がカザフスタンへ、6機 き がアルジェリアへ、1機 き がブルガリアへ、2機 き がインドへ、4機 き がウクライナへ、8機 き がベラルーシへ、10機 き がアゼルバイジャンへ輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25MR(МиГ-25МР )
1機 き のMiG-25RBを改造 かいぞう して制作 せいさく した気象 きしょう 偵察 ていさつ 機 き 。
MiG-25PDSL
1機 き のMiG-25PDを改造 かいぞう したECM試験 しけん 機 き 。
MiG-25PDZ
1機 き のMiG-25PDを改造 かいぞう した空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ の試験 しけん 機 き 。
MiG-25M(МиГ-25М )/Ye-266M
1機 き のMiG-25PDを改造 かいぞう したR15BF2-300ターボジェットエンジン(乾燥 かんそう 時 じ 98.04 kN (22,040 lbf)、アフターバーナー付 つ き 129.71 kN (29,160 lbf))の試験 しけん 機 き 。
MiG-25M1
1機 き のMiG-25RBを改造 かいぞう したR15BF2-300ターボジェットエンジン(乾燥 かんそう 時 じ 98.04 kN (22,040 lbf)、アフターバーナー付 つ き 129.71 kN (29,160 lbf))を搭載 とうさい した試験 しけん 機 き 。運用 うんよう 高度 こうど と上昇 じょうしょう 速度 そくど の増加 ぞうか 、航続 こうぞく 距離 きょり の延伸 えんしん が計画 けいかく されていた。
イズデリエ99
2機 き のMiG-25Pを改造 かいぞう したソロヴィヨーフD-30Fターボファンエンジンのテストに使用 しよう された機体 きたい 。
MiG-25PDF (МиГ-25 Π ぱい ДГ)
1機 き 製造 せいぞう されたMiG-25PDを元 もと に一部 いちぶ のシステムや装備 そうび を簡略 かんりゃく 化 か した輸出 ゆしゅつ 型 がた 。兵 へい 装 そう には、R-60(AA-8 エイフィド)空 そら 対空 たいくう ミサイルが加 くわ えられていた。最終 さいしゅう 的 てき には既存 きそん の機体 きたい を輸出 ゆしゅつ した方 ほう が合理 ごうり 的 てき と判断 はんだん され試作 しさく で終 お わった。
MiG-25MP(МиГ-25МП )
1機 き 製造 せいぞう されたIzdeliye83(製品 せいひん 83)。試作 しさく 名称 めいしょう はYe-155MPでMiG-31の原型 げんけい 機 き である。
MiG-25RBVDZ(МиГ-25РБВДЗ )
1機 き のMiG-25RBVを改造 かいぞう した空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 試験 しけん のための性能 せいのう 評価 ひょうか 機体 きたい 。DZは「空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 」の略称 りゃくしょう 。機首 きしゅ 右側 みぎがわ にプローブを備 そな える。MiG-25の量産 りょうさん 型 がた に空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 機能 きのう は付加 ふか されていない。この機能 きのう は後継 こうけい のMiG-31に活 い かされている。
MiG-25RBShDZ(МиГ-25РБШДЗ )
1機 き のMiG-25RBShを改造 かいぞう した空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ の試験 しけん 機 き 型 がた 。MiG-25RBVのDZ型 がた 同様 どうよう に機首 きしゅ 右側 みぎがわ に空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 装置 そうち を組 く み込 こ んだ試作 しさく 型 がた だが、レドームの延長 えんちょう と偵察 ていさつ コンポーネントのため位置 いち が前方 ぜんぽう へ移動 いどう 、その結果 けっか 給油 きゅうゆ プローブは格納 かくのう できなくなった。1980年 ねん 後半 こうはん に試験 しけん が行 おこな われたが、一方 いっぽう で原型 げんけい 機 き が既 すで に給油 きゅうゆ システムを備 そな えていたSu-24の偵察 ていさつ 型 がた 、Su-24MRの試験 しけん が進行 しんこう 中 ちゅう であり、こちらがより有望 ゆうぼう と認 みと められたため、MiG-25の航続 こうぞく 距離 きょり の長大 ちょうだい 化 か および空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 能力 のうりょく を付与 ふよ する案 あん は破棄 はき された[14] 。
MiG-25フォックスバットの生産 せいさん 数 すう (総計 そうけい 1,190機 き )
型式 けいしき 名 めい
生産 せいさん 配備 はいび 数 すう
改造 かいぞう 配備 はいび 数 すう
説明 せつめい
Ye-155R-1
0機 き
初 はつ 飛行 ひこう した偵察 ていさつ 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き で後 のち に速度 そくど 試験 しけん 機 き に改造 かいぞう された。
Ye-155R-2
1機 き
2番目 ばんめ の偵察 ていさつ 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き で解体 かいたい されるまで電子 でんし 機器 きき のテストに使用 しよう された。
Ye-155R-3
3機 き
複数 ふくすう の電子 でんし 機器 きき やカメラのテストに使用 しよう された。初号 しょごう 機 き は別 べつ の機体 きたい に改造 かいぞう 。
Ye-155P-1
0機 き
最初 さいしょ に制作 せいさく された戦闘 せんとう 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き で後 のち に速度 そくど 試験 しけん 機 き の3号機 ごうき に改造 かいぞう 。
Ye-155P-2
1機 き
2番目 ばんめ の戦闘 せんとう 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き 。
Ye-155P-3
9機 き
追加 ついか で制作 せいさく された戦闘 せんとう 機 き 型 がた の試作 しさく 機 き 。
MiG-25P
108機 き
最初 さいしょ の生産 せいさん 型 がた 。他 た の350機 き はPDSに、2機 き は別 べつ の試験 しけん 機 き に改造 かいぞう 。
MiG-25PD
99機 き
亡命 ぼうめい 事件 じけん 後 ご に電子 でんし 機器 きき を改良 かいりょう して生産 せいさん 後 ご に配備 はいび された機体 きたい 。後 のち に試験 しけん 機 き にされたり輸出 ゆしゅつ された。
MiG-25PDS
350機 き
MiG-25PをPD仕様 しよう でアップグレードした機体 きたい 。輸出 ゆしゅつ もされた。
MiG-25R
100機 き
高 こう 高度 こうど 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
MiG-25RB
50機 き
偵察 ていさつ 爆撃 ばくげき 機 き 型 がた 。他 た の1機 き は気象 きしょう 偵察 ていさつ 機 き 型 がた に改造 かいぞう 。
MiG-25RBV
50機 き
偵察 ていさつ 爆撃 ばくげき 機 き 型 がた 。他 た の2機 き は別 べつ の試験 しけん 機 き に改造 かいぞう 。
MiG-25RBT
50機 き
戦術 せんじゅつ 電波 でんぱ 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
MiG-25RBK
50機 き
電子 でんし 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
MiG-25RBS
50機 き
電子 でんし 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
MiG-25RBN
50機 き
夜間 やかん 写真 しゃしん 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
MiG-25RBSh
50機 き
電子 でんし 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
MiG-25PU
50機 き
戦闘 せんとう 機 き の複 ふく 座 ざ 練習 れんしゅう 機 き 型 がた 。
MiG-25RU
50機 き
偵察 ていさつ 機 き の複 ふく 座 ざ 練習 れんしゅう 機 き 型 がた 。
MiG-25BM
50機 き
防空 ぼうくう 網 もう 制圧 せいあつ 機 き 型 がた 。
MiG-25MR
9機 き
RB型 がた を改造 かいぞう して配備 はいび された気象 きしょう 偵察 ていさつ 機 き 型 がた 。
Ye-265
1機 き
PDを改造 かいぞう したECM試験 しけん 機 き 。後 のち にMiG-25PDSLに改称 かいしょう 。
Ye-266
1機 き
PDを改造 かいぞう した空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 試験 しけん 機 き 。後 のち にMiG-25PDZに改称 かいしょう 。
Ye-266M
1機 き
PDを改造 かいぞう したR15BF2-300エンジンの試験 しけん 機 き 。当初 とうしょ はMiG-25Mと呼 よ ばれていた。
Ye-259
1機 き
RBを改造 かいぞう したR15BF2-300エンジンの試験 しけん 機 き 。別名 べつめい はMiG-25M1。
Ye-260
2機 き
Pを改造 かいぞう したD-30Fターボファンエンジンのテストに使用 しよう した機体 きたい 。別名 べつめい はイズデリエ99。
Ye-261
1機 き
PDを改造 かいぞう した輸出 ゆしゅつ 型 がた の試作 しさく 機 き 。別名 べつめい はMiG-25PDF。
Ye-155MP
1機 き
PDを改造 かいぞう したMiG-31の原型 げんけい 機 き 。後 のち にMiG-25MPに改称 かいしょう 。
Ye-156
1機 き
RBVを改造 かいぞう した空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 試験 しけん の機体 きたい 。後 のち にMiG-25RBVDZに改称 かいしょう された。
Ye-157
1機 き
RBVを改造 かいぞう した空中 くうちゅう 給油 きゅうゆ 試験 しけん の機体 きたい 。後 のち にMiG-25RBShDZに改称 かいしょう された。
現役 げんえき
シリア - MiG-25PD×16機 き 、MiG-25R×2機 き 、MiG-25RB×8機 き 、MiG-25PU×2機 き
退役 たいえき 済 ずみ
ソビエト連邦 れんぽう - 1991年 ねん の解体 かいたい まで全 ぜん 機種 きしゅ を運用 うんよう 。
ロシア - MiG-25RB×40機 き
ベラルーシ - MiG-25PD×13機 き 、MiG-25RB×7機 き 、MiG-25BM×12機 き 、MiG-25PU×12機 き 、MiG-25RU×8機 き
ウクライナ - MiG-25PDS×84機 き 、MiG-25RBT×16機 き 、MiG-25PU×4機 き 、MiG-25RU×4機 き
カザフスタン - MiG-25P×10機 き 、MiG-25R×4機 き 、MiG-25RU×2機 き
トルクメニスタン - MiG-25PD×24機 き 、MiG-25PU×16機 き
アゼルバイジャン - MiG-25PD×12機 き 、MiG-25RB×24機 き 、MiG-25PU×4機 き 、MiG-25RU×10機 き
ジョージア - MiG-25P×18機 き 、MiG-25PDS×20機 き 、MiG-25PU×4機 き
アルメニア - MiG-25P×1機 き
ブルガリア - MiG-25RBT×3機 き 、MiG-25RU×1機 き
インド - MiG-25RBK×10機 き 、MiG-25RU×2機 き
アルジェリア - MiG-25PD×12機 き 、MiG-25PDS×11機 き 、MiG-25RB×10機 き 、MiG-25RBSh×4機 き 、MiG-25RU×6機 き
リビア - MiG-25P×77機 き 、MiG-25RBK×16機 き 、MiG-25PU×3機 き
イラク - MiG-25PD×10機 き 、MiG-25PDS×12機 き 、MiG-25RB×12機 き 、MiG-25PU×7機 き
エンジンノズルでの分類 ぶんるい [ 編集 へんしゅう ]
MiG-25ファミリーには大 おお きく分 わ けて短 みじか い物 もの と長 なが い物 もの の2種類 しゅるい のエンジンノズルがある。基本 きほん 的 てき には、戦闘 せんとう 機 き 型 がた は短 みじか く、偵察 ていさつ /爆 ばく 撃 げき 機 き 型 がた は長 なが い。また、2つのエンジンノズルは接 せっ して連結 れんけつ しており、長 なが いエンジンノズルでは連結 れんけつ 部分 ぶぶん の後方 こうほう にノズルの切 き り欠 か きがある。
日本 にっぽん 国内 こくない で安価 あんか に入手 にゅうしゅ が容易 ようい なプラモデル『ハセガワ 1/72 MiG-25 フォックスバット』は、偵察 ていさつ /爆 ばく 撃 げき 機 き 型 がた の資料 しりょう を参考 さんこう に開発 かいはつ したため、長 なが いエンジンノズルを再現 さいげん してしまっており、戦闘 せんとう 機 き 型 がた であるベレンコ中尉 ちゅうい のMiG-25Pとして作 つく る場合 ばあい は間違 まちが っているので、ノズルの先端 せんたん を切 き り詰 つ めると良 よ い。短 みじか いエンジンノズルの先端 せんたん は垂直 すいちょく 尾翼 びよく の下端 かたん の後端 こうたん の位置 いち にくる。なお、このキットは、主翼 しゅよく 形状 けいじょう も、戦闘 せんとう 機 き 型 がた より翼 つばさ 幅 はば が短 みじか いために翼 つばさ 端 はし の翼 つばさ 弦 つる 長 ちょう が長 なが い、偵察 ていさつ /爆 ばく 撃 げき 機 き 型 がた のものである。
短 みじか いエンジンノズル Short Exhaust[ 編集 へんしゅう ]
ほとんどの試作 しさく 機 き 、先行 せんこう 量産 りょうさん 機 き 、MiG-25、-P、-PD、-PDS、-PDF、-PU、-RU
長 なが いエンジンノズル Long Exhaust[ 編集 へんしゅう ]
上記 じょうき 以外 いがい のほとんどの型 かた 。-R、-RB、-BM、-RBT、-RBV、-RBK、-RBS、-RBSh、-RBF、-M
MiG-25PD
MiG-25PDS
MiG-25R
MiG-25RBF
MiG-25RBSh
MiG-25RBT
MiG-25PU
別名 べつめい Спирт-Воз [ 編集 へんしゅう ]
ロシアでは『アルコール運搬 うんぱん 機 き 』を意味 いみ するСпирт-Воз (Spirt-Voz) という愛称 あいしょう が用 もち いられた[15] 。これは、気化 きか 熱 ねつ 冷却 れいきゃく 用 よう におよそ300リットルもの穀物 こくもつ アルコールを搭載 とうさい した事 こと に由来 ゆらい する。ヴィクトル・ベレンコの語 かた った中 なか には「搭載 とうさい する筈 はず のアルコールを地上 ちじょう の整備 せいび 長 ちょう が退屈 たいくつ 凌 しの ぎに飲 の んだ為 ため 、密 ひそ かに水 みず とすり替 か えていた。そのせいでキャノピー に着 き 氷 ごおり していた」という逸話 いつわ もある[16] 。
スペック (MiG-25P) [ 編集 へんしゅう ]
全長 ぜんちょう :21.55m(機首 きしゅ 先端 せんたん から水平 すいへい 尾翼 びよく 後 ご 端 はし まで。機首 きしゅ ピトー管 かん 含 ふく まない)、22.3m(同 どう 。機首 きしゅ ピトー管 かん 含 ふく む)
MiG-25とMiG-31の両機 りょうき の大 おお きさは、その形状 けいじょう の違 ちが いにもかかわらず、ほとんど変 か わらない。
全高 ぜんこう :6.10m
翼 つばさ 幅 はば :14.01m(偵察 ていさつ 機 き 型 がた MiG-25Rは13.42m)
翼 つばさ 面積 めんせき : 61.40 m2
翼 つばさ 面 めん 荷重 におも 量 りょう : 598 kg/m2
空虚 くうきょ 重量 じゅうりょう : 20,000 kg
通常 つうじょう 重量 じゅうりょう : 36,720 kg
最大 さいだい 離陸 りりく 重量 じゅうりょう : 41,000 kg
発動 はつどう 機 き : ソユーズ・ツマンスキー R-15BD-300 2 基 もと
推力 すいりょく
ドライ出力 しゅつりょく : 8,790kg×2
アフターバーナ出力 しゅつりょく : 11,190kg×2
推力 すいりょく 重量 じゅうりょう 比 ひ : 0.41
速度 そくど
速度 そくど 制限 せいげん : マッハ 2.83 (3,090 km/h)
最大 さいだい 速度 そくど : マッハ 3.2 (3,490 km/h)
航続 こうぞく 距離 きょり
完全 かんぜん 武装 ぶそう : 1,730 km
戦闘 せんとう 行動 こうどう 半径 はんけい : 未知数 みちすう
非 ひ 武装 ぶそう 時 じ : 2,575km
上昇 じょうしょう 率 りつ : 208 m/s
実用 じつよう 上昇 じょうしょう 限度 げんど : 20,700 m
海面 かいめん 上昇 じょうしょう 率 りつ : 毎 ごと 分 ぶん 12,495m
最大 さいだい 到達 とうたつ 高度 こうど 記録 きろく : 37,600 m
燃料 ねんりょう 搭載 とうさい 量 りょう :4,500L
最大 さいだい G:4.5~8
乗員 じょういん : 1名 めい
武装 ぶそう
固定 こてい 武装 ぶそう :なし
空 そら 対空 たいくう ミサイル:R-40Rレーダー誘導 ゆうどう 型 がた 空 そら 対空 たいくう ミサイル ×2、R-40T赤外線 せきがいせん 誘導 ゆうどう 型 がた 空 そら 対空 たいくう ミサイル×2(AA-6)
胴体 どうたい 下面 かめん 中央 ちゅうおう に5,300リットル入 い りの外部 がいぶ 燃料 ねんりょう タンクを懸 かか 吊 つるし 可能 かのう (各 かく 型 かた )
アビオニクス
RP-25 Smerch
RV-UMまたはRV-4[17]
登場 とうじょう 作品 さくひん [ 編集 へんしゅう ]
『ラスト・カウントダウン/大統領 だいとうりょう の選択 せんたく 』
1990年 ねん のテレビ映画 えいが 。3機 き のMiG-25が、主人公 しゅじんこう たちの乗 の るB-52 を迎撃 げいげき する。尾 お 部 ぶ 銃座 じゅうざ にて1機 き が撃墜 げきつい され、2機 き は核 かく 攻撃 こうげき に巻 ま き込 こ まれる。
『ファイヤーフォックス (映画 えいが ) 』
1982年 ねん の映画 えいが 。クリント・イーストウッド が監督 かんとく ・製作 せいさく ・主演 しゅえん を担当 たんとう 。『MiG-31 ファイヤーフォックス』という架空 かくう のソ連 それん の戦闘 せんとう 機 き を盗 ぬす み出 だ す作戦 さくせん 。
『CAPTAINアリス 』
亡命 ぼうめい の際 さい に使用 しよう 。
『アイドル防衛 ぼうえい 隊 たい ハミングバード 』
OVA第 だい 3作 さく 「'95風 ふう の唄 うた 」および第 だい 4作 さく 「'95夢 ゆめ の場所 ばしょ へ」において南太平洋 みなみたいへいよう にある軍事 ぐんじ 独裁 どくさい 国家 こっか (具体 ぐたい 的 てき な国名 こくめい 等 とう は登場 とうじょう しない)の主力 しゅりょく 戦闘 せんとう 機 き として登場 とうじょう 。射出 しゃしゅつ 座席 ざせき の代 か わりに自動 じどう 操縦 そうじゅう 装置 そうち を搭載 とうさい した完全 かんぜん フルオートパイロット機 き という架空 かくう の設定 せってい で、パイロットが搭乗 とうじょう していない(有人 ゆうじん 機 き 同様 どうよう 、自動 じどう 操縦 そうじゅう 装置 そうち は機体 きたい に危険 きけん が及 およ ぶと射出 しゃしゅつ される機構 きこう になっている)。
現実 げんじつ のMiG-25に機銃 きじゅう は搭載 とうさい されていないが、作中 さくちゅう の機体 きたい には機首 きしゅ 下面 かめん 左側 ひだりがわ に機銃 きじゅう が装備 そうび されており、実際 じっさい の性能 せいのう とは異 こと なり有人 ゆうじん のF/A-18 と互角 ごかく の格闘 かくとう 空中 くうちゅう 戦 せん を行 おこな う高 たか い運動 うんどう 性 せい を発揮 はっき している。
『アルジェントソーマ 』
Phase:1「再生 さいせい と死 し と」冒頭 ぼうとう で、空 そら 気取 きどり 入口 いりくち 側面 そくめん にカナード翼 つばさ を追加 ついか した国連 こくれん 空軍 くうぐん 高 だか 高度 こうど 迎撃 げいげき 機 き のMiG-25改 あらため (架空 かくう 機 き )が登場 とうじょう 。
『エロイカより愛 あい をこめて 』
『戦 たたか え!超 ちょう ロボット生命 せいめい 体 たい トランスフォーマー 』
デストロン・トリプルチェンジャー空陸 くうりく 参謀 さんぼう ブリッツウィングの変形 へんけい 形態 けいたい のひとつとして登場 とうじょう 。
『フィクショナル・トルーパーズ 』
エストビア連邦 れんぽう 軍 ぐん のランク2として選択 せんたく 可能 かのう 。リプレイ劇画 げきが にも登場 とうじょう し、M3の高速 こうそく を生 い かして護衛 ごえい 戦闘 せんとう 機 き を振 ふ り切 き ってメカール軍 ぐん の早期 そうき 警戒 けいかい 管制 かんせい 機 き を撃墜 げきつい している。
^ E-155 とも書 か かれる。
^ It cost far less than titanium and allowed for welding, along with heat resistant seals.The MiG-25 was constructed from 80% nickel steel alloy, 11% aluminium , and 9% titanium .The steel components were formed by a combination of spot-welding , automatic machine welding and hand arc welding methods.
^ 雑誌 ざっし 『航空 こうくう 情報 じょうほう 』出典 しゅってん 。
^ 『ミグ戦闘 せんとう 機 き ―ソ連 それん 戦闘 せんとう 機 き の最新 さいしん テクノロジー メカニックブックス』原 はら 書房 しょぼう から。
^ 機体 きたい を本格 ほんかく 調査 ちょうさ 防衛庁 ぼうえいちょう 部外 ぶがい 者 しゃ を排除 はいじょ 『朝日新聞 あさひしんぶん 』1976年 ねん (昭和 しょうわ 51年 ねん )9月 がつ 25日 にち 夕刊 ゆうかん 、3版 はん 、11面 めん
^ 自爆 じばく 装置 そうち を一部 いちぶ 外 はず す『朝日新聞 あさひしんぶん 』1976年 ねん (昭和 しょうわ 51年 ねん )9月 がつ 21日 にち 朝刊 ちょうかん 、13版 はん 、3面 めん
^ ニッケル 鋼 はがね の比重 ひじゅう はアルミニウム合金 ごうきん の3倍 ばい だが、強度 きょうど も3倍 ばい なので使 つか う鋼材 こうざい の量 りょう は3分 ぶん の1で済 す み、注意深 ちゅういぶか く設計 せっけい すればそこまで重 おも い機体 きたい にはならない。また、機体 きたい をニッケル鋼 こう にしたことでジュラルミンでは困難 こんなん な溶接 ようせつ 構造 こうぞう を用 もち いることができた。そのため、リベット 留 とめ のジュラルミン機体 きたい では機体 きたい の内側 うちがわ にシール 材 ざい を手作業 てさぎょう で塗布 とふ しなくてはならないのに対 たい し、その作業 さぎょう が不要 ふよう になり、手 て の入 はい らない機体 きたい 細部 さいぶ まで燃料 ねんりょう タンク にすることができ、17,660 Lもの燃料 ねんりょう 搭載 とうさい が可能 かのう となった。更 さら なる溶接 ようせつ 機体 きたい のメリットは、燃料 ねんりょう タンクに亀裂 きれつ が入 はい って燃料 ねんりょう 漏 も れを起 お こしても、すぐさま破損 はそん 箇所 かしょ がわかる事 こと 。この機体 きたい の隅々 すみずみ まで収納 しゅうのう された燃料 ねんりょう が機体 きたい の熱 ねつ を吸 す う事 こと で空 そら 力 りょく 加熱 かねつ も抑 おさ えられた。弱点 じゃくてん はニッケル鋼 こう はアルミニウム合金 ごうきん に比 くら べて弾性 だんせい 係数 けいすう (ヤング率 りつ )が2.5倍 ばい から3倍 ばい 高 たか いので、機体 きたい が強度 きょうど 不足 ふそく に陥 おちい る点 てん 。
^ F-15C Eagle vs MiG-23/25: Iraq 1991. Doug Dildy, Tom Cooper, Bloomsbury Publishing, 2016. P.35
^ Steve Davies. F-15C Eagle Units in Combat, с. 53.
^ 『週刊 しゅうかん ワールドエアクラフト』2001/6/12号 ごう 、P11より。
^ ラケーシュ・クリシュナン・シンハ (2016年 ねん 9月 がつ 29日 にち ). “ソ連 それん 中尉 ちゅうい の日本 にっぽん 亡命 ぼうめい でMiGに恩恵 おんけい ”. ロシア・ビヨンド日本語 にほんご 版 ばん . 2021年 ねん 7月 がつ 23日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Syria's MiG-25s fly again
^ Azerbaijan to modernize MiG-25 foxbats included in Air Forces’s inventory
^ “МАПО МиГ МиГ-25РБВ ”. www.airwar.ru . 2023年 ねん 5月 がつ 27日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Спирт (spirt: アルコール), Воз (Voz: 荷馬 にうま 車 しゃ ) 。「エアコンバット DVD コレクション 超 ちょう 高速 こうそく 迎撃 げいげき 機 き フォックスバットのすべて」に、この愛称 あいしょう について言及 げんきゅう している場面 ばめん がある。ただし、このDVDは日本語 にほんご 音声 おんせい と英語 えいご 音声 おんせい で収録 しゅうろく されており、日本語 にほんご 音声 おんせい では「スピルトヴォース」ではなく「スピオトフォズ」と発音 はつおん している。一方 いっぽう 、英語 えいご 音声 おんせい では「スピートフォーズ」と聞 き こえる。しかし本 ほん 項 こう では「ロシア語 ご 綴 つづ りに基 もと づく日本語 にほんご 表記 ひょうき 」を用 もち いることとし、「スピルトヴォース」とした。
^ ラケーシュ・クリシュナン・シンハ (2016年 ねん 9月 がつ 29日 にち ). “How a Soviet pilot's defection showed West the secret MiG ”. UPI通信 つうしん 社 しゃ . 2021年 ねん 8月 がつ 11日 にち 閲覧 えつらん 。
^ 世界 せかい の傑作 けっさく 機 き 『No..83』出典 しゅってん 。
軍用 ぐんよう 機 き その他 た 実在 じつざい しない機体 きたい (架空 かくう 機 き )関連 かんれん 項目 こうもく