じゅう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
SIG XM5
RPK

じゅう(じゅう、えい: Gun)とは、つつじょう銃身じゅうしんから弾丸だんがん発射はっしゃする道具どうぐであり、大砲たいほうほうより小型こがたもの[1]

英語えいごでは、「じゅう」と「ほう」を区別くべつせずに Gun と呼称こしょうする。Cannon は「ほう」のみを意味いみする単語たんごであるが、現代げんだい英語えいごでは Gun をもちいるのが普通ふつうであり、Cannon はもちいない[2]

概要がいよう[編集へんしゅう]

じゅうとは、火薬かやく様々さまざま気体きたい圧力あつりょくもちいて、弾丸だんがんばれる小型こがた飛翔ひしょうたいen:projectile)を高速こうそく発射はっしゃする武器ぶき総称そうしょう[1]弾丸だんがんたか運動うんどうエネルギーち、つよ殺傷さっしょうりょく破壊はかいりょくつので、狩猟しゅりょうひと殺傷さっしょうする道具どうぐとしてもちいられる[3]

じゅうほう境界きょうかいせん

一般いっぱんには口径こうけいが20ミリ未満みまんのものをじゅうび、20ミリ以上いじょうのものをほうとして分類ぶんるいするが、この基準きじゅん運用うんよう組織そしきによってことなる場合ばあいがある。たとえばアメリカぐんおよび自衛隊じえいたいでは口径こうけい20ミリ以上いじょう海上保安庁かいじょうほあんちょうどう20ミリ以上いじょうほうんでいるが、きゅう陸軍りくぐんでは明治めいじ40ねん6がつ以降いこう口径こうけい11ミリをえるものをほう昭和しょうわ11ねん1がつ以降いこうはこの区分くぶん廃止はいししてじゅうほうかは制式せいしき制定せいていごと決定けっていきゅう海軍かいぐんでは40ミリ以上いじょう口径こうけいほうんだ。

じゅう」という漢字かんじ元来がんらいおのみね部分ぶぶんもうけられたむためのあなあらわし、てんじておも金属きんぞくせいつつから弾丸だんがん発射はっしゃする武器ぶきあらわすようになった。また現代げんだい中国語ちゅうごくごでは、「やり」のもちいる。

狭義きょうぎでは、一人ひとりはこびができるじゅうのことを「銃器じゅうき」としょうすることもある。

てんじてグリースガンコーキングガンなど弾丸だんがん発射はっしゃしないがじゅうかたちたものを「ガン」と呼称こしょうする。最近さいきんでは実体じったいだん射出しゃしゅつする各種かくしゅ武装ぶそう装備そうびじゅう呼称こしょうすることえている(光線こうせんじゅうひとし)。そのために、前述ぜんじゅつじゅう定義ていぎ広義こうぎではてはまらないことおおい。

じゅう歴史れきし[編集へんしゅう]

起源きげん[編集へんしゅう]

元朝がんちょう青銅せいどうせいの「じゅう」(ハンドキャノン)

弾丸だんがん発射はっしゃする火薬かやく最初さいしょ発明はつめいしたくにはいまだに確定かくていしていない。中国ちゅうごくアラビアインドなどが、それぞれ最初さいしょだと主張しゅちょうしている[4]ギリシア古文書こもんじょかれる「ギリシアの」が火薬かやく起源きげん主張しゅちょうするせつもある[4]現在げんざいのところ、中国ちゅうごくせつ有力ゆうりょくであるという[4]

はじ火薬かやくは、梱包こんぽうされて導火どうかせんをつけ、投擲とうてきして建物たてものなどをく、焼夷弾しょういだんかさ利用りようされた。かさ火薬かやく陶器とうき容器ようき装填そうてんし、破裂はれつすると破片はへん原始げんしてき手榴弾しゅりゅうだんとなった。この手榴弾しゅりゅうだん鉄炮てっぽうづけられ、13世紀せいきモンゴル帝国ていこく武器ぶきとしてかく戦場せんじょう使用しようした。1274ねん日本にっぽん襲来しゅうらいもと)のさいにもモンゴルぐんによって使用しようされた[4]最古さいこ出土しゅつどひんは1989ねんうちこうむいにしえ発見はっけんされた1298ねん製造せいぞうのものとされる[5]

どう時期じきそうでは、やりつつじょう容器ようきけて、そのなか火薬かやくめて推進すいしんりょく利用りようしてばす「火箭かせん」が使用しようされた。中国ちゅうごく大陸たいりく古文書こもんじょには、1259ねん寿ことぶきはるで、つつじょうたけなか火薬かやくいし弾丸だんがんれて前方ぜんぽうばす「突火やり」が発明はつめいされたとしるされている。この突火やりこうじゅう原型げんけいになったとされている[4]。その、1270ねんから80ねんごろに突火やりにかわり、青銅せいどうなどの金属きんぞくつつじょう鋳造ちゅうぞうした「じゅう」(ハンドキャノン英語えいごばん)が製造せいぞうされ、これはつつ後方こうほうけて使用しようした[4]14世紀せいきはいると中国ちゅうごく大陸たいりく各地かくちじゅうつたわり、どう世紀せいきまつごろ中国ちゅうごく大陸たいりく各地かくち製造せいぞうはじまっている[4]中国ちゅうごく主張しゅちょうによれば、中国ちゅうごく大陸たいりく発明はつめいされた火薬かやく火薬かやく使用しようする武器ぶきシルク・ロードとおってインドやアラビアにつたわったとしている[4]

原始げんしてきじゅう中国ちゅうごく大陸たいりく、アラビア、インドなどアジア地域ちいきでいちはや応用おうようされたが、そのアジアでは発展はってん停滞ていたい軍事ぐんじてき革新かくしんもなされなかった。わって原始げんしてき銃砲じゅうほう近代きんだいてき銃砲じゅうほう発展はってんさせたことになったのは、アラビアから火薬かやく銃砲じゅうほう伝来でんらいしたヨーロッパであった[4]

ヨーロッパにおける発展はってん[編集へんしゅう]

西にしヨーロッパのいたハンドキャノン

ヨーロッパでは、12世紀せいきから13世紀せいきごろにアラビアの薬学やくがくしょ化学かがくしょ錬金術れんきんじゅつによってギリシアラテン語らてんご翻訳ほんやくされ、その火薬かやく知識ちしきつたえられた。とりわけ1248ねんから1254ねんおこなわれたヨーロッパじんによるだい7かい十字軍じゅうじぐんさいにアラビアぐんが「突火やり」にちか構造こうぞうの「ローマンキャンドル」や「じゅう」を広範こうはん使用しようして反撃はんげきおこなったことがおおきな影響えいきょうあたえた。当時とうじのローマンキャンドルやじゅうでは至近しきん距離きょり以外いがいでの命中めいちゅうはほとんどのぞめず、たったとしてもプレートアーマー貫通かんつうすることはできなかったが、発射はっしゃおんけむり軍馬ぐんば兵士へいし混乱こんらんさせる効果こうかおおきく、しばしばアラビアぐんがわ有利ゆうりはたらいた。この戦闘せんとう火砲かほう威力いりょくったヨーロッパ諸国しょこく14世紀せいきから火砲かほう製造せいぞうすようになった[4]

ヨーロッパで最初さいしょ製作せいさくされた火砲かほうは、ローマンキャンドルとたキャノンロックだった。キャノンロックは、鉄板てっぱんまるめてつつじょうにし、周囲しゅういおおくの鉄製てつせいバンドをけて強化きょうかし、後端こうたんにはがあった。金属きんぞくまる弾丸だんがんだけでなくまるいし鉄製てつせいなども発射はっしゃした。おおきさは様々さまざまであり、1人ひとり運搬うんぱんして射撃しゃげきできるちいさい口径こうけいものから、すうにん操作そうさするだい口径こうけいものもあった。前者ぜんしゃこう小銃しょうじゅう原型げんけいとなり、後者こうしゃ大砲たいほう原型げんけいとなった[4]一体いったい構造こうぞう強度きょうどがある鉄製てつせいつつ製造せいぞうできるようになるとキャノンロックの小型こがたすすんだ[4]

火縄銃ひなわじゅう(15世紀せいき

15世紀せいきはいると、鋼鉄こうてつ製品せいひん鍛造たんぞう加工かこう技術ぎじゅつすぐれるドイツにおいて、次々つぎつぎ革新かくしんてき銃砲じゅうほうのメカニズムが開発かいはつされた[4]。15世紀せいき初頭しょとうには片手かたてじゅうち、もう片方かたがた火縄ひなわって点火てんかあなしつけて発射はっしゃした従来じゅうらいのタッチホールロックではなく、がねくと自動的じどうてき火縄ひなわ点火てんかあなしつけられるマッチロックしき火縄ひなわしき)が開発かいはつされた[4](マッチロックはそれ以前いぜん1375ねんころベルギーリエージュ発明はつめいされたとするせつもある[4])。マッチロックしき開発かいはつによってじゅう両手りょうて保持ほじして照準しょうじゅんできるようになった[4]従来じゅうらい棒状ぼうじょうであったにぎりやすいよう湾曲わんきょくした形状けいじょうになり、ほおかた密着みっちゃくさせて正確せいかく照準しょうじゅん可能かのうとなる銃床じゅうしょうへと進化しんかし、また銃身じゅうしん上面うわつら照準しょうじゅんけられるようになった[4]

このヨーロッパで発明はつめいされたマッチロックしき火縄ひなわしき)が、1543ねん日本にっぽん種子島たねがしま漂流ひょうりゅうしたポルトガルじんによって日本にっぽんつたえられたものである。戦国せんごく時代じだいだったため、かく大名だいみょう新兵しんぺいたいする需要じゅようたかく、火縄銃ひなわじゅう急速きゅうそく日本にっぽん各地かくちひろがったが、徳川とくがわ幕府ばくふ成立せいりつすると、幕府ばくふ火縄銃ひなわじゅう普及ふきゅうおそれて様々さまざま制限せいげんくわえるようになり、また鎖国さこくのためにヨーロッパの最新さいしん情報じょうほうはいらなくなって日本にっぽんにおけるじゅう発展はってん改良かいりょう再度さいどヨーロッパからじゅう輸入ゆにゅうするようになる幕末ばくまつまで完全かんぜん停滞ていたいすることとなった[4]

ヨーロッパでは16世紀せいきになると、騎兵きへいけの軽量けいりょう銃器じゅうきとして拳銃けんじゅう(ピストレット)や騎兵きへいじゅうビン銃びんじゅう)など用途ようとてきした形式けいしきじゅう出現しゅつげんするようになった[4]。しかしマッチロックはのついた火縄ひなわある必要ひつようがあり、火縄ひなわにおいでてきづかれたり、あめゆきえるなど欠点けってんおおかった。これらの欠点けってん克服こくふくのため、1525ねんころにドイツもしくはオランダ誕生たんじょうしたスナップハンスしき代表だいひょうされる火打石ひうちいしはがねのやすりをこすわせて発火はっかさせる方式ほうしき開発かいはつされるようになった[4]

フリントロックしき拳銃けんじゅう

17世紀せいき初頭しょとうにはフランスでスナップハンスしき改良かいりょうしたフリントロックしき開発かいはつされて、やすりの下端かたん点火てんかあな外側そとがわ装填そうてんされた補助ほじょ点火てんか火薬かやく保護ほごするぶた兼用けんようするようになった。これによりもはや火縄ひなわある必要ひつようくなり、天候てんこう左右さゆうされにくくなった。ヨーロッパ各国かっこくきそってフリントロックじゅう軍用ぐんようじゅうとした[4]。フリントロックしき信頼しんらいせいたかく、2世紀せいきものあいだ使用しようされつづけ、そのあいだ様々さまざま改良かいりょう試作しさくおこなわれた[4]。またフリントロックしき軍用ぐんようじゅうには、歩兵ほへいようながマスケットじゅう、それよりややみじか軽量けいりょうのドラグーン、騎兵きへいようみじかビン銃びんじゅう片手かたて射撃しゃげきできる小型こがたのピストルなど用途ようとべつ様々さまざまなものが使用しようされた[4]

パーカッションロックしき拳銃けんじゅう

19世紀せいき初頭しょとうにヨーロッパでパーカッションロックしきかんしき雷管らいかんしきげきはつ装置そうち)の発火はっか方式ほうしきが、フリントロックにわるものとして開発かいはつされた。これは水銀すいぎんけいかみなりという火薬かやく発火はっか使用しようするものだった[4]。フリントロックとちがって、補助ほじょ点火てんか火薬かやく装填そうてん必要ひつようもなく、発射はっしゃさい装填そうてんがすばやくおこなえ、空気くうきちゅう湿気しっけ銃身じゅうしんない火薬かやく保護ほごにもすぐれていた[4]。18世紀せいき中頃なかごろ以降いこうには、ヨーロッパ諸国しょこく従来じゅうらいのフリントロックを改造かいぞうしたものか、パーカッションロックしき軍用ぐんようじゅうとして採用さいようするようになった[4]

金属きんぞく加工かこう技術ぎじゅつすぐれるドイツでは、ふるくから銃身じゅうしんない螺旋らせんみぞ(ライフリング)をきざみ、弾丸だんがん回転かいてんくわえて命中めいちゅう精度せいどたかめた「イェーガー・ブクセ(狩猟しゅりょうじゅう)」が狙撃そげきへい支給しきゅうされていた[4]のヨーロッパ諸国しょこくもパーカッションロックじゅう時代じだいになると、銃身じゅうしんない螺旋らせんみぞきざむようになり、命中めいちゅう精度せいど向上こうじょうした。英語えいごでマスケットとばれていた歩兵ほへいよう小銃しょうじゅうライフルえられた語源ごげんはこれである[4]一方いっぽう騎兵きへいようみじかじゅうは、単発たんぱつじゅう時代じだい発射はっしゃにフックでるして戦闘せんとうつづけたため、ドイツでフックを意味いみする「カラビナー」から英語えいごカービンばれるようになった[4]

近代きんだいから現代げんだい[編集へんしゅう]

M1911

19世紀せいき中頃なかごろまでは、火薬かやく弾丸だんがんを槊丈というぼうでもって銃口じゅうこうから装填そうてんするぜんそうしき先込さきごしき)が一般いっぱんてきだったが、これはさい装填そうてん時間じかんようし、そのあいだ無防備むぼうびになってしまい、また不発ふはつだん排除はいじょ手順てじゅん面倒めんどうという欠点けってんがあった。そのため18世紀せいきころから弾薬だんやく銃身じゅうしんうしろから装填そうてんするのちそうしき元込もとごしき)が、考案こうあん製作せいさくされていたが、弾丸だんがん発射はっしゃやくをばらばらに装填そうてんするために発射はっしゃガスが後方こうほうから欠点けってんがあった。そのため初期しょきのちそうしきじゅうは、後方こうほう発射はっしゃガスをらして射手しゃしゅ直接ちょくせつきつけられることがないよう設計せっけいされていた[4]

こうそうしきじゅうとなったのはドイツのドライゼじゅうである。このじゅうながげきはりち、弾薬だんやく弾丸だんがん発射はっしゃやく雷管らいかんかみつつまれて一体化いったいかされており、げきはりかみつつみを貫通かんつうして弾丸だんがんはし雷管らいかんくことで発火はっかさせた。このじゅう構造こうぞうてき注目ちゅうもくされたのは、ボルト(ゆうそこ)という円筒えんとうじょう前後ぜんごうご可動かどう部分ぶぶんっていたことであり、このボルトをすばやくうごかすことでさい装填そうてんできた。ひろしふつ戦争せんそうでこのじゅう活躍かつやくしたことで注目ちゅうもくされた[4]

19世紀せいきには弾薬だんやくにも変化へんかあらわれた。従来じゅうらい弾薬だんやくは、弾丸だんがん発射はっしゃやく雷管らいかんとバラバラだったのが、あらたに発明はつめいされた弾薬だんやくは、薬莢やっきょう(カートリッジ)とよばれる軟金ぞくせいのカップで一体化いったいかされた。この薬莢やっきょうによってのちそうしきじゅう製造せいぞう容易よういになった[4]とく1860年代ねんだいにフランスやイギリスで軍用ぐんよう弾薬だんやくたか圧力あつりょくにもえられるセンターファイアー・カートリッジが開発かいはつされると以降いこうはこれが弾薬だんやく主流しゅりゅうとなり、現在げんざいいたるまで使用しようされつづけている[4]弾薬だんやく一体化いったいかのちそうしき単発たんぱつじゅうのみならず、手動しゅどうしき連発れんぱつじゅう自動的じどうてき弾薬だんやくさい装填そうてんする自動じどう装填そうてんしきじゅう(セミオートマチック・ライフル)、連続れんぞくして射撃しゃげきできる自動じどうじゅう(オートマチック・ライフル、フルオートマチック・ライフル)、さらには機関きかんじゅう(マシンガン)の製造せいぞう可能かのうとなっていく[4]

1871ねん製品せいひんされたドイツのマウザー・ボルトアクション方式ほうしき小銃しょうじゅうはドライゼじゅう改良かいりょうしたような構造こうぞうで、薬莢やっきょう使用しようしたのちそうしきじゅうとしてもっと特筆とくひつされる製品せいひんとなり、以降いこう続々ぞくぞくとその改良かいりょうがた考案こうあんされて世界せかい各国かっこくにコピーされ、だい世界せかい大戦たいせんわるまで各国かっこく軍用ぐんようじゅう主流しゅりゅうめた[4]日本にっぽんでも1880ねん明治めいじ13ねん)にはつ国産こくさんボルトアクションしき小銃しょうじゅう村田むらたじゅう登場とうじょうして以降いこう国産こくさん小銃しょうじゅう開発かいはつすすめられていった[4]

1884ねんにはフランスで無煙むえん火薬かやく発明はつめいされた。これにより発射はっしゃけむり視界しかいさまたげられることがなくなり、弾丸だんがん高速こうそく発射はっしゃできるので、8ミリ程度ていどちいさな弾丸だんがん口径こうけい弾薬だんやく軽量けいりょう製造せいぞうすることも可能かのうとなった。1886ねんにフランスは世界せかい先駆さきがけて無煙むえん火薬かやく口径こうけい8ミリ弾薬だんやく軍用ぐんよう採用さいよう。その10年間ねんかん世界せかい各国かっこく採用さいようし、弾薬だんやく口径こうけい6.5から8ミリにちいさくして軽量けいりょうさせた[4]弾薬だんやく軽量けいりょう自動じどうじゅう研究けんきゅうすすみ、19世紀せいきまつには自動じどう装填そうてんしき拳銃けんじゅう(セミオートマチック・ピストル)や機関きかんじゅう実用じつようされた[4]

だいいち世界せかい大戦たいせんではてき塹壕ざんごうへの突撃とつげきのために、射撃しゃげきしながら前進ぜんしんできる空冷くうれいしき軽量けいりょうけい機関きかんじゅう(ライトマシンガン)、拳銃けんじゅうだん連発れんぱつできて塹壕ざんごうないうごきやすい小型こがたサブマシンガン(マシンピストル・マシンカービン・機関きかん短銃たんじゅう)も新兵しんぺいとして登場とうじょうした[4]。まただいいち世界せかい大戦たいせん契機けいきとして軍用ぐんよう銃器じゅうき中心ちゅうしんであるボルトアクション小銃しょうじゅう命中めいちゅう精度せいどよりもあつかいやすさが重視じゅうしされるようになり、110センチほどにみじかくなった[4]

だい世界せかい大戦たいせんちゅうにはドイツがMG34機関きかんじゅうMG42機関きかんじゅうなどの、えて防衛ぼうえいよう攻撃こうげきよう用途ようとえられるシステム機関きかんじゅう(システムマシンガン)を使用しよう。このようなえによってことなった用途ようと対応たいおう可能かのう兵器へいきをシステムウェポンとよび、現代げんだい機関きかんじゅうはドイツのシステム機関きかんじゅうおおきな影響えいきょうのもとにある[4]。まただい世界せかい大戦たいせんなかばからドイツはStG44 (突撃とつげきじゅう)というアサルトライフル開発かいはつ使用しよう。これはおおくの弾薬だんやく装填そうてん可能かのうであり、ぜん自動じどう連射れんしゃはん自動じどう連射れんしゃ選択せんたく可能かのうであり、たかてき制圧せいあつりょくがあった[4]。これをドイツぐんから鹵獲ろかくした各国かっこくでアサルトライフル研究けんきゅうすすみ、戦後せんご1947ねんにはソ連それんがドイツの突撃とつげきじゅうしたAK-47ライフル(カラシニコフ・オートマチック1947ねんがた)を開発かいはつして配備はいび対抗たいこうして西側にしがわ諸国しょこくでも軍用ぐんようライフルに突撃とつげきじゅう採用さいようするようになった[4]なかでもアメリカがベトナム戦争せんそうなか採用さいようしたM16自動じどう小銃しょうじゅうは、5.56ミリ口径こうけい重量じゅうりょう12グラムの弾丸だんがんを1000メートル毎秒まいびょう高速こうそく発射はっしゃできる設計せっけいだった[4]

しょう口径こうけい高速こうそくだんは、従来じゅうらい弾薬だんやくしてきわめて軽量けいりょうであり、大量たいりょう弾薬だんやく消費しょうひする現代げんだいせんいているため、現代げんだい軍用ぐんようじゅうのほとんどは類似るいじしょう口径こうけい高速こうそく弾薬だんやく使用しようしている[4]現代げんだい軍用ぐんよう小銃しょうじゅうは、ぜん自動じどう連射れんしゃはん自動じどう連射れんしゃえることができ、一時いちじ多数たすうしょう口径こうけい高速こうそく弾薬だんやく装填そうてん可能かのうであり、けい合金ごうきんやプラスチックを多用たようすることで軽量けいりょう小型こがたされている傾向けいこうにある[4]

現在げんざい世界せかいてき著名ちょめい銃器じゅうきメーカーとしては、シグ・ザウエルスイス)、ヘッケラー&コッホドイツ)、スミス&ウェッソンアメリカ)、コルト・ファイヤーアームズ(アメリカ)、スプリングフィールド・アーモリー(アメリカ)、FNハースタルベルギー)、スターム・ルガー(アメリカ)、バレット・ファイアーアームズ(アメリカ)、ベレッタイタリア)、ブローニング・アームズ(アメリカ)、グロックオーストリア)、レミントン(アメリカ)、チェスカー・ズブロヨフカ・ウヘルスキブロッドチェコ)、ベネリ(イタリア)、ワルサー(ドイツ)、イスラエル・ウェポン・インダストリーズイスラエル)、アーマライト(アメリカ)、トーラス・アームズブラジル)、カラシニコフロシア)、マグナムリサーチ(アメリカ)、シュタイヤー・マンリヒャー(オーストリア)などがある[6]日本にっぽん銃器じゅうきメーカーとして著名ちょめいなのは、戦前せんぜんから陸軍りくぐんけの国産こくさん小銃しょうじゅう製造せいぞうにない、戦後せんご自衛隊じえいたいけの国産こくさん小銃しょうじゅう製造せいぞうにあたっている豊和工業ほうわこうぎょう自衛隊じえいたい警察けいさつけの拳銃けんじゅう製造せいぞうしているミネベアミツミ自衛隊じえいたい機関きかんじゅう製造せいぞうしている住友重機械工業すみともじゅうきかいこうぎょう猟銃りょうじゅう製造せいぞうにあたるミロクなどがある[7]。しかし日本にっぽんではじゅうあつかいのきびしさから国内こくない市場いちばきわめてちいさく、また防衛ぼうえい装備そうび移転いてん3原則げんそくにより海外かいがい輸出ゆしゅつ制約せいやくされるため銃器じゅうき独自どくじ製造せいぞう発展はってんむずかしい状況じょうきょうにある。2021ねんには住友重機械工業すみともじゅうきかいこうぎょう採算さいさんれないことを理由りゆう自衛隊じえいたい機関きかんじゅう事業じぎょうから撤退てったいするなど、銃器じゅうき国内こくない製造せいぞう維持いじはかりたい日本にっぽん政府せいふあたまなやましている[8]

じゅう分類ぶんるい[編集へんしゅう]

じゅう種々しゅじゅ基準きじゅんによって分類ぶんるいすることができるが、ここでは現代げんだいじゅう中心ちゅうしんに、形態けいたいによる分類ぶんるいしめす。

拳銃けんじゅう(ハンドガン、短銃たんじゅう、ピストル)[編集へんしゅう]

P320
片手かたてって携帯けいたいできる小型こがたじゅう
(リボルバー)弾丸だんがん環状かんじょうならべた回転かいてん弾倉だんそう(シリンダー)におさめ、それが回転かいてんすることでつぎだんおくりこまれる拳銃けんじゅう機構きこう単純たんじゅんなため動作どうさ不良ふりょうきにくく、操作そうさ簡単かんたん安全あんぜんせいたかいが、回転かいてん弾倉だんそう(シリンダー)のおおきさに限界げんかいがあるため一般いっぱんてきには6はつまでしか装填そうてんできないが、.22LRのようなしょう口径こうけい場合ばあいには10はつ装填そうてんできるものも存在そんざいする。また装填そうてん時間じかんがかかるのも欠点けってんとされる。ただし、近年きんねんではクリップあるいはスピードローダーばれる装填そうてんよう部品ぶひん装填そうてんよう機器きき)が改良かいりょうされ、装填そうてん速度そくど改善かいぜんされたが、それでも自動じどうしき拳銃けんじゅう比較ひかくするとおおきながある。
  • 自動じどうしき拳銃けんじゅう(オートマチック)
多数たすう弾丸だんがんめたマガジンそなえ、発射はっしゃ反動はんどうまたはガスあつによって自動的じどうてきつぎだんくすりしつ装填そうてんされ、げきてつこされる。リボルバーにくらべて装弾そうだんすうおおく、口径こうけいやマガジンの構造こうぞうにもよるが、15はつ前後ぜんこうたまあつかうことができる。マガジンは素早すばや交換こうかんできるため、持続じぞくてき発射はっしゃできる。フルオートで発射はっしゃできないものは、正確せいかくにははん自動じどうしき拳銃けんじゅう表現ひょうげんすることになるが、近年きんねんのハンドガンでフルオート機構きこうをもつものはほとんどない。フルオート機構きこうをもつものはマシンピストルともばれる。
別個べっこ弾倉だんそうたず、1はつずつが装填そうてんされた銃身じゅうしん複数ふくすうたばねたもの。単発たんぱつしきから連発れんぱつしき過渡かと一部いちぶられたもので、現代げんだいではほとんど存在そんざいしない。
銃身じゅうしんたんそう、または連装れんそう小型こがた拳銃けんじゅう発砲はっぽう銃身じゅうしん本数ほんすうぶんかぎられる。実包じっぽうしき以前いぜんのスタンダードな形式けいしきだが、現在げんざいでは護身ごしんよう競技きょうぎようとしての用途ようとにしか使つかわれない。

小銃しょうじゅう(ライフルじゅう[編集へんしゅう]

モシンナガン
AKM
ほどこせじょうじゅうなが銃身じゅうしんそなえたじゅうで、威力いりょく精度せいどともに拳銃けんじゅうをはるかに凌駕りょうがする。ライフルとは本来ほんらい銃身じゅうしんないほどこされた腔線(ライフリング)を意味いみしており、これは螺旋らせんじょうあさみぞで、銃身じゅうしんない加速かそくされる弾丸だんがん回転かいてん運動うんどうくわえ、たまじく安定あんていはか直進ちょくしんせいたかめる目的もくてきほどこされている。
  • 手動しゅどうしきライフル
ガスあつ反動はんどうなどの外部がいぶ動力どうりょく利用りようせず、すべての動作どうさ手動しゅどうおこなうライフル。
スナイドルじゅうなどの古典こてんてき単発たんぱつじゅう連装れんそう中折なかおしきのエレファントガン。スライドアクションしきやリボルリングライフル。ウィンチェスターに代表だいひょうされるレバーアクションしきなどがあるが、一番いちばんスタンダードなのはボルトアクションしきライフルで、代表だいひょうてきもの1889ねんGew88として採用さいようされたドイツのモーゼルしき有名ゆうめいである。イギリスのメトフォードしき、またスイスシュミット・ルビンのようにちょくどうしきボルトアクションのような変種へんしゅもある。
一発いっぱつつとつぎだん自動的じどうてき装填そうてんされるセミオートがねつづけるかぎ次々つぎつぎ弾丸だんがん発射はっしゃされつづけるフルオートえが可能かのうなライフル。
FN FALやM14のような、フル規格きかく7.62x51mm NATOだんもちいるじゅうは、バトルライフルとして区別くべつされることもある。しかし、これらはフルオートでは反動はんどう制御せいぎょかたく、主流しゅりゅうべいぐんM16、ソビエトが開発かいはつしたAK-47自衛隊じえいたい89しき小銃しょうじゅうなど、反動はんどうかるいライフルだん拳銃けんじゅうだんなかあいだてきサイズのたん実包じっぽうもちいるじゅううつっている。また、フルオートでの弾薬だんやく消費しょうひはげしいことから、一回いっかいがねくと自動的じどうてきさんはつまたははつまでしか発射はっしゃできないバースト(制限せいげんてんしゃという機能きのうそなえたじゅう現在げんざいではおおい。
アサルトライフルの概念がいねんは、だい大戦たいせんなかドイツ開発かいはつされたStG44確立かくりつされ、現在げんざいでは軍用ぐんよう小銃しょうじゅうおおくをめる
  • 騎兵きへいじゅうビン銃びんじゅう
元々もともと騎乗きじょうでの使用しよう想定そうていし、歩兵ほへいよう小銃しょうじゅうよりみじか銃身じゅうしんそなえた小銃しょうじゅうのことである。ここからてんじて、現在げんざいではおおむね「小型こがたのライフル」を意味いみするかたりとなり、また短縮たんしゅくしたアサルトライフルの派生はせいしゅはアサルトカービンなどともばれるが、現在げんざいでは一概いちがいカービンりゃくされる。
べいぐんM1カービンM4カービン、ドイツのKar98kなど。
SVD
MK 22 PSR
狙撃そげきとくしたじゅう。テレスコピックサイトを装備そうびし、一部いちぶ弾薬だんやく使用しようするものは1000メートルさきまで正確せいかく狙撃そげきすること可能かのう
レミントンM700有名ゆうめいであるが、これはとく狙撃そげきじゅうとして特別とくべつ設計せっけいされたものでなく、もと狩猟しゅりょうようライフルで同様どうよう精度せいどたか銃身じゅうしん追加ついかきゃくやスコープの設置せっち狙撃そげきじゅう仕上しあげられたじゅうおおい。一方いっぽう最初さいしょから狙撃そげきじゅうとして設計せっけいされたじゅうもあり、軍用ぐんようとしてはL96A1ドラグノフ狙撃そげきじゅうげられる。精密せいみつ射撃しゃげき要求ようきゅうされる競技きょうぎようライフルからの転用てんようおおい。
過去かこから現在げんざいまで構造こうぞうじょうセミオートマチック方式ほうしきよりも精度せいどまさるボルトアクション方式ほうしきおお採用さいようされてきたが、近年きんねんではセミオートマチックでもボルトアクションなみ精度せいど発揮はっきできる狙撃そげきじゅう存在そんざいする。代表だいひょうれいとしてはSR-25PSG-1ひとしがあげられる。
近年きんねんではじゅう本体ほんたいにスコープ、きゃく、クリーニングキット、ケースなど附属ふぞく装備そうびひんをセットにした「狙撃そげきシステム」としての提供ていきょうもある。レミントンではM700を改造かいぞう他社たしゃのパーツとわせたM24 SWS軍隊ぐんたいけに販売はんばいしている。
  • 対戦たいせんしゃライフル・対物たいぶつライフル
戦車せんしゃ装甲車そうこうしゃった防弾ぼうだん仕様しよう車両しゃりょうなどの戦闘せんとう車両しゃりょうのうち、比較的ひかくてき装甲そうこううす部分ぶぶん狙撃そげき目的もくてきとして開発かいはつされただい口径こうけいじゅう。イギリスのボーイズ対戦たいせんしゃライフルきゅうソ連それんシモノフPTRS1941ひとしがある。だい世界せかい大戦たいせんにおいて戦車せんしゃ防御ぼうぎょりょく急激きゅうげき進化しんかげたことや、成形せいけい炸薬さくやくだん反動はんどうほうやロケット発射はっしゃ実用じつようされたため活躍かつやく機会きかいうしなった。
近年きんねんになって、装甲そうこう目標もくひょう防弾ぼうだんガラスとうたいする有効ゆうこうせいや、弾丸だんがん質量しつりょうおおきいことによる弾道だんどう直進ちょくしんせいたかいことが見直みなおされ、狙撃そげきじゅう一種いっしゅとしてアメリカのバレットM82など、これを対物たいぶつライフルとして採用さいようするぐんもある。

散弾さんだんじゅう(ショットガン)[編集へんしゅう]

レミントンM870
ライフリングのないすべり銃身じゅうしん有効ゆうこう射程しゃていみじかいが、だい口径こうけい威力いりょくおおきいカートリッジをあつかうことができるじゅう
もとはちいさい弾丸だんがん多数たすうはいったカートリッジで散弾さんだん発射はっしゃするものだったが、散弾さんだんおなじサイズのカートリッジを利用りようして様々さまざまたまたいせるようになった。
おおきな1はつたまスラッグだんばれるカートリッジや、殺傷さっしょう目的もくてきゴムだんビーンバッグだんなど、様々さまざまなカートリッジが存在そんざいする。クレー射撃しゃげきのようなスポーツようや、狩猟しゅりょうよう警察けいさつよう暴徒ぼうと鎮圧ちんあつじゅう)や軍用ぐんようなどにわかれる。近年きんねんでは近距離きんきょりせんでの有効ゆうこうせいみとめられ警察けいさつよう軍用ぐんよう発展はってんいちじるしく、フルオート/セミオートマチックで射撃しゃげきできるものもある。基本きほんてきにライフルサイズであるが、拳銃けんじゅうサイズで使用しようできるものも存在そんざいする。スパス12M870などが有名ゆうめい

機関きかんじゅう(マシンガン)[編集へんしゅう]

NSVじゅう機関きかんじゅう
PK汎用はんよう機関きかんじゅう
H&K MP5
連射れんしゃ目的もくてきとしたじゅう機構きこうによって反動はんどう利用りようのものとガスあつ利用りようのものに大別たいべつされる。
現在げんざい主要しゅよう機関きかんじゅうとは構造こうぞうちがうがじゅう連射れんしゃするために考案こうあんされた初期しょきあんである、ガトリングガンミトラィユーズノルデンフェルトしき機銃きじゅうコーヒーミル・ガンなどの手動しゅどうしき連射れんしゃ火器かき機関きかんじゅう類別るいべつされる場合ばあいがある。
固定こてい陣地じんち車両しゃりょう搭載とうさい機関きかんじゅうとして、堅牢けんろう持続じぞく発射はっしゃができる機関きかんじゅう。ただしおもいため、運搬うんぱんには2-3にんようする。
べいぐん自衛隊じえいたいブローニングM2じゅう機関きかんじゅうソ連それんZPU-1じゅう機関きかんじゅうなど、正確せいかくには口径こうけい14.5mmから12.7mmサイズのだい口径こうけいだん使つかじゅうし、通常つうじょう小銃しょうじゅうだん使つかじゅう機関きかんじゅうちゅう機関きかんじゅう(ミドルマシンガン)として区別くべつされることもある。マキシム機関きかんじゅうきゅう日本にっぽんぐんきゅうしきじゅう機関きかんじゅうなどはこちらへ分類ぶんるいされる。
じゅう機関きかんじゅうの「重量じゅうりょうがあり素早すばや陣地じんち転換てんかんできない」問題もんだい解消かいしょうするため軽量けいりょうほどこした機関きかんじゅうで、1人ひとり運搬うんぱんできるようにしたもの。堅牢けんろうせい持続じぞく発射はっしゃ能力のうりょくなどはじゅう機関きかんじゅうおとる。ルイスけい機関きかんじゅうZB26RPDけい機関きかんじゅうなどがあるが、近年きんねん汎用はんよう機関きかんじゅう分隊ぶんたい支援しえん火器かきにその地位ちい移行いこうしつつある。
じゅう交換こうかんすることで、じゅう機関きかんじゅうけい機関きかんじゅう両方りょうほう用途ようとあわたせた火器かき。ドイツのMG34嚆矢こうしとされる。ベルトきゅうだんしきのためにじゅうしゅほかに、射撃しゃげきにはなるべく弾薬だんやくベルトを補佐ほさしてきゅうだん手伝てつだ装填そうてんしゅ必要ひつようになる。威力いりょく重視じゅうしのため、アサルトライフルの使用しようするしょう口径こうけいだん使つかわず、フル規格きかく小銃しょうじゅうだんもちいている。M60機関きかんじゅうラインメタルMG3PKM機関きかんじゅうなどがある。
けい機関きかんじゅうから発展はってんしたじゅうで、装填そうてんしゅ補助ほじょなしで1人ひとり完全かんぜん携帯けいたい操作そうさ可能かのう火器かき。こちらも射撃しゃげき持続じぞくせいじゅう機関きかんじゅうにはおとる。嚆矢こうしべいぐんブローニングM1918分隊ぶんたい行動こうどうともにする性質せいしつじょう補給ほきゅう観点かんてんから歩兵ほへいようしょう口径こうけいだん弾薬だんやく共通きょうつうである。現在げんざいではミニミけい機関きかんじゅうRPKけい機関きかんじゅうなどがある。一般いっぱんのライフルマンがあつかうアサルトライフルと比較ひかくすると、あまりたかくない射撃しゃげき精度せいど交戦こうせん相手あいてから目立めだちやすいデザインなどの欠点けってんがあり、それらを克服こくふくするため最近さいきんM27 IARなどのアサルトライフルとさほどわらないをしたものも登場とうじょうしている。
拳銃けんじゅうだんなどを発射はっしゃする小型こがた機関きかんじゅう威力いりょく射程しゃていおとるが、小型こがた軽量けいりょう素早すばや運用うんようができる。だいいち世界せかい大戦たいせん時下じかのドイツが、このメリットを塹壕ざんごうせんもち効果こうかげた。世界せかい各国かっこくはサブマシンガンを妥協だきょう産物さんぶつとしメリットを見出みだせなかったが、ふゆ戦争せんそうにおいてフィンランドのスオミ KP/-31戦果せんかげて以来いらいかくぐん活躍かつやくし、アメリカのトンプソンやソビエトのPPSh-41ひとしられる。1970年代ねんだい以降いこうはアサルトライフルのメカニズムをれ、高性能こうせいのうじゅう発展はってんしている。
ボディアーマー(防弾ぼうだんチョッキ)を貫通かんつうできる威力いりょく小型こがた軽量けいりょうさを両立りょうりつさせた、あたらしい概念がいねんじゅう。ピストルだん使用しようするサブマシンガンは近年きんねん市街しがいせん最適さいてきだが、近年きんねんではいちはしのテロリストや正規せいきぐんにもピストルだん程度ていどならふせげるバリスティックアーマーが普及ふきゅうしており殺傷さっしょう困難こんなんとなっているので、それを克服こくふくするため開発かいはつされた。本来ほんらいは「Personal Defence Weapon(個人こじんよう防衛ぼうえい火器かき)」のとお後方こうほう部隊ぶたいのために開発かいはつされた『ライフルだんのようにボディアーマーを貫通かんつうするに充分じゅうぶん貫通かんつうりょく、サブマシンガンの小型こがた軽量けいりょうさをそなえた銃器じゅうき』というコンセプトのじゅうだが、ざいペルー日本にっぽん大使たいし公邸こうてい占拠せんきょ事件じけんでFNしゃせいのPDWが使用しようされたことを皮切かわきりに、西側にしがわ諸国しょこく特殊とくしゅ部隊ぶたいでPDWの採用さいようれいがある。ピストルだんではなく小銃しょうじゅうだんをスケールダウンしたしん開発かいはつ弾丸だんがん使用しようする傾向けいこうがあり、使用しようする弾丸だんがん種類しゅるいえることは補給ほきゅうじょうこのましくないので現在げんざいではひろ採用さいよういたっておらず、特殊とくしゅ部隊ぶたい民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃ一部いちぶ採用さいようしているにとどまっている。P90など。

擲弾じゅう(グレネードランチャー)[編集へんしゅう]

M79 グレネードランチャー
手榴弾しゅりゅうだん程度ていどだい口径こうけい榴弾りゅうだん射出しゃしゅつするじゅう擲弾発射はっしゃとうともいう。
べいぐんM79 40mmグレネードランチャーなど(20mm以上いじょう口径こうけい火器かきは「じゅう」でなく「ほう」としょうするのが普通ふつうだが、グレネードランチャーは例外れいがいてきほうでなくじゅう分類ぶんるいされる)。

システム・ウェポン[編集へんしゅう]

一部いちぶ部品ぶひん交換こうかんにより用途ようと変更へんこう可能かのうじゅうストーナー63有名ゆうめい
弾丸だんがん発射はっしゃする機関きかん部分ぶぶん共通きょうつうし、分隊ぶんたい支援しえん火器かき小銃しょうじゅうビン銃びんじゅう狙撃そげきじゅうなどの役割やくわりを1つの銃器じゅうきになわせるコンセプト。さまざまな状況じょうきょう対応たいおうできるため、次世代じせだい軍用ぐんようじゅうわれている。
民間みんかんけとしてはトンプソン・コンテンダーのように、銃身じゅうしん交換こうかんすることで様々さまざまたま利用りようできる製品せいひん販売はんばいされているが、趣味しゅみてき要素ようそつよい。

射撃しゃげき競技きょうぎようじゅう[編集へんしゅう]

競技きょうぎきに改造かいぞうされた自動じどう拳銃けんじゅう
射撃しゃげき競技きょうぎもちいるためのじゅう
拳銃けんじゅう小銃しょうじゅう散弾さんだんじゅう空気くうきじゅう存在そんざいする。公平こうへいせいたもつため、種目しゅもくごとに口径こうけい形状けいじょう重量じゅうりょうとうについて詳細しょうさい規定きていがある。とく標的ひょうてき競技きょうぎでは、命中めいちゅう精度せいど競技きょうぎでの射撃しゃげきとくするため射手しゃしゅわせたおおくの調整ちょうせい機能きのうひとし特徴とくちょうてき外観がいかんをもつ。

儀仗ぎじょうよう[編集へんしゅう]

実戦じっせんではなく栄誉えいよれいなどの式典しきてんもちいるためのじゅう
現代げんだい銃器じゅうき合金ごうきん合成ごうせい樹脂じゅしなどをつやしの黒色こくしょく迷彩めいさいしょく塗装とそうした実用じつようせいたか設計せっけいであるが、式典しきてんさいには見栄みばえが重視じゅうしされるため、現用げんようライフル以外いがい専用せんよう銃器じゅうき用意よういするぐんもある。
おおくのくにでは銃床じゅうしょう木製もくせい旧式きゅうしきじゅうから状態じょうたいもの選別せんべつ転用てんようしている場合ばあいおおい。自衛隊じえいたいのように新規しんき設計せっけいされた儀仗ぎじょうようのライフルを配備はいびする場合ばあいもある。
M1ガーランドのような弾倉だんそう照準しょうじゅんとう突出つきだせず木製もくせい部品ぶひん使つかわれるライフルや、ボルトアクションライフル、装飾そうしょくほどこされたマスケットじゅうなど歴史れきしてき銃器じゅうきこのまれる。イスラムけんきゅう共産きょうさんけんでは、じゅう本体ほんたい彫金ちょうきんほどこしたり、金銀きんぎんのメッキを塗布とふするなどの豪華ごうか装飾そうしょくおこなわれている。ける銃剣じゅうけん彫金ちょうきんやメッキを使用しようしたせん用品ようひん使つかうことがある。

訓練くんれんよう[編集へんしゅう]

実戦じっせんではなく訓練くんれんもちいるためのじゅう
みさおじゅうじゅうかまかた)、ささじゅう銃剣じゅうけんじゅつ指導しどうなど、発砲はっぽうともなわない訓練くんれんじつじゅう使つかうのは機構きこう破損はそんする危険きけんがあり配備はいびコストもかかるため、「ラバーダック」とばれるラバーガンのような形状けいじょうおおまかにした可動かどうじつじゅう木材もくざいおおまかなかたちした器具きぐ[9]使つかうことがおおい。ラバーダックはじつじゅう区別くべつするため全体ぜんたいあかあお塗装とそうされている。銃剣じゅうけんじゅつ訓練くんれん銃剣じゅうけんどうではぼう片側かたがわがライフルのストックがた加工かこうされた『じゅう』が現代げんだいでも使つかわれている。
射撃しゃげきともな訓練くんれん場合ばあいじつじゅう使つかうことになるが、あやましゃによる被害ひがいふせぐためゴムだん使つかうこともある。またSIG 522LRのように配備はいびされているじゅうSIG SG550)と操作そうさ同一どういつであるが、より反動はんどうすくないしょう口径こうけい弾丸だんがん使つか訓練くんれんようじゅう登場とうじょうしている。
射撃しゃげきともな訓練くんれんであってもCQBなど暴発ぼうはつ危険きけんたかまる訓練くんれんでは、じつじゅう外観がいかん再現さいげんしたエアソフトガン使つかぐんもある。
自衛隊じえいたいでは東京とうきょうマルイ製造せいぞうした89しき小銃しょうじゅうかた電動でんどうガンをCQB訓練くんれんよう教材きょうざいとして利用りようしている。

産業さんぎょうよう銃砲じゅうほう[編集へんしゅう]

さく発射はっしゃじゅう麻酔ますいじゅう建築けんちくようびょうなど武器ぶきとして以外いがい用途ようと使つか銃器じゅうきは「産業さんぎょうよう銃砲じゅうほう」とばれる[10]

じゅう基本きほん操作そうさ[編集へんしゅう]

現代げんだい銃器じゅうき基本きほんてき操作そうさ挙動きょどう以下いかとおり。用語ようごについては次項じこう参照さんしょう

  1. くすりしつ実包じっぽう装填そうてんする。
  2. 照準しょうじゅんわす。じゅうかまえ、付属ふぞく照準しょうじゅん眼鏡めがねとう照準しょうじゅんもちいるなどし、ねらいをさだめる。
  3. 引金ひきがねき、げきはつ。それによってげきてつち、げきはりして、薬莢やっきょう底部ていぶ雷管らいかんたたく。
  4. 発射はっしゃ薬莢やっきょうない火薬かやく急速きゅうそく燃焼ねんしょうし、その燃焼ねんしょうガスによって弾丸だんがんされ、銃口じゅうこうからす。
  5. たまたま運動うんどうエネルギーにより、目標もくひょうぶつ損傷そんしょう破壊はかいする。

じゅう整備せいび[編集へんしゅう]

フィールドストリップ(=分解ぶんかい)してクリーニングちゅう自動じどうしき拳銃けんじゅうベレッタ84Fベレッタ92FベレッタPx4

じゅうというものは、定期ていきてきに(できることなら使用しようのたびに)整備せいびして、つまり分解ぶんかい掃除そうじしては使つかう。最低限さいていげん分解ぶんかい清掃せいそうは、ひとつひとつのじゅう所有しょゆうしゃ自身じしんが、使用しよう都度つど使用しようまえあるいは使用しように)おこなうべきだ、とかんがえられている。

火薬かやく燃焼ねんしょうしたよごれが次第しだい蓄積ちくせきし、やがて動作どうさ不良ふりょうこす可能かのうせいたかくなる。整備せいびせずに使つかつづけると弾丸だんがんの「つまり」をこしたり、暴発ぼうはつこすことがある。

軍隊ぐんたいなどでも、兵士へいしじゅう訓練くんれんをする段階だんかいでは、じゅうかただけでなく整備せいび方法ほうほうおしえることが一般いっぱんてきである。

一般人いっぱんじんでも、自身じしんじゅうぶん整備せいびすることは可能かのうで、欧米おうべいではじゅうあつかかたおしえる教室きょうしつなどで整備せいび方法ほうほうおしえていることがあり、そのためのマニュアルほん一般いっぱん書店しょてん図書館としょかん入手にゅうしゅ可能かのうで、整備せいびよう道具どうぐるいもガンショップなどで販売はんばいされている。「ガンスミス」とばれるじゅう整備せいび依頼いらいする方法ほうほうもある。

じゅう用語ようご[編集へんしゅう]

じゅう各部かくぶ[編集へんしゅう]

  • 銃身じゅうしん(バレル) - 発射はっしゃされた銃弾じゅうだんとお管状かんじょう部品ぶひん。腔綫(ライフリング)がほどこされるものおおい。また弾倉だんそう回転かいてんしき(リボルバー)のものは、銃身じゅうしんとシリンダーのあいだにはすこしだけ隙間すきまがある(なまりなどの弾丸だんがん使用しようしたときにけずれてしまい、ぜんたまおわまえにシリンダーが銃身じゅうしんとのあいだなまりのくずでうごかなくなってしまうのをふせぐため。)この隙間すきまを、シリンダーギャップとび、おおきければおおきいほど銃口じゅうこう初速しょそく低下ていかする。
    • 銃口じゅうこう(マズル) - 銃身じゅうしん筒先つつさきで、銃弾じゅうだん部分ぶぶん反動はんどう軽減けいげんするためにあなけたものを銃口じゅうこうせい退すさうつわマズルブレーキ)とび、発砲はっぽうえんすため、またはすくなくさせるためのものを銃口じゅうこう消炎しょうえんフラッシュサプレッサー)とぶ。
    • 腔綫(ライフリング) - 銃身じゅうしんの腔内にほどこされる、螺旋らせんじょうみぞ銃弾じゅうだん回転かいてんさせ、精度せいど作用さようつ(ジャイロ効果こうか)。
  • くすりしつ(チェンバー、チャンバーなど) - ゆうとうによりはこばれた銃弾じゅうだんめられる部分ぶぶんで、銃身じゅうしん後端こうたんにあたる。銃身じゅうしんよりも直径ちょっけいおおきく薬莢やっきょうあつさくらいひろつくられている。この直径ちょっけい薬莢やっきょう直径ちょっけいをチェンバーギャップという。弾倉だんそう回転かいてんしきじゅうではシリンダーない実包じっぽうおさまる部分ぶぶんう。
  • ゆうとうボルト) - くすりしつうしろにある可動かどう部品ぶひんで、機械きかいてき構造こうぞう強力きょうりょくなスプリングで銃身じゅうしんはし機関きかんくみわさりだかあつえる閉鎖へいさ機構きこう構成こうせいする。銃弾じゅうだん装填そうてんしたり、排出はいしゅつする機構きこうねていることがおおい。
  • 照準しょうじゅんサイト) - 照準しょうじゅんをつけるための部品ぶひん照準しょうじゅんのうち、じゅう前方ぜんぽうにあるものを照星しょうせい(フロントサイト)、後方こうほうにあるものをあきらもん(リアサイト)という。クレー射撃しゃげきなどにもちいられる散弾さんだんじゅうにはあきらもん存在そんざいせず、銃身じゅうしんじょう平面へいめん射手しゃしゅがそのわりとなる。
  • きゃく(バイポッド) - じゅう地面じめんなどにつけてささえるためのあしで、きゃくのもの。三脚さんきゃくのものは、トライポッドとばれる。けい機関きかんじゅうでよくもちいられる。一部いちぶではスタンドともう。
  • 弾倉だんそう(マガジン) - じゅう内部ないぶ銃弾じゅうだんおさめる部品ぶひん一般いっぱんてきはこじょう交換こうかんができる。この交換こうかんする動作どうさ装弾そうだんというが、リロード場合ばあいがある(本来ほんらい薬莢やっきょう雷管らいかん火薬かやく弾頭だんとうなどをふたためなおし、実包じっぽうにすること)。
  • 機関きかん(レシーバー)- じゅう本体ほんたい部分ぶぶん拳銃けんじゅうではフレームともぶ。
  • ゆうそこ - ゆうとうささえる部品ぶひん機関きかんって前後ぜんごうごく。ゆうとう同義どうぎ使つかわれることもある。自動じどう拳銃けんじゅうなどでスライドともばれる。
  • 銃床じゅうしょう(ストック) - じゅう保持ほじするときにつかう部分ぶぶんぜんゆかこうゆかかれ、こうゆかこと一般いっぱん銃床じゅうしょうぶ。
  • じゅう(グリップ) - じゅうささえるために、にぎ部分ぶぶん
  • 引金ひきがね(トリガー) - 銃弾じゅうだん発射はっしゃするさいゆび操作そうさする部品ぶひん一般いっぱんてきにはゆび後方こうほうくが、機関きかんじゅうでは前方ぜんぽうむ「押金」もある。
    • 引鉄ひきがねかぎばん(トリガーバー) - 引金ひきがねぎゃくかぎ連結れんけつし、ぎゃくかぎ固定こてい解放かいほうする部品ぶひん
    • ディスコネクター - じゅう状態じょうたいおうじて引鉄ひきがねかぎばんぎゃくかぎ関係かんけいはな部品ぶひん
    • ぎゃくかぎ(シア) - げきてつ発條はつじょう(ばね、スプリング、げきてつ発條はつじょう)のちからがかかった状態じょうたい固定こていする部品ぶひん
    • げきてつ(ハンマー) - 銃弾じゅうだんさい発條はつじょう復元ふくげんりょくによりうごき、げきはりたたくもの。ふるじゅうでは、雷管らいかん直接ちょくせつたたくものもある。ぎゃく小型こがた自動じどう拳銃けんじゅうなどでは、げきてつもちいずにげきはりだけでげきはつ操作そうさをおこなうものもある。
    • げきはり(ファイアリングピン) - 射撃しゃげきさいげきてつなどのちからにより、実際じっさい薬莢やっきょう、抽筒ばん雷管らいかんたたはりじょうとがった部品ぶひん
  • こうゆか銃床じゅうしょう、ストック) - 銃床じゅうしょう底部ていぶで、一般いっぱんかたてる部分ぶぶん
  • 発條はつじょう(スプリング) - ばねのこと。じゅう内部ないぶでは様々さまざま発條はつじょうもちいられる。
  • 安全あんぜん装置そうち(セーフティ) - あやまって弾丸だんがん発射はっしゃされないように発射はっしゃ機構きこう拘束こうそくする装置そうちおおくの種類しゅるいがある。

じゅう方式ほうしき[編集へんしゅう]

  • シングルショット(単発たんぱつしき) - たま一発いっぱつのみこめられるじゅうつぎたまつには装填そうてん操作そうさをする。セミオートマチックで、一発いっぱつだけ発砲はっぽうする意味いみもちいられることもある。
  • リピーター(連発れんぱつしき) - 複数ふくすう弾薬だんやくおさめる弾倉だんそう存在そんざいし、弾倉だんそうからくすりしつ弾薬だんやくきゅうだんする機構きこういちかい発射はっしゃごとに手動しゅどう操作そうさするもの。ポンプアクション、レバーアクション、ボルトアクションなどがある。
    • リボルバー(回転かいてんしき) - 回転かいてんするマガジンをじゅう回転かいてんしきじゅう連発れんぱつしきじゅう一種いっしゅとみなす慣習かんしゅうもある。
  • オートマチック(自動じどうしき) - くすりしつへのきゅうだんまたは発射はっしゃ自動的じどうてきおこなうもの。以下いか方式ほうしきがある。
    • セミオートマチック(はん自動じどうしき) - たま装填そうてんのみが自動じどう発射はっしゃ一発いっぱつごとに引金ひきがね方式ほうしき
    • フルオートマチック(ぜん自動じどうしき) - たま装填そうてんくわえ、げきはつ自動じどうで、引金ひきがねいているあいだ弾丸だんがん連続れんぞく発射はっしゃする。その発射はっしゃ間隔かんかく連射れんしゃ速度そくど(サイクル)とぶ。
    • バースト(制限せいげんてんしゃ) - オートマチックのうち、がねくと、たま一定いっていすう発射はっしゃされるもの。また、その射撃しゃげき仕方しかた
  • たんそうじゅう - バレルを一本いっぽんだけをもつじゅう。ただし、大半たいはんじゅう該当がいとうするため、このかたりもちいられることはあまりない。
  • 連装れんそうじゅう - バレルを複数ふくすうもつじゅう単発たんぱつしきじゅう実質じっしつてき連射れんしゃ機能きのうあたえることができる。銃身じゅうしんかずがわかっている場合ばあい、「そう」の省略しょうりゃくして「れんじゅう」「さんれんじゅう」などとぶことがおおい。ノルデンフェルトしき機銃きじゅうガトリングガンなどもこの方式ほうしきであるがガトリングガンはバレルごとくすりしつがなく、ひとつのくすりしつすべての銃身じゅうしん共用きょうようしているので厳密げんみつには連装れんそうじゅうには分類ぶんるいされない(銃身じゅうしんじゅう分類ぶんるいされる)。ガトリングガンは1砲身ほうしんあたりの発射はっしゃだんすうるので、サイクルをげても銃身じゅうしんねつによって変形へんけい、または発射はっしゃ不能ふのうになりにくい特徴とくちょうっている。
  • シングルアクションダブルアクション - じゅう射撃しゃげき操作そうさ各項かくこうおよ拳銃けんじゅう参照さんしょう

点火てんか方式ほうしき[編集へんしゅう]

たま用語ようご[編集へんしゅう]

  • 口径こうけい - 弾頭だんとう直径ちょっけい銃弾じゅうだんや、それをあつかじゅう種類しゅるいしめすためにもちいられる。アメリカではインチ、ヨーロッパではトル法とるほうしゅとして使つかわれる。
  • カートリッジ実包じっぽう) - 現代げんだいじゅうおおくでもちいられるたまで、火薬かやくおさめた薬莢やっきょうと、そのちからによって弾頭だんとうなどがひとつにまとまったもの。
    • 弾頭だんとう - カートリッジの先端せんたん部分ぶぶんで、これが飛翔ひしょうして目標もくひょうかう。
    • 薬莢やっきょう - カートリッジのうち、火薬かやくまったつつじょう部分ぶぶん底部ていぶ雷管らいかん
      • プライマー雷管らいかん) - カートリッジ底部ていぶ中央ちゅうおう部品ぶひんげきはつさいげきはりたたかれる衝撃しょうげきにより、火花ひばな薬莢やっきょう内部ないぶ発射はっしゃやく燃焼ねんしょうさせる。.22・.22LR・.22マグナムとうはリムがこれを兼用けんようする(リムファイア)。
      • そうやく - 薬莢やっきょうなかはいっている発射はっしゃやくのこと。プライマーの火花ひばな着火ちゃっかし、急激きゅうげき燃焼ねんしょうでガスを発生はっせいさせてカートリッジ先端せんたん弾頭だんとうす。じゅう弾頭だんとう種類しゅるい用途ようとおうじて、燃焼ねんしょう速度そくどくすりりょうめられる。
      • 抽筒ばん(リム) - 薬莢やっきょう底部ていぶよこにあるし、しくはカートリッジ後部こうぶきざまれたみぞよりうしろのえん部分ぶぶんわった薬莢やっきょうくすりしつからすためにエジェクター・エキストラクターがっかかる部分ぶぶん前者ぜんしゃを「リムドカートリッジ」とび、現在げんざいではリボルバーようのものがおおい。後者こうしゃを「リムレスカートリッジ」とび、ライフルだん自動じどう拳銃けんじゅう弾薬だんやくおおられる。
      • ショルダー-使用しようする弾頭だんとうによってはない場合ばあいもある。NATOだんなどはリムと弾頭だんとう口径こうけいことなる実包じっぽうおおられる。カートリッジの直径ちょっけいちいさくなるところからちいさくなりきったところまでのこと。このカートリッジを使用しようするおも理由りゆうは、火薬かやくりょうやし、弾頭だんとう初速しょそくげるためである。この構造こうぞう弾薬だんやくを「ボトルネック」とび、ライフルだんには一般いっぱんてき構造こうぞう拳銃けんじゅうだんでこの構造こうぞうつものはすくないが、一部いちぶ口径こうけいのぞくマウザーシリーズ・トカレフTT-33FN Five-seveN南部なんぶしき自動じどう拳銃けんじゅう・GLOCK31/32/33の弾薬だんやくはボトルネック構造こうぞうである。
  • 装填そうてん - 実包じっぽうじゅうめること。連発れんぱつじゅう弾倉だんそうないしだんたい接続せつぞくした場合ばあいくすりしつそらにした状態じょうたいはん装填そうてんくすりしつ実包じっぽうおくむなどすぐに射撃しゃげきできる状態じょうたいぜん装填そうてんぶ。

じゅう社会しゃかい[編集へんしゅう]

ミニエーじゅううでたれた兵士へいし

じゅう規制きせいゆるくに代表だいひょうかくアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくげられる。これは建国けんこく以来いらい市民しみん自衛じえいするための武装ぶそうけん基本きほんてき権利けんりとして伝統でんとうてき受容じゅようされてきたからであり、地方ちほうくほどじゅう規制きせいへの反発はんぱつ根強ねづよい。同国どうこくでは、じゅう愛好あいこうしゃ銃器じゅうきメーカーからなる圧力あつりょく団体だんたい全米ぜんべいライフル協会きょうかい米国べいこくじゅう所有しょゆうしゃ協会きょうかい強力きょうりょくロビー活動かつどう展開てんかいしている[11]じゅう規制きせいしゅうによってことなるが、さだめられた条件じょうけんたしていれば、未成年みせいねんしゃでもじゅう所持しょじすることができる。こうしたかんがかた一方いっぽうで、発砲はっぽう事件じけん多発たはつからとく左派さはからはじゅう規制きせいをすべきとのかんがえも根強ねづよく、しばしばじゅう規制きせい提唱ていしょうされることがある[12][13]


日本にっぽんじゅう[編集へんしゅう]

日本にっぽんでは、銃砲じゅうほう刀剣とうけんるい所持しょじとう取締とりしまりほうだいじょうにおいて金属きんぞくせい弾丸だんがん火薬かやくやガスで発射はっしゃするものを銃砲じゅうほう定義ていぎして、所持しょじ使用しよう規制きせいしている[14]金属きんぞくせいに「せい」の文字もじ使つかわれており、かならずしも金属きんぞくせい弾丸だんがんでなくともこれにふくまれると解釈かいしゃくされる)。

日本にっぽん警察けいさつ採用さいようされているH&K P2000

警察官けいさつかん自衛じえいかん海上かいじょう保安ほあんかんなど、一部いちぶ公務員こうむいんたいするじゅう貸与たいよはあるが、これらは厳重げんじゅう管理かんりされており、使用しようについても慎重しんちょうである。一般いっぱんたいするじゅう規制きせいきびしく、狩猟しゅりょうスポーツ目的もくてきとしたじゅう所持しょじについては、審査しんさともな許可きょかせい[14]古式こしきじゅうたいしては美術びじゅつひんとしての登録とうろくせいもうけられている[15]

このため、現在げんざい日本にっぽんにおけるじゅう問題もんだいは、これらの規制きせいをかいくぐるかたちおこなわれる密輸みつゆや、遊戯ゆうぎじゅう改造かいぞうおもである。とく暴力団ぼうりょくだんによる密輸みつゆたず、これらはじゅう容易よういはいくにたとえばロシア中国ちゅうごく東南とうなんアジア(たまに韓国かんこく台湾たいわん、アメリカ、グアムなどから密輸みつゆすることもある)などから流入りゅうにゅうすることがおおい。遊戯ゆうぎじゅう改造かいぞうについては、ごく一部いちぶじゅう愛好あいこうおこな傾向けいこうにあるもので、プラスチックせいたますエアソフトガンや、本来ほんらい模型もけいであるモデルガン改造かいぞう強化きょうかするなどして、殺傷さっしょうりょくしょうじさせるものである[16]

日本にっぽん銃器じゅうきメーカー[編集へんしゅう]

ミロクM3700上下じょうげれん散弾さんだんじゅう

その[編集へんしゅう]

  • じつじゅう入手にゅうしゅむずかしい地域ちいきでは、鑑賞かんしょうようモデルガン遊技ゆうぎようエアソフトガンしたしまれている。
    • プラスチックせい弾丸だんがん発射はっしゃする安全あんぜんなエアソフトガンをもちいてあそび・スポーツがサバイバルゲームである。
    • かつては光線こうせんじゅう遊具ゆうぐゲームとして、てき一種いっしゅのサバイバルゲームのようにもちいていた。射出しゃしゅつだんたいには当初とうしょ可視かし光線こうせんのちには赤外線せきがいせんもちいていた。実体じったいだん安全あんぜん素材そざい増加ぞうかしたため現在げんざいではこの用途ようとではほとんどもちいられていない。
  • 演劇えんげき舞台ぶたいドラマ映画えいが撮影さつえい使用しようされる模造もぞうじゅうステージガンといい、とく実際じっさいげきはつ再現さいげんするプロップガンられている。プロップは「小道具こどうぐ」の

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b じゅう』 - コトバンク
  2. ^ 「cannon」『ジーニアス英和えいわ辞典じてん だい3はん』(大修館書店たいしゅうかんしょてん、2011ねん)。
  3. ^ 弾丸だんがん』 - コトバンク
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at 日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)「じゅう”. コトバンク. 2024ねん2がつ5にち閲覧えつらん
  5. ^ 中島なかじま楽章がくしょうじゅうとうからふつろう機銃きじゅうへ:十四としじゅうろく世紀せいきひがしアジア海域かいいき火器かき」『ふみふちだい148かん、2011ねん3がつ、1-37ぺーじhdl:2324/19793NAID 40018769571 
  6. ^ 世界せかい銃器じゅうきブランド(メーカー)ランキングTop30
  7. ^ 日本にっぽんじつじゅうメーカー4しゃはきっちりけができていた
  8. ^ 独自どくじ自衛隊じえいたいささえる装備そうびひん工場こうじょう事業じぎょう継続けいぞくむずかしければ国有こくゆうも…国内こくない製造せいぞう維持いじねら
  9. ^ 軍事ぐんじ訓練くんれん志願しがんする市民しみん占領せんりょうきたくない」51さい母親ははおや覚悟かくご朝日新聞あさひしんぶんデジタル”. 朝日新聞あさひしんぶんデジタル. 2022ねん2がつ28にち閲覧えつらん
  10. ^ 銃砲じゅうほう猟銃りょうじゅうとう)を所持しょじしたい。 - 京都きょうと
  11. ^ https://news.ntv.co.jp/category/international/228017全米ぜんべいライフル協会きょうかいじゅう規制きせい強化きょうかあらためて反対はんたいにっテレNEWS24 2013ねん5がつ5にち
  12. ^ http://www.bbc.com/japanese/35239828 「オバマまい大統領だいとうりょうなみだながらにじゅう規制きせい強化きょうかうったえ」2016ねん01がつ6にち BBC NEWS japan 2016ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  13. ^ https://www.afpbb.com/articles/-/3072213 「オバマなみだながじゅう規制きせい必要ひつようせいうった大統領だいとうりょう権限けんげん行使こうし発表はっぴょう」2016ねん01がつ06にち AFPBB 2016ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  14. ^ a b 銃砲じゅうほう刀剣とうけんるい所持しょじとう取締とりしまりほう - e-Gov法令ほうれい検索けんさく、2016ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  15. ^ https://web.archive.org/web/20071108213241/http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/kenjyuha/koshiki.htm古式こしきじゅうについて」警視庁けいしちょう 2016ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  16. ^ https://web.archive.org/web/20010331111603/http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/kenjyuha/modelgun.htm 「モデルガン、エアーソフトガンについて」警視庁けいしちょう 2016ねん3がつ25にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]