Dr.コトー診療しんりょう所しょ

Dr.コトー診療しんりょう所しょ
ジャンル	青年せいねん漫画まんが、医療いりょう漫画まんが
漫画まんが：Dr.コトー診療しんりょう所しょ
作者さくしゃ	山田やまだ貴たか敏さとし
出版しゅっぱん社しゃ	小学館しょうがくかん
掲載けいさい誌し	週刊しゅうかんヤングサンデー（YS） →ビッグコミックオリジナル（BCO）
レーベル	ヤングサンデーコミックス
発表はっぴょう号ごう	YS：2000年ねん29号ごう - 2008年ねん35号ごう BCO：2008年ねん23号ごう - 2010年ねん20号ごう （以後いご長期ちょうき休載きゅうさい）
巻数かんすう	既刊きかん25巻かん
漫画まんが：Dr.コトー診療しんりょう所しょ 島とうの子供こども達たち
作者さくしゃ	山田やまだ貴たか敏さとし
出版しゅっぱん社しゃ	小学館しょうがくかん
掲載けいさい誌し	小学しょうがく五ご年生ねんせい GAKUMANplus
レーベル	ヤングサンデーコミックス
発表はっぴょう期間きかん	小学しょうがく五ご年生ねんせい：2005年ねん GAKUMANplus：2010年ねん
巻数かんすう	全ぜん1巻かん
テンプレート - ノート
プロジェクト	漫画まんが
ポータル	漫画まんが

『Dr.コトー診療しんりょう所しょ』（ドクターコトーしんりょうじょ）は、山田やまだ貴たか敏さとしによる漫画まんが。

概要がいよう

主人公しゅじんこうのモデルとなった瀬戸せと上うえ健二郎けんじろうが勤務きんむしていた下甑しもこしき手打てうち診療しんりょう所しょ

2000年ねんから『週刊しゅうかんヤングサンデー』（小学館しょうがくかん）で連載れんさいを開始かいし、2008年ねんに同誌どうしが休刊きゅうかんした後のちは『ビッグコミックオリジナル』（同どう）へ移籍いせきし、2008年ねん12月5日にち号ごうから話はなし数すうをリセットして連載れんさいを再開さいかいした。2022年ねん6月がつ時点じてんで単行たんこう本ほんの累計るいけい発行はっこう部数ぶすうは1200万まん部ぶを超こえている。2004年ねん、第だい49回かい小学館しょうがくかん漫画まんが賞しょう一般いっぱん向むけ部門ぶもんを受賞じゅしょうしている。

『ヤングサンデー』での連載れんさいは、2002年ねん頃ころから徐々じょじょに掲載けいさいペースが下さがり、2007年ねんには作者さくしゃの目めの病気びょうきを理由りゆうに長期ちょうき休載きゅうさいした時期じきもあった。『ビッグコミックオリジナル』は月つき2回かい刊かんであるが、ここでも徐々じょじょに掲載けいさいペースが下さがり、2010年ねん10月20日にち号ごうを最後さいごに掲載けいさいが途絶とだえている。本人ほんにんのブログによると病気びょうき療養りょうようのため ということであり、2011年ねん12月28日にち付づけで「快方かいほうに向むかっているので再開さいかいできそうです。読者どくしゃには迷惑めいわくかけた。」とコメント、また6年ねん後ごの2017年ねん10月がつ1日にち付づけの本人ほんにんFacebook上うえで近ちかいうちの再開さいかいをコメントしている。

2005年ねんに、小学館しょうがくかんの学年がくねん誌し『小学しょうがく五ご年生ねんせい』で派生はせい作品さくひん「Dr.コトー診療しんりょう所しょ 島とうの子供こども達たち」を隔月かくげつで連載れんさいした。同どう作さくは2010年ねんにも『GAKUMANplus』で連載れんさいされ、2011年ねんに単行本たんこうぼん化かされた。

2003年ねんには、フジテレビ系列けいれつでドラマ化かされた。そして2004年ねんにスペシャル版ばん、2006年ねんには新しんシリーズが放送ほうそうされた。

主人公しゅじんこうのモデルは鹿児島かごしま県けんの下甑しもこしき島とうにある「下甑しもこしき手打てうち診療しんりょう所しょ」（薩摩さつま川内せんだい市し下甑しもこしき町まち手打てうち（旧きゅう薩摩さつま郡ぐん下甑しもこしき村むら））にて、30年間ねんかん離島りとう医療いりょうに携たずさわってきた医師いし・瀬戸せと上うえ健二郎けんじろうである。瀬戸せと上じょうは、僻地へきち医療いりょうへの貢献こうけんにより2000年ねんに藍綬らんじゅ褒章ほうしょうを受うけている。医療いりょう監修かんしゅうは茨木いばらぎ保たもつ。

長ながいブランクを経へて、2022年ねん12月16日にち（金かね）には映画えいがが公開こうかいされた。

あらすじ

五島ごしま健助けんすけは優秀ゆうしゅうな医師いしで、東京とうきょうの大学だいがく附属ふぞく病院びょういんに勤つとめていたが、とある理由りゆうから離島りとうの古志こし木島きしまの診療しんりょう所しょに赴任ふにんする。島しまは3ヶ月かげつの間あいだ無医村むいそん状態じょうたいで、過去かこに良よい医師いしが来きたことがなかったからか、あまり歓迎かんげいされなかった。また、4ヶ月かげつ前まえから来きていた看護かんご師しの星野ほしの彩佳あやかから、診療しんりょう所しょに来くる患者かんじゃは少すくなく、来きても応急おうきゅう処置しょちだけを受うけた後のち、船ふねで6時じ間あいだかけて本土ほんどの病院びょういんへ行いくことを聞きかされる。

実際じっさいになかなか患者かんじゃが来こない中なか、島しまに来くるときに運はこんでもらった漁師りょうし・原はら剛つよし利りの息子むすこが最初さいしょの患者かんじゃとなり、これを見事みごとな手術しゅじゅつで助たすける。原はらは、お礼れいとして診療しんりょう所しょに看板かんばんを贈おくるが、名前なまえを間違まちがえられていて、看板かんばんは「Dr.コトー診療しんりょう所しょ」となっていた。

それ以後いご、五島ごしまは多おおくの患者かんじゃの治療ちりょうとその人柄ひとがらにより、島民とうみんの信頼しんらいを得えていくことになる。

主おもな登場とうじょう人物じんぶつ

古志こし木島きしま

五島ごしま健助けんすけ（ごとう けんすけ）

主人公しゅじんこう。医師いし。天津てんしん堂どう大学だいがく医学部いがくぶ医学いがく科か卒業そつぎょう（一説いっせつによると2浪なみ）。

専せん門もんは外科げか。東京とうきょうの天津てんしん堂どう大学だいがく附属ふぞく病院びょういんに勤つとめていたが、医療いりょうミスの責任せきにんをとって古志こし木島きしまにやって来くる（ミスで病院びょういんを追おわれてから島しまに来くるまで3年間ねんかんの空白くうはく期間きかんがある。過去かこにアメリカに滞在たいざいしていたかのような台詞せりふがあったが、空白くうはく期間きかんに渡米とべいしていたかどうかは、今いまの所ところは不明ふめいである）。

性格せいかくは柔和にゅうわで真面目まじめだが、自分じぶんの身みの回まわりのことには無頓着むとんじゃく。あてがわれた住すまいには帰かえらず（赴任ふにん期間きかん中ちゅうずっと放置ほうちした結果けっか廃屋はいおくとなった）診療しんりょう所しょでもっぱら寝起ねおきしている。陸海空りくかいくうの全すべての乗のり物ものに弱よわく、すぐに乗のり物もの酔よいして嘔吐おうとする。また、暑あつがり・寒さむがりであるがクーラーは苦手にがて、カナヅチでもある。また、大だいの運動うんどう嫌ぎらいで歩あるくことさえ嫌いやがる。さらにはカップ麺めん好すきが祟たたって隠かくれ肥満ひまんと、まさに「医者いしゃの不養生ふようじょう」というに相応ふさわしい人物じんぶつである。原はらには「あれで腕うでが悪わるかったら、最高さいこうに情なさけねえ人間にんげんだな」とまで言いわれた。テレビも見みないせいで芸能人げいのうじんにも疎うとい。ただ野球やきゅう観戦かんせんが趣味しゅみなようで好すきな選手せんしゅは福岡ふくおかダイエーホークス（現げん：福岡ふくおかソフトバンクホークス）の秋山あきやま幸二こうじ選手せんしゅである。

しかし、医師いしとしては天才てんさい的てきな腕うでを持もち、手術しゅじゅつ道具どうぐや設備せつびも不十分ふじゅうぶんだった古志こし木島きしま診療しんりょう所しょで、数々かずかずの難なん手術しゅじゅつをこなす。島民とうみんからは「コトー先生せんせい」と呼よばれ、親したしまれている。特とくに患者かんじゃを気遣きづかって治療ちりょう方針ほうしんを決きめるため、口くちの悪わるい安藤あんどう重男しげおも「すごい（立派りっぱな医師いしである）ヤブ」と照てれ隠かくしながらも賞賛しょうさんしている。

赴任ふにん当初とうしょは頼たよりなさげな風貌ふうぼうやとぼけた言動げんどうもあり、また、かつて島しまにいた医者いしゃが揃ぞろいも揃そろって「僻地へきちに飛とばされてくるようなロクでも無ない医者いしゃ」であったことから島民とうみんらの医者いしゃ不信ふしんが根強ねづよく、周囲しゅういとの関係かんけいもギクシャクしていた。しかし、徐々じょじょにその人ひととなりに触ふれられ、信頼しんらい・理解りかいを深ふかめて行いくことで絶大ぜつだいな信頼しんらいを受うけるようになる。怪我けがや病気びょうきを治なおすだけでは無なく、精神せいしん的てきなケアも同時どうじに行おこなう為ため、星野ほしの等ひとしには「癒師」とも言いわれており、本人ほんにんもそれを目指めざしている。

しかし、そんな五島ごしまも島民とうみんの信頼しんらいを失うしないかけたことが2度どある。1度目どめは本土ほんどから来きた巽たつみが五島ごしまの過去かこを暴露ばくろしたこと、2度目どめは内うち(うち)の手術しゅじゅつを差さし置おいて江こう葉よう都との招まねきに応おうじて島しま外がいへ手術しゅじゅつに行いった際さいのこと。このため島民とうみんとの信頼しんらい関係かんけいについては常つねに気きにかけている（ただし、マスコミに関かんしてはまったく気きにしていない）。

祖父そふの良りょう庵あんも医師いしで、ハワイ在住ざいじゅう。祖父そふは五島ごしまにとって目標もくひょうとする存在そんざいの一人ひとりである。父親ちちおやも医療いりょうに関連かんれんする仕事しごとをしていると思おもわれるが、折おり合あいは悪わるいらしい。また、妹いもうとを拡張かくちょう型がた心筋しんきん症しょうで亡なくした過去かこがあり、移植いしょくされた妹いもうとの腎臓じんぞうを巡めぐって江こう葉よう都とに騙だまされた事こともあった。この時点じてんで現在げんざいの年齢ねんれいが30歳さいと判明はんめいする。

当初とうしょは星野ほしの彩佳あやかに対たいしては信頼しんらい・尊敬そんけいするナースという意識いしきしかなかったようだが、いつの頃ころからか大切たいせつな存在そんざいになっていた。星野ほしのが乳癌にゅうがんであることが分わかった後のち、それがはっきりするようになる。手術しゅじゅつ後ご、星野ほしのにプロポーズするが、承諾しょうだくの返事へんじを貰もらえぬまま、翌日よくじつ島とうを出でて行いく星野ほしのを黙だまって送おくり出だすことになる。

劇場げきじょう版ばんでは星野ほしのと結婚けっこんしている。

星野ほしの彩佳あやか（ほしの あやか）

五島ごしまと同おなじ古志こし木島きしまの診療しんりょう所しょに勤務きんむする看護かんご師し。古志こし木島きしまの出身しゅっしんで、五島ごしまよりも4ヶ月かげつ早はやく赴任ふにんした。初はつ登場とうじょう時点じてんで看護かんご師し歴れき3年ねんの22歳さい。

非常ひじょうに気きが強つよく誰だれにでも思おもったことをズケズケ言いう性格せいかく。かわいい顔かおに似合にあわず怒いかりっぽく、しげとよくケンカする。普段ふだんグータラな五島ごしまの尻しりを叩たたくことが多おおい。反面はんめん、家庭かてい的てきで炊事すいじ・洗濯せんたく・掃除そうじと家事かじにおいても五島ごしまを支ささえているが、わざわざ作つくった弁当べんとうを腐くさらせられるなど、報むくわれないことが多おおい。

五島ごしまに好意こういを持もつようになるが、第だい1部ぶではいずれ本土ほんどに帰かえってしまうだろうと考かんがえており、恋愛れんあい対象たいしょうとしては意識いしきすまいと決きめ込こんでいた。村長そんちょうらは五島ごしまに島しまで医師いしを続つづけてもらうため2人にんの結婚けっこんを望のぞんでおり、夜よるに自宅じたくに押おしかけて頼たのみ込こまれたことがある。島民とうみんの希望きぼうも同おなじで、よく2人ふたりの仲なかを冷ひやかされている。

将来しょうらいは看護かんご以上いじょうの仕事しごとをしたいため、医師いし免許めんきょをとろうと考かんがえていた。中日ちゅうにちドラゴンズのファン（作者さくしゃの山田やまだ貴たか敏さとしも大だいのドラゴンズファンである）。何なん度どか乗物のりもの酔よいした五島ごしまに、頭あたまからあらぬものを浴あびせられるという不幸ふこうに見舞みまわれている。

五島ごしまの治療ちりょうの仕方しかたに最初さいしょは戸惑とまどいながらも次第しだいに優秀ゆうしゅうさを発揮はっきし、時ときには無茶むちゃな手術しゅじゅつをする五島ごしまを見事みごとにサポートしていく。

第だい2部ぶでは乳癌にゅうがんであることが発覚はっかく。手術しゅじゅつは成功せいこうし、現在げんざい療養りょうよう中ちゅうだが、今後こんご5年間ねんかんでの生存せいぞん率りつは50～70%。五島ごしまから婚約こんやく指輪ゆびわを受うけ取とるも返上へんじょうし、医師いしになるために島しまを出でて行いった。しかし、学業がくぎょうが思おもうように伸のびず、また病後びょうごの後遺症こういしょうにより生命せいめいに不安ふあんを感かんじるようになり、あの出来事できごとをきっかけとして、医大いだい進学しんがくを断念だんねんして島しまに戻もどる。

亡なき母親ははおやも看護かんご師しだった。父親ちちおやの正一しょういちは星野ほしのと母ははをおいて別べつの女性じょせいと島しまを出でて行いってしまったが、後のちに大病たいびょうを患わずらって戻もどってくる。

古志こし木島きしま診療しんりょう所しょ復帰ふっき後ごは、二人ふたりを結婚けっこんを応援おうえんするミナの期待きたいを裏切うらぎるかのように、第だい1部ぶのような雰囲気ふんいきに戻もどった。

劇場げきじょう版ばんでは五島ごしまと結婚けっこんし、妊娠にんしんしている。

仲なか依よミナ（なかい みな）

星野ほしのの病気びょうき療養りょうよう中ちゅうに、診療しんりょう所しょに赴任ふにんした准じゅん看護かんご師し。愛称あいしょうは自称じしょう「ミナチン」でお転婆てんば系けいだが、アイドルタレントの愛称あいしょうを意識いしきした当人とうにんのイメージとは別べつに、素朴そぼくで流行りゅうこうとは無縁むえんな島民とうみんからは苦笑にがわらいや赤面せきめんを向むけられている。本人ほんにんは意いに介かいさず、アイドルさながらに振舞ふるまっている。20歳さいを過すぎているものの、童顔どうがんで女子高じょしこう生せいくらいにしか見みえない。

ただ准じゅん看護かんご師しとしては、手術しゅじゅつ中ちゅうの血ちを見みて倒たおれたり、注射ちゅうしゃが下手へただったりと、精神せいしん的てきにも技術ぎじゅつ的てきにもまだ未熟みじゅくである。星野ほしのを立派りっぱな先輩せんぱいとみなしており、彼女かのじょのように五島ごしまのサポートをできるようになるのが目下もっかの目標もくひょうで、「出来できることからコツコツと」という信条しんじょうも発揮はっきしている。常つねに患者かんじゃ目線めせんで考かんがえ、その姿勢しせいは五島ごしまでさえ見習みならうほどである。

五島ごしまが星野ほしのに贈おくる筈はずだった指輪ゆびわに何なん度ども指ゆびを通とおしているらしい。星野ほしのに対たいしていつもしつこく五島ごしまとの仲なかを訊きいてくるので、星野ほしのにとっては芦田あしだゆきと違ちがった点てんで悩なやみの種たねである。

実じつは既婚きこん者しゃで、夫おっと・柚原ゆはらのDVに悩なやまされていた。本名ほんみょうは柚原ゆはらミナだが、就職しゅうしょくに際さいしては旧姓きゅうせいで通とおした。血液けつえき型がたはAB型がたのRh-と極きわめて珍めずらしく、柚原ゆはらとは血液けつえき型がたが同おなじということから親したしくなった。柚原ゆはらの詐欺さぎ行為こういに荷担かたんさせられていたことを悔くい、夫おっとから逃のがれてやり直なおすために島しまに来きた。夫おっとは逮捕たいほの間際まぎわに自分じぶんの欄らんにだけサインした離婚りこん届とどけを残のこしていくが、ミナが離婚りこんに応おうじたかどうかは不明ふめい。また、小学生しょうがくせいの時ときに自動車じどうしゃ事故じこで両親りょうしんが他界たかいしている。

星野ほしのが島しまに戻もどってからはいきなり格かくの違ちがいを見みせつけられ、自信じしんを失うしないかけていたが、石川いしかわが去さった後のちの北きた志木しき島とうの看護かんご婦ふとなることを決意けついし赴任ふにんする。

原はら健けん裕ひろし（はら たけひろ）

五島ごしまに憧あこがれる少年しょうねん。

小学生しょうがくせいの時とき、急性きゅうせい虫垂炎ちゅうすいえんで死しにかかったところを五島ごしまが船上せんじょうで手術しゅじゅつして一命いちめいを取とりとめる（五島ごしまの島民とうみん手術しゅじゅつ第だい1号ごう）。中学生ちゅうがくせいになってから心臓しんぞう病びょうの持病じびょうがあることが判明はんめいしたが、五島ごしまの手術しゅじゅつ（ロス手術しゅじゅつ）により回復かいふく。

五島ごしまに憧あこがれており、将来しょうらいの夢ゆめは医師いし。当初とうしょの学業がくぎょう成績せいせきは良よくなかったが、医師いしを志こころざすことにより、現在げんざいは全国ぜんこく模試もしで18位いをとるなど成績せいせき優秀ゆうしゅう。その甲斐かいあって、九州きゅうしゅうの難関なんかん校こうである私立しりつ皆みな洋よう高校こうこうに合格ごうかくした。

宮澤みやざわ邦夫くにお（みやざわ くにお）

健けん裕ひろしの同級生どうきゅうせいで親友しんゆう。通称つうしょう「クニちゃん」。

快活かいかつな島しまの少年しょうねんで五島ごしまとは早はやくから打うち解とける。学業がくぎょうはダメだがスポーツ万能ばんのう。

性格せいかく容姿ようし共ともに良よいためか女子じょしにモテる。奥田おくだ悠子ゆうこに好意こういを持もっていたが「悠子ゆうこのこと好すきだけど、お前まえ（健けん裕ひろし）ほどじゃない」と言いって健けん裕ひろしの恋こいを応援おうえんしていた。中学ちゅうがくの頃ころは北きた志木しき島とうの和泉いずみ亜あ耶と仲良なかよくなり、その後ごは付つき合あっていたがお互たがいの進路しんろが異ことなるため別わかれた。更さらには年上としうえの仲なか依よミナと仲良なかよくなり、仕事しごとや夫おっとの事ことで悩なやむ彼女かのじょの支ささえとなる。

中学ちゅうがく卒業そつぎょう後ごは進学しんがくせず、漁師りょうしとなるため剛つよし利りに弟子でし入いりする。その後ご、剛つよし利りが島しまを去さることになり、北きた志木しき島とうの漁師りょうしに預あづけられる。

健けん裕ひろしと同様どうようにドラマ版ばんでは名前なまえが異ことなる。

原はら剛つよし利り（はら たけとし）

漁師りょうし。健けん裕ひろしの父親ちちおや。

朴訥ぼくとつで融通ゆうずうも利きかず、漁業ぎょぎょう組合くみあいでも浮ういてしまいがちな性格せいかくだが、漁師りょうしとしての腕うでは良よく、また性格せいかくも一本いっぽん筋すじが通かよっているため、事ことある事ことに対立たいりつしている漁労ぎょろう長ちょうからも一目いちもく置おかれている。不器用ぶきようながらも亡なき妻つまと健けん裕ひろしに対たいする愛情あいじょうも深ふかい。

妻つまを島しまの前まえの医師いしの診察しんさつミスで亡なくしており、医師いしに不信ふしん感かんを持もっていたが、無茶むちゃな方法ほうほうながら息子むすこを救すくわれてからは島しまに来くる医者いしゃを快こころよく思おもわない島民とうみんの中なかでは最初さいしょに五島ごしまを信頼しんらいするようになる。五島ごしまの名字みょうじを「コトー」と勘違かんちがいして診療しんりょう所しょに「Dr.コトー診療しんりょう所しょ」の看板かんばんと大漁たいりょう旗はたを寄贈きぞうした。船ふねの名前なまえは「はらたけ丸まる」(テレビドラマでは剛つよし宝たから丸まる)。

健けん裕ひろしの進路しんろを巡めぐり、再三さいさん船ふねを処分しょぶんしようかと悩なやんでいたが、私立しりつで学費がくひの高たかい皆みな洋よう高校こうこうに進学しんがくしたことで、遂ついに島しまを出でてマグロ漁船ぎょせんに乗のる。

内うちつる子こ（うち つるこ）

通称つうしょう「内うちさん」。産婆さんば歴れき50年ねんのベテラン。とても元気げんきなお婆ばあさん。

伝統でんとう的てきな煎せんじ薬ぐすりを作つくっていて、五島ごしま以前いぜんの医者いしゃがいいかげんであったことから、診療しんりょう所しょに来くる医者いしゃなどロクな者ものではないと見限みかぎっていた。夫おっとは既すでに他界たかい。本土ほんどに一人ひとり息子むすこがいる。

腹部ふくぶ大動脈だいどうみゃく瘤こぶ・狭心症きょうしんしょうを患わずらったが、五島ごしまに命いのちを救すくわれたことから信頼しんらいするようになり、原はらとともに五島ごしまや星野ほしのを精神せいしん的てきに支ささえている。時々ときどきは診療しんりょう所しょを手伝てつだっているが、同時どうじに診療しんりょう所しょの医者いしゃに懐疑かいぎ的てきな島民とうみんとの間あいだのクッション役やくにもなった。重じゅうとは喧嘩けんか友達ともだち。

彼女かのじょの作つくる煎せんじ薬ぐすりは島民とうみんに信頼しんらいされており、大病たいびょうを患わずらった際さいには島民とうみん大勢おおぜいが駆かけ付つけている。

息子むすこを助たすけるために島しまを出でて、息子むすこ夫婦ふうふや孫まごたちと同居どうきょ生活せいかつを始はじめるが、嫁よめと折おり合あいが悪わるく、新あたらしい生活せいかつに馴染なじめず、徘徊はいかいなどの症状しょうじょうが出でてしまう。島しまに戻もどってからは健康けんこうを取とり戻もどした。

第だい3巻かんの時点じてんから、五島ごしまと星野ほしのの仲なかを見抜みぬいていた。また、かつて診療しんりょう所しょの医師いしだった古川ふるかわとは恋愛れんあい関係かんけいにあったとかなかったとか。

安藤あんどう重男しげお（あんどう しげお）

漁労ぎょろう長ちょう。通称つうしょう「しげさん」。

お調子ちょうし者しゃで口くちが悪わるく、変へんなところで頑固がんこな老人ろうじん。目先めさきの小ちいさな儲もうけ話ばなしに安易あんいに乗のる、騙だまされて損そんすることが多おおい。五島ごしまのことは「ヤブ」と呼よんでいる。最初さいしょのうちは島しまに来くる医者いしゃに懐疑かいぎ的てきで、本気ほんきで「ヤブ」と呼よんでいた。後のちに立派りっぱな医師いしであることを度々たびたび目まの当あたりにしても、相変あいかわらず「ヤブ」呼よばわりするのは、腕うでが悪わるいという意味いみではなく、ある種しゅの親したしみを込こめたニックネームのようなものと思おもわれる。

妻つまは既すでに他界たかい。息子むすこと娘むすめがいる。息子むすこの伸幸のぶゆきはカメラマンで、父ちちの船ふねに同乗どうじょうしている最中さいちゅうの爆発ばくはつ事故じこにより、腕うでが吹ふき飛とぶ重傷じゅうしょうを負おったが、五島ごしまによる腕うでの接合せつごう手術しゅじゅつを受うけ、一命いちめいをとりとめ、後のちに報道ほうどう写真しゃしんの第一人者だいいちにんしゃと呼よばれるにまでなった。

敵対てきたいする相手あいてには地位ちいを利用りようして村八分むらはちぶまで画策かくさくすることもある。しかし、漁りょうをめぐり反そりが合あわなかった原はらに対たいして、健けん裕ひろしが本土ほんどで大動脈だいどうみゃく弁べん狭窄きょうさく症しょう手術しゅじゅつをした際さいには、村むら祭まつりを中止ちゅうししてその費用ひようを手術しゅじゅつ代だいにすることを提案ていあんしたり、健けん裕ひろしの皆みな洋よう高校こうこう入学にゅうがく費用ひようで悩なやんでいた際さいには、医者いしゃになったら島しまに赴任ふにんすることを条件じょうけんに、漁協ぎょきょうへの補助ほじょ金きんを使つかうよう勧すすめたりと、懐ふところの広ひろさを見みせた。

「青年せいねん」団だんの顧問こもんでもあるが、もう高齢こうれいなので、しょっちゅうからかわれている。船ふねの名前なまえは「第だい一いちしげ丸まる」。

モデルは古志こし木島きしまのモデルとなった島しまの漁師りょうし。

和田わだ一範かずのり（わだ かずのり）

小学校しょうがっこうの校こう務つとむ員いん。

普段ふだんはボーっとしており、ぼさぼさパーマにたらこ唇くちびるのやや冴さえない風貌ふうぼうをしているが、やるべき時ときが来くれば毅然きぜんとする中年ちゅうねん男性だんせい。無類むるいの猫ねこ好すきで、自宅じたくにはものすごい数かずの猫ねこを増ふえるに任まかせて飼がっており、名前なまえをつけるのに苦労くろうしている。スズメバチの巣すの駆除くじょを役場やくばから請うけ負おっているが、これは仕事しごとというより趣味しゅみの範疇はんちゅうで、中身なかみを抜ぬいたスズメバチの巣すをコレクションしている。

島しま固有こゆうの微生物びせいぶつが縁えんで、海洋かいよう生物せいぶつ学がく者もので微生物びせいぶつを研究けんきゅうしている二に回まわりも年下とししたの西尾にしお環たまきと結婚けっこん。息子むすこの不ふ二に彦も生うまれる。環たまきがアメリカの大学だいがくに特別とくべつ研究けんきゅう員いんとして招まねかれたため、息子むすこともども1年間ねんかん渡米とべい。西尾にしお環たまきの父親ちちおやも大学だいがく教授きょうじゅだった。

現地げんちでアメリカナイズされ、インテリとなって日本にっぽんに帰国きこく。島しまに着ついた後のち、島しまの福祉ふくし施設しせつの所長しょちょうに就任しゅうにん。

和田わだ環たまき（わだ たまき）

和田わだの妻つまで、旧姓きゅうせいは西尾にしお。

お見合みあいツアーで古志こし木島きしまを訪おとずれる。大学院だいがくいんで微生物びせいぶつを研究けんきゅうしており、同おなじ趣味しゅみを持もつ和田わだと親したしくなる。他たでは生息せいそくしない珍めずらしい微生物びせいぶつがいることから島しまに残のこることを希望きぼうする。年齢ねんれい差さが大おおきいことで父親ちちおやに反対はんたいされながら和田わだと結婚けっこんし、不ふ二に彦を出産しゅっさん。その後ご、島しまで研究けんきゅうを続つづけていたが実績じっせきが認みとめられ、和田わだと共ともにアメリカに留学りゅうがくする。和田わだと共ともに一時いちじ帰国きこくするが、研究けんきゅうのためアメリカに留とまる予定よてい。

西尾にしお

環たまきの父親ちちおやで大学だいがく教授きょうじゅ。環たまきと和田わだとの結婚けっこんを認みとめず島しまに乗のり込こんで来くるが、肺炎はいえんを押おして環たまきを守まもろうとした和田わだに折おれて、結婚けっこんを許ゆるす。

和田わだ夫婦ふうふがアメリカ留学りゅうがくすることになり、妻つまの強つよい希望きぼうで和田わだの自宅じたく（猫ねこ屋敷やしき）で生活せいかつを始はじめ、島しまの一員いちいんとなる。始はじめは嫌いやがっていたが、そのうち猫ねこたちの名前なまえをすべて覚おぼえて芸げいを仕込しこむなど、すっかり生活せいかつを楽たのしむようになる。2年ねんぶりに帰国きこくした和田わだや孫まごの不ふ二に彦と同居どうきょすることになる。

小沢おざわ（おざわ）

古志こし木島きしまの小学校しょうがっこうの教師きょうし。健けん裕ひろしと同おない年どしの息子むすこ・マサトがいる。

ホームシックで本土ほんどに戻もどりたがっていたが、家族かぞくと共ともに島しまの生活せいかつに慣なれたため、現在げんざいまでそのまま赴任ふにんを続つづけている。

下山しもやま恵美えみ（しもやま えみ）

看護かんご師し。古志こし木島きしま村長そんちょうの姪めい。

勤つとめていた病院びょういんで医療いりょうミスの責任せきにんを押おしつけられ、追おい出だされて古志こし木島きしまに来くる。

登場とうじょう当初とうしょは自己じこ憐憫れんびんと敵愾心てきがいしんに凝こり固かたまっていて、他人たにんを見下みくだすような行動こうどうが目立めだったが、後のちに人ひとのためになりたいという初心しょしんを取とり戻もどして、介護かいご士しの免許めんきょを取とるため島とうを出でて行いく。

新しんEPにて再さい登場とうじょう予定よてい。

星野ほしの正一しょういち（ほしの しょういち）

彩佳あやかの父ちち。剛つよし利りとは幼馴染おさななじみ。島しまで生いきることの閉塞へいそく感かんから妻子さいしを残のこして女性じょせいと駆かけ落おちし、その後ごは音信いんしん不通ふつうとなっていた。末期まっきガンとなるが、延命えんめいの為ための手術しゅじゅつすら受うけられなかったところを彩あや佳けいに助たすけられる。治療ちりょうのために故郷こきょうである古志こし木島きしまに戻もどり、五島ごしまの治療ちりょうを受うけて奇跡きせき的てきにガンを克服こくふくし、五島ごしまを驚おどろかせた。

その後ごは膠にかわ原ばら病びょうを患わずらう長年ながねん連つれ添そった内縁ないえんの妻つま、典子のりこの闘病とうびょう生活せいかつを支ささえていたが、危篤きとくとなった典子のりこの延命えんめい治療ちりょうを拒否きょひする。

典子のりこの遺骸いがいを抱かかえて投身とうしん自殺じさつを図はかろうとしたが、島しまの人々ひとびとに助たすけられる。内うちの計はからいで生前せいぜん遂ついに着きせることの出来できなかった花嫁はなよめ衣装いしょうを着きせて典子のりこを見送みおくった。

古川ふるかわ公平こうへい（ふるかわ こうへい）

医師いし。元もと古志こし木島きしま勤務きんむ医い。

大だい病院びょういんの院長いんちょうの身分みぶんを隠かくして五島ごしまの診察しんさつを受うける。「私わたしはこの島しまに死しにに来きた」と言いい切きる。末期まっきガンで余命よめい幾いくばくもなく、五島ごしまは手術しゅじゅつに踏ふみ切きるが、転移てんいが進すすんでおり手ての施ほどこしようがなかった。死しを間際まぎわにして、若わかい頃ころに医師いしの原点げんてんとなった古志こし木島きじまで余生よせいを送おくろうとしていたが、医師いしとして出産しゅっさんに立たち会あい、その際さいに五島ごしまの姿勢しせいに感銘かんめいを受うけて、残のこりの人生じんせいを「生いきる」ことを選択せんたくし、訪たずねてきた息子むすこと共ともに家族かぞくの元もとへ戻もどる。

「病気びょうきを見みずに病人びょうにんを見みろ」「人ひとが人ひとを治なおすんだ」といった言葉ことばを残のこし、五島ごしまの心しんの支ささえとなる「しんきろうの石碑せきひ」の存在そんざいを教おしえた。

奥田おくだ悠子ゆうこ（おくだ ゆうこ）

工事こうじの現場げんば監督かんとくを務つとめる父親ちちおやと共ともに、古志こし木島きしまにやってきた少女しょうじょ。飼かい犬いぬのゴローが感染かんせんしていたエキノコックスにより、父親ちちおやが発病はつびょうしてしまったが、五島ごしまの手術しゅじゅつで九死きゅうしに一生いっしょうを得える。崖がけから転落てんらくした悠子ゆうこの窮地きゅうちを知しらせるために、ゴローは命懸いのちがけで助たすけを呼よびに走はしった。

健けん裕ひろしにとっては初恋はつこいの少女しょうじょだが、悠子ゆうこは邦夫くにおに思おもいを寄よせていた。修学旅行しゅうがくりょこう目前もくぜんの小学しょうがく5年生ねんせい時じ、父ちちの仕事しごとの都合つごうで島しまを離はなれる。邦夫くにおに会あうために密ひそかに島しまにやってきたこともあったが、和泉いずみ亜あ耶と親したしげにしている邦夫くにおを見みてショックを受うける。

しかし島しまを離はなれてから間まもなく父ちちが他界たかい。母ははと二に人にんきりの生活せいかつで行動こうどうが荒すさんでいき、学校がっこうでは周まわりに馴染なじめずに登校とうこう拒否きょひに近ちかい状態じょうたいだった。健けん裕ひろしと再会さいかいした際さいには酷ひどい仕打しうちをしたが、健けん裕ひろしの献身けんしん的てきな支ささえにより立たち直なおる。

北きた志木しき島とう

和泉いずみ国夫くにお（いずみ くにお）

北きた志木しき島とうの漁労ぎょろう長ちょう。

古志こし木島きしまに比くらべ漁場ぎょじょうが良よいため、羽振はぶりが良よい。漁師りょうしの引ひき抜ぬきを巡めぐって、重おもとは対立たいりつしており犬猿けんえんの仲なか。合併がっぺい問題もんだいと石川いしかわの引退いんたいを巡めぐって関係かんけいは更さらにこじれるが、五島ごしまと石川いしかわによる娘むすめの手術しゅじゅつをきっかけに五島ごしまや古志こし木き漁協ぎょきょうと和解わかいする。

和泉いずみ亜あ耶（いずみ あや）

国夫くにおの孫娘まごむすめ。25巻かん時点じてんで父親ちちおやは直接ちょくせつには描えがかれていないが、宮澤みやざわ邦夫くにおが彼かれの漁船ぎょせんに乗のせてもらっているとの記述きじゅつがある。

母親ははおやの診察しんさつのために古志こし木島きしまを訪おとずれる。五島ごしまと共ともに北きた志木しき島とうを訪おとずれていた宮澤みやざわ邦夫くにおと良よい関係かんけいになる。

その後ご、邦夫くにおと交際こうさいしていたが、中学ちゅうがく卒業そつぎょう後ご漁師りょうしになる邦夫くにおに対たいして、亜あ耶は本土ほんどの女子じょし校こうに入はいり、卒業そつぎょう後ごはデザイナーになるという夢ゆめを抱だいており、進路しんろの違ちがいから別わかれた。

石川いしかわ

北きた志木しき島とうで35年間ねんかん勤務きんむ医いを続つづけたベテラン医師いし。70を過すぎ、高齢こうれいによる腕うでの衰おとろえを理由りゆうに引退いんたいしようとする。人格じんかく者しゃで島民とうみんからは五右衛門ごえもん先生せんせいと慕したわれており、絶大ぜつだいな信頼しんらいを寄よせられている。後任こうにんが決きまるまで五島ごしまが北きた志木しき島とうの診療しんりょうも行おこなうことに決きまるが、国夫くにおをはじめ島民とうみんから強つよい反発はんぱつを受うける。国夫くにおの娘むすめ、実み代だいの胆きも管かん炎えんの手術しゅじゅつを通とおして国夫くにおの誤解ごかいを解といた。

両親りょうしんの反対はんたいを押おし切きり、信念しんねんを貫つらぬくために離島りとう医療いりょうに生涯しょうがいを捧ささげてきたが、当とうの自分じぶんがなんの親孝行おやこうこうもしていないことに気きづき、母親ははおやの介護かいごを行おこなうために島しまを離はなれる決意けついをしたというのが真相しんそうだった。石川いしかわの言葉ことばは同おなじ境涯きょうがいの五島ごしまに影響えいきょうを与あたえ、五島ごしまが音信いんしん不通ふつうだった母親ははおやに連絡れんらくするきっかけとなった。

その他た

巽たつみ謙司けんじ（たつみ けんじ）

「週刊しゅうかんトポス」の記者きしゃ。

交通こうつう事故じこで妹いもうとの久美子くみこを亡なくし、その責任せきにんが五島ごしまにあると考かんがえ、五島ごしまの医師いし生命せいめいを断たとうと島内とうない部ぶにかつての醜聞しゅうぶんを広ひろめた。しかし、土砂崩どしゃくずれに巻まきこまれて大だい怪我けが（硬かた膜まく外がい血腫けっしゅ）をした際さい、五島ごしまが語かたらなかった真相しんそうを打うち明あけられると共ともに、患者かんじゃに真摯しんしに接せっする五島ごしまの誠実せいじつさに気きづき和解わかいし、以後いごは暑中しょちゅう見舞みまいを送おくるなどして連絡れんらくを取とっている。

三上みかみ（鳴海なるみ）新一しんいち（みかみ しんいち）

医師いし。天津てんしん堂どう大学だいがく付属ふぞく病院びょういんに勤務きんむ中ちゅうは五島ごしまの後輩こうはいだった。

技術ぎじゅつ的てきには優すぐれているが、精神せいしん面めんに弱よわさがある。まだ研修けんしゅう医いだったある日ひ、五島ごしまとともに当直とうちょく医いをしていた三上みかみは夜間やかん救急きゅうきゅうの現場げんばでミスを犯おかしてしまい、治療ちりょうを放棄ほうきして逃にげ出だした。その結果けっか、巽たつみの妹いもうとである久美子くみこが亡なくなり、責任せきにんをとった五島ごしまが天津てんしん堂どう大学だいがく付属ふぞく病院びょういんを追おわれることになる。その後ご、「五島ごしまが金かねを受うけ取とって別べつの患者かんじゃを治療ちりょうしていて久美子くみこを見殺みごろしにした」と巽たつみに嘘うそをつく。

その後ごはコンプレックスを払拭ふっしょくするために腕うでを磨みがき、外科げか部長ぶちょうの奥村おくむら浩ひろし生せいの太鼓持たいこもちとして振舞ふるまっていた。熊谷くまがい幹事かんじ長ちょうの手術しゅじゅつにおいては、自分じぶんを差さし置おいて招まねかれた五島ごしまに反感はんかんを露あらわにし、検査けんさ結果けっかを隠匿いんとくするなど妨害ぼうがいする。しかし、全まったく動どうずることなく手術しゅじゅつを成功せいこうさせた五島ごしまに感銘かんめいを受うけ、記者きしゃ会見かいけん場じょうで真実しんじつを暴露ばくろする。

その後ご、増ぞう生島いくしまでの離島りとう勤務きんむとなったものの、最初さいしょの頃ころは五島ごしま同様どうように島民とうみんの不信ふしん感かんからなかなか打うち解とけられなかった。苦悩くのうしながらも五島ごしまの助言じょげんを受うけ、精一杯せいいっぱい努力どりょくする姿勢しせいが認みとめられて、次第しだいに島しまの人ひとたちに受うけ入いれられていった。島しまの林業りんぎょう家かの娘むすめである藤原ふじわら恵めぐみと結婚けっこんし、子供こどもをもうけるも、新婚しんこん旅行りょこう先さきの古こ志木しき島とうでデング熱でんぐねつに罹患りかんし、五島ごしまを助たすけて患者かんじゃを救すくおうと必死ひっしで働はたらき、遂ついには吐血とけつして倒たおれる。五島ごしまの治療ちりょうの甲斐かいもなく、妻つまとまだ見みぬ子こを残のこしたまま息いきを引ひき取とる。

そのあまりに早はやすぎる死しは、五島ごしまの心しんに暗くらい陰かげを落おとすことになる。

なお、妻つまの恵めぐみはその後ごに男児だんじを出産しゅっさんし、健一けんいちと名付なづけた。増ぞう生島いくしまの人々ひとびとは彼かれを忘わすれず、診療しんりょう所しょには今いまも遺影いえいが掲かかげられている。また生前せいぜんに養子ようしに出だされていたことと、双子ふたごの兄弟きょうだいである鳴海なるみのことを、既すでに妻つまの恵めぐみに打うち明あけていた。そのため、三上みかみ新一しんいちは養子ようし縁組えんぐみ後ごの名なであり、元もとの名なは鳴海なるみ新一しんいちである。

芦田あしだゆき（あしだ ゆき）

医師いし。

離島りとう医療いりょうに尽力じんりょくする五島ごしまを尊敬そんけいするが、異性いせいとしても好意こういを抱だいている。父ちちの雄一郎ゆういちろうは代議士だいぎしで、診療しんりょう所しょにESWLを送おくった。アメリカ留学りゅうがく帰がえりの新米しんまいながら優秀ゆうしゅうな医師いしで、デング熱でんぐねつが島しまを襲おそった際さいには助すけっ人とに駆かけ付つけ、病原びょうげんの特定とくていに一役ひとやく買かった。美人びじんで性格せいかくもいいが、星野ほしののことは五島ごしまを巡めぐった恋愛れんあいのライバルとして軽かるく挑発ちょうはつしており、キャリアで彼女かのじょに劣おとる星野ほしのにとっては鼻持はなもちならない存在そんざいである。

奥村おくむら浩ひろし生せい（おくむら ひろお）

医師いし。天津てんしん堂どう大学だいがく付属ふぞく病院びょういんの第だい一いち外科げか部長ぶちょうで、五島ごしまのかつての上司じょうし。

次期じき院長いんちょうの座ざを狙ねらう出世しゅっせ欲よくの塊かたまりで、そのためには手段しゅだんを選えらばない。利害りがいで操あやつれない五島ごしまを嫌きらっているが、その腕前うでまえは高たかく評価ひょうかしている。自明じめい党とうの熊谷くまがい幹事かんじ長ちょうのスキルス胃癌いがんの難なん手術しゅじゅつを五島ごしまに行おこなわせ、その手柄てがらを横取よこどりしようとしたが、記者きしゃ会見かいけんでの三さん上じょうの造反ぞうはんにより失敗しっぱい。その後ご、原はら健けん裕ひろしの心臓しんぞう病びょうの手術しゅじゅつのため五ご島とうにスタッフと機器ききを提供ていきょうする。

元もとより五島ごしまの天才てんさい的てきな腕うでを買かっていたが、僻地へきちである古志こし木島きしまに行いってからも、その腕うでが衰おとろえるどころか医師いしとして一いち回まわりも二に回まわりも成長せいちょうしていることに驚嘆きょうたんを隠かくせない。

音田おとだ

医師いし。奥村おくむらの部下ぶか。

三上みかみと同様どうよう、プレッシャーに弱よわい。奥村おくむらの指示しじにより、出張しゅっちょう手術しゅじゅつで不在ふざいだった五島ごしまの代かわりに派遣はけんされる。五島ごしまの指導しどうの下したで内うちの心臓しんぞう手術しゅじゅつを行おこなうはずが、五島ごしまが不在ふざいと知しって逃にげようとしたが、原はらに連つれ戻もどされる。通信つうしん機器ききを使つかった五島ごしまの指導しどうによる心臓しんぞう手術しゅじゅつを成功せいこうさせ、その後ごは自信じしんを深ふかめて飛躍ひやく的てきに成長せいちょうを遂とげる。五島ごしまが天津てんしん堂どう大学だいがく付属ふぞく病院びょういんでロス手術しゅじゅつを行おこなった際さいには助手じょしゅを務つとめた。

江こう葉よう都みやこ怜れい（えばと れい）

医師いし。元もと西京にしぎょう大学だいがく医学部いがくぶ教授きょうじゅ。

臓器ぞうき移植いしょくの世界せかい的てきな権威けんい。飛行機ひこうきや船ふねで乗のり合あわせた急患きゅうかんにも迅速じんそく・適切てきせつな処置しょちを施ほどこせるほどの、五島ごしまにも匹敵ひってきする腕うでを持もつ。

しかし、性格せいかくは冷徹れいてつかつ傲慢ごうまんなところがあり、人付ひとづき合あいも悪わるかった。五島ごしまの人ひとのよさにつけ込こんで望のぞまぬ手術しゅじゅつを仕向しむけることもあり、五島ごしまは彼かれの医師いしとしての腕うでには敬意けいいを表あらわしつつも、人間にんげんとしては反感はんかんを抱だいていた。

幼おさない頃ころに母親ははおやから虐待ぎゃくたいを受うけており、全身ぜんしんに虐待ぎゃくたいの生々なまなましい傷跡きずあとを持もつ。植物しょくぶつ状態じょうたいとなっていた母親ははおやの手術しゅじゅつを行おこなわせるために五島ごしまに目めをつける。手術しゅじゅつ自体じたいは成功せいこうし、一時いちじ的てきに意識いしきを取とり戻もどすが程ほどなく亡なくなる。

その後ご、虐待ぎゃくたいを受うけた少年しょうねんの手術しゅじゅつに際さいしてPTSDを発症はっしょうし、手術しゅじゅつが出来できなくなる。病院びょういんを追おわれ、アルコール依存いぞん症しょうとなっていたところを温泉おんせん旅行りょこう中ちゅうの原はらに発見はっけんされ、古志こし木島きしまに連つれて行いかれる。五島ごしまは変かわり果はてた江こう葉よう都とにショックを受うけるが、献身けんしん的てきに依存いぞん症しょう治療ちりょうを行おこなう。依存いぞん症しょうが抜ぬけてからも無気力むきりょくな状態じょうたいが続つづいた江こう葉よう都とだったが、負傷ふしょうした五島ごしまの手術しゅじゅつでPTSDを克服こくふく。その後ご、三上みかみのいた増ぞう生島いくしまへ赴任ふにんする。無愛想ぶあいそうな性格せいかくは相変あいかわらずだが、元もとから持もち合あわせていた鋭するどい観察かんさつ眼めを人間にんげん関係かんけいに生いかし、また生真面目きまじめな性格せいかくもあって、陰かげながら周囲しゅういには立派りっぱな人格じんかく者しゃだと好感こうかんを持もたれていた。

後のちに、かつての教おしえ子ごでもあった鳴海なるみの幻まぼろし肢し痛つうの克服こくふくを手助てだすけ、医者いしゃとしての信念しんねんを取とり戻もどした鳴海なるみに後こうを託たくし、増ぞう生島いくしまを去さった。

鳴海なるみ慧とし（なるみ けい）

医師いし。聖せいミハイロ病院びょういん勤務きんむ。

三上みかみと瓜ふり二ふたつの風貌ふうぼう・外見がいけんを持もつが、性格せいかくは正せい反対はんたいで、無闇むやみに膨ふくれ上あがった自尊心じそんしんの持もち主ぬし。

研修けんしゅう医い時代じだいの事故じこにより、右足みぎあしの膝ひざから下したは義足ぎそくとなっている。また、そのときから幻まぼろし肢し痛つうに悩なやまされている。かつて江こう葉よう都との教おしえ子ごだったが、彼かれの執刀しっとうによる負傷ふしょうした足あしの復元ふくげん手術しゅじゅつと、後ごの壊死えしによる切断せつだんによって幻まぼろし肢し痛つうになったと思おもい込こんでおり、また江こう葉よう都とが鳴海なるみの傲慢ごうまんな性格せいかくを見抜みぬき批判ひはんして病院びょういんを追おわれたと恨うらんでいる。

江こう葉よう都とや五島ごしまのような天才てんさい肌はだの医者いしゃを嫌きらっている。その思おもいから、2人ふたりが星野ほしのの手術しゅじゅつを行おこなうのを邪魔じゃまするが、失敗しっぱいに終おわる。江こう葉よう都とから、幻まぼろし肢し痛つうを治療ちりょうしてやると言いわれ、共ともに亡なき三さん上じょうのいた増ぞう生島いくしまに行いく。そこで、三上みかみの忘わすれ形見がたみである健一けんいちの手術しゅじゅつの後のち、三上みかみと一卵性双生児いちらんせいそうせいじの双子ふたごであったことを自みずから明あかし、さらに島民とうみんの救助きゅうじょなどを経へて、幻まぼろし肢し痛つうを克服こくふくした。三上みかみに対たいして抱だいていた誤解ごかいを解とかれた後のち、単たんなる優劣ゆうれつを競きそうための技量ぎりょうではなく、患者かんじゃを救すくう医者いしゃとしての信念しんねんを取とり戻もどす。

福井ふくい雅一まさいち（ふくい まさかず）

古志こし木島きしまと北きた志木しき島とうの漁協ぎょきょうが対立たいりつする中なか、古志こし木き漁協ぎょきょうに現あらわれ漁師りょうしとなった男おとこ3人にんの1人ひとり。48歳さい。

大阪おおさかで板金ばんきん工こうをしていたものの工場こうじょうがつぶれて、漁師りょうしとなってどん底ぞこの古こ志木しき漁協ぎょきょうと共ともにはい上あがり出直でなおすために島しまに来きたという。

合併がっぺいの噂うわさを聞きいたと島中しまなかに広ひろめるが、噂うわさ話はなしの発信はっしん源げんで正体しょうたいはヤクザ。来島らいとうの目的もくてきは合併がっぺい話ばなしに反対はんたい派はの重じゅうを金かねで釣つって手懐てなづけ、北きた志木しき島とう村長そんちょうから多額たがくの手間賃てまちんを得える事ことだった。

島しまの状況じょうきょうを元もとに重じゅうの信頼しんらいを得えるが、重じゅうや北きた志木しき島とう村長そんちょうの人格じんかくを理解りかいしておらず作戦さくせんは失敗しっぱい。古志こし木き北きた志木しきの両りょう漁協ぎょきょうに追おい詰つめられ、島しまを去さった。

金子かねこ俊之としゆき（かねこ としゆき）

福井ふくいらと共ともに古志こし木島きしまに来島らいとうした1人ひとり。38歳さい。

大阪おおさかで板金ばんきん工こうをしていたというが、正体しょうたいはヤクザ。福井ふくいらと共ともに合併がっぺい話ばなしを広ひろめるが、共ともに追おい詰つめられて島しまを去さる。

澤村さわむら（さわむら）

福井ふくいらと共ともに古志こし木島きしまに来島らいとうした1人ひとり。29歳さい。

大阪おおさかで旋盤せんばん工こうをしていたというが、正体しょうたいはヤクザ。福井ふくいらと共ともに合併がっぺい話ばなしを広ひろめるが、共ともに追おい詰つめられて島しまを去さる。

単行本たんこうぼん

小学館しょうがくかんヤングサンデーコミックス

『週刊しゅうかんヤングサンデー』休刊きゅうかんと『ビッグコミックオリジナル』への移籍いせき連載れんさい後ごもレーベルに変更へんこうはない。

• 第だい1巻かん　Dr.コトー、島しまに着つく。ISBN 4-09-152501-6
• 第だい2巻かん　Dr.コトー、狙ねらわれる。ISBN 4-09-152502-4
• 第だい3巻かん　Dr.コトー、殴なぐられる。ISBN 4-09-152503-2
• 第だい4巻かん　Dr.コトー、上京じょうきょうする。ISBN 4-09-152504-0
• 第だい5巻かん　Dr.コトー、苦悩くのうする。ISBN 4-09-152505-9
• 第だい6巻かん　Dr.コトー、遭難そうなんする。ISBN 4-09-152506-7
• 第だい7巻かん　Dr.コトー、誓ちかう。ISBN 4-09-152507-5
• 第だい8巻かん　Dr.コトー、帰き島とうする。ISBN 4-09-152508-3
• 第だい9巻かん　Dr.コトー、訣別けつべつする。ISBN 4-09-152509-1
• 第だい10巻かん　Dr.コトー、導みちびく。ISBN 4-09-152510-5
• 第だい11巻かん　Dr.コトー、受うけいれる。ISBN 4-09-153121-0
• 第だい12巻かん　Dr.コトー、笑わらう。ISBN 4-09-153122-9
• 第だい13巻かん　Dr.コトー、動揺どうようする。ISBN 4-09-153123-7
• 第だい14巻かん　Dr.コトー、絶望ぜつぼうする。ISBN 4-09-153124-5
• 第だい15巻かん　Dr.コトー、宣言せんげんする。ISBN 4-09-153125-3
• 第だい16巻かん　Dr.コトー、悩なやむ。ISBN 4-09-153126-1
• 第だい17巻かん　Dr.コトー、吐露とろする。ISBN 4-09-153127-X
• 第だい18巻かん　Dr.コトー、感動かんどうする。ISBN 4-09-153128-8
• 第だい19巻かん　Dr.コトー、思おもいを告つげる。ISBN 4-09-151078-7
• 第だい20巻かん　Dr.コトー、ずっこける。ISBN 4-09-151123-6
• 第だい21巻かん　Dr.コトー、信しんじる。ISBN 4-09-151159-7
• 第だい22巻かん　Dr.コトー、駆かける。ISBN 4-09-151269-0
• 第だい23巻かん　Dr.コトー、送おくり出だす。ISBN 978-4-09-151474-5
• 第だい24巻かん　Dr.コトー、内うちさんの願ねがい。ISBN 978-4-09-151475-2
• 第だい25巻かん　Dr.コトー、想おもい悩なやむ。ISBN 978-4-09-151495-0
• 特別とくべつ編へん 島とうの子供こども達たち ISBN 978-4-09-151534-6

テレビドラマ・映画えいが

「Dr.コトー診療しんりょう所しょ (テレビドラマ)」および「Dr.コトー診療しんりょう所しょ (テレビドラマ)#劇場げきじょう版ばん」を参照さんしょう

関連かんれん書籍しょせき

• 西にし秀人ひでと『先生せんせい助たすけて! Dr.コトーをさがして』 ‐ 実際じっさいの離島りとうで医師いしを招まねく苦労くろうと、『Dr.コトー診療しんりょう所しょ』のモデルとなった医師いし・瀬戸せと上うえとの出会であいを描えがくノンフィクション。
• 瀬戸せと上うえ健二郎けんじろう『Dr.コトーのモデル Dr.瀬戸せと上じょうの離島りとう診療しんりょう所しょ日記にっき』 小学館しょうがくかん、2006年ねん、ISBN 4-09-387686-X

関連かんれん番組ばんぐみ

• ドキュメンタリー番組ばんぐみ『第だい7回かいFNSソフト工場こうじょう・離島りとう医療いりょうにかけるDr.コトーたち』（2005年ねん11月30日にち、フジテレビ系列けいれつ） ‐ 瀬戸せと上じょうとそれを支ささえる医療いりょう従事じゅうじ者しゃ、周辺しゅうへん住民じゅうみんを通とおして、離島りとう医療いりょうの現状げんじょうを1年ねんに渡わたって取材しゅざい。