はじめに

ウェブ上じょうで情報じょうほうを万まん人にんに対たいして公開こうかいすることは、出版しゅっぱんもしくは放送ほうそうに類るいする行為こういです。

人ひとには、万まん人にんに対たいして公開こうかいされた情報じょうほうについて論評ろんぴょうする権利けんりがあります。

ウェブ魚拓ぎょたくは、日本にっぽんの著作ちょさく権けん法ほうで認みとめられた「引用いんよう」をウェブ上じょうで仲介ちゅうかいするサービスです。

ウェブ魚拓ぎょたくは内容ないようの編集へんしゅうが不可能ふかのうな仕組しくみになっています。「その内容ないようが」「そのURLで」「その日時にちじに」公開こうかいされていたことの証拠しょうことして使つかうことができます。

削除さくじょされた記事きじに言及げんきゅうする権利けんり

一いち度どでも公開こうかいされた情報じょうほうならば、それについて言及げんきゅうする権利けんりが万まん人にんにあります。

テレビ局てれびきょくが番組ばんぐみの公式こうしきサイトを閉鎖へいさしたからといって、その番組ばんぐみを放送ほうそうした事実じじつは消きえません。

出版しゅっぱん社しゃが書籍しょせきを絶版ぜっぱんにしたとしても、絶版ぜっぱんになった書籍しょせきから引用いんようすることはできます。

たとえば政治せいじ家かがブログで暴言ぼうげんを吐はいた記事きじや、長年ながねん掲載けいさいしていた主張しゅちょうを何なにもなかったかのように削除さくじょしてしまうケースがあります。

証拠しょうこが残のこっておらず水みずかけ論ろんで終おわってしまわないように、ウェブ魚拓ぎょたくをご活用かつようください。

名誉めいよ棄損きそんと表現ひょうげんの自由じゆう

日本にっぽんでは他人たにんの名誉めいよを公おおやけの場ばで貶おとしめれば名誉めいよ棄損きそんという犯罪はんざいが成立せいりつします。

一般いっぱん的てきには、本人ほんにんが公おおやけにしたくない情報じょうほう（プライバシー、経歴けいれき、前科ぜんか等とう）を本人ほんにんの意いに反はんして公おおやけにすることで名誉めいよ棄損きそんが成立せいりつします。興信所こうしんじょを使つかって調しらべた個人こじん情報じょうほうなどを公開こうかいする行為こういは犯罪はんざいです。

しかし本人ほんにんが自みずから万まん人にんに公開こうかいした情報じょうほうについて他ほかの人ひとが言及げんきゅうするのは、表現ひょうげんの自由じゆうに鑑かんがみて正当せいとうな行為こういであり、名誉めいよ毀損きそんには該当がいとうしないと考かんがえられます。

万まん人にんに対たいする公開こうかい

ブログやウェブサイトには日本にっぽんのみならず世界せかい各国かっこくからアクセスすることができます。

例たとえば、チャンネルが1億おく個こあるスカイパーフェクTVがあったとして、その中なかの1つのチャンネルを「あなたのブログ」として自由じゆうにできる状況じょうきょうと似にています。

チャンネル数すうが多おおければ多おおいほど、1つのチャンネルあたりの視聴しちょう者しゃはごく少数しょうすうになります。

そこで視聴しちょう者しゃが20人にんしかいないと思おもって、固定こてい客きゃく向むけにコンテンツを提供ていきょうしていたとしても、何なにかの拍子ひょうしに話題わだいを呼よび視聴しちょう者しゃが5000人にんに増ふえることがありえます。

しかし、万まん人にんに公開こうかいしている状況じょうきょうははじめから変かわっていません。

ある時点じてんで20人にんしかいなかったのは、人気にんきがなかったために結果けっか的てきにそれだけだったものと考かんがえられます。

犯罪はんざいの告白こくはく

たとえば「公共こうきょう物ぶつに落書らくがきしてきた」とか「飲酒いんしゅ運転うんてんしてきた」などとブログに書かく人ひとがいます。

本人ほんにんは罪つみの意識いしきもなく軽かるい気持きもちで書かいたつもりが、非難ひなんを浴あびて記事きじを削除さくじょしたり、ブログを閉鎖へいさしてしまうケースもあります。

こういった記事きじに言及げんきゅうするためにウェブ魚拓ぎょたくが使つかわれることがあります。

ウェブ魚拓ぎょたくでは、ブログ記事きじなどネット上じょうに公開こうかいされた文章ぶんしょうはフィクションである可能かのう性せいがあると考かんがえます。

したがって、親告罪しんこくざいではない程度ていどに重おもい犯罪はんざいでなおかつ証拠しょうこ性せいが認みとめられる場合ばあいを除のぞいて、通常つうじょうのケースと同おなじ扱あつかいになります。

不適切ふてきせつな経緯けいいで公開こうかいされた情報じょうほう

たとえば週刊しゅうかん誌しAが人物じんぶつBの権利けんりを侵害しんがいする記事きじを出版しゅっぱんしたとします。

一般いっぱん常識じょうしきに鑑かんがみて、第三者だいさんしゃが「週刊しゅうかん誌しAでこういう記事きじがあったけど私わたしはXXだと思おもう」という言論げんろんを発表はっぴょうすることが不当ふとうな行為こういだとは、ある時点じてんまでは考かんがえにくいものです。

ある時点じてんとは、人物じんぶつBが週刊しゅうかん誌しAを裁判さいばんで訴うったえて勝訴しょうそするか少すくなくとも公おおやけに週刊しゅうかん誌しAの記事きじが不当ふとうである旨むねの意思いし表明ひょうめいを行おこなうまで、と考かんがえられます。

知人ちじんのブログ等とうで、意いに反はんして個人こじん情報じょうほうを公開こうかいされるケースがあります。

そういった記事きじの魚拓ぎょたくがとられることがあります。

この場合ばあい、責任せきにんの多おおくは情報じょうほうを公開こうかいした人物じんぶつにあります。

ウェブ魚拓ぎょたくの削除さくじょ依頼いらいにおいては、情報じょうほうを公開こうかいした人物じんぶつからの依頼いらいは、週刊しゅうかん誌しが「書かいたことをナシにしてくれ」というような責任せきにん逃のがれと似にたものと考かんがえ、通常つうじょうのケースと同おなじ扱あつかいになります。

情報じょうほうを公開こうかいされた本人ほんにんから魚拓ぎょたくの削除さくじょの依頼いらいを受うけた場合ばあいは、状況じょうきょうを加味かみして判断はんだんします。

ウェブ魚拓ぎょたくの目的もくてき

ウェブ魚拓ぎょたくは、個人こじんの情報じょうほう発信はっしんによって風通かぜとおしがいい社会しゃかいが発展はってんするのに一役ひとやく買かうサービスを目指めざしています。