9月11日にち木村きむら真ま三さんさんの講演こうえん会かい「東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこから10年ねん－被災ひさい地ちのいま－」を開催かいさいしました

9月11日にち土曜日どようびに保谷ほや駅前えきまえ公民館こうみんかんで木村きむら真ま三さんさんの講座こうざを開ひらきました。コロナの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん下かのため、会場かいじょうの入場にゅうじょう者しゃ数すう制限せいげんがあり、少数しょうすうの参加さんか者しゃには別室べっしつに設置せっちしたモニター画面がめんで視聴しちょうしてもらいながらの講演こうえんでした。

木村きむらさんは放射線ほうしゃせん衛生えいせい学者がくしゃで、「今いま、福島ふくしま県けん二本松にほんまつ市しに住すんで福島ふくしまの人ひとたちと共ともに原発げんぱつ、放射線ほうしゃせんについて考かんがえている」と話はなされました。実際じっさいには福島ふくしまをはじめとして主おもに東北とうほく四よん県けんほどの地域ちいきで外部がいぶ被曝ひばく、内部ないぶ被曝ひばくを調しらべ続つづけています。

　最初さいしょに福島ふくしま県けん浪江なみえの住民じゅうみん63０人にんが「故郷こきょうの浪江なみえを返かえせ」と東京電力とうきょうでんりょくに求もとめた裁判さいばんのことを報告ほうこくされました。補償ほしょう金きんが出でることで勝訴しょうそとされていますが、木村きむらさんは金銭きんせんによる解決かいけつは人ひとを分断ぶんだんすることになり、真しんの解決かいけつではないと考かんがえています。

　木村きむらさんは二本松にほんまつ市しで住民じゅうみんの健康けんこう管理かんりなどをしていますが「若わかい人ひとたちに放射能ほうしゃのうを知しってもらいたい」と考かんがえ、二本松にほんまつ市し教育きょういく委員いいん会かいや市長しちょうの協力きょうりょくを得えて市内しないの小・中学校しょうちゅうがっこうで出前でまえ授業じゅぎょうも行おこなっています。年間ねんかん90回かいの授業じゅぎょうをしていますが、2011年ねんに生うまれた子こが今いま10歳さいになっていてその子こたちは原発げんぱつ事故じこも知しらないわけです。そこで授業じゅぎょうでは「放射能ほうしゃのうとは」という基礎きそ的てきなことから話はなします。

「2011年ねんにいくつ の原子げんし炉ろがこわれたか」「放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつがどこまで飛とんでいったか」「放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつの寿命じゅみょうは」といった多岐たきにわたる事項じこうをわかりやすく教おしえていることが報告ほうこくされました。さらに、福島ふくしまで甲状腺こうじょうせん癌がんが多発たはつしているにもかかわらず、検査けんさの縮ちぢみ少しょう（25歳さい以上いじょうの人ひとについては５年ねんに1度どだけの節目ふしめ検査けんさを行おこなう）によって被害ひがいを隠蔽いんぺいする動うごきがあることも話はなされました。

　又また、現在げんざいも福島ふくしまだけでなく東北とうほく４県けんの範囲はんいなどで、食材しょくざいの汚染おせんが見みられるということです。例たとえば宮城みやぎのホシゼンマイから2214ベクレルのセシウムが検出けんしゅつされています。

　西東京にしとうきょう市し在住ざいじゅうの参加さんか者しゃがアンケートに「2011年ねん3月がつ〜4月と福島ふくしま県けんの実家じっかにいました。何なにを信しんじていいか、わからない時ときに木村きむら先生せんせいが逸早いちはやく調査ちょうさし、危険きけん区域くいきをはっきりおっしやったことがどれだけ心強こころづよかったことか。科学かがく者しゃは正確せいかくなデータを公表こうひょうしてほしい。先生せんせいがずっと被災ひさい地ちの調査ちょうさ研究けんきゅうを継続けいぞくされていることを心強こころづよく思おもいます。」とのメッセージを寄よせられていました。