貴志きし祐介ゆうすけ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「クリムゾンの迷宮めいきゅう(貴志きし祐介ゆうすけ)」2024.01.06「クリムゾンの迷宮めいきゅう」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん おとぎ話ばなしには、恐おそろしい鬼おにや、化ばけ物ものが描えがかれたものがよくあるが、所詮しょせん空想くうそう上じょうのものである。では、これらを生うんだのは何なになのだろう。まごうことはない、「人間にんげん」である。人間にんげんは誰だれしも、大だいなり小しょうなり心しん...
川上かわかみ弘美ひろみ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「センセイの鞄かばん(川上かわかみ弘美ひろみ)」2024.01.06「センセイの鞄かばん」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 近ちかくの居酒屋いざかやを中心ちゅうしんに展開てんかいされる。そこで出会であうセンセイと元もと生徒せいとツキコさん。年としの差さのある変へんな恋愛れんあい譚たんではある。 最初さいしょは恋愛れんあいと思おもわずに読よんでいるが、ツキコの方ほうの気持きもちが少すこしずつ動うごいているのがわかる。...
東野とうの圭吾けいご読書どくしょ感想かんそう文ぶん「名めい探偵たんていの呪縛じゅばく(東野とうの圭吾けいご)」2024.01.06「名めい探偵たんていの呪縛じゅばく」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 名めい探偵たんていの呪縛じゅばくは、1作品さくひん目めの「名めい探偵たんていの掟おきて」の続編ぞくへんである。主人公しゅじんこうはとある小説しょうせつ家かで、図書館としょかんへ作品さくひんの参考さんこうがてらに資料しりょうを集あつめに来きたとこから物語ものがたりは始はじまる。図書館としょかんで迷子まいごになり、見知みしらぬ世界せかいに来きた主人公しゅじんこうは、...
橘たちばな玲れい読書どくしょ感想かんそう文ぶん「マネーロンダリング(橘たちばな玲れい)」2024.01.06「マネーロンダリング」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん この金融きんゆう小説しょうせつは、舞台ぶたいは2001年ねんの香港ほんこん、東京とうきょう、そしてオフショアを舞台ぶたいにした壮大そうだいな物語ものがたりであり、ミステリー、ハードボイルド、ロマンスといった要素ようそが見事みごとに融合ゆうごうし、他たに類るいを見みない一級いっきゅう品ひんのエンタ...
高田たかだ郁いく読書どくしょ感想かんそう文ぶん「みをつくし料理りょうり帖じょう(高田たかだ郁いく)」2024.01.06「みをつくし料理りょうり帖じょう」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 歴史れきし小説しょうせつと言いえば、どうしてもスポットが当あたるのが、武士ぶしの生いき様ざまや幕末ばくまつをイメージするが、この小説しょうせつは少すこし要素ようそが異ことなり、江戸えど時代じだいの料理りょうりと言いうところがユニークなポイントだ。そして、1人ひとりの少女しょうじょが大だい...
青崎あおさき有ゆう吾われ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「体育館たいいくかんの殺人さつじん(青崎あおさき有ゆう吾われ)」2024.01.06「体育館たいいくかんの殺人さつじん」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん この本ほんはタイトルから連想れんそうできるように推理すいり小説しょうせつだ。小説しょうせつのタイトルどおり学校がっこうの体育館たいいくかんで殺人さつじん事件じけんが起おきる。探偵たんていの登場とうじょうは遅おそいがその探偵たんていはその学校がっこうの男子だんし学生がくせいで学校がっこうの使つかわれていない部室ぶしつで生活せいかつしているとん...
近藤こんどう史恵ふみえ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「インフルエンス(近藤こんどう史恵ふみえ)」2024.01.06「インフルエンス」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 80年代ねんだいの校内こうない暴力ぼうりょく渦巻うずまく学校がっこうの暗くらい雰囲気ふんいきの描写びょうしゃが心しんに重おもくのしかかる感かんじだった。80年代ねんだいはいわゆる不良ふりょうの時代じだいで、不良ふりょうというかヤンキーのかっこよさが美化びかされがちだけど、別べつにヤンキーの子こたちの美び...
中山七里なかやましちり読書どくしょ感想かんそう文ぶん「贖罪しょくざいの奏鳴曲そうめいきょく(中山七里なかやましちり)」2024.01.06「贖罪しょくざいの奏鳴曲そうめいきょく」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 冒頭ぼうとうからいきなり幼女ようじょ殺人さつじん事件じけんを起おこした過去かこのある弁護士べんごしが死体したいを処理しょりする、というショッキングなシーンから始はじまり、暗闇くらやみの中なかの息遣いきづかい、川かわの流ながれに飲のみ込こまれていく死体したいの重おもみが臨場りんじょう感かんをもって迫せまってきた...
朝井あさいリョウ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「正せい欲ほっ(朝井あさいリョウ)」2024.01.06「正せい欲よく」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 私わたしが読よんだのは、朝井あさいリョウ著ちょの正せい欲よくという小説しょうせつだ。インスタグラムの小説しょうせつを紹介しょうかいするアカウントの投稿とうこうでこの本ほんを知しった。その投稿とうこうによると、「正せい欲よく」を読よめば、多様たよう性せいの考かんがえ方かたについて今いままでの常識じょうしきが覆くつがえると紹介しょうかいされ...
逢坂おうさか冬ふゆ馬ば読書どくしょ感想かんそう文ぶん「同志どうし少女しょうじょよ、敵てきを撃うて(逢坂おうさか冬ふゆ馬ば)」2024.01.12「同志どうし少女しょうじょよ、敵てきを撃うて」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん この作品さくひんと始はじめて出会であったとき、本ほんの表紙ひょうしの少女しょうじょの絵えに強つよく惹ひかれたことを印象いんしょう的てきによく覚おぼえている。レコードやCDのジャケット買かいなどは昔むかしやったことがあったが、本ほんの表紙ひょうしの絵えに惹ひかれて、中身なかみも...
借金しゃっきん玉だま読書どくしょ感想かんそう文ぶん「発達はったつ障害しょうがいサバイバルガイド 「あたりまえ」がやれない僕ぼくらがどうにか生いきていくコツ47(借金しゃっきん玉だま)」2024.01.12「発達はったつ障害しょうがいサバイバルガイド 「あたりまえ」がやれない僕ぼくらがどうにか生いきていくコツ47」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 私わたしがこの本ほんを読よもうと思おもったきっかけは発達はったつ障害しょうがいに関かんする理解りかいを深ふかめたいと思おもい、発達はったつ障害しょうがい関連かんれんの書籍しょせきを調しらべていた際さいに見みかけたから...
荻原おぎわら浩ひろし読書どくしょ感想かんそう文ぶん「ワンダーランド急行きゅうこう(荻原おぎわら浩ひろし)」2024.01.12「ワンダーランド急行きゅうこう」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 日本経済新聞にほんけいざいしんぶんの夕刊ゆうかんで連載れんさいされていた小説しょうせつ。主人公しゅじんこうの男性だんせいサラリーマンは、ひょんなことからいつも乗のっている電車でんしゃとは逆ぎゃく方向ほうこうの車両しゃりょうに乗のり、たどり着ついた駅えきで異い世界せかいに迷まよい込こむ。どことなく今いまの自分じぶんに似に...
ジョージ・S・クレイソン読書どくしょ感想かんそう文ぶん「バビロンの大だい富豪ふごう(ジョージ・S・クレイソン)」2024.01.12「バビロンの大だい富豪ふごう」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 『バビロンの大だい富豪ふごう』は、ジョージ・S・クレイソンによる古典こてん的てきな経済けいざい書しょであり、読了どくりょう後ごには多おおくの気きづきを得えることができました。物語ものがたりの中なかに登場とうじょうする主人公しゅじんこうのバンビが、成功せいこうの秘訣ひけつを学まなぶ過程かていは、読者どくしゃ...
ロバート・A・ハインライン読書どくしょ感想かんそう文ぶん「夏なつへの扉とびら(ロバート・A・ハインライン)」2024.01.12「夏なつへの扉とびら」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん この作品さくひんを読よんだ時ときに、作者さくしゃはもしかしたらタイムスリップの経験けいけんがあるのではないかと思おもった。なぜなら、作品さくひんの中なかに出でてくる様々さまざまな、技術ぎじゅつやロボットは「現代げんだい」に通つうじるものがあるからだ。 たとえば、文化ぶんか女中じょちゅう...
垣谷かきたに美雨みう読書どくしょ感想かんそう文ぶん「もう別わかれてもいいですか(垣谷かきたに美雨みう)」2024.01.12「もう別わかれてもいいですか」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん タイトルから想像そうぞうするにハッピーな話はなしではないのかなとは思おもいながら読よみ始はじめた。長ながい事こと夫おっとの横暴おうぼうと縛しばり付つけに悩なやんできた主婦しゅふが、あきらめの生活せいかつから人生じんせいの終盤しゅうばんに向むけて自分じぶんの心しんを解とき放はなつために夫おっと...
原田はらだひ香が読書どくしょ感想かんそう文ぶん「まずはこれ食たべて(原田はらだひ香が)」2024.01.12「まずはこれ食たべて」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん とにかく美味おいしいサラ飯めしが並ならぶ小説しょうせつ。しかし、ほんわかしたぬくもりのある料理りょうりとは対照たいしょう的てきに、ベンチャー企業きぎょうで働はたらく人ひとの苦悩くのうが丁寧ていねいに描えがかれている。 大学生だいがくせいの仲間なかまのノリがそのまま、同僚どうりょうになっているが...
太宰だざい治おさむ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「ヴィヨンの妻つま(太宰だざい治おさむ)」2024.01.12「ヴィヨンの妻つま」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん いつだったか昔むかし、太宰だざい治おさむの「人間にんげん失格しっかく」を読よんだことがある。太宰だざい治おさむや芥川あくたがわ龍之介りゅうのすけといった少すこし破滅はめつ的てきな人生じんせいを送おくった文豪ぶんごうの作品さくひんを読よむことがかっこいいと思おもっていた時期じきがあったのだ。 しかし内容ないようは全ぜんく分ぶんか...
子母沢しもざわ寛ひろし読書どくしょ感想かんそう文ぶん「新選しんせん組ぐみ始末しまつ記き(子母沢しもざわ寛ひろし)」2024.01.12「新選しんせん組ぐみ始末しまつ記き」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 以前いぜんに、NHK大河たいがで「八重やえの桜さくら」で新撰しんせん組ぐみがチラッとだけ出でていましたが、それ以前いぜんに「新撰しんせん組ぐみ」をスマップの香取かとり慎吾しんごや山本やまもと耕史こうじが熱演ねつえんしていた。 脚本きゃくほんが三谷幸喜みたにこうきであるが、司馬しば遼りょう太郎たろうやこの子母澤しもざわ寛ひろしの「...
森もり見み登のぼり美彦よしひこ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「四畳半よじょうはん神話しんわ大系たいけい(森もり見み登のぼり美彦よしひこ)」2024.01.12「四畳半よじょうはん神話しんわ大系たいけい」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 私わたしはこの本ほんを読よんで、第だい一いちにとても読よみやすいなと思おもった。この本ほんは、いくつかのパラレルワールドが出でてくるのだが、それぞれの世界せかいで大学だいがく内ないの違ちがうサークルに入はいり、それぞれの世界せかいで登場とうじょう人物じんぶつたちと違ちがった...
島本しまもと理り生せい読書どくしょ感想かんそう文ぶん「よだかの片想かたおもい(島本しまもと理り生せい)」2024.01.12「よだかの片想かたおもい」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん この本ほんは、図書館としょかんに行いった時ときにカウンターの前まえに数すう冊さつ置おかれているものの中なかの1冊さつだった。テンション的てきに精力せいりょく的てきなものや夢物語ゆめものがたりのようなものは読よみたくなかったので、タイトルに惹ひかれてなんとなく借かりた。...
湊みなとかなえ読書どくしょ感想かんそう文ぶん「落日らくじつ(湊みなとかなえ)」2024.01.14「落日らくじつ」の読書どくしょ感想かんそう文ぶん 湊みなとかなえにハマっている私わたしは、遅おくればせながらようやく今月こんげつ「落日らくじつ」を読よみ終おえた。読よみ終おえた時ときのドロッとした感情かんじょうが好すきという、いささか悪あく趣味しゅみな私わたしは、最高さいこう傑作けっさくと呼よばれる「落日らくじつ」を読よんで物足ものたりなさを感かんじつつ人ひと...