今週こんしゅう音盤おんばんは、吉田よしだ拓郎たくろう元気げんきです」(写真しゃしん)をえらびました。

【吉田拓郎「元気です」】<br />日本の音楽のあり様に革命を起こす

 この音盤おんばんは、1972ねん7がつ21にち発表はっぴょうされ ました。けっしてふるくならないかがやきをはっしている音盤おんばんですが、すで発表はっぴょうから40ねん以上いじょう経過けいかしています。それでも、今週こんしゅう音盤おんばんえらんだ理由りゆうふたつです。

だい1に、「元気げんきです」は、日本にっぽん音楽おんがくシーンに革命かくめいこしました。
だい2に、「元気げんきです」は、1970年代ねんだい時代じだい空気くうききわめてたか鮮度せんどたもったまま、いまつたえています。

テレビ出演しゅつえん拒否きょひ

元気げんきです」をいたことのあるひとならっているはずですが、この音盤おんばんには革命かくめいうたったうたひとつもありません。にもかかわらず、この音盤おんばんは、日本にっぽんにおける音楽おんがくのありよう革命かくめいこしました。

 1972ねん昭和しょうわ47ねん当時とうじ日本にっぽん音楽おんがくかい歌謡かようきょく演歌えんか主流しゅりゅうでした。かくレコード会社かいしゃかかえている職業しょくぎょう作詞さくし職業しょくぎょう作曲さっきょくいたきょく歌手かしゅうたうという分業ぶんぎょう体制たいせいがあり、テレビ出演しゅつえんでファンにアピールし、シングルばんる、というのが主要しゅよう音楽おんがく活動かつどうになっていました。

 そんななか深夜しんや放送ほうそうわか世代せだい一部いちぶは、従来じゅうらい歌謡かようきょくらず、欧米おうべいから流入りゅうにゅうしてたポップス(洋楽ようがくっていた)や日本人にっぽんじんのフォーク・シンガーたち熱中ねっちゅうしていました。が、レコード販売はんばいという意味いみではまった少数しょうすうでした。

 そこに、あざやかに登場とうじょうしたのが吉田よしだ拓郎たくろうです。

 1972ねん2がつ発表はっぴょうされたシングルばん結婚けっこんしようよ”が40まんまいだいヒットとなりました(アルバム「人間にんげんなんて」(写真しゃしん)に収録しゅうろく)。しかし、吉田よしだ拓郎たくろうはテレビ出演しゅつえん拒否きょひしていました。