シンポジウム 1

*シンポジウムのみの参加さんかは無料むりょうです。

#テーマ
「障害しょうがい、介助かいじょ、セックスワーク」

#趣旨しゅし
「障害しょうがいとセクシュアリティ」というテーマは、多おおくの人ひとびとの関心かんしんを集あつめるテーマであり続つづけている。今いまでは、ネット記事きじや動画どうが投稿とうこうサイトなどでも数すう多おおくの障害しょうがい者しゃの性せいに関かんする情報じょうほうを簡単かんたんに手てに入いれることができるなど、「タブー」は解消かいしょうされ、事態じたいは進展しんてんしているようにも見みえる。NHK教育きょういくテレビでも、ゴールデンタイムに放映ほうえいされる「障害しょうがい者しゃのための情報じょうほうバラエティー」『バリバラ』で、障害しょうがい者しゃのセクシュアリティや恋愛れんあいにまつわることがらが「笑わらいの要素ようそを織おり交まぜ」て紹介しょうかいされる。また、NPO法人ほうじんノアールや一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんホワイトハンズが設立せつりつされ、情報じょうほう発信はっしんが積極せっきょく的てきに行おこなわれてもいるだろう。

一方いっぽうで、依然いぜんタブーのまま残のこされている事実じじつが指摘してきされたり、知的ちてき障害しょうがいのある女性じょせいが性せい風俗ふうぞくで働はたらくケースが多おおいといった問題もんだいが明あきらかにされたりもしてきた。もはや「障害しょうがい者しゃ の / と セクシュアリティ」という課題かだいは、単たんに「障害しょうがい者しゃ “と” セックス （性交せいこうや性せい行動こうどう）」という限定げんていされた課題かだい、ましてや、「障害しょうがい者しゃの性欲せいよくの処理しょりをどのようにして可能かのうにするか」という課題かだいにおいてのみ語かたることはできないと言いってよいだろう。

河合かわい香織かおり著ちょ『セックスボランティア』が出版しゅっぱんされたのが2004年ねん。日本にっぽんの障害しょうがい学がくの文脈ぶんみゃくにおいては、倉本くらもと智明ともあき編へん『セクシュアリティの障害しょうがい学がく』が出版しゅっぱんされたのが、2005年ねん。これらの著作ちょさくが、こうした議論ぎろんを本格ほんかく化かさせた嚆矢こうしと言いえるかもしれないが、すでに出版しゅっぱんから10年ねん以上いじょうが経たとうとしているものの、その後ご、セクシュアリティをめぐる議論ぎろんが活発かっぱつになされているとは決けっして言いえない状況じょうきょうが続つづいている。障害しょうがい学がくは、「セクシュアリティの障害しょうがい学がく」を、あらためてどのように語かたり直なおすことができるかというフェーズにさしかかっていると言いえよう。

こうした問題もんだい関心かんしんから、本ほんシンポジウムでは、「障害しょうがいとセクシュアリティ」という課題かだいに関連かんれんして積極せっきょく的てきに発言はつげんされてきた坂爪さかつめ真しん吾われ氏しを迎むかえ、これまでの活動かつどうの総括そうかつと現在げんざいの関心かんしんをお話はなしいただく。そのうえで、要よう友紀子ゆきこ氏しには、セックスワーカーが安全あんぜんに安心あんしんして働はたらくための権利けんり擁護ようご活動かつどうをおこなってこられた立場たちばからコメントいただく。さらに、草山くさやま太郎たろう氏しには、「セクシュアリティの障害しょうがい学がく」の立場たちばから、ご自身じしんの研究けんきゅう・調査ちょうさ・取材しゅざいを踏ふまえてコメントいただこう。

これらの議論ぎろんを通つうじて、現在げんざいの「障害しょうがい者しゃと性せい」が語かたられる際さいの論点ろんてんを改あらためて検証けんしょうし、セックスワークとの関係かんけいなど、障害しょうがい者しゃと性せいを取とり巻まく社会しゃかい的てき条件じょうけんを視野しやに入いれ、障害しょうがい学がくの新あらたな可能かのう性せいを探さぐる。

#話題わだい提供ていきょう:
坂爪さかつめ 真しん吾われ （一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんホワイトハンズ） → 報告ほうこく資料しりょう
要よう 友紀子ゆきこ （SWASH） → 報告ほうこく資料しりょう
草山くさやま 太郎たろう （追手門学院大学おうてもんがくいんだいがく 准じゅん教授きょうじゅ） → 報告ほうこく資料しりょう 1 / 報告ほうこく資料しりょう 2

(*資料しりょうへのリンクをクリックすると、自動的じどうてきにダウンロードが開始かいしされます。)

#コメント:
倉本くらもと 智明ともあき (文筆ぶんぴつ業ぎょう、関西大学かんさいだいがく他た非常勤ひじょうきん講師こうし)

#司会しかい:
深田ふかた耕一郎こういちろう (女子栄養大学じょしえいようだいがく 専任せんにん講師こうし)