ビギナーを脱だっしたゴルファーの前まえに立たちはだかるのがスコア100の壁かべ……いわゆる“100切ぎり”を達成たっせいするために大切たいせつなポイントとは？ 今回こんかいは「スウィング中ちゅうの体重たいじゅう移動いどう」をテーマに、東京とうきょう都と港みなと区くのゴルフスクール「広尾ひろおゴルフインパクト」のインストラクター・後藤ごとう悠ゆう斗とプロに解説かいせつしてもらおう。

100切ぎりの最低さいていラインであるスコア99を達成たっせいするためには、パー72のコースの場合ばあい18ホール中ちゅう9ボギー9ダブルボギーで回まわる必要ひつようがある。「つまりボギーオン（規定きてい打数だすうより1打だ少すくない状態じょうたいでグリーンオンすること）して2パットが理想りそう、そのうえで9回かいはミスしてもいいんです」と後藤ごとうは言いう。

「たとえばパー4なら、ティーショットと2打だ目めは、3打だ目めでグリーンを狙ねらえる距離きょり感かんになっていればオッケーということ。あとのグリーン上じょうを2パットで収おさめればボギーです。そのうえで18ホール中ちゅう半分はんぶんは1打だ余計よけいにかかってもいいんです」（後藤ごとう、以下いか同どう）

ボギーオンのためにはグリーンオンできる位置いちまでボールを運はこぶ力ちからもある程度ていど求もとめられるが「やはり飛ひ距離きょりよりも方向ほうこう性せいのほうが重要じゅうようです。とくにティーショットに関かんしては無駄むだに打数だすうを重かさねないことが大事だいじですね。一番いちばんダメなのがOBで、次つぎにハザードに捕つかまってしまうことです」と後藤ごとう。

方向ほうこう性せいを良よくするためには、まず目標もくひょう方向ほうこうへ正ただしく構かまえることが重要じゅうようだということは、前回ぜんかい、お伝つたえした通とおり。加くわえて「無理むりに体重たいじゅう移動いどうなど、飛ひ距離きょりアップのための動うごきを取とり入いれる必要ひつようはないと考かんがえておくことが大切たいせつです」という。

「体重たいじゅう移動いどうする、腰こしを切きるといった動作どうさをしなければいけないって思おもい込こまないことですね。飛とばそうとするとどうしても、体からだが動うごいたりします。もちろん手てだけで打うって体からだはまったく使つかわないのはダメですが、だからといって体からだを過剰かじょうに動うごかす必要ひつようはないんです。そもそもスウィング中ちゅうの円運動えんうんどうって体からだが内うち周しゅうで、クラブヘッドが外周がいしゅうなわけで、外周がいしゅうのほうがより運動うんどう量りょうを増ふやさなきゃいけないわけですから」

もし飛ひ距離きょりアップのための動作どうさを取とり入いれるなら、そのぶん手元てもとやクラブ側がわも頑張がんばってあげないと、体からだの内うち周しゅうの動うごきについてこれず、ミスの原因げんいんとなる。そして100切きりを目指めざすゴルファーにとってそれは難むずかしかったり、そもそも必要ひつようがない場合ばあいがあるという。

そもそも体重たいじゅう移動いどうや下半身かはんしんを先行せんこうさせるといった動作どうさは、飛ひ距離きょりアップのために加くわえる動うごき。しかし「結局けっきょくクラブヘッドが走はしってくれるのが、一番いちばんエネルギーが出でるし、方向ほうこう性せいを良よくするという面めんでも簡単かんたんです」と後藤ごとう。

「すごくシンプルに、下半身かはんしんの動うごきを控ひかえめにして上半身じょうはんしんの回転かいてんと手首てくびのローテーションのみで打ぶてば、基本きほん的てきには球っきゅうって曲まがらないはずなんですよ。要ようは体からだの正面しょうめんで打うつという作業さぎょうができるので。これが体からだが動うごき過すぎると正面しょうめんで打うてなくなり、フェース面めんが開ひらいたままインパクトする、といったエラーにつながる可能かのう性せいがあるんです」

飛ひ距離きょりを伸のばすための動うごきを取とり入いれたことで、狙ねらった方向ほうこうに飛とばせないミスが出でてしまうのでは元もとも子こもない。まずは体重たいじゅう移動いどうは控ひかえめにし、ヘッドを走はしらせて体からだの正面しょうめんで打うつことを意識いしきしてみよう。

協力きょうりょく/広尾ひろおゴルフインパクト

バックナンバーはこちらから

[100切きりを目指めざす多おおくのアマチュアは、真まっすぐ構かまえているつもりが「体からだのラインが右みぎにズレている」!? スクエアに構かまえるためにはどう練習れんしゅうすればいい？【100切ぎり】 - みんなのゴルフダイジェスト]