明あけの明星みょうじょう

2022年ねん1月がつ初はじめまで「宵よいの明星みょうじょう」として見みえていた金星かなぼしは、1月がつ9日にちに内うち合ごうを迎むかえた後のち、9月がつごろまで「明あけの明星みょうじょう」として見みえます。明あけ方がたに東ひがしの空そらでひときわ明あかるく輝かがやいているので、一目いちもくでそれとわかります。

今こんシーズンは日本にっぽん（北半球きたはんきゅうの中なか緯度いど）から見みると金星きんぼしがあまり高たかくならず、日ひの出で45分ふん前まえの高度こうどは10～15度ど程度ていどしかありません。低空ていくうまで見渡みわたせる見晴みはらしの良よいところで、タイミングをはかって観察かんさつしましょう。

金星きんぼしに関かんする現象げんしょうカレンダー

およそ1か月げつに1回かいくらいの頻度ひんどで、金星きんぼしと細ほそい月つきが並ならんで見みえることがあります。金星きんぼしの輝かがやきはそれだけでも美うつくしいものですが、地球ちきゅう照あきら（地球ちきゅうで反射はんしゃした太陽光たいようこうに照てらされ、月つきの暗くらい側がわがうっすら見みえる現象げんしょう）を伴ともなった幻想げんそう的てきな細ほそい月つきと金星かなぼしが明あけ方がたの空そらに並ならぶ光景こうけいは、さらに見事みごとな眺ながめとなります。肉眼にくがんでもよく見みえますが、双眼鏡そうがんきょうがあるといっそう美うつくしさが際立きわだって感かんじられることでしょう。

また、金星きんぼしと他たの惑星わくせいや、プレアデス星団せいだん（すばる）などとの接近せっきんも起おこります。最さい接近せっきんのタイミングだけでなく、その前後ぜんごの日ひで並ならび方かたが変化へんかしていく様子ようすも楽たのしみです。

地上ちじょう風景ふうけいも入いれた写真しゃしん撮影さつえいにも、ぜひ挑戦ちょうせんしてみてください。夜明よあけ空そらの色いろや流ながれる雲くもの形かたちは刻一刻こくいっこくと変かわっていきます。シャッターチャンスを逃のがさず、共演きょうえんを記録きろくしてみましょう。

金星かなぼしは2022年ねん10月がつ下旬げじゅんに外そと合あいとなり、太陽たいようと同おなじ方向ほうこう（地球ちきゅうから見みて太陽たいようの向むこう側がわ）に位置いちするので見みえなくなります。その後ごは12月中旬ちゅうじゅんごろから、夕方ゆうがたの西にし天てんに「宵よいの明星みょうじょう」として見みえるようになります。