自由じゆうソフトウェアはいまやさらに重要じゅうようだ

リチャード・ストールマン著しる

1983年ねんより、自由じゆうソフトウェア運動うんどうは、 コンピュータユーザの自由じゆう、つまり、ユーザが自身じしんが使つかうソフトウェアをコントロールすること(その逆ぎゃくではなく)、のために活動かつどうしてきました。あるプログラムがユーザの自由じゆうとコミュニティを尊重そんちょうするとき、わたしたちはそれを「自由じゆうソフトウェア」と呼よびます。

また、わたしたちは、そのようなソフトウェアを「リブレ・ソフトウェア」とも呼よんで、値段ねだんではなく自由じゆうについて話はなしていることを強調きょうちょうします。プロプライエタリ(不自由ふじゆう)なプログラムには、フォトショップのようなとても高価こうかなものもあれば、Uberのアプリような無料むりょうで入手にゅうしゅできるものもありますが、これは細こまかな差異さいに過すぎません。どちらの場合ばあいも、プログラムの開発かいはつ者しゃにユーザを従属じゅうぞくさせる力ちからを与あたえますが、そういった力ちからは誰だれも有ゆうしてはいけないのです。

差異さいとは別べつに、この二ふたつの不自由ふじゆうなプログラムは共通きょうつうの点てんがあります。両方りょうほうともマルウェアなのです。すなわち、そのユーザを虐待ぎゃくたいするように設計せっけいされた機能きのうを両方りょうほうともに有ゆうします。プロプライエタリなソフトウェアは今日きょう、しばしばマルウェアです。開発かいはつ者しゃの力ちからがそれらを堕落だらくさせるからです。ここには、約やく6000の異ことなる悪意あくいのある機能きのう(2023年ねん4月がつ時点じてん)が掲載けいさいされていますが、これは実じつに氷山ひょうざんの一角いっかくに過すぎません。

自由じゆうソフトウェアでは、ユーザが個々ここにまた集団しゅうだん的てきにプログラムをコントロールします。ですから、ユーザはそのコンピュータが為なすことをコントロールします(そのコンピュータが忠実ちゅうじつで、ユーザのプログラムが行おこなうべしと言いうことを実行じっこうすると仮定かていした場合ばあいですが)。

プロプライエタリなソフトウェアでは、プログラムがそのユーザをコントロールし、ほかのエンティティ(開発かいはつ者しゃあるいは「所有しょゆう者しゃ」)がプログラムをコントロールします。ですから、プロプライエタリなプログラムは、その開発かいはつ者しゃがユーザに及およぼす力ちからを与あたえます。これはそれ自身じしん不ふ公正こうせいであり、さらには、ほかの方法ほうほうでユーザーを虐待ぎゃくたいするように開発かいはつ者しゃを誘惑ゆうわくします。

プロプライエタリなソフトウェアが露骨ろこつに悪意あくいのあるものでない時ときでさえ、その開発かいはつ者しゃはソフトウェアを中毒ちゅうどく性せいの、コントロールして操作そうさするものにしようとする動機どうきがあります。開発かいはつ者しゃはそういうことをしない倫理りんり的てきな義務ぎむを負おう、と言いうことは(この小しょう論ろんの著者ちょしゃがそうするように)できますが、一般いっぱん的てきには開発かいはつ者しゃはかれら自身じしんの関心かんしんにしたがいます。こうしたことが起おこらないようにするには、そのプログラムがユーザによってコントロールされることを確かくとしなければなりません。

自由じゆうとは自身じしんの人生じんせいをコントロールすることを意味いみするのです。あなたの人生じんせいの活動かつどうを実行じっこうするのにあるプログラムを使つかう場合ばあい、あなたの自由じゆうはそのプログラムのコントロールを有ゆうするかどうかに依存いぞんします。あなたは、あなたが使つかうプログラムのコントロールを有ゆうするに値あたいします。あなたの人生じんせいのなにか重要じゅうようなことのためにプログラムを使つかう場合ばあいには、なおさら、そうです。

ユーザがプログラムをコントロールするには、4つの基本きほん的てきな自由じゆうが必要ひつようとなります。

最初さいしょの二ふたつの自由じゆうは、それぞれのユーザがプログラムの個々ここのコントロールを行使こうしできることを意味いみします。ほかの二ふたつの自由じゆうで、ユーザのどんなグループも一緒いっしょにプログラムの集合しゅうごう的てきなコントロールを行使こうしできます。4つの自由じゆうのすべてを有ゆうすることで、ユーザはプログラムをまったくコントロールすることができます。そのどれかがなかったり、不備ふびがあるとき、プログラムはプロプライエタリ(不自由ふじゆう)であり、不ふ公正こうせいです。

実用じつよう的てきな活動かつどうにその他たの種類しゅるいの作品さくひんも使つかわれます。料理りょうりのレシピ、教科書きょうかしょのような著作ちょさく、辞書じしょや辞典じてんのような参照さんしょうのための著作ちょさく、文章ぶんしょうを表示ひょうじするためのフォント、人々ひとびとが作つくるハードウェアのための回路かいろ図ず、3Dプリンタで(単たんに装飾そうしょくではなく)有用ゆうようなオブジェクトを作つくるパターン図ず、などです。これらはソフトウェアではありませんから、自由じゆうソフトウェア運動うんどうは、厳密げんみつに言いうと、関係かんけいしません。しかし、同おなじ論理ろんり建だてが適用てきようでき、同おなじ結論けつろんに達たっします: こういった作品さくひんは4つの自由じゆうを行使こうしできるべきです。

自由じゆうなプログラムは、あなたが欲ほしいことをなすように(もしくはあなたが嫌きらいな何なにかを止とめるように)トンテンカンと修理しゅうりすることを許ゆるします。密封みっぷうされた箱はことしてのプロプライエタリのソフトウェアに慣なれていると、ソフトウェアを修理しゅうりするということはバカげて聞きこえるかもしれませんが、自由じゆうな世界せかいでは、普通ふつうに行おこなわれることで、プログラミングを学まなぶ良よい方法ほうほうのひとつです。伝統でんとう的てきなアメリカ人じんの車くるまの修理しゅうりの娯楽ごらくさえ、車くるまにはいまや不自由ふじゆうなソフトウェアを含ふくみますから、遮断しゃだんされてしまいました。

プロプライエタリ性せいの不ふ公正こうせい

ユーザがプログラムをコントロールしないとき、プログラムがユーザをコントロールします。プロプライエタリなソフトウェアでは、あるエンティティ、プログラムの開発かいはつ者しゃあるいは「所有しょゆう者しゃ」、が常つねに存在そんざいします。それは、プログラムをコントロールし、それを通つうじてユーザに対たいして力ちからを行使こうしします。不自由ふじゆうなプログラムは軛くびき(くびき)です。不ふ公正こうせいな力ちからの道具どうぐなのです。

けしからぬケースでは(その非道ひどうはすでに実じつにありふれたものとなってしまいましたが)プロプライエタリなプログラムはユーザをスパイし、制限せいげんし、検閲けんえつし、濫用らんようするように設計せっけいされています。たとえば、アップルのiなんとか、のオペレーティング・システムは、このすべてを行おこないます。ARMチップのモバイル・デバイス上じょうのウィンドウズも同様どうようです。ウィンドウズ、携帯けいたい電話でんわのファームウェア、ウィンドウズ用ようのグーグルのChromeには万能ばんのうのバックドアがあり、リモートから(ユーザに)許可きょかを問とい合あわせることなく、ある会社かいしゃが変更へんこうすることを許ゆるします。アマゾンのキンドルには本ほんを削除さくじょできるバックドアがあります。

IoT(“internet of things”)における不自由ふじゆうなソフトウェアの使用しようは、それを「電話でんわでの押おし売うりのインターネット」や「余計よけいな詮索せんさくをする人ひとのインターネット」に変かえてしまうかもしれません。

不自由ふじゆうなソフトウェアの不ふ公正こうせいを終おわらせるという目標もくひょうで、自由じゆうソフトウェア運動うんどうは自由じゆうなプログラムを開発かいはつし、ユーザは自身じしんを自由じゆうとできるようになりました。1984年ねんに自由じゆうなオペレーティングシステムGNUの開発かいはつをわたしたちははじめました。今日きょう、何なん百ひゃく万まん台だいものコンピュータがGNUを、主おもにGNU/Linuxの組くみ合あわせで、走はしらせています。

ユーザに自由じゆうなしでプログラムを配布はいふすることは虐待ぎゃくたいですが、プログラムを配布はいふしないことを選択せんたくすることは誰だれも虐待ぎゃくたいしません。あなたがプログラムを書かいて、プライベートに使つかう場合ばあい、ほかの人ひとに何なにも悪わるいことはしません。(良よいことをする機会きかいをのがすでしょうが、それは悪わるいことをするのと同おなじではありません。) ですから、わたしたちが、すべてのソフトウェアは自由じゆうであるべきだ、と言いうときには、すべてのコピーが4つの自由じゆうとともに来きたるべきだ、ということを、意味いみしているのであって、誰だれかがあなたにコピーを提供ていきょうする義務ぎむがあるとは、意味いみしてません。

不自由ふじゆうなソフトウェアとSaaSS

不自由ふじゆうなソフトウェアは、企業きぎょうが人々ひとびとによるコンピューティングのコントロールを取とり去さる、第だい一いちの手段しゅだんです。最近さいきんでは、別べつの手段しゅだん、サービスによるソフトウェア代替だいたい(SaaSS)が出でてきました。あなた自身じしんのコンピューティングのタスクを他人たにんのだれかのサーバで行おこなうようにする、という意味いみです。

SaaSSはサーバで実行じっこうするプログラムが不自由ふじゆうである(多おおくの場合ばあいそうですが)ことを意味いみしません。むしろ、SaaSSは使つかうことは、不自由ふじゆうなプログラムを使つかうのと同どうじ不ふ公正こうせいの原因げんいんとなるのです。つまり、同おなじ悪わるい場所ばしょへの二ふたつの道みち、です。SaaSSの翻訳ほんやくサービスの例れいを採とってみましょう。ユーザはテキストをサーバに送おくりサーバは翻訳ほんやくし(たとえば英語えいごからスペイン語ごへ)、ユーザに翻訳ほんやく結果けっかを送おくり返かえします。ここで、その翻訳ほんやくの仕事しごとは、ユーザではなく、サーバのオペレータのコントロール下かにあります。

SaaSSを使つかう場合ばあい、サーバのオペレータがあなたのコンピューティングをコントロールします。適切てきせつなデータのすべてをサーバのオペレータへと委託いたくすることが要求ようきゅうされ、それを国くににも同様どうように開示かいじするころが強制きょうせいされるのです。いったい、そのサーバは誰だれにサーブするのでしょうか?

主要しゅような不正ふせい、二に次じ的てきな不正ふせい

プロプライエタリなプログラムやSaaSSを使つかうとき、第だい一いちに、あなたは自分じぶん自身じしんに間違まちがったことをしています。なぜなら、あるエンティティへあなたに対たいする不ふ公正こうせいな力ちからを与あたえてしまうからです。あなた自身じしんのために、あなたは逃にげるべきです。また、あなたが共有きょうゆうしないと約束やくそくする場合ばあい、それはほかの人ひとにとっても間違まちがったことです。そのような約束やくそくを守まもることは悪あくであり、それを破やぶることは、より程度ていどの軽かるい悪あくです。本当ほんとうに高潔こうけつであるには、まったく約やくするべきではありません。

不自由ふじゆうなソフトウェアを使つかうことが、ほかの人ひとに同おなじようにすることを直接ちょくせつに圧力あつりょくを加くわえるケースがあります。スカイプは明あきらかな一いち例れいです。ある人ひとが不自由ふじゆうなスカイプのクライアントソフトウェアを使つかうとき、別べつの人ひともそのソフトウェアを使つかうことを要求ようきゅうします。これは、あなたもかれも両方りょうほうが自由じゆうをあきらめる、ということです。(グーグルのHangoutsも同おなじ問題もんだいがあります。) このようなプログラムを使つかうよう提案ていあんすることだけでも間違まちがいです。たとえ一時いちじ的てきでも、たとえほかの人ひとのコンピュータ上じょうであっても、このようなプログラムを使つかうことは拒絶きょぜつすべきです。

もうひとつの不自由ふじゆうなプログラムとSaaSSを使つかう害がいは、加害かがい者しゃを賞しょうし、プログラムや「サービス」のさらなる開発かいはつを奨励しょうれいするからです。それは、その会社かいしゃの手ての元もとに、よりたくさんの人ひとを陥おとしいれることにつながります。

間接かんせつ的てきな害がいのすべての形態けいたいは、ユーザが公的こうてき機関きかんや学校がっこうであるとき、増大ぞうだいされます。

自由じゆうソフトウェアと国くに

公的こうてき機関きかんは人々ひとびとのために存在そんざいするのであって、それ自身じしんのためではありません。公的こうてき機関きかんがコンピューティングを行おこなう場合ばあい、それは人々ひとびとのためです。コンピューティング全般ぜんぱんについてのコントロールを維持いじする義務ぎむがあり、人々ひとびとにそれが正ただしく行おこなえていると保証ほしょうできる必要ひつようがあります。(コンピューティングに関かんする主権しゅけんを構成こうせいします。) 公的こうてき機関きかんは、国くにのコンピューティングが私的してきな手ての元もとに陥おちいるコントロールを決けっして許ゆるしてはなりません。

人々ひとびとがコンピューティングをコントロールすることを維持いじするために、公的こうてき機関きかんは、プロプライエタリなソフトウェア(国家こっか以外いがいのエンティティによるコントロール下かにあるソフトウェア)を使つかって、(なにかを)行いってはいけません。国家こっか以外いがいのエンティティによってプログラムされ実行じっこうされるサービスにそれを委託いたくすることも、それはSaaSSとなりますから、行おこなってはなりません。

プロプライエタリなソフトウェアは、ひとつの決定的けっていてきなケースにおいて、まったくセキュリティがありません。その開発かいはつ者しゃに対たいして、です。そして開発かいはつ者しゃは、ほかの人ひとが攻撃こうげきするのを助たすけることができます。その修正しゅうせい前まえに、マイクロソフトはウィンドウズのバグをNSAに知しらせました(NSAは合衆国がっしゅうこく政府せいふのディジタル諜報ちょうほう機関きかんです)。アップルが同おなじように行いっているのか、わたしたちは知しりませんが、マイクロソフトと同おなじ政府せいふの圧力あつりょくの元もとにあるのは確たしかです。ですから、どんなほかの国くにの政府せいふがそういったソフトウェアを使つかう場合ばあいも、国家こっかの危機ききとなるでしょう。NSAがあなたの政府せいふのコンピュータへ侵入しんにゅうすることを望のぞみますか? わたしたちが提案ていあんする、政府せいふが自由じゆうソフトウェアを奨励しょうれいするポリシーについては、 http://www.gnu.org/philosophy/government-free-software.htmlをご覧らんください。

自由じゆうソフトウェアと教育きょういく

学校がっこう(および、すべての教育きょういく関連かんれんの活動かつどうを含ふくめて)は、そこで教おしえることを通つうじて社会しゃかいの将来しょうらいに影響えいきょうを与あたえます。自由じゆうソフトウェアだけを教おしえるべきです。その影響えいきょう力りょくを良よいことに使つかうべきだからです。プロプライエタリのプログラムを教おしえることは依存いぞんを植うえ付つけることなので、教育きょういくの使命しめいに反はんすることです。自由じゆうソフトウェアを使つかうことのトレーニングによって、学校がっこうは社会しゃかいの将来しょうらいを自由じゆうへと向むけることができ、才能さいのうあるプログラマが技能ぎのうを習得しゅうとくすることを助たすけるでしょう。

協力きょうりょくの習慣しゅうかんを学生がくせいに教おしえることもできますし、人々ひとびとを助たすけることを教おしえることもできます。それぞれのクラスでは、以下いかのルールがルールあるべきでしょう。「学生がくせいよ、このクラスは知識ちしきを共有きょうゆうする場ばです。クラスにソフトウェアを持もってくる場合ばあい、自分じぶん一いち人にんで、それを保持ほじしてはなりません。そうではなく、クラスのほかの人ひととそのコピーを共有きょうゆうしなければなりません(だれかほかの人ひとが学まなびたい場合ばあいにはプログラムのソースコードも)。ですから、プロプライエタリなソフトウェアをクラスに持もってくるのはリバースエンジニアリングを除のぞいて許ゆるされません。」

プロプライエタリな開発かいはつ者しゃは、心しんが誠実せいじつでソフトウェアを共有きょうゆうしようとする学生がくせいを罰ばっするようにわたしたちを仕向しむけ、変更へんこうしたいという好奇心こうきしん旺盛おうせいの学生がくせいを妨害ぼうがいするでしょう。これは、悪わるい教育きょういくを意味いみします。より詳くわしい議論ぎろんについては、学校がっこうにおける自由じゆうソフトウェアの利用りようをご覧らんください。

自由じゆうソフトウェア: 「優位ゆうい性せい」よりも

自由じゆうソフトウェアの「優位ゆうい性せい」について述のべてくださいと、依頼いらいされることが、ままあります。しかし、「優位ゆうい性せい」では、自由じゆうについて語かたるとき、弱よわすぎます。自由じゆうのない生活せいかつは抑圧よくあつであり、それはコンピューティングについても同様どうようで、わたしたちの生活せいかつのすべてのほかの活動かつどうと同様どうようです。プログラムやコンピューティングサービスの開発かいはつ者しゃに、わたしたちが行おこなうコンピューティングに対たいしてのコントロールを与あたえることを拒絶きょぜつしなければなりません。これは利己りこ的てきに正ただしいことですが、単たんに利己りこ的てきな理由りゆうだけではありません。

自由じゆうにはほかの人ひとと協力きょうりょくする自由じゆうが含ふくまれます。その自由じゆうを人々ひとびとに拒絶きょぜつすることは、人々ひとびとを別わかれ別わかれのままにする、ことで、これは、人々ひとびとを抑圧よくあつする枠わくの始はじまりです。自由じゆうソフトウェアのコミュニティでは、協力きょうりょくすることの自由じゆうの重要じゅうよう性せいを大変たいへんよく理解りかいしています。なぜなら、わたしたちの仕事しごとは組織そしき的てきな協力きょうりょくで構成こうせいされているからです。あなたの友達ともだちが来きて、あるプログラムをあなたが使つかっているのを見みた場合ばあい、コピーをお願ねがいするかもしれません。こういうときに、あなたが再さい配布はいふをすることを禁きんずる、もしくは、あなたが「再さい配布はいふしない」と想定そうていするとされる、プログラムは反はん社会しゃかい的てきです。

コンピューティングでは、協力きょうりょくには、プログラムのそのままのコピーをほかのユーザに再さい配布はいふすることが含ふくまれます。あなたが変更へんこうしたバージョンを配布はいふすることも含ふくまれます。自由じゆうソフトウェアはこのような形態けいたいの協力きょうりょくを奨励しょうれいしますが、プロプライエタリなソフトウェアは禁止きんしします。コピーの再さい配布はいふを禁止きんしし、ユーザへのソースコードを拒絶きょぜつし、ユーザが変更へんこうを行おこなうことを阻止そしします。SaaSSは同おなじ効果こうかがあります。だれかほかの人ひとのサーバのウェブ上じょうであなたのコンピューティングがなされる場合ばあい(だれかほかの人ひとのプログラムのコピーによって)、あなたはプログラムを見みることもできませんし、あなたのコンピューティングを行おこなうソフトウェアに触ふれることもできません。ですから、再さい配付はいふも変更へんこうもできないのです。

結論けつろん

わたしたちは自身じしんのコンピューティングのコントロールを有ゆうするに値あたいします。どのようにして、わたしたちは、このコントロールを勝かち取とることができるでしょうか?

• わたしたちが所有しょゆうしたり、または通常つうじょう使つかうコンピュータの不自由ふじゆうなソフトウェアを拒否きょひし、SaaSSを拒否きょひすることで。
• 自由じゆうソフトウェアを開発かいはつすることで(わたしたちのうちでプログラマである人ひとの場合ばあい)。
• 不自由ふじゆうなソフトウェアやSaaSSの開発かいはつまたは推奨すいしょうすることを拒否きょひすることで。
• こういった考かんがえを人々ひとびとに広ひろげることで。
• 不自由ふじゆうなプログラムの実行じっこうに誘さそわれた時ときに、「ノー」と言いい、その理由りゆうを述のべることで。

わたしたちと何なん千せん人にんものユーザはこれを1984年ねんから行いってきました。そして、今いま、誰だれもが、プログラマでも、そうでない人ひとも、使つかえる、自由じゆうなGNU/Linuxオペレーティング・システムを有ゆうしたのです。プログラマとして、活動かつどう家かとして、わたしたちの運動うんどうに参加さんかしてください。すべてのコンピュータのユーザを自由じゆうへと解放かいほうしましょう。