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自由じゆうソフトウェアとは?

自由じゆうソフトウェア」は利用りようしゃ自由じゆうとコミュニティを尊重そんちょうするソフトウェアを意味いみします。おおよそでうと、そのソフトウェアを、実行じっこう、コピー、配布はいふ研究けんきゅう変更へんこう改良かいりょうする自由じゆう利用りようしゃゆうすることを意味いみします。ですから、「自由じゆうソフトウェア」は自由じゆう問題もんだいであり、値段ねだん問題もんだいではありません。このかんがかた理解りかいするには、「ビール放題ほうだい(free beer)」ではなく「言論げんろん自由じゆう(free speech)」をかんがえてください。わたしたちは無償むしょう意味いみではないことをしめすのに時々ときどき、「自由じゆう」をあらわフランス語ふらんすごあるいはスペイン言葉ことばりて「リブレソフトウェア」とびます。

自由じゆうソフトウェアのコピーをれるのにおかねはらったほうもいるかもれませんし、コピーを無料むりょうれたほうもいるでしょう。しかしどのようにしてご自分じぶんのコピーをれたかには関係かんけいなく、あなたにはいつでもソフトウェアをコピーし変更へんこうする自由じゆうがあるのです。その自由じゆうには、コピーを自由じゆうすらふくまれます。

わたしたちは、これらの自由じゆうのために運動うんどうします。なぜならすべてのひとがその自由じゆうあたいするからです。これらの自由じゆうによって、利用りようしゃ(個々人ここじんのみならず全体ぜんたいとして)はプログラムとそのプログラムが利用りようしゃになすことを制御せいぎょします。利用りようしゃがプログラムを制御せいぎょしないとき、わたしたちは、それを「不自由ふじゆう」あるいは「プロプライエタリ」のプログラムとびます。不自由ふじゆうなプログラムは、その利用りようしゃ制御せいぎょするでしょう。そして開発かいはつしゃがプログラムを制御せいぎょします。これは、プログラムを公正こうせいちから道具どうぐとします。

「オープンソース」はことなるものです: それはことなる価値かちにもとづいたとてもちがった理念りねんゆうします。その実際じっさい定義ていぎことなりますが、ほとんどすべてのオープンソースのプログラムは実際じっさい自由じゆうです。わたしたちはそのちがいをなぜ「オープンソース」は自由じゆうソフトウェアのまとはずすのか説明せつめいしています。

自由じゆうソフトウェアの定義ていぎ

自由じゆうソフトウェアの定義ていぎは、ある特定とくていのソフトウェア・プログラムが、自由じゆうソフトウェアとして適格てきかくであるかどうかの基準きじゅんしめします。ときおうじて、わたしたちはこの定義ていぎ改訂かいていし、これを明確めいかくし、また、本質ほんしつてき問題もんだいたいする疑問ぎもん解決かいけつします。自由じゆうソフトウェアの定義ていぎ関連かんれんする変更へんこうについては、履歴りれきをごらんください。

よっつの基本きほんてき自由じゆう

あるプログラムが自由じゆうソフトウェアであるとは、そのプログラムの利用りようしゃが、以下いかよっつの必須ひっす自由じゆうゆうするときです: [1]

  • どんな目的もくてきたいしても、プログラムをのぞむままに実行じっこうする自由じゆう (だいれい自由じゆう)。
  • プログラムがどのように動作どうさしているか研究けんきゅうし、必要ひつようおうじて改造かいぞうする自由じゆう (だいいち自由じゆう)。ソースコードへのアクセスは、この前提ぜんてい条件じょうけんとなります。
  • ほかのひとたすけられるよう、コピーをさい配布はいふする自由じゆう (だい自由じゆう)。
  • 改変かいへんしたはん配布はいふする自由じゆう (だいさん自由じゆう)。これにより、変更へんこうがコミュニティ全体ぜんたいにとって利益りえきとなる機会きかい提供ていきょうできます。ソースコードへのアクセスは、この前提ぜんてい条件じょうけんとなります。

利用りようしゃ以上いじょうであげたすべての自由じゆうゆうしていれば、そのプログラムは自由じゆうソフトウェアです。そうでなければ、不自由ふじゆうです。さまざまな不自由ふじゆう配布はいふ仕組しくみについて、どのくらい自由じゆうからはずれているかの観点かんてんから区別くべつすることは可能かのうですが、わたしたちは、そのすべてをひとしく倫理りんりてきだとかんがえています。

どのようなあたえられたシナリオにおいても、これらの自由じゆうは、わたしたちが使用しようしようとする、あるいは、他人たにん使用しようするようにみちびく、いかなるコードにも適用てきようされなければなりません。たとえば、あるプログラムAが自動的じどうてきにプログラムBを起動きどうして、なにかをあつか状況じょうきょうかんがえてみてください。もし、わたしたちがAをそのままで配布はいふしようとし、それがユーザがBを必要ひつようとすることを意味いみするならば、わたしたちはAとBの両方りょうほう自由じゆうであるべきと判断はんだんするでしょう。しかし、わたしたちがAを変更へんこうしてBを使用しようしないようにしようとするならば、Aだけが自由じゆうであればよく、このやりかたではBは関連かんれんしません。

自由じゆうソフトウェアは商用しょうようできる

自由じゆうソフトウェア」が意味いみするのは、「商用しょうよう」ということではありません。ぎゃくに、自由じゆうなプログラムは商用しょうよう利用りよう商用しょうよう開発かいはつ商用しょうよう配布はいふすることができなければなりません。このポリシーは基本きほんてき重要じゅうよう事項じこうひとつであり、これなしでは、自由じゆうソフトウェアはその目的もくてきたっしえないでしょう。

わたしたちはGNUシステムを利用りようすることにみなを招待しょうたいしたいとかんがえています。ビジネスやビジネスで仕事しごとをするかたたちをふくめてです。わたしたちは自由じゆう代替だいたいプログラムがたようなプロプライエタリのプログラムをえることをねがっていますが、もしビジネスでの利用りようきんじられていたらそれはできません。わたしたちはGNUシステムをふくむことができるソフトウェアの商用しょうようプロダクトをのぞんでいますし、それは値段ねだんのついた商用しょうよう配布はいふ構成こうせいするでしょう。自由じゆうソフトウェアの商業しょうぎょうてき開発かいはつはもはやめずらしいことではありません。そのような自由じゆう商用しょうようソフトウェアはきわめて重要じゅうようです。支払しはらわれる、プロフェッショナルの自由じゆうソフトウェアのサポートは、重要じゅうよう需要じゅようたします。

ですから、商用しょうよう利用りよう商用しょうよう開発かいはつ、あるいは商用しょうよう配布はいふをを除外じょがいすることは、自由じゆうソフトウェア・コミュニティにあしかせをはめてしまい、成功せいこうへのみち妨害ぼうがいしてしまうでしょう。そのような制限せいげんでライセンスされたプログラムは自由じゆうソフトウェアとして適格てきかくではないと結論けつろんづけなければなりません。

以前いぜん配布はいふにおいて、これまでのところ、ユーザがそのソフトウェアをカバーする自由じゆうなライセンスの条項じょうこうにしたがっている状況じょうきょうにおいて、自由じゆうなプログラムは、そのソフトウェアのコピーを入手にゅうしゅしたどんなユーザにも(今後こんごのユーザもふくめて)よっつの自由じゆう提供ていきょうしなければなりません。あるユーザにたいしてある自由じゆうかんして制限せいげんくわえることや、自由じゆう行使こうしするユーザにたいして金品きんぴんやそのたね支払しはらいを要求ようきゅうすることは、当該とうがい自由じゆうあたえないことにひとしく、ですから、プログラムを不自由ふじゆうとしてしまいます。

自由じゆう不自由ふじゆうあいだ境界きょうかい明確めいかくにする

ここからは、あるプログラムが自由じゆうであるために、さまざまな自由じゆうがどれだけ拡張かくちょうされる必要ひつようがあるか、いろいろな問題もんだいについて、より正確せいかく説明せつめいします。

プログラムをのぞむままに実行じっこうする自由じゆう

プログラムを実行じっこうする自由じゆうとは、どんな人間にんげん組織そしきでも、あらゆるコンピュータシステムじょうで、どんな種類しゅるい仕事しごと目的もくてきのためにでも、開発かいはつしゃ特定とくてい団体だんたい連絡れんらくする必要ひつようなく、プログラムを使つかうことができるという自由じゆう意味いみします。この自由じゆうでは、利用りようしゃ目的もくてき問題もんだいで、開発かいはつしゃ目的もくてき問題もんだいではありません。(あなたは利用りようしゃとして、あなたの目的もくてきでプログラムを実行じっこうする自由じゆうがあり、あなたがそれをだれかに配布はいふしたとき、そのひとはそのひと目的もくてきでプログラムを実行じっこうする自由じゆうがあります。あなた自身じしん目的もくてきけることはできません。)

のぞむままにプログラムを実行じっこうする自由じゆうは、実行じっこうすることを禁止きんしされない、められない、という意味いみです。これは、プログラムがどういった機能きのうゆうするか、あるあたえられた環境かんきょう機能きのうすることが技術ぎじゅつてき可能かのうかどうか、または、ある特定とくていのコンピューティングの活動かつどうたいして有用ゆうようかどうか、とはなん関係かんけいもありません。

たとえば、そのコードがある意味いみある入力にゅうりょく任意にんい拒絶きょぜつ(もしくは、無条件むじょうけん失敗しっぱい)し、そのプログラムを有用ゆうようでなく(あるいは完全かんぜん無用むようと)してしまうけれども、ユーザがそのプログラムの実行じっこうすることは拒否きょひしない場合ばあいだいれい自由じゆうとは衝突しょうとつしません。そのプログラムが自由じゆうであれば、そのユーザは有用ゆうようせい損失そんしつ克服こくふくできます。なぜなら、だいいち自由じゆうだいさん自由じゆうが、ユーザとコミュニティが任意にんい迷惑めいわくのコードなしの改変かいへんされたバージョンを作成さくせいして配布はいふすることをゆるすからです。

のぞむままに」は、オプションとして、もしそれがのぞむことであるなら、「まったくなし」をふくみます。ですから、べつの「プログラムを実行じっこうしない自由じゆう」は必要ひつようありません。

ソースコードを研究けんきゅうし、変更へんこうする自由じゆう

だいいち自由じゆうだいさん自由じゆう(変更へんこうくわえる自由じゆう、そして変更へんこうしたはん発表はっぴょうする自由じゆう)を意味いみのあるものとするためには、そのプログラムのソースコードにアクセスできることが必要ひつようです。ですから、ソースコードが入手にゅうしゅ可能かのうであることは自由じゆうソフトウェアにとって必要ひつよう条件じょうけんとなります。難読なんどくされた「ソースコード」は本当ほんとうのソースコードではなく、ソースコードとはみなされません。

ソースコードは、変更へんこうくわえるプログラムのこのましい形態けいたいとして定義ていぎされます。ですから、プログラムを開発かいはつするのに開発かいはつしゃ変更へんこうする形態けいたいが、その開発かいはつしゃのバージョンのソースコードです。

だいいち自由じゆうは、もとはんえて変更へんこうされたはん使つか自由じゆうふくみます。もし、プログラムがひと変更へんこうしたはん実行じっこうできるが、あなたのはん実行じっこうできないというように設計せっけいされた製品せいひんのために配布はいふされるならば(“tivoization”、“lockdown” もしくは(実務じつむのひねくれた用語ようごでいうところの)「セキュアブート」としてられる慣習かんしゅうですが)、だいいち自由じゆう実際じっさい自由じゆうではなく、中身なかみのないせかけのものとなってしまいます。そういったバイナリは、たとえもととなっているソースコードが自由じゆうであるとしても、自由じゆうソフトウェアではありません。

プログラムを変更へんこうするひとつの重要じゅうよう方法ほうほうは、利用りよう可能かのう自由じゆうなサブルーチンやモジュールにマージすることです。もしプログラムのライセンスが、それを適切てきせつにライセンスされたすで存在そんざいするモジュールにマージすることができないというのであれば、(たとえば、あなたがくわえるコードは、すべて、あなたが著作ちょさくけんしゃであることを要求ようきゅうする)、そのライセンスは自由じゆうであるとするには、制限せいげんつよすぎるといえるでしょう。

変更へんこう改良かいりょうとなるかどうかは従属じゅうぞくてき問題もんだいです。もし、プログラムを変更へんこうする権利けんり本質ほんしつてき制限せいげんされ、だれかが改良かいりょうかんがえなければいけないとすると、そのプログラムは自由じゆうではありません。

だいいち自由じゆうひとつの特別とくべつなケースは、そのプログラムのコードをなにもせずにもどってくるように削除さくじょしたり、ほかのプログラムを起動きどうするようにさせることです。ですから、だいいち自由じゆうは「プログラムを削除さくじょする自由じゆう」をふくみます。

のぞ場合ばあいさい配布はいふする自由じゆう: 基本きほんてき要件ようけん

配布はいふする自由じゆう(だいだいさん自由じゆう)は、変更へんこうしたものもしてないものも、配布はいふ手数料てすうりょうありでもなしでも、どこのだれにでも自由じゆうさい配布はいふすることを意味いみします。これらのことをするのが自由じゆうだという内容ないようには、許可きょかもとめたり、そのためにおかねはらったりする必要ひつようがないということも(そののこともあわせて)ふくまれています。

あなた自身じしん仕事しごと趣味しゅみにおいてプライベートにソフトウェアを改変かいへんし、それらを使つか自由じゆうもあるべきです。プライベートな変更へんこう存在そんざいすることについて言及げんきゅうすることさえ必要ひつようとされずにです。もし、あなたがご自分じぶんおこなった変更へんこう発表はっぴょうする場合ばあいでも、特定とくていだれかに、もしくはなに特定とくてい方法ほうほうで、それをらせる必要ひつようはありません。

だいさん自由じゆうは、改変かいへんしたはん自由じゆうソフトウェアとしてリリースする自由じゆうふくみます。自由じゆうなライセンスは、方法ほうほうでリリースすることもゆるしてもかまいません。べつ言葉ことばでいえば、それはコピーレフトのライセンスである必要ひつようはありません。しかし、変更へんこうしたはん不自由ふじゆうであるとするライセンスは、自由じゆうソフトウェアとして適格てきかくであるとはいえません。

コピーをさい配布はいふする自由じゆうには、ソースコードの配布はいふおなじく、プログラムのバイナリあるいは実行じっこう形式けいしきでの配布はいふ変更へんこう有無うむわずふくまれなければなりません。(実行じっこうできるかたちでプログラムを配布はいふすることは、簡単かんたんにインストールできる自由じゆうなオペレーティング・システムのために必要ひつようです。) バイナリや実行じっこう形式けいしき作成さくせいする手段しゅだんいとき(いくつかのプログラミング言語げんごはこういった機能きのうをサポートしていません)にはかまいませんが、のちにそういった形式けいしき作成さくせいする方法ほうほうつけたり開発かいはつしたりするかもれませんから、そのような形式けいしきさい配布はいふする自由じゆうがなければなりません。

コピーレフト

自由じゆうソフトウェアを配布はいふする方法ほうほうについてのあるしゅ規則きそくは、それらが主要しゅよう自由じゆう衝突しょうとつしないかぎ容認ようにんできます。たとえば、コピーレフトは(非常ひじょう簡単かんたんえば)プログラムをさい配布はいふするときに、あなたは人々ひとびと主要しゅよう自由じゆう否定ひていするような制限せいげんくわえることができないという規則きそくです。この規制きせい主要しゅよう自由じゆうとは衝突しょうとつせず、むしろそれらを保護ほごするものとえます。

GNUプロジェクトでは、すべてのひとたいして上記じょうき自由じゆう法的ほうてき保護ほごするためコピーレフトを使つかっています。わたしたちは、コピーレフトを使つかほう重要じゅうよう理由りゆうがあるとかんがえています。しかし、コピーレフトでない自由じゆうソフトウェア倫理りんりてきです。「自由じゆうソフトウェア」、「コピーレフトのソフトウェア」、そしてその種類しゅるいのソフトウェアがおたがいにどう関連かんれんしているかについての説明せつめいは、自由じゆうソフトウェアの分類ぶんるいをごらんください。

パッケージングと配布はいふ詳細しょうさいのルール

変更へんこうされたバージョンをどのようにパッケージするかについての規則きそくも、そういった規則きそく変更へんこうされたバージョンを人々ひとびとがリリースする自由じゆうや、プライベートに変更へんこうされたバージョンを作成さくせいして利用りようする自由じゆうつよさまたげないかぎ容認ようにんできます。ですから、変更へんこうしたはん名前なまえ変更へんこうやロゴの削除さくじょ要求ようきゅうしたり、あなたの変更へんこうをあなたのものだと同定どうていできるように要求ようきゅうするライセンスは容認ようにんできます。それらの要求ようきゅうがとても厄介やっかいで、あなたの変更へんこう実効じっこうてき妨害ぼうがいするのでないかぎり、それらは容認ようにんできます。プログラムにたいしてその変更へんこうすでっているのですから、くわえてもうすこ変更へんこうすることはそんなに苦労くろうとはならないでしょう。

「もしあなたがプログラムのはんをこういうやりかた入手にゅうしゅできるようにしたら、あなたはそれをこういうやりかたでも入手にゅうしゅ可能かのうにしなければなりません」といった規則きそくも、おな条件じょうけんしたれられます。そのような容認ようにんできる規則きそくれいは、変更へんこうされたはん配布はいふするならば、以前いぜん開発かいはつしゃがそのコピーを要求ようきゅうしてきた場合ばあいおくらなければならない、というものです。(そのような規則きそくであれば、依然いぜんとしてプログラムを配布はいふするかしないかという選択せんたく余地よちはあることに注意ちゅういしてください。) 公共こうきょう利用りようきょうするはんについて、利用りようしゃへソースコードを提供ていきょうすることを要求ようきゅうする規則きそく容認ようにんできることです。

ライセンスが名前なまえ変更へんこう要求ようきゅうするとき、ほかのプログラムからそのプログラムが起動きどうされる名前なまえをどうするかという特別とくべつ問題もんだいしょうじます。ほかのプログラムから起動きどうされる場合ばあい、オリジナルをえるような変更へんこうばんをリリースすることを、名前なまえ変更へんこう要求ようきゅう実効じっこうてきさまたげてしまうからです。このような要求ようきゅうは、オリジナルのプログラムの名前なまえ変更へんこうばん別名べつめいとして指定していできるような適切てきせつなエイリアスの仕組しくみがある場合ばあいのみ容認ようにんできます。

輸出ゆしゅつ規制きせい

ときとして、政府せいふによる輸出ゆしゅつ規制きせい貿易ぼうえき制裁せいさいがあなたが国際こくさいてきにプログラムのコピーを配布はいふする自由じゆう束縛そくばくすることがあります。ソフトウェア開発かいはつしゃにはこれらの制限せいげん除去じょきょしたりくつがえしたりするちからはありませんが、かれらにもでき、そしてすべきことはプログラムの利用りようかんする条件じょうけんとしてそういった制限せいげんすのを拒否きょひすることです。こうすれば、制限せいげんはこういった政府せいふ管轄かんかつおよばないところのひとびとやそこでの活動かつどうには影響えいきょうしないでしょう。ですから、自由じゆうなソフトウェアのライセンスは、本質ほんしつてき自由じゆうのどれにかんしても、それを実施じっしする条件じょうけんとして、いかなる些細ささいではない輸出ゆしゅつ規制きせいにも服従ふくじゅうすることを要求ようきゅうしてはならないのです。

たん輸出ゆしゅつ規制きせい存在そんざいれること、ライセンスそれ自身じしん条件じょうけんとすることなしで、は容認ようにんされます。それはユーザを制限せいげんしないからです。輸出ゆしゅつ規制きせい自由じゆうソフトウェアにとって実際じっさい些細ささいなことである場合ばあい条件じょうけんとしてそれを要求ようきゅうすることは、実際じっさい問題もんだいではなく、潜在せんざいてき問題もんだいです。後日ごじつ輸出ゆしゅつほう変更へんこうで、その要求ようきゅう些細ささいではないものとなり、ソフトウェアを不自由ふじゆうにしてしまう、ということがありうるからです。

これらの自由じゆう本当ほんとうのものとするためには、以上いじょうであげた自由じゆうは、あなたがなにか間違まちがったことをしないかぎ恒久こうきゅうてき不能ふのうのものでなければなりません。もしソフトウェアの開発かいはつしゃに、あなたになんらがないのに、ライセンスをしたり遡及そきゅうしてその条項じょうこう制限せいげんくわえるちからがあれば、そのソフトウェアは自由じゆうではありません。

自由じゆうライセンスは不自由ふじゆうなプログラムのライセンスへの準拠じゅんきょ要求ようきゅうしないことが可能かのうです。ですから、たとえば、もし、あるライセンスが「あなたが使つかうすべてのプログラム」のライセンスについて準拠じゅんきょすることを要求ようきゅうする場合ばあい、あるユーザが不自由ふじゆうなプログラムを実行じっこうするケースでは、これはそういった不自由ふじゆうなプログラムのライセンスに準拠じゅんきょすることを要求ようきゅうするかもしれません。それはこのライセンスを不自由ふじゆうとしてしまいます。

どの管轄かんかつ法律ほうりつ適用てきようされるか、あるいは訴訟そしょうおこなわれる場所ばしょ、もしくはその両方りょうほう指定していすることは、自由じゆうライセンスに容認ようにんされます。

契約けいやくもとにしたライセンス

ほとんどの自由じゆうソフトウェアのライセンスは、著作ちょさくけんもとにしています。そして著作ちょさくけんによってすることができる要求ようきゅうには制限せいげんがあります。もし、著作ちょさくけんもとにしたライセンスが、上記じょうきしるした自由じゆう尊重そんちょうするならば、まったく予期よきしないほか種類しゅるい問題もんだいがあることはありそうもないでしょう(予期よきしないことはままこりますが)。しかし、ある自由じゆうソフトウェアのライセンスは、契約けいやくもとにするもので、契約けいやくはもっと広範こうはん制限せいげんすることが可能かのうです。これは、そのようなライセンスが、容認ようにんできないほど制限せいげんつよく、不自由ふじゆうでありうる、いくつもの形態けいたいがありうることを意味いみします。

わたしたちは、こりうるすべてのことをあげることはできないでしょう。もし、契約けいやくもととしたライセンスが利用りようしゃを(著作ちょさくけんもととしたライセンスでは無理むりかたちで)異常いじょう制限せいげんするならば、そして、それがここで正当せいとうだとべられていないのならば、それについて検討けんとうしないといけないでしょうし、そのライセンスは、不自由ふじゆうであると結論けつろんづけるかもしれません。

自由じゆうソフトウェアの定義ていぎ実際じっさい

この基準きじゅんをわたしたちはどのように解釈かいしゃくするか

この自由じゆうソフトウェアの定義ていぎべられたような基準きじゅんはその解釈かいしゃくかんして熟慮じゅくりょ必要ひつようとすることに注意ちゅういしてください。ある特定とくていのソフトウェアライセンスが自由じゆうソフトウェアのライセンスであると判断はんだんするにたって、わたしたちはこれらの基準きじゅんもとに、いいまわしの厳密げんみつ吟味ぎんみくわえてその精神せいしん自由じゆうソフトウェアのそれに合致がっちするかを考慮こうりょして判定はんていします。もしライセンスが不当ふとう制限せいげんふくんでいたならば、たとえそういった問題もんだいをこの基準きじゅん予期よきしていなかったとしても却下きゃっかします。ときとして、ライセンス条件じょうけん喚起かんきする問題もんだいによっては、その条件じょうけん容認ようにんできるかどうか判断はんだんするまえに、弁護士べんごしとの協議きょうぎなど広範囲こうはんい検討けんとう要求ようきゅうされることもあります。わたしたちがあたらしい問題もんだいかんして結論けつろんたっしたならば、わたしたちはしばしばこれらの基準きじゅん更新こうしんして、あるライセンスが自由じゆうソフトウェアのライセンスとして適格てきかくであるかどうかの理由りゆうをより簡単かんたん理解りかいできるようにします。

自由じゆうなライセンスについてたすけてもらう

もしある特定とくていのライセンスが自由じゆうソフトウェアのライセンスとしてみとめられるかどうかに興味きょうみがあるならば、わたしたちの ライセンス一覧いちらん参照さんしょうしてください。もしあなたが関心かんしんのあるライセンスがここにあげられていなければ、<licensing@gnu.org>までメールで連絡れんらくしていただければ検討けんとういたします。

もし、あたらしいライセンスをこうとかんがえているならば、まず、フリーソフトウェアファウンデーションの住所じゅうしょ文書ぶんしょ連絡れんらくしてください。ことなる自由じゆうソフトウェアのライセンスの増殖ぞうしょくは、ライセンスを理解りかいする利用りようしゃ仕事しごとやすことにつながります。わたしたちは、既存きそん自由じゆうソフトウェアのライセンスからあなたの必要ひつようおうじたものをつけることを手伝てつだうことがきるかもしれません。

もしそれができない場合ばあい、もし本当ほんとうあたらしいライセンスが必要ひつよう場合ばあい、わたしたちの援助えんじょによって、あなたはそのライセンスが本当ほんとう自由じゆうソフトウェアのライセンスであることを確実かくじつにでき、いくつもの実際じっさいてき問題もんだいけることができます。

自由じゆうソフトウェアについてはなすときはただしいかたり使つかいましょう

自由じゆうソフトウェアについてかたるとき、「タダであげる」とか「無料むりょう」といったいいまわしはけるのが最上さいじょうです。というのも、こういったいいまわしは問題もんだいとしているのが値段ねだんであって、自由じゆうではないような印象いんしょうあたえるからです。「海賊版かいぞくばん(piracy)」などのよく使つかわれる用語ようごもまた、わたしたちとしてはあなたが支持しじしないことをのぞ通説つうせつ具現ぐげんしています。けたほう混乱こんらんまね言葉ことばといいまわでこういった用語ようごについて検討けんとうしていますのでご参照さんしょうください。また自由じゆうソフトウェア」のかく言語げんごやく一覧いちらんもご用意よういしています。

べつひとびとは、「オープンソース」という用語ようごを「自由じゆうソフトウェア」とちかい(しかし同一どういつではない)ものを意味いみするのに使つかいます。わたしたちは「自由じゆうソフトウェア」という用語ようごのほうをこのんでいます。それはいったんみなさんが「フリー」が値段ねだんではなく自由じゆうについて言及げんきゅうしているのだということをけば、それが自由じゆうについておもこさせてくれるからです。「オープン」という言葉ことば自由じゆう言及げんきゅうすることはまったくありません。

ソフトウェア以外いがいについて

ソフトウェアのマニュアルは自由じゆうでなければなりません。ソフトウェアが自由じゆうでなければならないのとおな理由りゆうです。マニュアルは実質じっしつてきにソフトウェアの一部いちぶだからです。

種類しゅるい作品さくひん実践じっせんてき利用りようをされるものについて同様どうよう議論ぎろん意味いみつでしょう。つまり、有用ゆうよう知識ちしき具体ぐたいする作品さくひん教育きょういく作品さくひんやリファレンス作品さくひんなどです。Wikipedia がよくられたれいです。

どんな作品さくひん自由じゆうとすることが可能かのうです。自由じゆうソフトウェアの定義ていぎ自由じゆう文化ぶんか作品さくひん定義ていぎへと拡張かくちょうされ、どのような種類しゅるい作品さくひんへも適用てきようできます。

履歴りれき

ときおうじて、わたしたちは、この定義ていぎ改訂かいていします。ここに具体ぐたいてきなに変更へんこうされたかわかるリンクとともに主要しゅよう改訂かいていのリストをしめします。

  • Version 1.169: よっつの自由じゆう商用しょうよう活動かつどう適用てきようされなければならない理由りゆうをより明確めいかく説明せつめいした。よっつの自由じゆうが、そのプログラムを実行じっこうしなくてもよい自由じゆう削除さくじょする自由じゆう含意がんいすることの理由りゆう説明せつめいし、べつ要求ようきゅう事項じこうとしてべる必要ひつようのないことを説明せつめいした。
  • Version 1.165: コードない任意にんい迷惑めいわくだいれい自由じゆう否定ひていせず、だいいちだいさん自由じゆうはユーザがその迷惑めいわく除去じょきょすることを可能かのうとする、と明確めいかくにした。
  • Version 1.153: プログラムを実行じっこうする自由じゆうとは、なにものもあなたがそれを実行じっこうすることをめられない、と明確めいかくにした。
  • Version 1.141: どのコードが自由じゆうでなければならないかを明確めいかくにした。
  • Version 1.135: だいれい自由じゆうはプログラムをのぞむままに実行じっこうする自由じゆうである、とべる。
  • Version 1.134: だいれい自由じゆうはプログラムの機能きのう問題もんだいではない。
  • Version 1.131: 自由じゆうライセンスは、ほかのプログラムの不自由ふじゆうなライセンスへの準拠じゅんきょ要求ようきゅうしないことが可能かのうである。
  • Version 1.129: 明確めいかく法律ほうりつ選択せんたく法廷ほうてい選択せんたく指定していゆるされることをべた。(これはこれまでもわたしたちのポリシーでした。)
  • Version 1.122: 輸出ゆしゅつ規制きせい要求ようきゅうは、その要求ようきゅう些細ささいではないものの場合ばあい現実げんじつ問題もんだいで、そうでなければたん潜在せんざいてき問題もんだいです。
  • Version 1.118: 明確めいかく: 問題もんだい変更へんこうする自由じゆう制限せいげんすることであり、どのような変更へんこうおこなったかではない。変更へんこうは「改善かいぜん」にかぎらない。
  • Version 1.111: 1.77の変更へんこう明確めいかくにし、遡及そきゅうする制限せいげんだけが容認ようにんできない、とべた。作品さくひんべつ方法ほうほう並行へいこうしてリリースすることで、著作ちょさくけんしゃ追加ついか許可きょか作品さくひんあたえることはつね可能かのうです。
  • Version 1.105: だいいち自由じゆうについて、簡潔かんけつ文章ぶんしょうで、(すでに version 1.80 でべられた)あなたのコンピューティングのためにあなたの変更へんこうしたはん使つかうことを実際じっさいふくむというてん反映はんえいした。
  • Version 1.92: 難読なんどくしたコードはソースコードとして適格てきかくではないことを明確めいかくにした。
  • Version 1.90: だいさん自由じゆうは、あなた自身じしん変更へんこうしたはんあるいは改良かいりょうしたはん配布はいふする権利けんりであり、だれかの開発かいはつプロジェクトに参加さんかする権利けんりではないことを明確めいかくにした。
  • Version 1.89: だいさん自由じゆうは、自由じゆうソフトウェアとして改変かいへんしたはんをリリースする権利けんりふくむ。
  • Version 1.80: だいいち自由じゆうは、たん理論りろんてきなだけでなく、実際じっさいてきでなければならない(すなわち、Tivoization なしに)。
  • Version 1.77: 遡及そきゅうするライセンスの変更へんこうはいかなるものも容認ようにんできないこと(たとえ完全かんぜん代替だいたいであるとべられてなくとも)を明確めいかくにした。
  • Version 1.74: 4つの重要じゅうようてん説明せつめい明示めいじ充分じゅうぶんでないか、のところでべられているが全体ぜんたい反映はんえいされていない:
    • 改良かいりょう」は、ライセンスがどのような改変かいへんしたはんならばリリース可能かのうであるかを本質ほんしつてき制限せいげんすることを意味いみしない。だいさん自由じゆうは、変更へんこうそのものだけでなく変更へんこうくわえたはん配布はいふする自由じゆうふくむ。
    • 存在そんざいするモジュールにマージする権利けんりは、適切てきせつにライセンスされたモジュールについて、である。
    • 輸出ゆしゅつ規制きせい結論けつろんてん明示めいじした。
    • ライセンスの変更へんこうけることは、ふるいライセンスを無効むこうにすることにふくむ。
  • Version 1.57: "ソフトウェア以外いがい" セクションをくわえた。
  • Version 1.46: 目的もくてきわずプログラムを実行じっこうする自由じゆうについて、だれ目的もくてき重要じゅうようなのかを明確めいかくにした。
  • Version 1.41: 契約けいやくもとにしたライセンスについて言葉ことばづかいを明確めいかくにした。
  • Version 1.40: 自由じゆうライセンスは、変更へんこうつくさい利用りよう可能かのう自由じゆうソフトウェアを使つかうことをゆるさなければならないことを説明せつめいした。
  • Version 1.39: ライセンスが公共こうきょう利用りようきょうするソフトウェアのはんのソースコードを提供ていきょうすることを要求ようきゅうすることは容認ようにんできることをべた。
  • Version 1.31: 変更へんこう作者さくしゃ同定どうていすることを要求ようきゅうするライセンスは容認ようにんできることをべた。文章ぶんしょう全体ぜんたいちいさな明確めいかくおこなった。
  • Version 1.23: 契約けいやくにもとづくライセンスにかんして潜在せんざいてき問題もんだいについてあつかった。
  • Version 1.16: なぜバイナリの配布はいふ重要じゅうようかを説明せつめいした。
  • Version 1.11: 自由じゆうライセンスは、あなたが配布はいふしたはん以前いぜん開発かいはつしゃ要求ようきゅうおうじておくることをあなたに要請ようせいすることができることをべた。

上述じょうじゅつ履歴りれき説明せつめいで、バージョン番号ばんごうびですが、これは、定義ていぎとその解釈かいしゃく関係かんけいしないほかの変更へんこうがあるからです。たとえば、フォーマットの変更へんこう、スペルの変更へんこう句読点くとうてん変更へんこう、あるいはそののページの変更へんこうについてはげていません。ページの完全かんぜん変更へんこうのリストは、cvsweb インタフェース確認かくにんください。

脚注きゃくちゅう

  1. 0, 1, 2, 3 と番号ばんごういている理由りゆう歴史れきしてきなものです。1990ねんころには1, 2, 3 のみっつの自由じゆうでした。それから、プログラムを実行じっこうする自由じゆう明示めいじして説明せつめいされねばならないと、かりました。プログラムを実行じっこうする自由じゆうあきらかにほかのみっつよりも基本きほんてきなものですから、みっつよりもまさしくさきにあるべきです。よって、ほかを番号ばんごうえず、だいれい自由じゆうとしたのです。