十一面観世音菩薩像
宝厳院のご本尊は、十一面観世音菩薩です。頭上の11面のうち、前後左右の10面は菩薩修行の階位である十地を表し、最上部の仏面は仏果を表すとされていますが、これは衆生の十一品類の無明煩悩を断ち、仏果を開かしめる功徳を表すとされています。
三十三体観音
観音が世を救済するに、広く衆生の機根(性格や仏の教えを聞ける器)に応じて種々の形体を現じます。これを観音の普門示現(ふもんじげん)と言います。法華経「観世音菩薩普門品第二十五」(観音経)には、観世音菩薩はあまねく衆生を救うために相手に応じて「仏身」「声聞(しょうもん)身」「梵王身」など、33のお姿に変身すると説かれておりますが、この『観音経』の観音三十三応現身を仏像として現したのが、三十三体観音と言われています。