2006年ねん6月がつ29日にち(木)もく「しんぶん赤旗あかはた」

気候きこう変動へんどう・アフリカ重視じゅうし

Ｇ８サミット 仏ふつ大統領だいとうりょうが方針ほうしん

　【パリ＝浅田あさだ信幸のぶゆき】フランスのシラク大統領だいとうりょうは二に十じゅう七なな日にち、来月らいげつ中旬ちゅうじゅんにロシアのサンクトペテルブルクで開ひらかれる主要しゅよう国こく首脳しゅのう会議かいぎ（Ｇ８サミット）に臨のぞむ方針ほうしんとして、気候きこう変動へんどうやアフリカを重視じゅうしする姿勢しせいを明あきらかにしました。サミット前まえの準備じゅんび行事ぎょうじとして慣例かんれい化かした労組ろうそや非ひ政府せいふ組織そしき（ＮＧＯ）の代表だいひょうとの懇談こんだんの席せきでのべました。

　大統領だいとうりょうは、「責任せきにん」「連帯れんたい」「結集けっしゅう」を三さん目標もくひょうに設定せっていし、「持続じぞく可能かのうな開発かいはつ」と「未来みらいの世代せだいの尊重そんちょう」のために「気候きこう変動へんどう」とたたかう責任せきにんを強調きょうちょう。エイズその他たの感染かんせん症しょうとのたたかいやアフリカの開発かいはつで「連帯れんたい」の必要ひつよう性せいを指摘してきしました。またＧ８は「金持かねもちクラブ」になってはならないとし、「対話たいわと協力きょうりょくを打うち立たてるために新興しんこう国こくや貧困ひんこん国こくも結集けっしゅうすべきだ」との見解けんかいを表明ひょうめいしました。

　とくにアフリカ支援しえんに関連かんれんして、シラク氏しは二に〇〇七なな年ねんに国内こくない総そう生産せいさん（ＧＤＰ）の０・５％にとどまる政府せいふ開発かいはつ援助えんじょ（ＯＤＡ）を一いち二に年ねんまでに０・７％に引ひき上あげる公約こうやくを再さい確認かくにん。七なな月がつ一いち日にちからフランスで実施じっしされる航空こうくう券けんへの課税かぜい（国際こくさい連帯れんたい税ぜい）がその財源ざいげんとなります。

　懇談こんだんの席せきでは、サンクトペテルブルク・サミットの議題ぎだいであるエネルギー安全あんぜん保障ほしょう問題もんだいなども議論ぎろんになりました。また労組ろうそやＮＧＯの代表だいひょうは、民主みんしゅ主義しゅぎや法ほうの支配しはいの確立かくりつであれ、テロとのたたかいであれ、社会しゃかい的てき諸しょ権利けんりや国際こくさい的てきな労働ろうどう規範きはん、人権じんけんが尊重そんちょうされるべきだと主張しゅちょうしました。