我わが国くには柔道じゅうどう発祥はっしょうの国くにであり、競技きょうぎ力りょくにおいても世界せかい最高さいこう水準すいじゅんを維持いじすることが多おおくの国民こくみんから期待きたいされている。競技きょうぎ力りょくを評価ひょうかするために何なにを基準きじゅんとするかは意見いけんのあるところであるが、最もっとも重要じゅうよう視しすべき基準きじゅんをオリンピックにおけるメダル獲得かくとく数すうとする。
本ほん計画けいかく期間きかん中ちゅうに目指めざすところとしては、 東京とうきょうオリンピック（2021年ねん開催かいさい）、パリ・オリンピック2024年ねん開催かいさい）、ロサンゼルス・オリンピック（2028年ねん開催かいさい）において、出場しゅつじょう国こくの中なかで最もっとも多おおく競技きょうぎ成績せいせき優秀ゆうしゅう者しゃ（３位い以上いじょう）を輩出はいしゅつすることを目指めざしていく。

過去かこに出場しゅつじょうした全すべてのオリンピックにおいて、出場しゅつじょう国こくの中なかで最もっとも多おおくの競技きょうぎ成績せいせき優秀ゆうしゅう者しゃ（３位い以上いじょう）を輩出はいしゅつしてきた （公開こうかい競技きょうぎを含ふくむ）。

今後こんご開催かいさいされる全すべてのオリンピックにおいて、出場しゅつじょう国こくの中なかで最もっとも多おおくの競技きょうぎ成績せいせき優秀ゆうしゅう者しゃ（３位い以上いじょう）を輩出はいしゅつする。

現状げんじょうと達成たっせい目標もくひょうとにギャップはないが、競技きょうぎ人口じんこうが傾向けいこう的てきに減少げんしょうする中なかで、如何いかにして競技きょうぎ力りょくの質しつ・量りょうを維持いじするかが課題かだいとなる。

戦略せんりゃく的てき観点かんてんからは、基盤きばん強化きょうかのための普及ふきゅう活動かつどうと直接的ちょくせつてきな競技きょうぎ力りょく向上こうじょうのための選手せんしゅ強化きょうか活動かつどうとが必要ひつようになる。また、選手せんしゅの所属しょぞく組織そしきとの緊密きんみつな連携れんけいが重要じゅうようであるため、理事りじ及および評議ひょうぎ員いんに実じつ柔やわら連れん、学がく柔やわら連れん、高体連こうたいれん、中体連ちゅうたいれんの代表だいひょうを加くわえている。
普及ふきゅう活動かつどうについては、別項べっこうのとおり。
選手せんしゅ強化きょうか活動かつどうについては、オリンピックごとに強化きょうか計画けいかくを策定さくていし、強化きょうかを図はかっていく。この強化きょうか計画けいかくでは、大会たいかい（国内こくない、国際こくさい）、合宿がっしゅく（国内こくない、海外かいがい）、その他たの強化きょうか活動かつどう が計画けいかくされる。大会たいかいは、所属しょぞく別べつのもの（小学生しょうがくせい、中学生ちゅうがくせい、高校生こうこうせい、大学生だいがくせい、実業じつぎょう団だん）と年とし層そう別べつのもの（カデ、ジュニア、シニア）があり、大会たいかいにおける成績せいせきが勘案かんあんされて強化きょうか選手せんしゅを選考せんこうする仕組しくみが構築こうちくされている。合宿がっしゅくは、年とし層そう別べつに年少ねんしょう者しゃ競技きょうぎ力りょく向上こうじょう合宿がっしゅく、ジュニア合宿がっしゅく、シニア合宿がっしゅくが実施じっしされる。また、国際こくさい的てきな競争きょうそう力りょく向上こうじょうのため、海外かいがいの選手せんしゅを国内こくないへ積極せっきょく的てきに受うけ入いれている。
また、他た競技きょうぎの選手せんしゅで適性てきせいのある者ものを柔道じゅうどうへ取とり込こむことも検討けんとうする。

オリンピックイヤー以外いがいの年としに開催かいさいされる世界せかい選手権せんしゅけんをマイルストーンとして、計画けいかくと実施じっし状じょう況きょうを検証けんしょうし、必要ひつように応おうじて計画けいかくを修正しゅうせいする。

柔道じゅうどうは単たんなるスポーツではなく、人ひとづくり人間にんげん教育きょういくの手段しゅだんである。この柔道じゅうどうの価値かちを一人ひとりでも多おおくの人ひとと共有きょうゆうすることを目指めざす。

全柔連ぜんじゅうれん登録とうろく者しゃ数すうは、傾向けいこう的てきに減少げんしょうしている。
障さわがい者しゃ柔道じゅうどうの振興しんこうについては、相応そうおうの成果せいかを上あげている。

全柔連ぜんじゅうれん登録とうろく者しゃ数すうの減少げんしょうを、該当がいとう年齢ねんれい人口じんこうの減少げんしょうと同どう程度ていどに止とめる。

学校がっこうに「柔道じゅうどう部ぶがない」「柔道じゅうどう部ぶがあっても指導しどう者しゃがいない」ことを背景はいけいに、中学生ちゅうがくせい、高校生こうこうせいにおいて特とくに登録とうろく者しゃ数すう減少げんしょうが著いちじるしいので、まずはこの年とし層そうの登録とうろく者しゃ減少げんしょうに歯止はどめをかけることが課題かだいとなる。

未み就学しゅうがく児じ・小学生しょうがくせい、中学生ちゅうがくせい・高校生こうこうせい、大学生だいがくせい、社会しゃかい人じんとそれぞれの年とし層そうで普及ふきゅう振興しんこう策さくを展開てんかいする。

年度ねんど末まつの登録とうろく者しゃ数すうによって計画けいかくと実施じっし状じょう況きょうを検証けんしょうし、必要ひつように応おうじて計画けいかくを修正しゅうせいする。

財務ざいむ基盤きばんを安定あんてい的てきに維持いじするため、スポンサー群ぐんの維持いじ・拡大かくだいを目指めざす。

連盟れんめいの収支しゅうしは安定あんてい的てきに均衡きんこうしていたが、新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうの影響えいきょうでスポンサー企業きぎょうの業績ぎょうせきが悪化あっかし協賛きょうさん金きん収入しゅうにゅうが大幅おおはばに減少げんしょうすること、同おなじく登録とうろく会員かいいん数すうが伸のび悩なやみ登録とうろく費ひ収入しゅうにゅうが減少げんしょうすることから収支しゅうし不味ふみとなる見込みこみである。

強化きょうか・普及ふきゅうのために十分じゅうぶんな財務ざいむ基盤きばんを構築こうちくする。

将来しょうらいにわたって均衡きんこうを維持いじしていくためには柔道じゅうどうに関かんする情報じょうほう発信はっしんが欠かかせない。効果こうか的てきな情報じょうほう発信はっしんツールの開発かいはつが課題かだいである。また、マスコミに対たいしても引ひき続つづき情報じょうほうを発信はっしんする必要ひつようがある。

広告こうこく代理だいり店てんと協きょう働はたらかして現在げんざいのスポンサー別べつ商品しょうひんカテゴリーを精査せいさし、新あらたなスポンサー獲得かくとくを図はかる。
従来じゅうらいの単発たんぱつ的てきなマーケティングを高度こうど化かし、新あらたな収益しゅうえき源げんを開拓かいたくする。
発信はっしんすべき情報じょうほうとその発信はっしん先さきを見極みきわめ、コミュニケーションツールへの機能きのうマッピングを精緻せいち化かする。

決算けっさん時じに収益しゅうえき構造こうぞうを分析ぶんせきし、必要ひつように応おうじて計画けいかくを修正しゅうせいする。

適時てきじ適切てきせつな連盟れんめい統治とうちが可能かのうとなる会議かいぎ体たいと規程きてい類るいの体系たいけいを構築こうちく・維持いじする。

評議ひょうぎ員いん会かい、理事りじ会かい、常務じょうむ理事りじ会かい、全国ぜんこく代表だいひょう者しゃ会議かいぎ等とうの会議かいぎ体たいの体系たいけい化かがなされており、法令ほうれいに適合てきごうした権限けんげん分掌ぶんしょうが確立かくりつされている。
ガバナンスに必要ひつようとされる規程きてい類るいは整備せいびされている。
ただし、国際こくさい業務ぎょうむの重要じゅうよう性せいの増加ぞうか等とう社会しゃかいの要請ようせいの変化へんかに対応たいおうしつつ、理事りじ会かいにおける監督かんとく機能きのうを引ひき続つづき強化きょうかしていく必要ひつようがある。

今後こんごも社会しゃかいの要請ようせいの変化へんかに応おうじて体制たいせいを見直みなおし、ガバナンスの強化きょうかに向むけた体制たいせいの構築こうちくを図はかる。

社会しゃかいの要請ようせいの変化へんかを即時そくじに把握はあくし、対応たいおうしていくことが課題かだいである。

外部がいぶ理事りじ・評議ひょうぎ員いん及および女性じょせい理事りじ・評議ひょうぎ員いんについて員数いんずうの目標もくひょう割合わりあいを設定せっていし早期そうきの達成たっせいを図はかる。
現在げんざいすでに構築こうちくされている弁護士べんごし、公認こうにん会計士かいけいしとの連携れんけい体制たいせいを維持いじするとともに、事務じむ局きょくにおいてもガバナンス及およびコンプライアンスに係かかる知見ちけんを有ゆうする人材じんざいの確保かくほ・育成いくせいを図はかる。国際こくさい業務ぎょうむの情勢じょうせい、国内外こくないがいにおける法令ほうれい、ルールの改正かいせい等とう社会しゃかいの要請ようせいの変化へんかを把握はあくするため、常つねに情報じょうほう収集しゅうしゅうに努つとめる。監督かんとく機能きのうを強化きょうかしつつ、迅速じんそくかつ効率こうりつ的てきな業務ぎょうむ執行しっこうを図はかるために 従前じゅうぜんにもまして業務ぎょうむの合理ごうり化か及および効率こうりつ化か並ならびに業務ぎょうむ量りょうに即そくした適正てきせいな人員じんいん配置はいちに努つとめるとともに、職員しょくいんの能力のうりょく向上こうじょう及および多能たのう化かを実現じつげんするため、人ひと財ざい育成いくせいプログラムを整備せいびする。

スポーツ団体だんたいガバナンスコードに係かかる自己じこ評価ひょうかまたは適合てきごう性せい審査しんさにおいて、ガバナンス体制たいせいの不備ふびが発見はっけんされた場合ばあいは即時そくじに対応たいおう措置そちを講こうじる。

国際こくさい柔道じゅうどう連盟れんめい（IJF）において、理事りじ、審判しんぱんスーパーバイザー、メディカルコミッショナーのポジションを確保かくほする。
事務じむ局きょくについては、管理かんり部門ぶもん（総務そうむ、経理けいり、財務ざいむ、登録とうろく、広報こうほう）と事業じぎょう部門ぶもん（強化きょうか、普及ふきゅう、大会たいかい運営うんえい、国際こくさい関連かんれん）にバランスよく配置はいちできる人材じんざいのプールを確保かくほすべく、男女だんじょともに人材じんざい育成いくせいを実施じっしする。
個々ここの職員しょくいんについて、柔道じゅうどうの中央ちゅうおう競技きょうぎ団体だんたいであることに鑑かんがみ、柔道じゅうどうの競技きょうぎ経験けいけんを有ゆうする職員しょくいんに関かんしては、指導しどう員いん、審判しんぱん員いんの資格しかく取得しゅとくを促進そくしんする。競技きょうぎ経験けいけんのない職員しょくいんに関かんしては、簿記ぼき等とうの専門せんもん的てき資格しかくの取得しゅとくを促進そくしんする。

IJFにおいて、理事りじ、審判しんぱんスーパーバイザー、メディカルコミッショナーのポジションを確保かくほしている。
事務じむ局きょくについて、現状げんじょうでは各かく部門ぶもんに人材じんざいを過不足かふそくなく配置はいちしているが、各かく担当たんとう者しゃの多能たのう化かが不十分ふじゅうぶんで、人事じんじ配置はいちに硬直こうちょく性せいがある。
職員しょくいんの資格しかく取得しゅとく状じょう況きょうの把握はあくが十分じゅうぶんでなく、効果こうか的てきな資格しかく取得しゅとく促進そくしん策さくも実施じっしできていない。
2019年ねん世界せかい選手権せんしゅけん東京とうきょう大会たいかい、2020年ねん東京とうきょうオリンピック（2021年ねんに延期えんき）に対応たいおうするために職員しょくいんを採用さいようしたため、当面とうめんは新あらたに職員しょくいんを採用さいようする計画けいかくはない。

将来しょうらいにわたって、IJFにおいて、理事りじ、審判しんぱんスーパーバイザー、メディカルコミッショナーのポジションを確保かくほし続つづける。
事務じむ局きょくについて、各かく担当たんとう者しゃの多能たのう化かを進すすめ、しなやかで筋肉質きんにくしつな事務じむ局きょく体制たいせいを構築こうちくする。
柔道じゅうどうの競技きょうぎ経験けいけんを有ゆうする職員しょくいんに関かんしては、C指導しどう員いん、C審判しんぱん員いん以上いじょうの資格しかくを取得しゅとくせしめる。

IJF関連かんれん
理事りじ：IJF執行しっこう部ぶと緊密きんみつにコミュニケーションをとれる人材じんざいの確保かくほ
審判しんぱんスーパーバイザー：柔道じゅうどう競技きょうぎと審判しんぱん規程きていに通暁つうぎょうし、英語えいごでコミュニケーションがとれる人材じんざいの確保かくほ
メディカルコミッショナー：柔道じゅうどうに係かかる医療いりょう情報じょうほうに通暁つうぎょうし、英語えいごでコミュニケーションがとれる人材じんざいの確保かくほ
事務じむ局きょく関連かんれん
各かく担当たんとう者しゃの多能たのう化かを進すすめるため、足元あしもとの生産せいさん性せいをある程度ていど犠牲ぎせいにしても計画けいかく的てきに人事じんじ異動いどうを実施じっしする。
職員しょくいん関連かんれん
職員しょくいんの資格しかく保有ほゆう状じょう況きょうの把握はあくと取得しゅとく促進そくしん計画けいかくの策定さくてい。 勤続きんぞく年数ねんすうが短みじかい若わかい女性じょせい職員しょくいんが多おおいこともあり、管理かんり職しょくの女性じょせいが少すくないが、若手わかて職員しょくいん、特とくに女性じょせい職員しょくいんの育児いくじ等とうとの両立りょうりつを図はかりつつ、キャリアアップが図はかれるよう留意りゅういする。

IJF関連かんれん
審判しんぱんスーパーバイザー：次世代じせだいの候補者こうほしゃを連盟れんめいで雇用こようし、計画けいかく的てきに育成いくせいする。
メディカルコミッショナー：経験けいけんある医師いしの英語えいごコミュニケーション能力のうりょくを伸長しんちょうする。
事務じむ局きょく関連かんれん
オリンピックを節目ふしめとする中期ちゅうき的てき人材じんざい配置はいち計画けいかくを策定さくていする。
職員しょくいん関連かんれん
資格しかく取得しゅとくを促進そくしんする手て目め、指導しどう員いん、審判しんぱん員いん、段位だんい、その他たの資格しかくに関かんして資格しかく手当てあて制度せいどを導入どうにゅうする。

事業じぎょう年度ねんどごとに成果せいかを評価ひょうかし、必要ひつようがあれば計画けいかくを変更へんこうする。

各かく事業じぎょうに必要ひつよう十分じゅうぶんな資金しきんを供給きょうきゅうし得える強固きょうこな財務ざいむ基盤きばんを構築こうちくする。