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広島県X市の介護保障交渉の報告

人口じんこう10まんにん以下いか小規模しょうきぼでも24あいだ介護かいご保障ほしょう実現じつげん 

広島ひろしまけんX介護かいご保障ほしょう交渉こうしょう報告ほうこく

広島ひろしまけん自立じりつ生活せいかつセンター

 最初さいしょ
  2003ねんがつより広島ひろしまけんでは、支援しえん制度せいど実施じっしともない、長年ながねん障害しょうがいしゃ自身じしんによる地域ちいきでの自立じりつ生活せいかつのこだわりと、ねばづよ交渉こうしょうとうこうそうし、交渉こうしょう結果けっか日常にちじょう生活せいかつ支援しえん毎日まいにち24あいだ介護かいご保障ほしょうみとめられました(744あいだつき)。24あいだ介護かいご保障ほしょうみとめられたのは2人ふたりとも脳性のうせいまひによるからだみき機能きのう障害しょうがい上肢じょうし下肢かし機能きのう全廃ぜんぱい)。ほかにわたしたちX自立じりつ生活せいかつセンター(以下いか当会とうかいしるす)に関係かんけいするその障害しょうがいしゃ11めい一定いってい程度ていど介護かいご保障ほしょう前進ぜんしんみとめられました。
  これは、障害しょうがい当事とうじしゃによるホームヘルパー派遣はけん時間じかんわく拡大かくだい、ガイドヘルプ制度せいど全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっしけた交渉こうしょうによるものです。また、それにおうんでくれた行政ぎょうせい担当たんとうしゃ関係かんけいしゃ、またこれまでまり介護かいご中心ちゅうしんとしておおくの障害しょうがいしゃ仲間なかまたちのおかげだとおもっています。
  さらなる介護かいご保障ほしょう充実じゅうじつが、権利けんり擁護ようご活動かつどうやピアカウンセリング、ILPとうさまざまな当事とうじしゃ運動うんどう具体ぐたいてきちからをもたらすよう、わたしたち障害しょうがいしゃ自立じりつ生活せいかつセンターのはたらきと真価しんかがこれからわれるとおもっています。

T.]概要がいよう

]人口じんこうまんにんじゃくちいさなまちです。広島ひろしまとは電車でんしゃで2時間じかん以上いじょうはなれています。もともとは造船ぞうせん商業しょうぎょうまちとして活気かっきがありましたが、ここ20年間ねんかん経済けいざいきょうなみにより財政ざいせいきびしく、福祉ふくしかならずしも充実じゅうじつしやすいといえない状況じょうきょうがあります。 そのなかで、生活せいかつ保護ほご受給じゅきゅう他人たにん介護かいごりょう使つかい、なが地域ちいき生活せいかつつづけている5にん自立じりつ障害しょうがいしゃ全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ)がいます。その5にん介護かいご保障ほしょう要求ようきゅうしながららしていくことにたいしての風当かぜあたりもつよく、大変たいへん困難こんなん状況じょうきょうでの自立じりつ生活せいかつがありました。そのことがX障害しょうがいしゃ問題もんだい提起ていきしていくみちつくり、障害しょうがいしゃ自立じりつ生活せいかつセンターの誕生たんじょううながしたとえるでしょう。

U.24あいだ介護かいご保障ほしょう成立せいりつまでの経過けいか

 2000年度ねんど当初とうしょ(これ以前いぜんからも交渉こうしょうはしていましたが、経過けいか説明せつめい関係かんけいじょうはぶきます)から、支援しえん制度せいど(まだ当時とうじはこの名前なまえもわからなかったので、2003年度ねんど社会しゃかい福祉ふくし基礎きそ構造こうぞう改革かいかくといっていました)の実施じっし具体ぐたいてき意識いしきして、いままで以上いじょう介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかいみなさんや全国ぜんこく自立じりつ生活せいかつセンターの仲間なかま連携れんけいし、交渉こうしょう方法ほうほう変更へんこうふくみや情報じょうほう収集しゅうしゅうおこなってきました。

(1)2001年度ねんど概要がいよう

2001年度ねんどは、とにかく支援しえん制度せいどはじまるまえ段階だんかいで、なんとしてもあまりにも不足ふそくしている介護かいご制度せいどやさないといけない(そうしないと支援しえん制度せいどになったとしても以前いぜんとの比較ひかくにあまりにもおおきい乖離かいりしょうじるため、24あいだ介護かいご保障ほしょうのきっかけをうしなってしまうのではないかとかんじていた)。また、代表だいひょうNとふく代表だいひょうM(ともにたきり)がたびたび体調たいちょうくずすことがあり、まさにこのままではいのちにかかわるとして、全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっししぼ個別こべつ交渉こうしょうかえしました。 そしてこのあいだ介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかいからのサポートをなんもうけました。(説明せつめいかい個別こべつ面談めんだん参加さんか。さらにメール、FAXふぁっくす電話でんわ使つか随時ずいじサポート(相当そうとう回数かいすうでした)をうけた。)また、各々おのおのみずからがうごいて情報じょうほうあつめようと、自立じりつ生活せいかつセンターに訪問ほうもんのメンバーとも分担ぶんたん全体ぜんたいとしては2001ねんないかいとしてけい箇所かしょ、そのピアカウンセリング研修けんしゅうとうとおして関係かんけいせいひろげていった)させていただき、介護かいご保障ほしょう団体だんたい運営うんえいかんしての情報じょうほうやレクチャーいただきました。

(2)2001年度ねんど行政ぎょうせい交渉こうしょう記録きろく

2000ねん3がつ26にち  市長しちょう要望ようぼうしょ提出ていしゅつ
  (交渉こうしょう出席しゅっせきしゃ福祉ふくし保健ほけん部長ぶちょう土木どぼく建築けんちく課長かちょう交通こうつうきょく交通こうつう課長かちょう

 市町村しちょうそん障害しょうがいしゃ生活せいかつ支援しえん事業じぎょう実施じっし全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっし交通こうつうバリアフリー関連かんれんなど多岐たきにわたる内容ないよう交渉こうしょう進展しんてんなし。

2001ねん4がつ13にち  だい1かい交渉こうしょう全体ぜんたい交渉こうしょう
   (出席しゅっせきしゃ社会しゃかい福祉ふくし課長かちょう障害しょうがい福祉ふくし係長かかりちょう

  市町村しちょうそん障害しょうがいしゃ生活せいかつ支援しえん事業じぎょう実施じっし全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっし同時どうじ要求ようきゅう
進展しんてんなしだが、あらたなうごきにはいっていった(交渉こうしょう方法ほうほう変更へんこう検討けんとう開始かいし
  以前いぜん全体ぜんたい交渉こうしょう任意にんい団体だんたいめいとCIL併記へいきして交渉こうしょうしていました。本来ほんらい任意にんい団体だんたいめいおこなうべき)から、個別こべつ交渉こうしょうおも当事とうじしゃ1めい事務じむきょくスタッフ1めいが、みずからの生活せいかつじょうきょうをもって交渉こうしょうのぞ障害しょうがいしゃ当事とうじしゃとその支援しえんしゃという役割やくわりをもって交渉こうしょう)にえ、支援しえん制度せいど実施じっしまで介護かいご保障ほしょう中心ちゅうしん運動うんどう展開てんかいしていくことをめました。

5月16にち  だい2かい交渉こうしょう全体ぜんたい交渉こうしょう
  (出席しゅっせきしゃ社会しゃかい福祉ふくし課長かちょう障害しょうがい福祉ふくし係長かかりちょう

前回ぜんかい交渉こうしょう継続けいぞく

6月21にち  だい3かい交渉こうしょう全体ぜんたい交渉こうしょう
   (出席しゅっせきしゃ社会しゃかい福祉ふくし課長かちょう障害しょうがい福祉ふくし係長かかりちょう

 介護かいご保障ほしょうかんしてのみを今後こんご強化きょうかしていくために、戦略せんりゃくてき意図いとち、相談そうだん事業じぎょうたいしてのみに一定いってい区切くぎりをつけるため、市町村しちょうそん障害しょうがいしゃ生活せいかつ支援しえん事業じぎょうについてしぼ交渉こうしょう地域ちいき福祉ふくし在宅ざいたく福祉ふくし学習がくしゅう情報じょうほう交換こうかん目的もくてきとしたケア会議かいぎ発足ほっそくみとめさせた。

7がつ18にち  だい1かい地域ちいきケア会議かいぎ
   (行政ぎょうせい社協しゃきょう支援しえんセンター(しゃぶく)、精神せいしん障害しょうがいしゃ支援しえんセンター(しゃぶく)、身体しんたい障害しょうがいしゃ福祉ふくし協会きょうかい任意にんい団体だんたい)、障害しょうがいしゃ支援しえんセンター(社協しゃきょうないにあるデイサービスBがたおこなっている部局ぶきょく)、当会とうかい

会議かいぎ継続けいぞく開催かいさい確認かくにん

7がつ25にち  全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっししぼっての個別こべつ折衝せっしょう開始かいし

 資料しりょうとして、代表だいひょうまれてからいままでの生活せいかつじょういわんらしてきた歴史れきしいた「資料しりょう地域ちいき生活せいかつにかけるおもい」と詳細しょうさいな「生活せいかつ実態じったいれい」を障害しょうがいしゃ状況じょうきょう理解りかいをすすめるためとして提出ていしゅつ
 介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかいのHowto介護かいご保障ほしょう別冊べっさつ資料しりょう1〜3かんより、状況じょうきょう先進せんしん地域ちいき状況じょうきょう厚生省こうせいしょう通達つうたつなどをして(このたね資料しりょうおなじような内容ないようのものをなん提出ていしゅつしています。そうしないとんでくれない)提出ていしゅつ

7がつまつ 窓口まどぐち折衝せっしょう

 福祉ふくし保健ほけん部長ぶちょうより「担当たんとうが(全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょうが)必要ひつようだと判断はんだんすれば財務ざいむまではかならずあげる。自分じぶんのところでめたりはしない」との発言はつげんる、これをけて担当たんとう係長かかりちょうから「予算よさん問題もんだいより、必要ひつようせいがどのくらいあるのかによって判断はんだんする」という発言はつげんる。
 このあいだ、(全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっしの)コンセンサスを維持いじするためだいかいケア会議かいぎながれをくみはないをした相手あいて社協しゃきょう在宅ざいたくサービス社協しゃきょう地域ちいき福祉ふくしがかり、その社協しゃきょう支援しえんセンター(しゃぶく)、精神せいしん障害しょうがいしゃ支援しえんセンター(しゃぶく)、身体しんたい障害しょうがいしゃ福祉ふくし協会きょうかい任意にんい団体だんたい)にたいし、折衝せっしょう回数かいすうでは(窓口まどぐち出向でむいた回数かいすう平日へいじつはほとんど上記じょうきのどこかに出向でむいた。福祉ふくしがかりには15かい

8がつ20日はつか 障害しょうがいしゃ福祉ふくし施策しさくかんがえる学習がくしゅうかい当会とうかいびかけで実施じっし
  参加さんか社協しゃきょう地域ちいき生活せいかつ支援しえんセンター(しゃぶく身障しんしょう協会きょうかい作業さぎょうしょ当会とうかい

9がつ初旬しょじゅん 担当たんとう窓口まどぐちより「実施じっしについて前向まえむきに検討けんとうする」とのはなしがあり実質じっしつてき内諾ないだくる。

9がつ以降いこう 窓口まどぐち折衝せっしょう事務じむ折衝せっしょう年度ねんどまつまでやすまずおこなった。(つき3,4かい程度ていど

2002ねん2がつ  

 からの協力きょうりょく要請ようせいけ、介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかい別冊べっさつ資料しりょうより全身ぜんしんせい介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっし要綱ようこう提出ていしゅつ

3がつ中旬ちゅうじゅん 全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっし決定けってい連絡れんらくはいる。

(3)2001年度ねんどまとめ

このとし特徴とくちょうとしては、7がつ以降いこうられるように、交渉こうしょうみのなか行政ぎょうせい以外いがい関係かんけい団体だんたい名前なまえがっています。このことには理由りゆうがあります。 地方ちほうとくつよいとおもうのですが、ちいさいまちでは、地域ちいき福祉ふくし枠組わくぐみが行政ぎょうせい既存きそん関係かんけい団体だんたい社協しゃきょう身障しんしょう協会きょうかい中心ちゅうしん)ですでにかたまっていることがおおなお強固きょうこです。そのことが公的こうてき介護かいご保障ほしょう充実じゅうじつ地方ちほうおさえている原因げんいんのひとつとおもいます。 これは、2000年度ねんど交渉こうしょうなかてきた担当たんとうしゃからの発言はつげんですが、典型てんけいてきだとおもいますのできます。

行政ぎょうせい担当たんとうよりのはなし

  • 財政ざいせい削減さくげんヵ年かねん計画けいかくなか新規しんき事業じぎょう困難こんなんである。その理由りゆうは、計画けいかくちゅうすでに決定けっていされた予算よさんないで、各部かくぶしょ業務ぎょうむおこなうことになっており、そこで、新規しんき事業じぎょうおこなうとうことは、福祉ふくし事業じぎょう予算よさん削減さくげん、もしくは、りにして予算よさんつくることになる。そうなれば、られるがわ反発はんぱつ相当そうとうなものであることから困難こんなんであるということ。

  • また、くに方針ほうしんといっても、自治体じちたい感情かんじょうとしては、くにはいいことばかりって実際じっさい苦労くろう自治体じちたい背負しょわせているというおもいがある。それはどういうことかというと、事業じぎょうはじめてみたら、くに方針ほうしん転換てんかんをして事業じぎょう一方いっぽうてきるということがいままであった。そうなったとき結局けっきょくしんどいおもいをしたのは自治体じちたいだ。国策こくさく国策こくさくといわれてもおのずと慎重しんちょうにならざるをえない。(この部分ぶぶんは2002ねん12月に支援しえん事業じぎょう一般いっぱん財源ざいげんがあったことをおもうとたしかに問題もんだい

  • 法人ほうじんかくがあるといっても、NPO法人ほうじんについての行政ぎょうせい認識にんしき任意にんい団体だんたいわりない。つまり、信頼しんらいかんてん実績じっせきがないということ。歴史れきしながく、信頼しんらいかんおおきい社協しゃきょう身障しんしょう協会きょうかいなどと連携れんけいをとれないのか。

  • ]広島ひろしまのように予算よさん規模きぼおおきいわけでもないし、また近隣きんりん在宅ざいたく福祉ふくし環境かんきょうえば、Y近隣きんりん人口じんこう40まんにん)のような中核ちゅうかく都市としでもガイド、介護かいごじん派遣はけん事業じぎょうとう制度せいどはない。これらをかんがえるとこと、Xだけに何故なにゆえ(ガイドや全身ぜんしんせいが)必要ひつようなのかという感情かんじょうてくることもいなめない。へのはたらきかけをあなたたちがやって、もっと広域こういきてき状況じょうきょう整備せいびをアピールされたらどうか。

 これらの発言はつげんについてわたしたちは、ただの口上こうじょうとしてではなく、本音ほんねとしてうごきたくてもうごけない地域ちいき福祉ふくし現状げんじょうがあるのかとかんじるところがありました。  たしかにちいさなまちではわずかなうごきも目立めだちますし、既得きとくけんについても、予算よさん非常ひじょうちいさい規模きぼかぎられている以上いじょう、ダイナミックなうごきは警戒けいかいかんつよくなります。
  いままでの交渉こうしょうでも、介護かいご保障ほしょうがすすんでいるほか市町村しちょうそん資料しりょうしてきたのですが「そんなおおきなとここではおなじようにできない」という発言はつげんかえってくるだけでした。(つまり、ある程度ていど地域ちいき福祉ふくし関係かんけいしゃとのコンセンサスをとることをもとめられる) いままでであればわたしたちも否定ひていてきかえすだけだったのですが、このときは(うまくいくかは五分五分ごぶごぶだったとおもいますが)あえて介護かいご保障ほしょう必要ひつようせい証明しょうめいするため「それでは、それらの団体だんたいにもわたしたちからはなしをしますので、(地域ちいき福祉ふくし影響えいきょうりょくつ)かく団体だんたい地域ちいき福祉ふくしかんして意見いけん交換こうかんおこな学習がくしゅうかいてきあつまりをちましょう」と提案ていあんしました。
  この提案ていあんたいし、すこ意外いがいだったのですが、窓口まどぐち非常ひじょう好意こういてき同意どういしてきました。わたしたちはすぐ開催かいさいについての要請ようせいうごきました。  社協しゃきょう支援しえん事業じぎょう関係かんけい社会しゃかい福祉ふくし法人ほうじんとは障害しょうがいしゃケアマネジメントに関係かんけいするうごきでつながりがあったこともあり参加さんか承諾しょうだくはやく、身障しんしょう協会きょうかいもそれらが参加さんかするのであれば問題もんだいないとして参加さんか同意どういしてくれました。(つまりこのてんでは、ちいさいまちにはちいさいまち利点りてんもあるのだとおもいます。かく団体だんたい事務じむきょくちか場所ばしょにありますし、場所ばしょもすぐわかります。面談めんだんもうみも関係かんけいしゃのネットワークから紹介しょうかいしてもらうことで比較的ひかくてき可能かのうでした。また、ガイドヘルプや移送いそうサービスなど、事業じぎょうたいおこなっていない必要ひつようせいたかいサービスを、当会とうかい自立じりつ生活せいかつセンターの必須ひっす事業じぎょうとして、障害しょうがい種別しゅべつ所属しょぞくにとらわれず、ずっとけて派遣はけんおこなっていましたのでその実績じっせき影響えいきょうしたようです。)
  そして、思惑おもわくはいろいろあったにせよ、参加さんかしたかく団体だんたい行政ぎょうせいも、2003ねんまえ情報じょうほう不足ふそくであったり、財政ざいせい悪化あっか状況じょうきょう福祉ふくし先行さきゆきに不安ふあんがあったことなど、ある程度ていどこのようなあつまりがのぞまれたという幸運こううんめんがあったこともあり、このだい1かい学習がくしゅうかい名称めいしょう障害しょうがいしゃケア会議かいぎ)は盛況せいきょうわり、その開催かいさいについて調整ちょうせいうごいたことが評価ひょうかされ、当会とうかい存在そんざい認知にんちされたとの印象いんしょうちました。このケア会議かいぎ現在げんざい継続けいぞくしています。そしてぜん身性みじょう障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう実施じっしされ、介護かいご保障ほしょうについての認知にんちたかまり年度ねんどにつながっていきました。

(4)2002年度ねんど概要がいよう

 とにかく窓口まどぐち折衝せっしょうかえし、介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかいかられていただく支援しえん制度せいど関連かんれん情報じょうほうこまかく窓口まどぐちわたしました(これが非常ひじょうにインパクトがありました。なぜなら、行政ぎょうせいラインにくに情報じょうほうとどくよりはやくこちらから情報じょうほうはいるということで、前年ぜんねんからのながれを後押あとおしするように信頼しんらい関係かんけいつよまっていったとおもいます。)また、団体だんたいないでは、介護かいご派遣はけんえていくことを予想よそう役割やくわり分担ぶんたんして介護かいごしゃ確保かくほおこなうコーディネーターや事務じむ機能きのう強化きょうかしていきました。

(5)2002年度ねんど行政ぎょうせい交渉こうしょう記録きろく

折衝せっしょう回数かいすうおおくてききれませんので個別こべつ日程にってい省略しょうりゃくします。

2002ねん4がつ〜5がつ

 全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょうがスタートしたことによる介護かいごしゃぞうやその研修けんしゅう。ケアプラン変更へんこうともなうILPなどが多忙たぼうとなり折衝せっしょうおこなっていません。ただ、電話でんわでのやりりはえずおこない、その印象いんしょうとして、支援しえん制度せいどけて前向まえむきに担当たんとう窓口まどぐち準備じゅんびはじめたとの印象いんしょうちました。おそらく前年度ぜんねんどにおいて、代表だいひょうふく代表だいひょう生活せいかつ実態じったいかくすことなくケアプランもふくめてこまかくつたえていましたので、介護かいご保障ほしょう必要ひつようせいかんしての理解りかいがすすんでいたのだとおもいます。

がつ中旬ちゅうじゅん  窓口まどぐち折衝せっしょう

 になはなし話題わだいとなる。「わたしたちがになとなり対応たいおうするので、サービスがあってにないということには絶対ぜったいしないので安心あんしんしてほしい」とつたえる。

6がつまつ

 6月14にち主管しゅかん課長かちょう会議かいぎ資料しりょうたことを支援しえん制度せいど概要がいようについて情報じょうほう交換こうかん上限じょうげんもうけないで、ーズにもとづく支援しえん中心ちゅうしんとする支援しえん制度せいど理念りねんについて確認かくにん

7がつ    窓口まどぐち折衝せっしょう

 勘案かんあん整理せいりひょうについての意見いけん交換こうかん内容ないようについての確認かくにん作業さぎょうくに勘案かんあん整理せいりひょう参考さんこう様式ようしきをwordテキストして内容ないよう整理せいりしたものをってき「勘案かんあん整理せいりにより各自かくじのサービスりょう決定けっていするという制度せいどのシステムを確認かくにんしてほしい」「必要ひつようでないサービスまで要求ようきゅうするということは絶対ぜったいにしない」とうもうおこなった。

8がつ

  「制度せいど趣旨しゅしとして、必要ひつようひと必要ひつようぶんだけ支援しえんおこなうということなわけだから、くに方針ほうしんがそうである以上いじょうそのようにっていくしかない」との見解けんかい行政ぎょうせい内部ないぶ意見いけん調整ちょうせいがすすんでいるとの情報じょうほうはいる。実際じっさい必要ひつよう一人ひとりたりの予算よさんとうについて参考さんこう資料しりょう提出ていしゅつ

9月

 概算がいさん要求ようきゅうまえめの確認かくにん作業さぎょうにはいる。こちらより「必要ひつようなサービスのりょうについて、必要ひつようであれば障害しょうがいしゃからのききとりや事前じぜん情報じょうほう交換こうかんついて協力きょうりょくする」とのもうおこなった。また、その準備じゅんびのため当会とうかいから派遣はけんしているケースにおいて障害しょうがいしゃ当事とうじしゃとケアプランの確認かくにんおこなうことを約束やくそくした。

10月〜12がつ

 次々つぎつぎとでる支援しえん関係かんけい情報じょうほうについて、介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかいからとど情報じょうほう資料しりょう編集へんしゅうして必要ひつよう部分ぶぶん随時ずいじ行政ぎょうせい提出ていしゅつ協議きょうぎ確認かくにん作業さぎょう

2003ねん1がつ  厚生こうせい労働省ろうどうしょう国庫こっこ補助ほじょ基準きじゅん設定せっていうごき。

 代表だいひょう東京とうきょうおもむ抗議こうぎ行動こうどう参加さんか。また、地元じもとたい直接的ちょくせつてき情報じょうほう事務じむきょくつたわる状態じょうたい維持いじし、抗議こうぎ行動こうどう情報じょうほうつたえるなどX近隣きんりん市町村しちょうそん悪影響あくえいきょうひろがらないよう対処たいしょした。

がつ  窓口まどぐち折衝せっしょう

 課長かちょうより「制度せいど趣旨しゅし沿うよう努力どりょくするから信頼しんらいしてほしい」との発言はつげんあり

3月さんがつ  窓口まどぐち交渉こうしょう担当たんとうがかりよりの要請ようせいにより開催かいさい
     (出席しゅっせきしゃ障害しょうがい福祉ふくし係長かかりちょう職員しょくいん1めい

「X市内しないにおいて2めいつき744あいだ支給しきゅうりょう決定けっていおこなうことがまった。また、その当事とうじしゃについても勘案かんあん整理せいりもとづいて必要ひつようりょう決定けっていする」とはなしがあり、24あいだ介護かいご保障ほしょう成立せいりつした。  

がつまつ  かく担当たんとうしゃにおれい

V.総括そうかつ

 この3年間ねんかん行政ぎょうせい交渉こうしょうとおみずからを状況じょうきょうについてえてきたことは、福祉ふくしがかりおおくが、障害しょうがい当事とうじしゃ実態じったいらないだけで、障害しょうがいしゃ悪意あくいっているわけではないということ。行政ぎょうせいかぎられたスタッフ(Xは4にん支援しえん前年ぜんねんにようやく一人ひとりえてようやく5にん)で、手順てじゅんだらけの作業さぎょうわれる日常にちじょう個別こべつ折衝せっしょうなかかんじられました。また、縦割たてわ行政ぎょうせいおなじく、縦割たてわりとなってまじわれない地域ちいき福祉ふくしかく団体だんたい現状げんじょうもその意味いみではおなじですが、障害しょうがいしゃ権利けんり保障ほしょうけたケア会議かいぎのようなみをさらにこころみていきたいとおもいます。
  介護かいご保障ほしょう不足ふそくだけではなく、この3年間ねんかんぜん代表だいひょう急逝きゅうせいしたことなど本当ほんとうにいろんなことがありました。そのなか継続けいぞくしてこれたのは、介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかい自立じりつ生活せいかつセンターがしめす「当事とうじしゃ可能かのうせい」について学習がくしゅうしたことによります。地元じもとおおくのひとたち(行政ぎょうせい福祉ふくし団体だんたい個人こじんも)も、すで障害しょうがいしゃ自立じりつ生活せいかつ否定ひていてきでないことをり、また、以前いぜんであれば障害しょうがいしゃ自立じりつ生活せいかつ検討けんとうもできないとわたしたちでさえおもっていたまち(Xよりもさらに小規模しょうきぼ近隣きんりん市町村しちょうそん)に障害しょうがい当事とうじしゃから、Xうつむのではなく「自分じぶんたちのまちにセンターをつくりたい」というわせがえていることなど、自立じりつ生活せいかつセンターの存在そんざい障害しょうがい当事とうじしゃあたえるおおきな影響えいきょう実感じっかんできたことも、この3年間ねんかんおおきなちからとなりました。
  大都市だいとし中心ちゅうしんとしてひろがってきた自立じりつ生活せいかつセンターが、地方ちほう小規模しょうきぼ市町村しちょうそんひろがる段階だんかいはいったとうには時期じき尚早しょうそうかもしれませんが、つぎとびらひらきつつあることに期待きたいせずにいられません。どうかおおくのみなさんのちからを、地域ちいき資源しげんのまだすくない小規模しょうきぼ市町村しちょうそん障害しょうがいしゃ当事とうじしゃとどけていただきたいとねがい、また、わたしたちもまだちいさな自立じりつ生活せいかつセンターですが、その役割やくわりになえるよう努力どりょくしていきたいとおもいます。不十分ふじゅうぶん報告ほうこくですが参考さんこうにしていただければさいわいです。この機会きかいつくっていただきありがとうございました。

介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかい事務じむきょくより
   Xでの交渉こうしょう回数かいすうはものすごい回数かいすうで、たとえば、2002ねんがつには市役所しやくしょに15かいかよっています。24あいだ介護かいご保障ほしょう実現じつげんのカギはこのあたりにあります。
 本当ほんとう介護かいご長時間ちょうじかん必要ひつような1にんらしの障害しょうがいしゃがいれば、あとは市役所しやくしょなんかいとおったかで制度せいどびはまります。 みなさんも、市町村しちょうそんにどんどんとおって交渉こうしょうすすめてください。

参考さんこう資料しりょう

2000年度ねんどから2002年度ねんどまでのXにおける介護かいご保障ほしょう変化へんか

2000ねん

(1) 制度せいど概要がいよう
   ホームヘルプ しゅうかいかい時間じかん自薦じせんヘルパーを社協しゃきょう登録とうろくして派遣はけん介護かいごしゃ確保かくほわないところは社協しゃきょうヘルパーもれていました)
 ガイドヘルプ 1かいあいだ原則げんそく上限じょうげんなし(自薦じせんヘルパーを社協しゃきょう登録とうろくして派遣はけん生活せいかつ保護ほご他人たにん介護かいごりょう大臣だいじん承認しょうにん基準きじゅん介護かいごしゃ
(2) 自立じりつ障害しょうがいしゃ概要がいよう自立じりつ障害しょうがいしゃ介護かいご保障ほしょうじょうきょう
   上記じょうき介護かいご保障ほしょう制度せいどをフルに使つかい、それでもらない介護かいご当事とうじしゃがそれぞれボランティアの介護かいごしゃさがめていた。また、デイサービスも併用へいようしてなんとか入浴にゅうよく介護かいご確保かくほしている当事とうじしゃ多数たすう
  れい代表だいひょうNさん:全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃたきり)


介護かいごしゃ確保かくほがどうしてもできない空白くうはく時間じかんたいがあったため、その時間じかんたいは、されてもされたまま(ムカデがからだったということもありました)、アテトーゼによるまくらからのあたま脱落だつらくがあってもそのままとなってしまうひとし非常ひじょう過酷かこく状況じょうきょうがあった。(これらのことは、すべて具体ぐたいてき交渉こうしょうなか担当たんとうしゃつたえていきました)
(3) 行政ぎょうせい交渉こうしょう状況じょうきょう
   2000ねん当事とうじ基本きほんてき自立じりつ障害しょうがいしゃ全員ぜんいんによる全体ぜんたい交渉こうしょう(ガイドヘルプ制度せいどは1997ねん抗議こうぎ行動こうどうふくめた全体ぜんたい交渉こうしょうにおいて獲得かくとくした。)毎年まいとし4項目こうもくから5項目こうもくげた要望ようぼうしょ市長しちょうあて提出ていしゅつとし3かいから4かい程度ていど定期ていき交渉こうしょうっていたが、ここすうねん具体ぐたいてき進展しんてんはなかった。(2001年度ねんど初旬しょじゅんまでこの方法ほうほうにより継続けいぞく

2001ねん

(1) 制度せいど概要がいよう
   ホームヘルプ しゅうかい1かい時間じかん自薦じせんヘルパーを社協しゃきょう登録とうろくして派遣はけん
 ガイドヘルプ 1かい4あいだ原則げんそくつき上限じょうげんなし。(自薦じせんヘルパーを社協しゃきょう登録とうろくして派遣はけん1人ひとり最大さいだいで100あいだきょう利用りようがありました)
  生活せいかつ保護ほご他人たにん介護かいごりょう大臣だいじん承認しょうにん基準きじゅん介護かいごしゃ
(2) 自立じりつ障害しょうがいしゃ概要がいよう
   自立じりつ障害しょうがいしゃ介護かいご保障ほしょうじょうきょうは、基本きほんてきには2000年度ねんどと1にちのプランはわりませんが、窓口まどぐち折衝せっしょうなかでホームヘルプが1わくえたこともあり、曜日ようびによる介護かいご保障ほしょうのばらつきは2000ねんくらべて改善かいぜんしました)


支援しえん実施じっし前年ぜんねん

2002ねん

(1)

制度せいど概要がいよう

  ホームヘルプ しゅう回数かいすう上限じょうげんくなり、ホームヘルプ1にち最大さいだいあいだ程度ていど
 ガイドヘルプ 1にち原則げんそくあいだ程度ていど
  全身ぜんしんせい介護かいごじん派遣はけん事業じぎょう 1にちあたり3あいだつき90あいだ上限じょうげん
  他人たにん介護かいごりょうによる介護かいご 1にちあたり4あいだ程度ていどくわ
  ガイドヘルプをフル活用かつよう(1にち4あいだ程度ていど)したとして、合計ごうけいいちにんらしの全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ最大さいだいにち15あいだ介護かいご保障ほしょうとなる。
(2) 自立じりつ障害しょうがいしゃ概要がいよう
 

 介護かいご保障ほしょうじょうきょうおおきくわり、まだ空白くうはく時間じかんやボランティアのまり介護かいごはありましたが、ほぼ毎日まいにち有料ゆうりょうでのまり介護かいごしゃ確保かくほ可能かのうとなりました。

2002年度ねんど支援しえん制度せいど実施じっし前年ぜんねん初旬しょじゅん参考さんこうれいふく代表だいひょうMさん:全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃたきり)

2003ねん

 

支援しえん制度せいど実施じっし最大さいだい744あいだ介護かいご保障ほしょう日常にちじょう生活せいかつ支援しえん)となる。

れい上記じょうきMさん(現在げんざい

 
あさ 9:00〜13:00  パート
13:00〜21:00  専従せんじゅう介護かいごしゃA
21:00〜よく9:00  専従せんじゅう介護かいごしゃB
9:00〜13:00  パート
13:00〜21:00  専従せんじゅう介護かいごしゃC
  完全かんぜんな24あいだ介護かいご体制たいせい基本きほんてきに、1にち交代こうたい専従せんじゅう介護かいごしゃめい(ローテーション)、パート介護かいごしゃめい平日へいじつ午前ごぜん土日どにちどちらかの昼間ひるま夜間やかん)で介護かいご体制たいせいんでいる。
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