(Translated by https://www.hiragana.jp/)
長野県信濃町での重度訪問介護の裁判事例の報告

長野ながのけん信濃しなのまち(&長野ながのALS1人ひとりぐらしで24あいだ重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご利用りよう

 

重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご24あいだ支給しきゅう決定けっていにより裁判さいばん終結しゅうけつ

 

1. 自立じりつするきっかけ・経緯けいい
10としほどまえALS診断しんだんされ、小林こばやしさゆりさんの生活せいかつ一変いっぺんした。東京とうきょうOLとしての生活せいかつて、エステシシャンとして長野ながの市内しない仕事しごとをしていたが、やまいうため、上水内かみみのちぐん信濃しなのまち実家じっか帰郷ききょう同居どうきょおとうとさんはいたものの生活せいかつ実態じったいべつで、実質じっしつてきにははは2ひとだけの介護かいご生活せいかつはじまる。80としえる高齢こうれいははにとって介護かいご肉体にくたいてき精神せいしんてきにも限界げんかいむかえ、ときには、さゆりさんをささえきらず、夜間やかん放置ほうち危険きけん状態じょうたいもままならなかった。かろうじて介護かいご保険ほけんサービスの利用りよう80時間じかん)により、1にちかい午前ごぜん10午後ごご)の排泄はいせつ介助かいじょのみの生活せいかつ母子ぼし共倒ともだおれの寸前すんぜんであり、ははおも気持きもちや、ははうしない、いざとなってからではおそいという現実げんじつが、さゆりさんを自立じりつへのみち決心けっしんさせる。
2016
とし、インターネットにてったCにより介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかい全国ぜんこく広域こういき協会きょうかいり、相談そうだんいたる。

 

2.             支援しえん24時間じかん公的こうてき介護かいご保障ほしょうされるまで

2016としより自立じりつ生活せいかつ目指めざし、介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかいほか全国ぜんこく団体だんたいのアドバイスのもと公的こうてき長時間ちょうじかん滞在たいざいがた介護かいご保障ほしょうるために行政ぎょうせい交渉こうしょう重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせい)をはじめる。その関東かんとう新潟にいがたの7箇所かしょ自立じりつ生活せいかつセンターから講師こうし自宅じたくてもらい、ぜんかい自立じりつ生活せいかつプログラムも受講じゅこうした。

重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせいについては、まち役場やくばに(介護かいご保険ほけん居宅きょたく介護かいごのみで対応たいおう可能かのう重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご事業じぎょうしょもないと)返事へんじばしつづけられたことで、全国ぜんこく団体だんたいのすすめで全国ぜんこくからカンパを募集ぼしゅうし、弁護士べんごしだん結成けっせいした。

重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けっていまで1とし以上いじょう経過けいかはさゆりさんにとって大変たいへんつらことであったが、交渉こうしょうためのサービスとう利用りよう計画けいかくあん原案げんあんなどの文書ぶんしょ作成さくせい意外いがいきで仕事しごとのようでたのしくかんじることもあったとかたる。また、出来できないこともあってあきれられるのでは?との心配しんぱいもあったが、根気こんきつよくアドバイス、支援しえんをしてくれた全国ぜんこく広域こういき協会きょうかい地元じもとにてコーディネートけん、バックアップしてくれたY尽力じんりょくのおかげだと実感じっかんしている。

 

平行へいこうして自立じりつため自立じりつ生活せいかつプログラム(ILP)(障害しょうがいしゃ自立じりつ生活せいかつ必要ひつよう心構こころがまえや技術ぎじゅつを)を受講じゅこうする。

 

Q自立じりつ生活せいかつプログラム(ILP)はどうでしたか?何人なんにんなんかい受講じゅこうしましたか?

A:7にん7かいほど講師こうしほうがはるばる信濃しなのまちまでてくださいました。

 

Q:どういった内容ないよう講座こうざで、印象深いんしょうぶかいもの、意識いしき変化へんかなどおおしください。

A最初さいしょ受講じゅこうしたKの「こころがまえについて」のはなしがかった。ヘルパーさんとのかかわりかたなど多方面たほうめんこまかい気配きくばりの必要ひつようせい実質じっしつてき雇用こようぬしおなじになることを自覚じかくしました。
指示しじかた」「おかね管理かんり」「面接めんせつ仕方しかた」など、けるまえにはなにかんがえられなかったことが、具体ぐたいせいってイメージできました。

  自立じりつともな責任せきにんとして、まずはヘルパーさんにたいし、言葉ことばりないところから、不満ふまんまれるとおもうので、指示しじかたなど自分じぶん責任せきにんだとおもことにしました。

 

 

以下いか行政ぎょうせい交渉こうしょう経緯けいい

・2016ねん平成へいせい28とし)10がつ 

本人ほんにん役所やくしょ障害しょうがいしゃ総合そうごう支援しえんほう重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅうもとめる書面しょめん電子でんしメールとう度々たびたびおくる。

・2017ねん平成へいせい29とし)2がつ

   本人ほんにん役所やくしょ所定しょてい用紙ようし重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう申請しんせいしょ提出ていしゅつ

・2017ねんがつ24にち 信濃しなのまち拒否きょひ回答かいとう
・2017ねんがつ 弁護べんごだん

・2017ねんがつ31にち

   1にち24あいだ介護かいごつき802あいだ)の必要ひつようせい詳論しょうろんする申請しんせいしょ補充ほじゅうしょ弁護べんごだん信濃しなのまち提出ていしゅつ

・2016ねん10がつ〜2018ねんがつ ねんカ月かげつあいだものあいだ信濃しなのまち本件ほんけん放置ほうち

 

提訴ていそ以降いこう経過けいか

1 2018ねんがつにち 長野ながの地裁ちさい本案ほんあん訴訟そしょうおよかり義務ぎむづけ申立もうしたてて 東京とうきょう記者きしゃ会見かいけん

2 2018ねんがつにち

    信濃しなのまちからつき294あいだ重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けってい
(802−294=508あいだ拒否きょひ処分しょぶん

3 2018ねんがつ25にち 長野ながの地裁ちさい  かり義務付ぎむづ却下きゃっか決定けってい

   本案ほんあん訴訟そしょうおよかり義務付ぎむづ申立もうしたて根拠こんきょが、「行政ぎょうせいちょう作為さくい放置ほうち」であるため、3月さんがつにち決定けっていたことにより、訴訟そしょう類型るいけいわってくるため、かり義務付ぎむづ却下きゃっか

4 2018ねんがつ27にち うったえの変更へんこう申立もうしたて

  本案ほんあん訴訟そしょう根拠こんきょを、作為さくい2018とし3つき6日付ひづけ294時間じかん処分しょぶん508時間じかん却下きゃっか決定けってい)にたいする取消とりけし訴訟そしょう変更へんこうする手続てつづき。

  2018ねんがつ11にち 信濃しなのまちがわ 棄却ききゃくもとめる

19時間じかん介護かいご決定けっていし、24時間じかん請求せいきゅうまちがわ19時間じかん介護かいごけら れれば(家族かぞくらに)無理むりのかからない介護かいご可能かのうとする。

 6 2018ねん6つき下旬げじゅん 
信濃しなの町内ちょうないべついえ一人暮ひとりぐらしを7つき初旬しょじゅんからするむね人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくしていない32全国ぜんこく障害しょうがいしゃ124時間じかん重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けっていしょとう証拠しょうことして裁判所さいばんしょ提出ていしゅつ

 7 2018ねん7つきにち  裁判さいばん

まちが7がつにちつき744時間じかん124時間じかん)の支給しきゅう決定けっていを2がつにさかのぼって決定けっていし、小林こばやしさんは常時じょうじヘルパー支援しえんけた生活せいかつ可能かのうとなり、裁判さいばんげる。

 

3. 自立じりつ生活せいかついたるまで
2016としがつ裁判さいばん開始かいし前後ぜんこうより、(信濃しなのまちには重度じゅうど介護かいご訪問ほうもんサービスをあつか事業じぎょうしょ自薦じせん登録とうろくをするため)ヘルパーさんの募集ぼしゅうはじめる。裁判さいばんで24あいだ支給しきゅう決定けっていさかのぼって決定けっていされた場合ばあいに、重度じゅうど訪問ほうもんヘルパーが実際じっさいに24あいだサービス提供ていきょうしていないと意味いみがないため、制度せいど支給しきゅう決定けっていたずに24あいだ自薦じせんヘルパー体制たいせい目指めざす。具体ぐたいてきには全国ぜんこく広域こういき協会きょうかい負担ふたん常勤じょうきんヘルパー5にん体制たいせい求人きゅうじんしていくことにする。全国ぜんこく広域こういき協会きょうかいより、求人きゅうじん広告こうこくためのアドバイスをけ、求人きゅうじん3、ハローワーク、インターネット求人きゅうじん資格しかく経験けいけんしゃむけの求人きゅうじん広告こうこくす。3ヶ月かげつ30めいほど応募おうぼがあり、その都度つど面接めんせつし、常勤じょうきん4、またY紹介しょうかいにて、非常勤ひじょうきんめい確保かくほいたる。資格しかくヘルパーは東京とうきょう広域こういき協会きょうかい重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごヘルパー研修けんしゅう受講じゅこうした。
住居じゅうきょ確保かくほ困難こんなんきわめたが、Yねばづよ協力きょうりょくにて、うんくも障害しょうがいについて理解りかいふか大家たいかさんに出会であい、バリアフリーに配慮はいりょされた一軒家いっけんや転居てんきょすることができた。

 



自立じりつ生活せいかつまえより支援しえんするY。シフト
管理かんりなど小林こばやしさんの生活せいかつのコーディ
ネイトやく

 

 

4. 現在げんざい様子ようす
常勤じょうきんめい非常勤ひじょうきんめい自薦じせんヘルパーとして、全国ぜんこく広域こういき協会きょうかい関係かんけいヘルパー事業じぎょうしょ登録とうろく
自立じりつ生活せいかつ開始かいし、1かげつ現在げんざいのところはどう曜日ようびのローテーションではなく、ヘルパーの出勤しゅっきん希望きぼうき、所定しょてい労働ろうどう時間じかん32あいだ基本きほんにシフトをんでいる。ときには夜勤やきんつづくなど、課題かだいのこる。

 

あるしゅう介護かいごシフトいちれい

 

月曜日げつようび

火曜日かようび

水曜日すいようび

木曜日もくようび

金曜日きんようび

土曜日どようび

日曜日にちようび

9:0019:00

ヘルパーA

ヘルパーB

ヘルパーD

ヘルパーD

ヘルパーA

ヘルパーB

ヘルパーD

19:009:00

ヘルパーC

ヘルパーA

ヘルパーC

非常勤ひじょうきんE

ヘルパーC

ヘルパーA

ヘルパーB

(このほか、1にちすうかいのトイレ地元じもと介護かいご事業じぎょうしょが30ぶん身体しんたい介護かいごはいることで2人ふたり体制たいせいに)

 

毎週まいしゅうかい水曜日すいようびにリハビリをけています。 おとずれさんも平日へいじつにちかい訪問ほうもん

 

 

平日へいじつしゅうかいかいおとずれさんの排泄はいせつ介助かいじょ(2めい必要ひつよう補助ほじょ今後こんごどのようにするかも課題かだいひとつである。しかしながら、優秀ゆうしゅうなスタッフにめぐまれ、そばにいてくれる安心あんしんかんや、自由じゆうにパソコンをやりながら音楽おんがくけるなど、たのしみやうれしさをかみしめながら、指示しじとうおおくていやおもいをさせていないかと日々ひび反省はんせいする毎日まいにちごしているとのこと。

 

新人しんじんのヘルパーさんも一生懸命いっしょうけんめい文字もじばん使つかってコミュニケーションをとってくれます。

 

今後こんご外出がいしゅつなど、すこしずつしていき、おな当事とうじしゃにとってなにかを発信はっしんできたらとの希望きぼうまれ、りのある生活せいかつおくっている。

 

 

 

 


 

 

 


 

NHK テレビ ニュース 7つき20

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20180720/1010004415.html ←すぐにられなくなります

全身ぜんしん筋肉きんにく徐々じょじょうごかなくなる難病なんびょうのALS=すじ萎縮いしゅくせいがわさく硬化こうかしょう女性じょせいが、自宅じたくのある信濃しなのまちたいし24あいだ常時じょうじ介護かいごもとめていた裁判さいばんは、女性じょせいが1にんらしをはじめるのにともなって24あいだ介護かいごけられることになったため、女性じょせいうったえをげました。

 

この裁判さいばんは、難病なんびょうのALS=すじ萎縮いしゅくせいがわさく硬化こうかしょう患者かんじゃで、信濃しなのまち小林こばやしさゆりさん(54)が、まちから提示ていじされた1にちあいだほどの介護かいごでは日常にちじょう生活せいかつおくれないとして、まち相手取あいてどり24あいだ介護かいご提供ていきょうもとめていたものです。

  信濃しなのまちによりますと、小林こばやしさんが今月こんげつから1にんらしをはじめたのにともなって、まち基準きじゅんらして24あいだ常時じょうじ介護かいご提供ていきょうすることをめたということです。

このため、小林こばやしさんは20にち長野ながの県庁けんちょう記者きしゃ会見かいけんし、長野ながの地方裁判所ちほうさいばんしょうったえをげる手続てつづきをったと発表はっぴょうしました。

  会見かいけんで、小林こばやしさんは「1にち24あいだ常時じょうじ介護かいご決定けっていしていただいて感謝かんしゃしています」などとなみだながらにはなしました。

  一方いっぽう信濃しなのまち松木まつき哲也てつや住民じゅうみん福祉ふくし課長かちょうは「福祉ふくしサービスを必要ひつようとする方々かたがたが、まち判断はんだん適切てきせつなサービスがけられるようにすすめていきます」としています。

 

 

 

 

 

 


毎日新聞まいにちしんぶん 2018とし7つき21


 

 

 

 

毎日新聞まいにちしんぶん 2018とし7つき20 19とき07ぶん 配信はいしん

 神経しんけいおかされて筋肉きんにく徐々じょじょうごかなくなる難病なんびょうのALS(すじ萎縮いしゅくせいがわさく硬化こうかしょう)をわずら長野ながのけん信濃しなのまち小林こばやしさゆりさん(54)が、まちに24あいだ体制たいせい介護かいご提供ていきょうもと長野ながの地裁ちさい提訴ていそしていた訴訟そしょうめぐり、まち判決はんけつまえに1にち24時間じかんつき744あいだ)の重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けっていした。そのため、原告げんこくがわは20にちうったえをげ、まちがわ同意どういして裁判さいばん終結しゅうけつした。

 

原告げんこくがわうった

 訴訟そしょうまちがわは、つき294時間じかん(1にちあいだはん)の重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご妥当だとうとして、あらそ姿勢しせいしめしていた。しかし、6がつ原告げんこくとの協議きょうぎで、小林こばやしさんが1にんらしをするとつたえられた。生活せいかつじょうきょう変化へんかし、介護かいごする家族かぞくがいないため、まちは24あいだ介護かいご支給しきゅうめたという。

 小林こばやしさんは、2007ねんにALSと診断しんだんされたきりの状態じょうたい手足てあしはほとんどうごかせず、発声はっせいもできない。家族かぞくにんらしだったが母親ははおや高齢こうれいで、おとうと仕事しごと介護かいごむずかしい状況じょうきょうだった。母親ははおや介護かいごけているとき転倒てんとうし、小林こばやしさんがけがをしたこともあった。迷惑めいわくをかけないために今月こんげつから1にんらしをはじめることにしたという。

 5がつだいかい口頭こうとう弁論べんろんで、小林こばやしさんはくるまいすにりヘルパーに介助かいじょされながら裁判所さいばんしょ出廷しゅってい。50おと記載きさいされた透明とうめい文字もじばん目線めせんやまばたきでして、ヘルパーが代読だいどくして意見いけん陳述ちんじゅつした。【島袋しまぶくろふとし輔】

 

 

 


 

信濃しなの毎日まいにち 2018とし7つき21

ALS女性じょせい 24あいだ介護かいごに 信濃しなのまち決定けってい

 

 難病なんびょうすじ萎縮いしゅくせいがわさく硬化こうかしょう(ALS)をわずら上水内かみみのちぐん信濃しなのまち小林こばやしさゆりさん(54)が、障害しょうがいしゃ総合そうごう支援しえんほうもとづく重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごを24あいだ態勢たいせいけられるようまちもとめて長野ながの地裁ちさいこした訴訟そしょうで、小林こばやしさんは20にち訴訟そしょうげた。まちが24あいだ対応たいおうめたため。

 

  たきりで会話かいわもできない小林こばやしさんは、同居どうきょしている母親ははおや(80)が病気びょうきがちなためまちに24あいだ訪問ほうもん介護かいごもとめてきたが決定けっていされない状態じょうたいつづき、これを違法いほうとして3がつ提訴ていそ。そのまちは1にちあいだ訪問ほうもん介護かいご決定けっていしたが、訴訟そしょうではあらそ姿勢しせいしめしていた。

 

  小林こばやしさんの弁護べんごだんによると、小林こばやしさんは6がつ母親ははおやはなれてらす意向いこうまち伝達でんたつ。これをけてまちは7がつにち、24あいだ訪問ほうもんめた。小林こばやしさんは6にちから一人暮ひとりぐらしをはじめている。まちは「生活せいかつじょうきょうおおきくわるため」と説明せつめい今後こんご同様どうよう申請しんせいがあった場合ばあいは「家庭かてい本人ほんにん状況じょうきょうてきしたサービスを提供ていきょうしていきたい」としている。

 

  この県庁けんちょう記者きしゃ会見かいけんした小林こばやしさんは支援しえんしゃつうじ、「わたし状態じょうたい理解りかいしたスタッフがそばにいてくれる安心あんしんかん言葉ことばにならない」とコメントした。

 

 7つき21

 

 

 

 

 

 

    

(2020/5/16 追記ついき

 

 

小林こばやしさんはもともと長野ながのらしていて、ALS発症はっしょうにより介護かいご必要ひつようになり、実家じっか信濃しなのまち長野ながのからくるまで1あいだほどの新潟にいがたけんさかいまち)にかえって母親ははおや当時とうじ78さい)の介護かいごけていました。2016ねん協議きょうぎかい相談そうだんがありました。そのときには、ろうはスタートしていましたが、まだ人工じんこう呼吸こきゅうはつけていませんでした。24あいだ介護かいご必要ひつよう状態じょうたいでした。しかし、サービス利用りようすくなく、介護かいご保険ほけん訪問ほうもん介護かいご月曜げつようから土曜どようあさいちあいだ金曜きんようのみひるも1あいだ訪問ほうもん看護かんごしゅうかいでした。それ以外いがい時間じかんはすべて母親ははおや介護かいごしていました。母親ははおや介護かいごつかれもり、からだのあちこちに故障こしょう病気びょうきがありました。24あいだ過酷かこく介護かいごで、家庭かてい崩壊ほうかい寸前すんぜんだったとおもいます。

しかし、地域ちいきにヘルパーが不足ふそくし、これ以上いじょうのサービスをけられませんでした。

小林こばやしさんがパソコンで協議きょうぎかい全国ぜんこくALS支援しえんしゃとメールのやりりができない状態じょうたいだったため、全国ぜんこく障害しょうがいしゃ介護かいご保障ほしょう協議きょうぎかい以下いか協議きょうぎかい)が費用ひよう負担ふたんし、町内ちょうない障害しょうがいしゃ介護かいご経験けいけんしゃ吉村よしむらまきさんにアルバイトを依頼いらいし、時々ときどき小林こばやしさんのいえき、パソコンの特殊とくしゅ入力にゅうりょく機器きき設定せっていなどをおねがいしました。吉村よしむらさんの支援しえんはその重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせい書類作成しょるいさくせい支援しえんや、介護かいご全体ぜんたいのコーディネートや、みずか自薦じせんヘルパーになりヘルパー新人しんじん介護かいごおしえたり、小林こばやしさんが1人ひとりぐらしする家探やさがしなどを総合そうごうてき担当たんとうするようになっていきます。

協議きょうぎかい相談そうだんがあったのち小林こばやしさんは、まち重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせいをしましたが、1ねんもその申請しんせいたいしてまちうごきをせませんでした。(相談そうだん支援しえんいん吉村よしむらさんのまちへのうったえで、各種かくしゅサービス利用りよう徐々じょじょにはえていきましたが、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご連続れんぞく利用りようみとめられませんでした)

一方いっぽうで、小林こばやしさんは介護かいご体制たいせい正常せいじょうすれば、一人暮ひとりぐらしにもどって友人ゆうじんおお長野ながのもどりたい希望きぼうでした。そこで、関東かんとう自立じりつ生活せいかつセンター(CIL)5カ所かしょから24あいだ介護かいご使つかっている障害しょうがいしゃ講師こうし小林こばやしさんの自宅じたくってもらい、出張しゅっちょう自立じりつ生活せいかつプログラムをおこなってもらいました。このプログラムでは、自薦じせんヘルパーの雇用こよう方法ほうほう育成いくせい方法ほうほう、いい関係かんけいのとりかた障害しょうがいしゃ責任せきにんかた、などの介助かいじょかかわる知識ちしきのほか、障害しょうがいについて、家族かぞくとの関係かんけい制度せいどについて、などについてまなびました。(費用ひようCIL協議きょうぎかい負担ふたん

 

まち障害しょうがい福祉ふくし姿勢しせいがあまりにうしきだったため、協議きょうぎかいびかけで、全国ぜんこくCILとう障害しょうがいしゃ団体だんたい障害しょうがいしゃ個人こじんからカンパがあつまり、介護かいご保障ほしょうかんがえる弁護士べんごし障害しょうがいしゃかい全国ぜんこくネットに依頼いらいし、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせいのための弁護べんごだんつくることになりました。しかし、弁護べんごだん重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせいしょ補充ほじゅう資料しりょうをつけてくわしく説明せつめいしたのにもかかわらず、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせいたいして、まった支給しきゅう決定けっていおこなわれませんでした。

最初さいしょ小林こばやしさんが重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご申請しんせいして1ねんたち、なんの決定けっていない違法いほう状態じょうたいなので、やむなく、弁護べんごだん判断はんだんで、裁判さいばんおこなうことにしました。

その情報じょうほう弁護べんごだんまちつたえると、まちはすぐに重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けっていしました(申請しんせいの1ねん無視むしは、あきらかに違法いほう状態じょうたいだったので、確実かくじつ敗訴はいそすることがわかっていたため、法務ほうむくわしい職員しょくいん指摘してきされたものとおもわれます)。ただし、毎日まいにち24あいだ介護かいごもとめた申請しんせいたいし、まち意見いけんとしては、24あいだ介護かいご必要ひつよう状態じょうたいになっていることはみとめるが、同居どうきょ家族かぞくがいることを理由りゆうに、1にちあいだ程度ていど決定けっていでした。

このままでは、またすうねん以上いじょう重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けってい時間じかん毎日まいにちあいだのままびないことが予想よそうされました。これでは介護かいごづかれで家庭かてい崩壊ほうかいえていました。そこで、小林こばやしさんの目標もくひょうにしていた長野ながのでの1人ひとりぐらしを早急そうきゅうおこなうことを目標もくひょうにし、まずは信濃しなの町内ちょうない貸家かしやさがしはじめました。

全国ぜんこくホームヘルパー広域こういき自薦じせん登録とうろく協会きょうかい自薦じせんヘルパー利用りよう小林こばやしさんにアドバイスし、長野ながの常勤じょうきんヘルパーを求人きゅうじん通勤つうきん往復おうふくあいだ時給じきゅう交通こうつう事業じぎょうしょ負担ふたんする方法ほうほうで)し、面接めんせつして確保かくほしました。信濃町しなのまちないでも吉村よしむらさんの知人ちじん主婦しゅふなどがアルバイトで自薦じせんヘルパーをかっててくれました。町内ちょうないさがしていた貸家かしやつかり、長野ながのあつめていた常勤じょうきん自薦じせんヘルパーもすうにん確保かくほでき、なんとか毎日まいにち24あいだ介護かいご自薦じせんヘルパーと吉村よしむらさんでまかなえる見込みこみがち、一人暮ひとりぐらしを開始かいしすることにしました。

そして、2018ねんがつに、いち週間しゅうかん一人暮ひとりぐらしすることを弁護べんごだんつうじてまちつたえると、まちは、数日すうじつ、「重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けっていを2がつにさかのぼってつき744時間じかん毎日まいにち24あいだ)にする」ことをスピード決定けっていしました。このため、弁護べんごだん裁判さいばんげました。

そのつづ長野ながの自薦じせんヘルパーを求人きゅうじん人数にんずうやし、町内ちょうない貸家かしやでのらしはみち凍結とうけつするふゆになるまええ、長野ながのりた貸家かしやしました。自薦じせんヘルパーは長野ながの雇用こようしていたので、無理むりなくしができました。吉村よしむらさんは介護かいごチームのコーディネーターとしてつづ小林こばやしさんの生活せいかつ全般ぜんぱんのサポートをおこなっています。長野ながのにおいても、訪問ほうもん看護かんご医師いしなど地域ちいき医療いりょう福祉ふくしのサポートをけています。ALSで1人ひとりぐらしはこの地域ちいきでははつケースのため、訪問ほうもん看護かんごなどがとくに熱心ねっしんささえてくれたそうです。

長野ながのしにあたり、信濃しなのまちおな重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご時間じかんすう決定けっていしました。相談そうだんから決定けっていまで迅速じんそくなでした。いま一部いちぶにん介護かいご支給しきゅうおこなっています。

また、ALS進行しんこうにより、なん入院にゅういんすることもありました。気管きかん切開せっかいして人工じんこう呼吸こきゅう使つかはじめました。入院にゅういんちゅうにも重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご使つかえるため、いつものれたヘルパーが自宅じたくおなじシフトで入院にゅういんちゅう病室びょうしついました。地域ちいき病院びょういん複数ふくすう)が協力きょうりょくしてくれました。

小林こばやしさんの自薦じせんヘルパーはいま常勤じょうきんで5にん。みな、ALS特有とくゆう特殊とくしゅ介護かいごれ、吸引きゅういんろうのケアもおこなえ、外出がいしゅつ介助かいじょおこなっています。プロフェッショナルなヘルパーたちがそだっています。

 小林こばやしさんはALSなかでもとくからだいたくなるタイプで、外出がいしゅつがとても大変たいへんですが、今年ことし東京とうきょうにコンサート観戦かんせんにもきました。これには、医師いしやOTや看護かんごなどおおくのひと準備じゅんび手伝てつだってくれました。コンサート当日とうじつ自薦じせんヘルパーと吉村よしむらさんがいました。

 現在げんざいは、小林こばやしさんと吉村よしむらさんは、地域ちいきのALSや重度じゅうど難病なんびょう患者かんじゃあつまりなどに出向でむいたり、看護かんごなど専門せんもんつうじて、患者かんじゃ情報じょうほう提供ていきょうし、自宅じたく訪問ほうもんびかけたりして、この制度せいど必要ひつようひとにノウハウをつたえる活動かつどうはじめています。

 

 

小林こばやしさゆりさん写真しゃしん 長野ながのにて

2020.3つき 訪問ほうもん医療いりょう在宅ざいたく定期ていき訪問ほうもん診察しんさつちゅう様子ようす

 

 

(コンビニ)2019.10つき 外出がいしゅつ練習れんしゅういえちかくコンビニへ OTさんとヘルパーととも

(ケーキさん)2019.10つき あらしのコンサートのための外出がいしゅつ練習れんしゅう OTさんとヘルパーととも

(ミヤスクにむかうさゆりさん)2019.9つき くるまいす移乗いじょう練習れんしゅうねてミヤスクおためちゅう

 

 

 

(講演こうえんかい会場かいじょう)2019.6つき NPO法人ほうじん北信ほくしんふくしMネット研修けんしゅうかいでの講演こうえんかいにて ヘルパー2弁護士べんごし相談そうだんいん企画きかくスタッフとともに 

前列ぜんれつひだりがコーディネーター吉村よしむらまきさん

 


 

長野ながの24時間じかん重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご支給しきゅう決定けってい2人目ひとめALS患者かんじゃ宮川みやがわさんのブログ記事きじへのリンクです」

 

 

https://ameblo.jp/als-toubyou-kiroku/entry-12637571046.html

https://ameblo.jp/als-toubyou-kiroku/entry-12637510297.html 

 

 2021ねん追記ついき 2020ねん現在げんざい長野ながのけんでは上田うえだ長野ながの塩尻しおじり上伊那かみいなぐんで24あいだ重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご実現じつげんしています。塩尻しおじり上伊那かみいなぐんむらでは、家族かぞく同居どうきょすじジスとう障害しょうがいしゃに24あいだプラス2にんヘルパー15あいだつき1200あいだだい支給しきゅうがされています。

 

 

 

人工じんこう呼吸こきゅう利用りようしゃの24あいだ介護かいご自立じりつ生活せいかつ事例じれい

 

 

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