重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご利用りよう者しゃの大学だいがく等とうの修学しゅうがく支援しえん

2017年とし12月つき22日ひに閣議かくぎ決定けっていされた平成へいせい30年度ねんど予算よさん案あんでは、厚生こうせい労働省ろうどうしょう障害しょうがい保健ほけん福祉ふくし部ぶが所管しょかんする地域ちいき生活せいかつ支援しえん促進そくしん事業じぎょうにおいて「重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご利用りよう者しゃの大学だいがく等とうの修学しゅうがく支援しえん事業じぎょう」（以下いか「修学しゅうがく支援しえん事業じぎょう」）が盛もり込こまれた6）。

平成へいせい29年度ねんどに創設そうせつされた地域ちいき生活せいかつ支援しえん促進そくしん事業じぎょうについて、2018年とし3月つきに開催かいさいされた厚生こうせい労働省ろうどうしょうの障害しょうがい保健ほけん福祉ふくし関係かんけい主管しゅかん課長かちょう会議かいぎの資料しりょう7）は、「地域ちいき生活せいかつ支援しえん事業じぎょうに含ふくまれる事業じぎょうやその他た補助ほじょ事業じぎょうのうち、国くにとして促進そくしんすべき事業じぎょうについて、『地域ちいき生活せいかつ支援しえん促進そくしん事業じぎょう』として特別とくべつ枠わくに位置付いちづけ、5割わり等とうの補助ほじょ率りつを確保かくほし質しつの高たかい事業じぎょう実施じっしを図はかる」としている。

（地域ちいき生活せいかつ支援しえん事業じぎょうと同おなじ補助ほじょ率りつで、国くに５０％、県けん２５％、市町村しちょうそん２５％の費用ひよう負担ふたん割合わりあい

また、平成へいせい30年度ねんど予算よさん案あんでは42億おく円えんが計上けいじょうされ、実施じっしを希望きぼうする自治体じちたいは国くにと国庫こっこ補助ほじょ協議きょうぎを行おこなう必要ひつようがある。

（以下いかは２０１８年ねん３月がつ１４日にち障害しょうがい福祉ふくし関係かんけい主管しゅかん課長かちょう会議かいぎ資料しりょうより抜粋ばっすい）

地域ちいき生活せいかつ支援しえん促進そくしん事業じぎょう実施じっし要綱ようこう

（別記べっき５）

重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごの大学だいがく修学しゅうがく支援しえん事業じぎょう

１　目的もくてき

重度じゅうど障害しょうがい者しゃが修学しゅうがくするために必要ひつような支援しえん体制たいせいを大学だいがくが構築こうちくできるまでの間あいだにおいて、重度じゅうど障害しょうがい者しゃに対たいして修学しゅうがくに必要ひつような身体しんたい介護かいご等とうを提供ていきょうし、もって、障害しょうがい者しゃの社会しゃかい参加さんかを促進そくしんすることを目的もくてきとする。

２　実施じっし主体しゅたい

市町村しちょうそんとする。

３　事業じぎょう内容ないよう

（１）支援しえん内容ないよう

（２）に定さだめる対象たいしょう者しゃが（３）に定さだめる大学だいがく等とうにおいて修学しゅうがくするに当あたり、大学だいがく等とうが当該とうがい対象たいしょう者しゃの修学しゅうがくに係かかる支援しえん体制たいせいを構築こうちくできるまでの間あいだにおいて、大学だいがく等とうへの通学つうがく中ちゅう及および大学だいがく等とうの敷地しきち内ないにおける身体しんたい介護かいご等とう（以下いか「支援しえん」という。）を提供ていきょうする。

（２）対象たいしょう者しゃ

本ほん事業じぎょうの対象たいしょう者しゃは、以下いかの①及および②の要件ようけんを満みたし、③の要件ようけんに該当がいとうしない障害しょうがい者しゃ以下いかの①、②及および③の要件ようけんをすべて満みたす障害しょうがい者しゃ（以下いか「対象たいしょう者しゃ」という。）とする。

①　原則げんそく、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごを利用りようする者もの（※）

②　入学にゅうがく後ごに停学ていがくその他たの処分しょぶんを受うけていない者もの

③　入学にゅうがく後ごに病気びょうきや留学りゅうがく等とうのやむを得えないと認みとめられる特別とくべつな事由じゆうなく前年度ぜんねんどの修得しゅうとく単位たんい数すうが皆無かいむ若もしくは極きわめて少すくないなど、学修がくしゅうの意欲いよくに欠かける者もの

※　本ほん事業じぎょうは、本ほん事業じぎょうの利用りよう時間じかんと在宅ざいたくにおけるホームヘルプの利用りよう時間じかんを合あわせたとき、比較的ひかくてき長時間ちょうじかんにわたる総合そうごう的てきかつ断続だんぞく的てきな支援しえんとなることが想定そうていされることから、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご利用りよう者しゃを対象たいしょうとしている。ただし、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごの利用りよう者しゃであっても、支援しえんの時間じかんが長時間ちょうじかんにならない場合ばあいは、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごを利用りようしていない場合ばあいであっても対象たいしょうとして差さし支つかえない。

なお、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごの対象たいしょう者しゃは障害しょうがい者しゃの日常にちじょう生活せいかつ及および社会しゃかい生活せいかつを総合そうごう的てきに支援しえんするための法律ほうりつに基もとづく指定してい障害しょうがい福祉ふくしサービス等とう及および基準きじゅん該当がいとう障害しょうがい福祉ふくしサービスに要ようする費用ひようの額がくの算定さんていに関かんする基準きじゅん（平成へいせい18年とし厚生こうせい労働ろうどう省令しょうれい第だい523号ごう）別表べっぴょう第だい２の１の注ちゅう１のとおり。

（３）大学だいがく等とうの要件ようけん

本ほん事業じぎょうの対象たいしょうとなる大学だいがく等とうは、学校がっこう教育きょういく法ほう（昭和しょうわ22年とし法律ほうりつ第だい26号ごう）に基もとづく大学だいがく等とう（大学だいがく（大学院だいがくいん及および短期大学たんきだいがくを含ふくむ。）及および高等こうとう専門せんもん学校がっこう）とする。

また、本ほん事業じぎょうは、大学だいがく等とうが対象たいしょう者しゃに対たいする修学しゅうがくに係かかる支援しえん体制たいせいを構築こうちくできるまでの間あいだにおいて支援しえんを提供ていきょうするものであることから、修学しゅうがく先さきの大学だいがく等とうについては以下いかの①及および②の要件ようけんを満みたすこととする。

①　障害しょうがいのある学生がくせいの支援しえんについて協議きょうぎ・検討けんとうや意思いし決定けってい等とうを行おこなう委員いいん会かい（※１）及および障害しょうがいのある学生がくせいの支援しえん業務ぎょうむを行おこなう部署ぶしょ・相談そうだん窓口まどぐち（※２）が設置せっちされていること。（※３）

※１　例たとえば、障害しょうがい学生がくせい委員いいん会かい、バリアフリー委員いいん会かい、支援しえん担当たんとう者しゃ会議かいぎなど名称めいしょうは問とわない。また、学生がくせい支援しえん委員いいん会かいなど他たの専門せんもん委員いいん会かいで障害しょうがい学生がくせい支援しえんについて取扱とりあつかう場合ばあいも含ふくむ。

※２　例たとえば、障害しょうがい学生がくせい支援しえん室しつ、障害しょうがい学生がくせい支援しえんセンター、バリアフリー支援しえん室しつなど名称めいしょうは問とわない。また、障害しょうがい学生がくせい支援しえんに関かんする専せん門部かとべ署しょではないが、学生がくせい課かや保健ほけん室しつ等とうにおいて障害しょうがい学生がくせい支援しえん業務ぎょうむを担当たんとうしている場合ばあいも含ふくむ。

※３　平成へいせい30年度ねんど中ちゅうに限かぎり、大学だいがく等とうがこれらを設置せっちする予定よていがあることをもって、要件ようけんを満みたすものとする。

②　大学だいがく等とうにおいて、常時じょうじ介護かいごを要ようするような重度じゅうどの障害しょうがい者しゃに対たいする支援しえん体制たいせいの構築こうちくに向むけた計画けいかくが立たてられ、着実ちゃくじつに大学だいがく等とうによる支援しえんが進すすめられていること。（※）

※　本ほん事業じぎょうを初はじめて利用りようする対象たいしょう者しゃの場合ばあい、大学だいがく等とうが計画けいかくを立たてる予定よていがあることをもって足たりるものとする。

（４）運営うんえい基準きじゅん

支援しえんの提供ていきょうに当あたっては、障害しょうがい者しゃの日常にちじょう生活せいかつ及および社会しゃかい生活せいかつを総合そうごう的てきに支援しえんするための法律ほうりつに基もとづく指定してい障害しょうがい福祉ふくしサービスの事業じぎょう等とうの人員じんいん、設備せつび及および運営うんえいに関かんする基準きじゅん（平成へいせい18年とし厚生こうせい労働ろうどう省令しょうれい第だい171号ごう）第だい二に章しょうを参考さんこうに市町村しちょうそんが定さだめる運営うんえい基準きじゅんに基もとづき実施じっしすることとする。

５　留意りゅうい事項じこう

（１）大学だいがく等とうへの確認かくにん

市町村しちょうそんは、対象たいしょう者しゃから初はじめて事業じぎょうの利用りように係かかる申請しんせいがあった場合ばあい又または前年度ぜんねんどに本ほん事業じぎょうを利用りようしていた対象たいしょう者しゃから継続けいぞく的てきな利用りように係かかる申請しんせい（以下いか「継続けいぞく申請しんせい」という。）があった場合ばあい、修学しゅうがく先さきの大学だいがく等とうが３の（３）の要件ようけんを満みたすかどうかを大学だいがく等とうに確認かくにんすることとする。

なお、継続けいぞく申請しんせいの場合ばあい、３の（３）の②について、過去かこ1年間ねんかんにおける支援しえん体制たいせいの構築こうちくの進捗しんちょく状じょう況きょう等とうを書面しょめんで確認かくにんを求もとめることとする。

（２）本ほん事業じぎょうの対象たいしょう外がいとなる支援しえん

本ほん事業じぎょうは、大学だいがく等とうにおける修学しゅうがくに係かかる支援しえんを対象たいしょうとするものであることから、大学だいがく等とうからの帰宅きたく途中とちゅうにおける余暇よか活動かつどう等とう、修学しゅうがくに関かかわらない活動かつどうへの支援しえんについては事業じぎょうの対象たいしょう外がいとする。

なお、修学しゅうがくに関かかわらない活動かつどうへの支援しえんは、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごの対象たいしょうとなり得えることに留意りゅういすること。