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WINDOW Spring No.32
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言葉ことばかべもなんのその(明徳義塾めいとくぎじゅく高校こうこうでの交流こうりゅうかい)

(財)ざいだんほうじん高知こうちけん国際こくさい交流こうりゅう協会きょうかい

2002 世界せかい笑顔えがおあつまれ



Spring No.32


特集とくしゅう韓国かんこく光州こうしゅう友好ゆうこう訪問ほうもんだんらいだか

 
◆「国際こくさい技術ぎじゅつ文化ぶんか交流こうりゅう
    しんもの循環じゅんかんについて…」
   高知こうちけん青年せいねん海外かいがい協力きょうりょくたいOBかい
           かずら おさむ

◆「中国ちゅうごく上海しゃんはい金山かなやま友好ゆうこう交流こうりゅう
  安芸あき企画きかく振興しんこう
民間みんかん国際こくさい交流こうりゅう団体だんたい紹介しょうかい
 「土佐とさロシア交流こうりゅう協会きょうかい

◆Letters from Abroad
  大原おおはら 美智みち (マレーシア)
  藤田ふじた かおり(アルゼンチン)





国際こくさい技術ぎじゅつ文化ぶんか交流こうりゅうしんもの循環じゅんかんについて…」

高知こうちけん青年せいねん海外かいがい協力きょうりょくたいOBかい かずら おさむ



ケニアのおしたち
 ひがしアフリカのケニア共和きょうわこく青年せいねん海外かいがい協力きょうりょくたい理数りすう教師きょうしとして赴任ふにんしたのは昭和しょうわ60ねんがつのことでした。現地げんち生活せいかつものゆたかな日本にっぽんくらべると質素しっそなものでしたが、かれらはそれを貧困ひんこんとはかんじていないようでした。そこにはいものはいとしてれ、ゆとりのある生活せいかつのなかで人生じんせいたのしむケニアじんあかるい姿すがたがありました。

 現地げんちでは、「日本にっぽん日本人にっぽんじんはケニアの人々ひとびとからしたわれ信頼しんらいされている」ということを同僚どうりょう教師きょうし仲間なかまからよくきました。これはケニアじん特質とくしつ日本人にっぽんじん性質せいしつ双方そうほう起因きいんしているとおもいます。

 ある同僚どうりょうのケニアじん教師きょうしたずねたときのこと、かれはちょうど夕飯ゆうはんべていました。メニューはいちにぎりのウガリ(とうもろこしの一種いっしゅこな団子だんごにしたもの)とスクマ(キャベツの仲間なかま)のあぶらいためです。「こっちに夕食ゆうしょく一緒いっしょべよう。」「いや、二人ふたりべるときみぶんが…。」「にするな、一緒いっしょべよう。」結局けっきょく、ご馳走ちそうになってしまいました。ケニアの人々ひとびとはどんなときでも、ともにいるひとうことが自然しぜんにできるのです。


ケニアとエチオピアの国境こっきょうにて
 そして日本人にっぽんじんのほうは、宗教しゅうきょうはだいろをこえて相手あいてのことをおもいやることができます。同僚どうりょうえたらそのひと兄弟きょうだい姉妹しまいおや配偶はいぐうしゃまでもりたいとおもって相手あいていえにまであそびにき、そこの家族かぞくともしたしくなったりします。これが日本人にっぽんじん融合ゆうごう和合わごう性質せいしつではないかとおもっています。  また青年せいねん海外かいがい協力きょうりょくたい精神せいしんは、相手あいて指示しじするばかりの「指導しどう」ではなく、相手あいて自分じぶん問題もんだい解決かいけつをしてゆくための「ささえみちびけ(ささえ、みちびく)」をするということだとおもっています。

 帰国きこくしてじゅうすうねんたっていまおもうことは、世界せかい国々くにぐににある「競争きょうそう」というかんがかたを「協奏きょうそう」という音色ねいろに、また「勝算しょうさん」を「称賛しょうさん」、「損得そんとく」を「尊徳そんとく」へと調律ちょうりつしなおし、ちが思想しそう宗教しゅうきょうった国家こっかとしての「一体いったいかん」を国家こっか集合しゅうごうたいである地球ちきゅう意識いしきという「連帯れんたいかん」へとはぐくむことの大切たいせつさです。

 そして、「いま地球ちきゅう」というオーケストラのまとめやくとして最適さいてきなのは日本にっぽんではないかということです。それが出来でき知識ちしき技術ぎじゅつ経験けいけん資金しきん日本にっぽんにあるとおもいます。そんなゆめをもって青年せいねん海外かいがい協力きょうりょくたいOBかい会員かいいんとして日本にっぽん外国がいこく技術ぎじゅつ文化ぶんか交流こうりゅうにこれからも積極せっきょくてきにかかわってゆきたいとおもいます。

 さて、じゅうすうねんまえくらいま自然しぜん環境かんきょう問題もんだい顕著けんちょあらわれてきています。このままでは「世界せかい平和へいわになっても地球ちきゅうにはめない」ということにもなりかねません。事態じたい深刻しんこくなところまできています。たとえば地球ちきゅう温暖おんだん原因げんいんわれるCO2の大量たいりょう 排出はいしゅつはじまったのは200ねんまえです。蒸気じょうき機関きかん発明はつめいされ大量たいりょう化石かせき燃料ねんりょうやされました。そして「なんか地球ちきゅう温度おんどがりはじめたな」とづいたのは100ねんまえです。なんとさわしたのは5ねんまえです。わたしたちの自然しぜん環境かんきょうたいする感覚かんかくは、それくらい愚鈍ぐどんなのです。

 これからの国際こくさい協力きょうりょく交流こうりゅう活動かつどうは、自然しぜん環境かんきょう問題もんだいかんがえつつ国際こくさい技術ぎじゅつ文化ぶんか交流こうりゅう同時どうじすすめてゆくことが必要ひつようです。個人こじんとしても青年せいねん海外かいがい協力きょうりょくたいOBかい会員かいいんとしても、このことをわすれず、21世紀せいき国際こくさい活動かつどうんでゆきたいとおもっています。

協力きょうりょくたい時代じだい同僚どうりょう、ウガンダじん夫妻ふさい 現地げんち訓練くんれん一環いっかんでホームステイしたおたく家族かぞくと(電気でんきはなく、かりはうしろにうつし ったランプのみ、かべかべでした。)

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